JP7131939B2 - フレッシュクリーム及びその製造方法 - Google Patents
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なお、乳脂肪分以外の成分(植物性油脂、蛋白質、各種添加剤(乳化剤、安定剤、香料等)等)を含んでおり、「乳または乳製品を主要原料とする食品」と表示されるものは乳主原クリーム製品とも呼ばれ、フレッシュクリームとは区別される。
また、特許文献1に記載されている添加物は、ホイップドクリームのボディ感を向上させる(濃厚さを付与する)ものであるが、近年では、あまり濃厚さが付与されていない、乳本来の風味(ミルク感を有し後味がすっきりとしている風味)が好まれる場合も多い。
本発明は、乳本来の風味を向上させるとともに、ホイップした後の保形性を向上できる、フレッシュクリームの製造方法、フレッシュクリームの製造装置、およびフレッシュクリームを提供することを目的とする。
[1]一定の間隔で積層された複数枚の円錐台形の分離板を備えた回転体を、容器内部に設けた分離板型遠心分離機を用い、前記回転体を回転させながら、前記容器内に乳を連続的に供給し、前記乳を前記積層された分離板間の流路に導入し、前記流路を前記回転体の回転軸方向に移動した軽液画分を回収してフレッシュクリームを得る、フレッシュクリームの製造方法であって、
前記分離板間の流路に乳を導入する位置から、前記分離板の上端までの分離板の長さを、前記分離板の外周から上端までの分離板の長さの50%以上とする、フレッシュクリームの製造方法。
[2]前記軽液画分は、脂肪の含有量が18質量%以上であり、水相部に対するタンパク質の含有量が3.1質量%以下であり、かつ水相部に対する炭水化物の含有量が4.5質量%以上である、[1]のフレッシュクリームの製造方法。
[3]前記分離板の枚数をN(枚)、前記回転体の回転数をn(rpm)、前記分離板と前記回転軸とのなす半頂角をα(°)、前記分離板間の流路に乳を導入する位置における分離板の半径をR(m)、前記分離板の上端における半径をr(m)、下記式1で求められる分離沈降面積をΣ(m2)、前記容器内に供給される乳の流量をQ(L/h)とするとき、Q/Σの値を0.5以下とする、[1]または[2]のフレッシュクリームの製造方法。
分離沈降面積(Σ)=2.34×10-3×n2×N×cotα×(R3-r3) …(式1)
[4]前記分離板における前記分離板間の流路に乳を導入する位置に、孔または前記分離板の外周から前記回転軸に向かう切欠きが形成されており、前記乳を、前記孔または前記切欠きを通して前記分離板間の流路に導入する、[1]~[3]のいずれかのフレッシュクリームの製造方法。
[5]脂肪の含有量が18質量%以上であり、水相部に対するタンパク質の含有量が3.1質量%以下であり、かつ水相部に対する炭水化物の含有量が4.5質量%以上である、フレッシュクリーム。
一定の間隔で積層された複数枚の円錐台形の分離板を備えた回転体と、
前記回転体を収容する容器と、
前記回転体を回転させる駆動手段と、
前記容器内に乳を供給する手段と、
前記乳を前記分離板間の流路に導入する手段と、
前記回転体の回転軸方向に移動した軽液画分を回収する手段とを備え、
前記分離板間の流路に乳を導入する位置から、前記分離板の上端までの分離板の長さが、前記分離板の外周から上端までの分離板の長さの50%以上である、フレッシュクリーム製造装置。
[7]前記積層された分離板における最上の分離板の上に間隔をおいて、前記分離板よりも外径が大きい円錐台形の仕切り板が積層されている、[6]のフレッシュクリーム製造装置。
本発明のフレッシュクリームの製造装置は、乳本来の風味に優れ、ホイップした後の保形性に優れるフレッシュクリームを製造できる。
本発明のフレッシュクリームは、乳本来の風味に優れ、ホイップした後の保形性に優れる。
本実施形態の装置は分離板型遠心分離機であり、容器1の内部に、複数枚の分離板(ディスクともいう)2と、ディストリビューター3と、仕切り板(カバーディスクともいう)4とを備えた回転体5が設けられている。また、回転体5を回転させるモーター等の駆動手段(図示略)が容器1の外部に設けられている。符号Pは回転体5の回転軸を示す。
容器1内に乳を供給する手段として、供給管6、および供給管6に接続された供給手段(ポンプ、流量計等。図示略)を備える。
符号7は、分離板2の内方の空間と連通する軽液画分吐出管7であり、流量調整弁7aが設けられている。符号8は、分離板2の外方の空間と連通する重液画分吐出管8であり、流量調整弁8aが設けられている。軽液画分を軽液画分吐出管7から回収する手段(ポンプ等)、および重液画分を重液画分吐出管8から回収する手段は、公知の構成を用いることができる。また、前記構成を有する限りにおいて、開放型の分離板型遠心分離機であってもよく、密閉型(ヘルメチックタイプ)の分離板型遠心分離機であってもよい。
分離板2には外周(下端)2aから回転軸Pに向かう切欠き21が、周方向に等間隔で形成されている。符号Dは分離板2の外周から上端までの分離板2の長さ(最短距離)を示す。符号dは切欠き21から分離板2の上端までの分離板2の長さ(最短距離)を示し、分離板2間の流路に乳を導入する位置から分離板2の上端までの分離板の長さに相当する。また切欠き21の上端における分離板2の半径が、分離板2間の流路に乳を導入する位置(回転軸からの最短距離)における分離板2の半径Rに相当する。
複数枚の分離板2は一定の間隔で積層されている。符号2bは分離板2の上面に設けられた凸部であり、凸部2bの高さが、分離板2間の間隔に等しい。
分離板2の外周(下端)2aにおける半径を1とするとき、仕切り板4の外周(下端)における半径の比は、1.05~1.4が好ましく、1.1~1.3がより好ましく、1.15~1.25がさらに好ましい。
仕切り板4は、最上の分離板2の上に所定の間隔をおいて設けられている。最上の分離板2の上面に設けられた凸部2bの高さが、最上の分離板2と仕切り板4との間の間隔に等しい。最上の分離板2と仕切り板4との間の間隔は、分離板2間の間隔と等しいことが好ましい。
回転体5を構成する複数枚の分離板2、ディストリビューター3および仕切り板4はいずれもステンレス鋼製である。これらは一体的に回転するように互いに固定されている。 また、回転体5を収容する容器1もステンレス鋼製である。
本実施形態では分離板2の外周に切欠き21を設けたが、他の実施形態として、図3に示すように、分離板22を貫通する孔23を設けてもよい。
図3において、孔23から分離板22の上端までの分離板の長さ(最短距離)dが、分離板22間の流路に乳を導入する位置から分離板22の上端までの分離板の長さに相当する。Dに対するdの割合が50%以上となる位置に孔23を設ける。孔23は分離板22の周方向に等間隔に設けることが好ましい。符号22bは凸部である。
Dに対するdの割合は100%でもよい。すなわち、分離板2に切欠きまたは孔のいずれも設けない構成としてもよい。分離板2に切欠きまたは孔を設ける場合、その形状、大きさ、及び数等は、適宜設定することができるが、後述するQ/Σが好適な範囲になるように設けることが好ましい。
乳は「乳及び乳製品の成分規格等に関する省令」に定められる乳であり、生乳、牛乳、生やぎ乳、生めん羊乳等の動物乳が例示される。
乳の組成を変化させない前処理を施してもよい。例えば、乳を容器1内に供給する前に加熱してもよい。容器1内に供給される乳の温度は10~65℃が好ましく、40~65℃がより好ましく、53~65℃がさらに好ましい。加熱手段はプレート式加熱機、バッチ式加熱機等が用いられる。特にプレート式熱交換機を用いて連続的に加熱することが好ましい。乳を加熱することにより分離効率を向上させることができる。乳の加熱温度が上記範囲の上限値以下であると、変性した乳蛋白質(例えば乳清蛋白質)の装置への付着が生じ難い。
軽液画分の組成は、最終的に得られるフレッシュクリームの組成と同じである。
脂肪、タンパク質および炭水化物を上記のバランスで含有すると、乳本来の風味に優れ、ホイップした後の保形性に優れるフレッシュクリームが得られる。
各成分の含有量は、後述の実施例に記載した方法で測定される値である。
分離板の枚数をN(枚)、回転体の回転数をn(rpm)、分離板と回転軸とのなす半頂角をα(°)、分離板間の流路に乳を導入する位置における分離板の半径をR(m)、分離板の上端における半径をr(m)、下記式1で求められる分離沈降面積をΣ(m2)、容器内に供給される乳の流量をQ(L/h)とするとき、Q/Σの値を0.5以下とすることが好ましい。ここで、本明細書における分離沈降面積(Σ)は、前記Rを、分離板の外径ではなく、分離板間の流路に乳を導入する位置(回転軸からの最短距離)における分離板の半径とするものである。すなわち、本明細書における分離沈降面積(Σ)は、軽液画分における分離沈降面積である。
分離沈降面積(Σ)=2.34×10-3×n2×N×cotα×(R3-r3) …(式1)
また、軽液画分吐出管7から排出される軽液画分の流量を排出流量C(単位:L/h)とするとき、Q/Cで表される分配比は4.5~17が好ましく、7.5~16がより好ましく、10~15がさらに好ましい。Q/Cの値が上記範囲の下限値以上であると乳本来の優れた風味が得られやすく、上限値以下であると、軽液画分の粘度が過度に高くならず、重液画分への軽液画分の流出を抑えやすい。
Qが一定である場合、軽液画分吐出管7の出口の背圧を調整することによってQ/Cを調整できる。
例えば、分離板の枚数(N)は30~500枚、回転体の回転数(n)は1,000~15,000rpm、半頂角(α)は30~70°、半径(R)は0.023~1m、半径(r)は0.0175~0.4m、乳の供給流量(Q)は100~200,000L/hとすることができる。
分離板の凸部の高さ、すなわち分離板間の間隔は一定であり、少なくとも0.1mmであることが好ましいが、容器の容量や分離板の枚数に応じて適宜設定することができる。
軽液画分吐出管7から排出された軽液画分を必要に応じて殺菌処理してもよい。殺菌処理とは、軽液画分に熱を加えることによって生菌数を低減させることを意味する。軽液画分を殺菌温度まで昇温した後、10℃以下まで冷却することが好ましい。殺菌処理は公知の手法を用いて行うことができる。
軽液画分吐出管7から排出された軽液画分、または殺菌処理後に冷却された軽液画分を、所定の温度に保持してエージングすることによりフレッシュクリームの品質が安定する。エージング温度は10℃以下が好ましく、7℃以下がより好ましく、5℃以下がさらに好ましい。下限は0℃以上が好ましい。
殺菌処理前及び/又は殺菌処理後、エージング前に、均質化処理してもよい。均質化とは、脂肪球が微細化されるような力を加えることを意味する。均質化は公知の圧力式ホモジナイザーを用いて行うことができる。均質化温度は40~100℃が好ましく、60~90℃がより好ましく、65~80℃がさらに好ましい。
<測定方法>
タンパク質の含有量は燃焼法(改良デュマ法)により測定した。分析機器SUMIGRAPHNC-220F(株式会社住化分析センター製)を用いた。
脂肪の含有量は、レーゼゴットリーブ法により測定した。
水分の含有量は、常圧加熱乾燥法(乾燥助剤法)により測定した。
灰分の含有量は、直接灰化法により測定した。
炭水化物の含有量は、差引き法により測定した。すなわち、水分、タンパク質、脂肪および灰分の各含有量の合計を、全体から差し引いた値を炭水化物の含有量とした。
全固形分は、全体から水分の含有量を差し引いた値である。
具体的に、タンパク質、脂肪、灰分の含有量は、食品表示基準(平成27年内閣府令第10号)の別添「栄養成分等の分析方法等」に開示されている手順に従って測定した。なお、水分の含有量は、常圧加熱乾燥法において乾燥助剤としてケイ砂を使用した。
図1に示す装置を用いてフレッシュクリームを製造した。分離板には図2に示すように、周方向に等間隔に6個の切欠きを設けた。乳は、これらの切欠きを通って分離板間の流路に導入される。Dの長さは0.0534m、dの長さは0.0382mであり、Dに対するdの割合は71.5%である。分離板間の流路に乳を導入する位置における分離板の半径(R)は、分離板の切欠きの上端における半径である。なお、分離板の外周(下端)における半径は0.06775mであり、仕切り板の外周(下端)における半径は0.08mである。
装置に供給する乳は、乳牛より搾乳した生乳(乳脂肪分3.7質量%、乳タンパク質3.2質量%、炭水化物4.7質量%、全固形分12.3質量%)をプレート式熱交換機によって59℃に加温したものを使用した。下記の製造条件で生乳約300Lを処理して約20Lの軽液画分を得た。得られた軽液画分(フレッシュクリーム)の各成分の測定結果と主な製造条件を表1に示す(以下、同様)。
<製造条件>
分離板の枚数(N):80枚、
回転体の回転数(n):9500rpm、
半頂角(α):45°、
分離板の切欠きの上端における半径(R):0.057m、
分離板の上端における半径(r):0.03m、
分離沈降面積(Σ):2679m2、
乳の供給流量(Q):260L/h、
Q/Σ:0.10、
軽液画分の排出流量C:21L/h、
分配比(Q/C):12.38。
実施例1において、乳の供給流量(Q)を390L/h、軽液画分の排出流量(C)を32L/h(分配比Q/Cは12.19)としたほかは、実施例1と同様の手順で軽液画分を得た。
本例は、分離沈降面積(Σ)は実施例1と同じであり、Q/Σの値を0.15に変更した例である。
実施例1において、図4に示す分離板24(従来の分離板型遠心分離機で使用されているもの)に変更した。分離板24には孔25が設けられている。符号24bは凸部である。孔25の形状は、長軸方向の長さが15.5mm、かつ短軸方向の長さが11.0mmの楕円形である。Dの長さは0.0534m、dの長さは0.00778mであり、孔25はDに対するdの割合が14.6%となる位置に、周方向に等間隔で6個設けられている。また本例では仕切り板(カバーディスク)4は設けない。
下記の製造条件で、実施例1と同じ生乳約700Lを処理して約50Lの軽液画分を得た。
<製造条件>
分離板の枚数(N):80枚、
回転体の回転数(n):9500rpm、
半頂角(α):45°、
分離板の孔の上端における分離板の半径(R):0.0355m、
分離板の上端における半径(r):0.03m、
分離沈降面積(Σ):300m2、
乳の供給流量(Q):390L/h、
Q/Σ:1.3、
軽液画分の排出流量C:32L/h、
分配比(Q/C):12.19。
実施例1、2及び比較例1で得た軽液画分(フレッシュクリーム)を、0~5℃で、製造後から12時間エージングした後、卓上型ミキサー(愛工舎製作所製品名「ケンミックス」)を用いて所定の比重となるようにホイップし、ホイップドクリームを製造した。
ホイップ時間、ホイップ終了直後のホイップドクリームの比重およびかたさ(ペネトロ値)、並びにホイップ終了後に5℃で1日間保存した後のかたさ(1日保存後のペネトロ値)を下記の方法で測定した。またホイップドクリームの風味を下記の方法で評価した。これらの結果を表2に示す。
比重は、容積100ml(水で満たした場合に100g)の容器に、ホイップドクリームを摺り切りまで満たし、その時の重量A(容器+ホイップドクリーム)を測定して、以下の式により比重を算出した。
比重=(重量A-容器重量)/100[g/cm3]
かたさ(ペネトロ値)の測定は、ペネトロメーター(中村医科理科器械店製)を使用し、先端角40度(°)、重さ12g、底面直径24mm、高さ33.5mmの円錐型コーンを、ホイップドクリーム表面から自重で落下させ、5秒後にどのくらいホイップドクリーム中に落下したか(円錐型コーンが進入した深さ、単位[mm])を測定し、ペネトロ値とした。
ホイップドクリームのホイップ終了直後のペネトロ値(P1)に対して、1日保存後のペネトロ値(P2)の増加量(P2-P1の差分)をホイップドクリームの保形性の指標とし、下記の基準で評価した。
◎:ペネトロ値の増加量が60mm未満。
〇:ペネトロ値の増加量が60mm以上、80mm未満。
△:ペネトロ値の増加量が80mm以上、100mm未満。
×:ペネトロ値の増加量が100mm以上。
ホイップ終了直後のホイップドクリーム(10℃)をサンプルとし、5名の専門パネラーによる官能試験を行い、後味のすっきり感、乳のコク、ミルク感および雑味を下記の基準で評価した。また風味の総合評価を5点(優れる)~1点(劣る)の5段階で評価した。
なお、予め、比較例1のサンプルをコントロール品として各項目を評価し、5名のパネラー間でコントロール品の点数をそろえた後、実施例のサンプルを評価した。
5点・・・くどさを全く感じず、すっきりとした後味である。
4点・・・くどさをほとんど感じず、すっきりとした後味である。
3点・・・ややくどさを感じる。
2点・・・くどさを感じる。
1点・・・明らかにくどさを感じる。
5点・・・乳のコクと濃厚感が強い。
4点・・・乳のコクと濃厚感がやや強い。
3点・・・乳のコクと濃厚感がやや弱い。
2点・・・乳のコクと濃厚感が弱い。
1点・・・乳のコクと濃厚感がない。
5点・・・牛乳様の風味を感じやすい。
4点・・・やや牛乳様の風味を感じやすい。
3点・・・牛乳様、バター様の風味両方を感じる。
2点・・・ややバター様風味を感じやすい。
1点・・・バター様風味を感じやすい。
5点・・・雑味を感じない。
4点・・・わずかに雑味を感じる。
3点・・・多少の雑味を感じる。
2点・・・後味に雑味を感じる。
1点・・・しばらくの間後味に雑味を感じる。
ホイップドクリームの風味については、実施例の方が、比較例に比べて、乳本来の味(ミルク感)及びすっきり感が向上し、雑味が低減した。
2、22、24 分離板、
2a 分離板の外周(下端)、
2b、22b、24b 凸部
3 ディストリビューター、
3a 円筒部、
3b 円錐台形部、
4 仕切り板、
5 回転体、
6 供給管6、
7 軽液画分吐出管、
7a 流量調整弁、
8 重液画分吐出管、
8a 流量調整弁、
21 切欠き、
23、25 孔、
31 長孔、
P 回転軸、
D 分離板の外周から上端までの分離板の長さ(最短距離)、
d 乳を導入する位置から分離板の上端までの分離板の長さ(最短距離)。
Claims (4)
- 一定の間隔で積層された複数枚の円錐台形の分離板を備えた回転体を、容器内部に設けた分離板型遠心分離機を用い、前記回転体を回転させながら、前記容器内に乳を連続的に供給し、前記乳を前記積層された分離板間の流路に導入し、前記流路を前記回転体の回転軸方向に移動した軽液画分を回収してフレッシュクリームを得る、フレッシュクリームの製造方法であって、
前記分離板間の流路に乳を導入する位置から、前記分離板の上端までの分離板の長さを、前記分離板の外周から上端までの分離板の長さの50%以上とし、
前記軽液画分が、脂肪の含有量が18質量%以上であり、水相部に対するタンパク質の含有量が2.7質量%以下であり、かつ水相部に対する炭水化物の含有量が4.5質量%以上となるように遠心分離する、フレッシュクリームの製造方法。 - 前記分離板の枚数をN(枚)、前記回転体の回転数をn(rpm)、前記分離板と前記回転軸とのなす半頂角をα(°)、前記分離板間の流路に乳を導入する位置における分離板の半径をR(m)、前記分離板の上端における半径をr(m)、下記式1で求められる分離沈降面積をΣ(m2)、前記容器内に供給される乳の流量をQ(L/h)とするとき、Q/Σの値を0.5以下とする、請求項1に記載のフレッシュクリームの製造方法。
分離沈降面積(Σ)=2.34×10-3×n2×N×cotα×(R3-r3) …(式1) - 前記分離板における前記分離板間の流路に乳を導入する位置に、孔または前記分離板の外周から前記回転軸に向かう切欠きが形成されており、前記乳を、前記孔または前記切欠きを通して前記分離板間の流路に導入する、請求項1又は2に記載のフレッシュクリームの製造方法。
- 脂肪の含有量が18質量%以上であり、水相部に対するタンパク質の含有量が2.7質量%以下であり、かつ水相部に対する炭水化物の含有量が4.5質量%以上である、フレッシュクリーム。
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