JP6793869B1 - 廃棄物溶融処理方法、廃棄物溶融スラグ粉末及びその製造方法 - Google Patents
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Abstract
Description
<針状スラグの刺さり易さに関する試験>
図1,2に示すようなコークスベッド式の溶融炉を備える廃棄物溶融処理設備で廃棄物溶融スラグ粉末を製造した。得られた廃棄物溶融スラグ粉末から、針状形状を有するスラグを取り出し、長さに応じて以下の(1)〜(3)の3つに分類した。ここでいう「長さ」とは、針状形状を有するスラグの両端部を結ぶ線分の長さである。
(1)長さ:10mm以上
(2)長さ:5mm以上、且つ10mm未満
(3)長さ:5mm未満
図1,2に示すようなコークスベッド式の溶融炉を備える廃棄物溶融処理設備で廃棄物溶融スラグ粉末を製造した。装入装置から、主として一般廃棄物及び産業廃棄物を含む廃棄物と、炭材としてコークスと、副資材として表3に示す組成を有するドロマイトを添加した。廃棄物100質量部に対して、炭材を4質量%、ドロマイトを2質量%装入した。溶融炉における最高温度は、1600℃であった。溶融炉の運転が安定状態にあるときに、出滓口における溶融スラグの温度を放射式温度計で測定したところ1500℃程度であった。この溶融スラグを白金坩堝にサンプリングした。
副資材として、ドロマイトに変えて表3に示す組成を有する鉄鋼スラグを、廃棄物100質量%に対して3質量%装入したこと以外は、実施例1と同様にして廃棄物溶融処理設備の運転を行った。実施例1と同様にして溶融スラグをサンプリングし、溶融スラグが水砕槽中の冷却水に接触する直前の温度における粘度を測定した。また、実施例1と同様にして得られた廃棄物溶融スラグ粉末における針状スラグの含有量を求めた。これらの結果は表4に示すとおりであった。
副資材として、ドロマイトに変えて表3に示す組成を有する石灰石を装入したこと以外は、実施例1と同様にして廃棄物溶融処理設備の運転を行った。実施例1と同様にして溶融スラグをサンプリングし、溶融スラグが水砕槽中の冷却水に接触する直前の温度における粘度を測定した。また、実施例1と同様にして得られた廃棄物溶融スラグ粉末における針状スラグの含有量を求めた。これらの結果は表4に示すとおりであった。
副資材として用いる、鉄鋼スラグ及びドロマイトの配合比を変えて、溶融スラグ(廃棄物溶融スラグ粉末)の組成を変えたときの粘度の変化を調べた。具体的には、塩基度(CaO/SiO2)を0.9程度に維持した状態で、溶融スラグにおけるFeOの含有量を1.4〜1.7質量%とするため、廃棄物100質量%に対して鉄鋼スラグを1〜2質量%添加した。蛍光X線分析装置(Spectris社製、装置名:Epsilon3)を用いて、出滓口より排出された溶融スラグの化学成分値を適宜測定しながら、ドロマイトの添加量を0〜5質量%の範囲で調整して、表5に示すとおりMgOの含有量を変化させた。表5に示す各組成において、冷却水に接触する直前の溶融スラグの粘度を測定した。その結果は、表5に示すとおりであった。
副資材として用いる、鉄鋼スラグ及びドロマイトの配合比を変えて、溶融スラグ(廃棄物溶融スラグ粉末)の組成を変えたときの粘度の変化を調べた。具体的には、塩基度(CaO/SiO2)を0.9程度に維持した状態で溶融スラグにおけるMgOの含有量を1.7〜2.1質量%とするため、廃棄物100質量部に対してドロマイトを1〜2質量部添加した。蛍光X線分析装置(Spectris社製、装置名:Epsilon3)を用いて、出滓口より排出された溶融スラグの化学成分値を適宜測定しながら、鉄鋼スラグの添加量を0〜8質量%の範囲で調整して、表6に示すとおりFeOの含有量を変化させた。表6に示す各組成において、冷却水に接触する直前の溶融スラグの粘度を測定した。その結果は、表6に示すとおりであった。
図8は、市場で流通している廃棄物溶融スラグ粉末の写真である。写真の下側に示されるとおり、廃棄物溶融スラグ粉末には、針状スラグが比較例1よりも多く含まれていた。この廃棄物溶融スラグ粉末における針状スラグの含有量は1質量%であった。
Claims (9)
- 廃棄物と、マグネシウム成分、又はマグネシウム成分及び鉄成分の双方を含む副資材と、をコークスベッド式の溶融炉で溶融する廃棄物溶融処理方法であって、
前記廃棄物及び前記副資材を前記溶融炉で1600℃以上に加熱して溶融する工程と、
前記溶融炉から溶融スラグを出滓する工程と、
前記溶融スラグを水砕槽に導入して水砕する工程と、を有し、
前記溶融スラグにおけるFeOとMgOの合計含有量が4質量%以上且つ15質量%未満であり、
前記水砕槽における冷却水に接触する際の前記溶融スラグの粘度が5Pa・s以下である、廃棄物溶融処理方法。 - 前記溶融炉の最高温度が1700℃以下である、請求項1に記載の廃棄物溶融処理方法。
- 前記水砕槽における前記冷却水に接触する際の前記溶融スラグの温度を測定する工程を有する、請求項1又は2に記載の廃棄物溶融処理方法。
- 前記水砕槽で水砕して得られる水砕スラグから、両端部を結ぶ線分の長さが5mm以上である針状スラグの含有量が0.5質量%以下の廃棄物溶融スラグ粉末を得る工程を有する、請求項1〜3のいずれか一項に記載の廃棄物溶融処理方法。
- FeOとMgOの双方を含み、FeOとMgOの合計含有量が4質量%以上且つ15質量%未満であり、
両端部を結ぶ線分の長さが5mm以上である針状スラグの含有量が0.5質量%以下である、廃棄物溶融スラグ粉末。 - 前記針状スラグの前記両端部のうち少なくとも一方の端部の太さが0.3mm以下である、請求項5に記載の廃棄物溶融スラグ粉末。
- 廃棄物と、マグネシウム成分、又はマグネシウム成分及び鉄成分の双方を含む副資材と、をコークスベッド式の溶融炉で1600℃以上に加熱して溶融する工程と、
前記溶融炉から溶融スラグを出滓する工程と、
前記溶融スラグを水砕槽に導入して水砕し水砕スラグを得る工程と、
前記水砕スラグから廃棄物溶融スラグ粉末を得る工程と、を有し、
前記溶融スラグにおけるFeOとMgOの合計含有量が4質量%以上且つ15質量%未満であり、
前記水砕槽における冷却水に接触する際の前記溶融スラグの粘度が5Pa・s以下である、廃棄物溶融スラグ粉末の製造方法。 - 前記廃棄物溶融スラグ粉末における、両端部を結ぶ線分の長さが5mm以上である針状スラグの含有量が0.5質量%以下である、請求項7に記載の廃棄物溶融スラグ粉末の製造方法。
- 前記溶融炉の最高温度が1700℃以下である、請求項7又は8に記載の廃棄物溶融スラグ粉末の製造方法。
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