JP2003232593A - 溶融設備 - Google Patents

溶融設備

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JP2003232593A
JP2003232593A JP2002030026A JP2002030026A JP2003232593A JP 2003232593 A JP2003232593 A JP 2003232593A JP 2002030026 A JP2002030026 A JP 2002030026A JP 2002030026 A JP2002030026 A JP 2002030026A JP 2003232593 A JP2003232593 A JP 2003232593A
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slag
outlet
molten slag
melting
reservoir
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JP2002030026A
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English (en)
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Ryuichi Agawa
隆一 阿川
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Sumitomo Heavy Industries Ltd
Original Assignee
Sumitomo Heavy Industries Ltd
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Publication date
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  • Gasification And Melting Of Waste (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 均一で良質な徐冷スラグを高効率で得る溶融
設備を提供する。 【解決手段】 溶融炉出口8から排出される溶融スラグ
をスラグ溜部16に溜め、さらに、このスラグ溜部16
の溶融スラグに、溶融炉出口8から排出され後段まで飛
ばなかった飛灰等の飛散ダストが溶け込むことでスラグ
回収率を高め、加えて、このスラグ溜部16の溶融スラ
グに対して、溶融炉出口8からの放熱がスラグ温度を保
持する熱として与えられることでスラグ溜部16の溶融
スラグの良好な保持を可能とし、このスラグ溜部16に
所定量の溶融スラグを溜めると、この所定量の溶融スラ
グを開閉装置17の開閉により排出し、この所定量の溶
融スラグを搬送装置5により収容して所定位置まで搬送
し徐冷することで、徐冷条件を必ず一定にする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、被処理物を溶融す
る溶融炉を備えた溶融設備に関する。
【0002】
【従来の技術】例えばごみ等の廃棄物を処理する設備で
は、廃棄物を燃焼する燃焼設備、この燃焼設備での廃棄
物の燃焼で生じる灰等を溶融する溶融設備を備えるもの
が知られ、この溶融設備にあっては、灰等を溶融炉で溶
融して溶融スラグを得る。
【0003】この溶融炉で生成される溶融スラグは、水
槽に流下するように排出され当該水槽で急水冷されるこ
とで水砕スラグとして回収され、例えばアスファルト舗
装材等の土木資材に利用されるに至っている。ここで、
最近にあっては、溶融スラグの冷却速度を調整しながら
徐冷することで得られる徐冷スラグが、水砕スラグに比
して強度が高く、例えば上層路盤材や砕石等の範囲まで
利用が広がるとして注目されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】この徐冷スラグとして
回収する設備としては、例えば、溶融炉から排出される
溶融スラグを、多数のバケット(溶融スラグ溜容器)を
隣接し並列して成るバケットコンベヤの当該バケットで
受けて収容し、所定位置まで搬送する際に所定の温度調
整を施して徐冷スラグを得る設備が知られている。この
設備では、バケットに収容される溶融スラグの徐冷条件
が、当該バケットに収容される所定量のスラグを基に設
定されている。
【0005】ここで、溶融炉から溶融スラグを連続的に
安定して排出するのは難しく、溶融炉から排出される溶
融スラグの量はその都度変動する。このため、各々のバ
ケットに収容される溶融スラグの量は互いに相違し、あ
るバケットでは所定量より多量に収容され、また、ある
バケットでは所定量より少量収容され、また、あるバケ
ットでは当該バケットから溶融スラグが溢れてしまうこ
とから、徐冷条件がバケットごとに相違し、均一で良質
な徐冷スラグを得るのは難しい。
【0006】本発明は、このような課題を解決するため
に成されたものであり、均一で良質な徐冷スラグが高効
率で得られる溶融設備を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明による溶融設備
は、被処理物を溶融する溶融炉と、この溶融炉の出口か
ら排出される溶融スラグを溜めるスラグ溜部と、このス
ラグ溜部を開閉し当該スラグ溜部に所定量溜めた溶融ス
ラグを排出する開閉装置と、この排出された溶融スラグ
を収容し所定位置まで搬送する搬送装置と、を具備し
た。
【0008】このように構成された溶融設備によれば、
溶融炉出口から排出される溶融スラグはスラグ溜部に溜
められ、さらに、このスラグ溜部の溶融スラグには、溶
融炉出口から排出され後段まで飛ばなかった飛灰等の飛
散ダストが溶け込みスラグ回収率が高められ、加えて、
このスラグ溜部の溶融スラグに対しては、溶融炉出口か
らの放熱がスラグ温度を保持する熱として与えられスラ
グ溜部の溶融スラグの良好な保持が可能とされる。この
スラグ溜部に所定量の溶融スラグが溜められると、この
所定量の溶融スラグは開閉装置の開閉により排出され、
この所定量の溶融スラグは搬送装置により収容されて所
定位置まで搬送され徐冷される。従って、徐冷条件は必
ず一定とされる。
【0009】ここで、スラグ溜部は、出口から流下する
溶融スラグの経路に配設されていると、簡易な構成で容
易に溶融スラグが所定量溜められる。
【0010】また、溶融炉を、ロータリキルンとする
と、本発明機能が十分発揮される。
【0011】また、出口に面し当該出口に連通する出口
領域を備え、この出口領域に、スラグ溜部が配設される
と共に出口から排出される燃焼排ガスを二次燃焼する二
次燃焼室が連通し、出口領域の二次燃焼室へ連通する出
口部を狭める狭隘部を備えているのが好ましい。
【0012】このように狭隘部を備えていると、溶融炉
出口から二次燃焼室への放射熱損失が低減され、溶融炉
で使用される燃料の低減が図られる。また、スラグ溜部
に溜められている溶融スラグの温度が一層良好に保持さ
れる。また、溶融炉出口の温度低減が抑止され、溶融炉
出口における溶融スラグ排出路のスラグ固化による閉塞
が防止される。また、溶融炉出口からの飛散ダストが出
口部を通過し難くスラグ溜部の溶融スラグに一層溶け込
みスラグ回収率が一層高められる。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る溶融設備の好
適な実施形態について添付図面を参照しながら説明す
る。図1は、本発明による溶融設備を示す縦断面構成
図、図2は、図1のI−I矢視図であり、この溶融設備
は、一般廃棄物や産業廃棄物等のごみを熱分解ガス化し
て溶融する熱分解ガス化溶融システムに採用されている
もので、ガス化炉からの熱分解ガスに随伴され、バグフ
ィルタ等の固気分離装置で分離された飛灰等や、ガス化
炉でのごみの熱分解ガス化で生じる炉底灰(以下飛灰及
び炉底灰を被処理物と呼ぶ)を溶融し徐冷スラグとして
回収するものである。
【0014】図1及び図2に示すように、溶融設備1
は、溶融炉としてのロータリキルン2と、このロータリ
キルン2に連絡される二次燃焼塔3と、この二次燃焼塔
3と当該二次燃焼塔3の外部に設置されているスラグ貯
留水槽4とを連絡する搬送装置としてのバケットコンベ
ヤ5と、を備えている。
【0015】ロータリキルン2は、図1に示すように、
円筒形状を成す炉を略横置きして成るもので、炉長
(L)/炉径(D)<5とされている所謂ショートキル
ンである。このロータリキルン2は、入口側となる前部
(図示左側)から出口側となる後部(図示右側)に向か
って下方に所定に傾斜するようにして配設され、その前
端部が固定部としての前支持部6により閉じられている
と共に回転自在に支持され、その後端部が固定部として
の二次燃焼塔3に挿入されて回転自在に支持されてい
る。
【0016】前支持部6は、当該前支持部6を貫通し上
流側からの被処理物を炉内に導入する導入ダクト7を備
え、ロータリキルン2は、所定の速度で回転すること
で、炉内の被処理物を前部から後端面の出口8へ向かっ
て搬送する。また、前支持部6は、当該前支持部6を貫
通し炉内に導入される例えばバーナ等の加熱装置9を備
えると共に、当該前支持部6を貫通し燃焼用空気を炉内
に導入する複数の燃焼用空気ノズル(不図示)を備えて
いる。
【0017】加熱装置9は、例えばA重油や可燃性ガス
等の燃料を燃焼用空気ノズルからの燃焼用空気を用いて
燃焼させるもので、この燃料燃焼で生じる高温の燃焼ガ
ス及び火炎は、被処理物の移動方向(図示左側から右
側)と同じ方向に向かい、ロータリキルン2の回転で前
部から後部へ移動する被処理物と接触して当該被処理物
を燃焼して溶融する。そして、ロータリキルン2の出口
8は、炉内での被処理物の燃焼、溶融で生じる溶融スラ
グ及び燃焼排ガスの共通出口とされ、この出口8に二次
燃焼塔3が連絡されている。
【0018】二次燃焼塔3は、出口8に面し当該出口8
に連通する出口領域10を有し、この出口領域10の出
口部11に連通して上部側に二次燃焼室12を備えると
共に下部側にダスト排出ダクト13を備えている。これ
らの二次燃焼室12及びダスト排出ダクト13に連通す
る出口領域10の出口部11は、図1及び図2に示すよ
うに、環状の遮蔽板19によりその開口が狭められてい
る。この遮蔽板19は、例えばセラミックス等から構成
され、狭隘部として機能する。
【0019】図1に示すように、ダスト排出ダクト13
は、出口8から排出されて出口領域10の出口部11を
通過し上部側の二次燃焼室12まで飛ばないで落下する
飛灰等の飛散ダストを下方のダスト排出コンベヤ14へ
案内する。このダスト排出コンベヤ14は、ダスト排出
ダクト13からの飛散ダストをロータリキルン2の導入
ダクト7に戻すように搬送する。
【0020】一方、二次燃焼室12は、出口部11から
排出される燃焼排ガスを、二次燃焼用空気を導入して二
次燃焼させるもので、この二次燃焼室12の上部には、
排ガスライン15を介して、当該二次燃焼室12からの
排ガスを無害化するように処理する排ガス処理設備(不
図示)が接続されている。
【0021】ここで、特に本実施形態においては、出口
8に面する出口領域10の下部に、図1及び図2に示す
ように、スラグ溜部16を備えている。このスラグ溜部
16は、出口8の直下に配設され、出口8から流下する
溶融スラグを溜めるもので、下部に行くに従って先細と
され下端に開口16aを備える漏斗状の凹部に構成され
ている。また、スラグ溜部16は、凹部下端の開口16
aを開閉する開閉装置としてのシャッタ17を備えてい
る。さらに、スラグ溜部16には、図3に示すように、
当該スラグ溜部16の溶融スラグのレベルを検知するス
ラグレベル検知装置50が付設されている。
【0022】このスラグレベル検知装置50は、スラグ
溜部16の高さ方向に互いに離間して設置される各電極
51,52,53を、各電気抵抗R1,R2,R3、共
通直流電源Vを介して、スラグ溜部16の底部に設置さ
れている電極54に接続し、溶融スラグのレベルに応じ
て各回路に流れる電流を、例えば電流計やランプ等の手
段で検知することで、溶融スラグのレベルが分かるとい
うものである。
【0023】そして、シャッタ17は、スラグレベル検
知装置50が、溶融スラグの所定量(一定量)に対応す
るスラグレベルを検知すると(例えば図3の電気抵抗R
3を有する回路に電流が流れるのを検知すると)開とさ
れ、溜められた所定量の溶融スラグを排出する。この所
定量は予め最適な値が設定され、この所定量に対応する
例えば所定時間が経過するとシャッタ17は閉とされ
る。
【0024】また、図2に示すように、開口16aの近
傍には、シャッタ17で閉じられた開口16aのスラグ
による閉塞を防止する閉塞防止バーナ18が設置されて
いる。この閉塞防止バーナ18は、スラグ溜部16の溶
融スラグの所定温度を検知するセンサ(不図示)が当該
所定温度を検知すると開口16aの閉塞を防止すべく加
熱を行う。
【0025】二次燃焼塔3と外部のスラグ貯留水槽4と
を連絡するバケットコンベヤ5は、図1及び図2に示す
ように、スラグ溜部16の開口16aの下方に搬送経路
が位置するように配設されている。このバケットコンベ
ヤ5は、図2に示すように、長円状に延在する無終端の
周回軌道を多数のバケット(溶融スラグ溜容器;鋳型)
5aが移動するもので、各々のバケット5aは隣接して
並列され緩速に徐々に移動する。これらのバケット5a
は、スラグ溜部16から排出される溶融スラグを受けて
収容し、スラグ貯留水槽4の上方で姿勢が変化すること
で、収容しているスラグをスラグ貯留水槽4に落下さ
せ、周回軌道をさらに移動することで、スラグ溜部16
からの溶融スラグを収容可能な元の姿勢に戻るように構
成されている。このバケットコンベヤ5は、図1及び図
2に示すように、二次燃焼塔3に接続される所定の外壁
20に包囲されている。
【0026】この外壁20内の上部には、図2に示すよ
うに、バケットコンベヤ5のスラグ貯留水槽4へ向かう
軌道(図示上側の軌道)を通過可能に包囲することで所
定の領域が画成されている。この所定の領域は、搬送方
向に沿って、上記軌道(図示上側の軌道)が通過可能に
さらに三つの領域に仕切られ、図1及び図2に示すよう
に、スラグ溜部16の直下に位置し開口16aに連通す
る徐冷領域21と、図2に示すように、この徐冷領域2
1の搬送方向上流側(図示左側)の予加熱燃焼空気領域
22と、徐冷領域21の搬送方向下流側(図示右側)の
再加熱燃焼空気領域23とに区画されている。
【0027】予加熱燃焼空気領域22は、例えば熱分解
ガス化溶融システム内で熱交換された400°C程度の
予熱空気が導入され空バケット5aを予め加熱する加熱
帯であり、徐冷領域21は、溶融スラグを収容したバケ
ット5aを徐冷する徐冷帯であり、再加熱燃焼空気領域
23は、例えば熱分解ガス化溶融システム内で熱交換さ
れた600°C程度の予熱空気が導入されバケット5a
を再加熱する加熱帯である。
【0028】そして、これらの予加熱燃焼空気領域2
2、再加熱燃焼空気領域23で熱交換されて温度低下し
た予熱空気は、例えば二次燃焼室12の二次燃焼用空気
として利用される。なお、バケット5aの加熱、保持時
間等の条件は、スラグの組成、融点、粘度等や再利用用
途の条件等を考慮して最適な条件に設定されている。ま
た、このシステムで用いられている燃焼用気体は空気に
限定されるものではなく、酸素含有気体であれば良い。
【0029】このような構成を有する溶融設備1によれ
ば、導入ダクト7を介してロータリキルン2内に導入さ
れる被処理物は、炉の回転に従い撹拌されながら入口側
から出口側へ移動し、この時、加熱装置9による高温の
燃焼ガス及び火炎に晒されて燃焼し溶融してスラグ化さ
れる。このロータリキルン2での被処理物の燃焼、溶融
で生じる燃焼排ガスは、出口8、出口領域10の出口部
11を介して二次燃焼室12に排出されて当該二次燃焼
室12で二次燃焼され、この二次燃焼室12からの排ガ
スは、排ガス処理設備で浄化処理され大気に放出され
る。また、出口領域10の出口部11から排出されて二
次燃焼室12まで飛ばないで落下する飛散ダストは、ダ
スト排出ダクト13に案内されてダスト排出コンベヤ1
4に達し、ロータリキルン2の導入ダクト7に戻されて
燃焼、溶融される。このため、スラグ回収率が高められ
ている
【0030】一方、出口8から排出される溶融スラグ
は、直下のスラグ溜部16に流下し、閉にされているシ
ャッタ17によりスラグ溜部16に容易に溜められてい
く。このスラグ溜部16の溶融スラグには、出口領域1
0の出口部11を通過しない飛灰等の飛散ダストが溶け
込み溶融スラグとされる。このため、スラグ回収率が高
められている。さらに、スラグ溜部16の溶融スラグに
対しては、出口8からの放熱がスラグ温度を保持する熱
として与えられている。このため、スラグ溜部16の溶
融スラグの温度が良好に保持されている。
【0031】この時、出口部11が遮蔽板19により狭
められているため、飛散ダストが出口部11を通過し難
くスラグ溜部16の溶融スラグに一層溶け込みスラグ回
収率が一層高められていると共に、スラグ溜部16の溶
融スラグの温度が一層良好に保持され、且つ、出口8の
温度低減が抑止されていて出口8における溶融スラグ排
出路(溶融スラグの流れる路)のスラグ固化による閉塞
が防止されている。
【0032】また、従来のショートキルンでは、一般的
にキルン全体の放熱の40〜50%程度に相当する熱
が、キルン出口から二次燃焼塔の二次燃焼室へ放出され
て大気に放散され、特に放射熱損失が大きいとされてい
るが、本実施形態では、上記のように出口領域10の出
口部11が遮蔽板19により狭められていることから、
ロータリキルン2の出口8から二次燃焼室12への放射
熱損失が従来のショートキルンに比して低減されてい
る。このため、ロータリキルン2で使用される燃料が低
減され、延いては、排ガス量の低減及びこの排ガス量の
低減に伴い処理設備のコンパクト化が図られていると共
に、CO2排出量の低減による環境保全が図られてい
る。
【0033】ところで、出口8から流下する溶融スラグ
の量は種々の要因で変動するが、スラグ溜部16には溶
融スラグの量が所定量に達するまで溜められる。一方、
徐冷領域21より搬送方向上流に位置しているバケット
5aは、予加熱燃焼空気領域22を通過することで40
0°C程度に予熱されている。
【0034】そして、スラグ溜部16に溜められる溶融
スラグが所定量に達するのをスラグレベル検知装置50
が検知すると、シャッタ17が開とされ、所定量の溶融
スラグが、予め予熱され緩速に徐々に移動しているバケ
ット5aに落下して収容される(鋳込まれる)。この
時、シャッタ17の開速度は、溶融スラグが急激にバケ
ット5aに鋳込まれることがない開速度に設定されてい
る。そして、この所定量の溶融スラグを収容したバケッ
ト5aは、スラグ溜部16の開口16aの下方位置から
徐冷領域21を緩速に徐々に移動し、溶融スラグは所定
に徐冷される。この徐冷領域21は、予加熱燃焼空気領
域22及び再加熱燃焼空気領域23に挟まれているた
め、これら領域22,23の高温空気により外部に対し
てシールされ、所定の温度に維持されている。
【0035】一方、スラグ溜部16に溜められている所
定量の溶融スラグを下方に排出したシャッタ17は閉と
され、出口8から流下する溶融スラグは所定量に達する
までスラグ溜部16に溜められ、このスラグ溜部16に
溶融スラグが所定量溜められると、上記と同様にシャッ
タ17が開とされ、所定量の溶融スラグが上記とは別の
何れかのバケット5aに落下し収容されて所定に徐冷さ
れ、この一連の動作が繰り返される。
【0036】従って、バケット5aによって収容される
溶融スラグの量が相違したり、溢れることはなく、バケ
ット5aに収容されている溶融スラグの量は必ず一定量
となる。このため、バケットによって徐冷条件が相違す
ることはない。
【0037】そして、所定量の溶融スラグを収容し徐冷
領域21を通過したバケット5aは、再加熱燃焼空気領
域23を通過することで600°C程度に再加熱され、
一連の時効処理が成される。そして、この時効処理され
たスラグは、バケット5aからスラグ貯留水槽4に落と
され所定の徐冷スラグとして回収される。この徐冷スラ
グには、従来のスラグ溜部16の無い溶融設備で生じる
飛散ダストの混入という問題は無い。これは、出口領域
10での飛散ダストがスラグ溜部16の溶融スラグに溶
け込み溶融スラグとされるからである。
【0038】このように、本実施形態においては、ロー
タリキルン2の出口8から排出される溶融スラグがスラ
グ溜部16に溜められ、さらに、このスラグ溜部16の
溶融スラグには、出口8から排出され後段まで飛ばなか
った飛散ダストが溶け込みスラグ回収率が高められ、加
えて、このスラグ溜部16の溶融スラグに対しては、出
口8からの放熱がスラグ温度を保持する熱として与えら
れスラグ溜部16の溶融スラグが良好に保持され、この
スラグ溜部16に所定量の溶融スラグが溜められると、
この所定量の溶融スラグがシャッタ17の開閉により排
出され、この所定量の溶融スラグがバケットコンベヤ5
により収容されてスラグ貯留水槽4まで搬送され、徐冷
条件が必ず一定とされて徐冷されるため、均一で良質な
徐冷スラグが高効率で得られている。
【0039】以上、本発明をその実施形態に基づき具体
的に説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるも
のではなく、例えば、上記実施形態においては、ロータ
リキルンからの放射熱損失に比して二次燃焼室からの放
射熱損失が大きいショートキルンに対する適用を述べて
いるが、炉長(L)/炉径(D)>20の所謂ロングキ
ルンに対しても同様に適用可能である。
【0040】また、上記実施形態においては、燃焼ガス
及び火炎と被処理物との流れが同一方向となる並流型の
ロータリキルン2に対する適用を述べているが、燃焼ガ
ス及び火炎と被処理物との流れが対向する向流型のロー
タリキルンに対しても適用可能である。
【0041】また、上記実施形態においては、特に効果
的であるとして、溶融炉をロータリキルンとしている
が、例えば旋回溶融炉等の他の溶融炉に対しても適用可
能である。
【0042】さらに、上記実施形態においては、特に好
適であるとして、被処理物を灰とした適用を述べている
が、例えば、都市ごみ、プラスチック廃棄物、家電廃棄
物、自動車廃棄物、医療廃棄物、固形化燃料、スラリー
化燃料、バイオマス廃物、下水汚泥、産業スラッジ等及
びこれらの組み合わせ等に対して適用可能である。
【0043】
【発明の効果】本発明による溶融設備は、溶融炉出口か
ら排出される溶融スラグをスラグ溜部に溜め、さらに、
このスラグ溜部の溶融スラグに、溶融炉出口から排出さ
れ後段まで飛ばなかった飛灰等の飛散ダストが溶け込む
ことでスラグ回収率を高め、加えて、このスラグ溜部の
溶融スラグに対して、溶融炉出口からの放熱がスラグ温
度を保持する熱として与えられることでスラグ溜部の溶
融スラグの良好な保持を可能とし、このスラグ溜部に所
定量の溶融スラグを溜めると、この所定量の溶融スラグ
を開閉装置の開閉により排出し、この所定量の溶融スラ
グを搬送装置により収容して所定位置まで搬送し徐冷す
ることで、徐冷条件を必ず一定にするように構成したも
のであるから、均一で良質な徐冷スラグを高効率で得る
のが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による溶融設備を示す縦断面構成図であ
る。
【図2】図1のI−I矢視図である。
【図3】図1中のスラグ溜部に付設されるスラグレベル
検知装置を示す概略構成図である。
【符号の説明】
1…溶融設備、2…ロータリキルン(溶融炉)、5…バ
ケットコンベヤ(搬送装置)、5a…バケット、8…出
口、10…出口領域、11…出口領域の出口部、12…
二次燃焼室、16…スラグ溜部、16a…スラグ溜部の
開口、17…シャッタ(開閉装置)、19…遮蔽板(狭
隘部)。
フロントページの続き Fターム(参考) 3K061 AA08 AB03 AC01 AC03 BA06 CA01 DA13 DB10 4D004 AA02 AA07 AA22 AA26 AA36 AA37 AA46 CA27 CA29 CB34 CB46 4K055 BA05 LA21 LA23 4K063 AA04 BA13 CA03 CA06 HA01

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被処理物を溶融する溶融炉と、 この溶融炉の出口から排出される溶融スラグを溜めるス
    ラグ溜部と、 このスラグ溜部を開閉し当該スラグ溜部に所定量溜めた
    溶融スラグを排出する開閉装置と、 この排出された溶融スラグを収容し所定位置まで搬送す
    る搬送装置と、を具備した溶融設備。
  2. 【請求項2】 前記スラグ溜部は、前記出口から流下す
    る溶融スラグの経路に配設されていることを特徴とする
    請求項1記載の溶融設備。
  3. 【請求項3】 前記溶融炉は、ロータリキルンであるこ
    とを特徴とする請求項1又は2記載の溶融設備。
  4. 【請求項4】 前記出口に面し当該出口に連通する出口
    領域を備え、この出口領域に、前記スラグ溜部が配設さ
    れると共に前記出口から排出される燃焼排ガスを二次燃
    焼する二次燃焼室が連通し、前記出口領域の前記二次燃
    焼室へ連通する出口部を狭める狭隘部を備えていること
    を特徴とする請求項1〜3の何れか一項に記載の溶融設
    備。
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