JP4275486B2 - 無機酸化物微小球状成形体 - Google Patents

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Description

本発明は、細孔容積が大きくても、あるいは粒子径が小さくても高い圧縮強度を有する無機酸化物微小球状成形体および該成形体の製造方法に関する。
無機酸化物粒子は、吸着剤、触媒、触媒担体等として工業的に用いられていることはよく知られている。無機酸化物粒子は微粉末で用いられることは少なく、多くの場合ペレット状、球状等に成形して用いられている。しかしながら、成形体の大きさや形状は、使用目的、使用条件等によって適宜選択して用いられているが、ペレットではエッジが破損・摩耗して粉化することがあり、また均一に充填することが困難であったり、充填効率が低いなどの問題がある場合があった。
このため、球状の成形体の使用が望まれているが、充分な強度、摩耗性等を有する球状成形体を得ることが困難であった。特に、粒子径が5mm以下の微小な球状成形体を得ることが困難であったり、得られたとしても収率や生産効率が低い等、経済性に問題があった。
そこで、このような球状成形体を製造するために、具体的には、無機酸化物微粒子分散液あるいはヒドロゲルスラリーおよび/または無機酸化物ゾルや粘土鉱物等の無機酸化物バインダーを、必要に応じてセルロース等の成形助剤を加えて水分調整するとともに、加熱濃縮、捏和、混練等した後、押し出し成形機等によりペレットとし、これを適宜マルメライザー、転動造粒機等で球状成形体とすることが行われていた。さらには、ペレットを球状とする際に、水分調整した無機酸化物微粉末を添加しながら、より大きな粒子を成形することが行われていた。
ゼオライトのような微小結晶粒子からミリメートルオーダーの球状成型体を作製する方法としては、特開平6−64916号公報(特許文献1)に開示された方法が知られている。かかる公報には、a)ゼオライトと無機系バインダーとからなる造粒用核粒子を、転動造粒機にチャージし、これに、予め水分調整したb)ゼオライト微粉末と無機系バインダーとからなる造粒用微粉末を一定速度で供給し、核粒子に造粒用微粉末を、水を造粒媒体として、付着させて球状ゼオライト成形体を得る方法が開示されている。
特開平6−64916号公報
しかしながら、上記方法では必ずしも満足しうる球状成形体を得ることは困難であった。
たとえば、上記した方法では、水分調整のレベルにより、水分が多いと押し出し成形は容易であるが、得られるペレットが長すぎたり、長さが不均一となることがあり、このため球状大きさが不均一であったり、球状成形体を得ることが困難であった。さらに、ペレットが互いに付着して凝集するなどの問題があった。このような問題は、粒径が5mm以下、特に粒径が2mm以下の微小球状成形体を得ようとする際に顕著であった。
一方、水分が少ない場合は押し出し成形が困難であったり、押し出し成形できたとしてもペレットが短すぎたり、やはり長さが不均一となることがあり、また、球状成形体とする際に粉化したり、球状とすることが困難であった。
また、以上のようにして球状成形体が得られたとしても、細孔容積が大きくなると、あるいは成形体の大きさが小さくなると粒子の圧縮強度や耐摩耗性が低下し、用途や使用条件に制約があった。
また、特許文献1に開示された方法では、
1)核粒子として緻密のものを調製して用いる必要があり、
2)核粒子に対し製品粒子の大きさの比を大きくしすぎると、造粒用微粉末の量を多くしなければならず、このため大きさにバラつきが大きくなり、粒度分布が広くなり、
3)このため分級すると収率が低下するという問題点があった。
また核粒子に対して製品粒子の大きさの比を小さいと、所望の大きな粒子を得るためには、元々真球度に優れ、均一な粒度分布等を有し、本来球状ゼオライト成形体自体に要求される粒子径他の性能を有した核粒子をあらかじめ作ることが要求される。しかしながらこのような核粒子を得ることが困難であった。
このようにして製造された球状成形体も、通常細孔容積が大きくなると、あるいは成形体の大きさが小さくなると、粒子の圧縮強度や耐摩耗性が低下し、性能面で限界があったり、用途の面で制約が多かった。
このような情況のもと、本発明者らは、鋭意検討した結果、水分含有量の少ない成形前駆体を特定の成形機にてペレット化することにより、粒子径が小さくても、あるいは細孔容積が大きな成形体であっても圧縮強度・耐摩耗性に優れ、均一な粒度分布を有する無機酸化物微小球状成形体が得られることを見出して本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明に係る無機酸化物微小球状成形体は、平均粒子径(D)が0.3〜5mmの範囲にあり、細孔径が30〜500nmの範囲の細孔容積(PV)が0.1〜0.6ml/gの範囲にあり、平均圧縮強度(N)が2〜30N(ニュートン)の範囲にあり、下記式で表される平均圧縮強度指数(C)が0.3〜5の範囲にある。
C=N×PV/D
このような微小球状成形体は、粒子径が小さくても、あるいは細孔容積が大きくても圧縮強度・耐摩耗性に優れ、均一な粒度分布を有する無機酸化物微小球状成形体が得られることを見出して本発明圧縮強度・耐摩耗性に優れ、均一な粒度分布を有している。
前記無機酸化物は、周期律表のI-B、II-A、II-B、III-A、III-B、IV-A、IV-B、V-A、V-B、VI-A、VII-A、VIII族から選ばれる1種以上の元素の酸化物または複合
酸化物であることが好ましい。
前記無機酸化物としてはSiO2、Al23、TiO2、ZrO2、V25、CrO3、MoO3、WO3、MnO2、Fe23、CoO、NiO、CuO、ZnO、GaO、GeO2、SnO2、P25、AsO2、Sb23、Sb25、Bi23からなる群から選ばれる1種以上の酸化物または2種以上の酸化物の複合酸化物であることが好ましい。
微小球状成形体を構成する前記無機酸化物が無機酸化物ヒドロゲルから得られる無機酸化物微粒子であり、さらにバインダー成分(ゾル、粘土鉱物)を含み、無機酸化物微粒子の含有量が固形分として50〜98重量%、バインダー成分の含有量が固形分として2〜50重量%の範囲にあることが好ましい。
前記無機酸化物微小球状成形体の長径(DL)と短径(DS)との比(球状係数(DL)/(DS)が1〜1.5の範囲にあることが好ましい。
前記無機酸化物微小球状成形体において、粒子径が平均粒子径(D)×(1±0.3)の範囲にある無機酸化物微小球状成形体の割合が80重量%以上であることが好ましい。
本発明に係る無機酸化物微小球状成形体の製造方法は、下記の工程(a)〜工程(d)からなることを特徴とする;
(a)水分含有量が35〜60重量%の範囲にある無機酸化物微粒子成形前駆体を調製する工程
(b)下押し成形機にて成形し、径(D)が0.3〜5mmの範囲にあるペレット状成形体とする工程
(c)ついで、球形機にて球状成形体とする工程
(d)ついで、乾燥および/または焼成する工程
工程(a)における無機酸化物微粒子成形前駆体が、無機酸化物ヒドロゲルスラリーを噴霧乾燥し、ついで水分調整して得られた前駆体であることが好ましい。
また、前記無機酸化物微粒子成形前駆体がバインダーを含むことが好ましい。
前記噴霧乾燥して得た粉体の平均粒子径が20〜150μmの範囲にあることが好ましい。
前記工程(a)において、無機酸化物微粒子成形前駆体が成形助剤を含むことが好ましい。
以上のような本発明に係る製造方法によれば、上記した本発明に係る無機酸化物微小球状成形体が得られる。
本発明によれば、無機酸化物、必要に応じてバインダーを含んでなり、細孔容積が大きくてもあるいは粒子径が小さくても圧縮強度が高く耐摩耗性にすぐれ、かつ、球状係数が1に近く、として好適に用いることができる無機酸化物微小球状成形体および該無機酸化物微小球状成形体の製造方法を提供することができる。
以下、本発明に係る無機酸化物微小球状成形体について具体的に説明する。
[無機酸化物微小球状成形体]
本発明に係る無機酸化物微小球状成形体は、平均粒子径(D)が0.3〜5mmの範囲にあり、細孔径が30〜500nmの範囲の細孔容積(PV)が0.1〜0.6ml/gの範囲にあり、平均圧縮強度(N)が2〜30N(ニュートン)の範囲にあり、下記式で表される平均圧縮強度指数(C)が0.3〜5の範囲にあることを特徴としている。
C=N×PV/D
無機酸化物
本発明かかる無機酸化物微小球状成形体は無機酸化物から構成される。無機酸化物微小球状成形体としては、周期律表のI-B、II-A、II-B、III-A、III-B、IV-A、IV
-B、V-A、V-B、VI-A、VII-A、VIII族から選ばれる1種以上の元素の酸化物または2
種以上の酸化物の複合酸化物であることが好ましい。
このような酸化物、複合酸化物としては、CuO、AgO、MgO、CaO、BaO、ZnO、La23、CeO2、Al23、GaO、TiO2、ZrO2、SiO2、GeO2、SnO2、V25、V25、Nb25、P25、Sb23、Sb25、Bi23、CrO3、MoO3、WO3、MnO2、Fe23、CoO、NiO等の酸化物、SiO2-Al23、SiO2-TiO2、SiO2-ZrO2、Al23-MgO、Al23-CuO、Al23-ZnO、Al23-NiO等の複合酸化物が挙げられる。
なかでも、前記無機酸化物がSiO2、Al23、TiO2、ZrO2、V25、CrO3、MoO3、WO3、MnO2、Fe23、CoO、NiO、CuO、ZnO、GaO、GeO2、SnO2、P25、AsO2、Sb23、Sb25、Bi23から選ばれる1種以上の酸化物または複合酸化物であることが好ましい。
このような酸化物、複合酸化物は、細孔容積、比表面積等の大きな酸化物、複合酸化物が得られ吸着剤、触媒、触媒担体等として有用であることに加えて、圧縮強度、耐摩耗性、流動性等に優れた微小球状成形体を得ることができる。
このような酸化物、複合酸化物は、例えば、前記元素の化合物の水溶液に酸またはアルカリ等を加えて中和することによって、あるいは前記元素の化合物(塩や錯体)の水溶液の混合水溶液を互いに混合するか酸またはアルカリ等を加えて中和することによって得られる沈殿(無機酸化物のヒドロゲルということがある)を、洗浄、乾燥、焼成等することによって得ることができる。また、これらを乾燥して得たホワイトカーボン等も用いることができる。
このような酸化物、複合酸化物は通常、多孔質として存在している。
バインダー
本発明の無機酸化物微小球状成形体は、前記無機酸化物に加えてバインダーを含んでいることが好ましい。
バインダーとしては、前記無機酸化物と結合することができれば特に制限はなく、従来公知のバインダーを用いることができる。例えば、微粒子状のアルミナ、シリカ、ジルコニア、チタニア、シリカ・アルミナ、シリカ・ジルコニアなどが挙げられ、これら通常アルミナゾル、シリカゾル、ジルコニアゾル、チタニアゾル、シリカ・アルミナゾル、シリカ・ジルコニアゾル等のゾルが使用される。これらの微粒子は、平均粒子径が概ね5〜100nmの範囲にあることが好ましい。
また、カオリン、モンモリロナイト、ベントナイト、アロフェン、セピオライト等の粘土鉱物が挙げられる。
粘土鉱物は、粒子径が概ね0.1〜10μmの範囲にあるものが好適であり、またその形状は特に制限されるものではなく、球状、繊維状、不定形等のいずれであってもよい。
さらに、必要に応じて前記ゾルと粘土鉱物を併用することもできる。
このようなバインダーの含有量は、無機酸化物微小球状成形体中に固形分として2〜60重量%、さらには5〜50重量%の範囲にあることが好ましい。
バインダーの含有量が無機酸化物微小球状成形体中に固形分として2重量%未満の場合は、無機酸化物の種類によっては成形性に劣ることがある。
バインダーの含有量が無機酸化物微小球状成形体中に固形分として60重量%を越えると、触媒、触媒単体、吸着材等として用いる場合に無機酸化物の特性が充分発揮されないことがある。
上記において、バインダーとしてゾルが含まれていると、無機酸化物を結合し、成型時の可塑性を増して成形性を良くし、また得られる無機酸化物微小球状成形体の圧縮強度および耐摩耗性を高めることができる。
また、粘土鉱物が含まれていると、成形性を向上させたり、強度、耐摩耗性が向上するとともに、細孔容積、細孔径、粒子密度、嵩比重等を調節することができる。
本発明で用いる粘土鉱物としては、中でもベントナイト等の繊維状のフィラーは成形性に優れ、このため均一な粒径分布を有し、球状で、圧縮強度、摩耗性に優れた無機酸化物微小球状成形体を得ることができる。
本発明に係る無機酸化物微小球状成形体は、平均粒子径(D)が0.3〜5mm、さらには0.5〜3mmの範囲にあることが好ましい。
無機酸化物微小球状成形体の平均粒子径(D)が0.3mm未満のものは、後に本発明の無機酸化物微小球状成形体の製造方法で後述するように、ダイスの孔径が小さいために押し出し成形することができず、このため得ることが困難である。
無機酸化物微小球状成形体の平均粒子径(D)が5mmを越える場合は、このような大きな球状成形体は本願発明の方法によらずとも他の方法で可能であったり、触媒として用いる場合は有効係数が低下する場合があり、前記範囲の平均粒子径(D)を有する無機酸化物微小球状成形体より活性が劣ることがある。
また、無機酸化物微小球状成形体は、細孔径が30〜500nmの範囲の細孔容積(PV)が0.1〜0.6ml/g、さらには0.2〜0.5ml/gの範囲にあることが好ましい。このような範囲にあると、活性や吸着性能が高くまた、生形態の圧縮強度も高く、体磨耗性にも優れている。
無機酸化物微小球状成形体の細孔径が30〜500nmの範囲の細孔容積(PV)が0.1ml/g未満の場合は、活性や吸着性能が不充分となる傾向がある。
無機酸化物微小球状成形体の細孔径が30〜500nmの範囲の細孔容積(PV)が0.6ml/gを越えると、無機酸化物微小球状成形体の圧縮強度が低下し、耐摩耗性も低下する。
本発明における上記した細孔容積は水銀圧入法による細孔分布測定装置(QUANTA CHROME 社製:AUTOSCAN-60 POROSOMETER、水銀接触角130℃、水銀表面張力473Dyn/cm2、測定レンジ「高圧」)により測定することができる。
無機酸化物微小球状成形体の平均圧縮強度(N)が2〜30N(ニュートン)、さらには4〜20Nの範囲にあることが好ましい。
無機酸化物微小球状成形体の平均圧縮強度(N)が2N未満の場合は、使用に際して充填したり、これを抜き出したりする際に壊れ、使用条件によっては差圧が生じて反応成績が低下したり、繰り返し使用することが困難となる。
無機酸化物微小球状成形体の平均圧縮強度(N)が30Nを越えて高い圧縮強度の無機酸化物微小球状成形体を得ることは困難である。
本発明で用いる平均圧縮強度(N)は、20個の無機酸化物微小球状成形体について圧縮強度を木屋式硬度計(藤原製作所製)で測定し、この平均値とした。
つぎに、本発明に係る無機酸化物微小球状成形体は、下記式で表される圧縮強度指数(C)が1.0〜5、好ましくは1.5〜5の範囲にある。
C=N×PV/D
この圧縮強度指数(C)は、無機酸化物微小球状成形体の平均圧縮強度(N)を求め、これに細孔容積(PV)を乗じ、平均粒子径(D)で除して得られる。
通常、圧縮強度は粒子径に比例し、細孔容積に反比例することから、上記圧縮強度指数(C)は粒子径、細孔容積に依存しない圧縮強度を意味している。
無機酸化物微小球状成形体の圧縮強度指数(C)が1.0未満の場合は、粒子径にかかわらず、使用に際して充填したり、これを抜き出したりする際に壊れ、使用条件によっては差圧が生じて反応成績が低下したり、繰り返し使用することが困難となる。
無機酸化物微小球状成形体の圧縮強度指数(C)が5を越えて高い圧縮強度指数の無機酸化物微小球状成形体を得ることは困難である。
前記無機酸化物微小球状成形体の長径(DL)と短径(DS)との比(球状係数:(DL)/(DS))が1〜2、さらには1〜1.5、特に1〜1.2の範囲にあることが好ましい。
この球状係数が2を越えると、充填密度が低下するとともに充填の再現性に劣ることがあり、このため性能が充分発揮されなかったり再現性に劣ったりすることがあり、また流動性が低下し、球状成形体とする効果が充分得られないことがある。
本発明における平均粒子径および球状係数は、粒子の光学写真を撮影し、ノギスにて粒子の長径と短径をもとめ、その平均値を粒子径とし、これを100個の粒子についてもとめ、その平均値を平均粒子径(D)とし、また、長径と短径との比の平均値を球状係数(DL)/(DS)とした。
つぎに、前記無機酸化物微小球状成形体は、粒子径が(D)×(1±0.3)の範囲にある粒子の割合が80重量%以上、さらには90重量%以上であることが好ましい。
無機酸化物微小球状成形体の粒度分布において、粒子径が(D)×(1±0.3)の範囲にある粒子の割合が80重量%未満の場合は、反応の種類によっては粒子径の違いによる活性や選択性の違いがあるため最適な性能を得ることが困難となったり、差圧が生じる原因となることがある。
また、このような成形体のかさ比重は、0.3〜1.6g/ml、好ましくは0.4〜1.5g/mlの範囲にあることが望ましい。本発明ではかさ比重は以下にして測定される。100ccのメスシリンダーに約100ccの微小球状ゼオライト燃料処理剤を充填し、適度に振動を加えた後の処理剤の容積を測定し、充填した処理剤の重量(g)を処理剤の容積で除して求めることができる。
このような本発明に係る無機酸化物微小球状成形体は、例えば以下の方法で製造することができる。
無機酸化物微小球状成形体の製造方法
本発明に係る無機酸化物微小球状成形体の製造方法は、前記した無機酸化物微小球状成形体が得られれば特に制限はないが、下記の工程(a)〜工程(d)からなる無機酸化物微小球状成形体の製造方法は好適に採用することができる。
本発明に係る無機酸化物微小球状成形体の製造方法は、下記の工程(a)〜工程(d)からなることを特徴としている。
(a)水分含有量が30〜60重量%の範囲にある無機酸化物微粒子成形前駆体を調製する工程
(b)下押し成形機にて成形し、径(D)が0.3〜5mmの範囲にあるペレット状成形体とする工程
(c)ついで、球形機にて球状成形体とする工程
(d)ついで、乾燥および/または焼成する工程
[工程(a)]
無機酸化物
無機酸化物としては前記したと同様のものを用いることができる。
具体的には、例えば、前記元素の化合物の水溶液に酸またはアルカリ等を加えて中和することによって、あるいは前記元素の化合物の水溶液の混合水溶液を互いに混合するか酸またはアルカリ等を加えて中和することによって得られる沈殿を、洗浄し、必要に応じて熟成して得られる、酸化物(水酸化物)、複合酸化物(複合水酸化物)等の無機酸化物ヒドロゲルスラリーを好適に用いることができる。
バインダー
バインダーとしては前記したと同様のゾルおよび/または粘土鉱物を用いることができる。
ゾルとしては、アルミナゾル、シリカゾル、ジルコニアゾル、チタニアゾル、シリカ・アルミナゾル、シリカ・ジルコニアゾル等のゾルは好適に用いることができる。ゾルを使用する場合、固形分濃度は1〜50重量%、好適には2〜40重量%のものが望ましい。
このときのゾルは、平均粒子径が概ね5〜100nmの範囲にあることが好ましい。
また、カオリン、モンモリロナイト、ベントナイト、アロフェン、セピオライト等の粘土鉱物も好適に用いることができる。
粘土鉱物は、粒子径が概ね0.1〜5μmの範囲にあることが好ましく、その形状は特に制限されるものではなく、球状、繊維状、不定形等のいずれであってもよい。
さらに、必要に応じて前記ゾルと粘土鉱物を併用することもできる。
このようなバインダーの含有量は、無機酸化物微小球状成形体中に固形分として2〜60重量%、さらには5〜50重量%の範囲にあることが好ましい。
バインダーの含有量が無機酸化物微小球状成形体中に固形分として2重量%未満の場合は、無機酸化物の種類によっては成形性に劣ることがある。
バインダーの含有量が無機酸化物微小球状成形体中に固形分として60重量%を越えると、触媒、触媒単体、吸着材等として用いる場合に無機酸化物の特性が充分発揮されないことがある。
本発明の無機酸化物微小球状成形体の製造方法では、上記した無機酸化物ヒドロゲルスラリー、必要に応じてバインダー、後述する粉砕粉体、成形助剤を混合して、無機酸化物微小球状成形前駆体を調製する。この前駆体中の水分量を、無機酸化物の種類によって異なるものの35〜60重量%、好ましくは37〜58重量%の範囲のとなるように調整する。
無機酸化物微粒子成形前駆体の水分含有量が35重量%未満の場合は、押し出し成形が困難となり、混合物粉体の水分含有量が60重量%を越えると、押し出し成形されたペレットの長さが不均一であったり、長くなる傾向にあり、造粒工程で球状の粒子とすることが困難となり、このため後述するペレットの長さ(L)に切断する必要が生じる。また、ペレットが互いに付着して凝集した成形体となることがある。
水分を調整する方法としては、上記した水分量になれば特に制限はなく、従来公知の方法を採用することができ、例えば無機酸化物ヒドロゲルスラリーとバインダー、さらには、粉砕粉体等の混合物に所定量の水を加えるか、あるいは脱水・乾燥することによって調整することができる。
噴霧乾燥
本発明では、工程(a)において、無機酸化物ヒドロゲルスラリーを、必要に応じてバインダーを混合した混合スラリーを、噴霧乾燥して得られた噴霧乾燥粉体を用いることが好ましい。
このときのスラリーの濃度は固形分として1〜40重量%、さらには2〜35重量%の範囲にあることが好ましい。
スラリーの濃度が固形分として1重量%未満の場合は、噴霧乾燥熱効率が低いだけでなく、後述する所望の粒子径の噴霧乾燥粉体が得られないことがある。
スラリーの濃度が固形分として40重量%を越えると、スラリーの粘度が高くなり安定的に噴霧乾燥できないことがある。
また、無機酸化物ヒドロゲルスラリーとバインダーとを混合して用いる場合の混合割合は、無機酸化物およびバインダーの種類や粒子径によっても異なるが、混合物中のバインダーの含有量が固形分として2〜40重量%、さらには5〜30重量%の範囲にあることが好ましい。
混合物中のバインダーの含有量が固形分として2重量%未満の場合は、可塑性が不充分なために成形性が低下し、また最終的に得られる無機酸化物微小球状成形体の圧縮強度や耐摩耗性が不充分となることがある。
混合物中のバインダーの含有量が固形分として40重量%を越えると、最終的に得られる無機酸化物微小球状成形体の触媒や吸着剤としての性能が不充分となることがある。
噴霧乾燥方法としては、平均粒子径が20〜150μm、好ましくは30〜120μmの範囲にあり、水分含有量が3〜40重量%、好ましくは5〜30重量%の範囲にある噴霧乾燥粉体が得られれば特に制限はなく、従来公知の噴霧乾燥方法を採用することができる。
例えば、スラリーの固形分濃度によってもことなるが、通常70〜500℃の熱風気流中に、前記スラリーをディスクあるいはノズルを用いて噴霧する方法は好適に採用することができる。
噴霧乾燥粉体の平均粒子径が20μm未満の場合は、押し出し成形するために水分を加えて水分調整する際に噴霧乾燥して得た粒子が凝集し、均一な水分調整ができないためか押し出し成形が困難であったり、ついで造粒する際にペレットが互いに付着して凝集することがあり、均一な粒子径の無機酸化物微小球状成形体が得られないことがある。
噴霧乾燥粉体の平均粒子径が150μmを越えると、押し出し成型時の圧力を高くする必要があり、前記範囲の平均粒子径の粒子の場合と同程度の圧力で押し出し成形すると、得られる無機酸化物微小球状成形体の圧縮強度や耐摩耗性が不充分となることがある。
また、噴霧乾燥粉体の水分含有量が3重量%未満の場合は、得られる無機酸化物微粒子成形前駆体の水分含有量を前記範囲に調整しても、ついで押し出し成形する際の成形性が低下したり、ペレットの長さが不均一となり、球状粒子の収率が低下したり、球状粒子の粒子径が不均一となる傾向がある。
噴霧乾燥粉体の水分含有量が40重量%を越えると、噴霧乾燥粉体を用いる効果、すなわち、成形性が向上し、ペレットの長さが押し出し径に近くかつ均一となり、球状係数が1に近い真球状の微小球状成形体が得られる効果が不充分となる。
粉砕粉体
さらに、上記無機酸化物微粒子成形前駆体は、後述する工程(d)で得られた無機酸化物微小球状成形体を粉砕して(または粉砕したのち焼成して)得た平均粒子径が10〜100μm、さらには20〜80μmの範囲にある粉体を、全固形分中の含有量が2〜40重量%、さらには5〜30重量%の範囲となるように含んでいることが好ましい。すなわち(a)〜(d)工程を経て得られた無機酸化物微小球状成形体の粉砕物を含んでいると、その理由は明確ではないものの、成形性の向上、無機酸化物微小球状成形体の圧縮強度、耐摩耗性の向上を発現することができる。
このような、工程(d)で得られた無機酸化物微小球状成形体を粉砕して得た粉体の全固形分中の含有量が2重量%未満の場合は、粉砕して得た粉体を混合する効果、すなわち成形性の向上、無機酸化物微小球状成形体の圧縮強度、耐摩耗性の向上が充分得られないことがある。
無機酸化物微小球状成形体を粉砕して得た粉体の全固形分中の含有量が40重量%を越えると、押し出し成形が困難となったり、球状化する際に粉化したり球状成形体が得られないことがある。
また、無機酸化物微小球状成形体を粉砕して得た粉体の平均粒子径が10μm未満の場合は、粉砕して得た粉体を混合する効果、すなわち成形性の向上、無機酸化物微小球状成形体の圧縮強度、耐摩耗性の向上が充分得られないことがある。
無機酸化物微小球状成形体を粉砕して得た粉体の平均粒子径が100μmを越えると、含有量にもよるが押し出し成形が困難となったり、球状化する際に粉化する傾向がある。
成形助剤
さらに、上記無機酸化物微粒子成形前駆体は、必要に応じて成形助剤(可塑剤ということがある)を用いることができる。
成形助剤としては結晶セルロース、メチルセルローズ、カルボキシメチルセルローズ、ヒドロキシエチルセルローズ、ポリビニルアルコール、澱粉、リグニン等が挙げられる。
このような成形助剤を加えると、後述する押し出し成型時の水分含有量の許容範囲を広くできる場合がある。例えば、成形助剤を添加しない場合の成形可能な水分含有量の範囲が40〜52重量%である無機酸化物では、成形助剤として結晶セルロースを固形分の3重量%使用すると水分含有量の範囲は38〜55重量%で成形性が良く、造粒時に付着することがなく、充分な圧縮強度と耐摩耗性を有する無機酸化物微小球状成形体を得ることができる。さらに、理由は明らかではないが、後述する押し出し成形した際にペレットは、ペレットの長さ(L)と径(D)の比L/Dが概ね1〜2の範囲となるように折れるので、人為的にカットすることなく造粒することができる。
このときの成形助剤の添加量は、全固形分(無機酸化物、バインダー、フィラー、粉砕粉体)の0.5〜15重量%、さらには1〜10重量%の範囲にあることが好ましい。
成形助剤の添加量が、全固形分の0.5重量%未満の場合は、上記した成形助剤を添加する効果が充分得られず、成形助剤の添加量が、全固形分の15重量%を越えると、球形化する際に粉化したり、得られる無機酸化物微小球状成形体の圧縮強度や耐摩耗性が低下する傾向にある。
水分調整した無機酸化物微粒子成形前駆体は、必要に応じて混練した後、直ちに押し出し成形することも可能であるが、適当な時間、水分含有量を維持しながら放置して熟成した後押し出し成形することができる。このような熟成を行うと、得られる無機酸化物微小球状成形体の圧縮強度や耐摩耗性が向上することがある。
[工程(b)]
ついで、前記工程(a)で得られた無機酸化物微粒子成形前駆体を成形機にて押し出し成形し、径(D)が0.3〜5mmφ、好ましくは0.5〜3mmφの範囲にあるペレットとする。成形機としては、下押しロール型の押し出し機で、ペレット吐出用ダイスを有するものが使用される。このダイスの口径により成形体の径が制御される。
ペレットの径(D)が0.3mmφ未満のものは、ダイスの孔径が小さいために押し出し成形することが困難で、ペレットの径(D)が5mmφを越えるものは得られる成形体の粒子径が5mmφを越え、このような大きな球状成形体は本願発明の方法によらずとも他の方法で可能であったり、触媒として用いる場合は有効係数が低下する場合があり、前記範囲の径を有するペレットから得られる無機酸化物微小球状成形体より活性が劣ることがある。
このとき、あらかじめ所望の径よりも大きな径のダイスで少なくとも1回押し出しを行った後、所望の径のダイスにて押し出しを行うことが好ましい。理由は必ずしも明らかではないが、所望の径のダイスでの押し出しが容易になるとともに、最終的に得られる無機酸化物微小球状成形体の圧縮強度が向上する傾向がある。
押し出し成形機としては、例えば、前押しスクリュウ型、横押しスクリュウ型、前押しラム型、横押しロール型、下押しロール型、横押しバスケット型、下押しスクリーン型等の成形機があるが、なかでも、前記した下押しロール型は、他の成形機に比べて水分の少ない混合物粉体を押し出し成形することができ、このため球状化する際にペレットが互いに付着することなく、高収率で均一な粒子径分布の無機酸化物微小球状成形体を得ることができる。
また、ペレットの長さ(L)は、押し出し成形機のダイスの孔径(あるいは得られるペレットの径(D))によって異なるが、0.3〜10mm、好ましくは0.4〜7.5mmの範囲にあり、ペレットの径(D)は概ね所望の無機酸化物微小球状成形体の粒子径とすることが好ましい。このとき、ペレットの長さ(L)とペレットの径(D)との比L/Dは1〜2、さらには1〜1.5の範囲にあることが好ましい。前記L/Dが1未満とすることは困難であり、できたとしても球状になりにくい傾向がある。前記L/Dが2を越えると、得られる粒子が球状となりにくく、できたとしても球状化に長時間を要するので生産効率が低下することがある。このためL/Dを2以下にカットすることもできるが、やはり生産効率が低下する問題がある。
上記したように、本発明の方法で得られる無機酸化物微小球状成形体の粒子径は押し出し成形機のダイスの孔径に依存するので、極めて均一な粒子径分布を有している。
[工程(c)]
ついで、上記工程(b)で調製したペレットを、高速転動式球形成形機にて球状成形体とする。
高速転動式球形成形機としては、従来公知の転動造粒機(マルメライザーと言うことがある。)等を用いることができる。転動造粒機を用いる場合、工程(b)で得たペレットを充填して造粒機を回転させ、あるいは回転させた転動造粒機にペレットを充填することによって球状とする。このときの球形化条件、例えば、回転速度、周速、造粒時間等は、球形機の大きさ、充填するペレットのサイズ、球状の度合い等によって異なり、適宜選択して設定することが好ましい。なお、本発明では、工程(a)で所定の水分含有量に調整し、工程(b)で所定のサイズに押し出し成形されているのでペレット同士が付着して凝集することがなく、このため球形化前、あるいは球形化時に凝集を防ぐためのペレットの乾燥等を行う必要がなく、また乾燥することによる成形性の悪化もない。
[工程(d)]
得られた球状成形体は、ついで、乾燥および/または焼成する。
球状成形体を乾燥する場合、用途によって乾燥程度を適宜設定すればよいが、粒子径の小さい粒子は乾燥速度を比較的早めに設定できるが、粒子径の大きな粒子はゆっくり乾燥することが好ましい。乾燥温度は、50〜200℃、さらには80〜150℃の範囲にあることが好ましい。また乾燥時間は、乾燥温度によっても異なるが、10分〜48時間、さらには30分〜24時間の範囲にあることが好ましい。
焼成する場合、温度は200〜1000℃、さらには300〜800℃の範囲にあることが好ましい。焼成温度が200℃未満の場合は、得られる粒子の強度が不充分であったり、摩耗による粉化が顕著になることがある。焼成温度が1000℃を越えても、粒子の強度がさらに向上することもなく、無機酸化物の種類によっては結晶化したり、比表面積が低下し、触媒、触媒担体、吸着剤としての性能が不充分となることがある。
本発明では、乾燥および焼成はいずれか一方を行えばよく、また双方とも行ってもよい。
上記工程(a)〜工程(d)により得られる無機酸化物微小球状成形体は、平均粒子径が0.3〜5mmの範囲にある。
平均粒子径が0.3mm未満のものは、前記押し出し成形が困難なために得ることが困難であり、平均粒子径が5mmを越えるものは、本願発明の方法によらずとも他の方法で可能であったり、触媒として用いる場合は有効係数が低下する場合があり、前記範囲の平均粒子径を有する無機酸化物微小球状成形体より活性が劣ることがある。
なお、本発明で言う球状とは、必ずしも真球状である必要はなく、適度に流動性を有し、粉化が起きない程度に角がなく曲率を持った形状をしていればよい。このとき、球状粒子の長径(DL)と短径(DS)との比(DL)/(DS)(球状係数と言うことがある)は1〜2、さらには1〜1.5、特に1〜1.2の範囲にあることが好ましい。このような範囲にあれば球体に近い形状を有しているので、流動性に優れ、容易に均一に充填することができ、触媒、触媒担体、吸着材等として好適に用いることができる。
得られた無機酸化物微小球状成形体の平均粒子径および球状係数は、粒子の光学写真を撮影し、ノギスにて粒子の長径と短径をもとめ、その平均値を粒子径とし、これを100個の粒子についてもとめ、その平均値を平均粒子径(D)とし、また、長径と短径との比の平均値を球状係数(DL)/(DS)とした。
また、得られた無機酸化物微小球状成形体は、粒子径が(D)×(1±0.3)の範囲にある粒子の割合が80重量%以上、さらには90重量%以上であることが好ましい。このような範囲にあれば、粒子径分布が均一であり、このため粉化が抑制され、流動性に優れ、容易に均一に充填することができ、触媒、触媒担体、吸着材等粉化が抑制され、流動性に優れ、容易に均一に充填することができ、触媒、触媒担体、吸着材等として好適に用いることができる。
[実施例]
以下、本発明を実施例により説明するが、本発明はこれらに実施例により限定されるものではない。
[実施例1]
ホワイトカーボン(SiO2含有量94重量%)851gにシリカゾル(触媒化成(株)製:SI-350、SiO2濃度20重量%、平均粒子径8.5nm)1000gを高速攪拌粉体混合機((三井鉱山(株)製:ヘンシェルミキサー、FM-20C型)で充分混合した後、さらにセルロース系成形助剤(旭化成工業(株)製:アビセル RC−591)30gと水を370gとを添加して充分混合し、水分55重量%の無機酸化物微粒子成形前駆体(1)を調製した。
無機酸化物微粒子成形前駆体(1)を、下押しロール型押出し機(不二パウダル(株)製:デイスクペレッター、F-5(PV-S)/11-175型)にてペレットに成形した。このとき、まず押出し機のノズル径3mmφで1回押し出し、次いでノズル径2.0mmφで1回押出しを行いペレットに成形した。このときペレットの長さは比較的均一で、平均長さは2.5mmであった。
得られた径2.0mmφのペレットを球形機(不二パウダル(株)製:マルメライザー、QJ-400)で球状粒子とした。この時の球形機の回転数は600rpm、外熱温度は60℃、処理時間は2分であった。
得られた球状成形体を130℃で24時間乾燥し、ついで670℃で3時間焼成して無機酸化物微小球状成形体(1)を得た。
無機酸化物微小球状成形体(1)の収率(所望粒径をDとし、粒子径がD±0.3Dの範囲にある微小球状成形体の重量)/全成形用原料固形分×100(%))、平均短径、平均長径、平均粒子径、球状係数、細孔容積、圧縮強度を測定し、平均圧縮強度指数を求め、結果を表1に示した。また、耐摩耗性を測定し、結果を表1に示した。
なお、圧縮強度は圧縮強度計((株)藤原製作所製:木屋式硬度計、max 5Kg)により測定し、耐摩耗性は磨耗強度測定法(JIS No. K1464)に基づき測定した。細孔容積は、水銀圧入法により求め、細孔径50〜500nmの範囲の細孔容積として示した。
平均短径、平均長径は光学顕微鏡写真を撮影し、100個の粒子について測定し、平均粒子径は(平均短径+平均長径)/2として示した。
さらに上記した方法でかさ密度(CBD)を測定しあわせて表1に示した。
[実施例2]
まず、ゲル状水酸化アルミニウムであるベーマトアルミナゲルを次のようにして調製した。アルミン酸ソーダ水溶液(Al23濃度5.0重量%、Na2O濃度3.86重量%)50Kg充分撹拌しながらこれに硫酸アルミニウム水溶液(Al23濃度2.5重量%、H2SO4濃度7.2重量%)25Kgを10分間で添加して、アルミナヒドロゲルスラリーを調製した。アルミナヒドロゲルスラリーはpHが8.5、Al23濃度が3.75重量%であった。ついで、アルミナヒドロゲルスラリーを濾過、洗浄してベーマイトアルミナゲルスラリーを調製した。このときpHが8.1、Al23濃度が13.6重量%であった。
このベーマイトアルミナゲルスラリーを、スプレードライヤーにて噴霧乾燥(熱風の入口温度280〜310℃、出口温度118〜128℃)して粉末化した。得られた噴霧乾燥粉体の平均粒子径は67μm、Al23含有量は75重量%、水分含有量は25重量%であった。
この噴霧乾燥粉体1.13Kgを高速攪拌粉体混合機(三井鉱山(株)製:ヘンシェルミキサー、FM-20C型)に入れ、ついで、アルミナゾル(触媒化成工業(株)製:Cataloid-AP、Al23含有量69.5重量%、平均粒子径7.6nm)220g、アビセル30gと水980gとを入れ充分混合し、水分57重量%の無機酸化物微粒子成形前駆体(2)を調製した。
この無機酸化物微粒子成形前駆体(2)を、下押しロール型押出し機(不二パウダル(株)製:デイスクペレッター、F-5(PV-S)/11-175型)にてペレットに成形した。このとき、先ず、押出し機のノズル径3mmφで2回押し出しを行い、ついでノズル径1.5mmφで1回押出しを行いペレットに成形した。このときのペレットの長さは比較的均一で、平均長さは2.1mmであった。
得られた径1.5mmφのペレットを球形機(不二パウダル(株)製:マルメライザー、QJ-400)で球状粒子とした。この時の球形機の回転数は600rpm、外熱温度は60℃、処理時間は2分であった。
得られた球状成形物を130℃で24時間乾燥し、ついで、670℃で3時間焼成して無機酸化物微小球状成形体(2)を得た。
得られた無機酸化物微小球状成形体(2)の収率、平均短径、平均長径、平均粒子径、球状係数、細孔容積、圧縮強度を測定し、平均圧縮強度指数を求め、結果を表1に示した。また耐摩耗性、CBDを測定し、結果を表1に示した。
[実施例3]
実施例2と同様にして水分含有量が25重量%のベーマイトアルミナゲルの噴霧乾燥粉体を調製した。
この噴霧乾燥粉体1.13Kgを高速攪拌粉体混合機(三井鉱山(株)製:ヘンシェルミキサー、FM-20C型)に入れ、ついで、粉末状ベントナイト(日本ベントナイト(株)製:固形分含有量92.8重量%、粒径約1μm)162g、セルロース系成形助剤(油研工業(株)製:セランダー、YB-154)25gと水790gとを入れ充分混合し、水分52重量%の無機酸化物微粒子成形前駆体(3)を調製した。
この無機酸化物微粒子成形前駆体(3)を、下押しロール型押出し機(不二パウダル(株)製:デイスクペレッター、F-5(PV-S)/11-175型)にてペレットに成形した。このとき、先ず、押出し機のノズル径3mmφで1回押し出しを行い、ついでノズル径1.5mmφで1回押出しを行いペレットに成形した。このときのペレットの長さは比較的均一で、平均長さは1.9mmであった。
得られた径1.5mmφのペレットを球形機(不二パウダル(株)製:マルメライザー、QJ-400)で球状粒子とした。この時の球形機の回転数は600rpm、外熱温度は60℃、処理時間は4分であった。
得られた球状成形物を130℃で24時間乾燥し、ついで、670℃で3時間焼成して無機酸化物微小球状成形体(3)を得た。
得られた無機酸化物微小球状成形体(3)の収率、平均短径、平均長径、平均粒子径、球状係数、細孔容積、圧縮強度を測定し、平均圧縮強度指数を求め、結果を表1に示した。また耐摩耗性、CBDを測定し、結果を表1に示した。
[実施例4]
メタチタン酸(石原産業(株)製)を水で充分洗浄し、一部を110℃で乾燥した。得られた粉末はTiO2含有量が92.0重量%、水分含有量が8重量%であった。
別途、洗浄したメタチタン酸の一部に硝酸を加えてpH2とし、酸化チタンゾル(TiO2含有量が20.0重量%、平均粒子径5nm)を調製した。
メタチタン酸の粉末924gを高速攪拌粉体混合機(三井鉱山(株)製:ヘンシェルミキサー、FM-20C型)に入れ、ついで、酸化チタンゾル750gとアビセル30gとを入れ充分混合し、水分52重量%の無機酸化物微粒子成形前駆体(4)を調製した。
この無機酸化物微粒子成形前駆体(4)を、下押しロール型押出し機(不二パウダル(株)製:デイスクペレッター、F-5(PV-S)/11-175型)にてペレットに成形した。このとき、先ず、押出し機のノズル径3mmφで3回押し出しを行い、ついでノズル径0.5mmφで1回押出しを行いペレットに成形した。このときのペレットの長さは比較的均一で、平均長さは0.8mmであった。
得られた径0.5mmφのペレットを球形機(不二パウダル(株)製:マルメライザー、QJ-400)で球状粒子とした。この時の球形機の回転数は600rpm、外熱温度は60℃、処理時間は2分であった。
得られた球状成形物を130℃で24時間乾燥し、ついで、670℃で3時間焼成して無機酸化物微小球状成形体(4)を得た。
得られた無機酸化物微小球状成形体(4)の収率、平均短径、平均長径、平均粒子径、球
状係数、細孔容積、圧縮強度を測定し、平均圧縮強度指数を求め、結果を表1に示した。また耐摩耗性、CBDを測定し、結果を表に示した。
参考例5
硝酸銅(Cu(NO3)2・3H2O)635g、硝酸ニッケル(Ni(NO3)2・6H2O)945g、硝酸亜鉛(Zn(NO32・6H2O)1557g、硝酸アルミニウム(Al(NO)3・9H2O)449gを
水10Lに溶解した。これを撹拌しながら、濃度5.44重量%の炭酸ソーダ水溶液を徐々にpHが7.2になるまで加え、そのまま2時間攪拌を続けた。沈殿を濾過し、さらに水
100Lをかけて洗浄した。得られた洗浄ケーキを再度水に分散し、複合酸化物ヒドロゲ
ルスラリーを調製した。このとき、固形分濃度は20.5重量であった。
この複合酸化物ヒドロゲルスラリーを、スプレードライヤーにて噴霧乾燥(熱風の入口温度280〜310℃、出口温度118〜128℃)した。得られた噴霧乾燥粉体の平均粒子径は54μm、固形分濃度は81.7重量%、水分含有量は18.3重量%であった。
複合酸化物の噴霧乾燥粉体1000gを高速攪拌粉体混合機(三井鉱山(株)製:ヘンシェルミキサー、FM-20C型)に入れ、ついで、水570gを徐々に加え、充分混合し、水分含有量41.2重量%の無機酸化物微粒子成形前駆体(5)を調製した。
この無機酸化物微粒子成形前駆体(5)を、下押しロール型押出し機(不二パウダル(株)製:デイスクペレッター、F-5(PV-S)/11-175型)にてペレットに成形した。このとき、先ず、押出し機のノズル径2mmφで2回押し出しを行い、ついでノズル径0.7mmφで1回押出しを行いペレットに成形した。このときのペレットの長さは比較的均一で、平均長さは0.9mmであった。
得られた径0.7mmφのペレットを球形機(不二パウダル(株)製:マルメライザー、QJ-400)で球状粒子とした。この時の球形機の回転数は600rpm、外熱温度は60℃、処理時間は6分であった。
得られた球状成形物を130℃で24時間乾燥し、ついで、670℃で3時間焼成して無機酸化物微小球状成形体(5)を得た。
得られた無機酸化物微小球状成形体(5)の収率、平均短径、平均長径、平均粒子径、球状係数、細孔容積、圧縮強度を測定し、平均圧縮強度指数を求め、結果を表1に示した。また耐摩耗性、CBDを測定し、結果を表1に示した。
[実施例6]
メタチタン酸(TiO2含有量が36重量%)2834gと、珪酸ソーダを陽イオン交換樹脂で処理して得られる珪酸液(SiO2含有量が4.8重量%)14160gとを充分混合してメタチタン酸と珪酸液の混合物分散液を調製した。
この混合物分散液を、スプレードライヤーにて噴霧乾燥(熱風の入口温度280〜310℃、出口温度118〜128℃)した。ついで、400℃で3時間焼成してシリカ・チタニアからなる粉末を得た。粉末の平均粒子径は58μm、固形分濃度は95.8重量%、水分含有量は4.2重量%であった。
シリカ・チタニアの噴霧乾燥粉体887gを高速攪拌粉体混合機(三井鉱山(株)製:ヘンシェルミキサー、FM-20C型)に入れ、ついで、実施例4と同様にして調製した酸化チタンゾル(TiO2含有量が20.0重量%、平均粒子径5nm)750gとアビセル30gと水324gとを入れ充分混合し、水分含有量49重量%の無機酸化物微粒子成形前駆体(6)を調製した。
無機酸化物微粒子成形前駆体(6)を、下押しロール型押出し機(不二パウダル(株)製:デイスクペレッター、F-5(PV-S)/11-175型)にてペレットに成形した。このとき、先ず、押出し機のノズル径3mmφで2回押し出しを行い、ついでノズル径1.5mmφで1回押出しを行いペレットに成形した。このときのペレットの長さは比較的均一で、平均長さは1.9mmであった。
得られた径1.5mmφのペレットを球形機(不二パウダル(株)製:マルメライザー、QJ-400)で球状粒子とした。この時の球形機の回転数は600rpm、外熱温度は60℃、処理時間は5分であった。
得られた球状成形物を130℃で24時間乾燥し、ついで、670℃で3時間焼成して無機酸化物微小球状成形体(6)を得た。
得られた無機酸化物微小球状成形体(6)の収率、平均短径、平均長径、平均粒子径、球状係数、細孔容積、圧縮強度を測定し、平均圧縮強度指数を求め、結果を表1に示した。また耐摩耗性、CBDを測定し、結果を表1に示した。
[実施例7]
硝酸セリウム水溶液(CeO2含有量5重量%)2226gに、濃度15重量%のアンモニア水を徐々にpHが8.5になるまで添加して水酸化セリウムの沈殿を得た。さらに攪拌を1時間続けた後、フイルターで沈殿を濾過し、10Lの水をかけて洗浄した。この水酸化セリウムヒドロゲル(CeO2としての濃度が38重量%)263gと、実施例2と同様にして得たアルミナベーマイトゲルスラリー(Al23濃度13.6重量%、pH8.1)6620gとを充分混合した。
この混合物分散液を、スプレードライヤーにて噴霧乾燥(熱風の入口温度280〜310℃、出口温度118〜128℃)した。噴霧乾燥粉体の平均粒子径は75.2μm、固形分濃度は65重量%、水分含有量は35重量%であった。
セリア・アルミナの粉末1540gを高速攪拌粉体混合機(三井鉱山(株)製:ヘンシェルミキサー、FM-20C型)に入れ、ついで、アビセル25gと水543gとを入れ充分混合し、水分含有量48.1重量%の無機酸化物微粒子成形前駆体(7)を調製した。
無機酸化物微粒子成形前駆体(7)を、下押しロール型押出し機(不二パウダル(株)製:デイスクペレッター、F-5(PV-S)/11-175型)にてペレットに成形した。このとき、先ず、押出し機のノズル径3mmφで2回押し出しを行い、ついでノズル径1.5mmφで1回押出しを行いペレットに成形した。このときのペレットの長さは比較的均一で、平均長さは2.1mmであった。
得られた径1.5mmφのペレットを球形機(不二パウダル(株)製:マルメライザー、QJ-400)で球状粒子とした。この時の球形機の回転数は600rpm、外熱温度は60℃、処理時間は5分であった。
得られた球状成形物を130℃で24時間乾燥し、ついで、670℃で3時間焼成して無機酸化物微小球状成形体(7)を得た。
得られた無機酸化物微小球状成形体(7)の収率、平均短径、平均長径、平均粒子径、球状係数、細孔容積、圧縮強度を測定し、平均圧縮強度指数を求め、結果を表に示した。また耐摩耗性、CBDを測定し、結果を表1に示した。
[実施例8]
実施例2で得られた無機酸化物微小球状成形体(2)を粉砕して、平均粒子径が69μmの粉砕粉体を調製した。この粉砕粉体(固形分96重量%)104gと、実施例2と同様にして得た水分含有量が25重量%のベーマイトアルミナゲルの噴霧乾燥粉体960ggとアルミナゾル(触媒化成工業(株)製:Cataloid-AP、Al23含有量69.5重量%、平均粒子径7.6nm)260gとを高速攪拌粉体混合機(三井鉱山(株)製:ヘンシェルミキサー、FM-20C型)に入れ、ついで、セルロース系成形助剤(油研工業(株)製:セランダー、YB-154)25gと水900gとを入れ充分混合し、水分55重量%の無機酸化物微粒子成形前駆体(8)を調製した。
この無機酸化物微粒子成形前駆体(8)を、下押しロール型押出し機(不二パウダル(株)製:デイスクペレッター、F-5(PV-S)/11-175型)にてペレットに成形した。このとき、先ず、押出し機のノズル径3mmφで1回押し出しを行い、ついでノズル径1.5mmφで1回押出しを行いペレットに成形した。このときのペレットの長さは比較的均一で、平均長さは2.0mmであった。
得られた径2.0mmφのペレットを球形機(不二パウダル(株)製:マルメライザー、QJ-400)で球状粒子とした。この時の球形機の回転数は600rpm、外熱温度は60℃、処理時間は4分であった。
得られた球状成形物を130℃で24時間乾燥し、ついで、670℃で3時間焼成して無機酸化物微小球状成形体(8)を得た。
得られた無機酸化物微小球状成形体(8)の収率、平均短径、平均長径、平均粒子径、球状係数、細孔容積、圧縮強度を測定し、平均圧縮強度指数を求め、結果を表1に示した。また耐摩耗性、CBDを測定し、結果を表1に示した。
[比較例1]
実施例2と同様にして調製したアルミナベーマイトゲル(pHが8.1、Al23濃度が13.6重量%)625gと、アルミナゾル(触媒化成工業(株)製:Cataloid-AP、Al2O3含有量69.5重量%、平均粒子径7.6nm)220gとをスチーム加熱濃縮機((株)トーシン製)に入れ充分混合した後、ジャケットにスチームを通じ加熱しながら水分が約60重量%になるまで濃縮して水分調整し、ついで、冷却した。この水分調整品の水分は61.1重量%であった。
この水分調整品を押出し機(本田鉄工(株)製:DE-75型、前押しスクリュー型)で、1.5mmφのダイスを用いてペレットを成型した。このときのペレットの長さは不均一で長く、平均長さは4.2mmであった。
得られた径1.5mmφのペレットを球形機(不二パウダル(株)製:マルメライザー
、QJ-400)で球状粒子とした。この時の球形機の回転数は600rpm、外熱温度は60℃、処理時間は5分であった。ペレットが長いため球状とすることが困難で、ペレットが互いに付着して凝集し、一部球状となった場合も真球度が低く、粒子径が不均一で、所望の粒子径の球状成形体の収率は約15%程度であった。
[比較例2]
比較例1において、水分が50重量%となるまで濃縮して水分調整した以外は同様にしてペレットの成形および球状化を行った。しかしながら、押し出しが困難で、一部押し出しできたペレットは粉化して球状成形体を得ることが困難であった。(このため成形体評価はせず)
[比較例3]
参考例5と同様にして調製した複合酸化物ヒドロゲルスラリー(固形分濃度20.5重
量%)をスチーム加熱濃縮機に入れ充分混合した後、ジャケットにスチームを通じ加熱しながら水分が約45重量%になるまで濃縮し、ついで、冷却した。この濃縮品の水分は45.3重量%であった。
この水分調整品を押出し機(本田鉄工(株)製:DE-75型、前押しスクリュー型)で、0.7mmφのダイスを用いてペレットの成型を試みたがダイスが目詰まりし、押し出すことが困難であった。(このため成形体評価はせず)
[比較例4]
参考例5と同様にして調製した複合酸化物ヒドロゲルスラリー(固形分濃度20.5重
量%)2500gをスチーム加熱濃縮機に入れ、これにアビセル75g入れて充分混合した後、ジャケットにスチームを通じ加熱しながら水分が約45重量%になるまで濃縮し、ついで、冷却した。この濃縮品の水分は46.5重量%であった。(このため成形体評価
はせず)
この水分調整品を押出し機(本田鉄工(株)製:DE-75型、前押しスクリュー型)で、0.7mmφのダイスを用いてペレットの成型を試みたがダイスが目詰まりし、押し出すことが困難であった。
[比較例5]
実施例6と同様にして調製したシリカ・チタニアからなる粉末(噴霧乾燥品、固形分濃度76.3重量%)1470gを水1100gに分散させ、これをスチーム加熱濃縮機((株)トーシン製)に入れ充分混合した後、ジャケットにスチームを通じ加熱しながら水分が
約60重量%になるまで濃縮して水分調整し、ついで、冷却した。この水分調整品の水分は56.8重量%であった。
この水分調整品を押出し機(本田鉄工(株)製:DE-75型、前押しスクリュー型)で、1.5mmφのダイスを用いてペレットを成型した。このときのペレットの長さは不均一で長く、平均長さは3.9mmであった。
得られた径1.5mmφのペレットを球形機(不二パウダル(株)製:マルメライザー、QJ-400)で球状粒子とした。この時の球形機の回転数は600rpm、外熱温度は60℃、処理時間は5分であった。ペレットが長いため球状とすることが困難で、ペレットが互いに付着して凝集し、一部球状となった場合も真球度が低く、粒子径が不均一で、所望の粒子径の球状成形体の収率は9.2%であった。
比較例1および5で得られた成形体について実施例と同様に評価した。結果を表1に合わせて示す。
Figure 0004275486

Claims (10)

  1. 下記の工程(a)〜工程(d)からなることを特徴とする無機酸化物微小球状成形体の製造方法。
    (a)水分含有量が35〜60重量%の範囲にある無機酸化物微粒子成形前駆体を調製する工程
    (b)下押出し成形機にて、所望の径よりも大きな径のダイスで少なくとも1回押出しを
    行った後、所望の径のダイスで押出しを行い、ペレット径(D)が0.3〜5mmの範囲
    にあるペレット状成形体とする工程
    (c)ついで、球形機にて球状成形体とする工程
    (d)ついで、乾燥および/または焼成する工程
  2. 前記工程(a)における無機酸化物微粒子成形前駆体が、無機酸化物ヒドロゲルスラリーを噴霧乾燥し、ついで水分調整して得られた前駆体であることを特徴とする請求項1に記載の無機酸化物微小球状成形体の製造方法。
  3. 前記無機酸化物微粒子成形前駆体がバインダーを含むことを特徴とする請求項1または2に記載の無機酸化物微小球状成形体の製造方法。
  4. 前記無機酸化物が周期律表のI-B、II-A、II-B、III-A、III-B、IV-A、IV-B、V-A、V-B、VI-A、VII-A、VIII族から選ばれる1種以上の元素の酸化物または複合酸化
    物であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の無機酸化物微小球状成形体の製造方法。
  5. 前記無機酸化物がSiO2、Al23、TiO2、ZrO2、V25、CrO3、MoO3、WO3、MnO2、Fe23、CoO、NiO、CuO、ZnO、GaO、GeO2、SnO2、P25、AsO2、Sb23、Sb25、Bi23からなる群から選ばれる1種以上の酸化物または2種
    以上の酸化物の複合酸化物であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか記載の無機酸化物微小球状成形体の製造方法。
  6. 前記噴霧乾燥して得た粉体の平均粒子径が20〜150μmの範囲にあることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の無機酸化物微小球状成形体の製造方法。
  7. 前記工程(a)において、無機酸化物微粒子成形前駆体が成形助剤を含むことを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の無機酸化物微小球状成形体の製造方法。
  8. 得られた無機酸化物微小球状成形体が、平均粒子径(D)が0.3〜5mmの範囲にあり、細孔径が30〜500nmの範囲の細孔容積(PV)が0.1〜0.6ml/gの範囲にあり、平均圧縮強度(N)が2〜30N(ニュートン)の範囲にあり、下記式で表される平均圧縮
    強度指数(C)が1.0〜5の範囲にあることを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の無機酸化物微小球状成形体の製造方法。
    C=N×PV/D
  9. 前記無機酸化物微小球状成形体の長径(DL)と短径(DS)との比(球状係数(DL)/(DS)が1〜1.5の範囲にあることを特徴とする請求項1〜8のいずれかに記載の無機酸化物微小
    球状成形体の製造方法。
  10. 前記無機酸化物微小球状成形体において、粒子径が平均粒子径(D)×(1±0.3)の範囲にある無機酸化物微小球状成形体の割合が80重量%以上であることを特徴とする請求項1〜9のいずれかに記載の無機酸化物微小球状成形体の製造方法。
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