JP4323183B2 - スイッチ装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は自動車のドア等に使用して好適なスイッチ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来のスイッチ装置の図面を説明すると、図9は従来のスイッチ装置の分解斜視図、図10は従来のスイッチ装置に係り、端子板を示す断面図、図11は従来のスイッチ装置の第1の接続構造を示す斜視図、図12は従来のスイッチ装置の第2の接続構造を示す斜視図である。
【0003】
次に、従来のスイッチ装置の構成を図9、図10に基づいて説明すると、筺体51は、カバー部51aと、このカバー部51aと一体に設けられ、中心部に挿通孔51bが設けられたネジ部51cを有する。
【0004】
挿通孔51bに挿通された操作体52は、端部にカム部52aを有し、この操作体52の中心部には、コイルバネ53で押圧された作動体54が挿入されて、作動体54のカム部54aがカム部52aに噛み合った状態となっている。
そして、操作体52をコイルバネ53に抗して押圧した時、カム部52a、54aによって、作動体54が回転するようになっている。
【0005】
可動接点55を取り付けた回転体56は、作動体54とスプライン係合して設けられ、作動体54の回転によって回転するようになっている。
絶縁基体57には、金属板からなる複数個の端子板58が埋設されて取り付けられている。
【0006】
この端子板58は、絶縁基体57の上面に露出した接点部58aと、絶縁基体57から一列状態で突出した端子部58bと、この端子部58bのそれぞれに設けられた環状の接触部58cを有する。
【0007】
そして、接点部58aには、回転動作する可動接点55が接離して、接点の切換が行われ、この切換信号が端子部58b或いは接触部58cから導出されるようになっている。
【0008】
このような構成を有する従来のスイッチ装置は、図11に示すように、環状の接触部58cには、線状の外部端子59が差し込まれて接続されたり、或いは、図12に示すように、折り曲げられた端子部58bがプリント基板60に差し込まれて、導電パターン(図示せず)に接続されたりして、スイッチ装置の接続に融通性を持たせている。(例えば、特許文献1参照)
【0009】
しかし、従来のスイッチ装置における外部端子59との接続には、環状の接触部58cを設けるため、その加工が面倒で、生産性が悪く、コスト高になり、また、環状の接触部58cは、一列に並列状態で配置されているため、外部端子59の差し込み方向が一定となり、融通性が無い。
【0010】
また、接触部58cが環状に形成されているため、バネ性が小さく、外部端子59との接触が安定せず、更に、接触部58cが筺体51外に露出しているため、埃等によって、接触が不安定になるものであった。
【0011】
【特許文献1】
特許2779951号公報
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
従来のスイッチ装置は、端子板58に環状の接触部58cを設けるため、その加工が面倒で、生産性が悪く、コスト高になると共に、環状の接触部58cは、一列に並列状態で配置されているため、外部端子59の差し込み方向が一定となり、融通性が無いという問題がある。
また、接触部58cが環状に形成されているため、バネ性が小さく、外部端子59との接触が安定せず、更に、接触部58cが筺体51外に露出しているため、埃等によって、接触が不安定になるという問題がある。
【0013】
そこで、本発明は生産性が良く、安価で、また、接触が安定であると共に、接続の融通性のあるスイッチ装置を提供することを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するための第1の解決手段として、複数の雄型の外部端子が挿通可能な挿通孔を有する筺体と、この筺体から一部が露出する移動可能な操作体と、前記筺体内に設けられ、前記操作体の移動によって可動する可動接点と、前記筺体内に設けられ、前記可動接点と接触可能な第1,第2の接点部、及び前記外部端子とそれぞれ接触可能な第1,第2の接触部を有する金属板からなる第1,第2の端子板と、前記筐体内に設けられ、前記第1,第2の端子板の一部が埋設されて取り付けられた絶縁基体とを備え、前記筺体は、前記操作体が突出する前面壁と、この前面壁と対向して設けられた後面壁と、前記前面壁と前記後面壁との間に位置する側面壁とを有し、前記挿通孔が前記側面壁と前記後面壁とに設けられ、金属板からなる前記第1,第2の接触部は、互いに間隔をおいて、前記第1,第2の接触部の面同士が互いに平行な状態で配置されると共に、前記挿通孔を挿通された前記外部端子に弾接可能に設けられた構成とした。
【0015】
また、第2の解決手段として、前記第1,第2の接触部の面同士が一つの直線上で、互いに向かい合った状態で配置された構成とした。
また、第3の解決手段として、前記第1,第2の接触部の面が互いに平行な二つの直線上にそれぞれに位置して、互いに非対向状態で配置された構成とした。
【0016】
また、第4の解決手段として、前記第1の接点部と前記第1の接触部を有する前記第1の端子板が1個の金属板で形成されると共に、前記第2の接点部と前記第2の接触部を有する前記第2の端子板が1個の金属板で形成された構成とした。
【0017】
また、第5の解決手段として、前記第1,第2の端子板の一端には、前記第1,第2の接点部が互いに近接した状態で設けられると共に、前記第1,第2の端子板の他端には、前記第1,第2の接触部が設けられた構成とした。
【0018】
また、第6の解決手段として、前記第1,第2の端子板がL字状に折り曲げられており、その先端側に前記第1,第2の接触部が形成された構成とした。
また、第7の解決手段として、前記第1,第2の接触部の間には、前記第1,第2の接点部が配置された構成とした。
【0019】
また、第8の解決手段として、前記外部端子が自動車のドア側、或いは車体側に設けられた構成とした。
【0020】
【発明の実施の形態】
本発明のスイッチ装置の図面を説明すると、図1は本発明のスイッチ装置の斜視図、図2は本発明のスイッチ装置の分解斜視図、図3は本発明のスイッチ装置の要部断面図である。
【0021】
また、図4は本発明のスイッチ装置の取付を示す分解斜視図、図5は本発明のスイッチ装置が取り付けられた状態を示す斜視図、図6は本発明のスイッチ装置が取り付けられた状態の要部断面図、図7は本発明のスイッチ装置の他の実施例を示す要部断面図、図8は本発明のスイッチ装置に係る端子板の配列形態を示す説明図である。
【0022】
次に、本発明のスイッチ装置の構成を図1〜図6に基づいて説明すると、筺体1は、上部が開放した箱形のケース2と、下部が開放した箱形のカバー3とが組み合わされて構成されている。
【0023】
そして、ケース2は、矩形状の後面壁2aと、この後面壁2aの一対の長辺から直立状態で延びる2個の側面壁2bと、後面壁2aの一対の短辺から直立状態で延びる2個の側面壁2cと、後面壁2aと側面壁2b、2cとで囲まれた収納部2dを有する。
【0024】
また、後述する取付壁となる一方の側面壁2bは、収納部2dまで貫通した2個の挿通孔2eと、この挿通孔2eの近傍に設けられた凹部2fと、挿通孔2eの全周を囲むように設けられた環状の凸条部2gと、外周部に設けられた位置決め用の凸部2hと、中央部に設けられた係止突起2jを有する。
【0025】
また、係止突起2jは、もう一方の側面壁2bと一対の側面壁2cに設けられると共に、側面壁2b、2cの上端面には、環状の凸条部2kが設けられ、更に、収納部2dには、溝を有する一対の区画壁2mが設けられており、この区画壁2mで仕切られた外側の収納部2dには、挿通孔2eが位置している。
【0026】
上述したカバー3は、孔3aを有する矩形状の前面壁3bと、この前面壁3bの四辺から後方に延びる4個の側壁3cと、この4個の側壁3cに設けられた係止孔3dと、孔3aの全周を囲むように、前面壁3bの内面に設けられた凸条部3eを有する。
【0027】
そして、このカバー3は、ケース2の開放部を前面壁3bで覆うように、ケース2に組み合わされ、係止孔3dがケース2の係止突起2jにスナップ係合されて結合され、筺体1が形成されている。
【0028】
ゴム材等からなる防水部材4は、板状部4aと、この板状部4aから突出し、内部が空洞の膨出部4bと、この膨出部4bの先端に設けられた孔4cを有し、この防水部材4は、板状部4aがケース2の開放部を塞ぐように、側面壁2b、2cと前面壁3bとの間に配置され、膨出部4bが孔3aから外方に突出している。
【0029】
そして、防水部材4の板状部4aがケース2とカバー3の間で挟持されて取り付けられると、凸条部2k、3eは、板状部4aに食い込んで、その防水を確実にし、水分が孔3aから収納部2d内に侵入するのを防止している。
【0030】
合成樹脂の成型品からなる操作体5は、保持部5aと、この保持部5aに設けられた孔5bと、保持部5aの上部から突出して設けられた筒状部5cと、この筒状部5cの先端部から突出し、筒状部5cとの間にくびれ部を設けた頭部5dを有する。
【0031】
この操作体5は、保持部5aが収納部2d内に位置すると共に、筒状部5cが膨出部4b内に位置した状態で、頭部5dが孔4cから外方に突出し、くびれ部に孔4cの周縁が弾接して取り付けられ、そして、操作体5は、上下動(直線方向の移動)が可能となっている。
【0032】
合成樹脂の成型品からなる断面がコ字状の絶縁基体6は、底壁6aと、この底壁6aの対向する一対の辺から上方に延びる一対の側壁6bと、底壁6aの上面から上方に突出する柱状部6cを有し、この絶縁基体6は、収納部2d内に位置し、底壁6aが後面壁2a上に載置された状態で、一対の区画壁2m間で支持されると共に、柱状部6cが筒状部5c内に挿入されて取り付けられている。
【0033】
また、コイルバネ7は、柱状部6cを囲んだ状態で、操作体5と絶縁基体6との間に介在されて、操作体5を常時上方に弾圧しており、操作体5は、このコイルバネ7に抗して押圧動作が行われると共に、柱状部6cをガイドとして、上下動するようになっている。
【0034】
バネ性ある金属板からなる第1,第2の端子板8,9のそれぞれは、一端側に設けられた平板状の第1,第2の接点部8a、9aと、この第1,第2の接点部8a、9aからL字状に折り曲げられた曲げ部8b、9bと、他端側である曲げ部8b、9bの端部に設けられた平面状の第1,第2の接触部8c、9cと、この第1,第2の接触部8c、9cの平面に設けられた球面状の接点8d、9dを有する。
【0035】
また、第1、第2の端子板8、9は、それぞれ、全体としてU字状(J字状を含む)に形成されていることから、それぞれ第1,第2の接点部8a、9aと第1,第2の接触部8c、9cとが同じ方向に延びて配置されると共に、第1,第2の接点部8a、9aの面と第1,第2の接触部8c、9cの面は、折り曲げ加工により、互いに直交した状態となっている。
更に、第2の端子板9の第2の接点部9aの中央部には、孔9eが設けられている。
【0036】
そして、第1,第2の端子板8,9は、第1,第2の接点部8a、9aの根本部と曲げ部8b、9bの一部が絶縁基体6にインサート成形により埋設されて取り付けられ、第1,第2の端子板8,9が取り付けられた際、第1,第2の接点部8a、9aは、互いに近接した隣接状態で一列に配置されると共に、第1,第2の接触部8c、9cは、第1,第2の接点部8a、9aの外側で、第1,第2の接点部8a、9aを挟んで互いに向かい合った(対向)状態となっている。
【0037】
即ち、図8のAに示すように、第1,第2の接触部8c、9cは、互いに間隔をおいて平行に配置されると共に、接点8d、9dを外側にした状態で第1,第2の接触部8c、9cが一つの直線A1上に位置し、且つ、第1,第2の接触部8c、9cの面が互いに対向した状態で配置されている。
【0038】
また、絶縁基体6に取り付けられた第1,第2の端子板8,9は、絶縁基体6と共に収納部2d内に収納され、第1,第2の接点部8a、9aは、一対の区画壁2m間に配置されると共に、第1,第2の接触部8c、9cは、区画壁2mで仕切られた外側の収納部2d内に配置されている。
この時、第1,第2の接触部8c、9cと接点8d、9dは、挿通孔2eにそれぞれ対向した状態となっている。
【0039】
バネ性ある金属板がU字状に折り曲げ形成されてなる可動接点10は、互いに間隔をおいて形成されたクリップ状の第1,第2の接触片10a、10bを有し、この可動接点10は、操作体5の保持部5a内に収納されて取り付けられて、操作体5と共に可動するようになっている。
【0040】
そして、未作動の状態では、操作体5がコイルバネ7で押されて上方に位置した状態にあって、この時、可動接点10は、第1の接触片10aが第1の接点部8aに接触し、また、第2の接触片10bが第2の接点部9aに接触した状態となって、第1,第2の接触部8c、9c間が導通した状態となっている。
【0041】
この状態で、操作体5が押されて可動すると、操作体5は柱状部6cにガイドされて移動すると共に、可動接点10も同時に可動する。
すると、第1の接触片10aは、第1の接点部8aと接触した状態を維持するが、第2の接触片10bは、第2の接点部9aとの接触が離れて、孔9eに位置した状態となって、第1,第2の接触部8c、9c間が非導通した状態となる。
この時、第1,第2の接点部8a、9aの先端部は、保持部5aの孔5bを通って、保持部5a外に突出する。
【0042】
また、操作体5の押圧が解除されると、操作体5はコイルバネ7によって元の位置に戻ると共に、可動接点10も元の状態に戻り、従って、第1の接触片10aが第1の接点部8aに接触すると共に、第2の接触片10bが第2の接点部9aに接触した状態となって、第1,第2の接触部8c、9c間が導通した状態となる。
【0043】
このような動作を行うスイッチ装置が例えば自動車のドアの開閉検出に使用された場合、ドアが閉じられた状態では、操作体5が押圧されて移動した状態となって、第1,第2の接触部8c、9c間を非導通とし、これによって、ランプが消灯状態になっている。
また、ドアが開いた状態では、操作体5の押圧が解除されて、操作体5がコイルバネ7によって押圧前の状態に戻され、第1,第2の接触部8c、9c間が導通し、これによって、ランプが点灯状態となるようにしている。
【0044】
ゴム材やエラストマー材等からなるシート状のパッキング部材11は、間隔をおいて設けられた一対の孔11aと、この一対の孔11a間に設けられた切り欠き部からなる逃げ部11bと、一対の孔11aの近傍に設けられた一対の凸部11c(図6参照)を有する。
【0045】
このパッキング部材11は、外周部が凸部2hにガイドされた状態で、取付壁となる側面壁2b上に載置されると共に、凸部11cが凹部2fに圧入(凹凸嵌合)されて、筺体1に仮止めされた状態となっている。
この時、一対の孔11aは、一対の挿通孔2eと対向した状態となっており、このような構成によって、本発明のスイッチ装置が形成されている。
【0046】
なお、パッキング部材11に凸部11c、筺体1に凹部2fを設けたもので説明したが、パッキング部材11に凹部、筺体1に凸部を設けて、互いに凹凸嵌合するようにしても良い。
【0047】
次に、スイッチ装置の取付構造を説明すると、図4〜図6に示すように、例えば自動車の車体側、或いはドア側には、絶縁材からなる取付部材12を有し、この取付部材12には、雄型の一対の外部端子13a、13bがインサート成形の埋設等によって取り付けられている。
【0048】
また、この取付部材12は、それぞれの外部端子13a、13bの全周を囲むように設けられた環状の凸条部12bと、この凸条部12bの外側に設けられた互いに対向する一対の取付脚12cを有する。
【0049】
そして、スイッチ装置は、挿通孔2eに外部端子13a、13bが挿通された状態で、筺体1が一対の取付脚12cのスナップ止めによって掛け止めされて、取付部材12に押し付けられた状態で取り付けられている。
【0050】
スイッチ装置が取り付けられた際、一方の外部端子13aは、第1の接触部8cの接点8dが弾接すると共に、他方の外部端子13bは、第2の接触部9cの接点9dが弾接し、また、パッキング部材11は、取付壁である側面壁2bと取付部材12との間で挟持された状態となって、挿通孔2eと取付部材12から突出する外部端子13a、13bが外部から密閉された状態となる。
【0051】
また、パッキング部材11が挟持されると、凸条部2g、12bは、パッキング部材11に食い込んで、その防水を確実にし、水分が挿通孔2eから収納部2d内に侵入するのを防止している。
【0052】
なお、凸条部2g、12bは、それぞれの挿通孔2e、孔11aに対応して設けたが、凸条部2g、12bは、2個の挿通孔2e、孔11aの全周を囲むような1個の凸条部でも良い。
また、凸条部2g、12bは、何れか一方のみでも良い。
【0053】
そして、取付部材12に取り付けられたスイッチ装置の動作は、前述したように、ドアが閉じられた状態では、操作体5が押圧されて移動した状態となって、第1,第2の接触部8c、9c間を非導通とし、これによって、ランプが消灯状態になり、また、ドアが開いた状態では、操作体5の押圧が解除されて、操作体5がコイルバネ7によって押圧前の状態に戻され、第1,第2の接触部8c、9c間が導通し、これによって、ランプが点灯状態となる。
【0054】
また、図7は本発明のスイッチ装置の他の実施例を示し、この他の実施例を説明すると、挿通孔2eが取付壁となる後面壁2aに設けられると共に、この後面壁2aには、凸条部2gと、ここでは図示しない凹部2fが設けられている。
そして、この凹部2fにパッキング部材11の凸部11c(図示せず)が圧入(凹凸嵌合)されることにより、シート状のパッキング部材11が後面壁2a上に保持されている。
【0055】
そして、取付壁である後面壁2aがパッキング部材11を介して取付部材12に載置され、挿通孔2eに外部端子13a、13bが挿通された状態で、筺体1が一対の取付脚12c(図示せず)に掛け止めされて、取付部材12に押し付けられた状態で取り付けられている。
【0056】
スイッチ装置が取り付けられた際、一方の外部端子13aは、第1の接触部8cの接点8dが弾接すると共に、他方の外部端子13bは、第2の接触部9cの接点9dが弾接し、また、パッキング部材11は、取付壁である後面壁2aと取付部材12との間で挟持された状態となって、前記実施例と同様に、挿通孔2eと外部端子13a、13bが外部から密閉された状態となる。
【0057】
また、パッキング部材11が挟持されると、前記実施例と同様に、凸条部2g、12bは、パッキング部材11に食い込んで、その防水を確実にし、水分が挿通孔2eから収納部2d内に侵入するのを防止している。
【0058】
その他の構成は、前記実施例と同様であるので、同一部品に同一番号を付し、ここではその説明を省略する。
【0059】
なお、挿通孔2eは、後面壁2aと側面壁2bの何れか一方、或いは双方に設けても良く、挿通孔2eの形成位置は、顧客の要求に応じて、種々選択できるようにしている。
そして、双方に挿通孔2eを設けた場合には、使用しない側の挿通孔2eにシール部材を貼る等して、防水性を持たせることができる。
【0060】
図8は、本発明のスイッチ装置における端子板の配列形態を示し、図8のAで示す形態は、前述したように、第1,第2の接触部8c、9cは、互いに間隔をおいて平行に配置されると共に、接点8d、9dを外側にした状態で第1,第2の接触部8c、9cが一つの直線A1上に位置し、且つ、第1,第2の接触部8c、9cの面が互いに対向した状態で配置されたものである。
【0061】
また、図8のBで示す形態は、接点8d、9dを内側にしたもので、他の構成は、図8のAと同様である。
また、図8のCで示す形態は、接点8d、9dを同一方向(図では右方向に向けて)に配置したもので、他の構成は、図8のAと同様である。
【0062】
また、図8のDで示す形態は、第1,第2の接触部8c、9cは、互いに間隔をおいて平行に配置されると共に、接点8d、9dを外側にした状態で第1,第2の接触部8c、9cのそれぞれが二つの平行な直線A1、A2上に位置し、且つ、第1,第2の接触部8c、9cの面が互いに非対向状態で配置されたものである。
【0063】
また、図8のEで示す形態は、接点8d、9dを同一方向(図では左方向に向けて)に配置したもので、他の構成は、図8のDと同様である。
なお、これ等の配列形態以外のものでも良いこと勿論であるが、図8のA又はDのように、接点8d、9dを外側にした状態で、第1,第2の接触部8c、9cを配置するのが好ましい。
このように配置すると、第1,第2の端子板の引き回しが挿通される外部端子13a、13bに干渉され難くなり、端子板の引き回しが容易となって、スイッチ装置の小型化も可能となる。
また、第1,第2の接触部8c、9cの面同士は完全な平行状態でなくとも、平行配列された外部端子とそれぞれ接触可能な程度に略平行であれば良い。
なお、上記何れの実施例においても、端子板が2つのもので説明したが、本発明は端子板が3つ以上のものに適用することもできる。。
【0064】
【発明の効果】
本発明のスイッチ装置は、複数の雄型の外部端子が挿通可能な挿通孔を有する筺体と、この筺体から一部が露出する移動可能な操作体と、筺体内に設けられ、操作体の移動によって可動する可動接点と、筺体内に設けられ、可動接点と接触可能な第1,第2の接点部、及び外部端子とそれぞれ接触可能な第1,第2の接触部を有する金属板からなる第1,第2の端子板とを備え、金属板からなる第1,第2の接触部は、互いに間隔をおいて、第1,第2の接触部の面同士が互いに平行な状態で配置された構成とした。
このように、第1,第2の接触部の面同士を互いに平行な状態で配置することによって、外部端子の接続方向が筺体の側面壁、或いは後面壁に対応できて、融通性が増すと共に、単に挿通孔の位置を変更するだけで対応でき、スイッチ装置を構成する部品の共通化が図れて、安価なものが得られる。
また、第1,第2の端子板が筺体内に収納されたものであるため、外部端子との接続も筺体内で行うことができ、埃等による接触の不安定が無くなる。
また、第1,第2の接触部は、平板状をなしているため、従来に比して、生産性が良く、安価なものが得られる。
【0065】
また、第1,第2の接触部の面同士が一つの直線上で、互いに向かい合った状態で配置されたため、スペースファクタが良く、小型で、且つ、バランスが良くて外部端子との接触の安定したものが得られる。
【0066】
また、第1,第2の接触部の面が互いに平行な二つの直線上にそれぞれに位置して、互いに非対向状態で配置されたため、取付部材における部品配置からの制約に対応できて好適である。
【0067】
また、第1の接点部と第1の接触部を有する第1の端子板が1個の金属板で形成されると共に、第2の接点部と第2の接触部を有する第2の端子板が1個の金属板で形成されたため、部品点数が少なく、生産性が良好で、安価なものが得られる。
【0068】
また、第1,第2の端子板の一端には、第1,第2の接点部が互いに近接した状態で設けられると共に、第1,第2の端子板の他端には、第1,第2の接触部が設けられたため、材料の歩留まりを良好にできて、安価なものが得られる。
【0069】
また、第1,第2の端子板はL字状に折り曲げられており、それぞれの先端側に第1,第2の接触部が形成されたため、第1,第2の接触部に弾性を付与する部分のスパーンを長くできて、長寿命で、接触の安定したものが得られる。
【0070】
また、第1,第2の接触部の間には、第1,第2の接点部が配置されたため、高さ方向に小さくできて、特に、奥行きに制限があるものに適用して好適である。
【0071】
また、筺体は、操作体が突出する前面壁と、この前面壁と対向して設けられた後面壁と、前面壁と後面壁との間に位置する側面壁とを有し、挿通孔が側面壁と後面壁とに設けられたため、外部端子の接続方向に融通性のあるものが得られる。
【0072】
また、外部端子が自動車のドア側、或いは車体側に設けられたため、特に、バラエティの多い自動車に適用して好適である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のスイッチ装置の斜視図。
【図2】本発明のスイッチ装置の分解斜視図。
【図3】本発明のスイッチ装置の要部断面図。
【図4】本発明のスイッチ装置の取付を示す分解斜視図。
【図5】本発明のスイッチ装置が取り付けられた状態を示す斜視図。
【図6】本発明のスイッチ装置が取り付けられた状態の要部断面図。
【図7】本発明のスイッチ装置の他の実施例を示す要部断面図。
【図8】本発明のスイッチ装置に係る端子板の配列形態を示す説明図。
【図9】従来のスイッチ装置の分解斜視図。
【図10】従来のスイッチ装置に係り、端子板を示す断面図。
【図11】従来のスイッチ装置の第1の接続構造を示す斜視図。
【図12】従来のスイッチ装置の第2の接続構造を示す斜視図。
【符号の説明】
1 筺体
2 ケース
2a 後面壁(取付壁)
2b 側面壁(取付壁)
2c 側面壁
2d 収納部
2e 挿通孔
2f 凹部
2g 凸条部
2h 凸部
2j 係止突起
2k 凸条部
2m 区画壁
3 カバー
3a 孔
3b 前面壁
3c 側壁
3d 係止孔
3e 凸条部
4 防水部材
4a 板状部
4b 膨出部
4c 孔
5 操作体
5a 保持部
5b 孔
5c 筒状部
5d 頭部
6 絶縁基体
6a 底壁
6b 側壁
6c 柱状部
7 コイルバネ
8 第1の端子板
8a 第1の接点部
8b 曲げ部
8c 第1の接触部
8d 接点
9 第2の端子板
9a 第2の接点部
9b 曲げ部
9c 第2の接触部
9d 接点
9e 孔
10 可動接点
10a 第1の接触片
10b 第2の接触片
11 パッキング部材
11a 孔
11b 逃げ部
11c 凸部
12 取付部材
12b 凸条部
12c 取付脚
13a 外部端子
13b 外部端子
A1 直線
A2 直線
Claims (8)
- 複数の雄型の外部端子が挿通可能な挿通孔を有する筺体と、この筺体から一部が露出する移動可能な操作体と、前記筺体内に設けられ、前記操作体の移動によって可動する可動接点と、前記筺体内に設けられ、前記可動接点と接触可能な第1,第2の接点部、及び前記外部端子とそれぞれ接触可能な第1,第2の接触部を有する金属板からなる第1,第2の端子板と、前記筐体内に設けられ、前記第1,第2の端子板の一部が埋設されて取り付けられた絶縁基体とを備え、前記筺体は、前記操作体が突出する前面壁と、この前面壁と対向して設けられた後面壁と、前記前面壁と前記後面壁との間に位置する側面壁とを有し、前記挿通孔が前記側面壁と前記後面壁とに設けられ、金属板からなる前記第1,第2の接触部は、互いに間隔をおいて、前記第1,第2の接触部の面同士が互いに平行な状態で配置されると共に、前記挿通孔を挿通された前記外部端子に弾接可能に設けられたことを特徴とするスイッチ装置。
- 前記第1,第2の接触部の面同士が一つの直線上で、互いに向かい合った状態で配置されたことを特徴とする請求項1記載のスイッチ装置。
- 前記第1,第2の接触部の面が互いに平行な二つの直線上にそれぞれに位置して、互いに非対向状態で配置されたことを特徴とする請求項1記載のスイッチ装置。
- 前記第1の接点部と前記第1の接触部を有する前記第1の端子板が1個の金属板で形成されると共に、前記第2の接点部と前記第2の接触部を有する前記第2の端子板が1個の金属板で形成されたことを特徴とする請求項1から3の何れかに記載のスイッチ装置。
- 前記第1,第2の端子板の一端には、前記第1,第2の接点部が互いに近接した状態で設けられると共に、前記第1,第2の端子板の他端には、前記第1,第2の接触部が設けられたことを特徴とする請求項4記載のスイッチ装置。
- 前記第1,第2の端子板がL字状に折り曲げられており、その先端側に前記第1,第2の接触部が形成されたことを特徴とする請求項4,又は5記載のスイッチ装置。
- 前記第1,第2の接触部の間には、前記第1,第2の接点部が配置されたことを特徴とする請求項5,又は6記載のスイッチ装置。
- 前記外部端子が自動車のドア側、或いは車体側に設けられたことを特徴とする請求項1から7の何れかに記載のスイッチ装置。
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