JP2770160B2 - 組立式陳列棚 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、組立分解が容易で
しかも強固な組立式陳列棚に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来、大型の陳列棚は、完成品として輸
送するのが困難であるため、部材を、製作工場より設置
現場に輸送し、工具を使用してボルト等により組立てる
ことが多いが、組立てに時間を要するとともに、面倒で
ある。

【０００３】この問題に対処して、本出願人は、使用現
場において、工具等を使用せずに簡単に組立てうるよう
にした陳列棚の発明について、特願平６−２３４６６９
号をもって特許出願している。

【０００４】図４は、この発明を略示するもので、４角
部の支柱(１)の左方の両支柱(１)の上端同士と下端同
士、および右方の両支柱(１)の上端同士と下端同士は、
それぞれ第１側杆(２)をもって着脱自在に連結され、中
段同士に第２側杆(３)をもって着脱自在に連結され、第
２側杆(３)と下方の第１側杆(２)の中央同士は、側部中
間支柱(４)をもって着脱自在に連結されている。

【０００５】前方の両支柱(１)の上端同士と下端同士、
および後方の両支柱(１)の上端同士と下端同士は、それ
ぞれ第１水平杆(５)をもって着脱自在に連結され、左右
両側部中間支柱(４)の上端同士は、第２水平杆(６)をも
って着脱自在に連結され、第２水平杆(６)の中央と、下
方の左右両第１側杆(２)を連結する下部水平杆（図示省
略）の中央とには、１個(または複数個)の中間支柱(７)
の上下の端部が嵌合されて支持されている。

【０００６】上段前後の両第１水平杆(５)の対向する複
数の要所同士は、連結杆(８)をもって着脱自在に連結さ
れている。

【０００７】側部中間支柱(４)と中間支柱(７)と第２水
平杆(６)と上記下部水平杆に囲まれた個所には、仕切板
(９)が着脱自在に嵌設され、下段の両第１側板(２)と両
第１水平杆(５)に囲まれた個所の上面には、下板(10)が
着脱自在に敷設されている。

【０００８】図４に示す陳列棚は、上述のように、各部
材同士が着脱自在に結合して形成されているので、随時
随所で、工具等を使用せずに簡単に組み立てることがで
き、かつ不使用時には分解して保管することができるの
で、便利である。

【０００９】

【発明が解決しようとする課題】しかし上述の陳列棚
は、左右方向に長い第２水平杆によって、中間支柱(７)
(複数の場合もある)の上端部を支持しているだけである
ので、中間支柱(７)を利用して、仕切板(９)の前方と後
方に、複数の棚板を設け、重量ある多数の商品を陳列す
る場合、中間支柱(７)の支持が不安定で、中間支柱(７)
や仕切板(９)等が前後の動揺するおそれがある。

【００１０】本発明は、陳列棚が大型で棚板に多数の重
量物を陳列しても、揺動や衝撃に十分耐えうる強固な陳
列棚を提供することを目的としている。

【００１１】

【課題を解決するための手段】本発明は、上記課題を次
のようにして解決した。

【００１２】(１) 前後左右に並ぶ各支柱を、前後方向
を向く各側杆と左右方向を向く各水平杆により着脱自在
に連結し、前後の支柱間の中間位置に複数の中間支柱を
左右方向に並べて設け、各中間支柱に棚板を係止するよ
うにした組立式陳列棚において、前後の端部を前記水平
杆に連結した前後方向を向く支持杆の中間部下面に下向
きの係合具を設け、該係合具を、筒状とした前記中間支
柱の上端に嵌合して、中間支柱の上端部を支持する。

【００１３】(２) 上記(１)項において、左右に隣接す
る中間支柱の対向面に縦溝を形成し、そこに仕切板の両
端部を嵌合して仕切板を支持する。

【００１４】

【発明の実施の形態】図１〜図３は、本発明の一実施を
示すもので、上述の従来例と同一の各部材には同一の符
号を付して説明を省略する。

【００１５】図２に示すように、中段の前後両第１水平
杆(５)は内側面開口する溝形形状をなし、開口面には上
下互いに対向する１対の係止部(11)が曲設され、上面中
央には前後に長寸の左右１対の係止孔(12)が穿設されて
いる。

【００１６】前後の第１水平杆(５)を着脱自在に連結す
る前後方向を向く支持杆(13)の両端には、逆向Ｌ字形の
取付板(14)が固設され、その上部水平片(15)の左右両側
端には、下方を向く１対の係止片(16)が設けられ、下端
には外下方を向くフック(17)が設けられ、支持杆(13)の
下面中央には、図３に示すような係合具(18)が垂設さ
れ、係合具(18)には、下方を向く４枚の係合片(19)が設
けられている。

【００１７】支持杆(13)は、その係止片(16)とフック(1
7)がそれぞれ両第１水平杆(５)の係止孔(12)と係止部(1
1)に係合して、両第１水平杆(５)に支持されている。

【００１８】(20)は、上記第２水平杆(６)に代えて仕切
板(９)の上端に嵌合された上部カバーで、必要に応じ
て、第２側杆(３)及び支持杆(13)に連結される。なお、
上部カバー(20)は省略して実施することもある。

【００１９】陳列棚の底面中央には、上記(７)に相当す
る角筒状の中間支柱(21)が立設されており、その上端に
は、係合具(18)の係合片(19)が着脱自在に嵌合されて、
強固に支持され、中間支柱(21)と上記側部中間支柱(４)
の対向面には、全長にわたって縦溝(22)が形成され、前
後両面には上下に並ぶ多数の縦長孔(23)が穿設されてい
る。

【００２０】左右の対向する両縦溝(22)には、上記同様
に仕切板(９)が着脱自在に嵌設され、等高をなす縦長孔
(23)には、複数の棚板(24)が、その下面両側に垂設した
ブラケット(25)の後端の下向フック（図示省略）を係止
することにより、着脱自在に係止されている。

【００２１】なお、上述の実施例では、説明を簡単にす
るため、陳列棚の中央に１個の中間支柱(21)を配設した
ものとしたが、複数の中間支柱(21)を前後の支柱(１)
(１)の中間位置に左右方向に並べて設ける場合があり、
その場合には、中間支柱(21)と同数の支持杆(13)を設け
る。

【００２２】

【発明の効果】本発明によると、次のような効果を奏す
る。 (ａ) 請求項１記載の発明は、図４に示した従来の陳列
棚同様各部材が着脱自在に組み付けられているので、製
作工場より使用現場に角部材を輸送して、工具等を使用
せずに簡単に組立てることができて、甚だ便利である。

【００２３】組立てられた陳列棚は、中間支柱の上端
は、前後方向を向く支持杆の下面に設け係合具が嵌合さ
れて支持されているので、前後及び左右に動揺すること
がなく、従って棚板上に重量ある多数の商品を陳列して
も、揺動や衝撃にも十分耐えることができる。

【００２４】(ｂ) 請求項２記載の発明は、陳列棚の前
後幅が大幅の場合、多数の商品を前後に仕切って、前後
両面より効率よく展示することができ、上述のように中
間支柱が揺動しないので、仕切板は強固に保持される。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施例を示す斜視図である。

【図２】図１の要部の拡大分解斜視図である。

【図３】係合具の斜視図である。

【図４】従来の組立式陳列棚の斜視図である。

【符号の説明】

(１)支柱 (２)第１側杆 (３)第２側杆 (４)側部中間支柱 (５)第１水平杆 (６)第２水平杆 (７)中間支柱 (８)連結杆 (９)仕切板 (10)下板 (11)係止部 (12)係止孔 (13)支持杆 (14)取付板 (15)水平片 (16)係止片 (17)フック (18)係合具 (19)係合片 (20)上部カバー (21)中間支柱 (22)縦溝 (23)縦長孔 (24)棚板 (25)ブラケット

Claims (2)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 前後左右に並ぶ各支柱を、前後方向を向
   く各側杆と左右方向を向く各水平杆により着脱自在に連
   結し、前後の支柱間の中間位置に複数の中間支柱を左右
   方向に並べて設け、各中間支柱に棚板を係止するように
   した組立式陳列棚において、前後の端部を前記水平杆に
   連結した前後方向を向く支持杆の中間部下面に下向きの
   係合具を設け、該係合具を、筒状とした前記中間支柱の
   上端に嵌合して、中間支柱の上端部を支持するようにし
   たことを特徴とする組立式陳列棚。
2. 【請求項２】 左右に隣接する中間支柱の対向面に縦溝
   を形成し、そこに仕切板の両端部を嵌合して仕切板を支
   持するようにした請求項１記載の組立式陳列棚。