JP4314025B2 - 風味の良いバターミルク関連乳製品、乳加工品の製造法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、高栄養価、各種生理機能、食品の乳風味増強といった優れた特性を有するにも関わらず、主として空気中の酸素が溶存することに基づく酸化の影響を受け、速やかに異味異臭を発生するため、わが国では、従来、ほとんど食品原料として利用されていなかったバターミルク関連乳製品、乳加工品の風味、物性、保存性向上に資する製造方法およびその製造方法によって得られる風味の良いバターミルク関連乳製品・乳加工品等を提供するものである。
【0002】
【従来の技術】
バターミルクは、乳脂肪分30〜40%に調製したクリームよりバターを製造する際に、またバターゼーラムは、バターもしくは高脂肪クリームよりバターオイルを製造する際に、比重差の違いを利用した遠心分離、もしくはチャーニングに代表される乳脂肪球同士の衝突による乳化破壊等の物理的分画操作より、目的とするバター、バターオイルと共に副産物として発生する淡黄色の液体である。さらにそれらの液体を濃縮、もしくは乾燥(バターミルクパウダー)することにより、各種バターミルク関連乳製品、乳加工品が製造される。欧米では、クリームに乳酸菌を接種して発酵後、発酵バターを製造する際にもバターミルクを製造しており、これは、通常、酸性バターミルクと呼ばれている。一方、発酵しない工程によるものを甘性バターミルクと呼ぶ。本発明の対象は、この甘性、酸性バターミルクの種類を区別するものではない。また、バターミルクとバターゼーラムは、それらの製造に用いられる乳製品の違いに基づき区別されているものの、乳成分や物性等に本質的な相違は認められないため、本発明ではバターゼーラムも広義のバターミルクの一部とみなしている(以下、バターミルクというときは、バターゼーラムを包含していることもある)。
【0003】
バターミルクは、牛乳と同様に脂質、タンパク、炭水化物、ミネラル、ビタミン等を含有し、固形分当たりの栄養価は牛乳とほとんど差がない、といわれている。しかし、その製造方法からも分かるように、乳脂肪球の界面を構成する乳脂肪球皮膜物質が多く含まれているのが特徴であり、皮膜タンパクとして、カゼイン、α−ラクトアルブミン、β−ラクトグロブリンの他、乳脂肪球皮膜物質特有のリポタンパク、糖タンパクの存在が知られている。また、皮膜構成脂質として、通常のトリグリセライド(中性脂質)の他、レシチンと総称されるリン脂質を多く含み、乳脂肪球皮膜物質中の29〜36%を占める、といわれている。主要なリン脂質は、ホスファチジルコリン、スフィンゴミエリン、ホスファチジルエタノールアミンであり、特に乳由来のレシチンは、大豆等の植物由来レシチンと比較して、スフィンゴミエリンが18%程度と非常に多く含まれているのが特徴的であり、ヒト母乳のレシチンの組成と近いことから栄養学的な利用価値は極めて高い、と考えられている。
【0004】
さらに、バターミルクは、バターに特徴的な香気成分を多く含み、風味的にも好ましい原料である。香気成分はケトン類、脂肪酸類、ラクトン類等より構成され、特に他の乳製品と比較してもケトン類が78%と、圧倒的に多く含まれているのが特徴的である。
【0005】
一方、バターミルクは、急性肝炎、胃粘膜敗血症の治療、幼児の下痢予防にも効果があると言われている。さらに、血圧低下作用や血清コレステロール低減作用もあるとされている。
このように、バターミルクは、高栄養価、各種生理機能、食品の乳風味増強といった優れた特性を有するにも関わらず、溶存する空気中の酸素に基づく酸化の影響を受けやすく、速やかに異味異臭を発生するため、わが国ではほとんど食品原料として利用が進んでいなかったのが実情である。バター製造時に発生したバターミルクの安定的な使用方法が確立されずに大部分がそのまま廃棄されているわが国の現状を鑑みると、食糧資源の重大な損失と言わねばならない。
【0006】
バターミルクの長期保存を目指して、発生したバターミルクを、▲1▼バッチ式もしくはプレート式加熱処理により微生物数を一定レベル以下にコントロールし、エバポレーターにより減圧濃縮、最終殺菌を行った後、冷凍してバターミルク濃縮物を得る。▲2▼さらに▲1▼で、エバポレーターにより減圧濃縮したバターミルク濃縮液を噴霧乾燥装置(ドライヤー)により粉末化する、の2つの方法が知られている。いずれもバターミルクを高濃度に濃縮するので、製造されたバターミルク関連乳製品は、空気中の酸素による酸化の影響を極めて強く受けやすく、これを回避する目的で、缶容器やアルミ箔を内面コートしたポリエチレン加工紙に充填し、冷暗所に保存するのが通例である。しかし、これらの密閉容器を用いて冷暗所に保存しても1〜3ヶ月程度で、また、開封後は1週間程度で、酸化臭の発生による異味異臭が強く感じられるようになり、極めて保存性が悪く、食品加工原料としての利用価値は著しく低いといわねばならない(例えば、非特許文献1)。
【0007】
さらに、バターミルクが乳脂肪球皮膜物質を多く含有することに着目し、バターミルクより脂肪球皮膜物質を分画精製し食品の風味改良剤として利用する方法(特許文献1)、バターミルクから遠心分離により乳脂肪球を除去後、限外濾過透過液を食品の風味改良剤として利用する方法(特許文献2)が報告されている。しかし、これらの方法は、いずれもバターミルク中の乳脂肪球皮膜物質の分画、精製に関する技術であり、本発明が目指すところの、バターミルク中に空気中の酸素が溶存することに基づく酸化の影響を受け、酸化臭が発生することを防止し、バターミルクが本来有する乳風味を維持、向上する技術とは本質的に異なるのは明白である。また、これらの技術によっても、得られた風味向上剤の酸化臭の発生は、後述するように、不飽和脂肪酸および乳タンパク存在下、加熱処理を施す限りにおいては、風味の程度の差こそあれ、回避することはできない。
【0008】
乳業分野においては、乳、または乳を含有する未加熱液を、加熱処理する前に液中溶存酸素を低下せしめた状態で加熱処理することにより、生乳または未加熱液に近似した風味を有する飲料を製造する方法(特許文献3)、牛乳等の溶存酸素と窒素ガスと置換して殺菌する方法において、牛乳等に窒素ガスを直接混合分散する手段と、窒素ガスが混入していない牛乳等を、窒素ガス雰囲気化下の窒素ガス置換タンク内に貯留された窒素ガスを混合分散した牛乳等に、上方からノズルで噴霧する手段とを併用して、溶存酸素と窒素ガスとの置換により牛乳等の溶存酸素量を低下させた後殺菌する、加熱臭などを発生させない殺菌方法(特許文献4)が報告されている。しかし、これらでは、風味の維持、向上をめざす対象が、ウシ、ウマ、ヤギ、ヒツジ、スイギュウ、ヒトその他哺乳動物の乳、これらの乳を含有した乳性飲料、加工乳、乳飲料、還元乳、発酵乳、乳酸菌飲料、生クリーム、果汁飲料等であり、前述のように空気中の酸素による酸化の影響を極めて強くうけるバターミルクについては一切報告されていない。
【0009】
【特許文献1】
特開平7−236451号
【特許文献2】
特許第3004912号
【特許文献3】
特開平10−295341号
【特許文献4】
特許第3091752号
【0010】
【非特許文献1】
「乳製品工業、下巻」、1972年2月25日発行、p.223〜224、津郷友吉監修、地球出版株式会社
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、このように、バターミルク関連乳製品、乳加工品が、空気中の酸素が溶存することに基づく酸化の影響を受け酸化臭を発生することを防止し、バターミルクが本来有する乳風味を維持、向上させることによって、これらバターミルク関連乳製品、乳加工品の食品産業上の利用の用途を飛躍的に拡大すると共に、併せて、従来廃棄せざるを得なかったバターミルクの全量回収に道筋を付ける技術的課題を克服し、廃棄による環境汚染のリスクをも低減することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記目的を達成するためになされたものであって、本発明者らは、各方面から検討の結果、乳および/または乳製品より、バターミルクおよび/またはバターゼーラムの一部または全量を分画、調製する工程において、分画、調製前の乳および/または乳製品(バターミルク製造時においてはクリームを、バターゼーラム製造時においては加温溶解したバターを使用するのが常例)および/または分画、調製後のバターミルクおよび/またはバターゼーラムにつき、これらの溶液を殺菌および/または風味の維持向上および/または物性の劣化防止を目的とした加熱処理を施す際、予め、不活性ガス等の注入により、溶液中の溶存酸素濃度を低下せしむること(8ppm以下、好適には5ppm以下、さらに好適には2ppm以下)により、酸化臭がほとんど感じられず、また飲用したところ、生乳特有の口当たりが良く、後味がすっきりとした、異味、異臭のまったく感じられないバターミルクおよび/またはバターゼーラムを得ることができることを見出した。
【0013】
また、脱酸素操作を加えたバターミルクおよび/またはバターゼーラムを、エバポレーターにより減圧濃縮することにより得られた濃縮物、およびこれをドライヤーにより乾燥粉末化したパウダーもまた、脱酸素操作を加えていない濃縮物、パウダーと比較して、酸化臭がほとんど感じられず、また口当たりが良く、後味がすっきりとした、異味・異臭のまったく感じられない製品を得ることができた。
【0014】
さらに、これらバターミルク関連乳製品を、風味改良の目的で、その他の乳および/または乳製品に一部添加して、新たな乳製品および乳加工品の製造を行ったところ、バターミルク特有の酸化臭はほとんど感じられず、また、通常の乳製品よりも乳風味の強い製品を得ることができた。
【0015】
このようにして、脱酸素操作により得られたバターミルク関連乳製品、乳加工品の飲食品への利用を検証したところ、最終的に得られた飲食品は、バターミルク特有の酸化臭がほとんど感じられず、乳風味が強く、また口当たりが良く、後味のすっきりとしたものであり、本発明の有用性を確認することができた。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、本発明について詳しく説明する。
本発明において、バターミルクおよび/またはバターゼーラムの起源となる乳は、哺乳動物の乳であれば特に限定されず、例えば、牛乳、山羊乳、めん羊乳、水牛乳、豚乳、人乳等を挙げることができる。しかし、わが国で飲用乳として規定のあるものは、「乳及び乳製品の成分規格等に関する省令(昭和26年12月27日厚生省令第52号)」にあるように牛乳、山羊乳、めん羊乳であり、また、ごく一部を除き、事実上牛乳のみしか生産されていないことから、本発明で乳とは特にことわらないかぎり牛乳を指す。
【0017】
バターミルクおよび/またはバターゼーラムの製造に際し、使用される乳および/または乳製品は、前述した省令の規定にあるように、生乳、牛乳、特別牛乳、部分脱脂乳、全粉乳、濃縮乳、無糖れん乳、クリーム、バター等が対象となるが、このうち、工業的には、収率および生産性の観点からクリーム、バターを使用するのが常例であり、以下、クリーム、バターの使用を例に説明する。しかし、本発明では、クリーム、バター以外の乳/または乳製品の使用をなんら妨げるものではない。
【0018】
通常、乳脂肪分30〜40%に調整されたクリームは、プレート式熱交換機により、85〜95℃程度の殺菌条件で加熱した後、5℃程度まで冷却され、貯液タンクにてエージングされる。次いで、7〜13℃で、バッチ式のバターチャーン、もしくは連続式のバターコンティマブ等と使用してチャーニング(乳脂肪球同士の衝突により乳脂肪球の界面構造を破壊、乳脂肪球皮膜物質を水相中に離脱させると共にバター粒を形成させる操作)を行い、バターとバターミルクを得る。得られたバターミルクは、再度殺菌して、エバポレーターによる減圧濃縮の工程に送られる。このように、バターミルクは分離の前後で最低2回は加熱処理が加えられるため、バターミルク中に溶存する空気中の酸素により酸化反応が一気に進行し、加熱臭を発生するものと考察した。
【0019】
バターミルクを含む牛乳成分が、加熱により、乳タンパクの変性をきたし、硫化水素、ジメチルサルファイド(以下、DMSという)、ジメチルジサルファイド(以下、DMDSという)、ジメチルトリサルファイド(以下、DMTSという)等の硫黄化合物に代表される加熱臭気成分を発生することはよく知られた事実である。すなわち、加熱により、乳タンパク(特にβ−ラクトグロブリンに代表されるホエイタンパク)は熱変性を受け、ポリペプチド鎖中の含硫アミノ酸残基のジスルフィド結合が開裂し、−SH基が露出する。一方、溶存している酸素は不飽和脂肪酸と反応し、ラジカル化された過酸化脂質を生成する。このラジカル化された過酸化脂質は、乳タンパクのポリペプチド鎖中の−SH基と反応し、各種硫黄酸化物を生成、これが加熱臭気成分として識別されるといわれている。
【0020】
牛乳中に含まれる脂質(乳脂肪)は、通常3.5〜4.0%であり、構成する脂肪酸は、酪酸(C4:0 )からリノレン酸(C18:3 )まで広範囲にわたる。このうち、不飽和脂肪酸は、バターミルク中の乳脂肪球皮膜物質に特に多いとされ、構成する中性脂質およびリン脂質中に、不飽和脂肪酸としてパルミトレイン酸2〜4%、オレイン酸11〜36%、リノール酸2〜11%含有する、といわれており、乳成分中では特に溶存酸素による酸化の影響を受けやすい。
【0021】
そこで、この空気中の酸素による酸化が一気に進行、加熱臭発生の原因なることに鑑み、バターミルク調製前の原料クリーム中の溶存酸素を、脱酸素操作により低減する方法について検討を行った。代表的な方法としてクリームの超音波処理、およびクリーム中への不活性ガス(窒素、アルゴン等)の封入による置換、の2つの方法が考えられた。結果、超音波処理では、加熱殺菌以前にクリーム中の乳脂肪球の界面構造が破壊され、増粘、凝集等の物性の変化を来たし、工業的な生産に耐えられなかったのに対し、クリーム中への不活性ガスの封入では物性の変化は特に認められず、その後の加熱殺菌においても物性の変化は認められず、本発明に最も適した脱酸素操作である、と考えられる。
【0022】
不活性ガス(以下、窒素ガスをその代表として本発明を説明する)を封入する場合、封入は、クリームを貯液したタンク内および/または加熱機入口までのライン内で、かつ90℃以下、好ましくは80〜85℃以下の液温で実施するのが好ましい。しかし、30℃以下のクリームでは封入した窒素ガスの脱泡が難しくなるため、バターミルクの製法の定法に従い、クリームの品温を30〜40℃として実施するのが最適である。
【0023】
脱酸素処理を行っていないクリーム中の溶存酸素濃度は、通常10〜15ppm程度である。これに上記の脱酸素操作を加え、クリーム中の溶存酸素濃度を8ppm以下まで低減させ、85〜95℃の加熱殺菌を行った後、バターミルクを調製すると、脱酸素処理を行っていない通常のバターミルクと比較すると、酸化臭が弱くなり、生乳特有の口当たりの良さ、後味のすっきり感が発現するようになる。特に5ppm以下にするとその傾向は顕著に認められるようになり、さらに2ppmでは酸化臭はほとんど認められなくなる。
【0024】
一方、クリームの脱酸素処理を行なわず、85〜95℃の加熱殺菌、もしくは加熱殺菌を行わずに直ちに分画したバターミルクに対し、窒素ガス封入による脱酸素操作を実施し、85〜130℃の最終加熱を行ったところ、バターミルク中の溶存酸素濃度が8ppmを下回るようになると、酸化臭が弱くなり、生乳特有の口当たりの良さ、後味のすっきり感が発現するようになる。特に5ppm以下にするとその傾向は強くなり、さらに2ppmでは酸化臭はほとんど認められなくなる。しかし、その風味的な優位性は、バターミルクの出発原料であるクリームを脱酸素操作した場合に比較して、やや弱まった。
【0025】
工業的に脱酸素操作を行う窒素置換装置については、本発明者らにより発明され(前述の特許第3091752号、特許文献4)、実用化されている。従って、本発明は直ちに実施可能な、食品産業にとって極めて有益な技術である。
【0026】
本発明により得られたバターミルクおよび/またはバターゼーラムを固形分上昇を目的とした濃縮を行う場合、3重効用濃縮機等のエバポレーターにより減圧濃縮する、もしくはグレンコ式凍結濃縮機等により凍結濃縮する、等の方法がとられる。エバポレーターによる減圧濃縮の場合、脱酸素操作を加えていない通常のバターミルク濃縮物と同様に固形分は40%程度まで濃縮可能である。また、このバターミルク濃縮物は、定法通り、60〜70℃に加温後、ドライヤーで130〜200℃の熱風乾燥することによりバターミルクパウダーを得ることも可能である。このようにして得られたバターミルク濃縮物、およびバターミルクパウダーもまた、脱酸素操作を加えていない濃縮物、パウダーと比較して、酸化臭がほとんど感じられず、また口当たりが良く、後味がすっきりとした、異味、異臭の感じられない、優れた風味を有している。また、得られたバターミルク関連乳製品は、密閉容器での保存性も優れている。
【0027】
これらバターミルク関連乳製品は、通常、食品原料としてそのまま使用されることが多い。しかし、これらより分画、精製、脱臭、脱色、その他添加物の添加等の加工を行い、有用な食品加工原料を製造する場合がある。例えば、バターミルクに多く含まれている脂肪球皮膜物質由来のレシチンを精製する例である。これは、バターミルクを含水アルコール抽出、次いでアセトン抽出により粗レシチンを調製した後、水洗、殺菌、乾燥の工程を経て精製レシチンを得るものであり、実用化されている。このとき、脱酸素処理を行ったバターミルクを使用すると、レシチン臭と呼ばれる酸化臭の発生が、通常よりも抑制され、風味が優れている。
【0028】
上述してきたバターミルク関連乳製品、乳加工品は、飲食物への乳風味付与効果は大きい。その使用用途は、乳飲料、清涼飲料、生クリーム、コンパウンドクリーム、発酵乳、乳酸菌飲料、発酵クリーム、デザート、アイスクリーム、チーズ、バター、マーガリン、パン、惣菜等、広範囲にわたり、本発明は、あらゆる飲食品に応用可能である。
【0029】
【実施例】
以下に本発明を実施例を挙げて説明するが、本発明はこれにより限定されるものではない。
〔実施例1〕
生乳(乳脂肪分3.8%、無脂乳固形分8.6%)2000kgをタンクに貯液し45℃に加温後、クリームセパレーターによる遠心分離により、乳脂肪分40%、無脂乳固形分5.4%の生クリーム180kgを分離し、直ちにチルド水にて5℃まで冷却した。
【0030】
生クリーム35kgを分取し、品温を40℃とした後、窒素ガスを封入せずにそのままUHT/HTST兼用小型プレート式殺菌実験機(流量150L/hr;岩井機械(株)製)にて95℃、15秒間の加熱殺菌を実施後、5℃まで冷却した。得られたクリームは20kgであった(対照クリーム)。
生クリーム35kg宛を分取し、品温を40℃とした後、窒素ガスを溶存酸素がそれぞれ、8、4、2ppmとなるまで封入した。そのまま 10分間程度静置し、脱泡したことを確認した後、プレート式殺菌実験機にて95℃、15秒間の加熱殺菌を実施後、5℃まで冷却した。得られたクリームは20 kgであった(サンプル1、2、3)。尚、溶存酸素濃度は、溶存酸素計(東亜電波工業(株);型式DO−21P)により測定した。
【0031】
対照およびサンプル1〜3のクリームを、それぞれ品温10℃とした後、バッチ式チャーンに投入し、チャーニングによるバター粒の形成を行った。運転時間は45分前後であり、得られたバターミルクは10kg程度で、乳脂肪分0.7%、無脂乳固形分8.9%であった。これらのバターミルクを95℃、15秒間の加熱殺菌を行い、5℃まで冷却した。
これらのサンプルを、以下の実験に供した。
【0032】
各バターミルクのサンプルにつき、対照クリームより得られたバターミルクを対照として、5味(甘味、酸味、塩味、苦味、旨味)の識別訓練を受けた専門パネル30名を用いた2点比較法による官能評価を実施した。また、各バターミルクの酸化臭の強さにつき、専門パネル5名による評点法を用いて評価した。これらの結果を、図1および表1に示した。
【0033】
【表1】
【0034】
同時に、各バターミルクサンプルの理化学分析を実施した。
−SH基含量は、M.Moka,E.M.Mikolajcik and I.A.Gould(J.Dai.Sci.,51,2,p217-219(1968))に従い、比色定量により測定した。
DMS、DMDS、DMTSは、HS/TCT(Head Space/Thermal-desorption Cold Trapinjection)法によるGC/MS(ガスクロマトグラフマススペクトリー)(日立製作所(株)製;HP6890 SERIES PLUS/HP5793 MSD)により測定した。
分析の結果を、図2、3に示した。
【0035】
図1および表1の結果より明らかなように、クリームの溶存酸素を低減するに従って、バターミルクの酸化臭は官能的に識別されなくなり、同時に生乳特有の口当たりの良さ、フレッシュ感、のど越しの良さ、後味の良さといった官能特性が強く発現されるようになり、総合的においしいと感じられるようになった。この傾向は溶存酸素濃度が5ppm以下になると顕著に判別できるようになり、2ppmでは、酸化臭はまったく感じられないレベルまで改善された。
【0036】
理化学分析の結果は、上記の官能評価結果を支持するものであった。すなわち、クリームの溶存酸素を窒素封入により低減するに従って、ラジカル化された過酸化脂質の生成が抑制され、結果として未反応の−SH基が多く残存していた(図2)。また、最終生成物である硫黄化合物(DMS、DMDS、DMTS)の生成量も同時に減少しており、加熱臭気成分が少なくなっていることが実証できた(図3)。
【0037】
〔実施例2〕
〔実施例1〕で示した方法に準拠して、窒素封入を行わずに、95℃、15秒間の加熱殺菌を行った生クリーム300kgを得た。次いで、窒素封入を行わずに、バッチ式チャーンによりバターミルク150kgを得た。組成は、〔実施例1〕と同様であった。
【0038】
得られたバターミルク35kgを、品温10℃のまま、窒素ガスを封入せずにそのままプレート式殺菌実験機にて95℃、15秒間の加熱殺菌を実施後、5℃まで冷却した。得られたバターミルクは20kgであった(対照)。
同様にバターミルク35kg宛を、品温を10℃のまま、窒素ガスを溶存酸素がそれぞれ、8、4、2ppmとなるまで封入した。直ちに、プレート式殺菌実験機にて95℃、15秒間の加熱殺菌を実施後、5℃まで冷却した。得られたバターミルクは20 kgであった(サンプル4、5、6)。
【0039】
〔実施例1〕と同じように、各バターミルクのサンプルにつき、窒素ガス未封入のバターミルクを対照として、専門パネル30名を用いた2点比較法による官能評価を実施した。また、各バターミルクの酸化臭の強さにつき、専門パネル5名による評点法を用いて評価した。これらの結果を、図4および表2に示した。
【0040】
【表2】
【0041】
図4および表2から明らかなように、バターミルクの溶存酸素を低減するに従って、バターミルクの酸化臭は官能的に識別されなくなり、同時に生乳特有の口当たりの良さ、フレッシュ感、のど越しの良さ、後味の良さといった官能特性が強く発現されるようになり、総合的においしいと感じられるようになった。この傾向は溶存酸素濃度が5ppm以下で判別できるようになり、2ppmでは、酸化臭はほとんど感じられないレベルまで改善された。ただし、得られたバターミルクは、〔実施例1〕で調製したものと比較して、わずかではあるが酸化臭が強く感じられ、窒素封入による脱酸素操作は、製造工程の初期段階で実施する方がより効果的であった。
【0042】
〔実施例3〕
本発明の飲食物への添加につき、検討した。〔実施例1〕で調製した、窒素ガス未封入、および溶存酸素を2ppmまで低減した生クリームより調製したバターミルク250gを、それぞれ減圧エバポレーターに取り、固形分が4倍となるまで濃縮した。次いで、これらのバターミルク濃縮物を0.3%含む表3に示した還元牛乳(乳脂肪分3.5%、無脂乳固形分8.3%)20kgを調製した。ホモジナイザーにより、還元牛乳を均質圧150kg/cm2 にて乳化、プレート式殺菌実験機にて130℃、2秒間の加熱殺菌を行った後、直ちに5℃以下まで冷却して、サンプルを得た。
【0043】
【表3】
【0044】
上記還元牛乳について、バターミルク無添加の還元牛乳を対照として、専門パネル30名を用いた2点比較法による官能評価を実施した。また、各サンプルの酸化臭の強さにつき、専門パネル5名による評点法を用いて評価した。これらの結果を、図5および表4に示した。
【0045】
【表4】
【0046】
図5および表4から明らかなように、窒素封入を行っていないバターミルク濃縮物を添加した牛乳は、脂肪感がますものの、一種の臭みが感じられるとの指摘がなされ、バターミルク濃縮物は、必ずしも風味向上剤として評価されていなかったのに対して、窒素封入を行って溶存酸素を2ppmまで低減したバターミルク濃縮物は、生乳特有の口当たりの良さ、フレッシュ感、のど越しの良さ、後味の良さといった官能特性が牛乳でも強く発現されていて、総合的においしいと感じられていた。このように、本発明により、バターミルク関連乳製品においても、酸化臭発生抑制の効果や、乳風味向上が維持できることを確認した。
【0047】
【発明の効果】
本発明によれば、バターミルク関連乳製品、乳加工品が、製造時、空気中の酸素が溶存することに基づく酸化の影響を受けて酸化臭を発生することを防止し、バターミルクが本来有する乳風味を維持、向上することができる。従来、酸化の影響を受けやすいため、これらバターミルク関連乳製品、乳加工品の食品産業上の利用の用途が極めて限られていたが、本発明により、これらの用途が飛躍的に拡大すると共に、従来廃棄せざるを得なかったバターミルクの全量回収が可能となり、廃棄による環境汚染のリスクを低減できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】クリームの溶存酸素をそれぞれ8、5、2ppmに低下させて加熱殺菌し、このクリームから製造したバターミルクを再度加熱殺菌した後の当該バタークリームの官能評価の結果を示す。
【図2】同上のバターミルクの−SH基含量の比色定量(432nm)の測定結果を示す。
【図3】同上のバターミルクのDMS、DMDS、DMTSの測定結果を示す。
【図4】バターミルクの溶存酸素をそれぞれ8、5、2ppmに低下させて加熱殺菌し、得られた加熱殺菌後のそれぞれのバターミルクの官能評価の結果を示す。
【図5】バターミルク濃縮物(窒素封入加熱殺菌または窒素未封入加熱殺菌)添加または未添加の還元牛乳の官能評価の結果を示す。
Claims (6)
- 生クリームに対し、85〜95℃の第一の加熱殺菌を行った後、バターミルクおよび/またはバターゼーラムを調製し、この調製されたバターミルクおよび/またはバターゼーラムに対し、85〜130℃の第二の加熱殺菌を行うことを含む、バターミルクおよび/またはバターゼーラムの製造法であって、
第一の加熱殺菌および/または第二の加熱殺菌の前に、不活性ガスの封入により、溶存酸素濃度を8ppm以下まで低減させることを特徴とする、前記バターミルクおよび/またはバターゼーラムの製造法。 - 第一の加熱殺菌の前に、不活性ガスの封入により、溶存酸素濃度を8ppm以下まで低減させることを特徴とする、請求項1に記載のバターミルクおよび/またはバターゼーラムの製造法。
- 第二の加熱殺菌の前に、不活性ガスの封入を行わないことを特徴とする、請求項2に記載のバターミルクおよび/またはバターゼーラムの製造法。
- 不活性ガスの封入により、溶存酸素濃度を2〜8ppmまで低減させることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のバターミルクおよび/またはバターゼーラムの製造法。
- 不活性ガスの封入により、溶存酸素濃度を5〜8ppmまで低減させることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のバターミルクおよび/またはバターゼーラムの製造法。
- 請求項1〜5のいずれか1項に記載の方法によって製造されたバターミルクおよび/またはバターゼーラムに、濃縮、乾燥、分画、精製、脱臭、脱色、その他添加物の添加等の加工を行うことにより得られるバターミルク関連乳製品および乳加工品の製造法。
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