JP3490428B2 - 牛乳類の製造方法および製造装置 - Google Patents

牛乳類の製造方法および製造装置

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JP3490428B2 JP2002247415A JP2002247415A JP3490428B2 JP 3490428 B2 JP3490428 B2 JP 3490428B2 JP 2002247415 A JP2002247415 A JP 2002247415A JP 2002247415 A JP2002247415 A JP 2002247415A JP 3490428 B2 JP3490428 B2 JP 3490428B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、風味の良い牛乳類
を製造するための製造方法および製造装置に関する。
【0002】
【従来の技術】牛乳や乳飲料は、保存性や衛生上の面か
ら、加熱殺菌工程を経て製造されるが、これらは各種食
品の中でも特に酸素や熱によって変化し易いものであ
り、製造工程や流通過程を経て飲用されるまでの間に風
味が劣化することは避けられない。
【0003】牛乳類の風味の劣化を防止する方法として
は、例えば特許第3083798号公報および特許
第3091752号公報に、牛乳類を製造する際に、加
熱殺菌処理に先立って原料乳を窒素ガス等の不活性ガス
で置換して液中の溶存酸素量を低下させることにより、
加熱殺菌時にサルファイド(硫黄化合物)類が生成され
るのを抑制する方法が記載されている。また、特開平
5−49395号公報には、原料乳をサイロに貯蔵して
いる間に窒素ガスを通気して攪拌することにより、原料
乳中の溶存酸素濃度を低下させ、有害微生物の増殖を抑
制する方法が記載されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記
、に記載の方法のように、サルファイド(硫黄化合
物)類の生成を防止する方法では、牛乳類の飲用時にお
ける風味の向上を十分に図ることはできず、また上記
に記載の方法も、加熱殺菌前の原料乳中の溶存酸素を低
下させただけであるので、風味向上という観点からは上
記、記載の方法と同様であった。このため、牛乳類
については、飲用時の風味を効果的に向上できる方法が
求められていた。
【0005】本発明は前記事情に鑑みてなされたもの
で、加熱殺菌工程を経て得られる牛乳類の風味を効果的
に向上できる方法および装置を提供することを目的とす
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、飲用時に
おける風味の劣化については、加熱殺菌工程を行う前よ
りも加熱殺菌工程を経た後における溶存酸素による影響
が大きいことを見出し、これを低減させる点に着目して
鋭意研究した結果、本発明に至ったものである。すなわ
ち、本発明の牛乳類の製造方法は、原料乳を加熱殺菌処
理する工程と、加熱殺菌された牛乳類を、不活性ガスで
置換された無菌タンク内に貯留する工程と、前記無菌タ
ンク内に貯留された牛乳類を包装容器に充填する工程を
有することを特徴とする。本発明において、牛乳類と
は、乳、乳由来の成分を含む液を原料乳とし、加熱殺菌
処理工程を経て得られる牛乳、部分脱脂乳、脱脂乳、加
工乳、乳飲料などをいう。
【0007】本発明において、原料乳の加熱殺菌処理
は、直接加熱殺菌法を用いて行うことが好ましい。また
本発明において、前記無菌タンク内に貯留された牛乳類
を包装容器に充填する工程は、当該牛乳類を大気から遮
蔽した状態で行うことが好ましい。また本発明におい
て、包装容器としては、酸素バリア性を有する容器を用
いることが好ましい。
【0008】本発明の牛乳類の製造装置は、原料乳を加
熱殺菌処理する殺菌装置と、加熱殺菌された牛乳類を貯
留する無菌タンクと、該無菌タンク内部の気体を不活性
ガスで置換する手段と、前記無菌タンク内に貯留された
牛乳類を包装容器に充填する充填装置を備えてなること
を特徴とする。前記殺菌装置は、直接加熱殺菌法による
殺菌装置であることが好ましい。前記充填装置は、前記
無菌タンク内に貯留された牛乳類を大気から遮蔽した状
態で包装容器に充填する装置であることが好ましい。前
記包装容器が、酸素バリア性を有する容器であることが
好ましい。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳しく説明する。
図1は本発明の牛乳類の製造装置の一実施形態を示す概
略構成図である。本実施形態の装置は、殺菌装置1と、
無菌タンク2と、充填装置3とから概略構成されてい
る。
【0010】殺菌装置1は、食品衛生法による牛乳類の
殺菌に関する規定を満たす加熱殺菌処理を行うことがで
きるものであればよいが、特に、超高温短時間殺菌法
(UHT法)による殺菌装置は、保存性に優れた牛乳類
を製造できるので好ましい。殺菌装置1は、直接加熱殺
菌法による殺菌装置でもよく、間接加熱殺菌法による殺
菌装置でもよいが、風味がより良い牛乳類を得るには直
接加熱殺菌法による殺菌装置を用いることが好ましい。
具体的に、直接加熱殺菌法による殺菌装置としては、原
料乳の流れの中に高温蒸気を噴射するスチームインジェ
クション方式のUHT殺菌装置、高温蒸気の中に原料乳
を噴射するスチームインフュージョン方式のUHT殺菌
装置等が好ましく用いられる。一方、間接加熱殺菌法に
よる殺菌装置としては、プレート式熱交換方式のUHT
殺菌装置、チューブラー式熱交換方式のUHT殺菌装
置、かき取り式熱交換方式のUHT殺菌装置等が好まし
く用いられる。また図示していないが、殺菌装置1に
は、必要に応じて原料乳を予備加熱する手段、加熱殺菌
処理の前または後に均質化処理を行う手段、および加熱
殺菌処理後の牛乳類を冷却する手段が設けられている。
【0011】無菌タンク2は気密構造となっており、除
菌済みの不活性ガスを無菌タンク2内に供給するための
不活性ガス供給装置11を備えている。不活性ガスとし
ては、特に窒素ガスが、低コストで入手し易く、安全性
が高く、かつ牛乳類の品質へ影響を与えることがないの
で特に好ましく用いられる。無菌タンク2内には撹拌機
12が設けられており、この撹拌機12を駆動させるた
めのモーター13が設けられている。また図示していな
いが攪拌機12のシール部にはメカニカルシールが使用
されている。無菌タンク2の胴部外周には、内部が冷却
水の流路となっているジャケット14が設けられてお
り、このジャケット14内に冷却水を供給するための給
水管14a、およびジャケット14内の冷却水を排水す
るための排水管14bが設けられている。冷却水の給水
管14aには流量制御バルブ14cが設けられている。
【0012】無菌タンク2の底部には、バルブ17を備
えた第1の配管18が設けられており、この第1の配管
18は、殺菌装置1に接続された第2の配管4、および
充填装置3に接続された第3の配管5に連通している。
尚、第3の配管5から充填装置3に至る配管にはバルブ
3aが備えられている。また、無菌タンク2およびこれ
に連通する第1〜第3の配管18,4,5等の内部は、
スチームで置換可能に構成されており、かつ、系内の無
菌状態を保つために必要な箇所に、スチームバリヤー等
の無菌バリヤーが設けられている。本実施形態では、第
2の配管4の途中および第3の配管5の末端に、それぞ
れ無菌バリヤー15、16が設けられており、ここを介
して系内へのスチーム充填や系内からの排気を無菌的に
行うとともに、系内を無菌状態に保つ構成を例示してい
る。尚、無菌タンク2の内部は、牛乳類を貯留している
間は、常時、無菌の不活性ガスによって加圧された状態
(陽圧状態)にしておくことが好ましい。
【0013】充填装置3は、牛乳類を包装容器中に充填
できるように構成された装置であればよいが、特に、包
装容器を滅菌する手段を備えており、包装容器への充填
を無菌的に行うことができる装置を用いれば、保存性に
優れた牛乳類を製造できるので好ましい。
【0014】また、充填装置3は、牛乳類を包装容器に
充填する際に、牛乳類を大気から遮蔽した状態で充填す
る装置であることが好ましい。本発明でいう「大気」と
は、通常の空気の雰囲気を意味し、「大気から遮蔽した
状態」とは、このような通常の空気には接触させない状
態を意味するものである。このような「大気から遮蔽し
た状態」としては、例えば、牛乳類を大気に全く接触さ
せずに包装容器に充填し密封する態様が含まれることは
もちろんであるが、通常の大気ではなく、大気よりも酸
素濃度を下げた特殊な雰囲気下で充填を行う態様も包含
される。牛乳類を大気に全く接触させずに充填する例と
しては、シート状の包材を用いて容器を成形しながら牛
乳類を充填するブリックパック式の充填装置が代表例と
いえる。このブリックパック式の充填装置は、容器の材
料として長尺シート状の包材を使用して、まず、このシ
ート状の包材の幅方向の両端どうしを連続的に接合して
一本の筒状に成形し、この筒を上から下に向けて連続的
に縦方向に動かしながら筒中に牛乳類を充填し、牛乳類
が充満した個所において横方向に断続的に横シールして
牛乳類を封入し、その後、横シールした個所を切断して
一個一個を包装容器に充填された製品として取得するよ
うに構成されている。具体例としては、後記実施例にお
ける無菌充填装置(テトラパック社製、テトラブリック
アセプティックTB/9)を例示することができる。ま
た、通常の大気よりも酸素濃度を下げた特殊な空気雰囲
気下で充填する態様としては、予め成形された容器(折
り畳み紙容器を整形したもの、カップ容器、シート状材
料を圧迫成形して容器状としたもの等)を逐次搬送手段
によって搬送しつつ牛乳類を充填して密封する充填装置
を用いるとともに、牛乳類の充填から密封するまでの区
間を囲繞して区画し、この区画内を不活性ガスによって
封入し、区画内の酸素濃度を下げる態様を例示すること
ができる。このように、大気から遮蔽した状態で牛乳類
を充填することにより、充填直後の時点における牛乳類
の溶存酸素濃度を低く抑えることができる。
【0015】包装容器は、酸素バリア性を有する容器で
あることが好ましく、例えば酸素バリア層であるアルミ
ニウム箔層を有する積層構造の材料からなる容器が好ま
しく用いられる。図2は酸素バリア性を有する容器を構
成するのに好適な複合紙20の例を示したものである。
この図の例の複合紙20は、容器内面(接液面)側から
順に、ポリエチレン層21、アルミニウム箔22、ポリ
エチレン層23、紙層24、およびポリエチレン層25
が積層一体化された構成を有する。このように酸素バリ
ア性を有する容器を採用することにより、保存中におけ
る牛乳類の溶存酸素濃度の上昇を抑制することができ、
ひいては風味劣化を抑制することができるのである。
【0016】次に本発明の製造方法の一実施形態とし
て、図1に示す構成を有する装置を用いて、牛乳を製造
する例について説明する。まず、原料乳を殺菌装置1に
て加熱殺菌処理する。殺菌条件は、食品衛生法による牛
乳類の殺菌に関する規定を満たす条件であればよいが、
特に、超高温短時間殺菌法(UHT法)による加熱殺菌
を行えば、保存性に優れた牛乳類が得られるので好まし
い。加熱殺菌方法は、直接加熱殺菌法でも間接加熱殺菌
法でもよいが、風味がより良い牛乳類を得るには直接加
熱殺菌法を用いることが好ましい。直接加熱殺菌法によ
る場合、具体的には、スチームインジェクション方式ま
たはスチームインフュージョン方式により120〜16
0℃で1〜6秒程度の加熱殺菌を行う方法が好ましく、
特にスチームインジェクション方式により148〜15
2℃で2〜3秒の条件で加熱殺菌を行うのがより好まし
い。一方、間接加熱殺菌法による場合は、プレート式熱
交換方式、チューブラー式熱交換方式、またはかき取り
式熱交換方式により120〜140℃で1〜5秒程度の
加熱殺菌を行う方法が好ましい。
【0017】次に、加熱殺菌して得られた牛乳を無菌タ
ンク2内に貯留する。無菌タンク2は、使用に先立って
系内を滅菌しておく。具体的には、まず無菌タンク2お
よびこれに連通する第1の配管18、第2の配管4、お
よび第3の配管5を含む系内をスチームで置換した後、
系内を加圧して昇温させ、滅菌温度に達したら所定時間
保持することにより系内を滅菌する。滅菌条件は130
℃以上で15分間程度が好ましい。滅菌完了後、系内を
除菌済みの不活性ガス、好ましくは窒素ガスで置換する
ともに加圧状態とし、ジャケット14内に冷却水を供給
して無菌タンク2を冷却する。この後、殺菌装置1から
加熱殺菌済みの牛乳を無菌タンク2へ導入する。無菌タ
ンク2内ではヘッドスペースが不活性ガス、好ましくは
窒素ガスで置換された状態で牛乳が貯留される。このと
き、無菌タンク2内は、除菌済みの不活性ガス、好まし
くは除菌済みの窒素ガスを使用して加圧状態に維持し、
また攪拌機12を駆動させて無菌タンク2内の牛乳を攪
拌する。無菌タンク2内に貯留されている牛乳の温度は
5〜10℃程度に保つことが好ましい。牛乳が無菌タン
ク2内に貯留される時間は、短すぎると無菌タンク2内
に貯留したことによる風味向上効果が十分に得られない
ので、1時間以上とすることが好ましい。
【0018】この後、無菌タンク2内にさらに除菌済み
の不活性ガスを導入することにより、無菌タンク2内の
牛乳を押し出して、充填装置3へと送液する。そして、
充填装置3で牛乳を包装容器に充填することにより、包
装容器に充填された牛乳製品が得られる。包装容器は、
例えばアルミニウム箔層を有する積層構造の材料からな
る容器など、酸素バリア性を有する容器を用いるのが好
ましい。また、牛乳の包装容器への充填は、当該牛乳類
を大気から遮蔽した状態で行うことが好ましく、特に、
無菌的に行うことが好ましい。
【0019】本実施形態によれば、原料乳を加熱殺菌し
て得られた牛乳を、包装容器に充填する前に、不活性ガ
スで置換された無菌タンク2内に貯留することにより、
牛乳中の溶存酸素が低減される。これは、無菌タンク2
内のヘッドスペースにおいては、不活性ガスの分圧が高
く、酸素の分圧が低い状態になっており、ヘンリーの法
則によって、牛乳類中に溶解している溶存酸素の量が減
少するものと考えられる。なお、無菌タンク2の内部
は、無菌状態を確実にするために無菌不活性ガスによっ
て大気圧よりも高い圧力に維持されている。したがっ
て、無菌タンク2に貯留される工程を経た牛乳は、溶存
酸素量が低減された状態となっているので、酸素による
風味への悪影響が抑制され、保存中の風味劣化を抑える
ことができる。
【0020】また、特に加熱殺菌処理を行うのに直接加
熱殺菌法を用いれば、間接加熱殺菌法を用いた場合より
も、加熱時に生成される香気成分の量や、加熱後におけ
る溶存酸素量が少なくなる。これは、直接加熱殺菌法で
は牛乳類に蒸気を接触させて加熱した後に、減圧処理し
て蒸気を抜いて急冷するので、この減圧処理によって蒸
気と共に香気成分及び溶存酸素が除去されるためと考え
られる。特に香気成分が除去される影響は大きいものと
考えられ、直接加熱殺菌法においては、殺菌後の牛乳類
は、間接加熱殺菌法のそれに比して飲用した際に「おい
しい」と評価する人間の数が多く、また保管した際には
「おいしさ」の経時的な変化が少ない。したがって、直
接加熱殺菌法を用いることにより、牛乳の風味をより向
上させることができる。
【0021】さらに、包装容器として、酸素バリア性を
有する容器を用いれば、無菌タンク2に貯留されたこと
により溶存酸素量が低減された牛乳が、包装容器内にお
いて酸素と接するのを防止することができるので、保存
中に溶存酸素量が増加するのを防止することができる。
したがって酸素による風味への悪影響が抑制され、保存
中の風味劣化が抑えられる。また、本発明において、牛
乳類を包装容器に充填する際に、当該牛乳類を大気から
遮蔽した状態で充填すれば、充填直後の時点における牛
乳類の溶存酸素濃度を低くすることができ、特に、包装
容器への充填を無菌的に行えば、より保存性に優れた牛
乳が得られる。特に加熱殺菌においてUHT法を用い、
かつ包装容器への無菌充填を行えば、60日間の常温保
存が可能な、いわゆるロングライフミルク(長期保存牛
乳、以下LL牛乳と略記する)を得ることができる。即
ち、本発明においては、包装容器は無菌充填用のもので
あれば更に好ましいのである。
【0022】
【実施例】以下、具体的な実施例を示して本発明の効果
を明らかにする。 (実施例1)図1に示す構成の装置を用いて牛乳を製造
した。まず、原料乳として乳脂肪分3.7%、無脂乳固
形分8.7%の生乳を用意し、これを殺菌装置1で加熱
殺菌処理した。殺菌装置1としてはプレート式熱交換方
式の殺菌装置(間接加熱殺菌法)を用いた。具体的に
は、原料乳を予備加熱した後、140℃で2秒間の加熱
殺菌処理を行い、しかる後に均質化処理を行った。均質
化処理は三丸機械工業社製均質機を用いて行い、トータ
ル圧25MPa、2段目圧5MPaの条件で行った。次
に、加熱殺菌処理して得られた牛乳を無菌タンク2内に
導入し、貯留した。無菌タンク2は、予め系内を滅菌処
理した後、除菌済みの窒素ガスで置換した状態のものを
使用した。そして、無菌タンク2内の牛乳を攪拌機12
で攪拌しながら、72時間保持した。この間、無菌タン
ク2内における牛乳の温度は5℃に保持した。尚、牛乳
の保持中は、無菌タンク2内を除菌済みの窒素ガスによ
って加圧して陽圧の状態に維持した。
【0023】この後、無菌タンク2内に除菌済みの窒素
ガスをさらに導入することにより、無菌タンク2から牛
乳を押し出して、充填装置3へと送液した。充填装置3
としては包装容器を滅菌する手段を備えた無菌充填装置
(テトラパック社製、テトラブリックアセプティックT
B/9)を用いた。包装容器は、図2に示す積層構造を
有する複合紙20からなる、酸素バリア性を有するもの
を用いた。このようにして包装容器に充填された牛乳製
品を得た。本例で得られた牛乳製品は、細菌学的には2
ヶ月間の常温保存が可能であることが確認された。本例
で得られた牛乳製品を10℃で保存したときの、牛乳中
の溶存酸素量の変化を調べた。溶存酸素量の測定は微量
酸素分析計(飯島電子工業社製)を用い、牛乳を包装容
器に充填した直後、1週間後、2週間後、1ヶ月後、お
よび2ヶ月後にそれぞれ行った。測定結果を下記表1に
示す。
【0024】(比較例1)上記実施例1において、無菌
タンク2内を置換する気体として、窒素ガスに代えて滅
菌済みのエアーを用いた他は同様にして、牛乳製品を製
造した。本例で得られた牛乳製品は、細菌学的には2ヶ
月間の常温保存が可能であることが確認された。得られ
た牛乳製品を10℃で保存したときの、牛乳中の溶存酸
素量の変化について、上記実施例1と同様にして測定を
行った。測定結果を下記表1に示す。
【0025】(実施例2)上記実施例1と同様にして、
酸素バリア性を有する複合紙20からなる包装容器に充
填された牛乳製品を製造した直後に、この包装容器内の
牛乳を、酸素バリア層を有しない複合紙30からなる包
装容器に移し換えて密閉し、牛乳製品を得た。尚、酸素
バリア層を有しない複合紙30からなる包装容器を用い
る充填装置は、一般に牛乳を開放系で充填する構造を有
しているため、本例のように容器の移し替えを行うこと
によって、このような充填装置で充填したのと同様の製
品状態を再現できるのである。本例で用いた包装容器
は、図3に示すように、容器内面(接液面)側から順
に、ポリエチレン層31、紙層32、およびポリエチレ
ン層33が積層一体化された複合紙30からなる。本例
で得られた牛乳製品は、細菌学的には、10℃以下で製
品を保存した場合、製造日を0日目として少なくとも8
日目までの保存が可能であることが確認された。得られ
た牛乳製品を10℃以下で保存したときの、牛乳中の溶
存酸素量の変化について、上記実施例1と同様にして測
定を行った。測定結果を下記表1に示す。
【0026】(実施例3)前記実施例1において、殺菌
装置1としてスチームインジェクション式殺菌装置(直
接加熱殺菌法)を用いた以外は同様にして、牛乳製品を
製造した。本例で得られた牛乳製品は、細菌学的には2
ヶ月間の常温保存が可能であることが確認された。得ら
れた牛乳製品を10℃で保存したときの、牛乳中の溶存
酸素量の変化について、上記実施例1と同様にして測定
を行った。測定結果を下記表1に示す。
【0027】(比較例2)上記実施例3において、無菌
タンク2内を置換する気体として、窒素ガスに代えて滅
菌済みのエアーを用いた他は同様にして、牛乳製品を製
造した。本例で得られた牛乳製品は、細菌学的には2ヶ
月間の常温保存が可能であることが確認された。得られ
た牛乳製品を10℃で保存したときの、牛乳中の溶存酸
素量の変化について、上記実施例1と同様の方法で、製
造後2週間目まで測定を行った。測定結果を下記表1に
示す。
【0028】
【表1】
【0029】表1の結果より、充填直後の溶存酸素量を
比較すると、加熱殺菌後の牛乳を、窒素ガスで置換され
た無菌タンク2内に貯留した実施例1,2,3では、エ
アーで置換された無菌タンク2内に貯留した比較例1,
2に比べて牛乳中の溶存酸素量が大幅に低減しているこ
とが認められた。特に、間接加熱殺菌法を用いた実施例
1よりも直接加熱殺菌法を用いた実施例3の方が、牛乳
中の溶存酸素量がより少ない傾向にあった。また、無菌
タンク2に貯留した後に無菌充填装置を用いて包装容器
に充填した実施例1,3の方が、開放系で包装容器に充
填した状態とした実施例2よりも、牛乳中の溶存酸素量
がより少なかった。さらに、牛乳を、酸素バリアー性を
有さない包装容器に充填した実施例2では、保存中に溶
存酸素が徐々に増加したが、酸素バリアー性を有する包
装容器に充填した実施例1,3では、2ヶ月間の保存後
も溶存酸素量が増加することはなかった。
【0030】(官能試験例1)次に、酸素バリア性を有
する容器を使用した場合の牛乳についての官能試験例を
示す。味覚検査にて味覚が優秀であると認められた、牛
乳の飲用習慣のある男女計51名のパネラーによる官能
評価を行った。評価方法は、サンプルの牛乳を試飲して
もらい、おいしい・どちらともいえない・おいしくない
の3段階で絶対評価する方法で行った。サンプルとして
は、実施例1及び比較例1を選択し、各々1ヶ月間保存
したものを用いた。評価結果を下記表2に示す。
【0031】
【表2】
【0032】(官能試験例2)次に、酸素バリア性を有
しない複合紙30からなる包装容器を使用した場合の牛
乳についての官能試験例を示す。味覚検査にて味覚が優
秀であると認められた、牛乳の飲用習慣のある男女計5
0名のパネラーによる官能評価を行った。評価方法は、
サンプルの牛乳を試飲してもらい、おいしい・どちらと
もいえない・おいしくないの3段階で絶対評価する方法
で行った。サンプルとしては、実施例2を選択するとと
もに、比較のために、比較例1の牛乳製品を、製造直後
に酸素バリア性を有しない複合紙30からなる包装容器
に移し換え、密閉して牛乳製品としたものを対照試料と
し、各々2日間保存したものを使用した。尚、使用した
サンプルの保存期間が前記官能試験例1に比して短い理
由は、実施例2のサンプル及び対照試料は賞味期限が短
いためである。また、官能試験を行う直前に、両サンプ
ルの溶存酸素量を測定した結果、実施例2のサンプルは
8.02、対照試料は8.86であった。評価結果を下
記表3に示す。尚、表3の結果は、サンプルの保存期間
が短く牛乳の鮮度が高い段階における評価であるため、
表2の結果とは直接的に比較することはできない。
【0033】
【表3】
【0034】(官能試験例3)次に、無菌タンク内を窒
素ガスで置換した場合と、エアーで置換した場合とにつ
いて、官能試験を行って比較した例を示す。味覚検査に
て味覚が優秀であると認められた、牛乳の飲用習慣のあ
る男女計28名のパネラーによる官能評価を行った。評
価方法は、サンプルの牛乳を試飲してもらい、おいしい
・どちらともいえない・おいしくないの3段階で絶対評
価する方法で行った。サンプルとしては、実施例3及び
比較例2を選択し、各々充填後2ヶ月間保存したものを
用いた。その結果、比較例2のサンプルについては、パ
ネラー28名中の16名が「おいしくない」との評価を
くだしたのに対し、実施例3のサンプルについては、
「おいしくない」との評価をくだしたパネラーは、わず
か9名であった。
【0035】官能試験例1ないし3の結果より、無菌タ
ンクを窒素ガスで置換することにより、保存による風味
の劣化が少なくなると認められた。
【0036】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、原
料乳を加熱殺菌する工程を経て得られた牛乳類を、不活
性ガスで置換された無菌タンク内に貯留することによ
り、溶存酸素量を低減させた状態で包装容器に充填する
ことができ、これにより風味の経時的な劣化を抑えて、
飲用時の風味を向上させることができる。また原料乳の
加熱殺菌処理を直接加熱殺菌法を用いて行うことによ
り、加熱殺菌工程における香気成分の生成を抑えるとと
もに、溶存酸素量をより低減させることができるので、
飲用時の風味をより向上させることができる。また、牛
乳類を包装容器に充填するに際し、当該牛乳類を大気か
ら遮蔽した状態で充填することにより、充填直後の時点
における牛乳類の溶存酸素濃度を低く抑えることができ
る。さらに、包装容器として、酸素バリア性を有する容
器を用いることにより、保存中における溶存酸素量の増
加を防止して、保存中の酸素による悪影響を抑えること
ができる。よって、保存中の風味の劣化が少ない牛乳類
が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の牛乳類の製造装置の一実施形態を示す
概略構成図である。
【図2】酸素バリア性を有する包装容器の材料の例を示
した断面図である。
【図3】酸素バリア性を有さない包装容器の材料の例を
示した断面図である。
【符号の説明】 1…殺菌装置、2…無菌タンク、3…充填装置、11…
不活性ガス供給装置。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 松井 洋明 神奈川県座間市東原五丁目1番83号 森 永乳業株式会社 食品総合研究所内 (56)参考文献 特開 昭54−107574(JP,A) 特開2000−139342(JP,A) 特開 昭54−98363(JP,A) 特開 平6−303899(JP,A) 特開 昭61−124361(JP,A) 特開2000−14374(JP,A) 特開 平4−281773(JP,A) 特公 昭25−1963(JP,B1) 特許3091752(JP,B1) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A01J 1/00 - 27/04 A23C 1/00 - 23/00

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 原料乳を加熱殺菌処理する工程と、加熱
    殺菌された牛乳類を、不活性ガスで置換された無菌タン
    ク内に貯留する工程と、前記無菌タンク内に貯留された
    牛乳類を包装容器に充填する工程を有することを特徴と
    する牛乳類の製造方法。
  2. 【請求項2】 前記原料乳の加熱殺菌処理を、直接加熱
    殺菌法を用いて行うことを特徴とする請求項1記載の牛
    乳類の製造方法。
  3. 【請求項3】 前記無菌タンク内に貯留された牛乳類を
    包装容器に充填する工程を、当該牛乳類を大気から遮蔽
    した状態で行うことを特徴とする請求項1または2のい
    ずれかに記載の牛乳類の製造方法。
  4. 【請求項4】 前記包装容器として、酸素バリア性を有
    する容器を用いることを特徴とする請求項1ないし3の
    いずれかに記載の牛乳類の製造方法。
  5. 【請求項5】 原料乳を加熱殺菌処理する殺菌装置と、
    加熱殺菌された牛乳類を貯留する無菌タンクと、該無菌
    タンク内部の気体を不活性ガスで置換する手段と、前記
    無菌タンク内に貯留された牛乳類を包装容器に充填する
    充填装置を備えてなることを特徴とする牛乳類の製造装
    置。
  6. 【請求項6】 前記殺菌装置が、直接加熱殺菌法による
    殺菌装置であることを特徴とする請求項5記載の牛乳類
    の製造装置。
  7. 【請求項7】 前記充填装置が、前記無菌タンク内に貯
    留された牛乳類を大気から遮蔽した状態で包装容器に充
    填する装置であることを特徴とする請求項5または6の
    いずれかに記載の牛乳類の製造装置。
  8. 【請求項8】 前記包装容器が、酸素バリア性を有する
    容器であることを特徴とする請求項5ないし7のいずれ
    かに記載の牛乳類の製造装置。
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