JP3937084B2 - スラグ搬送装置、溶融装置およびスラグ搬送方法 - Google Patents

スラグ搬送装置、溶融装置およびスラグ搬送方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、灰の溶融した溶融スラグを冷却しながら搬送しスラグとして排出するスラグ搬送装置、および灰を溶融する溶融炉と前記スラグ搬送装置とを有する溶融装置、および溶融スラグを冷却しながら搬送しスラグとして排出するスラグ搬送方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
灰、たとえば一般ごみを焼却して発生する焼却灰を溶融する溶融装置は、減容化、および焼却灰中のダイオキシン類、その他の有害物質の完全無害化を図れると同時に、焼却灰の溶融した溶融スラグを冷却して得られるスラグを再資源化し有効利用を図れるという利点を持っている。焼却灰の溶融は、バーナー式の表面灰溶融炉、電気式のプラズマ灰溶融炉など様々な溶融装置があり実用に供されている。溶融スラグの回収は、ハンドリングの容易さからガラス質の水冷スラグとして回収される。スラグの有効利用先としては、道路用の路盤材、骨材が有望と考えられ、強度の高いスラグが望まれる。
【0003】
上記道路用の路盤材、骨材などに適する強度の高い結晶質のスラグを得るため、発明者等は、スラグの冷却速度および組成を調整し、徐冷スラグとしての回収を検討した。
【0004】
図7は、従来技術に係る溶融装置の一例を示す概略断面図である。この溶融装置2は、灰溶融炉の滴下口4からスラグコンベア20のバケット23に溶融スラグ51を滴下させて受けさせ、冷却しながら搬送しスラグ53とし、取出口33から回収する。この際、灰溶融炉3で発生する排ガス59をスラグコンベア20内に引き込み溶融スラグ51の急冷を防止している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来技術の溶融装置2は、次のような問題点がある。すなわち、溶融スラグ51の急冷を防止するために灰溶融炉3の排ガス59をスラグコンベア20内に引き込むことは、排ガス59の流れとバケット内溶融スラグの搬送方向が同一であり、高温の排ガス59の温度降下と搬送する溶融スラグ51の温度降下が同時に進み、溶融スラグ51の高温域での維持が困難である。さらに、灰溶融炉排ガス59中に高濃度に含まれる腐食性ガスの影響で、スラグコンベア20が短時間で腐食し、運転に支障を生じる恐れがある。また、灰溶融炉3の内圧変動などにより、灰溶融炉3からスラグコンベア20への接続部14に偏流が起き、溶融スラグ51がスラグコンベアのバケット23内に直接落下せず、接続部14の内面やスラグガイド41に付着、堆積し、激しくは溶融スラグの落下通路を閉塞させる恐れがある。
【0006】
本発明の課題は、強度の高い高結晶質のスラグを安定的に得ることである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため本発明は、一方の端に設けられる供給口から供給される灰の溶融した溶融スラグを他方の端に設けられる排出口に搬送する搬送手段と、前記排出口に延設して設けられ該排出口の内側と外側の気体の流入出を防止するとともに前記搬送中に前記溶融スラグが冷却したスラグを排出する開閉手段と、前記供給口と前記排出口との間に設けられ前記搬送手段に供給される溶融スラグを徐冷する高温の気体を流入させる流入部と、前記供給口の近傍に前記溶融スラグを徐冷した高温の気体を流出させる流出部とを備えるスラグ搬送装置とすることを特徴としている
【0008】
灰の溶融した溶融スラグは、一方の端に設けられる供給口から供給され、搬送手段の一端側に滴下される。搬送手段は、滴下される溶融スラグを受けて他方の端に設けられる排出口に搬送する。この際、供給口と排出口との間に設けられる流入部から高温の気体が流入されるが、排出口に延設して設けられる開閉手段は、排出口の内側の気体および外側の気体の流入、流出を防止するので、高温の気体は、搬送手段の一方の端に向かって流れ、搬送手段に供給され搬送される溶融スラグを徐冷してスラグとする。一方、搬送手段によって溶融スラグが徐冷されながら搬送される過程において生成されるスラグは、搬送手段の他方の端に設けられる排出口に搬送され、開閉手段によって排出される。
【0009】
さらに、前記流入部に気体を流入させて加熱し前記高温の気体に加熱する加熱手段を設けてなることである。この際、加熱手段は加熱された高温の気体をスラグ搬送装置の一方の端側に流れ易いように設けると良い。流入部に流入させる気体は、高温でも良いが、加熱手段を設けるので必ずしも高温の気体でなくても良い。比較的温度の低い気体を流入部に流入させることにより流入部までの熱損失を小さくできる。そして、加熱手段を設けるので流入部で溶融スラグを徐冷するに必要な温度にまで気体を加熱して十分高温の気体にすることができる。
【0010】
さらに、前記溶融スラグを徐冷した高温の気体を流出させる流出部を前記供給口の近傍に設けてなることである。高温の気体の流出部を供給口の近傍に設けることにより溶融スラグを徐冷した高温の気体が溶融炉から滴下する溶融スラグを妨害し、周囲に飛散させることを防止し、かつ過度に溶融スラグを冷却することを防止する。
【0011】
また、上記課題は、焼却炉で発生する灰を溶融する溶融炉と、該溶融炉から排出される溶融スラグを冷却しながら搬送しスラグとして排出するスラグ搬送装置とを有する溶融装置において、前記スラグ搬送装置は、先のいずれかに記載のものとすることによって達成される。先のいずれかに記載のスラグ搬送装置を有する溶融装置は、強度の高い高結晶質のスラグを安定的に生成する。
【0012】
さらに、前記溶融炉は、該溶融炉内で発生する腐食性ガスを抜き出す抜出手段を備えてなることである。抜出手段により溶融炉内の腐食性ガスを抜き出すことにより、腐食性の高いガスがスラグ搬送装置に流れ込み、搬送手段を腐食させることを防止する。
【0013】
また、上記課題は、灰の溶融した溶融スラグを冷却しながら搬送しスラグとして排出するとともに、前記溶融スラグの搬送方向と逆方向に対向するように高温の気体を流して前記溶融スラグを徐冷するスラグ搬送方法によって達成される。高温の気体を溶融スラグの搬送方向と逆方向に対向するように流すことにより溶融スラグの高結晶化物の生成に有効な温度を維持しながら徐冷し、強度の高い高結晶質のスラグを安定的に得ることができる。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明のスラグ搬送装置、溶融装置およびスラグ搬送方法の実施形態を図面に基いて詳細に説明する。なお、図1、4〜6において、同じ構造、作用部分には同じ符号を付けて示す。
【0015】
図1は、本発明に係る溶融装置の第1実施形態を示す概略断面図である。第1実施形態の溶融装置1は、たとえば都市ごみや下水汚泥などを焼却炉で焼却した焼却灰を溶融して溶融スラグとし、これを徐冷してスラグとして回収し有効利用する、いわば灰溶融装置である。溶融装置1は、上記焼却灰を溶融する灰溶融炉(溶融炉)3と、この灰溶融炉3から排出される焼却灰の溶融した溶融スラグ51を冷却しながら搬送しスラグとして排出するスラグ搬送装置であるスラグコンベア20とを有する。灰溶融炉3とスラグコンベア20とは接続部14で接続される。
【0016】
灰溶融炉3は、この灰溶融炉3内で発生する腐食性ガスと、後述する溶融スラグを徐冷した高温ガス56とを排ガス59として抜き出す抜出手段としての排気ノズル43と、灰溶融炉3内の圧力を測定する圧力測定器ないしマノメータ6aとを備える。
【0017】
スラグコンベア20は、一方の端に設けられる供給口としてのスラグ滴下部21から供給される溶融スラグ51を他方の端に設けられる排出口26に搬送する搬送手段22の一部であるバケット23と、排出口26に延設して設けられ、この排出口26の内側と外側の気体の流入出を防止するとともに搬送中に溶融スラグ51が冷却したスラグ53を排出する開閉手段28と、スラグ滴下部21と排出口26との間に設けられ搬送手段22に供給される溶融スラグ51を徐冷する高温の気体としての高温ガス56を流入させる流入部35とを備え、さらに、この他方の端側の圧力を測定する圧力測定器ないしマノメータ6bを備える。
【0018】
搬送手段22は、上記バケット23の他に、たとえばホィール24(一方の端側のホィール24a、他方の端側のホィール24b)やチェーン25などが含まれ、これらはスラグコンベア20を形成するケース27内に設けられる。開閉手段28は、取出管29に設けられる第1のダンパー30と第2のダンパー31とを有する。
【0019】
以上の構造を有する第1実施形態の溶融装置1は、次のように作用する。すなわち、溶融スラグ51は、スラグ滴下部21から供給され、スラグコンベア20の一端側のバケット23aに滴下する。バケット23aは、流れ落ちた溶融スラグ51を受けてスラグコンベア20の他方の端に設けられる排出口26に搬送する。この際、スラグ滴下部21と排出口26との間に設けられる流入部35から高温ガス56が流入されるが、排出口26に延設して設けられる開閉手段28は、排出口26の内側の気体および外側の気体の流入、流出を防止するので、高温ガス56は、スラグコンベア20の一端側に向かって流れ、バケット23に供給され搬送されるバケット内の溶融スラグ51を徐冷してスラグ53とする。一方、バケット23によって搬送されるスラグ53は、スラグコンベア20の他方の端に設けられる排出口26に搬送され、開閉手段28によって排出される。
【0020】
次に、上記作用をさらに詳しく説明する。灰溶融炉3で1300〜1400℃に加熱溶融される溶融スラグ51は、スラグ滴下口4から灰溶融炉3とスラグコンベア20の接続部14を通過して一端側に位置するバケット23a内に滴下する。溶融スラグ51はバケット23内で冷却されながら所定の速度で移動し、バケット23を天地返しさせ、取出口33から落下する。開閉手段28は、2重ダンパー式で、第1のダンパー30と第2のダンパー31の交互の開閉により外気の漏れ込みおよび内気の流出を防止する。
【0021】
スラグコンベア20の中央付近には溶融炉側に向けて高温ガス56を供給するための流入部35が設けられ、高温ガス56はスラグコンベア20の搬送方向とは逆に対向するように流すことにより、スラグコンベアのスラグ滴下部21近傍のバケット23をバケット内の溶融スラグの徐冷速度を保つように高結晶化スラグの生成に有効な温度を維持しながらスラグコンベア20と灰溶融炉3の接続部14を通過し灰溶融炉3側に導入される。
【0022】
また、灰溶融炉3に設けられる排気ノズル43は、灰溶融炉3内の腐食性ガスを抜き出すことにより、腐食性の高いガスがスラグコンベア20に流れ込み、搬送手段22を腐食させることを防止する。
【0023】
図2は、温度制御を実施した溶融スラグの到達温度と結晶化率の関係曲線図である。曲線47に示すように、溶融スラグを結晶化させ、強度の高い徐冷スラグを得るためには、溶融温度(曲線の右端側)から1100℃までの冷却初期における冷却温度の制御が重要になる。
【0024】
図3は、溶融スラグの冷却速度と回折強度、1mmフルイ下増加率の関係曲線図である。1100℃までの冷却速度を変化させたときの結晶化度の指標としての第1ピークの回折強度(曲線48)および強度の指標としての1mmフルイ下増加率(曲線49)を示す。1mmフルイ下増加率はボールミルによるスラグの粉砕試験の結果、粉砕されて細かくなったスラグの割合を示し、これが高い方がすり減り量が多い、すなわち強度が低いことを示す。曲線48に示すように、冷却速度500℃/h以下では結晶化が進み、第1ピーク強度は高くなっているが、冷却速度が速くなるにつれて回折強度は弱くなり、680℃/h以上では、結晶に基づくピークは見られなくなった。強度の指標としての1mmフルイ下増加率の変化は、回折強度と良く一致しており、回折強度の高い冷却速度500℃/h以下では結晶化が進み、強度が高くなっているため、粉砕試験時のすり減り分が少なく1mmフルイ下増加率は少ない。一方、冷却速度500℃/hより速くなると、結晶化が進まなくなり、すり減り分が多くなる。すなわち、強度は弱いことになる。
【0025】
これらから、図1において、スラグコンベアの流入部35から流入される高温ガス56は、灰溶融炉3内の腐食性ガス57がスラグコンベア20側に漏れ込まないようにするとともに、冷却初期過程にあるバケット23を保温し、バケット23内の溶融スラグの冷却速度を500℃/h以下に保つようにする。これによって、回収されるスラグは、冷却初期過程で、結晶成長するために保温されながら徐冷されるために、強度の高い徐冷スラグ54として回収される。この、保温作用を持つ高温ガス56により通常スラグコンベア20内の雰囲気に接するバケット23上のスラグ塊の表面も徐冷され結晶質の高強度のスラグとなる。
【0026】
因みに、上記第1実施形態の溶融装置1で回収した徐冷スラグ54の表面温度は、約200℃、内部温度は約500℃、外観は岩石状で固く砕け難い。徐冷スラグ54は灰色で、その密度は2.5〜2.7g/cm3を示した。灰溶融炉から回収した徐冷スラグ54の、ロサンゼルス試験機により測定したすり減り減量は、路盤材適用の基準よりもさらに厳しい骨材適用基準値、すりへり減量30%以下を満足した。修正CBR値は80%以上で有り上層路盤材としての基準値を満足した。また、徐冷スラグ54は溶出試験の結果、埋立基準値を満足することがわかった。
【0027】
図4は、溶融装置の第2実施形態を示す概略断面図である。強度の高いスラグを安定的に得るために、灰溶融炉3は、たとえば特願平6−281779号に記載されるバーナー式の表面溶融炉で、あらかじめ高濃度の腐食性ガスを抜き出すことのできる熱分解式のものである。灰ホッパ7中の灰50は灰プッシャー9によって灰溶融炉3内に導入される。灰溶融炉3内に導入された灰50は灯油バーナー10により加熱され、出滓口12では1300〜1400℃に加熱され、溶融スラグ51となる。ここに至るまでに灰中の腐食性ガスを含む低沸点成分は気化し排気ノズル43から排ガス59として排気されるが、炉頂部から熱分解ガス60として抜き出すことによって、腐食性ガスの濃度を半減することができる。
【0028】
スラグコンベア20の中央付近には流入部35が設けられ、さらに、この流入部35に流入させる気体58を加熱する加熱手段としてのバーナー38が設けられる。バーナー38は、気体58を高温の気体としての高温ガス56に加熱し、スラグコンベア20の一端側ないし灰溶融炉3側に向けて流出させる。高温ガス56は、スラグコンベアのスラグ滴下部21近傍のバケット23aをバケット内の溶融スラグの徐冷速度を保つように保温しながら接続部14を通過し灰溶融炉3側に導入され、灰溶融炉3内の腐食性ガスの排ガスがスラグコンベア20側に漏れ込まないようにする。
【0029】
流入部に流入させる気体58は、高温でも良いがバーナー38を設けるので必ずしも高温の気体でなくても良く、温度の低い気体を流入部35に流入させることにより流入部35までの熱損失を小さくできる。そして、バーナー38を設けるので流入部35で溶融スラグを徐冷するに必要な温度にまで気体58を加熱して高温ガス56にすることができる。
【0030】
溶融した溶融スラグ51は、出滓口12から灰溶融炉3とスラグコンベア20の接続部14を通り、バケット23aに捕集される。バケット23aに捕集された溶融スラグ51はバケット23の移動間隔を10分として、スラグコンベア20内に滞留させた後、バケット23を天地返して取出管の取出口33から回収する。なお、バケット23は5tの鋼板に断熱材を15mmの厚さで内張りしたものを使用する。スラグコンベアのバケット23に滴下された溶融スラグ51は、スラグコンベア20内を流通させる800℃以上の上記高温ガス56の保温作用により、1350℃の溶融温度から1100℃までの高温領域で冷却速度300℃/hで徐冷され、結晶質の高強度のスラグ53となる。第2実施形態の溶融装置1におけるその他の部分の構造、作用は、第1実施形態の溶融装置と同様である。
【0031】
また、上記第2実施形態の溶融装置1で回収した徐冷スラグ54の表面温度、内部温度、外観、色や密度などは、第1実施形態の溶融装置の場合と同じであった。また、徐冷スラグ54の、ロサンゼルス試験機により測定したすり減り減量、修正CBR値についても第1実施形態の溶融装置の場合と同じく、基準値を満足した。また、徐冷スラグ54は溶出試験の結果、埋立基準値を満足することもわかった。
【0032】
図5は、溶融装置の第3実施形態を示す概略断面図である。第3実施形態の溶融装置1は、第2実施形態の溶融装置(図4)に比べ、スラグコンベアの流入部35から流入する気体58を加熱して生成される高温ガス56を流出させる流出部40を有する点が異なっている。流出部40は、スラグ滴下部21の近傍に設けられ、高温ガス56は、バケット23上の溶融スラグ51を徐冷しコンベア排ガス62として流出部40から流出する。高温ガス56の流出部40をスラグ滴下部21の近傍に設けることにより、溶融スラグを徐冷した高温ガス56が、灰溶融炉3から滴下する溶融スラグ51の落下を妨害し、周囲に飛散させることを防止し、かつ過度に溶融スラグ51を冷却することを防止する。
【0033】
第3実施形態の溶融装置1におけるその他の部分の構造、作用は、第2実施形態の溶融装置と同様である。また、第3実施形態の溶融装置1で回収した徐冷スラグ54の表面温度、内部温度、外観、色や密度などは、第2実施形態の溶融装置の場合と同じであった。また、徐冷スラグ54の、ロサンゼルス試験機により測定したすり減り減量、修正CBR値についても第1実施形態の溶融装置の場合と同じく、基準値を満足した。また、徐冷スラグ54は溶出試験の結果、埋立基準値を満足することもわかった。
【0034】
図6は、溶融装置の第4実施形態を示す概略断面図である。第4実施形態の溶融装置1は、第3実施形態の溶融装置(図5)に比べ、灰溶融炉3とスラグコンベア20の接続部14にバーナー16が設けてあり、バーナー16の火炎により灰溶融炉3とスラグコンベア20のガスシール機能を向上させている。第4実施形態の溶融装置1におけるその他の部分の構造と作用および生成される徐冷スラグの品質その他も第3実施形態の溶融装置の場合と同じであるので、その説明を省略する。
【0035】
上記第1〜第4実施形態の溶融装置1は、溶融スラグの搬送方向とは逆方向に対向するように高温ガスを供給することにより高結晶質のスラグが得られるとともに高濃度の腐食性ガスによるスラグコンベアの腐食を防止でき、効率的、安定的に徐冷スラグを製造することができる。
【0036】
次に、本発明のスラグ搬送方法の一実施形態について図1を利用して説明する。本実施形態のスラグ搬送方法は、たとえば燃焼灰の溶融した溶融スラグ51を冷却しながら搬送しスラグ53として排出するとともに、溶融スラグ51の搬送方向と逆方向に対向するように高温の気体である高温ガス56を流して溶融スラグ51を徐冷することである。高温ガス56を溶融スラグ51の搬送方向と逆方向に対向するように流すことにより溶融スラグ51の高結晶化物の生成に有効な温度を維持しながら徐冷し、強度の高い高結晶質のスラグ53を安定的に得ることができる。
【0037】
【発明の効果】
本発明のスラグ搬送装置、溶融装置またはスラグ搬送方法によれば、強度の高い高結晶質のスラグを安定的に得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る溶融装置の第1実施形態を示す概略断面図である。
【図2】温度制御を実施した溶融スラグの到達温度と結晶化率の関係曲線図である。
【図3】溶融スラグの冷却速度と回折強度、1mmフルイ下増加率の関係曲線図である。
【図4】溶融装置の第2実施形態を示す概略断面図である。
【図5】溶融装置の第3実施形態を示す概略断面図である。
【図6】溶融装置の第4実施形態を示す概略断面図である。
【図7】従来技術に係る溶融装置の一例を示す概略断面図である。
【符号の説明】
1 溶融装置
3 灰溶融炉(溶融炉)
20 スラグコンベア(スラグ搬送装置)
21 スラグ滴下部(供給口)
22 搬送手段
26 排出口
28 開閉手段
35 流入部
38 バーナー(加熱手段)
40 流出部
43 排気ノズル(抜出手段)
51 溶融スラグ
53 スラグ
56 高温ガス(高温の気体)
57 腐食性ガス
58 気体

Claims (4)

  1. 一方の端に設けられる供給口から供給される灰の溶融した溶融スラグを他方の端に設けられる排出口に搬送する搬送手段と、前記排出口に延設して設けられ該排出口の内側と外側の気体の流入出を防止するとともに前記搬送中に前記溶融スラグが冷却したスラグを排出する開閉手段と、前記供給口と前記排出口との間に設けられ前記搬送手段に供給される溶融スラグを徐冷する高温の気体を流入させる流入部と、前記供給口の近傍に前記溶融スラグを徐冷した高温の気体を流出させる流出部とを備えてなるスラグ搬送装置。
  2. 請求項1において、前記流入部に気体を流入させて加熱し前記高温の気体に加熱する加熱手段を設けてなるスラグ搬送装置。
  3. 焼却炉で発生する灰を溶融する溶融炉と、該溶融炉から排出される溶融スラグを冷却しながら搬送しスラグとして排出するスラグ搬送装置とを有する溶融装置において、前記スラグ搬送装置は、請求項1又は2に記載のものである溶融装置。
  4. 請求項3において、前記溶融炉は、該溶融炉内で発生する腐食性ガスを抜き出す抜出手段を備えてなる溶融装置。
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