JP4733024B2 - 乳性飲料の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、乳性飲料の製造に関するものであって、乳タンパク含有粉末を少なくともその一部に原料とし、かつ加熱処理したにもかかわらず加熱処理前の風味に近い乳性飲料の製造方法に関する。
乳性飲料は、乳又は乳の加工品を原料とする飲み物であって、乳タンパクや乳カルシウムを比較的豊富に含み、消費者の健康ニーズにも非常にマッチするものであるため、近年、多種類のものが提供されている。
乳性飲料は、その多くは生乳や発酵乳、脱脂粉乳など乳又は乳製品を主原料とし、それに糖類やカルシウム、ビタミン、各種のフレーバー等が加えられ、加熱殺菌処理することにより製造される。
前記主原料のうち脱脂粉乳等の乳タンパク含有粉体は乳から水分を除いて粉末状としたものであって、小さな容積であるにもかかわらず栄養価が高く、取り扱いに便利であるので乳性飲料の製造には非常に好ましいものと言える。ところが、乳タンパク含有粉体は加熱乾燥工程を経て製造されているために、風味が著しく低下するという問題があった。そこで、本発明者らは風味を低下させている原因としてサルファイド類に着目し、サルファイド類の生成量を各工程ごとに測定した。表1はその結果を示している。これにより、工程を経るに従ってサルファイド類の生成量が増加し、脱脂粉乳中に多量のサルファイド類が含まれていることが確認された。ところが、その生成量から考えると、脱脂粉乳中のサルファイド類はほぼ飽和状態に生成されていることが予想された。この結果からすると、脱脂粉乳等を原料として得られた乳性飲料の風味が低下する原因として、サルファイド類は考えがたい。
Figure 0004733024
上記問題点を解決するために、フレーバーや甘味剤を添加して風味の改善を図ることが考えられるが、この方法は上記課題を完全に解決するものではない。特に脱脂粉乳やバター等の乳、乳製品を使用したいわゆる白色飲料においては、加熱臭をマスキングすることは難しい。
一方、保存や加熱処理等により風味の低下した脱脂粉乳の調整液に対して白絞油などの食用油脂を混合して異臭を移行させ、乳性飲料の味覚を改善する方法が特開平5−260939号公報に開示されている(特許文献1参照)。しかしながら、この方法は加熱殺菌処理後の工程として用いられるため厳密な細菌管理が必要になるという問題点がある。
また、生乳もしくは生乳を一部に用いた未加熱処理液中の溶存酸素を減少せしめて加熱処理することにより、加熱処理中に生じるサルファイド類を減少させ、加熱前の風味に近い乳性飲料を得る方法が、例えば特開平10−295341号公報(特許文献2参照)や特開2001−78665号公報に開示されている(特許文献3参照)。ところが、これらの方法は生乳や発酵乳などの未加熱乳を原料とした場合であって、加熱乾燥処理により風味が著しく低下した乳由来タンパク質含有粉体を原料とした場合にまでこの方法が適用できるのかどうか不明であった。そして、上記のように脱脂粉乳中にはサルファイド類がほぼ飽和状態に生成されていると考えられるため、脱脂粉乳を原料とした未加熱調整液を加熱してもこれ以上サルファイド類が増加しないか、あるいは、加熱殺菌処理等において乳性飲料のサルファイド類の生成を抑制しても、風味を改善することは困難であることが予想された。
特開平5−260939号公報 特開平10−295341号公報 特開2001−78685号公報
本発明は、上記従来技術の問題点に鑑みてなされたものであって、本発明の目的は、風味低下の著しい乳タンパク含有粉体(脱脂粉乳等)を原料とした場合でも、加熱処理による風味低下を防ぎ、これらを原料とせず生乳や脱脂濃縮乳等を原料にした場合に近い風味を有する乳性飲料、特にいわゆる白色飲料を提供することにある。
本発明者は、上記目的を達成するため、上記方法を試してみたところ、驚くべきことに、生乳もしくは脱脂乳、発酵乳等を含有した未加熱調整液を加熱殺菌した場合と同様に脱溶存酸素状態で加熱処理することによって、加熱処理時におけるサルファイド類の発生が抑制され、加熱臭の少ない風味のよい乳性飲料を製造できることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、乳タンパク粉末含有未加熱調整液を、加熱処理する前に窒素ガス等の不活性ガスで置換して調整液中の溶存酸素を8ppm以下に低下せしめた状態で加熱処理しているので、サルファイド類の発生が抑制され、風味のよい乳性飲料が製造される。このため、各種添加剤、特にマスキング効果やフレーバー付与が可能な原料または香料の添加を不要にして、消費者の嗜好性にマッチした白色飲料が提供される。
本発明の方法は、乳を加熱乾燥処理して得られた乳タンパク含有粉末を少なくともその一部に原料とする乳調整液を、窒素ガス等の不活性ガスで置換して溶存酸素濃度を8ppm以下に低下せしめた状態で加熱処理し、サルファイド類の発生を抑制した加熱処理前後で風味の変わらない乳性飲料を製造する方法である。
サルファイド類は加熱臭として知られ、その代表であるジメチルジサルファイド(DMDS)の生成量と官能評価とは相関関係にあることが確認されている。通常、加熱殺菌乳は加熱によりジメチルジサルファイドの含有量が多くなり、その生成が抑制されたものと比較して風味が劣ることから(特許文献2参照)、本発明においても、サルファイド類の生成量を、乳性飲料における風味の指標の一つとするものである。
本発明の乳性飲料は、少なくとも乳を乾燥処理して得られた乳タンパク含有粉末を少なくとも原料とした乳性飲料であって、これを原料とせず生乳や牛乳などの乳、発酵乳、脱脂濃縮乳等のみを主原料としたものとは異なる。本発明によると加熱臭の発生が抑えられるため、コーヒーやココア、果汁、野菜汁、紅茶、抹茶等のフレーバー付与が可能な原料又は香料等を使用せずに製造した、いわゆる白色飲料の製造に本発明は好適であるが、上記のフレーバー付与が可能な原料又は香料等を併用することで、より高い効果(より飲みやすい乳性飲料)が期待できる。
乳タンパク含有粉末は、乳を原料として得られた粉体製品であって、例えば、全脂粉乳、脱脂粉乳、部分脱脂粉乳、クリームパウダー、ホエイパウダー、濃縮ミネラルホエイパウダー、バターミルクパウダー、乳タンパク濃縮物、ホエイタンパク濃縮物、ホエイタンパク分離物、乳カゼインが挙げられ、一部又は全部が加水分解されたものも含まれる。本発明では、これらの乳タンパク含有粉体の少なくとも1種もしくは2種以上が用いられる。なお、粉体を製造する際に発生する加熱臭をマスキングするために、原料粉体そのものにフレーバーが加えられる場合もあり、こうしたフレーバーが加えられた乳タンパク含有粉体を原料として用いても差し支えない。
乳調整液に対する乳タンパク含有粉体の添加量は特に制限はなく、無脂乳固形分として換算した場合8重量%以上、乳タンパク質として換算した場合3重量%以上含有しても高い効果、すなわち、生乳の加熱殺菌時とほぼ同じ程度の生成に抑制されることが確認されている。これにより、脱脂粉乳や無塩バター等から、加熱臭が少なく、牛乳に近い風味の加工乳を得ることができる。
加熱処理前の乳調整液は、上記の乳タンパク含有粉体を水や温水等に溶解させたものであって、必要に応じて果糖ぶどう糖液糖や砂糖などの糖類、酸味料、安定剤、乳化剤、ビタミン類、アミノ酸類、ミネラル類、機能性を有する食品素材、例えば、大豆を粉砕して得られた大豆粉やいわゆる豆乳などが加えられる。特に大豆粉や豆乳など豆タンパクを用いた場合も風味のよい乳性飲料が得られる。また、より生乳に近い風味を出させるために、生乳や発酵乳、バターやバターミルク、ホエイ、濃縮乳など粉末加工されていない各種乳製品が加えられる場合もある。そして、乳には、ウシのみならず、ウマ、ヤギ、ヒツジ、スイギュウ、ヒトその他哺乳動物の乳がすべて使用されうる。また、コーヒーや果汁等を加える場合には、必要に応じて安定剤や乳化剤を加えて、乳調整液と混合後、加熱殺菌する。もちろん、膜処理、加熱処理などによってコーヒーや果汁等を予め殺菌処理しておき、加熱殺菌処理された乳調合液と混合してもよい。
本発明においては、調整された未加熱処理液(乳調整液)中の溶存酸素は除去もしくは低下される必要があるが、その方法は限定されず、既知の方法が適用されうる。当該方法として、例えば、窒素ガス、アルゴンガス等の不活性ガスを液中に吹き込み、液中の溶存酸素と置換して不活性ガスを飽和させる方法、タンク内の空気を予め窒素ガスで置換しておく方法、タンク内上部を窒素ガス通気し、場合によっては圧力をかける方法(特開平4−36178号公報)などが挙げられる。このとき、液中の溶存酸素をすべて除去させるのが望ましいが、その濃度は好ましくは5ppm以下、あるいは8ppm以下でも差し支えない。8ppmよりも多い場合には、風味の低下が避けられず、粉乳独特の粉っぽさ、酸化臭が感じられる場合がある。また、不活性ガスの吹き込みによる置換は、タンク内及び/又はライン内で行うことができる。そして、90℃以下、好ましくは80〜85℃以下で置換するのが好適である。
溶存酸素低下後の乳調整液の加熱殺菌処理は、通常生乳等に対する加熱殺菌処理と同様の処理が行われ、例えば120〜150℃1秒以上5秒以内で殺菌を行うUHT法、72℃以上で15秒以上殺菌するHTST法、75℃以上15分以上保持殺菌する方法、62〜65度までの間で30分間加熱殺菌する方法が用いられる。本発明は、中でも高温で加熱殺菌する場合に高い効果が得られる。
以下、本発明の実施例をあげて説明するが、本発明はこれにより限定されるものではない。
〔実験例1〕(脱脂粉乳、無塩バターを利用した乳性飲料)
脱脂粉乳8.51kg、無塩バター4.16kg、水87.33kgを混合して均質化し、SPG膜(Shirasu Porous Glass膜:SPGテクノ社製)を使用して液中に窒素ガスを混合分散させ、溶存酸素を5ppmに調整した(無脂乳固形分8%、乳脂肪分3.5%)。当該処方により均質に製造された乳性飲料は、120℃3秒間の加熱殺菌(以下、殺菌条件は同じ)を行い容器に充填して製品とされた。
〔比較例1〕(脱脂粉乳、無塩バターを利用した乳性飲料)
脱脂粉乳8.51kg、無塩バター4.16kg、水87.33kgを混合して均質化し、調整した(無脂乳固形分8%、乳脂肪分3.5%)。当該処方により均質に製造された乳性飲料は、加熱殺菌を行い容器に充填して製品とされた。なお、加熱前の溶存酸素濃度は、11ppmであった。
〔実験例2〕(全脂粉乳を利用した乳性飲料)
全脂粉乳11.99kg、水88.01kgを混合して均質化し、SPG膜(同上)を使用して、液中に窒素ガスを混合分散させ、溶存酸素を5ppmに調整した(無脂乳固形分8%、乳脂肪分3.5%)。当該処方により均質に製造された乳性飲料は、加熱殺菌を行い容器に充填して製品とされた。
〔サルファイド類の測定〕
サルファイド類の測定は、GC/MS法(ヘッドスペース法)により、ジメチルジサルファイド(DMDS)について行った(以下同様)。その結果を表2に示す。
Figure 0004733024
〔実験例3〕(脱脂粉乳、無塩バターを利用した乳性飲料)
脱脂粉乳8.52kg、無塩バター1.64kg、水89.84kgを混合して均質化し、SPG膜(同上)を使用して、液中に窒素ガスを混合分散させ、溶存酸素を5ppmに調整した(無脂乳固形分8%、乳脂肪分1.5%)。当該処方により均質に製造された乳性飲料は、加熱殺菌を行い容器に充填して製品とされた。
〔比較例2〕(脱脂粉乳、無塩バターを利用した乳性飲料)
脱脂粉乳8.52kg、無塩バター1.64kg、水89.84kgを混合して均質化し、未加熱調整液を調整した(無脂乳固形分8%、乳脂肪分1.5%)。当該処方により均質に製造された乳性飲料は、加熱殺菌を行い容器に充填して製品とした。
〔サルファイド類の測定〕
実験例3および比較例2の乳性飲料についても、上記と同様の方法によりサルファイド類の測定を行い、その結果を表3に示した。
Figure 0004733024
上記結果から明らかなように、実験例1、2、3により得られた乳性飲料は、加熱殺菌前に溶存酸素を5ppmに調整することで、各比較例と比べDMDSの生成を大幅に抑制できることが判明した。なお、牛乳とほぼ同様の成分に調整された実験例1、実験例2における乳性飲料のDMDS量は、通常の生乳を同様の条件で加熱殺菌した場合と同程度であった(特許文献2実施例1参照)。
次に、専門パネリスト10名により官能検査を行った結果を表4および表5に示す。評価方法は評点法で、「非常によい」=+7、「良い」=+6、「やや良い」=+5、「普通」=+4、「やや悪い」=+3、「悪い」=+2、「非常に悪い」=+1 の7段階とした。表4に示したように実験例1,2はいずれも比較例1より良い評価を得た。また、実験例1に比べてバターの添加量が少ない実験例3も、比較例2よりも良い評価を得た(表5)。
Figure 0004733024
Figure 0004733024
本発明の方法によれば、サルファイド類の発生を抑制させることが出来、乳タンパ含有粉末を原料としても、風味良好な乳性飲料を提供することができる。また、乳、乳製品等の乳由来の原料だけを使用したいわゆる白色飲料の場合に、本発明により得られる効果は非常に高く、香料、糖類等を使用せずに、自然な甘さ、香りだけで美味しく飲むことができる。これにより、脱脂粉乳等から例えば牛乳の風味に近い加工乳を製造することができる。

Claims (4)

  1. 乳を加熱乾燥処理して得られた乳タンパク含有粉末を少なくともその一部に原料とする乳調整液を、不活性ガスで置換して液中溶存酸素濃度を8ppm以下に低下せしめた状態で加熱処理することを特徴とする風味のよい乳性飲料を製造する方法。
  2. 液中溶存酸素濃度を5ppm以上8ppm以下に低下せしめた状態で加熱処理することを特徴とする請求項1に記載の方法。
  3. 前記乳タンパク含有粉末が、全脂粉乳、脱脂粉乳、部分脱脂粉乳、クリームパウダー、ホエイパウダー、濃縮ミネラルホエイパウダー、バターミルクパウダー、乳タンパク濃縮物、ホエイタンパク濃縮物、ホエイタンパク分離物、乳カゼインのいずれか1種もしくは2種以上である請求項1または2のいずれか1項に記載の方法。
  4. 窒素ガス置換して液中溶存酸素を低下させることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の方法。
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