JP4318558B2 - 積雪対応可能な道路標識柱、および、その操作方法 - Google Patents
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Description
しかし、積雪時にはスノーポールとして機能し、非積雪時には視線誘導標識柱として有効に機能する実用的な構造物は未だ開発されていない。
基礎ポールを路面に植設しておいて、積雪時には該基礎ポールの上にスノーポールを継ぎ足すという提案も為されているが、これを実施したところ、スノーポール部分の盗難が頻発した。
自動車の衝突を被っても破損せず、かつ、相手自動車に損傷を与えることなく、
除雪時に雪圧を受けて変形せしめられる虞れも無く、
しかも盗難の虞れの無い道路標識柱を提供することを目的とする。
上記の基礎ポールが弾性材で構成されるとともに、
延長ポールは該基礎ポールよりも細く、かつ基礎ポールよりも大きい(すくなくとも同等の)剛性を有する材料で構成されており、
さらに、(図2参照)基礎ポールの上端には「延長ポールの下端部に嵌合する凹部ないし孔」が形成されていて、
基礎ポール上端に延長ポールを嵌め合わせた状態で、両者が重なっている箇所に、両者を貫通するピン孔1a,3aが設けられていて、
上記基礎ポールのピン孔と延長ポールのピン孔とを同心に揃えて、次のような止めピン(4)が挿通されていることを特徴とする。
中心線(a)に対して直角な平板状の頭部(4a)にツール挿通孔(4d)が穿たれ、
該頭部に対して一端を連設された一対の屈曲可能な脚(4b)を有しており、
該一対の脚の他端が相互に連結されるとともに、連結箇所に成形痕の凹み(4e)が形成されていて、
前記一対の脚を折り畳んで、ピン孔に差し通して開かせると抜けなくなる止めピン(4)。
積雪時には上記基礎ポールの上に延長ポールを取り付けてスノーポールとして機能させることができる。
しかも、上記双方のポールが「一対の脚を折り畳んで、ピン孔に差し通して開かせると抜けなくなる止めピン」で結合されているので、盗難の虞れが無い。
その上、基礎ポールが弾性材料で構成されているので、自動車の衝突を受けたとき、ポール自体も破損せず、相手自動車に損傷を与える虞れも無い。
さらに、弾性材料で構成されているので除雪作業の際、雪圧を受けて復元不可能に変形する虞れも無い。
そして延長ポールは、基礎ポールに比して同等以上の剛性を有しているから、除雪作業時に雪圧を受けて変形破損する虞れが無い(注・基礎ポールや延長ポールに限らず、一般の機械材料は総べて完全な剛体でもなく完全な弾性体でもない。本発明において「剛性が大きい」と言っても剛体であるという意味ではない)。
a.止めピンのツール挿通孔に挿通し得る太さのシャフト6aと、
b.上記シャフトの一端に固着されたハンドル6cと、
c.上記シャフトの他端に連設されたタップ状部6bと、が一体的に連設されたピン抜き工具を備えていることを特徴とする。
該ピン抜き工具が無ければ前記の止めピンを容易には抜き取れない。従って、いたずら半分の盗難は完全に防止することができる。
(図2参照)前記基礎ポール(1)の上端に設けられている凹部ないし孔に嵌合する筒状部(5a)を有し、かつ、該筒状部に「基礎ポールのピン孔(1a)に対応するピン孔(5b)」が設けられている蓋(5)を具備していて、
基礎ポールの凹部ないし開口に上記の筒状部を嵌め合わせて、前記の「一対の脚を折り畳んで、ピン孔に差し通して開かせると抜けなくなる止めピン」で抜け止めすることができるようになっていることを特徴とする。
その上、「一対の脚を折り畳んで、ピン孔に差し通して開かせると抜けなくなる止めピン」で抜け止めされるので、いたずらで蓋を取り外して持ち去ったり捨てたりされる虞れが無い。
イ.先端にタップ状部6bを備えたシャフト6aを、止めピン4のツール挿通孔4d)に差し込み(図4(A)参照)、
ロ.上記タップ状部を「止めピン4の脚の先端4c付近に在る成形痕の凹み4e」に捻じ込み、(主として図4(B)を、併せて図3を参照)、
ハ.ピン抜き工具のハンドル(6c)を引っ張って、止めピンの脚(4b)を折り畳ませて引き抜く(図4(C)参照)ことを特徴とする。
その上、本発明に係るピン抜き工具が無ければ前記止めピンの抜き取りは困難である。このため、止めピンによる盗難防止効果が大きい。
積雪時には上記基礎ポールの上に延長ポールを取り付けてスノーポールとして機能させることができる。
しかも、上記双方のポールが、「一対の脚を折り畳んで、ピン孔に差し通して開かせると抜けなくなる止めピン」で結合されているので、盗難の虞れが無い。
その上、基礎ポールが弾性材料で構成されているので、自動車の衝突を受けたとき、ポール自体も破損せず、相手自動車に損傷を与える虞れも無い。
さらに、弾性材料で構成されているので除雪作業の際、雪圧を受けて復元不可能に変形する虞れも無い。
そして延長ポールは、基礎ポールに比して同等以上の剛性を有しているから、除雪作業時に雪圧を受けて変形破損する虞れが無い。
本発明に係るピン抜き工具が無ければ、前記の止めピンを容易には抜き取れない。従って、いたずら半分の盗難は完全に防止することができる。
その上、「一対の脚を折り畳んで、ピン孔に差し通して開かせると抜けなくなる止めピン」で抜け止めされるので、いたずらで蓋を取り外して持ち去ったり捨てたりされる虞れが無い。
その上、上記の本発明に係るピン抜工具が無ければ止めピンの抜き取りが困難である。
このため、止めピンによる盗難防止効果が大きい。
路面2の上に基礎ポール1が植設されている。植設の方式は、着脱可能タイプであっても着脱不可能タイプであってもよい。上記基礎ポールの上に、延長ポール3が取り付けられる(取り付け部分の詳細な構造は、図2を参照して後述する)。
符号4を付して示したのは止めピンであって、前記双方のポールが相互に嵌合している箇所の抜け止めをしている。
引張り強度 37MPa (試験方法:JISK7311)
伸 び 560% (試験方法:JISK7311)
引裂き強さ 85N/mm (試験方法:JISK7311)
硬 さ A90 (試験方法:JISK7311)
本実施形態においては、上記材料を押し出し成形した筒状の部材を用いた。本発明を実施する場合、これに限定されない。
このように構成すると、基礎ポール1が比較的大きい弾性を有するとともに適宜の剛性を有しているので、図示の形に自立して標識柱としての役目を果たすことができ、かつ、
自動車の衝突を受けても折損したり潰れたり曲がったりしない(1時的に変形しても直ちに復元する)。
また、弾性を有しているから、相手自動車に対して大きい損傷を与えない。
引張り強度 14MPa (試験方法:ASTM D−638)
伸 び 230% (試験方法:ASTM D−638)
硬 さ D74 (試験方法:JISK7311準拠)
このように構成すると、適宜の弾性と適宜の剛性とを有し、スノーポールとして機能し得る。その上、除雪作業に際して雪圧を受けても破損しない。
基礎ポール1の上端部付近にピン孔1aが設けられており、これに対応して延長ポール3の下端部付近にピン孔3aが設けられている。
上記双方のピン孔に貫通して止めピン4が装着されている。この止めピンは、トグラーなどと呼ばれて市販されている部材であって、後に図3を参照して説明するように、一旦差し込んで止め付けると二度と抜き出せないようになっている(ただし、本発明においては、後に図4を参照して説明するように、専用のピン抜き工具(本発明に係るピン抜き工具)を創作して抜き取りを可能ならしめた)。
符号5を付して示したのは蓋であって、基礎ポール1の上部開口に嵌合する筒状部5aが一体に連設されていて、この筒状部5aにピン孔5bが設けられている。
非積雪時には延長ポール3を取り外して保管しておき、基礎ポール1を視線誘導標識柱として使用する。この際、基礎ポール1の上部開口に前記の蓋5を取り付けて、ピン孔5bとピン孔1aとを同心に合わせ、止めピン4を差し込んでおく。
ポリプロピレンなどのように弾性の大きい合成樹脂によって、中心線a−aに対称に作られている。
ピン頭部4aの中心にはツール挿通孔4dが穿たれている。
一対の脚4bの先端4cは相互に連結され、連結部に成形痕の凹み4eが残っている(本来は別段の意味を持たないが、本発明においては、図4について述べるように、この成形痕の凹み4eを利用する)。
この止めピンをピン孔に差し込むときは、図3(D)のように一対のピンの脚4bを折り畳み、ツール挿通孔4dに細い棒を差し入れて図の下方に押すと、折り畳まれていたピンの脚4bが矢印oのように開いて、(C)図のようになる。
そしてまた、降雪時期になると延長ポール3を取り付けてスノーポールとして使用する。
このため、盗難防止用の止めピン4の着脱が必要になる。
図4(A)に示したピン抜き工具6は止めピン4を抜き取る為に創作した工具(本発明に係るピン抜き工具)である。
止めピン4のツール挿通孔4dに差し込み得る太さ寸法のシャフト6aの先端にタップ状部6bが固着されるとともに、その他端にはハンドル6cが取り付けられている。
上記ピン抜き工具6を差し込んで、(B)図のようにピンの脚4bの先端部に圧し当てる。
この部分には、先に図3(A),(B)で説明した成形痕の凹み4eが有る。
ハンドル6cを回してタップ状部6bを該成形痕の凹み4eに捻じ込み、
図4(C)のように矢印P方向に引っ張ると、一対の脚4bが折り畳まれて抜き出される。このようにして、止めピン4を繰り返して使用することができる。
図3に示した止めピン4は市販されている公知の部材であるが、この公知部材は元来、「容易に差し込めるが、二度とは抜けない」ことを目的および効果とする器具であった。本発明は、図4に示したピン抜き工具6を創作するとともに、図4に示した手順を創作して止めピンの抜き取り再使用を可能ならしめたものである。
1a…ピン孔
2…路面
3…延長ポール
3a…ピン孔
4…止めピン
4a…ピン頭部
4b…ピンの脚
4c…脚の先端
4d…ツール挿通孔
4e…成形痕の凹み
5…蓋
5a…筒状部
5b…ピン孔
6…ピン抜き工具
6a…シャフト
6b…タップ状部
6c…ハンドル
Claims (4)
- 路面(2)に植設された基礎ポール(1)と、上記基礎ポールの上に接続される延長ポール(3)とから成り、
上記の基礎ポールが弾性材で構成されるとともに、
延長ポールは基礎ポールよりも細く、かつ基礎ポール以上の剛性を有する材料で構成されており、
さらに、基礎ポールの上端には「延長ポールの下端部に嵌合する凹部ないし孔」が形成されていて、
基礎ポール上端に延長ポールを嵌め合わせた状態で、両者が重なっている箇所に、両者を貫通するピン孔(1a,3a)が設けられていて、
上記基礎ポールのピン孔と延長ポールのピン孔とを同心に揃えて、次のような止めピン(4)が挿通されるようになっていることを特徴とする積雪対応可能な道路標識柱。
中心線(a)に対して直角な平板状の頭部(4a)にツール挿通孔(4d)が穿たれ、
該頭部に対して一端を連設された一対の屈曲可能な脚(4b)を有しており、
該一対の脚の他端が相互に連結されるとともに、連結箇所に成形痕の凹み(4e)が形成されていて、
前記一対の脚を折り畳んで、ピン孔に差し通して開かせると抜けなくなる止めピン(4)。 - 一対の脚を折り畳んでピン孔に差し通して開かせると抜けなくなる前記の止めピン(4)が、次のようなピン抜き工具(6)を備えていることを特徴とする、請求項1に記載した積雪対応可能な道路標識柱。
a.止めピン(4)のツール挿通孔に挿通し得る太さのシャフト(6a)と、
b.上記シャフトの一端に固着されたハンドル(6c)と、
c.該シャフトの他端に連設されたタップ状部(6b)と、が一体的に連設されたピン抜き工具(6)。 - 前記基礎ポール(1)の上端に設けられている凹部ないし孔に嵌合する筒状部(5a)を有し、かつ、該筒状部に「基礎ポールのピン孔(1a)に対応するピン孔(5b)」が設けられている蓋(5)を具備していて、
基礎ポールの凹部ないし開口に上記の筒状部を嵌め合わせて、前記の止めピン(4)で
抜け止めすることができるようになっていることを特徴とする、請求項1に記載した積雪対応可能な道路標識柱。 - 請求項1に記載した積雪対応可能な道路標識柱を操作する方法であって、
路面(2)に植設された基礎ポール(1)のピン孔(1a)と、上記基礎ポールの上に接続される延長ポール(3)のピン孔(3a)とを同心状に揃えた中に差し込まれている「一対の脚を折り畳んでピン孔に差し通して開かせると抜けなくなる前記の止めピン(4)」を抜き取る際、
イ.先端にタップ状部(6b)を備えたシャフト(6a)を、止めピン(4)のツール挿通孔(4d)に差し込み、
ロ.上記タップ状部を「止めピン(4)の脚の先端(4c)付近に在る成形痕の凹み(4e)」に捻じ込み、
ハ.ピン抜き工具のハンドル(6c)を引っ張って、止めピンの脚(4b)を折り畳ませて引き抜くことを特徴とする、積雪対応可能な道路標識柱の操作方法。
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