JP4272030B2 - ポリエステル樹脂組成物及びそれからなるポリエステル繊維 - Google Patents
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(A)該共重合ポリエステルに対して、
(a)スルホン酸アルカリ金属塩を0.5重量%以上5重量%以下、
(b)重量平均分子量8000以上30000以下のポリオキシアルキレングリコール(POA−2)を0.3重量%以上5重量%以下、
(c)二酸化チタンを0.03重量%以上1重量%以下
含有し、
(B)該二酸化チタンの平均粒径が0.1μm以上0.5μm以下で、粒径が1μmを超える粒子の重量分率が0.5重量%以上2重量%以下であり、Li、Na、K及びAlの群から選択される少なくとも1種の元素を二酸化チタン中に0.1重量%以上0.5重量%以下含有し、
(C)かつ常圧下285℃で溶融保持したとき、ポリエステル樹脂組成物106g当りの分子鎖の見かけ切断数速度Δn/t1が、下記数式(1)を満足するポリエステル樹脂組成物である。
で表される化合物であり、具体的にはオクチルベンゼンスルホン酸ナトリウム、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、テトラデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム等が挙げられる。これらを単一種で用いても、複数種を同時に用いても良い。
(1)ポリマーの固有粘度:
定法に従い、o−クロロフェノールを溶媒として35℃で測定した。
(2)摩擦帯電圧:
小池製作所製の小型筒編み機(CR−B型、針3.5インチ×220本)を用いてメリヤス編地を作製した。この編地を洗剤ニュービーズ(花王(株)社製)2g/リットルを使用して40℃で5分間洗濯し、常温で2分間のすすぎを2回行う。これを1サイクルとして30回繰り返して行った。この後、編地に30秒間帯電させ、放電半減期を測定した。
(3)易染色性:
メリヤス編地をアルカリ減量20重量%処理後、染料としてSuk Navy Blue(住友化学工業(株)製)を使用、4wt%owf、98℃×1hrの条件で染色し、色差計ミノルタ製CE−300RでL値を測定した。
(4)二酸化チタン、リチウム、カリウム、ナトリウム、及びアルミニウム含有量:
ポリエステル樹脂組成物中の二酸化チタンの含有量は、リガク株式会社製3270E型蛍光X線装置を用いてチタン元素量を測定し、その値から計算した。また二酸化チタン中のリチウム、ナトリウム、カリウム、アルミニウムの含有量は、二酸化チタンを塩酸抽出してICPで分析を行った。ICPはセイコーインスツルメンツ(株)製「Vista−PRO CCD多元素同時型ICP発光分光分析装置」を用いた。
(5)粒径測定:
微粒子の平均粒径及び粒度分布は、大塚電子製DLS−7000で測定し、粒度分布より0.1μmを超える重量分率として算出した。
(6)スルホン酸アルカリ金属塩の含有量:
ポリエステル樹脂組成物サンプルをアルミ板上で加熱溶融した後、圧縮プレス機で平坦面を有する試験成形体を作成し、蛍光X線装置(理学電機工業株式会社製3270E型)を用いて硫黄元素の含有量を測定して、その値から算出した。
(7)ポリオキシアルキレングリコール(POA−1)および(POA−2)の含有量:
ポリマーサンプルを重水素化トリフルオロ酢酸/重水素化クロロホルム=1/1混合溶媒に溶解後、日本電子(株)製JEOL A−600 超伝導FT−NMRを用いて核磁気共鳴スペクトル(1H−NMR)を測定して、そのスペクトルパターンから常法に従って、ポリエチレングリコール成分含有量を定量した。
(8)分子鎖の見かけ切断数:
固有粘度IVから下記数式(2)を用いて粘度平均分子量Mvを計算する。さらにMvから下記数式(3)により計算した値を106gあたりの分子鎖の末端数(ケ/106g)とみなした。この値を溶融保持前後について計算し、その差を分子鎖の見かけ切断数Δnとした。
[実施例1]
ジメチルテレフタレート700部、エチレングリコール470部を酢酸カルシウム0.7部を触媒として、窒素気流下140℃から240℃まで攪拌しながら、2時間30分かけて昇温し、エステル交換反応を終了した。次いでこの反応物にトリメチルホスフェート0.53部、表2に示す物性を有する平均粒径0.34μmの二酸化チタンを20重量%含有したエチレングルコールスラリーを1.8部、三酸化アンチモン(II)0.35部、および表1に示す配合量のポリエチレングリコール4000(日本油脂(株)製、重量平均分子量4000)をそれぞれ添加した後、1時間かけて240℃から260℃に昇温し、その後1時間かけて260℃から280℃に昇温しながら、0.133kPa以下まで減圧した。所定の攪拌電力に到達した時点で、得られた共重合ポリエステルに対してテトラデシルスルホン酸ナトリウムを0.8重量%、PEG20000(日本油脂(株)製)を0.8重量%、酸化防止剤0.4重量%となるように添加し、280℃、0.133kPaで55分間反応を継続した段階で反応を終了、固有粘度0.64dl/gのポリエステル樹脂組成物を得た。二酸化チタン含有量は0.3重量%であった。得られたポリエステル樹脂組成物をポリマーIとする。
ポリオキシアルキレングリコール等、二酸化チタンを表1、表2に記載のとおりに変更する他は実施例1と同様の操作を行い、固有粘度0.62〜0.70dl/gのポリエステル樹脂組成物を得た。二酸化チタン含有量はいずれも0.3重量%であった。得られたポリエステル樹脂組成物をポリマーII〜IVとする。
ポリオキシアルキレングリコール等を添加しない以外は実施例1と同様の方法で重縮合反応を行い、通常のポリエチレンフタレートのみからなるポリエステル樹脂組成物を製造した。二酸化チタン含有量は0.3重量%であった。得られたポリエステル樹脂組成物をポリマーVとする。
[実施例5〜8、比較例2]
(あ)で得られたポリマーI〜Vをそれぞれ常法により、乾燥し、直接巻取方式の高速紡糸装置で公称口径(公称目開)20μmのろ過フィルターを通しながら、紡糸温度290℃で、スリット幅0.11mm、スリット長さ0.34mmおよび孔数12の3軸等長紡糸口金より紡出し、冷却、固化させた後、33dtex/12fの原糸を得た。メリヤス編地を作成した後、20重量%のアルカリ減量処理した後、易染色性、摩擦耐電圧を測定した。ポリマーI〜Vから得られた繊維をそれぞれ実施例5〜8、比較例2とし、結果を表3に示した。
Claims (4)
- 重量平均分子量600以上4500未満のポリオキシアルキレングリコール(POA−1)が1重量%以上8重量%以下の割合で共重合された共重合ポリエステルであり、
(A)該共重合ポリエステルに対して、
(a)スルホン酸アルカリ金属塩を0.5重量%以上5重量%以下、
(b)重量平均分子量8000以上30000以下のポリオキシアルキレングリコール(POA−2)を0.3重量%以上5重量%以下、
(c)二酸化チタンを0.03重量%以上1重量%以下
含有し、
(B)該二酸化チタンの平均粒径が0.1μm以上0.5μm以下で、粒径が1μmを超える粒子の重量分率が0.5重量%以上2重量%以下であり、Li、Na、K及びAlの群から選択される少なくとも1種の元素を二酸化チタン中に0.1重量%以上0.5重量%以下含有し、
(C)かつ常圧下285℃で溶融保持したとき、ポリエステル樹脂組成物106g当りの分子鎖の見かけ切断数速度Δn/t1が、下記数式(1)を満足するポリエステル樹脂組成物。
- ポリオキシアルキレングリコール(POA−1)がポリエチレングリコールである請求項1記載のポリエステル樹脂組成物。
- スルホン酸アルカリ金属塩がアルキルスルホン酸ナトリウム塩である請求項1または2記載のポリエステル樹脂組成物。
- 請求項1〜3のいずれか1項に記載されたポリエステル樹脂組成物を溶融紡糸してなるポリエステル繊維。
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