JP4288809B2 - トイレ装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、トイレ装置に関し、特に温水器ヒータや便座ヒータなどの節電対象回路部への給電を所定期間制御して節電動作するトイレ装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来のこの種のトイレ装置には、図12に示したようなものがあった(例えば特開平11−93243号公報に記載)。
【0003】
図12はこのトイレ装置のブロック図であり、1は利用者が装置の各種動作を指示入力するための操作部、2は便座への利用者の着座/非着座を検出する着座検出部、3は温水を吐水することにより利用者の局部を洗浄する洗浄動作部、4は水道水などを暖めて洗浄動作時に吐水する温水を生成する温水器ヒータ、5は便座を暖める便座ヒータ、6はトイレ室内を温風により暖房する室暖動作部である。
【0004】
また、7は、利用者が通電モードと自動節電モードとの切替を指示入力するための自動節電スイッチ、8は曜日および時刻をカウントする内部タイマカウント部、9は曜日および時間帯ごとにトイレ使用の有無を示す履歴情報をはじめとして各種制御情報を記憶する記憶部、10は装置各部を制御するとともに、利用者によるトイレ使用検出時に使用履歴情報を記憶部9に逐次記憶し、自動節電スイッチ7の操作により自動節電モードが設定されている場合には、記憶部9の使用履歴情報に基づいて温水器ヒータ4や便座ヒータ5などの節電対象回路部への給電制御を行う制御部である。
【0005】
この構成において、各時間帯におけるトイレの使用状況が使用履歴情報として逐次記憶部9に格納され、所定操作に応じて自動節電動作へ切り替えられた場合には、各時間帯での節電動作の要否が記憶部9に格納されている同一時間帯の使用履歴情報に基づき判断され、節電不要の場合には対応する時間帯で給電が行われ、節電要の場合には対応する時間帯で給電が停止されて自動的に節電動作が行われる。
【0006】
したがって、ヒータへの給電を停止する時刻および給電を再開する時刻を設定するものや、いくつかの固定的な時間帯から選択設定するものと比較して、簡単な操作で利用者のトイレ使用状況に適応した自動節電動作が可能となるものであった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このような従来のトイレ装置では、突発的に深夜にトイレを利用するような場合に過去の使用履歴から自動的に停止状態となっており、暖かい便座や温水が欲しい厳冬期や室温が低下する深夜の突発的な使用時に便座や温水が冷たいという問題点があった。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明はこのような課題を解決するためのものであり、使用者の使用時間帯を予測する予測手段の出力と便蓋の開閉状態の検知に基づき判断し、節電不要の場合には対応する時間帯で温水や便座などの節電対象部が設定温度になるよう節電対象回路部に対して通常給電し、節電要の場合には対応する時間帯で前記設定温度より低い待機温度を設定し、前記節電対象部が前記待機温度になるよう前記節電対象回路部に対して給電して自動的に節電動作する制御部を備えるものである。
【0009】
【発明の実施の形態】
本発明によるトイレ装置は、人体検知手段および計時手段の出力に基づき使用者の使用時間帯を予測する予測手段の出力に基づき判断し、節電不要の場合には対応する時間帯で温水や便座などの節電対象部が設定温度になるよう節電対象回路部に対して通常給電し、節電要の場合には対応する時間帯で前記設定温度より低い待機温度を設定し、前記節電対象部が前記待機温度になるよう前記節電対象回路部に対して給電して自動的に節電動作する制御部を備えるものである。したがって、使用者の使用時間帯が予測され、節電要の場合には対応する時間帯で節電対象部が設定温度より低い待機温度となるよう給電が制御され自動的に節電動作が行なわれるとともに、万一その時間帯で突発的に使用されても極度の不快感を与えることがない待機温度での使用が可能となる。
【0010】
また、便蓋の開閉状態を検知する便蓋開閉検知手段を設け、予測手段の出力に基づき判断し、節電不要の場合には対応する時間帯で温水や便座などの節電対象部が設定温度になるよう節電対象回路部に対して通常給電し、節電要の場合には対応する時間帯で前記便蓋開閉検知手段が検知した便蓋開閉状態が開のとき前記節電対象回路部に対して通常給電し、便蓋開閉状態が閉のとき前記節電対象部が前記設定温度より低い待機温度になるよう前記節電対象回路部に対して給電して自動的に節電動作する制御部を備えるものである。したがって、使用者の使用時間帯が予測され、節電要の場合で便蓋開閉状態が閉状態にあるとき、対応する時間帯で節電対象部が設定温度より低い待機温度となるよう給電が制御され自動的に節電動作が行なわれる。これにより、便蓋が便座表面および本体を断熱保温している状態で節電動作が行なわれるので、大幅な節電を行っても不快感を与えることがなく、突発的な使用時も快適に使用することができる。
【0011】
また、トイレ室内の室温を検知する室温検知手段と、便蓋の開閉状態を検知する便蓋開閉検知手段とを設け、予測手段の出力に基づき判断し、節電不要の場合には対応する時間帯で温水や便座などの節電対象部が設定温度になるよう節電対象回路部に対して通常給電し、節電要の場合には対応する時間帯で前記室温検知手段が検知した室温に応じて前記設定温度より低い第一の待機温度を設定し、前記節電対象部が前記第一の待機温度になるよう前記節電対象回路部に対して給電して自動的に節電動作するとともに、前記便蓋開閉検知手段が検知した便蓋開閉状態が開のとき前記節電対象部が前記第一の待機温度になるよう前記節電対象回路部に対して給電し、便蓋開閉状態が閉のとき前記節電対象部が前記第一の待機温度より低い第二の待機温度になるよう前記節電対象回路部に対して給電して自動的に節電動作する制御部を備えるものである。したがって、使用者の使用時間帯が予測され、節電要の場合には対応する時間帯で室温に応じて節電対象部が設定温度より低い待機温度となるよう給電が制御され自動的に節電動作が行なわれ、万一その時間帯で突発的に使用されても室温に応じた待機温度での使用ができるとともに、さらに、便蓋開閉状態が閉のとき待機温度をさらに低下させるので、便蓋の保温効果により突発使用に際しても不快感を与えることがなく大幅な節電が可能となる。
【0012】
また、人体検知手段は、使用者が便座に着座したことを検知する着座スイッチであり、使用者がトイレに入室したことを検知する入室検知手段を設け、節電動作中に使用者の入室が検知された場合には、温水や便座などの節電動作を停止するものである。したがって、使用者が入室してから便座に座るまでの時間に便座温度をある程度復帰させることができ、また、使用者が入室してから局部洗浄に温水を使用するまでの時間に温水温度を充分回復させることができ、節電動作中の突発的な使用に際しても快適な使用を可能にすることができる。
【0013】
【実施例】
(実施例1)
次に、本発明について図面を参照して説明する。なお、従来例と同じ構成のものは同一符号を付して説明を省略する。図1は本発明の第1の実施例の形態であるトイレ装置のブロック図であり、11は使用者が便座の設定温度を設定する便座温度可変手段、12は節電対象部のひとつである便座の温度を検出する便座温度検出手段、13は使用者が洗浄に利用する温水の設定温度を設定する温水温度可変手段、14は節電対象部のひとつである温水の温度を検出する温水温度検出手段である。
【0014】
また、15は計時手段16の出力と人体検知手段17の出力に基づき使用者の使用時間帯を予測する予測手段であり、18は操作部1を介して使用者の指示入力を受けると同時に便座温度検出手段12が検出した便座温度が便座温度可変手段11により設定されている温度になるよう便座ヒータ5への給電を制御し、温水温度検出手段14が検出した温水温度が温水温度可変手段13により設定されている温度になるよう温水器ヒータ4への給電を制御するとともに、自動節電スイッチ7の操作により自動節電モードが設定されている場合には、予測手段15の出力に基づいて温水器ヒータ4や便座ヒータ5などの節電対象回路部への給電制御を行う制御部である。また、19は使用者のトイレ室内への入室を検知し、入室の有無を出力する入室検知手段である。
【0015】
次に、図2を参照して、本実施例1の動作を説明する。図2は制御部18が行う給電制御処理を示すフローチャートであり、まず、現在の動作モードが自動節電モードか否か判断し(ステップ2a)、自動節電モードでない場合には(ステップ2a:NO)、節電対象回路部に対して通常給電を行ない(ステップ2b)処理を終了する。一方、自動節電モードである場合(ステップ2a:YES)、対応する時間帯での予測手段15の出力を取り込み(ステップ2c)、該出力に基づき節電要か否かを判断する(ステップ2d)。
【0016】
その結果、節電不要の場合(ステップ2d:NO)にはステップ2bへ移行して処理を終了するが、節電要の場合(ステップ2d:YES)には、対応する時間帯において設定温度をそれより低い待機温度に設定(ステップ2e)し、節電給電(ステップ2f)を行う。
【0017】
続いて、制御部18は入室検知手段19の出力より入室の有無を判断(ステップ2g)し、入室有りの場合(ステップ2g:NO)、節電動作を停止させ通常給電に復帰して終了する。このように、使用者の使用時間帯が予測され、節電要の場合には対応する時間帯で節電対象部が設定温度より低い待機温度となるよう給電が制御され自動的に節電動作が行なわれるので、給電を完全に停止することがなく節電動作中であっても突発的使用に際して極度の不快感を与えることがない。また、使用者の入室を検知した場合すぐに通常給電に復帰するので、突発的な使用時に便座温度や温水温度を早く設定温度に回復させることができる。
【0018】
(実施例2)
次に、本発明の第2の実施例について図面を参照して説明する。なお、第1の実施例と同じ構成のものは同一符号を付して説明を省略する。図3は本発明の第2の実施例の形態であるトイレ装置のブロック図であり、第1の実施例のトイレ装置と比べ、トイレ室内の室温を検知する室温検知手段20が追加された構成となっている。
【0019】
次に、図4を参照して、本実施例2の動作を説明する。図4は制御部18が行う給電制御処理を示すフローチャートであり、まず、現在の動作モードが自動節電モードか否か判断し(ステップ4a)、自動節電モードでない場合には(ステップ4a:NO)、節電対象回路部に対して通常給電を行ない(ステップ4b)処理を終了する。一方、自動節電モードである場合(ステップ4a:YES)、対応する時間帯での予測手段15の出力を取り込み(ステップ4c)、該出力に基づき節電要か否かを判断する(ステップ4d)。
【0020】
その結果、節電不要の場合(ステップ4d:NO)にはステップ4bへ移行して処理を終了するが、節電要の場合(ステップ4d:YES)には、室温検知手段20が検知した室温が所定値に対して高いか否かを判定(ステップ4e)し、室温が所定値以下の場合(ステップ4e:NO)には通常給電(ステップ4b)を行ない処理を終了する。一方、室温が所定値より低い場合(ステップ4e:YES)、対応する時間帯において節電対象回路部に対する給電を停止する(ステップ4f)。
【0021】
続いて、制御部18は入室検知手段19の出力より入室の有無を判断(ステップ4g)し、入室有りの場合(ステップ4g:NO)、節電動作を停止させ通常給電に復帰して終了する。このように、使用者の使用時間帯が予測され、節電要の場合で室温が所定値より高いときは節電対象回路部への給電を停止して自動的に節電動作するが、節電要の場合でも室温が所定値より低いときは節電対象回路部に対して通常給電が行なわれるので、暖かい便座や温水が欲しい厳冬期や室温が低下する深夜においては、突発的に使用する場合でも便座や温水が冷たいということがなく、快適な使用ができる。また、使用者の入室を検知した場合すぐに通常給電に復帰するので、突発的な使用時に便座温度や温水温度を早く設定温度に回復させることができる。
【0022】
(実施例3)
次に、本発明の第3の実施例について図面を参照して説明する。なお、本実施例のトイレ装置のブロック構成は前述の実施例2と同じであり説明を省略する。図5は制御部18が行う給電制御処理を示すフローチャートであり、まず、現在の動作モードが自動節電モードか否か判断し(ステップ5a)、自動節電モードでない場合には(ステップ5a:NO)、節電対象回路部に対して通常給電を行ない(ステップ5b)処理を終了する。一方、自動節電モードである場合(ステップ5a:YES)、対応する時間帯での予測手段15の出力を取り込み(ステップ5c)、該出力に基づき節電要か否かを判断する(ステップ5d)。
【0023】
その結果、節電不要の場合(ステップ5d:NO)にはステップ5bへ移行して処理を終了するが、節電要の場合(ステップ5d:YES)には、室温検知手段20が検知した室温に基づいて待機温度を設定(ステップ5e)し、対応する時間帯において節電給電(ステップ5f)を行う。
【0024】
続いて、制御部18は入室検知手段19の出力より入室の有無を判断(ステップ5g)し、入室有りの場合(ステップ5g:NO)、節電動作を停止させ通常給電に復帰して終了する。このように、使用者の使用時間帯が予測され、節電要の場合には対応する時間帯で室温に応じて節電対象部が設定温度より低い待機温度となるよう給電が制御され自動的に節電動作が行なわれ、万一その時間帯で突発的に使用されても室温に応じた待機温度での使用ができるので、使用に際して不快感を与えることがないという許容範囲内での節電が可能となる。また、使用者の入室を検知した場合すぐに通常給電に復帰するので、突発的な使用時に便座温度や温水温度を早く設定温度に回復させることができる。
【0025】
図6は本実施例における室温と便座温度との関係図である。設定温度40℃に対して、節電要の場合の待機温度は、室温10℃以下のとき33℃、室温10〜25℃のとき室温が高いほど低くなり、室温25℃以上では給電が停止するよう室温に等しくなっている。このように、室温に応じて節電動作時の待機温度を設定することにより、突発的な使用時の体感を著しく損なわない範囲で大きな節電効果をあげることができる。
【0026】
(実施例4)
次に、本発明の第4の実施例について図面を参照して説明する。なお、第1の実施例と同じ構成のものは同一符号を付して説明を省略する。図7は本発明の第4の実施例の形態であるトイレ装置のブロック図であり、第1の実施例のトイレ装置と比べ、便蓋の開閉状態を検知する便蓋開閉検知手段21が追加された構成となっている。
【0027】
次に、図8を参照して、本実施例4の動作を説明する。図8は制御部18が行う給電制御処理を示すフローチャートであり、まず、現在の動作モードが自動節電モードか否か判断し(ステップ8a)、自動節電モードでない場合には(ステップ8a:NO)、節電対象回路部に対して通常給電を行ない(ステップ8b)処理を終了する。一方、自動節電モードである場合(ステップ8a:YES)、対応する時間帯での予測手段15の出力を取り込み(ステップ8c)、該出力に基づき節電要か否かを判断する(ステップ8d)。
【0028】
その結果、節電不要の場合(ステップ8d:NO)にはステップ8bへ移行して処理を終了するが、節電要の場合(ステップ8d:YES)には、便蓋開閉検知手段21が検知した便蓋開閉状態が閉か否かを判定(ステップ8e)し、便蓋が開状態の場合(ステップ8e:NO)には通常給電(ステップ8b)を行ない処理を終了する。一方、便蓋が閉状態の場合(ステップ8e:YES)、対応する時間帯において設定温度をそれより低い待機温度に設定(ステップ8f)し、節電給電(ステップ8g)を行う。
【0029】
続いて、制御部18は入室検知手段19の出力より入室の有無を判断(ステップ8h)し、入室有りの場合(ステップ8h:NO)、節電動作を停止させ通常給電に復帰して終了する。このように、使用者の使用時間帯が予測され、節電要の場合で便蓋が閉状態のときは、対応する時間帯で節電対象部が設定温度より低い待機温度となるよう給電が制御され自動的に節電動作が行なわれる。これにより、便蓋が便座表面および本体を断熱保温している状態で節電動作が行なわれるので、節電を行っても不快感を与えることがなく、突発的な使用時も快適に使用することができる。また、使用者の入室を検知した場合すぐに通常給電に復帰するので、突発的な使用時に便座温度や温水温度を早く設定温度に回復させることができる。
【0030】
(実施例5)
次に、本発明の第5の実施例について図面を参照して説明する。なお、第1の実施例と同じ構成のものは同一符号を付して説明を省略する。図9は本発明の第5の実施例の形態であるトイレ装置のブロック図であり、第1の実施例のトイレ装置と比べ、トイレ室内の室温を検知する室温検知手段20と、便蓋の開閉状態を検知する便蓋開閉検知手段21が追加された構成となっている。
【0031】
次に、図10を参照して、本実施例5の動作を説明する。図10は制御部18が行う給電制御処理を示すフローチャートであり、まず、現在の動作モードが自動節電モードか否か判断し(ステップ10a)、自動節電モードでない場合には(ステップ10a:NO)、節電対象回路部に対して通常給電を行ない(ステップ10b)処理を終了する。一方、自動節電モードである場合(ステップ10a:YES)、対応する時間帯での予測手段15の出力を取り込み(ステップ10c)、該出力に基づき節電要か否かを判断する(ステップ10d)。
【0032】
その結果、節電不要の場合(ステップ10d:NO)にはステップ10bへ移行して処理を終了するが、節電要の場合(ステップ10d:YES)には、室温検知手段20が検知した室温に基づいて第1の待機温度を設定(ステップ10e)し、さらに、便蓋開閉検知手段21が検知した便蓋開閉状態が閉か否かを判定(ステップ10f)し、便蓋が閉状態の場合(ステップ10f:YES)、さらに低い第2の待機温度を設定(ステップ10g)し、節電給電(ステップ10h)を行う。一方、便蓋が開状態の場合(ステップ10f:NO)には第1の待機温度のまま節電給電(ステップ10h)を行う。
【0033】
続いて、制御部18は入室検知手段19の出力より入室の有無を判断(ステップ10i)し、入室有りの場合(ステップ10i:NO)、節電動作を停止させ通常給電に復帰して終了する。このように、使用者の使用時間帯が予測され、節電要の場合には対応する時間帯で室温に応じて節電対象部が設定温度より低い待機温度となるよう給電が制御され自動的に節電動作が行なわれ、万一その時間帯で突発的に使用されても室温に応じた待機温度での使用ができるとともに、さらに、便蓋開閉状態が閉のとき待機温度をさらに低下させるので、便蓋の保温効果により突発使用に際しても不快感を与えることがなく大幅な節電が可能となる。また、使用者の入室を検知した場合すぐに通常給電に復帰するので、突発的な使用時に便座温度や温水温度を早く設定温度に回復させることができる。
【0034】
図11は本実施例における室温と便座温度との関係図である。設定温度40℃に対して、節電要の場合の第1の待機温度は、室温10℃以下のとき33℃、室温10〜25℃のとき室温が高いほど低くなり、室温25℃以上では給電が停止するよう室温に等しくなっている。さらに、便蓋が閉状態のときに設定される第2の待機温度は、第1の待機温度より8℃も低い。便座温度は室温および便蓋開閉状態に応じてこれらの待機温度になるよう制御されるので、突発的な使用時の体感を著しく損なわない範囲で、さらに大きな節電効果をあげることができる。
【0035】
【発明の効果】
以上の説明から明らかのように、本発明は、人体検知手段および計時手段の出力に基づき使用者の使用時間帯を予測する予測手段の出力に基づき判断し、節電不要の場合には対応する時間帯で温水や便座などの節電対象部が設定温度になるよう節電対象回路部に対して通常給電し、節電要の場合には対応する時間帯で前記設定温度より低い待機温度を設定し、前記節電対象部が前記待機温度になるよう前記節電対象回路部に対して給電して自動的に節電動作する制御部を備えるものである。したがって、使用者の使用時間帯が予測され、節電要の場合には対応する時間帯で節電対象部が設定温度より低い待機温度となるよう給電が制御され自動的に節電動作が行なわれるとともに、万一その時間帯で突発的に使用されても極度の不快感を与えることがない待機温度での使用が可能となる。
【0036】
また、便蓋の開閉状態を検知する便蓋開閉検知手段を設け、予測手段の出力に基づき判断し、節電不要の場合には対応する時間帯で温水や便座などの節電対象部が設定温度になるよう節電対象回路部に対して通常給電し、節電要の場合には対応する時間帯で前記便蓋開閉検知手段が検知した便蓋開閉状態が開のとき前記節電対象回路部に対して通常給電し、便蓋開閉状態が閉のとき前記節電対象部が前記設定温度より低い待機温度になるよう前記節電対象回路部に対して給電して自動的に節電動作する制御部を備えるものである。したがって、使用者の使用時間帯が予測され、節電要の場合で便蓋開閉状態が閉状態にあるとき、対応する時間帯で節電対象部が設定温度より低い待機温度となるよう給電が制御され自動的に節電動作が行なわれる。これにより、便蓋が便座表面および本体を断熱保温している状態で節電動作が行なわれるので、大幅な節電を行っても不快感を与えることがなく、突発的な使用時も快適に使用することができる。
【0037】
また、トイレ室内の室温を検知する室温検知手段と、便蓋の開閉状態を検知する便蓋開閉検知手段とを設け、予測手段の出力に基づき判断し、節電不要の場合には対応する時間帯で温水や便座などの節電対象部が設定温度になるよう節電対象回路部に対して通常給電し、節電要の場合には対応する時間帯で前記室温検知手段が検知した室温に応じて前記設定温度より低い第一の待機温度を設定し、前記節電対象部が前記第一の待機温度になるよう前記節電対象回路部に対して給電して自動的に節電動作するとともに、前記便蓋開閉検知手段が検知した便蓋開閉状態が開のとき前記節電対象部が前記第一の待機温度になるよう前記節電対象回路部に対して給電し、便蓋開閉状態が閉のとき前記節電対象部が前記第一の待機温度より低い第二の待機温度になるよう前記節電対象回路部に対して給電して自動的に節電動作する制御部を備えるものである。したがって、使用者の使用時間帯が予測され、節電要の場合には対応する時間帯で室温に応じて節電対象部が設定温度より低い待機温度となるよう給電が制御され自動的に節電動作が行なわれ、万一その時間帯で突発的に使用されても室温に応じた待機温度での使用ができるとともに、さらに、便蓋開閉状態が閉のとき待機温度をさらに低下させるので、便蓋の保温効果により突発使用に際しても不快感を与えることがなく大幅な節電が可能となる。
【0038】
また、人体検知手段は、使用者が便座に着座したことを検知する着座スイッチであり、使用者がトイレに入室したことを検知する入室検知手段を設け、節電動作中に使用者の入室が検知された場合には、温水や便座などの節電動作を停止するものである。したがって、使用者が入室してから便座に座るまでの時間に便座温度をある程度復帰させることができ、また、使用者が入室してから局部洗浄に温水を使用するまでの時間に温水温度を充分回復させることができ、節電動作中の突発的な使用に際しても快適な使用を可能にすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施例1のトイレ装置のブロック図
【図2】 同装置の給電制御処理を示すフローチャート
【図3】 本発明の実施例2のトイレ装置のブロック図
【図4】 同装置の給電制御処理を示すフローチャート
【図5】 本発明の実施例3のトイレ装置の給電制御処理を示すフローチャート
【図6】 実施例3の室温と便座温度との関係図
【図7】 本発明の実施例4のトイレ装置のブロック図
【図8】 同装置の給電制御処理を示すフローチャート
【図9】 本発明の実施例5のトイレ装置のブロック図
【図10】 同装置の給電制御処理を示すフローチャート
【図11】 実施例5の室温と便座温度との関係図
【図12】 従来のトイレ装置のブロック図
【符号の説明】
1 操作部
3 洗浄動作部
4 温水器ヒータ
5 便座ヒータ
7 自動節電スイッチ
11 便座温度可変手段
12 便座温度検出手段
13 温水温度可変手段
14 温水温度検出手段
15 予測手段
16 計時手段
17 人体検知手段
18 制御部
19 入室検知手段
20 室温検知手段
21 便蓋開閉検知手段

Claims (3)

  1. 使用者の存在を検知する人体検知手段と、使用時間帯を計時する計時手段と、前記人体検知手段および前記計時手段の出力に基づき使用者の使用時間帯を予測する予測手段と、前記予測手段の出力に基づき温水器ヒータや便座ヒータなどの節電対象回路部に対して給電を制御して節電動作するトイレ装置において、便蓋の開閉状態を検知する便蓋開閉検知手段と、前記予測手段の出力に基づき判断し、節電不要の場合には対応する時間帯で温水や便座などの節電対象部が設定温度になるよう前記節電対象回路部に対して通常給電し、節電要の場合には対応する時間帯で前記便蓋開閉検知手段が検知した便蓋開閉状態が開のとき前記節電対象回路部に対して通常給電し、便蓋開閉状態が閉のとき前記節電対象部が前記設定温度より低い待機温度になるよう前記節電対象回路部に対して給電して自動的に節電動作する制御部とを備えることを特徴とするトイレ装置。
  2. 使用者の存在を検知する人体検知手段と、使用時間帯を計時する計時手段と、前記人体検知手段および前記計時手段の出力に基づき使用者の使用時間帯を予測する予測手段と、前記予測手段の出力に基づき温水器ヒータや便座ヒータなどの節電対象回路部に対して給電を制御して節電動作するトイレ装置において、トイレ室内の室温を検知する室温検知手段と、便蓋の開閉状態を検知する便蓋開閉検知手段と、前記予測手段の出力に基づき判断し、節電不要の場合には対応する時間帯で温水や便座などの節電対象部が設定温度になるよう前記節電対象回路部に対して通常給電し、節電要の場合には対応する時間帯で前記室温検知手段が検知した室温に応じて前記設定温度より低い第一の待機温度を設定し、前記節電対象部が前記第一の待機温度になるよう前記節電対象回路部に対して給電して自動的に節電動作するとともに、前記便蓋開閉検知手段が検知した便蓋開閉状態が開のとき前記節電対象部が前記第一の待機温度になるよう前記節電対象回路部に対して給電し、便蓋開閉状態が閉のとき前記節電対象部が前記第一の待機温度より低い第二の待機温度になるよう前記節電対象回路部に対して給電して自動的に節電動作する制御部とを備えることを特徴とするトイレ装置。
  3. 人体検知手段は、使用者が便座に着座したことを検知する着座スイッチであり、使用者がトイレに入室したことを検知する入室検知手段を設け、節電動作中に使用者の入室が検知された場合には、温水や便座などの節電動作を停止することを特徴とする請求項1または2に記載のトイレ装置。
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