JP4443862B2 - 首振り式剃刀 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、ホルダに対し剃刀ヘッドを首振り可能に支持する首振り式剃刀において、この剃刀ヘッドをその首振りに伴い圧接するプッシャの形状の改良に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
下記特許文献1においては、その図面に示すように、プッシャ6の圧接部27が剃刀ヘッド1の受圧部11を圧接するとともに、プッシャ6の両腕部26が剃刀ヘッド1の受圧部11の両側を挟む。
【0003】
下記特許文献2においては、その図面に示すように、両板ばね部9の圧接部9aが刃体組付けヘッド2の受圧部10を圧接する。
【0004】
【特許文献1】
特開2003―93767号公報
【特許文献2】
特許3014320号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
一般に、プッシャの延設方向(特許文献1のプッシャ6の往復動方向X、特許文献2の両板ばね部9の軸線方向)がホルダ(特許文献1のホルダ2、特許文献2のホルダ1)の延設方向に対し交差する角度は、鈍角である方がひげ剃り時にホルダを把持した指が顔面に接触しにくくなるため使い易い。さらに、剃刀ヘッド(特許文献1の剃刀ヘッド1、特許文献2の刃体組付けヘッド2)を顔面に当てがった場合、剃刀ヘッドの表側で刃体(特許文献1の刃体9、特許文献2の刃体組付けヘッド2の刃体)の刃先を通るひげ剃り接線面の向きは、少し上向きの方が刃先を使用者が上方から見易くなるため使い易い。
【0006】
しかし、上記の特許文献1ではひげ剃り接線面の向きが中立状態で下向きになっている。また、上記の特許文献2ではひげ剃り接線面の向きが明確ではないが同様である。それは下記のようにプッシャの形態が原因であると考えられる。
【0007】
上記の特許文献1ではプッシャ6の圧接部27の上下両支点部27bを結ぶ想定平面が中立状態でプッシャ6の往復動方向Xに対し直交し、また、上記特許文献2では両板ばね部9の圧接部9aにある上下両支持部を結ぶ想定平面が中立状態で両板ばね部9の軸線に対し下向きに傾斜している。それらの想定平面に合わせて剃刀ヘッドの裏側(特許文献1の受圧部11、特許文献2の受圧部10)の形状を決めるとともに、ひげ剃り接線面の向きを少し上向きにするには、刃体の厚み方向をプッシャの延設方向に対しかなり上向きに傾斜させねばならない。ところが、剃刀ヘッドの刃先側で剃刀ヘッドの表側と裏側との間の厚みを大きくする必要があり、剃刀ヘッドを薄くする場合に好ましくない問題が生じる。ちなみに、ホルダを顔面に接近させれば、ひげ剃り接線面の向きを少し上向きにすることはできるが、ひげ剃り時にホルダを把持した指が顔面に接触し易くなって使いにくくなる。
【0008】
この発明は、従来のものと比較して、剃刀ヘッドのひげ剃り接線面の向きを上向きにし易いように形状を改良したプッシャを提供することを目的としている。ここに、「上向きにし易い」とは、剃刀ヘッドのひげ剃り接線面が実際に上方を向いていることを意味せず、本発明の首振り式剃刀と、プッシャを除いて同一条件で設定された従来の首振り式剃刀とを互いに比較した場合、ひげ剃り接線面を上方へ向かせ易いことを意味する。
【0009】
【課題を解決するための手段及び発明の効果】
後記実施形態の図面(図1〜4に示す第1実施形態、図5に示す第2実施形態、図6に示す第1,2実施形態の別例1、図7に示す第1,2実施形態の別例2)の符号を援用して本発明を説明する。
【0010】
* 請求項1〜3の発明
請求項1の発明(第1,2実施形態及びその別例1,2に対応)にかかる首振り式剃刀は、下記のように構成されている。
【0011】
この首振り式剃刀においては、刃体(3)を有する剃刀ヘッド(1)と、この剃刀ヘッド(1)を上下方向(Z)へ首振り可能に支持するホルダ(2)とを備え、この剃刀ヘッド(1)をその首振りに伴い圧接するプッシャ(11)を設けている。前記剃刀ヘッド(1)とプッシャ(11)とにはそれぞれ上側支持部(28,33)と下側支持部(29,34)とを上下方向(Z)へ互いに離間して設け、前記剃刀ヘッド(1)が前記プッシャ(11)に支えられて静止する初期状態(P)と、この初期状態(P)から剃刀ヘッド(1)を上下方向(Z)へ回動させた首振り状態(Q,R)とのそれぞれの状態(P)(Q,R)で、剃刀ヘッド(1)の上側支持部(28)とプッシャ(11)の上側支持部(33)とが互いに当接し得るとともに、剃刀ヘッド(1)の下側支持部(29)とプッシャ(11)の下側支持部(34)とが互いに当接し得るようにしている。前記プッシャ(11)が突出するホルダヘッド(7)の前面(13a)に想定した基準面W(前面13aの主体部分を通る想定平面であって後記プッシャ11の往復動方向Xや後記プッシャ11としての片持ち梁状ばね36の軸線36aに対し直交する想定平面)に対し前記プッシャ(11)の上側支持部(28)がなす距離をAとし、この基準面(W)に対し前記プッシャ(11)の下側支持部(29)がなす距離をBとした場合、前記初期状態(P)と首振り状態(Q,R)とのうち少なくとも初期状態(P)で、A<Bに設定している。
【0012】
請求項2の発明(第1実施形態及びその別例1,2に対応)にかかる首振り式剃刀は、下記のように構成されている。
この首振り式剃刀においては、刃体(3)を有する剃刀ヘッド(1)と、この剃刀ヘッド(1)を上下方向(Z)へ首振り可能に支持するホルダ(2)とを備え、この剃刀ヘッド(1)をその首振りに伴い圧接するように弾性体(12)により付勢されて往復動し得るプッシャ(11)を設けている。前記剃刀ヘッド(1)とプッシャ(11)とにはそれぞれ上側支持部(28,33)と下側支持部(29,34)とを上下方向(Z)へ互いに離間して設け、前記剃刀ヘッド(1)が前記プッシャ(11)に支えられて静止する初期状態(P)と、この初期状態(P)から剃刀ヘッド(1)を上下方向(Z)へ回動させた首振り状態(Q,R)とのそれぞれの状態(P)(Q,R)で、剃刀ヘッド(1)の上側支持部(28)とプッシャ(11)の上側支持部(33)とが互いに当接し得るとともに、剃刀ヘッド(1)の下側支持部(29)とプッシャ(11)の下側支持部(34)とが互いに当接し得るようにしている。前記プッシャ(11)で上側支持部(28)と下側支持部(29)とを結ぶ想定平面(M)は、前記初期状態(P)と首振り状態(Q,R)とのうち少なくとも初期状態(P)で、上方から下方に向うに従い、前記プッシャ(11)が突出するホルダヘッド(7)の前面(13a)に想定した基準面(W)に対し離間するように、前記プッシャ(11)の往復動方向(X)に対し傾斜している。
【0013】
請求項3の発明(第2実施形態及びその別例1,2に対応)にかかる首振り式剃刀は、下記のように構成されている。
この首振り式剃刀においては、刃体(3)を有する剃刀ヘッド(1)と、この剃刀ヘッド(1)を上下方向(Z)へ首振り可能に支持するホルダ(2)とを備え、この剃刀ヘッド(1)をその首振りに伴い圧接するように付勢するプッシャ(11)として、ホルダヘッド(7)から突出する片持ち梁状ばね(36)を設けている。前記剃刀ヘッド(1)とプッシャ(11)としての前記片持ち梁状ばね(36)の自由端部とにはそれぞれ上側支持部(28)と下側支持部(29)とを上下方向(Z)へ互いに離間して設け、前記剃刀ヘッド(1)が前記プッシャ(11)に支えられて静止する初期状態(P)と、この初期状態(P)から剃刀ヘッド(1)を上下方向(Z)へ回動させた首振り状態(Q,R)とのそれぞれの状態(P)(Q,R)で、剃刀ヘッド(1)の上側支持部(28)とプッシャ(11)としての前記片持ち梁状ばね(36)の自由端部における上側支持部(33)とが互いに当接し得るとともに、剃刀ヘッド(1)の下側支持部(29)とプッシャ(11)としての前記片持ち梁状ばね(36)の自由端部における下側支持部(34)とが互いに当接し得るようにしている。前記プッシャ(11)で上側支持部(28)と下側支持部(29)とを結ぶ想定平面(M)は、前記初期状態(P)と首振り状態(Q,R)とのうち少なくとも初期状態(P)で、上方から下方に向うに従い、前記プッシャ(11)としての片持ち梁状ばね(36)が突出するホルダヘッド(7)の前面(13a)に想定した基準面(W)に対し離間するように、前記片持ち梁状ばね(36)の軸線(36a)に対し傾斜している。
【0014】
請求項1〜3の発明では、プッシャ(11)で上側支持部(28)と下側支持部(29)とを結ぶ想定平面(M)が上向き形状になっているため、剃刀ヘッド(1)で上側支持部(33)と下側支持部(34)とを結ぶ想定平面(N)も、初期状態(P)でこのプッシャ(11)の想定平面(M)に合わせて上向き形状にすることができる。そのため、剃刀ヘッド(1)の厚みを大きくすることなく刃体(3)の厚み方向もこの剃刀ヘッド(1)の想定平面(N)に合わせて上向きにし易くなる。従って、剃刀ヘッド(1)のひげ剃り接線面(H)がプッシャ(11)の往復動方向(X)や片持ち梁状ばね(36)の軸線(36a)に対しなす角度(α)を大きく設定してそのひげ剃り接線面(H)の向きが初期状態(P)で上向きに設定し易くなり、ひげ剃りが行い易くなる。
【0015】
* 請求項4の発明(第1,2実施形態及びその別例1,2に対応)
請求項1または請求項2または請求項3の発明を前提とする請求項4の発明において、前記ホルダ(2)に対する剃刀ヘッド(1)の首振り回動中心線(C)は、前記プッシャ(11)の上側支持部(28)と下側支持部(29)との間に位置している。すなわち、プッシャ(11)の往復動方向(X)に平行、または、プッシャ(11)としての片持ち梁状ばね(36)の軸線(36a)に平行な想定直線(SU,SD)であって、上側支持部(28)を通る上側想定直線(SU)と、下側支持部(29)を通る下側想定直線(SD)との間の想定範囲(S)内に前記首振り回動中心線(C)が位置することを意味する。
【0016】
請求項4の発明では、プッシャ(11)の上側支持部(28)及び下側支持部(29)が共に剃刀ヘッド(1)の首振り回動中心線(C)に対し近い位置に設定することができ、初期状態(P)及び首振り状態(Q,R)で剃刀ヘッド(1)を安定させることができる。
【0017】
* 請求項5の発明(第1,2実施形態及びその別例1,2に対応)
請求項1から請求項4のうちいずれかの請求項の発明を前提とする請求項5の発明は、下記のように構成されている。
【0018】
前記プッシャ(11)は前記剃刀ヘッド(1)の刃体(3)の刃先(4)の延設方向(Y)に沿った両側に配設されている。この両プッシャ(11)間には一方のプッシャ(11)の上側支持部(28)及び下側支持部(29)と他方のプッシャ(11)の上側支持部(28)及び下側支持部(29)との間の開口部(24)で上下方向(Z)へ開放された凹部(23)を形成している。前記剃刀ヘッド(1)に形成した凸部(32)をこの開口部(24)から凹部(23)に嵌め込んで両プッシャ(11)間で挟持している。
【0019】
請求項5の発明では、両プッシャ(11)により剃刀ヘッド(1)の両側を支えているので、剃刀ヘッド(1)を安定させることができる。また、前記両プッシャ(11)間の凹部(23)と剃刀ヘッド(1)の凸部(32)との係合により、プッシャ(11)に対する剃刀ヘッド(1)の横振れを防止して剃刀ヘッド(1)を安定させることができる。
【0020】
* 請求項6の発明(第1,2実施形態及びその別例1,2に対応)
請求項5の発明を前提とする請求項6の発明において、前記両プッシャ(11)間の凹部(23)の開口部(24)において一方のプッシャ(11)の上側支持部(28)及び下側支持部(29)と他方のプッシャ(11)の上側支持部(28)及び下側支持部(29)とを結ぶ方向(Y)の間隔(25a)は、ホルダヘッド(7)の前面(13a)から離れる方向(X)へ向うほど大きくなっている。
【0021】
請求項6の発明では、前記両プッシャ(11)間の凹部(23)に対し剃刀ヘッド(1)の凸部(32)を嵌め込み易い。
* 請求項7の発明(第1,2実施形態の別例2に対応)
請求項1から請求項4のうちいずれかの請求項の発明を前提とする請求項7の発明において、前記剃刀ヘッド(1)には前記プッシャ(11)が嵌め込まれる凹部(37)を形成し、刃体(3)の刃先(4)の延設方向(Y)に沿った両側でこの凹部(37)に設けた両側部(37a)間でこのプッシャ(11)を挟持している。
【0022】
請求項7の発明では、剃刀ヘッド(1)の凹部(37)に対するプッシャ(11)の係合により、プッシャ(11)に対する剃刀ヘッド(1)の横振れを防止して剃刀ヘッド(1)を安定させることができる。
【0023】
* 請求項8の発明(第1,2実施形態及びその別例1,2に対応)
請求項1から請求項7のうちいずれかの請求項の発明を前提とする請求項8の発明は、下記のように構成されている。
【0024】
前記プッシャ(11)は、ホルダヘッド(7)の前面(13a)から突出する腕部(16)と、この腕部(16)の先端部に設けた受け部(17)とを有している。この受け部(17)は、腕部(16)の先端部で上方へ突設されてこの腕部(16)の先端部との間で段差部(21)を形成した上側押圧部(19)と、腕部(16)の先端部で下方へ突設されてこの腕部(16)の先端部との間で段差部(22)を形成した下側押圧部(20)とを有している。前記上側支持部(28)はこの上側押圧部(19)に形成されている。前記下側支持部(29)はこの下側押圧部(20)に形成されている。
【0025】
請求項8の発明では、プッシャ(11)をコンパクトにするために腕部(16)を細くしても、受け部(17)で上側押圧部(28)と下側支持部(29)の間隔(L)を大きく設定して初期状態(P)で剃刀ヘッド(1)を安定させることができる。
【0026】
* 請求項9の発明(第1,2実施形態及びその別例1,2に対応)
請求項8の発明を前提とする請求項9の発明は下記のように構成されている。
前記受け部(17)の上側押圧部(19)の形態と前記受け部(17)の下側押圧部(20)の形態とが互いに異なる。例えば、基準面(W)に対し上側押圧部(19)の段差部(21)がなす距離(21a)と、基準面(W)に対し下側押圧部(20)の段差部(22)がなす距離(22a)とが互いに等しく、また、上側押圧部(19)の段差部(21)と下側押圧部(20)の段差部(22)とを結ぶ想定平面(E)に対し上側押圧部(19)の上側支持部(28)がなす距離(28a)よりも、この想定平面(E)に対し下側押圧部(20)の下側支持部(29)がなす距離(29a)を大きくしている。
【0027】
請求項9の発明では、プッシャ(11)において上側押圧部(19)と下側押圧部(20)とを区別し易くなり、ホルダヘッド(7)に対するプッシャ(11)の組み付け向きが分かり易くなるとともに、プッシャ(11)に対する剃刀ヘッド(1)の支持を行い易い。
【0028】
* 請求項10〜11の発明
請求項1から請求項9のうちいずれかの請求項の発明を前提とする請求項10の発明は、第1,2実施形態及びその別例1,2に対応し、下記のように構成されている。
【0029】
前記プッシャ(11)において上側支持部(28)と下側支持部(29)とを結ぶ想定平面(M)上に受け面(30)を形成するとともに、前記剃刀ヘッド(1)において上側支持部(33)と下側支持部(34)とを結ぶ想定平面(N)上に受け面(35)を形成している。このプッシャ(11)の受け面(30)とこの剃刀ヘッド(1)の受け面(35)とを前記初期状態(P)で互いに面接触可能に相対向させている。例えば、請求項10の発明を前提とする請求項11の発明においては、前記初期状態(P)で前記プッシャ(11)の受け面(30)と剃刀ヘッド(1)の受け面(35)とが互いに面接触し得る面積は、1〜20mm2である。
【0030】
請求項10〜11の発明では、両受け面(30,35)の面接触により、初期状態(P)で剃刀ヘッド(1)を安定させることができる。
* 請求項12の発明(第1,2実施形態及びその別例1,2に対応)
請求項10または請求項11の発明を前提とする請求項12の発明においては、前記初期状態(P)で前記プッシャ(11)の受け面(30)と剃刀ヘッド(1)の受け面(35)とが互いに面接触し得る面積よりも、前記首振り状態(Q,R)で前記プッシャ(11)の受け面(30)と剃刀ヘッド(1)の受け面(35)とが互いに面接触し得る面積が減少する。
【0031】
請求項12の発明では、剃刀ヘッド(1)の初期状態(P)よりも首振り状態(Q,R)で両受け面(30,35)間の接触面積が減少するので、首振り時に両受け面(30,35)間の摩擦抵抗が減少し、円滑な首振り動作を行うことができる。
【0032】
* 請求項13の発明(第1,2実施形態及びその別例1,2に対応)
請求項1から請求項12のうちいずれかの請求項の発明を前提とする請求項13の発明において、プッシャ(11)の上側支持部(28)と下側支持部(29)とのうち少なくとも一方のものは、丸みを持たせた角部(26,27)に形成されている。
【0033】
請求項13の発明では、首振り動作時、ホルダヘッド(7)に対する剃刀ヘッド(1)の回動が滑らかになる。
* 請求項14の発明(第1,2実施形態の別例1に対応)
請求項1から請求項9のうちいずれかの請求項の発明を前提とする請求項14の発明は、下記のように構成されている。
【0034】
前記プッシャ(11)において上側支持部(28)と下側支持部(29)とを結ぶ受け面(30)を形成するとともに、前記剃刀ヘッド(1)において上側支持部(33)と下側支持部(34)とを結ぶ受け面(35)を形成している。このプッシャ(11)の受け面(30)とこの剃刀ヘッド(1)の受け面(35)との間には前記初期状態(P)で上側支持部(28,33)と下側支持部(29,34)との間にわたり間隙(G)を生じる。
【0035】
請求項14の発明では、上側支持部(28,33)と下側支持部(29,34)とによる二箇所の支持により、初期状態(P)で剃刀ヘッド(1)を安定させることができる。
【0036】
* 請求項15の発明(第1,2実施形態及びその別例1,2に対応)
請求項1から請求項14のうちいずれかの請求項の発明を前提とする請求項15の発明において、剃刀ヘッド(1)は、上下方向(Z)のうち上向き及び下向きへそれぞれ前記初期状態(P)から首振り可能にホルダ(2)に対し支持されている。
【0037】
請求項15の発明では、初期状態(P)から上向き及び下向きへそれぞれ首振り可能な剃刀ヘッド(1)において、請求項1から請求項14のうちいずれかの請求項の発明の効果を発揮させることができる。
【0038】
【発明の実施の形態】
〔第1実施形態〕
まず、本発明の第1実施形態にかかる首振り式剃刀について図1〜4を参照して説明する。
【0039】
<首振り式剃刀の概要>
この首振り式剃刀は、図1(a)に示すように、剃刀ヘッド1と、この剃刀ヘッド1を上下方向Zへ首振り可能に支持するホルダ2とを備えている。
【0040】
図2に示すように、この剃刀ヘッド1の表側には複数の刃体3が組み込まれている。この刃体3は、左右方向Yへ延びる刃先4と、この刃先4の対辺側になる背縁5とを有している。この刃先4が下方へ向き、この背縁5が上方へ向く。この剃刀ヘッド1の表側には各刃体3の刃先4を通るひげ剃り接線面Hが設けられている。
【0041】
前記ホルダ2は、把持部6と、この把持部6の上端部で一体的に設けられたホルダヘッド7とを備えている。このホルダヘッド7には左右両支持アーム8と操作部9と往復動部材10の左右両プッシャ11と弾性体12(圧縮コイルばね)とが組み込まれている。この操作部9はホルダヘッド7に対し前後方向Xへ往復移動し得るように支持されている。前記往復動部材10は操作部9の前側でホルダヘッド7及び操作部9に対し前後方向Xへ往復移動し得るように支持されている。前記ホルダ2で把持部6の延設方向6aが往復動部材10の往復動方向(前後方向X)に対しなす角度θは鈍角になっている。前記弾性体12は前記往復動部材10と操作部9との間で支持されている。この弾性体12の付勢力により、往復動部材10と操作部9とが互いに離間し、往復動部材10の左右両プッシャ11がホルダヘッド7の前端部13から前方へ突出して静止しているとともに、操作部9が後退して静止している。前記左右両支持アーム8は操作部9の左右両側で左右両支軸部14により回動可能に支持され、この左右両支持アーム8の外端部8aが左右両プッシャ11の左右両側でホルダヘッド7の前端部13から前方へ突出している。
【0042】
前記操作部9を前進位置にすると、左右両支持アーム8の外端部8aは互いに開く。この操作部9を後退位置にすると、左右両支持アーム8の外端部8aは互いに閉じる。前記左右両プッシャ11を前記剃刀ヘッド1の裏側に圧接した状態で左右両支持アーム8を互いに閉じると、それらの外端部8aにより剃刀ヘッド1が左右両回動支持部15で回動可能に支持されて首振り可能になる。左右両支持アーム8を互いに開くと、それらの外端部8aから左右両回動支持部15が離脱されて剃刀ヘッド1がホルダヘッド7から分離される。
【0043】
<前記往復動部材10の左右両プッシャ11の詳細>
この左右両プッシャ11は、前記往復動部材10の一部として一体成形され、前記剃刀ヘッド1の各刃体3の刃先4の延設方向(左右方向Y)に沿った両側に配設されている。ちなみに、この往復動部材10は、ガラス繊維を適宜割合で含有するナイロンにより成形されている。この左右両プッシャ11は、図1(b)及び図3に示すように、ホルダヘッド7の前端部13の前面13aから突出する腕部16と、この腕部16の先端部に形成された受け部17と、この両腕部16間に形成された連結部18とを有している。この受け部17は、腕部16の先端部で上方へ突設された上側押圧部19と、腕部16の先端部で下方へ突設された下側押圧部20とを有し、この上側押圧部19及び下側押圧部20とこの腕部16の先端部との間でそれぞれ段差部21,22が形成されている。
【0044】
前記左右両受け部17と左右両腕部16と連結部18との間にはそれらの受け部17間の開口部24で上下方向Zへ開放された凹部23が形成されている。この開口部24で左右両受け部17には面取り部25が相対向して形成されている。この左右両面取り部25は、左右方向Yの間隔25aが前記ホルダヘッド7の前端部13の前面13aから離れる前方へ向うほど大きくなるように傾斜している。
【0045】
前記左右両受け部17の上側押圧部19の上端部及び下側押圧部20の下端部にはそれぞれ丸みを持たせた角部26,27が形成され、上側角部26に上側支持部28が形成されているとともに、下側角部27に下側支持部29が形成されている。この上側支持部28と下側支持部29とは所定間隔Lをあけて上下方向Zで互いに離間し、この上側支持部28と下側支持部29とを結ぶ想定平面M上には受け面30が形成されている。
【0046】
前記ホルダヘッド7の前端部13の前面13aを通る上下方向Zの基準面Wを想定した場合、前記左右両プッシャ11の受け面30は、上方から下方に向うに従いこの基準面Wに対し離間するようにプッシャ11の往復動方向(前後方向X)に対し傾斜している。すなわち、この基準面Wに対し前記上側支持部28がなす距離をAとし、この基準面Wに対し前記下側支持部29がなす距離をBとした場合、A<Bに設定されている。
【0047】
前記受け部17の上側押圧部19の形態と前記受け部17の下側押圧部20の形態とは互いに異なっている。すなわち、前記基準面Wに対し上側段差部21がなす距離21aと、基準面Wに対し下側段差部22がなす距離22aとは互いに等しいが、上側段差部21と下側段差部22とを結ぶ想定平面Eに対し上側支持部28がなす距離28aよりも、想定平面Eに対し下側支持部29がなす距離29aが大きくなっている。
【0048】
<前記剃刀ヘッド1の裏側>
この裏側に組み込まれた刃台31には、前記左右両プッシャ11間の凹部23に面して凸部32が形成されているとともに、この凸部32の左右両側でそれぞれ上側支持部33と下側支持部34とが形成されている。この上側支持部33と下側支持部34とは所定間隔Lをあけて上下方向Zで互いに離間し、この上側支持部33と下側支持部34とを結ぶ想定平面N上には受け面35が形成されている。
【0049】
<図2,3に示す前記剃刀ヘッド1の初期状態P>
この初期状態P(中立状態)で、剃刀ヘッド1は、左右両支持アーム8により上下方向Zへ回動可能に支持されているとともに、左右両プッシャ11により圧接されて静止している。この剃刀ヘッド1の凸部32は、左右両プッシャ11で開口部24から凹部23に嵌め込まれて左右両受け部17間及び左右両腕部16間で挟持される。この剃刀ヘッド1の左右両受け面35はこの左右両プッシャ11の受け面30に接触し、これらの受け面30,35の上側支持部28,33が互いに当接するとともに、これらの受け面30,35の下側支持部29,34が互いに当接する。そのため、剃刀ヘッド1の左右両受け面35も、上方から下方に向うに従い前記基準面Wに対し離間するようにプッシャ11の往復動方向(前後方向X)に対し傾斜し、基準面Wに対し前記上側支持部33がなす距離をAとし、基準面Wに対し前記下側支持部34がなす距離をBとした場合、A<Bに設定される。従って、剃刀ヘッド1のひげ剃り接線面Hも、これらの左右両受け面30,35に合わせて傾斜し、そのひげ剃り接線面Hがプッシャ11の往復動方向(前後方向X)に対しなす角度αが従来のものと比較して大きくなるように上向きに設定し易くなる。この上側支持部28,33及び下側支持部29,34を含む両受け面30,35は正方形や長方形などの平面ばかりではなく線状に細く延びる面も含み、両受け面30,35間での接触面積については1〜20mm2になっている。なお、図示しないが、両受け面30,35のうち、一方が凹面であり、他方がこの凹面に面接触する凸面であってもよい。前記ホルダ2に対する剃刀ヘッド1の首振り回動中心線Cは、左右両プッシャ11の上側支持部28と下側支持部29との間に位置し、左右両プッシャ11の往復動方向(前後方向X)に平行で且つ上側支持部28を通る上側想定直線SUと下側支持部29を通る下側想定直線SDと間の想定範囲S内に位置している。
【0050】
<図4(a)に示す前記剃刀ヘッド1の上向き首振り状態Q>
ひげ剃り時に剃刀ヘッド1が押されて首振り回動中心線Cを中心に上向きに回動すると、剃刀ヘッド1の左右両受け面35の上側支持部33側が左右両プッシャ11の受け面30の上側支持部28側に対し常に接触して支えられながら、これらの受け面30,35の下側支持部29,34側が互いに離間する。そのため、この上向き首振り状態Qでは、前記初期状態Pと比較して、これらの受け面30,35間での接触面積が減少する。
【0051】
<図4(b)に示す前記剃刀ヘッド1の下向き首振り状態R>
ひげ剃り時に剃刀ヘッド1が押されて首振り回動中心線Cを中心に下向きに回動すると、剃刀ヘッド1の左右両受け面35の下側支持部34側が左右両プッシャ11の受け面30の下側支持部29側に対し常に接触して支えられながら、これらの受け面30,35の上側支持部28,33側が互いに離間する。そのため、この下向き首振り状態Rでは、前記初期状態Pと比較して、これらの受け面30,35間での接触面積が減少する。
【0052】
〔第2実施形態〕
次に、本発明の第2実施形態にかかる首振り式剃刀について第1実施形態との相違点を中心に図5を参照して説明する。
【0053】
左右両プッシャ11として、ホルダヘッド7の前端部13の前面13aから突出する片持ち梁状ばね36が設けられている。この左右両片持ち梁状ばね36は第1実施形態の左右両プッシャ11(図3,4参照)と同一形態になっている。なお、第2実施形態は首振り回動中心線Cの位置が第1実施形態と異なる。この片持ち梁状ばね36は上下方向Zに撓み、この片持ち梁状ばね36の自由端部に形成された受け部17において、上側押圧部19には想定平面M上の受け面30で上側支持部28が形成されているとともに、下側押圧部20には想定平面M上の受け面30で下側支持部29が形成されている。前記剃刀ヘッド1の初期状態Pで、左右両受け面30は、上方から下方に向うに従い、ホルダヘッド7の前端部13の前面13aに想定された基準面Wに対し離間するように、片持ち梁状ばね36の軸線36aに対し傾斜している。すなわち、この基準面Wに対し前記上側支持部28がなす距離をAとし、この基準面Wに対し前記下側支持部29がなす距離をBとした場合、A<Bに設定されている。そのほか、前記剃刀ヘッド1の初期状態P(中立状態)や上向き首振り状態Qや下向き首振り状態Rは第1実施形態と同様である。
【0054】
〔図6に示す第1,2実施形態の別例1〕
この別例1においては、第1,2実施形態と比較して、前記左右両プッシャ11の受け面30の形状を変更している。すなわち、この左右両プッシャ11の受け面30は、上側支持部28と下側支持部29との間にわたり凹んでいる。そのため、この左右両プッシャ11の受け面30と前記剃刀ヘッド1の左右両受け面35との間には、前記初期状態Pで上側支持部28,33と下側支持部29,34との間にわたり間隙Gが生じる。
【0055】
〔図7に示す第1,2実施形態の別例2〕
この別例2においては、第1,2実施形態と比較して、剃刀ヘッド1の凸部32を変更している。すなわち、剃刀ヘッド1の刃台31には左右両側で凹部37が形成され、この左右両凹部37に左右両プッシャ11の受け部17が嵌め込まれている。そのため、刃体3の刃先4の延設方向(左右方向Y)に沿った両側でこの左右両凹部37に設けられた両側部37a間でこの左右両プッシャ11の受け部17が挟持される。
【0056】
〔そのほかの別例〕
前述した第1,2実施形態及びその別例1,2では、前記ホルダ2に対する剃刀ヘッド1の首振り回動中心線Cが左右両プッシャ11の上側支持部28と下側支持部29との間に位置している。この首振り回動中心線Cの位置は、剃刀ヘッド1が初期状態P(中立状態)から上下両向きへそれぞれ首振りする場合に適している。剃刀ヘッド1が初期状態P(中立状態)から上向きへのみ首振りする場合には、首振り回動中心線Cを下側支持部29よりも下方位置(前記想定範囲Sを区画する下側想定直線SDよりも下方位置)に設定する。剃刀ヘッド1が初期状態P(中立状態)から下向きへのみ首振りする場合には、首振り回動中心線Cを上側支持部28よりも上方位置(前記想定範囲Sを区画する上側想定直線SUよりも上方位置)に設定する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 (a)は第1実施形態にかかる首振り式剃刀において剃刀ヘッドの初期状態(中立状態)を示す側面図であり、(b)はこの剃刀ヘッドを圧接するプッシャの先端部を示す部分斜視図である。
【図2】 (a)は図1(a)に示す首振り式剃刀の剃刀ヘッド側を平面側から見た部分断面図であり、(b)は同じく側面側から見た部分断面図である。
【図3】 (a)は図2(a)の部分拡大図であり、(b)は図2(b)の部分拡大図である。
【図4】 (a)は剃刀ヘッドの上向き首振り状態を示す図3(b)相当図であり、(b)は剃刀ヘッドの下向き首振り状態を示す図3(b)相当図である。
【図5】 (a)は第2実施形態にかかる首振り式剃刀において剃刀ヘッドの初期状態(中立状態)を示す部分平面図であり、(b)は同じく部分側面図であり、(c)は同じく側面側から見た部分断面図である。
【図6】 (a)は第1,2実施形態の別例1にかかる首振り式剃刀において剃刀ヘッドの初期状態(中立状態)を示す図3(b)相当図であり、(b)は剃刀ヘッドの上向き首振り状態を示す図4(a)相当図であり、(c)は剃刀ヘッドの下向き首振り状態を示す図4(b)相当図である。
【図7】 (a)は第1,2実施形態の別例2にかかる首振り式剃刀において剃刀ヘッドの初期状態(中立状態)を示す図3(a)相当図であり、(b)は同じく図3(b)相当図である。
【符号の説明】
1…剃刀ヘッド、2…ホルダ、3…刃体、7…ホルダヘッド、11…プッシャ、12…弾性体、13a…ホルダヘッド前面、16…腕部、17…受け部、19…上側押圧部、20…下側押圧部、21…上側段差部、22…下側段差部、23…プッシャの凹部、24…開口部、26…上側角部、27…下側角部、28…プッシャの上側支持部、29…プッシャの下側支持部、30…プッシャの受け面、32…剃刀ヘッドの凸部、33…剃刀ヘッドの上側支持部、34…剃刀ヘッドの下側支持部、35…剃刀ヘッドの受け面、36…片持ち梁状ばね、36a…軸線、37…剃刀ヘッドの凹部、37a…側部、C…首振り回動中心線、P…初期状態、Q,R…首振り状態、W…基準面、M…プッシャの上下両側支持部間の想定平面、Z…上下方向、X…前後方向(往復動方向)。
Claims (15)
- 刃体を有する剃刀ヘッドと、この剃刀ヘッドを上下方向へ首振り可能に支持するホルダとを備え、この剃刀ヘッドをその首振りに伴い圧接するプッシャを設けた首振り式剃刀において、
前記剃刀ヘッドとプッシャとにはそれぞれ上側支持部と下側支持部とを上下方向へ互いに離間して設け、前記剃刀ヘッドが前記プッシャに支えられて静止する初期状態と、この初期状態から剃刀ヘッドを上下方向へ回動させた首振り状態とのそれぞれの状態で、剃刀ヘッドの上側支持部とプッシャの上側支持部とが互いに当接し得るとともに、剃刀ヘッドの下側支持部とプッシャの下側支持部とが互いに当接し得るようにし、
前記プッシャが突出するホルダヘッドの前面に想定した基準面に対し前記プッシャの上側支持部がなす距離をAとし、この基準面に対し前記プッシャの下側支持部がなす距離をBとした場合、少なくとも前記初期状態で、A<Bに設定したことを特徴とする首振り式剃刀。 - 刃体を有する剃刀ヘッドと、この剃刀ヘッドを上下方向へ首振り可能に支持するホルダとを備え、この剃刀ヘッドをその首振りに伴い圧接するように弾性体により付勢されて往復動し得るプッシャを設けた首振り式剃刀において、
前記剃刀ヘッドとプッシャとにはそれぞれ上側支持部と下側支持部とを上下方向へ互いに離間して設け、前記剃刀ヘッドが前記プッシャに支えられて静止する初期状態と、この初期状態から剃刀ヘッドを上下方向へ回動させた首振り状態とのそれぞれの状態で、剃刀ヘッドの上側支持部とプッシャの上側支持部とが互いに当接し得るとともに、剃刀ヘッドの下側支持部とプッシャの下側支持部とが互いに当接し得るようにし、
前記プッシャで上側支持部と下側支持部とを結ぶ想定平面は、少なくとも前記初期状態で、上方から下方に向うに従い、前記プッシャが突出するホルダヘッドの前面に想定した基準面に対し離間するように、前記プッシャの往復動方向に対し傾斜している
ことを特徴とする首振り式剃刀。 - 刃体を有する剃刀ヘッドと、この剃刀ヘッドを上下方向へ首振り可能に支持するホルダとを備え、この剃刀ヘッドをその首振りに伴い圧接するように付勢するプッシャとして、ホルダヘッドから突出する片持ち梁状ばねを設けた首振り式剃刀において、
前記剃刀ヘッドとプッシャとしての前記片持ち梁状ばねの自由端部とにはそれぞれ上側支持部と下側支持部とを上下方向へ互いに離間して設け、前記剃刀ヘッドが前記プッシャに支えられて静止する初期状態と、この初期状態から剃刀ヘッドを上下方向へ回動させた首振り状態とのそれぞれの状態で、剃刀ヘッドの上側支持部とプッシャとしての前記片持ち梁状ばねの自由端部における上側支持部とが互いに当接し得るとともに、剃刀ヘッドの下側支持部とプッシャとしての前記片持ち梁状ばねの自由端部における下側支持部とが互いに当接し得るようにし、
前記プッシャで上側支持部と下側支持部とを結ぶ想定平面は、少なくとも前記初期状態で、上方から下方に向うに従い、前記プッシャとしての片持ち梁状ばねが突出するホルダヘッドの前面に想定した基準面に対し離間するように、前記片持ち梁状ばねの軸線に対し傾斜している
ことを特徴とする首振り式剃刀。 - 前記ホルダに対する剃刀ヘッドの首振り回動中心線は、前記プッシャの上側支持部と下側支持部との間に位置していることを特徴とする請求項1または請求項2または請求項3に記載の首振り式剃刀。
- 前記プッシャは前記剃刀ヘッドの刃体の刃先の延設方向に沿った両側に配設され、この両プッシャ間には一方のプッシャの上側支持部及び下側支持部と他方のプッシャの上側支持部及び下側支持部との間の開口部で上下方向へ開放された凹部を形成し、前記剃刀ヘッドに形成した凸部をこの開口部から凹部に嵌め込んで両プッシャ間で挟持したことを特徴とする請求項1から請求項4のうちいずれかの請求項に記載の首振り式剃刀。
- 前記両プッシャ間の凹部の開口部において一方のプッシャの上側支持部及び下側支持部と他方のプッシャの上側支持部及び下側支持部とを結ぶ方向の間隔は、ホルダヘッドの前面から離れる方向へ向うほど大きくなっていることを特徴とする請求項5に記載の首振り式剃刀。
- 前記剃刀ヘッドには前記プッシャが嵌め込まれる凹部を形成し、刃体の刃先の延設方向に沿った両側でこの凹部に設けた両側部間でこのプッシャを挟持したことを特徴とする請求項1から請求項4のうちいずれかの請求項に記載の首振り式剃刀。
- 前記プッシャは、ホルダヘッドの前面から突出する腕部と、この腕部の先端部に設けた受け部とを有し、
この受け部は、腕部の先端部で上方へ突設されてこの腕部の先端部との間で段差部を形成した上側押圧部と、腕部の先端部で下方へ突設されてこの腕部の先端部との間で段差部を形成した下側押圧部とを有し、前記上側支持部はこの上側押圧部に形成され、前記下側支持部はこの下側押圧部に形成されている
ことを特徴とする請求項1から請求項7のうちいずれかの請求項に記載の首振り式剃刀。 - 前記受け部の上側押圧部の形態と前記受け部の下側押圧部の形態とが互いに異なることを特徴とする請求項8に記載の首振り式剃刀。
- 前記プッシャにおいて上側支持部と下側支持部とを結ぶ想定平面上に受け面を形成するとともに、前記剃刀ヘッドにおいて上側支持部と下側支持部とを結ぶ想定平面上に受け面を形成し、このプッシャの受け面とこの剃刀ヘッドの受け面とを前記初期状態で互いに面接触可能に相対向させたことを特徴とする請求項1から請求項9のうちいずれかの請求項に記載の首振り式剃刀。
- 前記初期状態で前記プッシャの受け面と剃刀ヘッドの受け面とが互いに面接触し得る面積は、1〜20mm2であることを特徴とする請求項10に記載の首振り式剃刀。
- 前記初期状態で前記プッシャの受け面と剃刀ヘッドの受け面とが互いに面接触し得る面積よりも、前記首振り状態で前記プッシャの受け面と剃刀ヘッドの受け面とが互いに面接触し得る面積が減少することを特徴とする請求項10または請求項11に記載の首振り式剃刀。
- 前記プッシャの上側支持部と下側支持部とのうち少なくとも一方のものは、丸みを持たせた角部に形成されていることを特徴とする請求項1から請求項12のうちいずれかの請求項に記載の首振り式剃刀。
- 前記プッシャにおいて上側支持部と下側支持部とを結ぶ受け面を形成するとともに、前記剃刀ヘッドにおいて上側支持部と下側支持部とを結ぶ受け面を形成し、このプッシャの受け面とこの剃刀ヘッドの受け面との間には前記初期状態で上側支持部と下側支持部との間にわたり間隙を生じることを特徴とする請求項1から請求項9のうちいずれかの請求項に記載の首振り式剃刀。
- 前記剃刀ヘッドは上下方向のうち上向き及び下向きへそれぞれ前記初期状態から首振り可能にホルダに対し支持されていることを特徴とする請求項1から請求項14のうちいずれかの請求項に記載の首振り式剃刀。
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