JPH10292914A - 溶融炉出滓口に於ける溶融スラグの冷却固化防止方法及びその装置 - Google Patents

溶融炉出滓口に於ける溶融スラグの冷却固化防止方法及びその装置

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JPH10292914A
JPH10292914A JP9100225A JP10022597A JPH10292914A JP H10292914 A JPH10292914 A JP H10292914A JP 9100225 A JP9100225 A JP 9100225A JP 10022597 A JP10022597 A JP 10022597A JP H10292914 A JPH10292914 A JP H10292914A
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slag
exhaust gas
temperature
port
molten
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JP9100225A
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English (en)
Inventor
Masahide Nishigaki
正秀 西垣
Daisuke Ayukawa
大祐 鮎川
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Takuma Co Ltd
Original Assignee
Takuma Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 加熱用の補助バーナを常時作動させることな
く、溶融炉の出滓口付近の温度を溶融スラグが固化しな
い程度の温度に保てるようにすると共に、万一溶融スラ
グが出滓口付近で冷却固化されてツララ状に垂れ下がっ
ても、これを簡単に除去できるようにする。 【解決手段】 炉内へ供給された被溶融物を燃焼・溶融
させて溶融スラグSとし、この溶融スラグSを出滓口3
から落下排出させるようにした溶融炉1に於いて、炉内
の高温の燃焼排ガスGの一部を出滓口3を通過するよう
に吸引し、出滓口3付近の温度を出滓口3から落下排出
される溶融スラグSが固化しない程度の温度に保つよう
にする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、被溶融物(例えば
都市ごみ等の廃棄物の乾留熱分解により生成される乾留
ガスと熱分解残渣、或いは廃棄物の焼却処理により得ら
れる焼却残渣や飛灰等)を溶融処理する溶融炉に利用さ
れるものであり、溶融炉の出滓口から落下排出される溶
融スラグの冷却固化を防止できるようにした溶融炉出滓
口に於ける溶融スラグの冷却固化防止方法及びその装置
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、都市ごみ等の廃棄物を溶融処理し
て容積の減少、重金属等の溶出防止、ダイオキシンの分
解安全化等を図れるようにした技術が実用に供されてい
る。
【0003】従来、廃棄物の溶融処理には、廃棄物を一
旦焼却処理してからその焼却残渣や飛灰を溶融処理する
方法と、廃棄物の焼却と溶融を一環して行う溶融燃焼方
法等がある。
【0004】廃棄物の焼却と溶融を一環して行う方法の
一つに、廃棄物を乾留熱分解反応器により乾留熱分解し
て乾留ガスと熱分解残渣にし、この乾留ガスと熱分解残
渣とを旋回溶融炉により燃焼・溶融する方法がある。
【0005】前記溶融処理に於いて、旋回溶融炉内の溶
融スラグは、炉壁を伝わって出滓口側へ流れ、該出滓口
からこの直下に配設したスラグ冷却水槽内へ落下し、水
により急冷固化されて粒状の水砕スラグとなって取り出
されるようになっている。
【0006】このように、溶融スラグを固形状の水砕ス
ラグとすると、容積を大幅に減少化することができ、埋
立て処理に有利になると共に、物理的・化学的に安定し
て重金属等の有害物質の溶出もなくなり、無公害化を達
成することができる。又、水砕スラグは、高い硬度を有
し、コンクリートフィラー材、路盤材、盛土材、ブロッ
ク等への有効利用が可能となる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところで、旋回溶融炉
を用いた溶融処理にあっては、旋回溶融炉内の溶融スラ
グは、出滓口を通過する際に種々の原因により冷却され
て温度が低下することがあった。この場合、溶融スラグ
の流れが悪くなって溶融スラグが出滓口付近でツララ状
になって垂れ下がったり、或いはスラグの流れが滞った
りすることがあり、最悪の場合には溶融スラグが出滓口
を閉塞してしまうと云う問題があった。
【0008】その原因としては、旋回溶融炉が軽負荷運
転されて溶融スラグの量が減少した場合や旋回溶融炉内
の雰囲気温度が低下した場合、或いはスラグ冷却水槽か
ら発生する水蒸気で溶融スラグが冷却される場合が考え
られる。
【0009】このような問題を解決する為、出滓口付近
に石油や天然ガス等の化石燃料を使用する補助バーナを
設け、該補助バーナにより出滓口付近を常時加熱して高
温に保ち、溶融スラグが冷却固化されるのを防止するよ
うにしている。然し乍ら、この場合には、出滓口付近を
バーナで常時加熱しなければならない為、多量の化石燃
料を必要とし、省エネルギー化が困難で燃料費やメンテ
ナンス費が大幅に高騰すると云う別の問題が発生するこ
とになる。
【0010】本発明は、このような問題点に鑑みて為さ
れたものであり、その目的は加熱用の補助バーナを常時
作動させることなく、溶融炉の出滓口付近の温度を溶融
スラグが固化しない程度の温度に保てるようにすると共
に、万一溶融スラグが出滓口付近で冷却固化されてツラ
ラ状に垂れ下がっても、これを簡単に除去できるように
した溶融炉出滓口に於ける溶融スラグの冷却固化防止方
法及びその装置を提供するにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成する為
に、本発明の請求項1に記載の発明は、炉内へ供給され
た被溶融物を燃焼・溶融させて溶融スラグとし、この溶
融スラグを出滓口から落下排出させるようにした溶融炉
に於いて、炉内の高温の燃焼排ガスの一部を出滓口を通
過するように吸引し、出滓口付近の温度を出滓口から落
下排出される溶融スラグが固化しない程度の温度に保つ
ようにしたことに特徴がある。
【0012】本発明の請求項2に記載の発明は、出滓口
付近の温度を溶融スラグが固化しない程度の温度に保て
ないときに、冷却されて出滓口からツララ状になって垂
れ下がったとされる溶融スラグを出滓口の下方位置に配
設したプッシャー式のスラグカッターにより破砕するよ
うにしたことに特徴がある。
【0013】本発明の請求項3に記載の発明は、溶融炉
の出滓口の下方位置に接続された排ガス吸引配管と、排
ガス吸引配管に介設され、炉内の高温の燃焼排ガスの一
部を出滓口を通過するように吸引する排ガス引抜きファ
ンと、排ガス吸引配管に介設され、燃焼排ガスの吸引量
を調整する排ガス用ダンパと、出滓口付近に配置された
温度検出器と、温度検出器からの検出信号に基づいて排
ガス用ダンパを制御する制御器とから構成したことに特
徴がある。
【0014】本発明の請求項4に記載の発明は、排ガス
吸引配管の入口側に冷却空気を供給する冷却空気供給配
管を接続すると共に、該冷却空気供給配管に冷却空気の
供給量を調整する空気用ダンパを介設し、排ガス引抜き
ファンへ流入する燃焼排ガスの温度を検出する温度検出
器からの検出信号に基づいて前記空気用ダンパを制御す
る構成としたことに特徴がある。
【0015】本発明の請求項5に記載の発明は、出滓口
の下方位置に水平方向へ往復動するスラグカッターを配
設し、出滓口付近に配置した温度検出器からの検出信号
に基づいて前記スラグカッターを作動させる構成とした
ことに特徴がある。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づいて詳細に説明する。図1及び図2は本発明の方
法を実施する溶融スラグの冷却固化防止装置の一例を示
し、当該冷却固化防止装置は、被溶融物(例えば都市ご
み等の廃棄物の乾留熱分解により生成された乾留ガス
G′と熱分解残渣D)を溶融燃焼処理する旋回溶融炉1
に設けられて居り、炉内の溶融スラグSを出滓口3から
連続且つ安定した状態で落下排出させるものである。
【0017】前記旋回溶融炉1は、鋼板製のケーシング
及び耐火物(キャスタブル耐火物又は耐火煉瓦等)で形
成された円筒状の周壁2a及び傾斜状の炉底2b等から
成る略円筒竪型の炉本体2と、炉本体2の上部に設けた
オイルバーナ又はガスバーナ(図示省略)等から構成さ
れて居り、都市ごみ等の廃棄物の乾留熱分解により生成
された乾留ガスG′と熱分解残渣Dとを炉本体2内の上
部へ供給し、これらをバーナの燃焼熱により燃焼・溶融
させて溶融スラグSとして取り出せるようにしたもので
ある。
【0018】前記炉本体2の炉底2b側には、炉壁を伝
わって来た溶融スラグSが落下排出される出滓口3が下
方へ開放された状態で形成されている。又、炉底2bの
先端部(低所部)には、出滓口3側へ突出するノーズ部
2c(突出部)が形成されて居り、炉底2bを流下して
来た溶融スラグSが前記ノーズ部2cから出滓口3へ落
下排出されるようになっている。更に、炉本体2の下部
側位置には、排ガス通路4を介して廃熱ボイラ5に接続
される排ガス出口6が形成されて居り、炉内の高温の燃
焼排ガスGが排ガス出口6から排ガス通路4を経て廃熱
ボイラ5へ流入して行くようになっている。
【0019】尚、図1及び図2に於いて、7は出滓口3
の直下に配置されて出滓口3から落下排出された溶融ス
ラグSを冷却固化して水砕スラグとするスラグ冷却水
槽、8はスラグ冷却水槽7内に配設されて水砕スラグを
運び出すスラグ排出コンベヤ、9は出滓口3とスラグ冷
却水槽7とを気密状に接続する溶融スラグ落下ダクトで
あり、この溶融スラグ落下ダクト9は高温に耐えられる
ように耐火物内張り構造となっている。
【0020】そして、本発明の冷却固化防止装置は、旋
回溶融炉1の出滓口3付近の温度を溶融スラグSが固化
しない程度にまで高められるようにしたものであり、
又、万一溶融スラグSが冷却固化されて出滓口3付近で
ツララ状になって垂れ下がっても、これを簡単に除去で
きるようにしたものである。
【0021】即ち、前記冷却固化防止装置は、溶融炉の
出滓口3の下方位置に接続された排ガス吸引配管10
と、排ガス吸引配管10に介設された排ガス引抜きファ
ン11と、排ガス吸引配管10に介設された排ガス用ダ
ンパ12と、出滓口3付近に配置された温度検出器13
と、排ガス用ダンパ12及び後述するスラグカッター1
8の駆動装置19を夫々制御する制御器14と、排ガス
吸引配管10の入口側に接続された冷却空気供給配管1
5と、冷却空気供給配管15に介設された空気用ダンパ
16と、空気用ダンパ16を制御する制御器17と、出
滓口3の下方位置に配設されたスラグカッター18と、
スラグカッター18を作動させる駆動装置19とから構
成されている。
【0022】前記排ガス吸引配管10は、一端部側が溶
融スラグ落下ダクト9に設けた排ガス引抜きダクト20
へ、又、他端部側が廃熱ボイラ5の入口側の排ガス通路
4へ夫々接続されて居り、炉本体2内の高温(1200
℃〜1400℃)の燃焼排ガスGの一部を出滓口3を通
過させて廃熱ボイラ5の入口側へ送り込めるようにした
ものである。尚、排ガス引抜きダクト20は、高温に耐
えられるように耐火物内張り構造となっている。
【0023】前記排ガス引抜きファン11は、排ガス吸
引配管10に介設されて居り、炉本体2内の高温の燃焼
排ガスGの一部を出滓口3を通過するように排ガス引抜
きダクト20及び排ガス吸引配管10側へ吸引するもの
である。高温の燃焼排ガスGの一部を出滓口3を通過さ
せることによって、出滓口3付近の温度が高温に保たれ
ることになる。
【0024】前記排ガス用ダンパ12は、排ガス引抜き
ダクト20と排ガス引抜きファン11との間の排ガス吸
引配管10に介設されて居り、排ガス引抜きダクト20
及び排ガス吸引配管10へ吸引される燃焼排ガスGの吸
引量(出滓口3を通過する燃焼排ガスGの量)を調整す
るものである。又、この排ガス用ダンパ12は、ノーズ
部2cの下方位置に配置した温度検出器13からの検出
信号に基づいて制御器14によりその開度が制御されて
居り、出滓口3付近の温度が所定温度(1000℃)以
上になるように燃焼排ガスGの吸引量を調整している。
【0025】尚、温度検出器13を配置する位置は、ノ
ーズ部2cの下方位置が最も好ましい。何故なら、この
位置は、溶融スラグSが冷却されてノーズ部2cからツ
ララ状になって垂れ下がったときに、ツララ状のスラグ
の陰となって温度が最も低くなるからである。従って、
この位置に温度検出器13を配置すると、溶融スラグS
がツララ状に垂れ下がったのを確実且つ容易に検出する
ことができる。
【0026】前記冷却空気供給配管15は、排ガス吸引
配管10の入口側(この例では排ガス引抜きダクト2
0)に接続されて居り、排ガス引抜きダクト20及び排
ガス吸引配管10へ吸引された燃焼排ガスGの温度を低
下させる為に、冷却空気Aを排ガス引抜きダクト20及
び排ガス吸引配管10へ送り込むものである。
【0027】前記空気用ダンパ16は、冷却空気供給配
管15に介設されて居り、排ガス引抜きダクト20及び
排ガス吸引配管10へ吸引される冷却空気Aの吸引量を
調整するものである。又、この空気用ダンパ16は、排
ガス吸引配管10に設けた温度検出器21からの検出信
号に基づいて制御器17によりその開度が制御されて居
り、排ガス引抜きファン11へ流入する燃焼排ガスGの
温度が排ガス引抜きファン11の耐熱温度(350℃)
以下となるように冷却空気Aの流量を調整している。更
に、空気用ダンパ16を制御する制御器17は、排ガス
用ダンパ12を制御する制御器14からの信号によって
カスケード制御されている。
【0028】前記スラグカッター18は、ノーズ部2c
の下方位置に溶融スラグ落下ダクト9の側壁を貫通する
状態で水平方向へ往復動自在に配設されて居り、溶融ス
ラグSが冷却されてノーズ部2cからツララ状になって
垂れ下がったときに、これを破砕してスラグ冷却水槽7
内へ落下させるものである。又、スラグカッター18
は、油圧シリンダ又はエアシリンダから成る駆動装置1
9によって往復動されている。この駆動装置19は、ノ
ーズ部2cの下方位置に配置した温度検出器13からの
検出信号に基づいて制御器14により駆動制御されてい
る。即ち、駆動装置19は、排ガス吸引配管10及び排
ガス引抜きファン11により燃焼排ガスGを吸引して
も、出滓口3付近の温度が上昇しない場合に制御器14
により駆動制御され、スラグカッター18を往復動させ
るようになっている。
【0029】尚、出滓口3付近には、出滓口3付近を加
熱する為の補助バーナ22(オイル又はガスバーナ)が
設けられている。この補助バーナ22は、旋回溶融炉1
の定常運転中には作動させず、旋回溶融炉1の立ち上げ
時及び停止時に使用するものである。
【0030】而して、溶融スラグSの冷却固化防止装置
を設けた旋回溶融炉1に於いて、都市ごみ等の廃棄物
は、乾留熱分解反応器(図示省略)により乾留熱分解さ
れて乾留ガスG′と熱分解残渣Dになった後、旋回溶融
炉1の炉本体2内の上部へ供給され、オイルバーナ又は
ガスバーナ(図示省略)の燃焼熱により燃焼・溶融され
る。
【0031】炉本体2内の溶融スラグSは、炉壁を伝わ
って炉底2b側へ流れ、傾斜状の炉底2bを流下してノ
ーズ部2cから出滓口3を経てスラグ冷却水槽7内へ落
下し、冷却水Wにより急冷固化されて粒状の水砕スラグ
となった後、スラグ排出コンベヤ8により運び出され
る。又、炉本体2内で発生した高温(1200℃〜14
00℃)の燃焼排ガスGは、排ガス出口6から排ガス通
路4を経て廃熱ボイラ5へ流入し、ここで熱回収された
後、排ガス処理装置(図示省略)を経てクリーンガスと
なって大気中へ排出されて行く。
【0032】一方、旋回溶融炉1の出滓口3付近に於い
ては、排ガス吸引配管10及び排ガス引抜きファン11
により炉本体2内の高温の燃焼排ガスGの一部が出滓口
3を通過するように吸引されて居り、この吸引された高
温の燃焼排ガスGの熱によって、出滓口3付近の温度が
出滓口3から落下排出される溶融スラグSが固化しない
程度の温度に保たれている。
【0033】即ち、出滓口3付近に於いては、温度検出
器13により出滓口3付近の温度が検出され、この検出
温度に基づいて制御器14により排ガス用ダンパ12の
開度が制御されて燃焼排ガスGの吸引量が調整され、こ
の燃焼排ガスGの熱により出滓口3付近の温度が所定温
度(1000℃)以上になるように保たれている。従っ
て、出滓口3から落下排出される溶融スラグSは、出滓
口3付近で冷却されてノーズ部2cからツララ状になっ
て垂れ下がったり、或いは出滓口3付近でスラグの流れ
が滞ったりすると云うことがなくなり、出滓口3からス
ラグ冷却水槽7内へ連続的に円滑且つスムースに落下排
出されることになる。
【0034】又、出滓口3を通過した燃焼排ガスGは、
排ガス引抜きファン11により排ガス引抜きダクト20
内へ吸引され、排ガス吸引配管10及び排ガス引抜きフ
ァン11を経て廃熱ボイラ5の入口側の排ガス通路4へ
送り込まれている。このとき、排ガス引抜きダクト20
及び排ガス吸引配管10内には、燃焼排ガスGの他に排
ガス引抜きファン11及び冷却空気供給配管15により
冷却空気Aが吸引されて居り、排ガス引抜きファン11
へ流入する燃焼排ガスGの温度が調整されている。
【0035】即ち、温度検出器21により排ガス吸引配
管10内の燃焼排ガスGの温度が検出され、この検出温
度に基づいて制御器17により空気用ダンパ16の開度
が制御されて冷却空気Aの吸引量が調整され、この冷却
空気Aにより燃焼排ガスGの温度が排ガス引抜きファン
11の耐熱温度(350℃)以下となるように調整され
ている。従って、排ガス引抜きファン11が燃焼排ガス
Gの熱によって悪影響を受けると云うこともなく、排ガ
ス引抜きファン11の寿命が延びることになる。
【0036】そして、出滓口3付近の温度が低下した場
合には、制御器14が排ガス用ダンパ12を大きく開く
方向へ制御して燃焼排ガスGの吸引量を増大すると共
に、カスケード制御された制御器17が空気用ダンパ1
6を開く方向へ制御して冷却空気Aの吸引量を増大す
る。これによって、出滓口3付近の温度を溶融スラグS
が固化しない程度の温度に保てると共に、排ガス引抜き
ファン11の熱損を防止することができる。
【0037】若し、ここである量以上の燃焼排ガスGを
吸引しても、出滓口3付近の温度が上昇しないときに
は、溶融スラグSが出滓口3付近で冷却固化されてノー
ズ部2cからツララ状になって垂れ下がったと判断さ
れ、スラグカッター18が作動する。即ち、温度検出器
13からの検出信号に基づいて制御器14により駆動装
置19が駆動制御され、これによってスラグカッター1
8が水平方向へ往復動し、ノーズ部2cからツララ状に
垂れ下がったスラグを破砕・切断してスラグ冷却水槽7
内へ落下排出させる。従って、仮に溶融スラグSが出滓
口3付近でツララ状になって垂れ下がっても、これが大
きく成長すると云うこともなく、スラグによる出滓口3
の閉塞が確実に防止されることになる。
【0038】尚、出滓口3付近に設けた補助バーナ22
は、出滓口3付近が炉本体2内の高温の燃焼排ガスGの
一部によって加熱されている為、旋回溶融炉1の定常運
転中に於いては作動させる必要もなく、旋回溶融炉1の
立ち上げ時及び停止時のみ作動させれば良い。従って、
多量の化石燃料(オイル又はガス)を必要とすることも
なく、省エネルギー化を図れると共に、燃料費やメンテ
ナンス費が大幅に低下して極めて経済的である。
【0039】上記例に於いては、都市ごみ等の廃棄物を
乾留熱分解して乾留ガスG′と熱分解残渣Dとにし、こ
れらを旋回溶融炉1で溶融処理するようにしたが、他の
例に於いては、廃棄物の焼却処理により得られた焼却残
渣や飛灰を旋回溶融炉1で溶融処理するようにしても良
い。
【0040】上記例に於いては、排ガス引抜きダクト2
0内へ冷却空気供給配管15から冷却空気Aを供給し、
排ガス引抜きファン11へ流入する燃焼排ガスGの温度
が排ガス引抜きファン11の耐熱温度以下となるように
しているが、燃焼排ガスGが排ガス引抜きファン11へ
流入するまでに自然冷却されて排ガス引抜きファン11
の耐熱温度以下となった場合には、冷却空気供給配管1
5、空気用ダンパ16、制御器17及び温度検出器21
を省略するようにしても良い。
【0041】
【発明の効果】以上の説明からも明らかなように、本発
明の請求項1の方法によれば、炉内の高温の燃焼排ガス
の一部を出滓口を通過するように吸引し、出滓口付近の
温度を出滓口から落下排出される溶融スラグが固化しな
い程度の温度に保つようにしている。その結果、炉内の
溶融スラグは、冷却固化されることなく、出滓口から連
続的に円滑且つスムースに落下排出されることになる。
又、溶融スラグの性質(特に粘性)や溶融スラグの出湯
量が変動しても、これに対応することができ、溶融スラ
グの落下排出を連続且つ安定して行うことができる。更
に、溶融炉の定常運転時に出滓口を補助バーナで常時加
熱する必要もなくなり、化石燃焼の消費量が大幅に減っ
て省エネルギー化を図れると共に、燃料費やメンテナン
ス費が大幅に低下して極めて経済的である。そのうえ、
スラグ冷却水槽から発生する水蒸気も、燃焼排ガスと一
緒に吸引される為、スラグ冷却水槽から発生した水蒸気
が出滓口へ達してその付近を冷却すると云うことも皆無
となる。
【0042】本発明の請求項2の方法によれば、出滓口
付近の温度を溶融スラグSが固化しない程度の温度に保
てないときに、冷却されて出滓口からツララ状になって
垂れ下がったとされる溶融スラグを出滓口の下方位置に
配設したプッシャー式のスラグカッターにより破砕する
ようにしている為、万一溶融スラグが冷却されて出滓口
付近でツララ状になって垂れ下がっても、これを確実に
除去することができる。その結果、溶融スラグが出滓口
付近でツララ状になって垂れ下がっても、これが大きく
成長すると云うことがなく、スラグによる出滓口の閉塞
が皆無となる。
【0043】本発明の請求項3乃至請求項5の装置によ
れば、上記した方法を好適に実施することができる。然
も、請求項4の装置にあっては、排ガス引抜きファンへ
流入する燃焼排ガスに冷却空気を供給し、燃焼排ガスの
温度を排ガス引抜きファンの耐熱温度以下に保てる構成
としている為、排ガス引抜きファンが燃焼排ガスの熱の
影響を受けると云うこともなく、排ガス引抜きファンの
寿命が延びることになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の方法を実施する溶融スラグの冷却固化
防止装置の一例を示し、冷却固化防止装置を旋回溶融炉
に設けた状態の概略縦断正面図である。
【図2】同じく冷却固化防止装置を旋回溶融炉に設けた
状態の概略縦断側面図である。
【符号の説明】
1は溶融炉、3は出滓口、10は排ガス吸引配管、11
は排ガス引抜きファン、12は排ガス用ダンパ、13は
温度検出器、14は制御器、15は冷却空気供給配管、
16は空気用ダンパ、18はスラグカッター、21は温
度検出器、Aは冷却空気、Sは溶融スラグ、Gは燃焼排
ガス。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 炉内へ供給された被溶融物を燃焼・溶融
    させて溶融スラグ(S)とし、この溶融スラグ(S)を
    出滓口(3)から落下排出させるようにした溶融炉
    (1)に於いて、炉内の高温の燃焼排ガス(G)の一部
    を出滓口(3)を通過するように吸引し、出滓口(3)
    付近の温度を出滓口(3)から落下排出される溶融スラ
    グ(S)が固化しない程度の温度に保つようにしたこと
    を特徴とする溶融炉出滓口に於ける溶融スラグの冷却固
    化防止方法。
  2. 【請求項2】 出滓口(3)付近の温度を溶融スラグ
    (S)が固化しない程度の温度に保てないときに、冷却
    されて出滓口(3)からツララ状になって垂れ下がった
    とされる溶融スラグ(S)を出滓口(3)の下方位置に
    配設したプッシャー式のスラグカッター(18)により
    破砕するようにしたことを特徴とする請求項1に記載の
    溶融炉出滓口に於ける溶融スラグの冷却固化防止方法。
  3. 【請求項3】 溶融炉(1)の出滓口(3)の下方位置
    に接続された排ガス吸引配管(10)と、排ガス吸引配
    管(10)に介設され、炉内の高温の燃焼排ガス(G)
    の一部を出滓口(3)を通過するように吸引する排ガス
    引抜きファン(11)と、排ガス吸引配管(10)に介
    設され、燃焼排ガス(G)の吸引量を調整する排ガス用
    ダンパ(12)と、出滓口(3)付近に配置された温度
    検出器(13)と、温度検出器(13)からの検出信号
    に基づいて排ガス用ダンパ(12)を制御する制御器
    (14)とから構成したことを特徴とする溶融炉出滓口
    に於ける溶融スラグの冷却固化防止装置。
  4. 【請求項4】 排ガス吸引配管(10)の入口側に冷却
    空気(A)を供給する冷却空気供給配管(15)を接続
    すると共に、該冷却空気供給配管(15)に冷却空気
    (A)の供給量を調整する空気用ダンパ(16)を介設
    し、排ガス引抜きファン(11)へ流入する燃焼排ガス
    (G)の温度を検出する温度検出器(21)からの検出
    信号に基づいて前記空気用ダンパ(16)を制御する構
    成としたことを特徴とする請求項3に記載の溶融炉出滓
    口に於ける溶融スラグの冷却固化防止装置。
  5. 【請求項5】 出滓口(3)の下方位置に水平方向へ往
    復動するスラグカッター(18)を配設し、出滓口
    (3)付近に配置した温度検出器(13)からの検出信
    号に基づいて前記スラグカッター(18)を作動させる
    構成としたことを特徴とする請求項3に記載の溶融炉出
    滓口に於ける溶融スラグの冷却固化防止装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002277176A (ja) * 2001-03-15 2002-09-25 Mitsui Eng & Shipbuild Co Ltd スラグ冷却方法及びその装置

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