JP4288833B2 - 加熱調理器 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、一般家庭において使用される加熱調理器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、誘導加熱の安全・清潔・高効率といった特徴が理解され、誘導加熱部にロースタ等のヒータ加熱部を備えた複合加熱調理器が家庭用コンロとして普及しつつある。
【0003】
以下に従来構成の加熱調理器について図1および図2を用いて説明する。図1は従来構成における加熱調理器の機構構成図である。図1において、1は調理物を収容する調理庫、2は調理庫1内の調理物を上部より加熱する上ヒータ、3は調理庫1内の調理物を下部より加熱する下ヒータ、4は受け皿であり、下ヒータ3より下部に設けられ、水を蓄えかつ調理物から滴下する脂等を受ける。5は焼き網で受け皿4上に設置され、調理庫1内の調理物を上ヒータ2と下ヒータ3の間にて設置可能とする。6は取っ手、7はガラス窓、8はパッキンで受け皿4とともに扉を構成し、機器を使用する者が取っ手6を掴んで前後に動かせて扉を開閉し調理物を調理庫1内に出し入れするとともに、ガラス窓7を覗き込んで調理物の出来具合を確認する。
【0004】
なお、パッキン8は扉と製品筐体との隙間をふさいで調理庫1内の気密性を高め、加熱調理中に調理物から発生する煙や調理庫1内の熱気が前記隙間から漏れるのを防ぐ。また、調理庫1内の空気の流れは、調理庫1前部に位置する扉の下部より吸気し、調理庫1後部より排気する構成としている。9は第1の温度センサで調理庫1壁面から調理庫1内部に突出するように設置され、調理庫1内の温度を直接検知する。10は第2の温度センサで受け皿4下部に位置する調理庫1壁面に調理庫1外部から接触するように設置され、受け皿4の温度を間接的に検知する。
【0005】
また、11は加熱コイルで数十kHzの高周波電流が印加されて上部の負荷鍋と磁気結合し、前記負荷鍋を誘導加熱する。12は高周波電源回路で、整流器やスイッチング素子等で構成され、加熱コイル11に高周波電流を供給する。また、整流器やスイッチング素子には放熱用のヒートシンクを設置している。13は冷却ファンで前記整流器やスイッチング素子等の発熱する構成部品を有する高周波電源回路12等を冷却する。14はホルダーケースで、樹脂で構成され、高周波電源回路12を保持する。15は遮熱板で、調理庫1が発する輻射熱の上部への影響を遮断して、上ヒータ2または下ヒータ3が通電されて調理庫1が加熱され高温状態になっても、調理庫1上部に位置する高周波電源回路12の雰囲気温度が上昇するのを低減する。
【0006】
また、図2は従来構成における加熱調理器の回路構成図である。図2において、16は商用電源、17は電源スイッチである。また、高周波電源回路12は、整流器120、スイッチング素子121、インバータ回路122で構成され、商用電源16からの入力を整流器120にて全波整流してインバータ回路122へ入力し、スイッチング素子121をオンオフさせることにより、インバータ回路122から加熱コイル11へ高周波電流を供給する。18はヒータ制御手段で、リレー180、トランジスタQ180等で構成されており、トランジスタQ180をオンにしてリレー180の励磁コイルに電流供給し接点をオンさせて、電源スイッチ17を介し上ヒータ2および下ヒータ3に商用電源16を通電する。19は冷却ファン制御手段で、フォトトライアックPT190、トランジスタQ190等で構成されており、トランジスタQ190をオンにしてフォトトライアックPT190をオンさせ、電源スイッチ17を介さずに冷却ファン13の構成部品であるモータに商用電源16を通電する。20は入力手段で、高周波電源回路12、または上ヒータ2および下ヒータ3への通電開始等を指示する。21は表示手段で、高周波電源回路12、上ヒータ2および下ヒータ3への通電状態等を視覚的に表示し報知する。22は音響手段で、ブザー等で構成され聴覚的に報知する。23は前記の構成手段を統括的に制御する制御手段で、入力手段20より入力する信号に基づき高周波電源回路12、または上ヒータ2および下ヒータ3への通電を開始しかつ冷却ファン13を駆動して高周波電源回路12等を冷却する、または高周波電源回路12、または上ヒータ2および下ヒータ3への通電を停止するとともに、表示手段21を制御し高周波電源回路12、または上ヒータ2および下ヒータ3への通電および未通電状態の表示を行う。
【0007】
また、制御手段23は、第2の温度センサ10より入力する信号に基づき受け皿4に水が蓄えられていないことを検知すると、上ヒータ2および下ヒータ3への通電を遮断し、表示手段21および音響手段22を制御して受け皿4に水がない旨の報知を行う。また、制御手段23は第1の温度センサ9より入力する信号に基づき調理庫1内部が発火状態にあることを検知すると、上ヒータ2および下ヒータ3への通電を遮断し、表示手段21および音響手段22を制御して調理庫1内部が発火状態にある旨の報知を行う。
【0008】
また、制御手段23は、25分以上の間、入力手段20の操作が行われていないことを検知すると、上ヒータ2および下ヒータ3への通電を停止し、表示手段21および音響手段22を制御して上ヒータ2および下ヒータ3への通電を停止する旨の報知を行う(以後これを切り忘れ防止機能と称す)。
【0009】
以上のように構成された加熱調理器の冷却ファン13駆動動作について、図4を用いて説明する。図4は従来構成における制御手段23の冷却ファン13駆動動作を示すフローチャートである。図4に示すように、制御手段23は、ステップ1で高周波電源回路12の出力を行っていると判断すると、ステップ9で10分カウントするタイマのカウントクリアを行ってステップ10で冷却ファン制御手段19のフォトトライアックPT190をオンにして冷却ファン13を駆動する。
【0010】
高周波電源回路12が出力オフのときは、ステップ2および3で第1の温度センサ9または第2の温度センサ10の断線と判断すると、故障状態と判断して上ヒータ2および下ヒータ3への通電を遮断するとともに、ステップ8へ移行して冷却ファン制御手段19のフォトトライアックPT190をオフにして冷却ファン13の駆動を停止するが、正常状態のときは、ステップ4で上ヒータ2および下ヒータ3への通電状態にあると判断すると、ステップ9でタイマのカウントクリアしステップ10で冷却ファン制御手段19のフォトトライアックPT190をオンにして冷却ファン13を駆動する。
【0011】
そして、上ヒータ2および下ヒータ3を通電状態から通電停止状態に変更すると、ステップ5から7により、10分間または第1の温度センサ9で検知する温度<90℃になるまでは冷却ファン13の駆動を継続し、高温状態にある調理庫1内からの輻射熱により高周波電源回路12等が高温になるのを防ぐ。なお、10分間という時間的制約を設けているのは、機器を使用する者が上ヒータ2および下ヒータ3への通電を停止したにも関わらず冷却ファン13が長時間駆動し続けていることに違和感を抱かないようにするためである。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記の従来構成では、受け皿4に水をいれずに焼き網5にサンマや鶏肉等の脂成分を含む調理物を設置し、入力手段20を操作して調理を開始すると、第2の温度センサ10にて受け皿4に水がないことを検知する前に前記調理物、前記調理物より発生し受け皿4に蓄積した脂または調理庫1内を充満する油煙に引火し調理庫1内が発火状態になる場合がある。このとき、制御手段23は第1の温度センサ9より入力する信号に基づき調理庫1内の発火を検知し、上ヒータ2および下ヒータ3への通電を遮断しかつ表示手段21および音響手段22を制御して調理庫1内が発火状態にある旨の報知を行うが、調理庫内1は空気の流れが遮断されないので調理物が完全に燃焼しきるまでの30分程度の間は発火状態を継続する。
【0013】
しかし、制御手段23は調理庫1内の発火を検知し上ヒータ2および下ヒータ3への通電を停止すると、調理庫1内が鎮火していないにも関わらず10分後には冷却ファン13の駆動を停止してしまい、高周波電源回路12やホルダーケース14等の温度が高温になってしまう。
【0014】
また、調理庫1内が発火状態になると、調理庫1内部に突出するように設置された第1の温度センサ9は高温状態にさらされてオープン破壊することが考えられる。このとき、制御手段23は調理庫1内の温度が低下し冷却ファン13の駆動を停止するタイミングを知る術がなくなってしまうという課題があった。
【0015】
本発明は上記従来の課題を解決するもので、調理庫1内の発火を検知すると調理庫1内の温度が低下するまで冷却ファンの駆動を維持し、かつ調理庫1内の温度の低下を確実に検知することを第1の目的とする。
【0016】
また、第1の目的に加えて、調理庫1内の発火が鎮火したことを報知することを第2の目的とする。
【0018】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために本発明の加熱調理器は、加熱コイルと、前記加熱コイルに高周波電流を供給する高周波電源と、調理庫内の調理物を加熱する加熱手段と、前記調理庫内下部に位置する受け皿と、筐体内部の前記高周波電源を冷却し前記調理庫からの輻射熱により前記高周波電源が過度の高温になるのを防ぐ冷却ファンと、前記調理庫内の温度を検知する第1の温度センサと、前記受け皿の温度を検知する第2の温度センサと、少なくとも前記加熱手段に通電するときに前記冷却ファンを駆動し、前記第2の温度センサより入力する信号に基づき前記受け皿に水がないことを検知して前記加熱手段への通電を停止または抑制する制御手段と、を備え、前記制御手段は、前記第1の温度センサより入力する信号に基づき前記調理庫内の発火を検知すると前記加熱手段への通電を停止または抑制するとともに、前記第1の温度センサおよび前記第2の温度センサで検知する温度が、前記調理庫内での発火が鎮火したと判断する温度に低下するまで前記冷却ファンの駆動を維持するものである。
【0019】
【発明の実施の形態】
上記第1の目的を達成するために、加熱コイルと、前記加熱コイルに高周波電流を供給する高周波電源と、調理庫内の調理物を加熱する加熱手段と、前記調理庫内下部に位置する受け皿と、筐体内部の前記高周波電源を冷却し前記調理庫からの輻射熱により前記高周波電源が過度の高温になるのを防ぐ冷却ファンと、前記調理庫内の温度を検知する第1の温度センサと、前記受け皿の温度を検知する第2の温度センサと、少なくとも前記加熱手段に通電するときに前記冷却ファンを駆動し、前記第2の温度センサより入力する信号に基づき前記受け皿に水がないことを検知して前記加熱手段への通電を停止または抑制する制御手段と、を備え、前記制御手段は、前記第1の温度センサより入力する信号に基づき前記調理庫内の発火を検知すると前記加熱手段への通電を停止または抑制するとともに、前記第1の温度センサおよび前記第2の温度センサで検知する温度が、前記調理庫内での発火が鎮火したと判断する温度に低下するまで前記冷却ファンの駆動を維持する制御手段を備えて、前記制御手段は前記第1の温度センサより入力する信号に基づき前記調理庫内の発火を検知すると、前記加熱手段への通電を停止または抑制して前記調理庫内がこれ以上高温になるのを防ぎ、前記第一の温度センサおよび前記第2の温度センサで検知する温度が、前記調理庫内の発火が鎮火したと判断する温度に低下するまで前記冷却ファンを駆動して、前記調理庫からの輻射熱により前記制御手段等が過度に高温状態になるのを防ぐことができる。また、前記調理庫内の発火により前記第1の温度センサがオープン故障しても、前記制御手段は前記冷却ファンの駆動を継続するとともに、前記第2の温度センサより入力する信号に基づき前記調理庫内が鎮火したことを検知して前記冷却ファンの駆動を停止することができる。
【0020】
また、第2の目的を達成するために、報知手段を備えて、制御手段は前記報知手段を駆動し前記調理庫内の発火を報知するとともに、前記冷却ファンの駆動を維持する間は前記報知手段の駆動を維持する構成として、前記制御手段は、前記第1の温度センサより入力する信号に基づき前記調理庫内の発火を検知すると、機器を使用する者に前記調理庫内が発火状態にある旨の報知を行って不意に扉を開ける等の行為を禁止するように促すとともに、前記第1の温度センサおよび前記第2の温度センサより入力する信号に基づき前記調理庫内が鎮火したことを検知すると、前記調理庫内が発火状態にある旨の報知を終了して機器を使用する者に前記調理庫内が鎮火し扉を開けても安全である旨の報知を行うことができる。
【0022】
【実施例】
(実施例1)
以下本発明の第1の実施例について、図1および2を参照しながら説明する。図1は本発明の第1の実施例における加熱調理器の機構構成図、図2はその回路構成図であり、基本的な構成は従来構成にて示した加熱調理器と同一である。本実施例の特徴的構成は、制御手段23は、第1の温度センサ9で検知する温度≧280℃を検知すると調理庫1内が発火状態にあると検知し、ヒータ制御手段18のリレー180をオフして上ヒータ2および下ヒータ3への通電を遮断し、表示手段21および音響手段22にて調理庫1内で発火が発生した旨の報知を行うとともに、第1の温度センサで検知する温度<90℃かつ第2の温度センサで検知する温度<90℃になるまで時間無制限で冷却ファン制御手段19のフォトトライアックPT190をオンにして冷却ファン13の駆動を継続するようにしたことである。
【0023】
以上のように構成された加熱調理器の冷却ファン13の駆動動作について、図3を用いて説明する。図3は第1の実施例における制御手段23の冷却ファン13駆動動作を示すフローチャートである。なお、本実施例において、図4に示す従来構成のフローチャートと同じ機能を有するものは同一の符号を付し説明を省略する。
【0024】
図3に示すように、機器を使用する者が受け皿4に水を入れて焼き網5上に調理物を設置し、扉を閉めて入力手段20を操作し上ヒータ2および下ヒータ3への通電により調理を開始した場合は、第2の温度センサ10(受け皿4の温度を間接検知)で検知する温度は90℃より高くなることはないので、ステップ11にて第2の温度センサ10で検知する温度<90℃よりYESで分岐する。したがって、上ヒータ2および下ヒータ3への通電を停止し調理を終了すると、従来構成と同様に、ステップ5にて第1の温度センサ9(調理庫1内の温度を直接検知)で検知する温度<90℃と判断しかつステップ11にてYSEで分岐する、またはステップ5およびステップ12をNOで分岐してステップ6および7で上ヒータ2および下ヒータ3への通電を停止してから10分以上経過するまで冷却ファン制御手段19のフォトトライアックPT190をオンにして冷却ファン13の駆動を継続する。
【0025】
しかし、機器を使用する者が受け皿4に水を入れずに焼き網5上に調理物を設置し、扉を閉めて入力手段20を操作し上ヒータ2および下ヒータ3への通電により調理を開始した場合は、調理庫1内の温度上昇に伴って第2の温度センサ10で検知する温度もやがて90℃より高くなる、さらに制御手段23が受け皿4に水がないことを検知する前に調理庫1内の調理物または調理庫1内に充満する油煙等に引火して調理庫1内が発火状態になると、第2の温度センサ10で検知する温度は更に高くなる。このとき、制御手段23は、第1の温度センサ9で検知する温度≧280℃にて調理庫1が発火状態にあると検知して、ヒータ制御手段18のリレー180をオフして上ヒータ2および下ヒータ3への通電を停止し、表示手段21にて「U11」と表示して調理庫1内が発火状態にある旨の表示を行い、音響手段22にて音によりお知らせするといった報知を行い、以後入力手段20の操作による上ヒータ2および下ヒータ3への通電を禁止するとともに、ステップ5にて第1の温度センサ9で検知する温度<90℃と判断し、かつステップ11にて第2の温度センサ10で検知する温度<90℃と判断するまでは、ステップ12にてYESで分岐して時間無制限で冷却ファン制御手段19のフォトトライアックPT190をオンにして冷却ファン13の駆動を継続する。
【0026】
そして、制御手段23は、第1の温度センサ9で検知する温度<90℃かつ第2の温度センサ10で検知する温度<90℃を検知すると、調理庫1内の発火が鎮火したと判断して、表示手段21での「U11」表示をオフして機器を使用する者に調理庫1内での発火が鎮火した旨の報知を行い、以後入力手段20の操作による上ヒータ2および下ヒータ3への通電を許可するとともに、図3のステップ5および11をともにYESで分岐してステップ8にて冷却ファン制御手段19のフォトトライアックPT190をオフにして冷却ファン13の駆動を停止する。
【0027】
また、このとき調理庫1内に突出するように設置された第1の温度センサ9が長時間高温状態にさらされることにより、万が一第1の温度センサ9がオープン故障した場合は、制御手段23は第1の温度センサ9の断線を検知して表示手段21にて「H03」と表示し第1の温度センサ9が断線している旨の表示を行い、以後入力手段20の操作による上ヒータ2および下ヒータ3への通電を禁止するとともに、図3のステップ2にて第1の温度センサ9の断線によりYESで分岐しても、ステップ11および12にて第2の温度センサ10で検知する温度<90℃になるまで時間無制限で冷却ファン制御手段19のフォトトライアックPT190をオンにして冷却ファン13の駆動を継続する。
【0028】
以上のような構成により、制御手段23は、調理庫1内で発火が発生した場合には、調理庫1内の発火が確実に鎮火するまでは時間無制限で冷却ファン13の駆動を継続し、表示手段21および音響手段22を制御して機器を使用する者に調理庫1内が発火状態にある旨の報知を行うことができる。
【0029】
また、調理庫1内が発火状態になり万一第1の温度センサ9がオープン故障しても、制御手段23は、第2の温度センサ10より入力する信号に基づき調理庫1内の発火が確実に鎮火するまでは時間無制限で冷却ファン13の駆動を継続し、表示手段21を制御して機器を使用する者に第1の温度センサ9がオープン故障した旨の報知を行うことができる。
【0030】
【発明の効果】
以上のように、請求項1記載の発明によれば、第1の温度センサより入力する信号に基づき調理庫内の発火を検知すると加熱手段への通電を停止または抑制するとともに、第1の温度センサおよび第2の温度センサより入力する信号に基づき冷却ファンの駆動を維持する制御手段を備えて、調理庫内にて発火が発生すると、制御手段が加熱手段への通電を停止または抑制して調理庫内がこれ以上高温になるのを防ぎ、第一の温度センサおよび第2の温度センサより入力する信号に基づき調理庫内が鎮火したことを検知するまで冷却ファンを駆動して、調理庫からの輻射熱により制御手段等が過度に高温状態になるのを防ぐ。また、調理庫内の発火により第1の温度センサがオープン故障しても、制御手段は第2の温度センサより入力する信号に基づき調理庫内が鎮火したことを検知するまで冷却ファンの駆動を継続し安全性を高めることができる。
【0031】
また、請求項2記載の発明によれば、制御手段は報知手段を駆動し調理庫内の発火を報知するとともに、冷却ファンの駆動を維持する間は報知手段の一部または全部の駆動を維持する構成として、調理庫内にて発火が発生すると、制御手段は、機器を使用する者に調理庫内が発火状態にある旨の報知を行って不意に扉を開ける等の行為を禁止するように促すとともに、第1の温度センサおよび第2の温度センサより入力する信号に基づき調理庫内が鎮火したことを検知して、調理庫内が発火状態にある旨の報知を終了し機器を使用する者に調理庫内が鎮火し扉を開けても安全である旨の報知を行うことができる。
【0032】
また、請求項3記載の発明によれば、制御手段は、報知手段を駆動し第1の温度センサが断線故障した旨の報知を行う構成として、調理庫内の発火により第1の温度センサがオープン故障したときは、制御手段は報知手段を駆動し第1の温度センサが断線故障した旨の報知を行って、機器を使用する者に第1の温度センサが故障し以後機器を使用することができない旨の報知を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1の実施例および従来構成における加熱調理器の機構構成図
【図2】 本発明の第1の実施例および従来構成における加熱調理器の回路構成図
【図3】 本発明の第1の実施例における加熱調理器の冷却ファン駆動動作を示すフローチャート
【図4】 従来構成における加熱調理器の冷却ファン駆動動作を示すフローチャート
【符号の説明】
1 調理庫
2 上ヒータ
3 下ヒータ
4 受け皿
5 焼き網
6 取っ手
7 ガラス窓
8 パッキン
9 第1の温度センサ
10 第2の温度センサ
11 加熱コイル
12 高周波電源回路
13 冷却ファン
14 ホルダーケース
15 遮熱板
Claims (2)
- 加熱コイルと、前記加熱コイルに高周波電流を供給する高周波電源と、調理庫内の調理物を加熱する加熱手段と、前記調理庫内下部に位置する受け皿と、筐体内部の前記高周波電源を冷却し前記調理庫からの輻射熱により前記高周波電源が過度の高温になるのを防ぐ冷却ファンと、前記調理庫内の温度を検知する第1の温度センサと、前記受け皿の温度を検知する第2の温度センサと、少なくとも前記加熱手段に通電するときに前記冷却ファンを駆動し、前記第2の温度センサより入力する信号に基づき前記受け皿に水がないことを検知して前記加熱手段への通電を停止または抑制する制御手段と、を備え、前記制御手段は、前記第1の温度センサより入力する信号に基づき前記調理庫内の発火を検知すると前記加熱手段への通電を停止または抑制するとともに、前記第1の温度センサおよび前記第2の温度センサで検知する温度が、前記調理庫内での発火が鎮火したと判断する温度に低下するまで前記冷却ファンの駆動を維持する加熱調理器。
- 報知手段を備えて、制御手段は前記報知手段を駆動し前記調理庫内の発火を報知するとともに、前記冷却ファンの駆動を維持する間は前記報知手段の駆動を維持する構成とした請求項1記載の加熱調理器。
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