JP4308939B2 - 首振り式剃刀 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、剃刀ヘッドとこれを首振り可能に支持するホルダとを備えた首振り式剃刀に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来の首振り式剃刀においては、刃体を有する剃刀ヘッドに両支持孔が互いに離間して形成されているとともに、ホルダにはこの両支持孔に係入される支持突部を有する両支持アームが開閉動可能に取り付けられ、剃刀ヘッドがその両支持孔で両支持アームの支持突部を中心に回動可能に支持されてホルダに対し首振り可能になっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
使用時には剃刀ヘッドに対し前記首振りの方向以外の方向にも力が加わることもある。その場合には、剃刀ヘッドに無理な力がかかるとともに、剃刀ヘッドが顔面等に対し確実に接触しにくくなる。そのため、剃り味が悪くなるとともに、使いにくくなる。
【0004】
本発明は、首振り式剃刀において既存の両支持孔を改良するだけの簡単な構造により、剃刀ヘッドに対し力のかかる方向へ追従して動く運動機能を持たせ、剃り味を向上させるとともに使い易くすることを目的にしている。
【0005】
【課題を解決するための手段】
後記実施形態の図面(図1〜6に示す第一実施形態、図7に示す第二実施形態)の符号を援用して本発明を説明する。
【0006】
請求項1の発明にかかる首振り式剃刀は、第一実施形態及び第二実施形態に対応し、下記のように構成されている。
刃体(8)を有する剃刀ヘッド(1)には両支持孔(9)を互いに離間して設けている。ホルダ(2)にはこの両支持孔(9)に係入される支持突部(14)を有する両支持アーム(4)を設けている。剃刀ヘッド(1)をその両支持孔(9)で両支持アーム(4)の支持突部(14)を中心に回動可能に支持してホルダ(2)に対し首振り可能にしている。前記両支持孔(9)は内周面(25a)により囲まれた遊嵌穴(25)を有し、この遊嵌穴(25)に支持突部(14)を係入した状態でこの支持突部(14)の外周面とこの遊嵌穴(25)の内周面(25a)との間には剃刀ヘッド(1)の移動許容空間(G)を有している。
【0009】
前記首振り方向(θ)を含む首振り面(V)に沿い且つ両支持突部(14)を結ぶ回動中心線(C)に直交する方向(X,Y)へ、剃刀ヘッド(1)がホルダ(2)に対し平行移動する運動と、前記首振り面(V)に直交する傾動面(W)で、剃刀ヘッド(1)がホルダ(2)に対し傾動する運動とを前記遊嵌穴(25)の移動許容空間(G)の範囲で行い得るように、前記両支持アーム(4)の支持突部(14)を前記両支持孔(9)に遊嵌している。
【0010】
前記ホルダ(2)で操作部(5)を移動させて両支持アーム(4)を回動させることにより、この両支持アーム(4)を開閉動させて剃刀ヘッド(1)の両支持孔(9)を両支持アーム(4)の支持突部(14)に対し係脱可能にしている。前記ホルダ(2)で操作部(5)に対しプッシャ(6)を移動可能に支持している。この操作部(5)とプッシャ(6)との間に弾性体(7)を支持している。このプッシャ(6)を剃刀ヘッド(1)に当接させた状態で、プッシャ(6)が剃刀ヘッド(1)により押さえられて生じる前記弾性体(7)の弾性力(F)により、両支持アーム(4)の支持突部(14)に対し剃刀ヘッド(1)の両支持孔(9)が移動して位置決めされ、剃刀ヘッド(1)がこの弾性体(7)の弾性力(F)に抗してホルダ(2)に対し運動し得る。前記弾性体(7)の弾性力が、操作部(5)と両支持アーム(4)との間の連動部(19,15)を介して両支持アーム(4)に対する閉動力(P)として伝達される。
請求項2の発明は、第二実施形態に対応し、請求項1の発明を前提として下記のように構成されている。
前記遊嵌穴(25)の内周面(25a)のうち刃体(8)の刃先(8a)の延設方向に沿う左右方向(Z)に直交し且つ刃体(8)の厚み方向両側の面に平行な方向に沿う前後方向(Y)の両側にある前後両内周面(25a)間の幅が、刃体(8)の厚み方向両側の面に直交する方向に沿う上下方向(X)のうち下方側から上方側へ向うに従い次第に広がるように上下方向(X)に対し傾斜している。前記首振り方向(θ)を含む首振り面(V)に沿う首振り運動は、前後傾動運動である。前記首振り方向(θ)を含む首振り面(V)に沿い且つ両支持突部(14)を結ぶ回動中心線(C)に直交する方向(X,Y)へ剃刀ヘッド(1)がホルダ(2)に対し平行移動する運動は、上下運動及び前後運動である。前記首振り面(V)に直交する傾動面(W)で剃刀ヘッド(1)がホルダ(2)に対し傾動する運動は、左右傾動運動である。
【0011】
【発明の実施形態】
〔第一実施形態〕
まず、本発明の第一実施形態にかかる首振り式剃刀を図1〜6を参照して説明する。
【0012】
首振り式剃刀は、図1に示すように、剃刀ヘッド1とこれを首振り可能に支持するホルダ2とを備えている。このホルダ2の頭部3内には、図2及び図3に示すように、後で詳述する両支持アーム4と操作部5とプッシャ6と弾性体7とを備えている。
【0013】
<前記剃刀ヘッド1>
この剃刀ヘッド1の表側(上側)で三枚の刃体8が前側へ露出し、その裏側(下側)において左右両側(刃体8の刃先8aの延設方向である左右方向Zの両側)に支持孔9(後で詳述)が左右方向Zへ互いに離間して形成されているとともに、この左右両支持孔9間で左右方向Zの中央に押圧面10が形成されている。
【0014】
なお、前記左右方向Zに直交する各方向のうち、刃体8の面(刃体8の厚み方向両側の面)に直交する方向を上下方向X、この刃体8の面に平行な方向を前後方向Yとする。
【0015】
<前記両支持アーム4>
この両支持アーム4は、前記ホルダ2の頭部3内の左右両側で固定中心支軸11により左右方向Zへ回動可能に支持され、この左右両支軸11から延設された支持腕部12と連動腕部13とからなる。この左右両支持腕部12の先端部は、ホルダ2の頭部3の上部から外側へ突出し、その外側で相対向する支持突部14を有している。ホルダ2の頭部3内においてこの左右両連動腕部13の先端部には連動凸部15(連動部)が左右両支軸11間で相対向して形成されている。この左右両支持アーム4が左右両支軸11(前後方向Yへ延びる軸心11a)を中心に回動すると、左右両支持腕部12の支持突部14が左右方向Zへ互いに接近離間して開閉動する。
【0016】
<前記操作部5>
この操作部5は、ホルダ2の頭部3内において前記左右両支持アーム4の連動腕部13間で、上下方向Xへ移動可能に挿嵌されている。この操作部5の下部には指当て部16が形成され、ホルダ2の頭部3の下部から外側へ突出している。この操作部5の上部内には案内孔17が上下方向Xへ延びるように形成され、その上側で開放されている。この操作部5の上部後側にはストッパ孔18が上下方向Xへ延びるように形成され、その前側で案内孔17に連通している。この操作部5の左右両側部には連動凹部19(連動部)が形成されている。この左右両連動凹部19には前記左右両支持アーム4の連動凸部15が係合されている。この操作部5は、ホルダ2の頭部3内に形成された上下両ストッパ面20a,20b間の範囲で上下方向Xへ移動する。この操作部5と左右両支持アーム4との間の左右両連動凹凸部19,15は、左右両支持アーム4の回動中心線(前記左右両支軸11の軸心11a)を共に含む面に対し直交し且つ一方の回動中心線及び他方の回動中心線を通る互いに平行な両境界面A間の内側範囲Sに設けられている。
【0017】
<前記プッシャ6>
このプッシャ6は、上側の頭部21と下側の尻部22とからなり、この尻部22で前記操作部5の案内孔17にその上側から挿嵌されている。この尻部22の後側にはストッパ突起23が形成され、前記操作部5のストッパ孔18に係入されている。この頭部21は、前記左右両支持アーム4の支持突部14間でホルダ2の頭部3の上部から突出し、その先端部に押圧部24を有している。プッシャ6は、そのストッパ突起23でストッパ孔18の上下両端部に当接し得る範囲で、上下方向Xへ移動する。
【0018】
<前記弾性体7>
この弾性体7は、圧縮コイルばねであって、左右両支持アーム4の回動中心線(前記左右両支軸11の軸心11a)を共に含む面に対し直交し且つ一方の回動中心線及び他方の回動中心線を通る互いに平行な両境界面A間の内側範囲Sで、しかも、前記左右両連動凹凸部19,15間で、前記操作部5の案内孔17に挿入されて操作部5とプッシャ6の尻部22との間に支持されている。
【0019】
<前記剃刀ヘッド1の左右両支持孔9>
図2(b)、図3(b)及び図4に示すように、この各支持孔9は、内周面25aと底面25bとにより囲まれた遊嵌穴25を有している。この遊嵌穴25は、底面25bに面する側で開口25cにより開放され、上下方向Xへ延設されている。
【0020】
<図2に示すように剃刀ヘッド1をホルダ2に支持した状態>
プッシャ6の頭部21の押圧部24を剃刀ヘッド1の押圧面10に当てがった状態で、操作部5を下動位置にすると、左右両支持アーム4は、それらの連動凸部15と操作部5の左右両連動凹部19との係合により回動して、左右両支持突部14で互いに接近して閉動する。そのため、この左右両支持突部14が剃刀ヘッド1の左右両支持孔9の遊嵌穴25に係入されてその底面25bに当接する。プッシャ6は弾性体7により付勢されて剃刀ヘッド1を圧接する。
【0021】
プッシャ6が剃刀ヘッド1により押さえられて生じる前記弾性体7の弾性力Fにより、左右両支持アーム4の支持突部14に対し左右両支持孔9の遊嵌穴25が図4に示すように上方へ移動して位置決めされ、左右両支持突部14が左右両遊嵌穴25の最下端に位置する。剃刀ヘッド1は、このプッシャ6による圧接状態で静止する中立位置を取る。
【0022】
前後方向Yで、遊嵌穴25の前後両内周面25a間幅は、上下方向Xの全体で、支持突部14の前後両外周面間寸法にほぼ等しくなっている。そのため、この支持突部14の前後両外周面が遊嵌穴25の前後両内周面25aに接触する。
【0023】
上下方向Xで、遊嵌穴25の上下両内周面25a間長さは、支持突部14の上下両外周面間寸法よりも十分に大きくなっている。そのため、この支持突部14の上下両外周面とこの遊嵌穴25の上下両内周面25aとの間で遊嵌穴25には、剃刀ヘッド1の移動許容空間G(図4参照)が生じ得る。
【0024】
<図3に示すように剃刀ヘッド1をホルダ2から分離する途中の状態>
図2に示す状態から、操作部5を弾性体7の付勢力に抗して上方へ移動させると、左右両支持アーム4が左右両連動凹凸部19,15を介して回動し、左右両支持突部14で互いに離間して開動する。そのため、左右両支持アーム4の支持突部14が剃刀ヘッド1の左右両支持孔9の遊嵌穴25から離脱し、剃刀ヘッド1は左右両支持アーム4から分離される。この剃刀ヘッド1の分離後、操作部5を離すと、図2(b)に示すように、操作部5が弾性体7の付勢力により下動位置に戻るとともに、左右両支持アーム4が閉動状態に戻る。
【0025】
<使用時における剃刀ヘッド1の各種運動>
* 図4に示す首振り運動
図1,2で示した剃刀ヘッド1の中立位置(図4の実線)で、使用時に剃刀ヘッド1に対し所定方向の力が加わると、図4の想像線で示すように、剃刀ヘッド1は、プッシャ6による圧接力(前記弾性体7の弾性力F)に抗して、左右両支持孔9の遊嵌穴25で左右両支持アーム4の支持突部14を中心に往復回動し、その中立位置を基準にしてホルダ2に対し首振り方向θへ往復前後傾動する。
【0026】
なお、前記上下方向X、前後方向Y及び左右方向Zは、それぞれ、この首振り方向θ以外の方向であって、この上下方向X及び前後方向Yは首振り方向θを含む首振り面V(図1,4参照)に沿い且つ左右両支持突部14を結ぶ回動中心線Cに直交し、この左右方向Zはこの回動中心線Cに沿う。
【0027】
* 図5に示す上下運動
図1,2及び図5(a)で示した剃刀ヘッド1の中立位置で、使用時に剃刀ヘッド1に対し所定方向の力が加わると、図5(b)に示すように、左右両支持孔9の遊嵌穴25で左右両支持アーム4の支持突部14がプッシャ6による圧接力(前記弾性体7の弾性力F)に抗して上下方向Xへ相対移動する。そのため、剃刀ヘッド1はその中立位置を基準にしてホルダ2に対し上下方向Xへ往復平行移動する。
【0028】
* 図6に示す左右傾動運動
図1,2及び図6(a)で示した剃刀ヘッド1の中立位置で、使用時に剃刀ヘッド1に対し所定方向の力が加わると、図6(b)及び図6(c)に示すように、左右両支持孔9の遊嵌穴25で左右両支持アーム4の支持突部14がプッシャ6による圧接力(前記弾性体7の弾性力F)に抗して上下方向Xへ相対移動する。そのため、剃刀ヘッド1はその中立位置を基準にしてホルダ2に対し前記首振り面Vに対し直交する傾動面W(図1,2参照)上で往復左右傾動する。
【0029】
* 組合わせ運動
上記の首振り運動(前後傾動運動)と上下運動と左右傾動運動は、それぞれ単独で行い得るが、それらの運動を適宜組合わせた運動も行い得る。
【0030】
<第一実施形態の特徴>
第一実施形態は下記*の特徴(後記する他の技術的思想以外)を有する。
* 首振り式剃刀において剃刀ヘッド1は、本来の首振り方向θばかりではなく、それ以外の方向にも運動を行い得る。例えば、前述したように、図5に示す上下運動や図6に示す左右傾動運動を行う。そのため、使用時、剃刀ヘッド1は、力のかかる方向へ追従して動く。従って、剃り味が向上するとともに、使い易くなる。
【0031】
* 上記運動機能を剃刀ヘッド1に付与する場合、首振り式剃刀において既存の左右両支持孔9に遊嵌孔25を形成し、この左右両遊嵌孔25に左右両支持アーム4の支持突部14を遊嵌できるようにした。従って、首振り式剃刀において既存の左右両支持孔9を改良するだけの簡単な構造により、剃刀ヘッド1に上記運動機能を容易に持たせることができる。
【0032】
* 図2に示すように剃刀ヘッド1をホルダ2に支持した状態では、プッシャ6の頭部21の押圧部24が剃刀ヘッド1の押圧面10により押されるため、弾性体7(圧縮コイルばね)が収縮して弾性力Fが生じる。この弾性力Fは、操作部5の左右両連動凹部19と左右両支持アーム4の連動凸部15とを介して、左右両支持アーム4の回動力(支軸11回りの矢印参照)として働く。さらに、この回動力は、剃刀ヘッド1の左右両支持孔9に対し左右両支持アーム4の支持突部14が係入される閉動力Pとして伝達される。そのため、弾性体7に生じ得る弾性力Fとしては、操作部5を前方へ押した場合の反発力ばかりではなく、プッシャ6による反発力も加わる。従って、首振り式剃刀においてプッシャ6という既存の部品を有効利用するだけの簡単な構造で、弾性体7の弾性力Fを強めて左右両支持アーム4が不用意に開動しないように改良し、左右両支持アーム4に対する剃刀ヘッド1の離脱を防止することができる。また、剃刀ヘッド1の運動が安定し、より一層剃り味が向上するとともに使い易くなる。
【0033】
* 前述した弾性体7(圧縮コイルばね)の弾性力Fにより、左右両支持アーム4の支持突部14に対し左右両支持孔9の遊嵌孔25が相対移動して位置決めされ、剃刀ヘッド1がこの弾性体7の弾性力Fに抗してホルダ2に対し運動し得る。そのため、剃刀ヘッド1の運動が安定する。従って、より一層剃り味が向上するとともに使い易くなる。
【0034】
〔第二実施形態〕
次に、本発明の第二実施形態にかかる首振り式剃刀を第一実施形態との相違点を中心に図7を参照して説明する。
【0035】
この第二実施形態では、前記第一実施形態において剃刀ヘッド1の左右両支持孔9の遊嵌穴25を下記*のように変更している。
* 前後方向Yで遊嵌穴25の前側内周面25aと後側内周面25aとの間の幅が遊嵌穴25の最下端隅部から上方へ向かうに従い次第に広がるように、この前側内周面25a及び後側内周面25aを上下方向Xに対し傾斜させている。左右両支持アーム4の支持突部14は弾性体7の弾性力Fにより左右両遊嵌穴25の最下端隅部に位置する。この支持突部14の上方で遊嵌穴25に移動許容空間Gができる。
【0036】
使用時における剃刀ヘッド1の各種運動については、第一実施形態において既述した首振り運動(前後傾動運動)と上下運動と左右傾動運動に加えて、さらに下記*の前後運動と組合わせ運動とを行う。従って、より一層剃り味が向上するとともに使い易くなる。
【0037】
* 図7に示す上下運動及び前後運動
図7(a)に示す剃刀ヘッド1の中立位置で、使用時に剃刀ヘッド1に対し所定方向の力が加わると、図7(b)及び図7(c)に示すように、左右両支持孔9の遊嵌穴25で左右両支持アーム4の支持突部14がプッシャ6による圧接力(前記弾性体7の弾性力F)に抗して上下方向X及び前後方向Yへ相対移動する。そのため、剃刀ヘッド1はその中立位置を基準にしてホルダ2に対し上下方向X及び前後方向Yへ往復移動する。
【0038】
* 組合わせ運動
上記の首振り運動(前後傾動運動)と上下運動と左右傾動運動と前後運動は、それぞれ単独で行い得るが、それらの運動を適宜組合わせた運動も行い得る。
【0039】
〔他の実施形態〕
前記各実施形態以外にも下記*のように構成してもよい。
* 図示しないが、前記左右両支持アーム4の支持突部14を結ぶ回動中心線Cに沿う左右方向Zへ、剃刀ヘッド1がホルダ2に対し平行移動する運動を行い得るように、左右両支持突部14を左右両支持孔9の遊嵌穴25に遊嵌する。
【0040】
* 前記各実施形態では、左右両支持孔9の遊嵌穴25が凹状に形成されて内周面25aと底面25bと開口25cとを有している。図示しないが、この遊嵌穴25に代えて、底面をなくして開放した遊嵌孔を採用する。
【0041】
* 前記実施形態では、左右両支持アーム4の閉動により剃刀ヘッド1が左右両支持アーム4に支持されるとともに、左右両支持アーム4の開動により剃刀ヘッド1が左右両支持アーム4から離脱できるようになっている。逆に、左右両支持アーム4の開動により剃刀ヘッド1を左右両支持アーム4に支持するとともに、左右両支持アーム4の閉動により剃刀ヘッド1を左右両支持アーム4から離脱できるようにする。
【0044】
【発明の効果】
請求項1の発明にかかる首振り式剃刀によれば、両支持孔(9)の遊嵌穴(25)の移動許容空間(G)の範囲で剃刀ヘッド(1)が運動するので、剃刀ヘッド(1)にあって既存の両支持孔(9)を改良するだけの簡単な構造により、剃刀ヘッド(1)に対し、本来の首振り方向(θ)ばかりではなく、首振り方向(θ)を含む首振り面(V)に沿い且つ両支持突部(14)を結ぶ回動中心線(C)に直交する方向(X,Y)や、前記首振り面(V)に直交する傾動面(W)で、力に追従して動く運動機能を持たせ、剃り味を向上させるとともに使い易くすることができる。
【0045】
また、プッシャ(6)という既存の部品を有効利用するだけの簡単な構造で、弾性体(7)の弾性力(F)を強めて両支持アーム(4)が不用意に開動しないように改良し、両支持アーム(4)に対する剃刀ヘッド(1)の離脱を防止することができるので、剃刀ヘッド(1)の運動が安定して、より一層剃り味が向上するとともに使い易くなる。
さらに、弾性体(7)の弾性力(F)が、操作部(5)と両支持アーム(4)との間の連動部(19,15)を介して両支持アーム(4)に対する閉動力(P)として伝達されるので、両支持アーム(4)に対する剃刀ヘッド(1)の離脱を防止して剃刀ヘッド(1)の運動を安定させ、より一層剃り味が向上するとともに使い易くなる。
請求項2の発明によれば、遊嵌穴(25)の前後両内周面(25a)間の幅を下方側から上方側へ向うに従い次第に広がるように上下方向(X)に対し傾斜させたので、剃刀ヘッド(1)は前後傾動運動と左右傾動運動と上下運動と前後運動とを行うことができ、力に追従して動く運動機能がより一層向上し、剃り味を向上させるとともに使い易くすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 (a)は第一実施形態にかかる首振り式剃刀において剃刀ヘッドをホルダに支持した状態を示す側面図であり、(b)は同首振り式剃刀の剃刀ヘッドを前側から見た部分正面図である。
【図2】 (a)は図1(a)の首振り式剃刀において側面から見た部分断面図であり、(b)は同じくホルダの頭部内を背面(後側)から見た部分断面図である。
【図3】 (a)は第一実施形態にかかる首振り式剃刀において剃刀ヘッドをホルダから分離する途中の状態を示す部分断面図であり、(b)は同じくホルダの頭部内を示す部分断面図である。
【図4】 剃刀ヘッドの首振り運動を示す剃刀の部分側面図である。
【図5】 剃刀ヘッドの上下運動を示す剃刀の部分側面図である。
【図6】 剃刀ヘッドの左右傾動運動を示す剃刀の部分断面図である。
【図7】 第二実施形態にかかる首振り式剃刀において剃刀ヘッドの上下運動及び前後運動を示す剃刀の部分側面図である。
【符号の説明】
1…剃刀ヘッド、2…ホルダ、4…支持アーム、5…操作部、6…プッシャ、7…弾性体、8…刃体、9…支持孔、14…支持突部、C…回動中心線、θ…首振り方向、V…首振り面、X…上下方向、Y…前後方向、Z…左右方向、W…傾動面。
Claims (2)
- 刃体を有する剃刀ヘッドには両支持孔を互いに離間して設けるとともに、ホルダにはこの両支持孔に係入される支持突部を有する両支持アームを設け、剃刀ヘッドをその両支持孔で両支持アームの支持突部を中心に回動可能に支持してホルダに対し首振り可能にする首振り式剃刀において、
前記両支持孔は内周面により囲まれた遊嵌穴を有し、この遊嵌穴に支持突部を係入した状態でこの支持突部の外周面とこの遊嵌穴の内周面との間には剃刀ヘッドの移動許容空間を有し、
前記首振り方向を含む首振り面に沿い且つ両支持突部を結ぶ回動中心線に直交する方向へ剃刀ヘッドがホルダに対し平行移動する運動と、前記首振り面に直交する傾動面で剃刀ヘッドがホルダに対し傾動する運動とを前記遊嵌穴の移動許容空間の範囲で行い得るように、前記両支持アームの支持突部を前記両支持孔に遊嵌し、
前記ホルダで操作部を移動させて両支持アームを回動させることにより、この両支持アームを開閉動させて剃刀ヘッドの両支持孔を両支持アームの支持突部に対し係脱可能にし、
前記ホルダで操作部に対しプッシャを移動可能に支持するとともにこの操作部とプッシャとの間に弾性体を支持し、このプッシャを剃刀ヘッドに当接させた状態で、プッシャが剃刀ヘッドにより押さえられて生じる前記弾性体の弾性力により、両支持アームの支持突部に対し剃刀ヘッドの両支持孔が移動して位置決めされ、剃刀ヘッドがこの弾性体の弾性力に抗してホルダに対し運動可能であり、
前記弾性体の弾性力が、操作部と両支持アームとの間の連動部を介して両支持アームに対する閉動力として伝達される
ことを特徴とする首振り式剃刀。 - 前記遊嵌穴の内周面のうち刃体の刃先の延設方向に沿う左右方向に直交し且つ刃体の厚み方向両側の面に平行な方向に沿う前後方向の両側にある前後両内周面間の幅が、刃体の厚み方向両側の面に直交する方向に沿う上下方向のうち下方側から上方側へ向うに従い次第に広がるように上下方向に対し傾斜し、
前記首振り方向を含む首振り面に沿う首振り運動は、前後傾動運動であり、
前記首振り方向を含む首振り面に沿い且つ両支持突部を結ぶ回動中心線に直交する方向へ剃刀ヘッドがホルダに対し平行移動する運動は、上下運動及び前後運動であり、
前記首振り面に直交する傾動面で剃刀ヘッドがホルダに対し傾動する運動は、左右傾動運動である
ことを特徴とする請求項1に記載の首振り式剃刀。
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JP13526898A JP4308939B2 (ja) | 1998-05-18 | 1998-05-18 | 首振り式剃刀 |
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Publications (2)
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JPH11319344A JPH11319344A (ja) | 1999-11-24 |
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