JP4324454B2 - 光記録媒体の製造方法 - Google Patents
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Description
〔1〕 少なくとも支持基板、金属層、相変化型記録層が積層されており、レーザービームで情報を記録する光記録媒体において、該支持基板には周期的な凹凸が存在せず、該金属層に情報を記録するトラックに対応する一定周期の凹凸が形成されていることを特徴とする光記録媒体。
〔2〕 該支持基板上に金属膜を成膜する工程、該金属層に一定周期の凹凸を転写する工程、該金属層上に相変化型記録層を成膜する工程を少なくとも含むことを特徴とする前記〔1〕に記載の光記録媒体の製造方法。
〔3〕 前記〔1〕に記載する光記録媒体を用い、該凸部を構成する部分の金属層に対してレーザービームをトラッキングすることにより、記録層に情報を記録することを特徴とする情報記録方法。
〔4〕 少なくとも支持基板、金属層、相変化型記録層が積層されており、レーザービームで情報を記録する光記録媒体において、該支持基板には周期的な凹凸が存在せず、該金属層に情報を記録するトラックに対応する一定周期の凹凸が形成されており、該凹部上の一部には記録層が形成されていないことを特徴とする光記録媒体。
〔5〕 少なくとも支持基板、金属層、相変化型記録層が積層され、該支持基板には周期的な凹凸が存在せず、該金属層に情報を記録するトラックに対応する一定周期の凹凸が形成されており、該凹部上の一部には記録層が形成されていない、レーザービームで情報を記録する光記録媒体の製造方法であって、該支持基板上に金属膜を成膜する工程、該金属層に一定周期の凹凸を転写する工程、該金属層上に相変化型記録層を成膜する工程、該凹部上の記録層を破壊するレーザーパワーで記録媒体をレーザービーム加熱する工程を少なくとも含むことを特徴とする光記録媒体の製造方法。
〔6〕 前記〔4〕に記載する光記録媒体を用い、該金属層の凸部上に対してレーザービームをトラッキングすることにより、記録層に情報を記録することを特徴とする情報記録方法。
〔7〕 少なくとも支持基板、金属層、相変化型記録層が積層されており、レーザービームで情報を記録する光記録媒体において、該支持基板には周期的な凹凸が存在せず、該金属層に情報を記録するトラックに対応する一定周期の凹凸が形成されており、該凹部上の記録層が結晶状態であることを特徴とする光記録媒体。
〔8〕 該支持基板上に金属膜を成膜する工程、該金属層に凹凸を転写する工程、該金属層上に相変化型記録層を成膜する工程、該光記録媒体をレーザービーム加熱する工程を少なくとも含むことを特徴とする前記〔7〕に記載の光記録媒体の製造方法。
〔9〕 少なくとも支持基板、金属層、相変化型記録層が積層され、該支持基板には周期的な凹凸が存在せず、該金属層に情報を記録するトラックに対応する一定周期の凹凸が形成されており、該凹部上の記録層が結晶状態であり、該金属層の凹部上に対してレーザービームをトラッキングすることにより、該記録層に情報を記録することを特徴とする光記録媒体。
上記〔2〕に係わる発明により、上記〔1〕に係わる発明の光記録媒体を従来の相変化ディスク製造方法より安価に製造することができる。
上記〔3〕に係わる発明により、記録マークのディスク半径方向への拡がりが抑制できる。狭トラックピッチ化が図れると共に、クロスイレース・ライトが抑制できる。
上記〔4〕に係わる発明により、記録マークのディスク半径方向への拡がりが抑制できる。狭トラックピッチ化が図れると共に、クロスイレース・ライトが抑制することができる。また、狭トラックピッチにおいて信号振幅が大きくでき信号品質の向上がはかれる。
上記〔5〕に係わる発明により、上記〔1〕に係わる発明の光記録媒体を従来の相変化ディスク製造方法より安価に製造することができる。
上記〔6〕に係わる発明により、記録マークのディスク半径方向への拡がりが抑制できる。狭トラックピッチ化が図れると共に、クロスイレース・ライトが抑制することができる。
上記〔7〕に係わる発明により、記録マークのディスク半径方向への拡がりが抑制できる。狭トラックピッチ化が図れると共に、クロスイレース・ライトが抑制することができる。
上記〔8〕に係わる発明により、上記〔1〕に係わる発明の光記録媒体を従来の相変化ディスク製造方法より安価に製造することができる。
上記〔9〕に係わる発明により、記録マークのディスク半径方向への拡がりが抑制できる。狭トラックピッチ化が図れると共に、クロスイレース・ライトが抑制することができる。
尚、本発明には、後述するように第一〜第三の態様の光記録媒体に対応して、第一〜第三の製造方法、第一〜第三の記録方法がある。
図1において、(a)は媒体の断面図、(b)は記録層の上方視、(c)は記録方法・記録状態の説明図である。また、101は支持基板を、102は金属層を、103は第一の誘電体層を、104は相変化型記録層を、105は第二の誘電体層を、1021は金属層に形成された凹部を、1022は金属層に形成された凸部をそれぞれ示す。
図4にインプリント法による第一の態様の光記録媒体の製造方法の一例を示す。図4において、同(a)は支持基板(101)の状態を示す。支持基板の表面は前述したように平坦である。同(b)に金属層(102)の成膜工程を示す。平坦な支持基板(101)上に金属層(102)を成膜する。同(c)にインプリント工程を示す。インプリント工程では、金属層(102)の成膜後にモールド(431)を金属層(102)に押しつけて凹凸を形成する。モールド(431)の材質はシリコン、石英、ダイアモンドなどの硬質材料を用いる。同(d)は金属層(102)に凹凸が形成された光記録媒体の状態を示す。インプリント法を用いることによって、光記録媒体の面内における金属層(102)の膜厚をトラックに対応させて変えることができる(後述する)。同(e)は金属層(102)の上に各層が成膜された光記録媒体の断面図を示す。金属層(102)上に第一の誘電体層(103)、相変化型記録層(104)、第二の誘電体層(105)が順に積層されている。図4(f)にレーザービーム加熱による光記録媒体の熱処理工程を示す。いわゆる初期化工程である。各層積層後、記録層を初期化する。初期化によってアモルファス状態の記録層を結晶状態にする。
図2において、(a)は媒体の断面図、(b)は記録層の上方視、(c)は記録方法・記録状態の説明図である。また、201は支持基板を、202は金属層を、203は第一の誘電体層を、204は相変化型記録層を、205は第二の誘電体層を、2021は金属層に形成された凹部を、2022は金属層に形成された凸部をそれぞれ示す。
表面保護層(206)としては、例えばスピンコートにより透明樹脂層を設けることが挙げられる。
図4にインプリント法による第二の態様の光記録媒体の製造方法の一例を示す。図中、(2042)は金属層の凸部(2022)上の記録層を、(2041)は金属層の凹部(2021)の上の記録層が設けられていない部分を示す。
図4に示されているように(a)〜(e)の工程は前記第一の製造方法と同じである。
図4(g)は初期化工程を示す。第二の製造方法においては、各層積層後、記録層(204)を初期化する。その際に、凹部(2021)上の記録層(2041)が破壊されるようなレーザーパワーおよび線速度で光記録媒体をレーザービームで加熱する。この時、凸部(2022)を構成する部分の金属層(202)は厚いため、凸部(2022)上の記録層(2042)は破壊には至らず結晶化する。その結果、レーザービーム加熱後の記録層(204)は、凹部(2022)上の記録層(2041)が除去された状態になる。
図3において、(a)は媒体の断面図、(b)は記録層の上方視、(c)は記録方法・記録状態の説明図である。また、301は支持基板を、302は金属層を、303は第一の誘電体層を、304は相変化型記録層を、305は第二の誘電体層を、2021は金属層に形成された凹部を、2022は金属層に形成された凸部をそれぞれ示す。
表面保護層(306)としては、例えばスピンコートにより透明樹脂層を設けることが挙げられる。
図4にインプリント法による第三の態様の光記録媒体の製造方法の一例を示す。図中、(3042)は金属層の凸部(3022)上の記録層を、(3041)は金属層の凹部(3021)の上の記録層を示す。
図4に示されているように(a)〜(e)の工程は前記第一の製造方法と同じである。
図4(h)は初期化工程を示す。第三の製造方法においては、各層積層後、記録層(304)を初期化する。その際に、凸部上の記録層(304)がアモルファス化するようにレーザーパワーおよび線速度で光記録媒体をレーザービーム加熱する。
トラックはストライプ状のアモルファス領域(3042)によって仕切られた状態になっている。結晶状態である凹部(3041)に対してアモルファスマーク(322)を記録する。トラックはストライプ状のアモルファス領域(3042)によって仕切られた状態になっているため、隣接トラック間でのマークの干渉は起こらない。
第三の態様の光記録媒体に対して金属層の凹部(3021)に対してレーザービームをトラッキングしアモルファスマークを記録することによって、ディスク半径方向へのマークの拡がりが抑制でき、隣接トラック間でのクロスライト・イレースをなくすことができる。
実施例1では、図1に示すように各層を構成した。
支持基板(101)としてポリカーボネート基板を用いた。ポリカーボネート基板の表面粗さは1nm未満であり、周期的な凹凸は存在しない。金属層(102)としてAg薄膜を形成した。Ag薄膜には凹部(1021)、凸部(1022)を設けた。凹部の幅は100nmであり、中心の厚みは50nmである。凸部の幅は150nmであり、中心の膜厚は100nmである。
第一の誘電体層(103)として膜厚20nmのZnS−SiO2薄膜を形成した。
相変化型記録層(104)として膜厚15nmのAgInSbTe薄膜を形成した。
第二の誘電体層(105)として膜厚40nmのZnS−SiO2薄膜を形成した。透明樹脂層(106)として膜厚20umの紫外線樹脂層を形成した。トラックピッチ(110)は250nmである。
凹部(1021)上には、AgInSbTe薄膜(1041)が形成され、凸部(1022)上にはAgInSbTe薄膜(1042)が形成されている。何れも結晶状態である。
実施例2では、図2に示すように各層を構成した。
支持基板(201)としてポリカーボネート基板を用いた。ポリカーボネート基板の表面粗さは1nm未満であり、周期的な凹凸は存在しない。
金属層(202)としてAg薄膜を形成した。Ag薄膜には凹部(2021)、凸部(2022)を設けた。凹部中心のAg薄膜の膜厚は20nm、凸部中心のAg薄膜の膜厚は80nmである。凹部の幅は70nmであり、凸部の幅は180nmである。
第一の誘電体層(203)として膜厚20nmのZnS−SiO2薄膜を形成した。
相変化型記録層(204)として膜厚15nmのAgInSbTe薄膜を形成した。
第二の誘電体層(205)として膜厚40nmのZnS−SiO2薄膜を形成した。
透明樹脂層(206)として膜厚20umの紫外線樹脂層を形成した。
トラックピッチ(210)は250nmである。
凹部(2021)上には相変化型記録層(204)を構成するAgInSbTe薄膜が形成されていない(2041)。凸部(2022)上には相変化型記録層(204)を構成するAgInSbTe薄膜(2042)が存在する。
実施例3では、図3に示すように各層を構成した。
支持基板(301)としてポリカーボネート基板を用いた。ポリカーボネート基板の表面粗さは1nm未満であり、周期的な凹凸は存在しない。
金属層(302)としてAg薄膜を形成した。Ag薄膜には凹部(3021)、凸部(3022)を設けた。凹部の幅は100nmであり、中心の厚みは50nmである。凸部の幅は150nmであり、中心の膜厚は140nmである。
第一の誘電体層(303)として膜厚20nmのZnS−SiO2薄膜を形成した。
相変化型記録層(304)として膜厚15nmのAgInSbTe薄膜を形成した。
第二の誘電体層(305)として膜厚40nmのZnS−SiO2薄膜を形成した。
透明樹脂層(206)として膜厚20umの紫外線樹脂層を形成した。
トラックピッチ(310)は250nmである。
凹部(3021)上の相変化型記録層(304)を構成するAgInSbTe薄膜(3041)はアモルファス状態である。凸部(3022)上のAgInSbTe薄膜(3042)は結晶状態である。
レーザービームのパワーレベルはP1>P2>P3の関係にある3水準で変調した。P1=4mW、P2=2mW、P3=0.1mWである。1−7変調にて線密度110nm/bitで記録した。
記録マークの幅(320)は凹部(3021)上の記録層(3041)の幅と同程度の150nmであった。記録特性を表8に示す。記録信号のジッター値は10%であった。
比較例1の光記録媒体の層構成を図7に示す。従来の光記録媒体の層構成である。
支持基板(701)としてポリカーボネート基板を用いた。ポリカーボネート基板の表面にトラックに対応する凹凸を形成した。
支持基板(701)上に金属層(702)として膜厚140nmnのAg薄膜を形成した。
第一の誘電体層(703)として膜厚20nmのZnS−SiO2薄膜を形成した。
相変化型記録層(704)として膜厚15nmのAgInSbTe薄膜を形成した。
第二の誘電体層(705)として膜厚40nmのZnS−SiO2薄膜を形成した。
透明樹脂層(706)として膜厚20umの紫外線樹脂層を形成した。
トラックピッチ(707)は320nmである。
また、実施例1に対して実施例3ではジッター値を更に低減することができた。
実施例3の媒体構成では、トラック間をアモルファス状態とすることによって再生信号に寄与しない信号強度を低減できた。その結果、実施例1よりもノイズレベルが低減できた分ジッター値を低減することができた。
102 金属層
103 第一の誘電体層
104 記録層
105 第二の誘電体層
106 保護層
1021 金属層に形成された凹部
1022 金属層に形成された凸部
1041 凹部上の記録層
1042 凸部上の記録層
110 トラックピッチ
120 記録トラック
121 レーザービーム
122 アモルファスマーク
201 支持基板
202 金属層
203 第一の誘電体層
204 記録層
205 第二の誘電体層
206 保護層
2021 金属層に形成された凹部
2022 金属層に形成された凸部
2041 凹部上の記録層除去部分
2042 凸部上の記録層
210 トラックピッチ
301 支持基板
302 金属層
303 第一の誘電体層
304 記録層
305 第二の誘電体層
306 保護層
3021 金属層に形成された凹部
3022 金属層に形成された凸部
3041 凹部上の結晶状態記録層
3042 凸部上のアモルファス状態記録層
310 トラックピッチ
320 記録トラック
321 レーザービーム
322 アモルファスマーク
431 モールド
501 記録層が破壊される条件域
502 記録層が結晶化する条件域
503 記録層がアモルファス化する条件域
504 凹部上記録層を破壊するためのレーザーパワーレベル
505 凹部上金属層膜厚
506 凸部上金属層膜厚
601 記録層が破壊する条件域
602 記録層が結晶化する条件域
603 記録層がアモルファス化する条件域
604 凹部上記録層のみ結晶化するためのレーザーパワーレベル
605 凹部上金属層膜厚
606 凸部上金属層膜厚
701 支持基板
702 金属層
703 第一の誘電体層
704 記録層
705 第二の誘電体層
706 保護層
Claims (1)
- 少なくとも支持基板、金属層、相変化型記録層が積層され、該支持基板には周期的な凹凸が存在せず、該金属層に情報を記録するトラックに対応する一定周期の凹凸が形成されており、該凹部上の一部には記録層が形成されていない、レーザービームで情報を記録する光記録媒体の製造方法であって、
該支持基板上に金属膜を成膜する工程、該金属層に一定周期の凹凸を転写する工程、該金属層上に相変化型記録層を成膜する工程、該凹部上の記録層を破壊するレーザーパワーで記録媒体をレーザービーム加熱する工程を少なくとも含むことを特徴とする光記録媒体の製造方法。
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