WO2017159845A1 - 水中油滴型乳化物 - Google Patents

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智仁 花澤
由来子 黒岩
宏晶 久保内
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雪印メグミルク株式会社
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    • A23C13/12Cream preparations
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Abstract

本願発明は、乳由来成分のみを用いて凍結耐性、凍結解凍処理後のホイップ性、及び凍結解凍処理後の加温耐性を付与した乳脂肪クリームを提供することを課題とする。本発明によれば、30重量%以上50重量%以下の乳脂肪と、2.5重量%以上4.5重量%以下の乳タンパク質と、3重量%以上7.5重量%以下の乳由来の糖質と、0.15重量%以上0.55重量%以下の乳リン脂質と、を含む水中油滴型乳化物が得られる。

Description

水中油滴型乳化物
 本願発明は、凍結耐性を付与した水中油滴型乳化物およびその製造方法に関する。
 脂肪分が乳由来の脂肪のみからなる水中油滴型乳化物(以下、「乳脂肪クリーム」と記す)は製菓製パン、料理等で多岐にわたって利用されており、乳脂肪を主成分とする素材として利用価値の高い製品である。しかし、乳脂肪クリームを新鮮な状態で長期間保存することは困難である。
 乳脂肪クリームの保存期間を延ばす手段として凍結保存がある。しかし、従来の乳脂肪クリームでは凍結処理時に生成する氷結晶により、分散している脂肪球の界面が破壊される、あるいは氷結晶の成長により脂肪球が凍結濃縮されることにより、脂肪球同士の凝集や合一が生じ、これにより解凍した際に、脂肪球径や粘度が大幅に変化し、凍結前と同様の液状状態には戻らず、凍結耐性がなかった。
 凍結耐性が付与されていない乳脂肪クリームは、凍結解凍処理後にホイッピングしてもホイップできない、あるいはホイップできたとしても粗悪な組織となる。また、凍結耐性が付与されていない乳脂肪クリームを加温した場合には、油相部と水相部が相分離する現象であるオイルオフが生じる等の問題があった。
 特許文献1では、乳由来のリン脂質、乳タンパク質、カルシウム塩の添加により起泡済みクリームを冷凍の保管条件で流通できることを開示されている。特許文献2では、特許文献1と同様に含気させたホイップクリームを対象とし、内分岐環状構造部分と外分岐環状構造部分を有する、重合度が50以上であるグルカンを配合する方法が開示されている。特許文献3では、脂肪を60~78%含有する乳脂肪組成物において、乳リン脂質を配合して乳脂肪組成物中のリン脂質含有率を高めることにより、凍結解凍処理による離水と組織の脆弱化を抑制する方法が開示されている。
 上記したように起泡済みのホイップクリームや脂肪を60~78%含む乳脂肪組成物の凍結耐性については検討されているものの、乳由来成分のみを用いて凍結耐性、及び凍結解凍処理後のホイップ性と加温耐性を付与した乳脂肪クリームはいずれの文献にも開示されていない。
特願2013-190651 特許第5709364号 特許第3237831号
 本願発明は、乳由来成分のみを用いて凍結耐性、凍結解凍処理後のホイップ性、及び凍結解凍処理後の加温耐性を付与した乳脂肪クリームを提供することを課題とする。
 上記課題を解決するため、本願発明には以下の構成が含まれる。
(1)水中油滴型乳化物であって、水中油滴型乳化物の全重量基準で、30重量%以上50重量%以下の乳脂肪と、2.5重量%以上4.5重量%以下の乳タンパク質と、3重量%以上7.5重量%以下の乳由来の糖質と、0.15重量%以上0.55重量%以下の乳リン脂質と、を含む水中油滴型乳化物。
(2)無脂乳固形が7重量%以上12重量%以下である(1)記載の水中油滴型乳化物。
(3)乳タンパク質、乳由来の糖質、乳リン脂質のそれぞれの重量%換算の含量の和(a+b+c)を、無脂乳固形の値(d)で除して得られる値が、次式
 0.92≦[(a+b+c)/d]≦1
 で表される(1)又は(2)に記載の水中油滴型乳化物。
(4)乳脂肪球のメディアン径が2.95μm以上4μm以下である(1)から(3)のいずれか1つに記載の水中油滴型乳化物。
(5)粘度が300mPa・s以下である(1)から(4)のいずれか1つに記載の水中油滴型乳化物。
(6)凍結耐性温度が-10℃以下である(1)から(5)のいずれか1つに記載の水中油滴型乳化物。
(7)凍結解凍処理後の乳脂肪球のメディアン径が5μm以下である(1)から(6)のいずれか1つに記載の水中油滴型乳化物。
(8)凍結解凍処理後の粘度が400mPa・s以下である(1)から(6)のいずれか1つに記載の水中油滴型乳化物。
(9)水中油滴型乳化物であって、水中油滴型乳化物の全重量基準で、30重量%以上50重量%以下の乳脂肪と、2.5重量%以上4.5重量%以下の乳タンパク質と、3重量%以上7.5重量%以下の乳由来の糖質と、0.15重量%以上0.55重量%以下の乳リン脂質と、を含み、オーバーランが80%以上である水中油滴型乳化物。
(10)無脂乳固形が7重量%以上12重量%以下である(9)に記載の水中油滴型乳化物。
(11)乳タンパク質、乳由来の糖質、乳リン脂質のそれぞれの重量%換算の含量の和(a+b+c)を、無脂乳固形の値(d)で除して得られる値が、次式
 0.92≦[(a+b+c)/d]≦1
 で表される(9)又は(10)に記載の水中油滴型乳化物。
(12)乳由来成分のみを含む(1)から(11)のいずれか1つに記載の水中油滴型乳化物。
(13)乳タンパク質、乳由来の糖質及び乳リン脂質を含む原料を混合して乳成分溶液を調製する工程と、乳成分溶液と乳脂肪とを乳化する工程と、乳脂肪球のメディアン径を2.95μm以上4μm以下とする均質化工程と、を含む水中油滴型乳化物の製造方法。
(14)凍結工程を含む(13)に記載の水中油滴型乳化物の製造方法。
(15)解凍工程を含む(14)に記載の水中油滴型乳化物の製造方法。
(16)乳タンパク質、乳由来の糖質及び乳リン脂質を添加する水中油滴型乳化物に凍結耐性を付与する方法。
 本願発明は、乳由来成分のみを用いて凍結耐性、凍結解凍処理後のホイップ性、及び凍結解凍処理後の加温耐性を付与した乳脂肪クリームを提供するものである。
[乳脂肪クリーム]
 本願の乳脂肪クリームについて詳細に説明する。乳脂肪クリームは、日本国の「乳及び乳製品の成分規格等に関する省令」の第2条で規定されているクリームに包含されるもの及びこれらに準ずる食品を指すが、これらに制限されることはない。なお、本明細書において、乳脂肪クリームを「水中油滴型乳化物」と標記する場合がある。
(原料)
 本願の乳脂肪クリームの原料について詳細に説明する。
 本願の乳脂肪クリームに用いる乳脂肪を含む原料(以下、「原料クリーム」と記す)は牛、水牛、羊、山羊、馬等の獣乳から分離した原料クリームであればどのようなものでも使用することができる。
 本願の乳脂肪クリームに用いる乳タンパク質は、上記の獣乳に含まれるタンパク質であればどのようなものでもよく、カゼインタンパク質、ホエイタンパク質、及びこれらを酵素等で分解して得られるペプチド及び/又はアミノ酸を含む組成物を例示でき、これらから選択される1種類又は複数を用いることができる。
 タンパク質分解酵素は、市販されているプロテアーゼA「アマノ」SD(商品名)、サモアーゼPC10F(商品名)、プロチンSD-AY10(商品名)等の食品・工業用プロテアーゼが使用できるほか、ペプシン、トリプシン、キモトリプシン、パンクレアチン、パパイン等の酵素を挙げることができる。また、これらのタンパク質分解酵素を適宜組み合わせて使用してもよい。
 本願の乳脂肪クリームに用いる乳リン脂質は、上記の獣乳に含まれる乳リン脂質であればどのようなものでもよく、ホスファチジルコリン、ホスファチジルエタノールアミン、ホスファチジルセリン、ホスファチジルイノシトールアミン、スフィンゴミエリンを例示でき、これらから選択される1種類又は複数を用いることができる。
 本願の乳脂肪クリームに用いる糖質は、上記の獣乳に含まれる糖質、又は獣乳に含まれる糖質の加熱により生成する(脱脂粉乳等に含まれる)糖質であればどのようなものでもよく、乳糖、3´-シアリルラクトース、6´-シアリルラクトース、6´-シアリルラクトサミン、ジシアリルラクトース、ラクチュロース、グルコース、ガラクトースを例示でき、これらから選択される1種類又は複数を用いることができる。このうち、乳中に多く含まれる乳糖を用いることが好ましい。
 上述の乳タンパク質源と乳リン脂質源と糖質源は、上記した1成分又は複数を高い純度で含有する原料を用いることができる。乳タンパク質原料としてはカゼインナトリウム、ホエイタンパク質分離物、ホエイタンパク質濃縮物、乳タンパク質濃縮物を例示できる。乳リン脂質原料としては膜分離等で乳リン脂質含量を高めた乳リン脂質含有素材、糖質原料としては膜分離等で乳糖含量を高めた糖質含有素材を例示できる。
 また、乳タンパク質と乳リン脂質と糖質のいずれか複数を含む生乳、脱脂濃縮乳、脱脂粉乳、全脂粉乳、ホエイ粉、バターミルク粉、チーズ粉、およびこれらの乳糖分解酵素処理物及び/又はタンパク質分解酵素処理物から選択される1種類又は複数を原料として用いることもできる。
 乳脂肪クリームの第一の態様としては、水中油滴型乳化物であって、水中油滴型乳化物の全重量基準で、30重量%以上50重量%以下の乳脂肪と、2.5重量%以上4.5重量%以下の乳タンパク質と、3重量%以上7.5重量%以下の乳由来の糖質と、0.15重量%以上0.55重量%以下の乳リン脂質と、を含む水中油滴型乳化物が挙げられる。
 また、乳脂肪クリームの第二の態様としては、水中油滴型乳化物であって、水中油滴型乳化物の全重量基準で、30重量%以上50重量%以下の乳脂肪と、2.5重量%以上4.5重量%以下の乳タンパク質と、3重量%以上7.5重量%以下の乳由来の糖質と、0.15重量%以上0.55重量%以下の乳リン脂質と、を含み、オーバーランが80%以上である水中油滴型乳化物が挙げられる。なお、「オーバーラン」は、一定容積当たりの、ホイップ前のクリーム重量と、ホイップ終点に到達したクリーム重量と、を測定し、次式により求まる。
 オーバーラン=((W1-W2)/W2)×100(%)
  W1:一定容積のホイップ前のクリーム重量
  W2:一定容積のホイップ後のクリーム重量
 乳脂肪クリームにおいて、乳タンパク質、乳由来の糖質、乳リン脂質のそれぞれの重量%換算の含量の和(a+b+c)を、無脂乳固形の値(d)で除して得られる値が、次式
 0.92≦[(a+b+c)/d]≦1
 で表されることが好ましい。
 乳脂肪クリームにおいて、以下のいずれか1つの要件を満たすことが好ましい
 ・無脂乳固形が7重量%以上12重量%以下である。
 ・乳脂肪球のメディアン径が2.95μm以上4μm以下である。
 ・粘度が300mPa・s以下である。
 ・凍結耐性温度が-10℃以下である。
 ・凍結解凍処理後の乳脂肪球のメディアン径が5μm以下である。
 ・凍結解凍処理後の粘度が400mPa・s以下である。
 ・乳由来成分のみを含む。
 本願の乳脂肪クリームの乳タンパク質含量は2.5重量%以上4.5重量%以下が好ましく、3.5重量%以上4.5重量%以下がさらに好ましい。このような含量となるように上記した原料の1種類又は複数を配合する。
 本願の乳脂肪クリームの乳リン脂質含量は0.15重量%以上0.55重量%以下が好ましく、0.3重量%以上0.55重量%以下がさらに好ましい。このような含量となるように上記した原料の1種類又は複数を配合する。
 本願の乳脂肪クリームの糖質含量は3重量%以上7.5重量%以下が好ましく、5.0重量%以上7.5重量%以下がさらに好ましい。このような含量となるように上記した原料の1種類又は複数を配合する。
 本願の乳脂肪クリームの脂肪分は30重量%以上50重量%以下が好ましく、35重量%以上50重量%以下がさらに好ましい。このような含量となるように上記した原料の1種類又は複数を配合する。
 無脂乳固形は7重量%以上12重量%以下が好ましく、9重量%以上11重量%以下がさらに好ましい。このような含量となるように上記した原料の1種類又は複数を配合する。
[乳脂肪クリームの製造方法]
 本願の乳脂肪クリームの製造方法について詳細に説明する。
 乳脂肪クリームの製造方法の一態様としては、乳タンパク質、乳由来の糖質及び乳リン脂質を含む原料を混合して乳成分溶液を調製する工程と、乳成分溶液と乳脂肪とを乳化する工程と、乳脂肪球のメディアン径を2.95μm以上4μm以下とする均質化工程と、を含む水中油滴型乳化物の製造方法が挙げられる。水中油滴型乳化物の製造方法は、後述の理由より、さらに、凍結工程及び/又は解凍工程を含んでもよい。
 乳タンパク質、乳リン脂質、糖質を含む原料は、水か原料クリームのどちらかに溶解させて混合すればよい。すべての原料を混合したミックスを60℃程度まで加温した後、均質化処理する。
 均質圧は処理後の乳脂肪球のメディアン径が2.95μm以上4μm以下、好ましくは3.5μm以上4μm以下となるように用いる均質機に応じて適宜調整すればよい。用いる均質機はホモジナイザー、マイクロフルイダイザー(マイクロフルイダイザーはマイクロフルーイディクス インターナショナル コーポレイションの登録商標)、コロイドミル等を例示でき、通常、クリームの製造に使用されるものであればどのようなものでも用いることができる。
 微生物の管理等のために、ミックスを常法により加熱殺菌処理することができる。加熱殺菌処理は、均質化処理の前でも後でもよい。また、凍結解凍処理した乳脂肪クリームを加熱殺菌することもできる。
 均質化処理、又は均質化処理と加熱殺菌処理した乳脂肪クリームを凍結する。本願発明の乳脂肪クリームは、凍結条件に制限はないが、家庭用冷蔵庫の凍結庫を用いた場合の条件である、乳脂肪クリームの温度が0℃から-10℃の間の降温速度が0.1℃/分以下等を例示できる。凍結する乳脂肪クリームは凍結前に5℃程度で24時間程度静置したものが好ましい。
 解凍処理の条件も特に制限はないが、微生物の管理を考慮した5℃雰囲気温度下に静置する方法を例示できる。
 本願発明の乳脂肪クリームは、-10℃以下まで冷却して凍結し、その後、解凍したときの脂肪球のメディアン径が5μm以下、かつ粘度が400mPa・s以下となり凍結耐性が付与されている。また、本願発明の乳脂肪クリームは、凍結解凍処理後においても、凍結前の乳脂肪クリームと同様にホイップすることによりホイップドクリームを得ることができ、60℃、1時間加温後のオイルオフがない。
 以下、本願発明の実施例を詳細に説明するが、本願発明はこれらに限定されるものではない。
(試験例1)
 原料クリーム(無脂乳固形4.4重量%、乳脂肪50重量%、全固形54.4重量%)、脱脂粉乳(無脂乳固形95.6重量%、タンパク質36.3重量%、糖質51.5重量%)、乳タンパク質濃縮物(無脂乳固形94重量%、乳タンパク質81重量%)、糖質含有素材(無脂乳固形95重量%、乳糖90重量%)、乳リン脂質含有素材(無脂乳固形40重量%、乳リン脂質30重量%)を用いて表1に示す配合の乳脂肪クリームを調製した。
 乳脂肪クリームは以下のとおり調製した。すなわち、予め60℃に加温した水に、原料クリーム以外の原料を加え、ホモミキサーを用いた高速剪断にて溶解し乳成分溶液を調製した。原料クリームを60℃に加温した後、上記の乳成分溶液を混合し予備乳化を行った後、2段式均質機を用いて均質圧0MPa(無圧での通液)で均質処理した。その後、5℃まで冷却して、実施例品1から実施例品4と比較例品1から比較例品7を得た。
 得られた、実施例品1から実施例品4と比較例品1から比較例品7を5℃の冷蔵庫で24時間保存した後、500gを570ml容量のステンレス容器に充填し、-30℃の冷凍庫内に24時間静置して乳脂肪クリームを凍結した。凍結した乳脂肪クリームを-30℃の冷凍庫で保存した後、ステンレス容器を5℃の冷蔵庫に24時間静置して乳脂肪クリームを解凍した。
 実施例品1から実施例品4と比較例品1から比較例品7の乳脂肪クリームを対象に、凍結前および凍結解凍処理後の乳脂肪球のメディアン径と乳脂肪クリームの粘度を測定した。また、凍結解凍処理後の乳脂肪クリームを対象に外観評価、加温時のオイルオフ発生、ホイップ性及び風味を評価した。
 乳脂肪球のメディアン径の測定は、レーザー回折式粒度分布測定装置(Microtrac MT3000、日機装製)を用いた。メディアン径は、体積基準での積分分布曲線の50%に相当する粒子径とした。
 乳脂肪クリームの粘度測定は、B型粘度計(TOKIMEC VISCOMETER、東京計器株式会社製)を用いて、ローターNo.2、ローター回転速度30rpm、測定時間30秒間、測定時クリーム品温5℃の条件での値を粘度(mPa・s)とした。
 凍結解凍処理後の乳脂肪クリームの外観評価は、官能評価により○、△、×の3段階で評価した。評価は、凍結解凍処理後のクリームにおける固化、増粘、凝集物発生について以下の基準で評価した。
 ○:固化および増粘がほとんどなく、凝集物もない
 △:増粘があり、凝集物が散見される
 ×:固化あるいは増粘が顕著にあり、凝集物は多数ある
 凍結解凍処理後の乳脂肪クリームのオイルオフ発生は、凍結解凍処理後のクリームを60℃で1時間加温処理した後のオイルオフ(クリームからの油脂の分離・浮上)について以下の基準で評価した。
 ○:オイルオフがない
 △:目視で確認できる程度のオイルオフがある
 ×:オイルオフが顕著にある
 凍結解凍処理後の乳脂肪クリームをミキサー(GENERALELECTRIC製)でホイップした際のホイップ後のクリームの硬度を、レオメーター(CR-200D、サン科学製)を用いて、プランジャー直径20mm、侵入深度10mm、架台スピード60mm/minの条件で測定した。硬度25g以上をホイップ終点とした。
 また、ホイップ終点に到達したホイップ後のクリームのオーバーランを、ホイップ前後で一定容積のクリーム重量を測定し、次式により求めた。
 オーバーラン=((W1-W2)/W2)×100(%)
  W1:一定容積のホイップ前のクリーム重量
  W2:一定容積のホイップ後のクリーム重量
 ホイップ性の評価は、オーバーラン、硬度、ホイップ後の組織を総合して○、△、×の3段階で実施した。具体的には、オーバーランが80%以上、硬度が25g以上、ホイップ後の組織中に凝集物がなく、なめらかな組織であることを全て満たすものを○とし、これらの条件のうち、1つあるいは2つ満たすものを△、これらの条件を全て満たさないものを×とした。
 凍結解凍処理後の乳脂肪クリームの風味評価は、食べた際に乳化破壊による脂質劣化臭がないこと、凝集物によるざらつきのないこと、口溶けがよいことを全て満たすものを○、これらの条件のうち、1つあるいは2つ満たすものを△、これらの条件を全て満たさないものを×とした。
 (試験例1)における以上の評価結果を表1に示す。実施例品1から実施例品4は、凍結解凍処理後の乳脂肪球のメディアン径が5μm以下であり、脂肪球同士の合一や凝集は認められず、凍結耐性が付与されていた。
 これに対して、比較例品1から比較例品7は凍結解凍処理後の乳脂肪球のメディアン径が5μm以上、大きいものでは13μm以上であり、脂肪球同士の合一や凝集が認められ、凍結耐性が付与されていなかった。
 凍結解凍処理後の乳脂肪クリームを60℃で1時間加温した後のオイルオフは、実施例品1から実施例品4ではなかったが、比較例品1から比較例品7ではオイルオフが生じていた。
 凍結解凍処理後の乳脂肪クリームをホイップした結果、実施例品1から実施例品4はすべてホイップ性を有しており風味も良好であったが、比較例品1から比較例品7はホイップ性がないか不十分であり、風味も悪かった。
 (試験例2)
 上記(試験例1)と同様の原料を用いて乳脂肪クリームを調製した。乳脂肪クリームは2段式均質機の圧力以外は試験例1と同様の方法で調製し、比較例品8から比較例品10を得た。すなわち、比較例品8は、2段式均質機を用いて均質圧1MPaで均質処理した。比較例品9は、2段式均質機を用いて均質圧2MPaで均質処理した。比較例品10は、2段式均質機を用いて均質圧3MPaで均質処理した。
 実施例品3と比較例品8から比較例品10を試験例1と同様の凍結解凍処理に供した。
 結果を表2に示す。実施例品3は上記したとおりであったが、1MPa以上で均質化した比較例品8から比較例品10は、凍結前の乳脂肪球のメディアン径は2.95μm以下であったが、凍結解凍処理後の乳脂肪球のメディアン径は最も小さいものでも5.93μm、最も大きいものでは138.1μmとなり、脂肪球同士の合一や凝集が認められ、凍結耐性は付与されていなかった。凍結耐性が付与されていない比較例品8から比較例品10は、凍結解凍処理後においてホイップ性はなく、風味は悪く、60℃1時間の加熱でオイルオフを生じた。
 (試験例3)
 上記(試験例1)と同様の原料と調製方法を用いて表3に示す配合の乳脂肪クリームを調製した。これを表3に示す条件で凍結した。凍結した乳脂肪クリームを-30℃で保存し、5℃または15℃で24時間解凍することにより凍結解凍処理した乳脂肪クリームである実施例品5から実施例品8を得た。
 表3に示すとおり、含まれる成分は同じであるが、異なる条件で凍結解凍処理した実施例品5から実施例品8は、全て凍結耐性があり、ホイップ性を有し、風味がよく、オイルオフも生じなかった。
 (試験例4)
 上記(試験例1)と同様の原料に加え、ホエイタンパク質濃縮物(無脂乳固形分96重量%、ホエイタンパク質94重量%)とカゼインナトリウム(無脂乳固形分92重量%、カゼインタンパク質91.5重量%)を用い、(試験例1)と同様の調製方法を用いて表4に示す配合の乳脂肪クリームを調製した。これを表4に示す条件で凍結した。凍結した乳脂肪クリームを-30℃で保存し、5℃の冷蔵庫で24時間解凍することにより凍結解凍処理した乳脂肪クリームである実施例品9から実施例品11を得た。
 表4に示すとおり、タンパク質の組成は異なるが、実施例品9から実施例品11は、全てホイップ性を有し、風味がよく、オイルオフも生じなかった。
Figure JPOXMLDOC01-appb-T000001
Figure JPOXMLDOC01-appb-T000002
Figure JPOXMLDOC01-appb-T000003
Figure JPOXMLDOC01-appb-T000004

Claims (16)

  1.  水中油滴型乳化物であって前記水中油滴型乳化物の全重量基準で、
     30重量%以上50重量%以下の乳脂肪と、
     2.5重量%以上4.5重量%以下の乳タンパク質と、
     3重量%以上7.5重量%以下の乳由来の糖質と、
     0.15重量%以上0.55重量%以下の乳リン脂質と、を含むことを特徴とする水中油滴型乳化物。
  2.  無脂乳固形が7重量%以上12重量%以下であることを特徴とする請求項1に記載の水中油滴型乳化物。
  3.  前記乳タンパク質、前記乳由来の糖質、前記乳リン脂質のそれぞれの重量%換算の含量の和(a+b+c)を、
     前記無脂乳固形の値(d)で除して得られる値が、次式
     0.92≦[(a+b+c)/d]≦1
     で表されることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の水中油滴型乳化物。
  4.  乳脂肪球のメディアン径が2.95μm以上4μm以下であることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の水中油滴型乳化物。
  5.  粘度が300mPa・s以下であることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の水中油滴型乳化物。
  6.  凍結耐性温度が-10℃以下であることを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の水中油滴型乳化物。
  7.  凍結解凍処理後の乳脂肪球のメディアン径が5μm以下であることを特徴とする請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の水中油滴型乳化物。
  8.  凍結解凍処理後の粘度が400mPa・s以下であることを特徴とする請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の水中油滴型乳化物。
  9.  水中油滴型乳化物であって前記水中油滴型乳化物の全重量基準で、
     30重量%以上50重量%以下の乳脂肪と、
     2.5重量%以上4.5重量%以下の乳タンパク質と、
     3重量%以上7.5重量%以下の乳由来の糖質と、
     0.15重量%以上0.55重量%以下の乳リン脂質と、を含み、
     オーバーランが80%以上であることを特徴とする水中油滴型乳化物。
  10.  無脂乳固形が7重量%以上12重量%以下であることを特徴とする請求項9に記載の水中油滴型乳化物。
  11.  前記乳タンパク質、前記乳由来の糖質、前記乳リン脂質のそれぞれの重量%換算の含量の和(a+b+c)を、
     前記無脂乳固形の値(d)で除して得られる値が、次式
     0.92≦[(a+b+c)/d]≦1
     で表されることを特徴とする請求項9又は請求項10に記載の水中油滴型乳化物。
  12.  乳由来成分のみを含むことを特徴とする請求項1から請求項11のいずれか1項に記載の水中油滴型乳化物。
  13.  乳タンパク質、乳由来の糖質及び乳リン脂質を含む原料を混合して乳成分溶液を調製する工程と、
     前記乳成分溶液と乳脂肪とを乳化する工程と、
     乳脂肪球のメディアン径を2.95μm以上4μm以下とする均質化工程と、を含むことを特徴とする水中油滴型乳化物の製造方法。
  14.  凍結工程を含むことを特徴とする請求項13に記載の水中油滴型乳化物の製造方法。
  15.  解凍工程を含むことを特徴とする請求項14に記載の水中油滴型乳化物の製造方法。
  16.  乳タンパク質、乳由来の糖質及び乳リン脂質を添加することを特徴とする水中油滴型乳化物に凍結耐性を付与する方法。
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