JP7323294B2 - 低脂肪乳の製造方法 - Google Patents
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[1]搾乳後の原料乳に対して溶存酸素濃度を低下させる処理を行い、当該原料乳に乳原料を添加して低脂肪乳ベースを調製した後に、溶存酸素濃度を低下させてから加熱殺菌する、異常風味を抑制した低脂肪乳の製造方法。
[2]搾乳後の原料乳に対して溶存酸素濃度を低下させる処理を行い、当該原料乳に溶存酸素濃度を低下させる処理を行わない乳原料を添加して低脂肪乳ベースを調製した後に、溶存酸素濃度を低下させてから加熱殺菌する、異常風味を抑制した低脂肪乳の製造方法。
[3]搾乳後の原料乳に対して溶存酸素濃度を低下させる処理が溶存酸素濃度を5ppm以下にすることを特徴とする、[1]又は[2]に記載の低脂肪乳の製造方法。
[4]前記低脂肪乳の乳脂肪分が2重量%以下である[1]~[3]のいずれか1に記載の低脂肪乳の製造方法。
[5]自発性酸化臭を抑制することにより異常風味を抑制する、[1]~[4]のいずれか1に記載の低脂肪乳の製造方法。
[6]ヘキサナールの生成及び/又は増加を抑制することにより異常風味を抑制する、[1]~[5]のいずれか1に記載の低脂肪乳の製造方法。
[7]加熱臭を抑制することにより異常風味を抑制する、[1]~[6]のいずれか1に記載の低脂肪乳の製造方法。
[8]サルファイド類の生成及び/又は増加を抑制することにより異常風味を抑制する、[1]~[7]のいずれか1に記載の低脂肪乳の製造方法。
[9]前記乳原料が凍結濃縮乳を含む、[1]~[8]のいずれか1に記載の低脂肪乳の製造方法。
(A)搾乳後の原料乳に対して溶存酸素濃度を低下させる処理を行う工程(搾乳後の原料乳の溶存酸素濃度低減工程、以下、「工程(A)」という)と、
(B)当該原料乳に乳原料を添加して低脂肪乳ベースを調製する工程(低脂肪乳ベースを調製する工程、以下、「工程(B)」という)と、
(C)上記低脂肪乳ベースの溶存酸素濃度を低下させてから加熱殺菌する工程(溶存酸素濃度低下処理後の加熱殺菌工程、以下「工程(C)」という)
により、異常風味を抑制した低脂肪乳の製造方法である。
(A)搾乳後の原料乳に対して溶存酸素濃度を低下させる処理を行う工程(搾乳後の原料乳の溶存酸素濃度低減工程)と、
(B)当該原料乳に溶存酸素濃度を低下させる処理を行わない乳原料を添加して低脂肪乳ベースを調製する工程(低脂肪乳ベースを調製する工程)と、
(C)上記低脂肪乳ベースの溶存酸素濃度を低下させてから加熱殺菌する工程(溶存酸素濃度低下処理後の加熱殺菌工程)
により、異常風味を抑制した低脂肪乳の製造方法である。
工程(A)は、搾乳後の原料乳に対して溶存酸素濃度を低下させる処理を行う工程である。搾乳後の原料乳の溶存酸素濃度を低下させるには、当該原料乳に対して不活性ガス処理を行う。工程(A)は、不活性ガス処理の供給方法(例えば、比例混合装置を用いた処理)及び供給条件(例えば、原料乳の供給速度及び不活性ガスの供給量)を制御し、原料乳の貯留前及び/又は貯留中の時点で、原料乳に不活性ガス処理を行った後、上記原料乳を排出し、溶存酸素濃度を低減させた原料乳を得る第一の溶存酸素濃度低減工程である。
(a)比例混合装置を用いた原料乳と不活性ガスとの混合、
(b)不活性ガスで満たした空間を有する装置内への原料乳の噴霧、
(c)遠心分離機を用いた原料乳と不活性ガスとの混合、
(d)ポンプを用いた原料乳と不活性ガスとの混合、
(e)装置内に収容した原料乳への不活性ガスの吹き込み、
の中から選ばれる一種又は二種以上の組み合わせによって行うことができる。また、工程(A)において、(a)~(e)の中から選ばれる一種の方法(例えば、(a)の方法)を、一回又は二回以上で行うことができる。
工程(B)は、工程(A)で得られた当該原料乳に乳原料、あるいは溶存酸素濃度を低下させる処理を行わない乳原料を添加して低脂肪乳ベースを調製する工程である。
工程(C)は、工程(B)で得られた低脂肪乳ベースを、溶存酸素濃度を低下させてから加熱殺菌する加熱殺菌工程である。
工程(C)における第二の溶存酸素濃度低減工程において、溶存酸素濃度を低下させるために行う不活性ガス処理は、工程(A)と同様に、例えば、
(a)比例混合装置を用いた低脂肪乳ベースと不活性ガスとの混合、
(b)不活性ガスで満たした空間を有する装置内への低脂肪乳ベースの噴霧、
(c)遠心分離機を用いた低脂肪乳ベースと不活性ガスとの混合、
(d)ポンプを用いた低脂肪乳ベースと不活性ガスとの混合、
(e)装置内に収容した低脂肪乳ベースへの不活性ガスの吹き込み、
の中から選ばれる一種又は二種以上の組み合わせによって行うことができる。
さらに、本発明の製造方法で得られる低脂肪乳の無脂乳固形分の下限値は特に制限はないが、好ましくは5重量%以上、より好ましくは6重量%以上、さらに好ましくは7重量%以上、さらに好ましくは8重量%以上である。本発明の製造方法で得られる低脂肪乳の無脂乳固形分の上限値は特に制限はないが、好ましくは15重量%以下、より好ましくは14重量%以下、さらに好ましくは13重量%以下、さらに好ましくは12重量%以下である。本発明の製造方法で得られる低脂肪乳の無脂乳固形分が5重量%以上であれば、新鮮なミルク感(フレッシュ感)が感じられ好ましい。また、本発明の製造方法で得られる低脂肪乳の無脂乳固形分が15重量%以下であれば、乳タンパク質の独自の雑味が感じられず好ましい。
搾乳後の原料乳(生乳)に対して、窒素ガスを吹き込んで溶存酸素濃度を低下させる処理を行い、溶存酸素濃度を5ppm以下に低下させた原料乳を得た。
溶存酸素濃度を低下させる処理を行わない乳原料として、脱脂乳を、ナノフィルトレーション膜(以下、「NF膜」という)を用いて固形分濃度9重量%になるまで濃縮したナノフィルトレーション膜濃縮乳(以下、「NF膜濃縮乳」という)を調製した。
得られたNF膜濃縮乳、溶存酸素濃度を5ppm以下に低下させた原料乳と膜透過水を混合し、無脂乳固形分(以下、「SNF」という。)10重量%、脂肪(以下、「FAT」という)1重量%に組成を調整し低脂肪乳ベースを得たのち、窒素ガスを吹き込んで溶存酸素濃度を2ppm以下に低下させた後、130℃2秒間の殺菌を行い実施例1の低脂肪乳を得た。
実施例1と同様の原料を用いて、搾乳後の原料乳に対して溶存酸素濃度を低下させる処理を行わない生乳を用いたこと以外は実施例1と同様に製造して、比較例1の低脂肪乳(対照品1)を得た。
すなわち、溶存酸素濃度を低下させる処理を行わない乳原料として、脱脂乳を、ナノフィルトレーション膜(以下、「NF膜」という)を用いて固形分濃度9重量%になるまで濃縮したナノフィルトレーション膜濃縮乳(以下、「NF膜濃縮乳」という)を調製した。
得られたNF膜濃縮乳、溶存酸素濃度10ppmの原料乳と膜透過水を混合し、無脂乳固形分(以下、「SNF」という。)10重量%、脂肪(以下、「FAT」という)1重量%に組成を調整し低脂肪乳ベースを得たのち、窒素ガスを吹き込んで溶存酸素濃度を2ppm以下に低下させた後、130℃2秒間の殺菌を行い比較例1の低脂肪乳を得た。
搾乳後の原料乳(生乳)に対して、窒素ガスを吹き込んで溶存酸素濃度を低下させる処理を行い、溶存酸素濃度を5ppm以下に低下させた原料乳を得た。
溶存酸素濃度を低下させる処理を行わない乳原料として、脱脂乳を、逆浸透膜(以下、「RO膜」という)を用いて固形分濃度が18重量%になるまで濃縮し、間接加熱方式で70℃まで予備加熱し、直接加熱方式で90℃15秒間の殺菌を行った。得られた固形分濃度が18重量%の濃縮乳を間接加熱方式で10℃以下まで冷却し、さらに凍結濃縮装置を用いて二次濃縮することで、固形分濃度を34重量%まで濃縮した凍結濃縮乳を得た。
得られた凍結濃縮乳、溶存酸素濃度を5ppm以下に低下させた原料乳と膜透過水を混合し、SNF10重量%、FAT1重量%に組成を調整し低脂肪乳ベースを得たのち、窒素ガスを吹き込んで溶存酸素濃度を2ppm以下に低下させた後、130℃2秒間の殺菌を行い、実施例2の低脂肪乳を得た。
実施例2と同様の原料を用いて、搾乳後の原料乳に対して溶存酸素濃度を低下させる処理を行わない生乳を用いたこと以外は実施例2と同様に製造して、低脂肪乳(対照品2)を得た。
すなわち、溶存酸素濃度を低下させる処理を行わない乳原料として、脱脂乳を、逆浸透膜(以下、「RO膜」という)を用いて固形分濃度が18重量%になるまで濃縮し、間接加熱方式で70℃まで予備加熱し、直接加熱方式で90℃15秒間の殺菌を行った。得られた固形分濃度が18重量%の濃縮乳を間接加熱方式で10℃以下まで冷却し、さらに凍結濃縮装置を用いて二次濃縮することで、固形分濃度を34重量%まで濃縮した凍結濃縮乳を得た。
得られた凍結濃縮乳、溶存酸素濃度10ppmの原料乳と膜透過水を混合し、SNF10重量%、FAT1重量%に組成を調整し低脂肪乳ベースを得たのち、窒素ガスを吹き込んで溶存酸素濃度を2ppm以下に低下させた後、130℃2秒間の殺菌を行い、比較例2の低脂肪乳を得た。
搾乳後の原料乳(生乳)に対して、窒素ガスを吹き込んで溶存酸素濃度を低下させる処理を行い、溶存酸素濃度を5ppm以下に低下させた原料乳を得た。
溶存酸素濃度を低下させる処理を行わない乳原料として、脱脂乳を、逆浸透膜(以下、「RO膜」という)を用いて固形分濃度が18重量%になるまで濃縮し、間接加熱方式で70℃まで予備加熱し、直接加熱方式で90℃15秒間の殺菌を行った。得られた固形分濃度が18重量%の濃縮乳を間接加熱方式で10℃以下まで冷却し、さらに凍結濃縮装置を用いて二次濃縮することで、固形分濃度を34重量%まで濃縮した凍結濃縮乳を得た。
得られた凍結濃縮乳、溶存酸素濃度を5ppm以下に低下させた原料乳と膜透過水を混合し、SNF10重量%、FAT2重量%に組成を調整し低脂肪乳ベースを得たのち、窒素ガスを吹き込んで溶存酸素濃度を2ppm以下に低下させた後、130℃2秒間の殺菌を行い、実施例3の低脂肪乳を得た。
実施例3と同様の原料を用いて、搾乳後の原料乳に対して溶存酸素濃度を低下させる処理を行わない生乳を用いたこと以外は実施例3と同様に製造して、低脂肪乳(対照品3)を得た。
すなわち、溶存酸素濃度を低下させる処理を行わない乳原料として、脱脂乳を、逆浸透膜(以下、「RO膜」という)を用いて固形分濃度が18重量%になるまで濃縮し、間接加熱方式で70℃まで予備加熱し、直接加熱方式で90℃15秒間の殺菌を行った。得られた固形分濃度が18重量%の濃縮乳を間接加熱方式で10℃以下まで冷却し、さらに凍結濃縮装置を用いて二次濃縮することで、固形分濃度を34重量%まで濃縮した凍結濃縮乳を得た。
得られた凍結濃縮乳、溶存酸素濃度10ppmの原料乳と膜透過水を混合し、SNF10重量%、FAT2重量%に組成を調整し低脂肪乳ベースを得たのち、窒素ガスを吹き込んで溶存酸素濃度を2ppm以下に低下させた後、130℃2秒間の殺菌を行い、比較例3の低脂肪乳を得た。
<香気成分分析>
1.ヘキサナール濃度の測定方法
ヘキサナール濃度は以下に示した、固相マイクロ抽出法(SPME法)により測定した。すなわち、(1)試料(容量10mL(ミリリットル))をバイアルビン(容量20mL)に採取し、内標準物質としてメチルイソブチルケトン(MIBK)を添加し、密封した。(2)バイアルビンを温度60℃、保持時間40分で加温処理した。(3)バイアルビンのヘッドスペースに存在する「におい成分」を固相マイクロファイバー(85μm Stable Flex Carboxen/PDMS)により抽出した。(4)GC/MS(カラム:CP‐WAX)により分析した。(5)ヘキサナール濃度を定量するために、ヘキサナールの標準品を牛乳へ添加し、内標準物質で標準化した検量線を作成した。
実施例1と比較例1のヘキサナールの濃度比は、0.6:1であった。
ヘキサナールは、脂質の酸化劣化により生じる成分であることが知られている。このことから、対照品に比べて、発明品で脂質の酸化劣化が抑制されたことが示された。
実施例2と比較例2のヘキサナールの濃度比は、0.9:1であった。このことから、対照品に比べて、発明品で脂質の酸化劣化が抑制されたことが示された。
実施例3と比較例3のヘキサナールの濃度比は、0.8:1であった。このことから、対照品に比べて、発明品で脂質の酸化劣化が抑制されたことが示された。
香気成分であるジメチルジサルファイド(DMDS)の測定を下記ガスクロマトグラフィー・質量分析法(GC/MS)により行い、発明品と対照品とで比較分析を行った。すなわち、(1)試料の10gを20mL容のバイアル瓶に分注し、25℃の条件下にて、乾燥窒素を40mL/分の条件で10分間連続的に吹き付け、ここで揮発した香気成分をTDUチューブ(GESTEL社製)に吸着させた。(2)試料からTDUチューブに香気成分を抽出し、香気成分をGC/MS(HP5975C(GC)、HP7890A(MS)、何れも、Agilent technologies社製)に導入して分析を行った。
ここで、分析用のGCカラムには、DB-WAX(30m×内径0.25mm、膜厚0.25μm、Agilent technologies社製)を用いた。そして、上記(1)で処理した試料では、TDUチューブを加熱処理(230℃)し、香気成分を脱着させ、冷却ユニットで-50℃まで冷却して香気成分を濃縮した後に、GC/MSに導入した。また、カラムの昇温では、40℃、2.5分間で保持した後に、5℃/分で240℃まで昇温し、240℃、10分間で保持する条件に設定した。MS法による分析対象の成分の検出では、トータルイオンクロマトグラムとマススペクトルの結果から、ライブラリに照合し、香気成分であるDMDSを測定した。そして、DMDSの主要なフラグメントイオンのピーク面積を検出量とした。
ガスクロマトグラフィー・質量分析法(GC/MS)により得られた、DMDSの主要なフラグメントイオンのピーク面積値の比は、実施例2:比較例1=0.8:1であった。
ジメチルジサルファイド(DMDS)は、加熱臭の原因成分であることが知られている。このことから、対照品に比べて、発明品で加熱臭が抑制されたことが示された。
ガスクロマトグラフィー・質量分析法(GC/MS)により得られた、DMDSの主要なフラグメントイオンのピーク面積値の比は、実施例3:比較例1=0.7:1であった。このことから、対照品に比べて、発明品で加熱臭が抑制されたことが示された。
<官能評価>
これらの試料について、25名の牛乳の風味の識別訓練を受けた専門パネルによる官能試験を行った。具体的には、一対比較法(7段階尺度)により、2試料間(発明品と対照品)で、風味に関する評価項目ごとに比較判断を行った。なお、専門パネルは、風味の評価項目ごとに、風味を1点上げるにはどの程度その風味が強くなればよいのかをパネル間で共通にする手順を設けた。
風味の評価項目のうち、「新鮮なミルクの香り」、「乳臭さの程度」、「濃厚感(コク)」、「乳脂肪感」、「えぐみの程度」、「スッキリ感」、及び「雑味の程度」の評価項目については、発明品の風味が対照品と比較して、とても弱い:-3、弱い:-2、やや弱い:-1、どちらでもない:0、やや強い:+1、強い:+2、とても強い:+3、の7段階で評価し、点数化して、その平均値を求めた。また、「口当たりの良さ」、「後味のよさ」、及び「総合評価」の評価項目については、発明品の風味が対照品と比較して、とても悪い:-3、悪い:-2、やや悪い:-1、どちらでもない:0、やや良い:+1、良い:+2、とても良い:+3、の7段階で評価し、点数化して、その平均値を求めた。
低脂肪乳の風味として好ましい評価項目である、「新鮮なミルクの香り」、「口当たりの良さ」、「濃厚感(コク)」、「乳脂肪感」、「スッキリ感」、「後味のよさ」、及び「総合評価」では、平均値が+(プラス)のスコアになった場合に、実施例において各評価項目の風味が改善したと判断した。また、低脂肪乳の風味として好ましくない評価項目である、「乳臭さの程度」、「えぐみの程度」、及び「雑味の程度」では、平均値が-(マイナス)のスコアになった場合に、実施例において各評価項目の風味が改善したと判断した。
実施例1について、比較例1を対照品とし、上述した方法で官能評価を行った。その結果を表1に示す。
実施例2について、比較例2を対照品とし、上述した方法で官能評価を行った。その結果を表2に示す。
実施例2について、比較例1を対照品とし、上述した方法で官能評価を行った。その結果を表3に示す。
実施例3について、比較例3を対照品とし、上述した方法で官能評価を行った。その結果を表4に示す。
実施例3について、比較例1を対照品とし、上述した方法で官能評価を行った。その結果を表5に示す。
Claims (8)
- 搾乳後の原料乳に対して溶存酸素濃度を低下させる処理を行い、当該溶存酸素濃度を低下させた原料乳に溶存酸素濃度を低下させる処理を行わない乳原料を添加して低脂肪乳ベースを調製した後に、当該調製された低脂肪乳ベースの溶存酸素濃度を低下させてから加熱殺菌する、異常風味を抑制した低脂肪乳の製造方法。
- 搾乳後の原料乳に対して溶存酸素濃度を低下させる処理が溶存酸素濃度を5ppm以下にすることを特徴とする、請求項1に記載の低脂肪乳の製造方法。
- 前記低脂肪乳の乳脂肪分が2重量%以下である請求項1または2に記載の低脂肪乳の製造方法。
- 自発性酸化臭を抑制することにより異常風味を抑制する、請求項1~3のいずれか1項に記載の低脂肪乳の製造方法。
- ヘキサナールの生成及び/又は増加を抑制することにより異常風味を抑制する、請求項1~4のいずれか1項に記載の低脂肪乳の製造方法。
- 加熱臭を抑制することにより異常風味を抑制する、請求項1~5のいずれか1項に記載の低脂肪乳の製造方法。
- サルファイド類の生成及び/又は増加を抑制することにより異常風味を抑制する、請求項1~6のいずれか1項に記載の低脂肪乳の製造方法。
- 前記乳原料が凍結濃縮乳を含む、請求項1~7のいずれか1項に記載の低脂肪乳の製造方法。
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