JP4111107B2 - 溶融炉二次燃焼室ダスト排出機の腐食防止方法及び装置 - Google Patents

溶融炉二次燃焼室ダスト排出機の腐食防止方法及び装置 Download PDF

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本発明は、灰溶融炉の下流側に設けた溶融炉二次燃焼室よりダストを排出させるダスト
排出機の腐食を防止するために用いる溶融炉二次燃焼室ダスト排出機の腐食防止方法及び
装置に関するものである。
近年、都市ごみ等の一般廃棄物や、下水汚泥、建築廃材、シュレッダーダスト、各種ス
ラッジ等の産業廃棄物の処理方法としては、焼却炉にて廃棄物を焼却処理するようにした
焼却処理方式が多く採用されており、この焼却処理により発生する焼却灰及びダスト(飛
灰を含む)等からなる焼却残渣は、高温で溶融処理することによりスラグ化され、減容化
、無害化が図られるようになってきている。
上記焼却残渣の溶融処理に用いられる灰溶融炉としては、焼却炉から排出される焼却残
渣の中に未燃分を残存させ、この未燃分を燃焼させることにより生じる燃焼熱を溶融熱源
として利用できるようにした自己燃焼式内部溶融炉が開発されてきており、その形式とし
ては、たとえば、バーナ式溶融炉、回転式表面溶融炉、コークスベッド式灰溶融炉、直流
電気抵抗式灰溶融炉等がある。
かかる灰溶融炉を備えた灰溶融設備の一例として、図3にバーナ式溶融炉を用いた灰溶
融設備の概要について示すと、これは以下のような構成としてある。すなわち、上記バー
ナ式溶融炉Iは、焼却残渣を貯留するため上下方向に延びる灰貯槽1の上端部に、搬送コ
ンベヤ等の図示しない供給部より供給される焼却残渣2を上記灰貯槽1へ押し込み供給す
るための灰貯槽プッシャ3を、灰貯槽シールダンパ4を介し接続する。又、上記灰貯槽1
の下端部一側に、底部の炉床6に多数の散気ノズル7を有する燃焼室5を、下流へ向けや
や下り勾配となるように横向きに連設する。更に、上記灰貯槽1の下端部他側に、灰貯槽
1内の焼却残渣2を上記燃焼室5の炉床6へ押し出すための溶融炉供給プッシャ8を設け
て、上記灰貯槽プッシャ3によって灰貯槽1内へ押し込み供給された焼却残渣2を、上記
溶融炉供給プッシャ8で炉床6上に押し出し、該焼却残渣2中の未燃分を、散気ノズル7
を通して供給される高温の空気により燃焼させ、その燃焼熱により焼却残渣2を溶融させ
、これにより燃焼室5の出口5a部付近に表面溶融部2bが形成されるようにしてある。
更に、横向きの円筒状に形成して底部側の一側に入口10を設けると共に底部側の他側
にスラグ出滓口11を設け、且つ入口10とスラグ出滓口11との間の底部を湯溜め9a
とするようにしてある溶融炉本体9の上記入口10に、上記燃焼室5の出口5aを接線方
向に接続して一体構造として、燃焼室5の出口5a部付近の表面溶融部2bから湯溜め9
aに溶融スラグ2aが流れて来るようにしてある。一方、上記溶融炉本体9のスラグ出滓
口11側の上部位置には、灯油等を燃料として炉全体の温度をコントロールするための助
燃バーナ12が接線方向より燃焼ガスを噴射できるように水平方向に設置してある。した
がって、該助燃バーナ12により溶融炉本体9内に接線方向から噴射された燃焼ガスと上
記燃焼室5から溶融炉本体9内へ送られて来る燃焼ガスとを旋回させて旋回流(渦状の流
れ)13とし、湯溜め9aに流入した溶融スラグ2aを、該旋回流13にて加熱すること
により未溶融分の溶融を促進させるようにしてある。
更に又、上記溶融炉本体9の所要個所に複数の酸素バーナ14が下向きに設置してあり
、該酸素バーナ14にて灯油等の助燃油燃料を酸素を用いて燃焼させることにより、高温
の噴流を生じさせ、この高温噴流によって表面溶融部2bから湯溜め9aに亘る範囲を加
熱することにより、未溶融の灰分や鉄片、クリンカ等を溶融させる速度をより高めること
ができて、高い溶融負荷を実現することができるようにしてある。
その後、溶融スラグ2aは、湯溜め9aからオーバーフローさせてスラグ出滓口11よ
り排出シュート15を通し排出させてスラグとして回収させるようにしてある(たとえば
、非特許文献1参照)。
一方、上記溶融炉本体9内で発生する溶融排ガス16は多少の未燃ガスを含んでいる。
そのため、上下方向に延びる塔状とした二次燃焼室18が設けてある。二次燃焼室18は
、下部側壁に排ガス入口19を設け、頂部にガス出口20を設け、更に、側壁部所要位置
に二次空気供給ノズル21を設けて、該二次空気供給ノズル21には、図示しない二次空
気供給部が二次空気ライン25を介し接続されている。又、二次燃焼室18の下端部はホ
ッパ18aとしてその下端に二段ダンパ形式のダスト排出機22が備えてある。上記排ガ
ス入口19には、上記バーナ式灰溶融炉Iにおける溶融炉本体9の一端壁(図では省略し
てある)に設けてある排ガス出口17を、排ガスライン23を介し接続して、溶融炉本体
9より排出される溶融排ガス16を、排ガスライン23を経て二次燃焼室18内へ導き、
図示しない二次空気供給部より二次空気ライン25、二次空気供給ノズル21を経て吹き
込まれる二次燃焼用空気24により上記溶融排ガス16中の未燃ガスを完全燃焼処理させ
るようにし、この完全燃焼処理された後の排ガス16aは、ガス出口20より排出させる
ようにしてある。
又、上記二次燃焼室18内にて溶融排ガス16中の未燃ガスを燃焼させるときに発生す
るダスト26は、二次燃焼室18内で落下させて該二次燃焼室18の下端部に設けてある
上記ダスト排出機22の上段ダンパ22aと下段ダンパ22bとを交互に開閉作動させる
ことにより、二次燃焼室18の内外の雰囲気を遮断した状態にて外部へ排出させるように
してある。
なお、上記灰貯槽プッシャ3では、その作動に伴い、焼却残渣2が多少噴出して漏れる
ことがある。このため、上記灰貯槽プッシャ3の外側を覆うように吸引フード27が設け
られていて、該吸引フード27と上記二次空気ライン25とを、途中に灰溶融シール送風
機28を備えた吸引回収ライン29を介し接続して、上記灰貯槽プッシャ3より漏れる焼
却残渣2を吸引フード27にて吸引回収した回収空気30を、吸引回収ライン29、二次
空気ライン25を経て二次空気供給ノズル21より二次燃焼室18へ二次燃焼用空気24
と共に吹き込むことにより、溶融排ガス16の二次燃焼用の空気の一部として利用できる
ようにしてある。
ところで、舶用ボイラにて生じる燃焼灰を集めるようにしてある灰だめを、冷却通路を
備えてなる冷却ジャケット構造として冷却水を流通させることにより冷却できるようにす
ると共に、該灰だめに不活性ガス供給管を接続して、灰だめ内に溜められる燃焼灰に対し
て不活性ガスを供給できるようにすることは従来知られている(たとえば、特許文献1参
照)。
実開昭62−192025号公報 井上、成澤、中野、岸,「自己燃焼式内部溶融炉の開発」,第12回廃棄物学会研究発表会講演論文集II,廃棄物学会,2001年10月31日,p.816−818
ところが、上記従来の灰溶融設備における二次燃焼室18の下端に設けられたダスト排
出機22は、その高温下における使用環境から、溶融塩による腐食の問題が懸念されてい
る。
すなわち、上記ダスト排出機22の内部雰囲気は、溶融排ガス16の完全燃焼を行わせ
るようにしている二次燃焼室18の内部温度の影響により、入口側の上段ダンパ22aで
は700〜800℃と非常に高温の雰囲気となっており、上段ダンパ22aを通過するこ
とにより200℃程度温度降下するとしても、下段ダンパ22bにおいても500〜70
0℃と高温の雰囲気となっている。一方、二次燃焼室18で処理する溶融排ガス16中に
は、焼却した廃棄物に由来するK、Ca、Naなどのアルカリ塩、硫酸塩等の塩類が存在
することがあり、これらの塩類は、330℃以上の所謂高温腐食温度域ではダスト排出機
22の金属面と高温反応し塩化鉄またはアルカリ鉄硫酸塩などを生成し腐食反応を促進さ
せる。そのために、上記のようにダスト排出機22の内部雰囲気温度が高温腐食温度域に
なっていると、上記ダスト排出機22の内部が腐食され易い環境となってしまうという問
題が生じていた。
なお、上記特許文献1に記載された不活性ガスは、ボイラより灰だめに集められる高温
の燃焼灰中に含まれる未燃分が、上記灰だめ内にて二次燃焼を開始し、燃焼熱により灰だ
め内の温度が上昇したときに吹き込んで上記二次燃焼を消火させるためのものであって、
二次燃焼していない状態の燃焼灰の温度のコントロールを目的としたものではない。した
がって、上記特許文献1に記載されたものからは、本発明の溶融炉二次燃焼室ダスト排出
機の腐食防止方法及び装置のように、高温腐食に加えて低温腐食をも防止できるように、
雰囲気温度をコントロールすることが何ら示唆されるものではない。
そこで、本発明は、溶融炉二次燃焼室のダスト排出機にて、高温腐食の発生を防止でき
、更には、低温腐食の発生をも防止できるようにするための溶融炉二次燃焼室ダスト排出
機の腐食防止方法及び装置を提供しようとするものである。
本発明は、上記課題を解決するために、溶融炉二次燃焼室の下端に設けてあるダスト排
出機の入口付近に、外部より冷却用空気を吹き込んで、上記ダスト排出機の入口側雰囲気
の温度を、高温腐食を抑制できる所要温度に引き下げる溶融炉二次燃焼室ダスト排出機の
腐食防止方法、及び、溶融炉二次燃焼室の下端に設けてあるダスト排出機の入口近傍に、
冷却用空気を吹き込むための冷却空気吹込ノズルを設けた構成を有する溶融炉二次燃焼室
ダスト排出機の腐食防止装置とする。
又、ダスト排出機の入口付近に吹き込む冷却用空気として、灰溶融炉の上流側の灰貯槽
プッシャより漏れる焼却残渣を吸引回収した回収空気を用いるようにする方法及び装置と
する。
更に、ダスト排出機の入口側雰囲気の温度を、高温腐食の速度が比較的小さい約400
℃とするようにする。
更に又、冷却空気吹込ノズルの上流側に流量調整弁を設け、且つダスト排出機の入口近
傍、ダスト排出機の内部、ダスト排出機の出口側端部の少なくともいずれかに温度検出器
を設けて、該温度検出器にて検出される温度に基づいて、上記流量調整弁を調整して冷却
空気吹込ノズルより吹き込まれる空気量を調整できるようにした構成とする。
本発明によれば、以下の如き優れた効果を発揮する。
(1)溶融炉二次燃焼室の下端に設けてあるダスト排出機の入口付近に、外部より冷却用
空気を吹き込んで、上記ダスト排出機の入口側雰囲気の温度を、高温腐食を抑制できる所
要温度に引き下げる溶融炉二次燃焼室ダスト排出機の腐食防止方法、及び、溶融炉二次燃
焼室の下端に設けてあるダスト排出機の入口近傍に、冷却用空気を吹き込むための冷却空
気吹込ノズルを設けた構成を有する溶融炉二次燃焼室ダスト排出機の腐食防止装置として
あるので、ダスト排出機の入口近傍となる溶融炉二次燃焼室下端部の内部温度を低下させ
、これにより、ダスト排出機に入るダスト及び空気の温度を低下できて、該ダスト排出機
の内部温度を引き下げることができるため、ダスト排出機に高温腐食が発生する速度を抑
えることができる。
(2)ダスト排出機の入口付近に吹き込む冷却用空気として、灰溶融炉の上流側の灰貯槽
プッシャより漏れる焼却残渣を吸引回収した回収空気を用いるようにする方法及び装置と
することにより、冷却用空気として、灰貯槽プッシャより漏れる焼却残渣を吸引回収した
回収空気を有効利用でき、更には、上記冷却用空気を溶融炉二次燃焼室の下端部に吹き込
むための送風機を新たに設ける必要をなくすことができる。
(3)ダスト排出機の入口側雰囲気の温度を、約400℃とするようにすることにより、
ダスト排出機の上部ダンパの内部温度を高温腐食の速度が比較的小さい400℃程度とす
ることができ、更に、該上部ダンパを通過したものが下部ダンパに至るときに200℃程
度温度低下されたとしても、下部ダンパの内部温度を150℃よりも高い温度に保持でき
る。したがって、ダスト排出機の高温腐食の発生を抑制できると共に、該ダスト排出機の
出口側に低温腐食が発生する虞を未然に防止することができる。
(4)冷却空気吹込ノズルの上流側に流量調整弁を設け、且つダスト排出機の入口近傍、
ダスト排出機の内部、ダスト排出機の出口側端部の少なくともいずれかに温度検出器を設
けて、該温度検出器にて検出される温度に基づいて、上記流量調整弁を調整して冷却空気
吹込ノズルより吹き込まれる空気量を調整できるようにした構成とすることにより、ダス
ト排出機の内部温度を、高温腐食を抑え且つ低温腐食が発生しないようにするための温度
範囲に保つよう自動的に制御させることが可能となる。
以下、本発明を実施するための最良の形態を図面を参照して説明する。
図1は本発明の溶融炉二次燃焼室ダスト排出機の腐食防止方法及び装置の実施の一形態
を示すもので、図3に示したものと同様の構成において、溶融炉二次燃焼室18の下端に
設けたダスト排出機22の入口近傍位置に、冷却空気吹込ノズル31を設けて、該吹込ノ
ズル31を通して外部より後述する冷却用空気を吹き込むことにより、上記ダスト排出機
22の入口近傍における雰囲気温度を、所要温度まで引き下げることができるようにする
具体的には、上記冷却空気吹込ノズル31と灰貯槽プッシャ3の外側に設けてある吸引
フード27とを、途中に灰溶融シール送風機28を有して焼却残渣2を吸引回収する吸引
回収ライン29で接続して、灰貯槽プッシャ3より漏れる焼却残渣2を上記吸引フード2
7にて吸引回収した回収空気30を、上記冷却用空気として冷却空気吹込ノズル31より
ダスト排出機22の入口付近に吹き込むことができるようにしてある。
上記冷却空気吹込ノズル31より回収空気30を吹き込むことによって低下させる溶融
炉二次燃焼室18の下端部におけるダスト排出機22の入口付近の温度は、約400℃と
なるようにする。これは、上記ダスト排出機22の入口として開閉される上段ダンパ22
aの内部の温度を高温腐食の速度が比較的小さい約400℃として高温腐食の発生を抑制
できるようにすると共に、該上段ダンパ22aを通過した後、下段ダンパ22bに移行す
るダスト26や雰囲気の温度が200℃程度温度低下しても、該下段ダンパ22bの内部
の温度を150℃よりも高い温度に保持できるようにし、これにより、下段ダンパ22b
の内部温度が、酸露点である150℃以下まで低下しないようにして、酸性ガスの結露を
防いで、ダスト排出機22の出口側における低温腐食の発生を未然に防止できるようにす
るためである。
その他の構成は図3に示したものと同様であり、同一のものには同一符号が付してある
このように、上記構成としてある本発明の二次燃焼室ダスト排出機の腐食防止方法及び
装置によれば、溶融炉二次燃焼室18の下端に設けたダスト排出機22の内部温度は、入
口側の温度である約400℃以下に保持されるため、溶融排ガス16中に含まれている塩
類がダスト排出機22の金属面と反応することを抑制して、ダスト排出機22が溶融塩類
により高温腐食される速度を低減できる。しかも、上記ダスト排出機22では、入口側温
度を約400℃と設定することにより、出口側においても雰囲気温度が150℃以下にな
ることを防止するようにしてあるため、低温腐食の発生も未然に防止できる。
更に、上記ダスト排出機22の入口付近を冷却するための冷却用空気として、灰貯槽プ
ッシャ3より漏れる焼却残渣2を吸引回収した回収空気30を活用できると共に、該回収
空気30を流通させる吸引回収ライン29には灰溶融シール送風機28が設けてあること
から、冷却用空気を溶融炉二次燃焼室18の下端部に吹き込むための送風機を新たに設け
る必要はない。
なお、上記溶融炉二次燃焼室18のダスト排出機22の入口付近に吹き込む回収空気3
0には、灰貯槽プッシャ3より漏れた焼却残渣2が含まれているが、上記ダスト排出機2
2は常時開放されているものではないため、該ダスト排出機22の入口側の冷却に供され
た後の回収空気30は、その大部分が従来と同様に、溶融炉二次燃焼室18内にて溶融排
ガス16を完全燃焼処理させるための二次燃焼用の空気として利用される。
次に、図2は本発明の実施の他の形態を示すもので、図1に示したと同様の構成におい
て、溶融炉二次燃焼室18の下端部に、ダスト排出機22の入口近傍の温度を検出するた
めの温度検出器32を設けると共に、吸引回収ライン29における冷却空気吹込ノズル3
1の上流側位置に流量調整弁33を設け、更に、上記温度検出器32より入力される温度
検出信号を基に、上記流量調整弁33に指令を与える制御器34を備えた構成としたもの
である。
上記制御器34は、上記温度検出器32における検出温度が約400℃となるように、
流量調整弁33の開度を制御し、冷却空気吹込ノズル31より上記ダスト排出機22の入
口近傍へ吹き込まれる回収空気30の流量を調整するようにしてある。すなわち、上記温
度検出器32による検出温度が400℃よりも高い場合には、流量調整弁33の開度を増
加させて吹き込む回収空気30の量を増加させ、一方、温度検出器32による検出温度が
400℃よりも低い場合には、流量調整弁33の開度を小さくして吹き込む回収空気30
の量を減少させるようにすればよい。
なお、上記吸引回収ライン29を流通する回収空気30を上記冷却空気吹込ノズル31
を通して冷却空気としてダスト排出機22の入口近傍へ吹き込むときに流量を制限すると
、回収空気30に余剰が生じる。この場合は、この余剰分を溶融炉二次燃焼室18へ溶融
排ガス16の二次燃焼用の空気として供給できるようにするために、上記吸引回収ライン
29における上記流量調整弁33よりも上流側位置に分岐管35を設け、該分岐管35を
、二次空気ライン25の途中位置に接続するようにすればよい。その他の構成は図1に示
したものと同様であり、同一のものには同一符号が付してある。
本実施の形態によれば、たとえ溶融炉二次燃焼室18の内部温度が変化しても、ダスト
排出機22の入口近傍の温度を、約400℃に保持させるよう自動制御することが可能と
なる。
なお、本発明は上記実施の形態のみに限定されるものではなく、冷却空気吹込ノズル3
1へ供給する冷却用空気としては、溶融炉二次燃焼室18の下端部に吹き込むことにより
ダスト排出機22の入口付近の温度を約400℃に低下させることができれば、単なる外
部より取り入れた低温の空気や、灰溶融設備に設けられた灰溶融シール送風機28以外の
送風機により流通させられている低温の空気等、回収空気30以外の低温の空気を使用し
てもよい。灰溶融炉としては、溶融炉二次燃焼室18を備えた形式のものであれば、回転
式表面溶融炉、コークスベッド式灰溶融炉、直流電気抵抗式灰溶融炉等の自己燃焼式内部
溶融炉や、更には、自己燃焼式以外の灰溶融炉等、バーナ式溶融炉I以外の形式の灰溶融
炉の溶融炉二次燃焼室18のダスト排出機22にも適用できる。ダスト排出機22の入口
付近を引き下げるべき温度としては、該ダスト排出機22の出口側の温度が150℃以下
にならないようにできれば、該ダスト排出機22の上段及び下段ダンパ22a,22bを
通過するときのダスト26の温度降下率に対応して、400℃を多少前後してもよい。図
2の実施の形態における温度検出器32は、ダスト排出機22を通過することによるダス
ト26の温度降下率が明らかとなっていれば、ダスト排出機22の内部や、ダスト排出機
22の出口側に設けて該ダスト排出機22の入口側温度を推定することで検出できるよう
にしてもよく、又、ダスト排出機22の入口側と出口側の双方に温度検出器を設けて、入
口側の温度が高温腐食域まで上昇せず、且つ出口側の温度が低温腐食域まで低下しないよ
うに、それぞれの温度検出器の検出温度を基に冷却空気ノズル31より吹き込む空気量を
調整させるようにしてもよいこと、その他本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々
変更を加え得ることは勿論である。
本発明の溶融炉二次燃焼室ダスト排出機の腐食防止方法及び装置の実施の一形態を示す概要図である。 本発明の実施の他の形態を示す概要図である。 従来用いられている灰溶融設備を示す概要図である。
符号の説明
I バーナ式溶融炉(灰溶融炉)
2 焼却残渣
3 灰貯槽プッシャ
18 溶融炉二次燃焼室
22 ダスト排出機
29 吸引回収ライン
30 回収空気(冷却用空気)
31 冷却空気吹込ノズル
32 温度検出器
33 流量調整弁

Claims (6)

  1. 溶融炉二次燃焼室の下端に設けてあるダスト排出機の入口付近に、外部より冷却用空気
    を吹き込んで、上記ダスト排出機の入口側雰囲気の温度を、高温腐食を抑制できる所要温
    度に引き下げることを特徴とする溶融炉二次燃焼室ダスト排出機の腐食防止方法。
  2. ダスト排出機の入口付近に吹き込む冷却用空気として、灰溶融炉の上流側の灰貯槽プッ
    シャより漏れる焼却残渣を吸引回収した回収空気を用いるようにする請求項1記載の溶融
    炉二次燃焼室ダスト排出機の腐食防止方法。
  3. ダスト排出機の入口側雰囲気の温度を、約400℃とする請求項1又は2記載の溶融炉
    二次燃焼室ダスト排出機の腐食防止方法。
  4. 溶融炉二次燃焼室の下端に設けてあるダスト排出機の入口近傍に、冷却用空気を吹き込
    むための冷却空気吹込ノズルを設けた構成を有することを特徴とする溶融炉二次燃焼室ダ
    スト排出機の腐食防止装置。
  5. 冷却空気吹込ノズルに、灰溶融炉の上流側の灰貯槽プッシャより漏れる焼却残渣を吸引
    回収する吸引回収ラインの下流側端部を接続するようにした請求項4記載の溶融炉二次燃
    焼室ダスト排出機の腐食防止装置。
  6. 冷却空気吹込ノズルの上流側に流量調整弁を設け、且つダスト排出機の入口近傍、ダス
    ト排出機の内部、ダスト排出機の出口側端部の少なくともいずれかに温度検出器を設けて
    、該温度検出器にて検出される温度に基づいて、上記流量調整弁を調整して冷却空気吹込
    ノズルより吹き込まれる空気量を調整できるようにした請求項4又は5記載の溶融炉二次
    燃焼室ダスト排出機の腐食防止装置。
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