JP4296799B2 - 家具ユニットの連結構造 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は家具ユニットの連結構造に係り、更に詳しくは、書架システムやデスクシステム等に用いられる家具ユニットの相対位置を容易に決定してこれらを安定した状態で相互に連結することのできる連結構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、書架システムやデスクシステム等に適用できる支持体を構成する家具ユニットは、左右一対の支柱と、これら支柱の上下を相互に連結する連結フレームと、上下の連結フレーム間で支柱間に配置された複数の横架材と、当該横架材に支持されたパネルとを備えたものが知られている。この家具ユニットは、支柱の前面に形成されたスロット穴を利用してブラケットを係り合わせ、当該ブラケットに棚板を支持させて書架を構成したり、或いは、所定の高さ位置に天板を配置して上方に棚板を備えたデスクを構成する。
【0003】
前述した書架システムやデスクシステムは、これらを複数設けて相互に連結した状態で一定のレイアウトを形成する場合がある。このような相互連結を行う場合には、従来では、各家具ユニットの上部連結フレーム相互間、若しくは、支柱相互間に金具を散点的に掛け渡し、これら金具の端部を上部連結フレーム若しくは支柱にそれぞれねじ止めすること等により対応することが行われている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このような金具による連結構造にあっては、相互に連結される家具ユニットの相対位置を容易に決定できないという不都合がある。また、家具ユニット全体の自重や、荷重が加わった時のねじり変形や撓み変形等に対する強度が十分ではなく、連結構造としての信頼性も十分に確保されたものとはなっていない。
しかも、散点的に金具を配置してそれらをねじ止めする必要があるため、これが家具ユニットを利用して構成された書架システムやデスクシステムの外側に表出するものとなり、外観上の体裁は必ずしも良好に保てるものではなく、結果として製品価値を低下させる要因ともなっている。
【0005】
【発明の目的】
本発明は、このような不都合に着目して案出されたものであり、その目的は、複数の家具ユニットを相互に連結するに際し、それらの相対位置を容易且つ迅速に特定した状態で連結を行うことのできる家具ユニットの連結構造を提供することにある。
【0006】
本発明の他の目的は、家具ユニットを構成する支柱や上部連結フレームをカバーする装飾面を有する部材を用いて家具ユニットの外周側を連結領域とし、広い連結領域による連結強度を十分に高めることのできる家具ユニットの連結構造を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するため、本発明は、左右一対の支柱と、これら支柱を相互に連結する上部連結フレーム及び下部連結フレームとを備えた二つの家具ユニットを設けるとともに、これら家具ユニットの後部を対向配置させた状態で連結装置を介して相互に連結する家具ユニットの連結構造において、
前記連結装置は、各家具ユニットの上部連結フレームを前後方向に跨ぐ前後幅を備えた第1の連結装置と、前記支柱を前後方向に跨ぐ前後幅を備えた第2の連結装置とを含み、
前記第1及び第2の連結装置は、前後の家具ユニット間に所定の隙間を形成する状態で各家具ユニットを連結する位置決め手段を備える、という構成を採っている。このような構成とすれば、前後の各家具ユニットの相対位置を第1及び第2の連結装置を用いて決定でき、特に、所定間隔を隔てた状態で各家具ユニットを連結する作業であっても容易に連結を行うことが可能となる。
【0008】
【発明の実施の形態】
本発明において、前記第1の連結装置は、前後の上部連結フレーム上に位置するとともに、当該上部連結フレームに沿って延びる外側装飾面を有するトップ面含み、前記位置決め手段は、前記トップ面の前後下面側に設けられた前後一対の垂下面により構成することができる。このような構成とすれば、第1の連結装置による連結領域が上部連結フレームの長さに対応して形成できるようになり、連結強度を高めた状態に保つことが可能となる。しかも、第1の連結装置自体が外側装飾機能を有するので、外観上の体裁を良好に保って製品価値を向上させることもできる。
【0009】
また、前記第2の連結装置は、前後の支柱の外側面側に位置するとともに、当該支柱に沿って延びる外側装飾面を有するサイド面部を含み、前記位置決め手段は、前記サイド面部の前後に設けられて前部に位置する支柱の前面側と、後部に位置する支柱の後面側に位置する前後一対の内側面部と、前記サイド面部の内面側に設けられて前後の支柱の各外側面に接する突き当て部とにより構成することができる。このような構成では、第1の連結装置と同様に広い連結領域が形成でき、第1の連結装置による各家具ユニットの連結と相互に相まって、前後の家具ユニットの外周側領域を装飾でき、また、ねじり変形や撓み変形等を生じ難い剛性を付与した家具ユニットの連結構造を提供することができる。
【0010】
【実施例】
以下、本発明の実施例を図面を参照しながら説明する。
【0011】
図1には、本実施例に係るデスクの概略斜視図が示され、図2には、その正面図が示されている。また、図3及び図4には、連結を解除した状態の概略斜視図及び左側面図が示されている。これらの図において、デスク10,10は、それらの後部が対向する状態で、すなわち背中合わせされた状態で配置されている。各デスク10を構成する前後一対の家具ユニットU,Uは、それらの外周側を前後方向に跨ぐように設けられた第1の連結装置としてのトップカバーC1と、第2の連結装置としてのサイドカバーC2によって相互に連結されている。各家具ユニットUの上部には上下二段の棚板Tが配置されているとともに、この棚板Tの下方位置における所定の高さ位置に天板Pが配置されている。これらデスク10は、相互に同一構造を備えて構成されているため、以下の説明では、一方のデスク10について説明し、他方のデスク10については同一符号を用いて説明を省略する。
【0012】
デスク10において、家具ユニットUは、左右一対の支柱11,11と、これら支柱11,11の上端部間及び下端部よりやや上方位置間を相互に連結する上部連結フレーム12及び下部連結フレーム13と、これら連結フレーム12,13間において、支柱11,11間に配置された複数の横架材14と、当該横架材14に支持されたパネル15とからなる。
【0013】
前記支柱11は、図5に示されるように、例えば、押出成形法により得られた略中空の角柱パイプ状をなし、その前後各面に、上下方向に沿って延びるスロット穴11Aが形成され、このスロット穴11Aを利用して前記天板Pの後部と棚板Tがそれぞれ支持されるようになっている。また、支柱11の下端部には、床面に沿う水平脚20,20が設けられ、これにより、前記上下の各連結フレーム12,13で各支柱11を連結したときに自立可能となる。ここで、各支柱11の下端部領域の内部には補強部材22,22がそれぞれ配置されている。補強部材22は、横断面が略コ字状となる形状に設けられているとともに、その上下方向長さは、前記下部連結フレーム13を支柱11間に配置したときに、当該連結フレーム13を天板14の手前に着座した者の膝領域に位置させることができる長さに設定されている。
【0014】
前記補強部材22の図5中上端部領域において、その内側面の上下二箇所にナット部材24,24が溶接により固定されている。そして、これらのナット部材24の中心ねじ穴と同軸線上に位置する貫通穴25,25が補強部材22の面内に形成されている。この一方、支柱11の左右側面、すなわち、外側面11B、内側面11Cには、前記補強部材22を支柱11の下端から挿入して当該補強部材22の下端位置と支柱11の下端位置とを一致させたときに前記ナット部材24及び貫通穴25と同軸上に位置する部分に連結用穴26,26が形成されている。また、これらの連結用穴26の上下各隣接位置と、支柱11の下端近傍位置には溶接用穴27が支柱11の上下方向三箇所に形成されている。従って、補強部材22を支柱11の下端から挿入し、前記溶接用穴27を通じて補強部材22,22を支柱11の各内側面に対して三箇所で溶接固定することができる。
【0015】
前記上部連結フレーム12は、図5、図6及び図10に示されるように、上部を開放形状とした略Cチャンネル状の内部空間を備えたフレーム本体28と、このフレーム本体28の長手方向両端に設けられたフック部材29とにより構成されている。フレーム本体28は、平面視略長方形状をなす底面30と、この底面30の短寸幅方向両端から上方に向けられた前後一対の起立面31,31と、これら起立面31,31の上端から内方に屈曲された前後一対の頂面32,32とからなり、底面30の長手方向両側には、長孔30A,30Aが形成されている。この一方、フック部材29は、前記底面30の長手方向両端部にそれぞれ位置するベース33と、このベース33に連なって本体フレーム28の長手方向端部を閉塞するように起立するとともに、略中央部に穴34Aが形成された端面形成部34と、この端面形成部34の上端中央部から外側下向きに折り曲げられたフック面部36とにより構成されている。フック部材29は、フレーム本体28の長手方向両端に位置させた状態で、溶接固定される。
【0016】
前記フレーム本体28内において、長孔30A,30Aが形成されている位置には、前記トップカバーC1を固定するための固定用治具38,38がそれぞれ配置される。これらの固定用治具38は、本体フレーム28内に収まる前後幅となるU字状部材39と、このU字状部材39の上端から外側に向けられて前記フレーム本体28の頂面32との間にトップカバーC1の下面側部分を挟み込む片部材40とからなる。ここで、U字状部材39の下端平面39Aの面内には、前記本体フレーム28の底面30に形成された長孔30Aの領域内に収まるナット41が固定されている。
【0017】
また、フレーム本体28の下部すなわち前記底面30の下面側には、図5及び図6に示されるように、隠蔽部材42が取り付けられるようになっている。この隠蔽部材42は、底面30の下面に沿って長手方向に延びる取付面部44と、この取付面部44の短寸幅方向前端から垂下する隠蔽部として作用する前垂下面部45と、取付面部44の後端から垂下して前垂下面部45と略平行となる後垂下面部46とからなる。取付面部44の長手方向両端側には、前記長孔30Aの領域内に位置する穴44A,44Aが形成されており、各穴44Aに対して下方から締結具を構成するボルト47を挿入して前記固定用治具38のナット41に締め付けることで、フレーム本体30に対して固定用治具38及び隠蔽部材42が一体化される。
【0018】
前記下部連結フレーム13は、図5に示されるように、左右方向に延びる中空状をなす角柱パイプ50と、この角柱パイプ50の長手方向両端に溶接固定される連結片51とにより構成されている。連結片51は、角柱パイプ50の長手方向に沿う端部を閉塞するとともに、当該角柱パイプ50の上下方向幅よりも大きな長さに設けられて支柱11の内側面に面接触する接触面部52と、この接触面部52の前後各縁に連なって角柱パイプ50の前後各面側に折り曲げられた補強屈曲面部53とにより構成されている。接触面部52の上下各中央部には、ボルト挿入穴52A,52Aがそれぞれ形成されており、これらのボルト挿入穴52Aと支柱11の連結用穴26とを一致させてボルト54をねじ込むことにより、当該ボルト54が支柱11内に位置するナット部材24に締め付けでき、これにより、下部連結フレーム13を所定の高さ位置で支柱11間に配置することができる。
【0019】
横架材14は、図4に示されるように、上下方向における四箇所で支柱11,11間に配置されている。この横架材11は、当該横架材11を後方側から見た図7に示されるように、支柱11間に延びるとともに縦断面形状が略コ字状をなす本体60と、この本体60の長手方向両端側に設けられた上向きの前部フック61及び下向きの後部フック62とからなる。本体60は、略鉛直面内に位置する前面部64と、この前面部64の上端及び下端から後方に向けられた上平面部65及び下平面部66と、これら上平面部65及び下平面部66の後端から垂下した上部後面部68と下部後面部69とにより構成されている。上部後面部68及び下部後面部69は、その長手方向長さが上平面部65及び下平面部66の長手方向長さよりも長く設けられており、それらの端部に前記後部フック62,62が前向きに設けられ、これにより、各後部フック62,62が、支柱11の後面に形成されたスロット穴11Aに着脱自在となっている。また、前記本体60において、前面部64の長手方向両端側に前部フック61が前向きに設けられ、このフック61を利用してパネル15を引っ掛けるようにして当該パネル15を支持するようになっている。
【0020】
前記パネル15は、図8及び図9に示されるように、略鉛直面内に位置する前面71と、この前面71の外周縁から後方に向けられた上下及び左右の周壁面72と、これら周壁面72の後端縁から内側に向けられた折り曲げ面73とにより構成されている。周壁面72の前後幅は、前記横架材14にパネルを支持させたときに、前面71が支柱11の前面よりも後方に退避した位置となる寸法に設定されている。また、パネル15の左右両側に位置する折り曲げ面73には、その上下二箇所にスロット75が形成されている。従って、パネル15を上下動させることで、スロット75に横架材14の前部フック61を受容して当該フック61に係り合わせることができ、これにより、パネル15を横架材14に支持させることができる。本実施例では、図4に示されるように、上部二つの横架材14,14に上部パネル15が支持され、これより下方の二つの横架材14,14に上下方向寸法が相対的に大きく設けられた下部パネル15が支持される。これらパネル15を横架材14に支持させた状態では、図9に示されるように、前述した隠蔽部材42における前垂下面部45の下端位置よりも上部のパネル15の上端が上方に位置するようになっており、従って、正面からデスク10を見たときに、上部連結フレーム12とパネル15の上端との間に隙間を表出させることがない。
【0021】
前記トップカバーC1はスチール等の金属材料を用いた押出成形による一体成形品として形成されている。このトップカバーC1は、図5,図6及び図10に示されるように、上部連結フレーム12と略同一の長さを有するとともに、前後対向配置される各家具ユニットU,Uの上部連結フレーム12,12間に所定間隔を隔てた状態で当該上部連結フレーム12,12を跨ぐ幅を備えた細長い長方形状をなし、且つ、外側装飾面としての機能を有するトップ面80と、このトップ面80の前後各端部にそれぞれ連なる下向き湾曲面81,81と、これら下向き湾曲面81,81の下端から上向きに設けられてトップ面80の下面側に連なって略鉛直面内に位置する位置決め手段としての垂下面を構成する連結面83,83と、これら連結面83,83よりも内側位置の前後二箇所領域において、スペーサ部84,84を介して前後各一対設けられた水平面85,85とを備え、前後方向略中心Cに対して前後対称形状に設けられている。ここで、前記湾曲面81,連結面83,スペーサ部84及び水平面85は、図10中紙面直交方向に沿って延び、前記トップ面80と略同様の長さに設けられている。このトップカバーC1は、前記トップ面80と下面側の水平面85との間の溝状をなす隙間に固定用治具38の片部材40を受容できるようになっている。従って、この隙間内に、固定用治具38の片部材40が位置するようにトップカバーC1の長手方向端部から固定用治具38を前後二箇所領域に差し込み、これら固定用治具38を前後の上部連結フレーム12内にそれぞれ落とし込んだ状態で、固定用治具38のナット41に対して家具ユニットUの内方、すなわち、上部連結フレーム12の下面側からボルト47の締め付けを行うことにより、片部材40と上部連結フレーム12の頂面32との間に水平面85を挟み込んでトップカバーCを固定することができ、前記ボルト47の締め付けによって、トップカバーC1を上部連結フレーム12に強く引きつけて相互の連結が行えるようになっている。
【0022】
前記サイドカバーC2はスチール等の金属材料を用いた押出成形による一体成形品として形成されている。このサイドカバーC2は、図5、図11ないし図13に示されるように、支柱11と略同一の長さを有するとともに、前後対向配置される各家具ユニットUの支柱11,11間に所定間隔を隔てた状態で当該支柱11,11を跨ぐ前後幅を備えた大きさに設けられている。これを更に詳述すると、サイドカバーC2は、横断面形状が略円弧状若しくは皿状に設けられるとともに前後の支柱11,11に沿って延び、且つ、外側装飾面としての機能を有するサイド面部90と、このサイド面部90の前後(図11中上下)各端部から前部支柱11の前面及び後部支柱11の後面に向かって延びる前後一対の位置決め手段としての内側面部91,91と、サイド面部90の内面側設けられるとともに、前後の支柱11の外側面11Bにそれぞれ向かう前後各一対の起立壁92,92によって形成される溝93とを備えて構成されている。起立壁92,92の相対面には、前後の支柱11の各上部空間内で、外側面11Bを貫通するボルト94(図11参照)と、支柱11の内側面11Cから外側面11Bに向かって支柱11を貫通する締結具を構成するボルト95(図12参照)のねじ込みを許容するねじ溝状部としてのギザ歯92A(図13参照)が形成されている。なお、起立壁92,92の先端には、当該起立壁92と直交する外側に向けられて前記内側面部91と共に位置決め手段を構成する片状の突き当て部96,96が形成され、この突き当て部96,96が支柱11の外側面11Bに突き当てられた状態で、前記内側面部91,91が支柱11のスロット11A,11Aを完全に閉塞することを防止し、後述するブラケットの着脱を許容するようになっている。
【0023】
前記棚板Tは、支柱11のスロット穴11Aに引っ掛けて支持された各一対をなす公知のブラケット100,100を介してそれぞれ支持されている。各棚板Tは、平面視略方形状をなし、それらの後端左右両側が支柱11の前面に略突き当たる状態でブラケット100,100にそれぞれ支持されている。また、天板Pは平面視略方形状をなし、前部下面側において、左右二箇所位置が脚柱101,101によって支持されている一方、後部下面側の左右二箇所がブラケット103,103によって支持されている。この天板Pは、その後端左右両側が支柱11の前面に略突き当たる状態でブラケット103,103上に支持されている。なお、ブラケット103も、後端部に設けられた図示しないフックを支柱11のスロット穴11Aに引っ掛けて当該支柱11に支持される構造となっている。
【0024】
次に、本実施例におけるデスク10の組み立て方法と、前後の家具ユニットU,Uの連結方法について説明する。
【0025】
まず、家具ユニットUの支柱11を形成する際には、当該支柱11の下端に水平脚20を固定する前に、当該支柱11の下端から補強部材22を挿入する。そして、補強部材22の下端と支柱11の下端とが略一致する状態で、溶接用穴27を利用してこれらを相互に溶接する。これにより、ナット部材24,24は、支柱11の下端より内方すなわち上方に所定距離離れて位置し、ナット部材24の中心ねじ穴が支柱11の連結用穴26にそれぞれ一致し、内外に開通した状態となる。そして、各支柱11の下端に水平脚20を固定する。
【0026】
このようにして支柱11を完成させた後、各支柱11,11の内側面11Cを対向配置させておき、当該支柱11を上部連結フレーム12及び下部連結フレーム13で相互に連結する。上部連結フレーム12を支柱11間に配置するに先立ち、フレーム本体28の長手方向両端部にフック部材28,28を予め溶接固定しておく。そして、これらのフック部材28,28を支柱11,11の上端部に引っ掛け、フック部材28の端部形成部34に形成された穴34Aにボルト105を挿入し、当該ボルト105を支柱11の上端部内面側に配置されたナット部材18にねじ込む。これにより、支柱11の上端部間が上部連結フレーム12によって連結されることとなる。
【0027】
この一方、下部連結フレーム13を支柱11間に連結する場合には、角柱パイプ50の長手方向両端に予め溶接固定された連結片51を支柱11の内側面11Cに当てがい、連結片51のボルト挿入穴52Aを前記連結用穴26に一致させてボルト54をねじ込めば当該ボルト54を支柱11内に位置するナット部材24に締結させることができる。
【0028】
パネル18を装着する際には、横架材14を支柱11の後面側に設けられたスロット穴11Aに後部フック62を引っ掛ければよい。この作業は、後方に回って行うことができるが、各家具ユニットUの前方位置にて行うことができる。すなわち、横架材14を水平姿勢から傾けた状態として全体を支柱11,11の後方に位置させればよい。そして、横架材14を水平姿勢に戻し、手前側に引くようにして後部フック62をスロット穴11Aに差し込み、若干降下させることで横架材14を支柱11,11間に掛け渡すことができる。各横架材14を所定間隔を隔てた位置に配置した後、下段側のパネル15を最下段の横架材14と、これの上方に位置する横架材14を利用してそれらの前部フック64位置に合わせ、パネル15を略鉛直姿勢として上方から下方に降ろすようにして引っ掛ける。そして、上段側のパネル15を上二本の横架材14,14に同様の作業にて引っ掛ける。この際、図9に示されるように、上段側のパネル15は、隠蔽部材42の取付面部44に接近した位置まで持ち上げられ、前部フック61がスロット75に入り込んで下降したときに図9中二点鎖線位置から実線位置に移動することとなる。従って、その移動代に対応した隙間が前方から見たときにパネル15の上方に生じることになるが、本実施例では、前垂下面部45が隠蔽部として作用するため、前記隙間は前方からは見えないこととなる。
【0029】
パネル15の装着を完了した後に、支柱11の所定高さ位置にブラケット100,103を装着した後、棚板T及び天板Pをパネル15の前方に組み立てることで家具ユニットUを用いたデスク10を完成させることができ、その後、二つのデスク10,10の後部を対向させて所定間隔を隔てて前後一対となるようにデスク10を配置する。
【0030】
次いで、前後に位置する上部連結フレーム12,12の上部を跨ぐようにトップカバーC1と、前後に位置する支柱11,11を跨ぐように各外側面11B,11B側にサイドカバーC2をそれぞれ装着する。この際、前後のデスク10若しくは家具ユニットUの位置決めは、前後の上部連結フレーム12,12がトップカバーC1における前後一対の連結面83,83内に略接するように収める一方、前後の支柱11をサイドカバーC2における内側面部91,91の内方端に収めることによって達成される。トップカバーC1の装着に際しては、当該トップカバーC1の下面側に設けられた前後各一対の水平面85に固定用治具38,38をそれぞれ引っ掛けておき、トップカバーC1を固定用治具38と共に上方から降ろしてフレーム本体28,28内にそれぞれ受容させる。そして、フレーム本体28の下面側に、隠蔽部材42を位置させておき、ボルト47を下方から挿入して前記固定用治具38のナット41に締め付け、これにより、トップカバーC1を第1の連結装置として前後の家具ユニットUにおける上部連結フレーム12,12の相互連結が完了する。ここで、ボルト47の締め付け量を増加させるに従い、トップカバーC1は上部連結フレーム12,12に強く引きつけられるようになり、それらの一体化程度を強固なものとして上部連結フレーム12の強度を効果的に補完するように作用する。
【0031】
一方、サイドカバーC2は、その上端部を前後の支柱11,11の各上部空間内でボルト94を前後一対のギザ歯92Aにそれぞれねじ込み、他の部位は、前後の支柱11,11の各内側面11C,11Cから外側面11B,11Bを貫通するようにボルト95を挿入し、前記一対のギザ歯92Aにそれぞれねじ込めばよい。この際、ギザ歯92Aは、サイドカバーC2の長手方向に沿って略全域に設けられているため、ボルト95のねじ込み位置に制限がなく、従って、サイドカバーC2と支柱11との相対位置や、部品精度のバラツキがあっても支障なく連結を行うことができる。
【0032】
従って、このような実施例によれば、連結装置として作用するトップカバーC1及びサイドカバーC2にそれぞれ位置決め手段を設けたから、前後二つの家具ユニットUを相互に連結するに際し、両者の相対位置を極めて容易且つ迅速に決定して連結作業を行うことができるという効果を得る。
【0033】
本発明を実施するための最良の構成、方法などは、以上の記載で開示されているが、本発明は、これに限定されるものではない。
すなわち、本発明は、主に特定の実施の形態に関して特に図示し、且つ、説明されているが、本発明の技術的思想及び目的の範囲から逸脱することなく、以上に述べた実施の形態に対し、形状、位置、数量、その他の詳細な構成において、当業者が様々な変形を加えることができるものである。
従って、上記に開示した形状、位置、数量などを限定した記載は、本発明の理解を容易にするために例示的に記載したものであり、本発明を限定するものではないから、それらの形状等などの限定の一部若しくは全部の限定を外した部材の名称での記載は、本発明に含まれるものである。
【0034】
例えば、前記実施例では、トップカバーC1及びサイドカバーC2が、それらの前後方向略中心Cに対して対称形状となる一体成形品を用いた場合を図示、説明したが、本発明は、これに限定されるものではない。例えば、図14に示されるように、トップ面80の前後方向略中間部にて前後分割型としたカバー形成部材C1a,C1aを設けるとともに、相互に重ね合わせ可能な接合面110,110を内方端から垂下させ、これら接合面110,110をボルト112,ナット113により連結できるようにしてもよい。これによれば、各カバー形成部材C1aを単独の家具ユニットUのトップカバーとして利用することができる一方、二つの家具ユニットを相互に連結するためのトップカバーとしても利用することができる。なお、単独のデスク10における家具ユニットUにカバー形成体C1aをトップカバーとして利用する場合には、前記接合面110が後部に位置するように設ければよい。
【0035】
また、サイドカバーC2も同様に、サイド面90の前後方向略中間部にて前後分割型としたカバー形成部材C2a,C2aとし、相互に重ね合わせ可能な接合面120,120をサイド面90の内面側に設け、これら接合面120,120をボルト121,ナット122により連結できるようにしてもよい。これによれば、各カバー形成部材C2aを単独の家具ユニットUのサイドカバーとして利用することができる一方、二つの家具ユニットU,Uを連結するためのサイドカバーとしても利用することができる。なお、単独の家具ユニットUにカバー形成体C2aをサイドカバーとして利用する場合には、前記接合面120が後部に位置するように設ければよい。
【0036】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、前後の各家具ユニットが所定間隔を隔てた位置に決定された状態で各家具ユニットを相互に連結することが可能となる。
【0037】
また、前記第1の連結装置が上部連結フレームに沿って延びる外側装飾面を有するトップ面を含む構造を備えているから、第1の連結装置による連結領域が上部連結フレームの長さに対応して形成できるようになり、連結強度を高めた状態に保つことが可能となる。
【0038】
更に、前記第2の連結装置も第1の連結装置と同様に、支柱に沿って延びる外側装飾面を有するサイド面部を含む構成等を採用しているため、第1の連結装置と同様に広い連結領域が形成でき、当該第1の連結装置による各家具ユニットの連結と相互に作用して高い剛性を備えた家具ユニットの連結構造を提供することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施例に係る家具ユニットの連結構造が適用されたデスクの概略斜視図。
【図2】前記デスクの正面図。
【図3】連結装置を外した状態を示す前後一対のデスクの概略斜視図。
【図4】連結装置を外した状態を示す前後一対のデスクの側面図。
【図5】図1の一部を省略した分解斜視図。
【図6】前記家具ユニットの上部構造を示す要部分解斜視図。
【図7】横架材、支柱及びパネルを一部後方から見た概略斜視図。
【図8】パネルの背面図。
【図9】横架材にパネルを支持させた状態を示す概略縦断面図。
【図10】図1のA−A線に沿う矢視拡大断面図。
【図11】図1のB−B線に沿う矢視拡大断面図。
【図12】図1のC−C線に沿う矢視拡大断面図。
【図13】図1のD−D線に沿う矢視拡大断面図。
【図14】トップカバーの変形例を示す断面図。
【図15】サイドカバーの変形例を示す断面図。
【符号の説明】
10 デスク
11 支柱
12 上部連結フレーム
80 トップ面
83 連結面(垂下面)
85 水平面
90 サイド面部
91 内側面部
C1 トップカバー(第1の連結装置)
C1a カバー形成部材
C2 サイドカバー(第2の連結装置)
U 家具ユニット
Claims (3)
- 左右一対の支柱と、これら支柱を相互に連結する上部連結フレーム及び下部連結フレームとを備えた二つの家具ユニットを設けるとともに、これら家具ユニットの後部を対向配置させた状態で連結装置を介して相互に連結する家具ユニットの連結構造において、
前記連結装置は、各家具ユニットの上部連結フレームを前後方向に跨ぐ前後幅を備えた第1の連結装置と、前記支柱を前後方向に跨ぐ前後幅を備えた第2の連結装置とを含み、
前記第1及び第2の連結装置は、前後の家具ユニット間に所定の隙間を形成する状態で各家具ユニットを連結する位置決め手段を備えて構成されていることを特徴とする家具ユニットの連結構造。 - 前記第1の連結装置は、前後の上部連結フレーム上に位置するとともに、当該上部連結フレームに沿って延びる外側装飾面を有するトップ面含み、前記位置決め手段は、前記トップ面の前後下面側に設けられた前後一対の垂下面により構成されていることを特徴とする請求項1記載の家具ユニットの連結構造。
- 前記第2の連結装置は、前後の支柱の外側面側に位置するとともに、当該支柱に沿って延びる外側装飾面を有するサイド面部を含み、前記位置決め手段は、前記サイド面部の前後に設けられて前部に位置する支柱の前面側と、後部に位置する支柱の後面側に位置する前後一対の内側面部と、前記サイド面部の内面側に設けられて前後の支柱の各外側面に接する突き当て部とにより構成されていることを特徴とする請求項1記載の家具ユニットの連結構造。
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