JP2731657B2 - 往復動式電気かみそり - Google Patents

往復動式電気かみそり

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JP2731657B2 JP1131292A JP1131292A JP2731657B2 JP 2731657 B2 JP2731657 B2 JP 2731657B2 JP 1131292 A JP1131292 A JP 1131292A JP 1131292 A JP1131292 A JP 1131292A JP 2731657 B2 JP2731657 B2 JP 2731657B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、複数の内刃を有して揺
動するカッターヘッドを備えた往復動式電気かみそりに
関する。
【0002】
【従来の技術】特開昭62−227395号公報には、
二つの内刃と、これらが内接する二つのアーチ状外刃部
が並設された一枚の外刃とを備えたカッターヘッドを本
体ケースに揺動自在に取付け、その揺動の支点となる枢
軸を、外刃が内刃に接触する限界点を通る直線より上側
に設けたことを特徴とする技術が示されている。
【0003】この技術における枢軸の配置態様は図8ま
たは図9のいずれかが考えられる。図8は二つの内刃の
頂点を結ぶ接線より上側に枢軸を配置した場合を示し、
図9は前記接線より下側に枢軸を配置した場合を示して
いる。なお、図8および図9において符号1は本体ケー
ス、2は揺動自在なカッターヘッド、3は内刃、4は外
刃、5は枢軸、Aは限界点、Bは内刃3の頂点、Cは接
線を夫々示している。内刃3および外刃4はカッターヘ
ッド2に設けられ、枢軸5はカッターヘッド2の長手方
向両端を本体ケース1に対して回動自在に支持してお
り、また、内刃3はカッターヘッド2の揺動に拘らず本
体ケース1に内蔵された図示しない駆動機構により往復
移動されるようになっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】特開昭62−2273
95号公報の電気かみそりの使用時には図8および図9
中接線Cと使用者の肌面とが一致し、図8および図9中
例えば矢印D方向に電気かみそりを移動させてひげそり
が行われる。この場合、カッターヘッド2は前記接線に
沿って前記移動方向とは逆方向の力(換言すれば摩擦
力)Fを受ける。この力Fは枢軸5と頂点Cとを結ぶ直
線方向の分力Fpと、これに直角な方向に向かう力Fm
とに分解でき、そのうちの分力Fmによりカッターヘッ
ド2が動かされる。すなわち、図8の構成では分力Fm
が反時計回りの回転偶力として作用して、カッターヘッ
ド2が枢軸5を中心にして反時計回りに回動される。ま
た、図9の構成では分力Fmが時計回りの回転偶力とし
て作用して、カッターヘッド2が枢軸5を中心にして時
計回りに回動される。
【0005】そのため、図8の構成では、カッターヘッ
ド2の反時計回りの回動により、図8中左側(かみそり
の移動方向前側)の内刃3およびこれが内接する外刃部
が押し下げられるとともに、右側(かみそりの移動方向
後側)の内刃3およびこれが内接する外刃部が押し上げ
られるから、肌への接触は維持される。しかし、図8の
構成では枢軸5が前記接線Cより上側にあるため、これ
ら枢軸まわりが肌に当たって、ひげそりの邪魔になり易
いという問題がある。
【0006】また、図9の構成では図8のような問題は
ないが、カッターヘッド2の時計回りの回動により、図
9中左側の内刃3および外刃部が上げられるとともに、
右側の内刃3および外刃部が下げられる。そのため、左
側の外刃部が肌との密接力を強くして肌との摩擦力を増
大するので、肌との滑りが悪くなるとともに、右側の外
刃部が肌から離れ易くなるという問題がある。
【0007】本発明の目的は、カッターヘッドを揺動さ
せる構成がひげそりの邪魔になることがないとともに、
カッターヘッドの揺動に伴う同ヘッドの肌への追従性を
向上できる往復動式電気かみそりを得ることにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、長手方向に沿
って往復運動される複数の内刃と、これら内刃が内接す
る外刃とを有するカッターヘッドを備え、このカッター
ヘッドを本体ケースに対し前記カッターヘッドの長手方
向と直交する方向に揺動可能に取付けた往復動式電気か
みそりに適用され、前記目的を達成するために、前記カ
ッターヘッドの長手方向両端壁に二つの被支持部を夫々
設けるとともに、前記カッターヘッドの両端壁に対向す
る本体ケースの両端壁に前記二つの被支持部に夫々対応
して嵌合する二つの支持部を夫々設け、前記二つの支持
部に嵌り合う前記二つの被支持部が移動可能であって、
かつ、この移動軌跡を円弧状とするとともに、これら二
つの移動軌跡の回動中心間距離を、前記二つの被支持部
間の離間距離より大きくしたものである。
【0009】
【作用】本発明の構成において、互いに嵌り合う二つの
支持部および被支持部は、カッターヘッドを本体ケース
の端壁に対して揺動可能に支持する。そして、カッター
ヘッドの端壁に夫々設けられた二つの被支持部は、カッ
ターヘッドの揺動に伴い円弧状の軌跡を描いて移動す
る。これら移動軌跡の回動中心間距離は前記二つの被支
持部相互の離間距離より大きいから、互いに嵌り合う二
つの支持部および二つの被支持部の相互関係は四節回転
連鎖の中の両てこ機構と等価であり、実質的にはカッタ
ーヘッドの長手方向両端に配置された前記両てこ機構を
介してカッターヘッドはケース本体に揺動可能に支持さ
れている。
【0010】そして、両てこ機構は、揺動する2本のリ
ンクを連結する一対のリンクの一方、例えば最短リンク
と向かい合うリンクが固定されたものである。そのた
め、ひげそりの際にかみそりの移動方向前側に位置する
内刃およびこれが内接する外刃部が肌との接触により力
を受けると、この内刃およびこれが内接する外刃部が押
し下げられると同時に、かみそりの移動方向後側に位置
する内刃およびこれに内接する外刃部が押し上げられ
て、この外刃部が肌に押し当てられる。
【0011】また、前記両てこ機構をなす支持部および
支持部は、カッターヘッドの長手方向両端壁およびこれ
らに対向する本体ケースの端壁に設けられるから、いず
れも内刃の頂点を結ぶ接線より下側に配置され、これら
がひげそりの際に肌に当たることがない。
【0012】
【実施例】以下、図1〜図5を参照して本発明の第1実
施例を説明する。図1および図2中符号11は合成樹脂
製の本体ケースを示し、このケース11にはその幅方向
両端に夫々位置して上向きの端壁12が一体に突出され
ている。これら端壁12の下端を一体につないだ本体ケ
ース11の上端壁11aの上面は、このケース11の厚
み方向つまり前後方向に沿う凹状湾曲面で形成されてい
るとともに、この上端壁11aの略中央部には通孔13
が形成されている。
【0013】本体ケース11内にはモータ14が内蔵さ
れている。このモータ14の回転軸14aには、この軸
14aに対して偏心した位置に駆動軸15が上向きに突
設された偏心カム16が固定されている。この偏心カム
16の上部は通孔13を通って本体ケース11外に突出
されている。
【0014】本体ケース11にはカッターヘッド21が
その長手方向と直交する方向に、つまり、凹状湾曲面の
前後方向に沿い揺動可能に設けられている。カッターヘ
ッド21は、図1〜図3に示されるようにヘッドフレー
ム22と、ヘッドベース23と、二つの内刃24,25
と、一つの外刃26とを備えている。
【0015】ヘッドフレーム22は、左右一対の端壁2
2aと、これらを一体につないだ左右方向に長い前後の
壁部22bとから上下両端が開放された枠構造をなして
いる。端壁22aの下面は前記上端壁11aの上面に沿
うような円弧面で形成されているとともに、壁部22b
の内側には外刃係止部27が夫々設けられている。外刃
係止部27は例えば段部によって形成され壁部22bの
長手方向に延びている。
【0016】ヘッドベース23は、合成樹脂製であっ
て、周部に下向きの突縁を有した平板状のベース主部2
3aの両端部に夫々上向きのアーム23bを二つづつ一
体に突設して形成されている。ベース主部23aの全長
はヘッドフレーム22の左右両端壁22aの内面間の距
離より短い。そして、各アーム23bは可撓変形が可能
な薄板構造であり、その比較的肉厚な上端部は、ヘッド
フレーム22の端壁22aの上部内面に夫々固定されて
いる。したがって、ベース主部23aは、各アーム23
bを介して吊持されており、各アーム23bの可撓変形
を介して長手方向に往復移動できるように設けられてい
る。
【0017】図1に示されるようにベース主部23aの
例えば長手方向中央部の下面には、前記駆動軸15の直
径と略同じ溝幅のカム溝28が設けられている。このカ
ム溝28はベース主部23aの長手方向と直交する方向
に延びる一対の壁板部28a(一方のみ図1に図示)間
に形成されたものであり、前記壁板部28aの下面は前
記上端壁11aの上面に沿うような円弧面で形成されて
いる。そして、カム溝28には駆動軸15が挿入されて
いる。したがって、駆動軸15が偏心回転されることに
より、その偏心量の2倍のストロークでヘッドベース2
3が、その長手方向に各ア−ム23bの可撓変形を伴っ
て往復移動されるようになっている。
【0018】ベース主部23aの例えば長手方向中央部
上面には二本の内刃支持軸29が一体に突設されてい
る。一方の支持軸29にはその軸方向に移動可能に一方
の内刃24が取付けられているとともに、他方の支持軸
29にはその軸方向に移動可能に他方の内刃25が取付
けられている。また、両支持軸29は下部が大径な段付
き構造であって、その大径部と内刃24,25との間に
はコイルばね30が夫々介装されている。コイルばね3
0は内刃24,25に上向きの付勢力を与えている。な
お、図1中符号Kは内刃24,25の頂点、Jは頂点2
4,25を通る接線である。
【0019】外刃26は、その内面に内刃24が押し付
けられる断面アーチ状の第1外刃部26aと、同じく内
面に内刃25が押し付けられる断面アーチ状の第2外刃
部26bを有している。これら並設された両外刃部26
a,26bには図示しないが無数のひげ切断孔が形成さ
れている。さらに、外刃26の両側縁外面には合成樹脂
製の係合部26cが夫々取付けられている。
【0020】この外刃26は、前記カッターヘッド21
の外刃係止部27に係合部31を夫々係合させることに
よって、カッターヘッド21の上部開口を塞いで着脱可
能に設けられている。なお、この外刃26は内刃24,
25を伴って図1中上下方向に移動できるようになって
いる。
【0021】次に、カッターヘッド21を揺動可能に取
付ける構成を説明する。図2等に示されるようにヘッド
フレーム22の端壁22aには、その外郭の内側に位置
して被支持部としての二つの係合穴31が、ヘッドフレ
ーム21の前後方向に離間距離Xを隔てて設けられてい
る。これら係合穴31には支持部としての支持リンク3
2の上端に設けた上端軸部32aが夫々回動可能に嵌合
されている。また、前記端壁22aに対向する本体ケー
ス11の端壁12には、同じ長さをなす前記二つの支持
リンク32が取付けられている。すなわち、端壁12に
はその外郭の内側に位置して二つの軸受け穴33が夫々
設けられ、これら軸受け穴33には両支持リンク32の
下端に設けた下端軸部32bが夫々回動可能に嵌合され
ている。そして、二つの軸受け穴33は後述の移動軌跡
の回動中心相互間の離間距離、つまり回動中心間距離Y
だけ、本体ケース12前後方向(厚み方向)に隔てられ
ており、その回動中心間距離Yは前記離間距離Xよりも
大きくしてある。したがって、2本を一組とする左右の
支持リンク32の軸受け孔33を中心とする回動を介し
てカッターヘッド21は揺動可能に支持されている。
【0022】前記構成の往復動式電気かみそりにおい
て、モータ14が動作されると、それにより回転される
駆動軸15の偏心回転がヘッドベース23のカム溝28
との係合により、ヘッドベース23の長手方向の往復運
動に変換される。したがって、ヘッドベース23ととも
に二つの内刃24,25が同時に外刃26の第1外刃部
26aおよび第2外刃部26bの内面に接しながら移動
される。そのため、外刃26のひげ切断孔に導入された
ひげを内刃24,25の移動によって切断できる。
【0023】このひげそりにおいて、本体ケース11の
端壁12にカッターヘッド21を揺動可能に支持する支
持リンク32等は、いずれも本体ケース11およびカッ
ターヘッド21の対向する端壁12,22aの外郭の内
側にあって、外に突出されていないから、支持リンク3
2等が肌に当たることがない。したがって、支持リンク
32等がひげそりの邪魔になることがなく、使用感が良
いものである。
【0024】なお、前記ひげそり時においてカッターヘ
ッド21のヘッドフレーム22は、ヘッドベース23と
一緒に往復移動されることはないとともに、ひげそりの
際の肌に対する押しつけにより、相対的には図5の実線
の位置から肌Zが2点鎖線で示す位置に下がったと同じ
になるから、外刃26は多少上下方向に移動可能であっ
て、肌Zの凹凸に追従できる。
【0025】ところで、カッターヘッド21は、その自
重により通常の状態および真上から荷重が加わった場合
においては、図1および図4中実線に示されるように2
本の支持リンク32がハの字の配置となるようにして安
定し、揺動することがない。この状態で、2本の支持リ
ンク32の回動中心となる二つの軸受け穴33間は固定
リンクとみなすことができるとともに、2本の支持リン
ク32の上端軸部32aが夫々嵌合された係合穴31間
もリンクとみなすことができる。そして、既述のように
係合穴31間の離間距離X(リンクの長さとみなされ
る)よりも軸受け穴33間の距離つまり回動中心間距離
Y(固定リンクの長さとみなされる)の方が長いから、
結局のところ、四節回転連鎖の中の両てこ機構と等価の
構成を、カッターヘッド21の長手方向両端に夫々設け
て、これら両てこ機構を介してカッターヘッド21はケ
ース本体11に揺動可能に支持されている。
【0026】そのため、かみそり全体を図4において左
方向に滑らせてひげそりを行う場合には、その移動方向
前側に位置する内刃24およびこれが内接する外刃26
の第1外刃部26aが肌との接触により力Gを受ける。
そうすると、図5に示されるように肌が傾いている場合
には、前記力Gによって前記移動方向前側に位置した一
方の支持リンク32が軸受け穴33を中心に時計回り方
向に回動されて、内刃24およびこれが内接する第1外
刃部26aが、図4の実線に示す内刃24の位置から同
図点線で示す位置へ、さらに前記力Gが大きい場合には
同図2点鎖線で示す位置へ押し下げられる。なお、図4
中符号Lは前記移動方向前側に位置した支持リンク32
の上端軸部32aおよび係合穴31の移動軌跡を示して
いる。
【0027】このような一方の支持リンク32の動きに
伴って、ヘッドフレーム22の端壁22aが連結棒とし
て作用して前記移動方向後側に位置した他方の支持リン
ク32を、軸受け穴33を中心に時計回り方向に回動さ
せる。そのため、前記移動方向後側に位置した内刃25
およびこれが内接する第2外刃部26bが、図4の実線
に示す内刃25の位置から同図点線で示す位置へ、さら
に前記力Gが大きい場合には同図2点鎖線で示す位置へ
押し上げられる。なお、図4中符号Mは前記移動方向後
側に位置した支持リンク32の上端軸部32aおよび係
合穴31の移動軌跡を示している。
【0028】このようにしてかみそりの移動方向後側に
位置した内刃25および第2外刃部26bを押し上げる
から、第2外刃部26bと肌Zとの密接を維持すること
ができる。すなわち、肌Zへの追従性が良いので、切れ
味の低下を招くことがなく、したがって、ツイン刃とし
ての特徴を維持できる。しかも、前記移動方向前側に位
置した第1外刃部26aの肌Zへの食い込みが強まるこ
ともないから、肌Zに沿って円滑かつ容易にかみそりを
移動させてひげそりを行うことができる。
【0029】前記第1実施例ではカッターヘッドを揺動
させるのに支持部として支持リンクを用いたが、これに
省略して図6または図7に示されるように実施しても良
く、このようにすれば、本発明の所期の目的を達成でき
ることは勿論のこと、部品点数が少なくなって、製造性
を向上できる。
【0030】図6に示された第2実施例では、本体ケー
ス11の端壁12の内面に支持部として円弧状をなす二
つのガイド溝41を逆ハの字状に設ける。また、カッタ
ーヘッド21の端壁22aの外面には被支持部としての
二つの突軸部42を突設し、これら突部42を前記ガイ
ド溝41に夫々摺動可能に嵌合する。したがって、ガイ
ド溝41の中心線は突軸部42の移動軌跡L,Mと一致
し、図6中点Pは移動軌跡L,Mの回動中心を示し、R
はその回転半径を示している。なお、以上の説明した点
以外の構成は図示しない点を含めて前記第1実施例と同
じである。
【0031】この第2実施例の構成においても、かみそ
り全体を図6において左方向に滑らせてひげそりを行う
場合には、その移動方向前側に位置する内刃およびこれ
が内接する外刃の第1外刃部が肌との接触により力Gを
受ける。そのため、前記移動方向前側に位置した一方の
突軸部42が同前側のガイド溝41によって下方に案内
されると同時に、かみそりの移動方向後側に位置した他
方の突軸部42が同後側のガイド溝41によって上側に
案内される。したがって、カッターヘッド21はかみそ
りの移動方向前側が下がるとともに後側が上がるため、
本発明の所期の目的を達成できる。
【0032】図7に示された第3実施例では、本体ケー
ス11の端壁12の内面に支持部として円弧状をなす二
つのガイド溝51を逆ハの字状に設ける。また、カッタ
ーヘッド21の端壁22aの外面には被支持部としての
二つの突軸部52を突設し、これら突軸部52にスライ
ダー53を夫々回動可能に嵌合する。そして、これらス
ライダー53を前記ガイド溝51に夫々摺動可能に嵌合
する。したがって、ガイド溝51の中心線は突軸部52
およびスライダー53の移動軌跡L,Mと一致し、図7
中点Pは移動軌跡L,Mの回動中心を示し、Rはその回
転半径を示している。なお、以上の説明した点以外の構
成は図示しない点を含めて前記第1実施例と同じであ
る。
【0033】この第3実施例の構成においても、かみそ
り全体を図7において左方向に滑らせてひげそりを行う
場合には、その移動方向前側に位置する内刃およびこれ
が内接する外刃の第1外刃部が肌との接触により力Gを
受ける。そのため、前記移動方向前側に位置した一方の
突軸部52およびこれに嵌合されたスライダー53が同
前側のガイド溝51によって下方に案内されると同時
に、かみそりの移動方向後側に位置した他方の突軸部5
2およびこれに嵌合されたスライダー53が同後側のガ
イド溝51によって上側に案内される。したがって、カ
ッターヘッド21はかみそりの移動方向前側が下がると
ともに後側が上がるため、本発明の所期の目的を達成で
きる。
【0034】本発明は前記各実施例には制約されない。
例えば図6および図7に示した実施例において、本体ケ
ース11の端壁12に突軸部41またはスライダー53
が嵌合される突軸部52を支持部として突設するととも
に、カッターヘッド21の端壁22aに前記支持部が嵌
合されるガイド溝41または51を被支持部として設け
て実施しても差支えない。
【0035】また、前記各実施例では外刃26が複数の
外刃部を有した一枚物であるが、これに代えて内刃と同
数の外刃をヘッドフレームに設けて実施しても良い。さ
らに、内刃の数も二つに限らず3つ以上としても良い。
【0036】
【発明の効果】以上詳記したように本発明によれば、複
数の内刃とこれらが内接する外刃とを有するカッターヘ
ッドの長手方向両端壁に二つの被支持部を夫々設けると
ともに、前記カッターヘッドの両端壁に対向する本体ケ
ースの両端壁に前記二つの被支持部に夫々対応して嵌合
する二つの支持部を夫々設け、前記二つの支持部に嵌り
合う前記二つの被支持部が移動可能であって、かつ、こ
の移動軌跡を円弧状とするとともに、これら二つの移動
軌跡の回動中心間距離を、前記二つの被支持部間の離間
距離より大きくして、本体ケースに対し前記ヘッドをそ
の長手方向と直交する方向に揺動可能に取付けた構成に
より、ひげそりの際にかみそりの移動方向前側に位置す
る内刃およびこれが内接する外刃部が肌との接触により
力を受けた際に、かみそりの移動方向後側に位置する内
刃が内接する外刃部を肌に押し当てることができ、した
がって、カッターヘッドの揺動に伴う同ヘッドの肌への
追従性を向上できるとともに、支持部および支持部は、
いずれも内刃の頂点を結ぶ接線より下側に配置され、こ
れらがひげそりの際に肌に当たることがないから、カッ
ターヘッドを揺動させる構成がひげそりの邪魔になら
ず、使用感が良い。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例に係る電気かみそりのカッ
ターヘッドまわりの構成を示す断面図。
【図2】図1に示されたカッターヘッドまわりを分解し
て示す斜視図。
【図3】図1に示されたカッターヘッドを分解して示す
斜視図。
【図4】同第1実施例に係る二つの内刃の動作を原理を
示す図。
【図5】同第1実施例に係る電気かみそりの使用時の動
作を示す図。
【図6】本発明の第2実施例に係る電気かみそりのカッ
ターヘッドまわりの構成を一部断面して示す側面図。
【図7】本発明の第3実施例に係る電気かみそりのカッ
ターヘッドまわりの構成を一部断面して示す側面図。
【図8】従来の電気かみそりのカッターヘッドまわりの
構成を概略的に示す側面図。
【図9】従来の電気かみそりのカッターヘッドまわりの
構成を概略的に示す側面図。
【符号の説明】
11…本体ケース、12…端壁、21…カッターヘッ
ド、22a…端壁、24、25…内刃、26…外刃、3
1…係合穴(被支持部)、32…支持リンク(支持
部)、33…軸受け穴、41,51…ガイド溝(支持
部)、42…突軸部(被支持部)、52…突軸部(被支
持部)、53…スライダー(被支持部)、X…離間距
離、Y…回動中心間距離、L,M…移動軌跡。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 長手方向に沿って往復運動される複数の
    内刃と、これら内刃が内接する外刃とを有するカッター
    ヘッドを備え、このカッターヘッドを本体ケースに対し
    前記カッターヘッドの長手方向と直交する方向に揺動可
    能に取付けた往復動式電気かみそりにおいて、 前記カッターヘッドの長手方向両端壁に二つの被支持部
    を夫々設けるとともに、前記カッターヘッドの両端壁に
    対向する本体ケースの両端壁に前記二つの被支持部に夫
    々対応して嵌合する二つの支持部を夫々設け、 前記二つの支持部に嵌り合う前記二つの被支持部が移動
    可能であって、かつ、この移動軌跡を円弧状とするとと
    もに、これら二つの移動軌跡の回動中心間距離を、前記
    二つの被支持部間の離間距離より大きくしたことを特徴
    とする往復動式電気かみそり。
JP1131292A 1992-01-24 1992-01-24 往復動式電気かみそり Expired - Fee Related JP2731657B2 (ja)

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