JP4313519B2 - スラグ冷却方法及びその装置 - Google Patents
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【発明の属する技術分野】
本発明は、鉱滓または廃棄物に由来する焼却灰や飛灰等の灰分から、路盤材やコンクリート用粗骨材等の建設土木用の用途に再利用することができるスラグを製造するためのスラグ冷却方法及びその装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
本発明は、鉱滓や廃棄物に由来する焼却灰や飛灰等の灰分から、建設土木用の用途に再利用可能なスラグを製造する際に使用されるスラグ冷却方法及びその装置であり、一般の溶融炉に適用できるが、その溶融炉の一例として、廃棄物の熱分解反応炉と組み合わせた燃焼溶融炉を例にして、以下説明する。
【0003】
都市ごみなどの一般廃棄物や廃プラスチックなどの可燃物を含む産業廃棄物の処理装置の一つとして、廃棄物を熱分解反応炉に入れて、低酸素雰囲気中で加熱して熱分解し、熱分解ガス(乾留ガス)と主として不揮発性成分からなる熱分解残留物とを生成し、この熱分解残留物を冷却した後、分離装置に供給して主として可燃性成分を含むやや細かい可燃性粗粒分と、主に不燃性成分からなり、主に有価物として回収される熱分解残渣であるやや粗い粗粒分とに分離し、このやや細かい可燃性粗粒成分と熱分解ガスとを燃焼溶融炉に導入して燃焼処理し、発生する燃焼灰を溶融スラグとなし、この溶融スラグを排出して冷却固化させるようにした廃棄物処理装置が、例えば特公平6−56253号公報で知られている。
【0004】
この廃棄物処理装置1は、例えば、図4の系統図に示すように、都市ごみ等の可燃物を含む廃棄物aは、ごみクレーン2によりごみホッパー3に投入され、ごみ破砕機4で適当な大きさに破砕され、横型回転ドラム式(ロータリキルン式)の熱分解反応炉5に供給される。
【0005】
供給された廃棄物aは空気を遮断された低酸素濃度雰囲気の熱分解反応炉5内で、高温空気加熱器7からラインL1 を経て供給される加熱空気Ahにより、450℃程度に加熱されて、熱分解ガス(乾留ガス)Gdと主として不揮発性成分からなる熱分解残留物cとに熱分解される。
【0006】
そして、この熱分解によって発生する熱分解ガスGdはラインL3 を経て燃焼溶融炉6のバーナ6aに供給される。
【0007】
熱分解反応炉5から排出される低温の加熱空気Alは、循環送風機9によりラインL2 から高温空気加熱器7へ循環されるようになっている。
【0008】
一方、熱分解反応炉5で熱分解ガスGdと分離されて排出される熱分解残留物cは、冷却装置(冷却ドラム)10に供給され、例えば80℃程度まで冷却された後、分離装置11に送られ、主として可燃性成分を含むやや細かい可燃性粗粒分の第1分離成分eと主に不燃性成分からなるやや粗い粗粒分の第2分離成分dとに分別される。
【0009】
この第1分離成分eは、可燃性分を含み、燃焼溶融炉6に供給される熱分解生成物であり、可燃性成分や灰分や比較的細粒のガレキ等で構成されており、この第1分離成分eは粉砕機13で微粉に粉砕されて微粉第1分離成分e1 としてラインL9 経由で燃焼溶融炉6のバーナ6aに供給される。
【0010】
また、第2分離成分dは、主に不燃性成分からなり、系外に排出され、主に有価物として回収される熱分解残渣であり、鉄・アルミ等の金属類で構成されており、この第2分離成分dはコンテナ12に収集される。
【0011】
そして、燃焼溶融炉6では、ラインL3 から供給される熱分解ガスGdとラインL9 から供給される微粉第1分離成分e1 が、押込送風機14によりラインL10から供給される燃焼用空気Acにより約1,300℃程度で高温燃焼する。
【0012】
そして、この高温燃焼により生成した燃焼灰と微粉第1分離成分e1 中の灰分、ガレキ等の不燃分とは、この高温燃焼により溶融し、溶融スラグSgとなり、水槽15等を使用したスラグ冷却装置で冷却固化され、この溶融スラグSgは、道路の骨材等として再利用される。
【0013】
一方、この燃焼溶融炉6の燃焼ガスGcは、ラインL4 〜L5 の高温空気加熱器7,廃熱ボイラ8で熱回収された後、ラインL6 〜L8 のバグフィルタや電気集塵機等の集塵装置16による除塵、乾式脱塩装置または湿式ガス脱塩装置やNOx除去装置等のガス洗浄装置17による洗浄を経由して比較的低温のクリーンな排ガスGlとなって煙突18から大気に放出される。この廃熱ボイラ8で発生する蒸気Sで発電装置19を駆動して、この電気により自己消費分を賄うと共に余剰電力を外部へ送電する。
【0014】
集塵装置16で集塵されたダストはラインL12を経て燃焼溶融炉6に供給され溶融スラグSgとして回収される。
【0015】
なお、この廃棄物処理装置1の主なラインは誘引送風機20により大気圧よりやや低い圧力に維持され、ガス漏れを防止している。
【0016】
上記のような廃棄物処理装置1においては、燃焼溶融炉6で、燃焼灰と微粉第1分離成分e1 中の灰分、ガレキ等の不燃分や集塵装置16で集塵されたダスト等を高温で溶融し、溶融スラグSgを製造している。
【0017】
また、上記の廃棄物処理装置の燃焼溶融炉以外にも、主電極(黒鉛電極)と炉底電極の間に直流電圧を印加してプラズマアークを発生させて溶融スラグを加熱し、順次供給される灰分を溶融するプラズマ溶融炉等の電気式溶融炉でも、溶融スラグが製造されている。
【0018】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、この溶融スラグの冷却で多用されている水砕スラグ方式では、溶融スラグを溶融状態から直接水槽に入れることによって急冷している。しかしながら、溶融状態のスラグを水冷等の急速な冷却を施してから回収すると、亀裂が入ったり、残留する熱歪みが大きくなったり等して、強度の低いものしか得られず、また、多くの場合、粉々に砕け粒径の大きなものが得られ難いという問題があり、粗骨材としての利用が難しい。
【0019】
これらの問題点を解決するために、溶融スラグを一度溶融状態から約700℃まで急冷し、その後ロータリーキルン式の結晶化装置内で約1050℃に加熱し、ガラス状の溶融スラグを結晶化スラグにして回収する焼却灰溶融石材化装置や、特開平10−274406号公報に記載されているような、溶融スラグをコンベア上で冷却し、コンベア上の温度をスラグが結晶化する温度(約900℃)に制御し、スラグを結晶化させて回収する結晶化スラグの冷却装置が提案されており、スラグを結晶化させることによって強度を高めている。
【0020】
しかしながら、このスラグを結晶化する場合には、結晶化させる前の非晶質のスラグの組成が均一であるのに対して、結晶化させると数種類の結晶相を生じるため、組成が不均一になり易く、内部の成分が溶出し易いという問題がある。
【0021】
例えば、都市ごみ由来のスラグを結晶化させた場合に、オージャイト、ゲーレナイト等の結晶を生じるが、このゲーレナイトは弱酸性域では非常に溶解し易い性質を持っており、そのため、結晶化させた都市ごみ由来のスラグは、本発明者らによって得られた図5の実験結果に示すように、非晶質のスラグに比べ弱酸性域において耐溶出安定性の点で劣り、再利用に際して注意が必要となるという問題がある。
【0022】
そこで、上記の問題を解決するために、本発明者らは、様々な実験を行い、結晶化するか否かは、結晶化温度より少し低い温度までの冷却速度が、また、熱歪みが残留するか否かは、スラグのガラス転移点の前後の冷却速度が重要な要因であることを突き止め、これらの温度範囲内の冷却速度を適切なものとすることにより、非晶質で強度の高いスラグを得ることが可能であることが分かった。
【0023】
本発明は上記に知見を得て、従来技術の問題点を解決するためになされたものであって、その目的は、残留する熱歪みが小さく、高強度で粒径も大きく、粗骨材としての利用し易く、その上、非晶質で、その組成が均一で、弱酸性域においても耐溶出性の点で優れているスラグが得られるスラグ冷却方法及びその装置を提供することにある。
【0024】
【課題を解決するための手段】
〔スラグ冷却方法〕
そして、本発明のスラグ冷却方法は、次のような方法である。
【0025】
1)鉱滓と廃棄物の少なくとも一方の灰分を溶融させる溶融炉から排出される溶融状態のスラグを冷却するスラグ冷却方法において、前記溶融炉下部に接続して設けた周壁部内で、溶融状態のスラグをスラグ受けに受けて、該スラグ受けで前記溶融状態のスラグを冷却した後、固化したスラグを前記スラグ受けから落下させて、前記周壁部内から排出させると共に、前記スラグ受け上で前記溶融状態のスラグを、20℃/min〜80℃/minの冷却速度で、スラグ結晶化温度よりも20℃〜80℃低い温度まで冷却し、更に、スラグのガラス転移温度より10℃〜30℃高い温度まで冷却した前記溶融スラグを、20℃/min〜70℃/minの冷却速度で、前記ガラス転移温度より70℃〜130℃低い温度まで冷却する制御を行うことを特徴とする方法である。
【0026】
この方法により、溶融スラグは溶融炉下部に接続して設けられた周壁部内のスラグ受けで、周壁部による保温効果や溶融炉の内部の熱や流下してくるスラグの熱を受けながら適度な冷却速度で所定の温度範囲まで冷却されるので、品質の良いスラグが得られる。
【0027】
2)上記のスラグ冷却方法において、前記スラグ受けで溶融状態のスラグを受けてから、固化したスラグを前記スラグ受けから排出するまでの間の冷却速度の少なくとも一部を制御することにより、より高品質のスラグが得られる。
【0028】
3)また、鉱滓や廃棄物等の灰分を溶融させる溶融炉から排出される溶融状態のスラグを冷却するスラグ冷却方法において、溶融状態のスラグをスラグ受けに受け、該スラグ受けで前記溶融状態のスラグを、スラグ結晶化温度以下まで急冷し、更に、スラグのガラス転移温度の近傍では緩冷する。
【0029】
この結晶化温度とは、ガラスは、相平衡図における温度以下では、同じ組成の結晶体に比べて熱力学的に不安定であるため、徐々に再加熱してゆくと結晶を生じるが、その温度のことを言い、その組成によって異なるが都市ごみ由来スラグの場合、およそ850℃〜900℃前後である。
【0030】
また、ガラス転移温度とは、非晶質のガラス状態のものが、過冷却液体の状態に変わる温度のことであり、固体状のものが流動性を持ちはじめる温度で、その組成によって異なるが、都市ごみ由来スラグの場合、およそ700℃前後である。
【0031】
なお、ガラス転移温度や結晶化温度等に関しては、本明細書では、示差走査熱量計で測定した数値を用いている。
【0032】
このスラグ結晶化温度以下までの急冷により結晶化を防止し、スラグのガラス転移温度の近傍における緩冷により熱歪みの残留を防止できるので、この急冷と緩冷の組み合わせにより、非晶質で組成が均一で、弱酸性域においても耐溶出性の点で優れており、更に、熱歪みが残留しない強いスラグが得られる。
【0034】
このスラグ結晶化温度よりも20℃〜80℃低い温度までの下限である20℃/minは、結晶化しない冷却速度であり、上限の80℃/minは、溶融炉の下側で実現可能な実用的な範囲から定まる数値である。
【0035】
また、スラグのガラス転移温度近傍の冷却速度の上限の70℃/minは、熱歪みが残らない冷却速度であり、下限の20℃/minは、冷却時間が実用的な範囲内の収まるようにするために設定される値である。
【0036】
このスラグ冷却方法では、スラグ受けで溶融状態のスラグを、20℃/min〜80℃/minの冷却速度でスラグ結晶化温度よりも20℃〜80℃程度低い第1温度まで冷却させる。このことによって、確実にスラグが結晶化することを防ぎ、非晶質の状態で回収する。
【0037】
また、特に冷却速度を制御しないで、第1温度からスラグのガラス転移温度より略20℃高い第2温度まで冷却する。
【0038】
その後、この第2温度から前記ガラス転移温度より70℃〜130℃程度低い第3温度まで20℃/min〜70℃/minの冷却速度で冷却する。この冷却方法によって効率よく水砕スラグよりもスラグの強度を高めることができる。
【0039】
なお、この後の第3温度以下の冷却ではどのような冷却速度をとってもかまわないが、冷却時間を節約するため、水冷とするのが好ましい。
【0040】
〔スラグ冷却装置〕
上記のようなスラグ冷却方法を実施するためのスラグ冷却装置は、次のように構成される。
【0041】
4)鉱滓と廃棄物の少なくとも一方の灰分を溶融させる溶融炉から排出される溶融状態のスラグを冷却するスラグ冷却装置において、前記溶融炉下部に接続して設けた周壁部と、該周壁内で溶融状態のスラグを受けるスラグ受けと、該スラグ受けで前記溶融状態のスラグを冷却する際にスラグの冷却速度を調整する冷却温度調整機構と、前記スラグ受けで固化したスラグを落下させて前記周壁部内から排出させるスラグ落下機構を有して構成されると共に、前記冷却温度調整機構が、前記スラグ受け上で前記溶融状態のスラグを、20℃/min〜80℃/minの冷却速度で、スラグ結晶化温度よりも20℃〜80℃低い温度まで冷却し、更に、スラグのガラス転移温度より10℃〜30℃高い温度まで冷却した前記溶融スラグを、20℃/min〜70℃/minの冷却速度で、前記ガラス転移温度より70℃〜130℃低い温度まで冷却する制御を行うように構成される。
【0042】
この装置では、溶融炉から排出される溶融スラグを、スラグ受けで受けて、このスラグ受けで冷却時の温度管理が必要な期間の間、冷却温度調整機構を使用して温度管理しながら冷却し、この冷却後、このスラグ落下機構により、周期的にスラグ受けのスラグを落下させ、このスラグ冷却装置の外で更に水冷や空冷等により冷却する。
【0043】
また、このスラグ受けは、溶融状態のスラグを受け止めて、かつ、所定の時間溜めることができるように、皿形状や容器形状等で形成され、スラグ落下機構により、スラグ受けを水平軸回りに回転若しくは水平面から傾斜させる方法等によってスラグ受けに受けたスラグを落下させることができるように構成される。
【0044】
そして、スラグを受けて冷却して、固化したスラグを落下させることを繰り返すが、この繰り返しは、予め冷却における温度パターンを測定しておき、好ましい性状のスラグが得られるような温度パターンになる時間を設定しておき、この設定された時間で周期的に繰り返すこともできる。
【0045】
また、周期的な繰り返しでなく、次のような温度センサを使用してより厳密な温度管理を行うこともできる。
【0046】
5)そして、上記のスラグ冷却装置において、前記スラグ落下機構に対して、前記スラグ受けの温度を測定する温度センサの検出値に基づいて、前記スラグ受けに受けたスラグを落下させるように制御する制御装置を有して構成される。
【0047】
この構成により、実際のスラグの温度に従ったより厳密な温度管理ができる。
【0048】
ここで言うスラグの温度とは、前記スラグ受けで受けたスラグの中心付近の温度であり、このスラグ内部温度は、例えば、前記スラグ受けのスラグを受ける面に熱電対を取付け、その先端を垂直に立てることによって測定できる。
【0049】
しかし、スラグの流れ落ちる位置が不安定な場合は、目的とするスラグの中心温度を測定できなくなることが起こりうるので、スラグの内部温度と表面温度等の測定可能な温度との相関性を把握し、この相関性に基づいて、温度測定をしながらスラグ落下機構を制御する。これにより、熱電対先端をスラグ受けのスラグを受ける面上に取り付ける方法より、放射温度計を使用する等の簡便な温度測定方法を採用することができる。
【0050】
6)また、上記のスラグ冷却装置において、前記冷却温度調整機構を、前記スラグ受けの温度、または、前記スラグ受けの周辺の温度を測定する温度センサの検出値に基づいて、前記スラグ受けの位置を変化させるスラグ受け移動機構で形成する。
【0051】
この装置では、スラグの温度をスラグ受け自体に取り付けた熱電対や、スラグからの熱放射を受ける放射温度計等でスラグの温度や表面温度を測定し、スラグの温度や冷却速度を監視しながら、スラグ受けの位置をスラグ受け移動機構により移動する。
【0052】
この場合、予め把握しておいたスラグ受け周辺の雰囲気温度と溶融スラグの冷却特性との相関性に基づいて、スラグ受け移動機構を制御し、スラグが溶融状態で溶融炉から排出された温度からスラグに熱歪みが残留しなくなる温度まで、所定の冷却速度を維持できる位置にスラグ受けを移動しながら、所定の温度パターンでスラグ受けのスラグを冷却する。
【0053】
このスラグの冷却速度は、スラグ受けを溶融炉の炉心側に移動、例えば、上方向に移動や中心方向(スラグが流下する流下点側)に移動することにより、遅くすることができ、また、それぞれ逆方向に移動することにより、早くすることができる。
【0054】
7)また、更に、上記のスラグ冷却装置において、前記スラグ受けを、複数個配置して構成し、スラグの生成量が多くなった場合に対応する。この複数個のスラグ受けは、放射状または段状等に配置される。
【0055】
【発明の実施の形態】
以下図面を参照して本発明に係るスラグ冷却方法及びその装置について説明する。なお、ここでは廃棄物の熱分解反応炉と組み合わせた燃焼溶融炉を例にしているが、本発明は、これ以外の一般の溶融炉にも適用可能である。
【0056】
〔スラグ冷却方法〕
本発明の実施の形態の一つであるスラグ冷却方法は、図4に示すような廃棄物処理装置1の燃焼溶融炉6等の溶融炉から排出される溶融状態のスラグSgを冷却する方法であり、図1に示すような温度パターンで行われる。
【0057】
先ず、1,300℃程度で溶融し、燃焼溶融炉6から排出された状態からスラグ結晶化温度Tec(約900℃前後)程度よりも約50℃低い第1温度T1 までの冷却速度を20℃/min〜80℃/min(図1のRaの範囲内)、例えば30℃/min(図1の線La)とする。この冷却速度を維持することにより、スラグ受け51i上のスラグSgBが結晶化することを防ぎ、非晶質の状態で回収できることになる。
【0058】
そして、更に、第1温度T1 からスラグSgBのガラス転移温度Tg(約700℃前後)より約20℃高い第2温度T2 まで冷却する。この時の冷却速度は特に指定しないが、図1の例では50℃/min程度である。
【0059】
次に、第2温度T2 からガラス転移温度Tgより約100℃低い第3温度T3 までの冷却速度を、20℃/min〜70℃/min(図1のRbの範囲内)、例えば、60℃/min(図1の線Lb)や40℃/min(図1の線Lc)とする。これにより、スラグSgBの強度を水砕スラグよりも高めることができる。
【0060】
この後の第3温度T3 以下においては水槽15内で水冷するが、この冷却においては、特に冷却速度の範囲を定めず、適当に冷却する。
【0061】
〔スラグ冷却装置〕
次に、上記のスラグ冷却方法を実施するためのスラグ冷却装置について説明する。この本発明の実施の形態の一つであるスラグ冷却装置は、図4に示すような廃棄物処理装置1の燃焼溶融炉6等の下部に接続して設けられるものであり、以下のように構成される。
【0062】
図2及び図3に示すように、このスラグ冷却装置40は、周壁部41と、この周壁部41に配置されたスラグ受け部50とから形成される。
【0063】
この周壁部41は、その上部は、燃焼溶融炉6の下部に接続され、流下してくる溶融スラグSgAを囲むと共に、下部は、下に配設された水槽15の水中部分に開口している。
【0064】
また、スラグ受け部50は、図2及び図3に示すように、複数個(図3では6個)の皿形状や容器形状等で形成されるスラグ受け51a...51f(以下51iで代表する。i=a,b,...f)を有して構成される。
【0065】
このスラグ受け51iは、燃焼溶融炉6の下部から流下してくる溶融スラグSgAの流下点C2 を中心に放射状に配置されると共に、それぞれがスラグ落下機構52iとスラグ受け移動機構60iと温度センサ55i,56iを有して形成される。
【0066】
そして、このスラグ受け51iの内の一つを流下点C2 に移動して、燃焼溶融炉6から流下してくる溶融スラグSgAを受け止め、所定量溜めたら周壁41側に引き寄せられて、所定温度まで冷却し、冷却後のスラグSgBを落下させるように制御される。
【0067】
このスラグ受け51iの下側には固化したスラグSgBを水冷できるように水槽15を配設し、更に、この水槽15の内部から外部の破砕機72の間に水冷後のスラグSgCを破砕機72へ搬送するコンベア71を設ける。また、この破砕機72から出てくる破砕されたスラグSgDを貯留するためのコンテナ73を、破砕機72の出口に配設する。
【0068】
〔スラグ落下機構〕
このスラグ落下機構52iは、スラグ受け51i上の冷却固化したスラグSgBを落下させるための機構であり、図示しない制御装置(コントローラ)で制御され、スラグ受け51iをモーター53iにより水平軸54i回りに回転させることにより、スラグ受け面を水平状態から傾斜状態や垂直状態またはそれ以上に回転した状態にして、スラグSgBを落下する。なお、このスラグ落下機構52iはこれに限定されるものではなく、他の周知の機構、例えば、スラグ受け51iの底部が開閉するような機構等を採用してもよい。
【0069】
〔スラグ受け移動機構〕
また、スラグ受け移動機構60iは、スラグ受け51iを上下方向(Z方向)に移動する昇降機構61iと、スラグ受け51iを流下点C2 とその外側との間で移動する延出機構62iとからなる。
【0070】
この昇降機構61iは、スラグ受け51iを図2に示すZ方向に上下移動して、燃焼溶融炉6の炉心C1 側に近づけたり、遠ざけたりする。この上下位置の変化により、炉心C1 からの距離を変化させて、スラグ受51i上のスラグSgBの放熱量を調整し、冷却速度を制御する。
【0071】
また、延出機構62iは、図3に示す水平面内で、溶融スラグSgAの流下点C2 に対して遠近方向となるHi(Ha〜Hf)方向に、スラグ受け51iを移動する。この延出機構62iにより、各スラグ受け51iを順番に流下点C2 に延ばして、燃焼溶融炉6から出てくる溶融スラグSgAを一定時間受けて溜めた後、このスラグ受け51i(例えば51a)を外側方向に移動して冷却行程に入る。
【0072】
この時、別のスラグ受け51i(例えば51b)を流下点C2 側に延ばして、燃焼溶融炉6から流下してくる溶融スラグSgAを受ける役割を引き継ぐ。このスラグ受け51bを予め先のスラグ受け51aの下側に延ばしておけば、スラグ受け51aを外側に引いたときでも、流下してくる溶融スラグSgAを連続して受けることができる。そして、スラグ受け51aが周壁部41側に引き寄せられた後、このスラグ受け51bを上昇し、スラグ受け51aがあった位置に配置する。
【0073】
この昇降機構61iや延出機構62iは、周知の技術のピストン機構やスライディング機構を使用して容易に形成することができる。
【0074】
〔温度センサ〕
また、スラグ受け51iの溶融スラグSgAを溜める側に、スラグの温度を測定するための熱電対等の温度センサ55iを、また、反対側にスラグ受け51iの周辺の雰囲気温度を測定するための熱電対等の温度センサ56iを取り付けて、これらの温度センサ55i,56iの検出値を図示しない制御装置(コントローラ)に入力する。
【0075】
〔冷却操作〕
以上の構成のスラグ冷却方法とその装置によれば、次のようにして、溶融スラグSgAが冷却される。
【0076】
先ず、一つのスラグ受け51aを延出機構62aにより、溶融スラグSgAの流下点C2 に延ばして、燃焼溶融炉6から出てくる溶融スラグSgAを所定時間、例えば20分間程度受けて溜めた後、このスラグ受け51aを縮めて、冷却行程に入る。この時、別のスラグ受け51bを溶融スラグSgAの流下点C2 に延ばしておき、燃焼溶融炉6から出てくる溶融スラグSgAを受ける役割をスラグ受け51aから引き継ぐ。
【0077】
一方、冷却行程に入ったスラグ受け51aは、温度センサ55a及び温度センサ56aの検出温度を参照しながら、前記した図1に示すような温度パターンで、スラグ受け51a上の溶融スラグSgBが冷却されるように、スラグ受け51aの昇降機構61aで上下位置を制御し、また、必要に応じて、延出機構62aで流下点C2 との距離を制御し、所定の温度の間における所定の冷却速度を維持しながら、ガラス転移温度Tgより100℃程度低い第3温度T3 以下まで冷却する。
【0078】
この第3温度T3 以下になってから、スラグ受け51aをスラグ落下機構52aにより、水平軸54a回りに回動し、スラグ受け51a上で固化したスラグSgBを、水槽15の水中のコンベア71上に落下させる。
【0079】
このスラグSgBを水中で適当な時間、例えば10分間程度冷却した後、コンベア71で破砕機72に搬送し、この破砕機72で、水冷されたスラグSgCを10mm以下の大きさに粉砕しスラグ製品SgDとする。
【0080】
そして、先に交代して溶融スラグSgAを受けているスラグ受け51bが同様な行程を経ることにより、スラグ受け51b上のスラグSgBを所定の温度パターンで冷却固化し、更に水冷及び破砕して、スラグ製品SgDとする。これを順次交代しながら継続することにより、スラグ製品SgDを製造する。
【0081】
〔実施例〕
次に、実際に上記のスラグ冷却方法で製造した実施例について説明する。
【0082】
この実施例のスラグは、都市ごみ由来のスラグであり、図4に示すような熱分解反応器5を備えた廃棄物処理装置1の燃焼溶融炉6で製造されたスラグであり、スラグ受け51iを20分間に1回の割合で回動し、20分間溶融スラグSgAを溜め続けた後、下の水槽15に落下させた。
【0083】
この冷却時の温度パターンは、図1に示す線Ldの温度パターンであり、850℃の第1温度までは、20℃/min以上の30℃/minの冷却速度を維持し、720℃の第2温度から600℃の第3温度までは、70℃/min以下の略50℃/minの冷却速度を維持した。
【0084】
そして、この固化したスラグSgBを、水槽15内のコンベア71上に落とし、10分間経過後にコンベア71によって取り出し、この水冷後のスラグSgCを粉砕機72で10mm以下の大きさに粉砕し、スラグSgDを得た。
【0085】
この落下前のスラグ内部温度は、温度センサ55aによって計測されるスラグ表面温度から推算される温度で、約710℃となっており、スラグ受け51i上のスラグSgBを結晶化させずに非晶質の状態で冷却固化できることが確認できた。また、この落下前のスラグ受け51i上のスラグSgBは100mm〜120mm大の塊状であった。
【0086】
そして、粉砕したスラグSgDをX線回折で調べたところ、非晶質のピークしか得られず、全く結晶化していないことが分かった。
【0087】
また、「JIS A 1121」の「ロサンゼルス試験器による粗骨材のすりへり試験」を行ったところ、30.9%となり、JISのA5308の附属書1規定のレディーミクストコンクリート用粗骨材の規格値を満たす値が得られ、これにより、このスラグ製品SgDは建築土木用材料として、十分に使用可能であることが分かった。
【0088】
なお、このすりへり試験は、回転筒に試料と共に鋼球を入れて回転させて、粗骨材のすりへり損失量を計測する試験であり、また、レディーミクストコンクリートは、整備した工場で作られ、現場に配置されるまではまだ固まらないコンクリートのことであり、所謂、生コンである。
【0089】
本実施例で製作した徐冷非晶質スラグと結晶化スラグについて溶出特性を調べるために、環境庁告示46号試験(土壌基準)とpH依存性試験評価を行った。ここで言うpH依存性試験評価とは、スラグを300μm以下に粉砕し、6時間の間pHを一定に制御した後の溶出量を調べる方法である。このpH依存性試験評価を、スラグの主成分元素であるSiについてpH2〜7の範囲で行った結果が図5である。
【0090】
環境庁告示46号試験はPb、Cd、As、六価Cr、総Hg、Seの各項目について行った。その結果、本実施例で製作した徐冷非晶質スラグ、結晶化スラグ共にいずれの項目についても溶出基準値を下回り、土壌汚染のおそれがないことが確認できた。
【0091】
一方、スラグの主成分元素であるSi溶出量のpH依存性を図5で見ると、弱酸性域〜中性域での溶出量については、本実施例で製作した徐冷非晶質スラグの方が結晶化スラグよりも一桁少ない。このことから徐冷非晶質スラグの方が弱酸性域〜中性域での耐溶出安定性に優れていることがわかる。
【0092】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、本発明に係るスラグ冷却方法及びその装置によれば、次のような効果を奏することができる。
【0093】
1)本発明のスラグ冷却方法によれば、溶融炉下部に接続して設けた周壁部内で、溶融スラグをスラグ受けで受けて、溶融炉の内部の熱を利用しながら適度な冷却速度で冷却できるので、品質の良いスラグを得ることができる。
【0094】
2)上記のスラグ冷却方法において、前記スラグ受けで溶融状態のスラグを受けてから、固化したスラグを前記スラグ受けから排出するまでの間の冷却速度の少なくとも一部を制御するので、より高品質のスラグが得られる。
【0095】
3)また、スラグ結晶化温度以下まで急冷し、更に、スラグのガラス転移温度の近傍では緩冷する方法によれば、スラグ受けで溶融状態のスラグをスラグ結晶化温度以下まで急速に冷却させることによってスラグが結晶化することを防ぎ、非晶質の状態で回収することができる。そのため、組成が均一で、弱酸性域においても耐溶出性の点で優れているスラグを得ることができる。
【0096】
また、スラグのガラス転移温度より高い温度から低い温度まで所定の冷却速度の範囲で穏やかに冷却することにより、水砕スラグよりも強度が高い、熱歪みが残留しない強いスラグを得ることができる。
【0097】
4)また、スラグ受けで溶融状態のスラグを、20℃/min〜80℃/minの冷却速度で、スラグ結晶化温度よりも20℃〜80℃低い温度まで冷却し、更に、スラグのガラス転移温度より10℃〜30℃高い温度まで冷却した前記溶融スラグを、20℃/min〜70℃/minの冷却速度で、前記ガラス転移温度より70℃〜130℃低い温度まで冷却することにより、確実にスラグが結晶化することを防ぎ、また、効率よく、高強度のスラグを得ることができる。
【0098】
5)本発明のスラグ冷却装置によれば、溶融炉から排出される溶融スラグを、スラグ受けで受けて、このスラグ受けで冷却時の温度管理が必要な期間の間、冷却温度調整機構を使用して温度管理しながら冷却し、この冷却後、周期的にスラグ落下機構により、スラグ受けのスラグを落下させ、このスラグ冷却装置の外で更に水冷や空冷等により冷却することができるので、好ましい性状のスラグを得ることができる。
【0099】
6)また、温度センサの検出値を使用してスラグ落下機構を制御するスラグ冷却装置によれば、スラグの冷却温度を監視しながら冷却することにより、より細かい温度管理を行うことができ、より品質の良いスラグを得ることができる。
【0100】
7)そして、冷却温度調整機構を、温度センサの検出値によって前記スラグ受けの位置を変化させるスラグ受け移動機構で形成したスラグ冷却装置によれば、冷却速度を測定しながら、スラグを受けたスラグ受けの位置を移動して、冷却速度を制御できるので、所定の温度パターンでスラグ受けのスラグを冷却することができる。
【0101】
8)また、スラグ受けを複数個配置したスラグ冷却装置によって、スラグの生成量が多くなった場合に容易に対応することができる。
【0102】
従って、本発明に係るスラグ冷却方法及びその装置によれば、スラグを結晶化させず組成が均一で、弱酸性域においても耐溶出安定性の点で優れている非晶質の状態で冷却して回収できる。そのため、残留する熱歪みが小さく、高強度で粒径が大きいスラグが得られる。
【0103】
その上、冷却時間も比較的短く、また、厳密な温度管理が不要であるので、温度制御装置等多数の付属機器が不要となり、低コストで、粗骨材としての利用し易いスラグを得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る冷却方法の例を示す温度パターン図である。
【図2】本発明に係る実施の形態のスラグ冷却装置の構成を示す模式的な側断面図である。
【図3】図1のスラグ冷却装置の構成を示す模式的な平面図である。
【図4】燃焼溶融炉を有する廃棄物処理装置の系統図である。
【図5】非晶質スラグと結晶化スラグの溶出特性を示す図である。
【符号の説明】
6 都市ごみ溶融炉
40 スラグ冷却装置
41 周壁
50 スラグ受け部
51i スラグ受け(i=a,b,c,d,e,f)
52i スラグ落下機構
53i モーター
54i 水平軸
55i 温度センサ(熱電対)
56i 温度センサ(熱電対)
60i スラグ受け移動機構
61i 昇降機構
62i 延出機構
Sg 溶融スラグ
SgA 溶融状態のスラグ
SgB 冷却固化したスラグ
SgC 水冷後のスラグ
SgD 粉砕後のスラグ
Claims (5)
- 鉱滓と廃棄物の少なくとも一方の灰分を溶融させる溶融炉から排出される溶融状態のスラグを冷却するスラグ冷却方法において、
前記溶融炉下部に接続して設けた周壁部内で、溶融状態のスラグをスラグ受けに受けて、該スラグ受けで前記溶融状態のスラグを冷却した後、固化したスラグを前記スラグ受けから落下させて、前記周壁部内から排出させると共に、
前記スラグ受け上で前記溶融状態のスラグを、20℃/min〜80℃/minの冷却速度で、スラグ結晶化温度よりも20℃〜80℃低い温度まで冷却し、更に、スラグのガラス転移温度より10℃〜30℃高い温度まで冷却した前記溶融スラグを、20℃/min〜70℃/minの冷却速度で、前記ガラス転移温度より70℃〜130℃低い温度まで冷却する制御を行うことを特徴とするスラグ冷却方法。 - 鉱滓と廃棄物の少なくとも一方の灰分を溶融させる溶融炉から排出される溶融状態のスラグを冷却するスラグ冷却装置において、
前記溶融炉下部に接続して設けた周壁部と、該周壁内で溶融状態のスラグを受けるスラグ受けと、該スラグ受けで前記溶融状態のスラグを冷却する際にスラグの冷却速度を調整する冷却温度調整機構と、前記スラグ受けで固化したスラグを落下させて前記周壁部内から排出させるスラグ落下機構を有して構成されると共に、
前記冷却温度調整機構が、前記スラグ受け上で前記溶融状態のスラグを、20℃/min〜80℃/minの冷却速度で、スラグ結晶化温度よりも20℃〜80℃低い温度まで冷却し、更に、スラグのガラス転移温度より10℃〜30℃高い温度まで冷却した前記溶融スラグを、20℃/min〜70℃/minの冷却速度で、前記ガラス転移温度より70℃〜130℃低い温度まで冷却する制御を行うことを特徴とするスラグ冷却装置。 - 前記スラグ落下機構に対して、前記スラグ受けの温度を測定する温度センサの検出値に基づいて、前記スラグ受けに受けたスラグを落下させるように制御する制御装置を有して構成されることを特徴とする請求項2記載のスラグ冷却装置。
- 前記冷却温度調整機構が、前記スラグ受けの温度、または、前記スラグ受けの周辺の温度を測定する温度センサの検出値に基づいて、前記スラグ受けの位置を変化させるスラグ受け移動機構であることを特徴とする請求項2又は3に記載のスラグ冷却装置。
- 前記スラグ受けを、複数個配置することを特徴とする請求項2〜4のいずれか1項に記載のスラグ冷却装置。
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