JPH0679778A - 熱収縮性ポリエステルフィルム - Google Patents

熱収縮性ポリエステルフィルム

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JPH0679778A
JPH0679778A JP23471992A JP23471992A JPH0679778A JP H0679778 A JPH0679778 A JP H0679778A JP 23471992 A JP23471992 A JP 23471992A JP 23471992 A JP23471992 A JP 23471992A JP H0679778 A JPH0679778 A JP H0679778A
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JP
Japan
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weight
polyester film
dicarboxylic acid
shrinkage
film
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JP23471992A
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English (en)
Inventor
Tatsushi Fukuzumi
達志 福住
Takayuki Tajiri
象運 田尻
Hiroyuki Iida
裕行 飯田
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Mitsubishi Rayon Co Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Rayon Co Ltd
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  • Manufacture Of Macromolecular Shaped Articles (AREA)
  • Shaping By String And By Release Of Stress In Plastics And The Like (AREA)
  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 比較的低温においても高い収縮率を有し、収
縮ムラの発生が殆どなく、収縮後のフィルムの緩みがな
く、ボトル等の容器への収縮密着性および仕上り外観に
優れたるとともに、優れた制電性を有しており印刷特性
に優れた熱収縮性ポリエステルフィルムを得る。 【構成】 芳香族ジカルボン酸またはそのエステル形成
誘導体を主成分とするジカルボン酸成分とジオール成分
からなり、スタティックオネストメーターを用いて測定
した帯電圧を基準としたときの半減期が180秒以下で
ある熱収縮性ポリエステルフィルム。および、芳香族ジ
カルボン酸またはそのエステル形成誘導体を主成分とす
るジカルボン酸成分とジオール成分とからなるポリエス
テル樹脂と、重量平均分子量が4000〜50000の
ポリエチレングリコール0.1〜5重量%と、次の一般
式(1)で示されるスルホン酸のアルカリ金属塩0.0
1〜5重量%と、抗酸化剤0.03〜2重量%とからな
る熱収縮性ポリエステルフィルム。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、各種の包装材料等に用
いられる熱収縮性ポリエステルフィルムに関し、さらに
詳しくは優れた制電性を有するポリエステルフィルムに
関するものである。
【0002】
【従来の技術】熱収縮性プラスチックフィルムは、容器
類、釣竿、コンデンサー、棒状蛍光灯等の標示、保護、
結束、商品付加価値向上等に用いられるほか、本やノー
ト等の集積包装や密着包装を行うために用いられてい
る。現在、この他にも多くの分野でこの熱収縮性フィル
ムの収縮性及び収縮応力を利用した種々の用途展開が期
待されている。
【0003】従来、熱収縮性フィルムの素材としては、
ポリ塩化ビニル、ポリスチレン、ポリオレフィン等の樹
脂が用いられてきた。しかし、このような樹脂は耐熱
性、耐候性、耐薬品性などにおいて難点があった。例え
ば、ポリ塩化ビニルフィルムは種々の収縮特性を有する
熱収縮性フィルムとなし得るものの、フィッシュアイが
多発しやすく、これに印刷したフィルムを包装材とした
商品は美観が損なわれ、商品価値が低下したものとなり
やすかった。また、フィッシュアイのない熱収縮性フィ
ルムを得るためには過度の品質管理が必要となるため、
フィルム製造コストが著しく増大する等の問題を有して
いた。さらに、ポリ塩化ビニルは廃棄の際に焼却すると
公害問題を起こすこと、及びポリ塩化ビニル樹脂中の可
塑剤等の添加剤が経時的にブリードアウトし塵埃の付着
等により、汚れが生ずると共に、安全性の点でも好まし
くなかった。
【0004】一方、ポリスチレンから得られる熱収縮性
フィルムは、収縮後の仕上りは良好であるものの、耐溶
剤性が低いために印刷の際には特殊インクを使用しなけ
ればならないことや、室温でも自然収縮が起こるために
冷所に保存しなければならなかった。また、高温での焼
却を必要とし、焼却時に多量の黒煙と異臭を発生する
等、その廃棄にも大きな問題があった。これらの問題を
解決できる素材として、ポリエステルフィルムは非常に
期待されている。最近では、イソフタル酸、脂肪族ジカ
ルボン酸、ネオペンチルグリコール、ビスフェノール化
合物のエチレンオキサイド付加物等を共重合させた共重
合ポリエステルを使用することによって、従来の熱収縮
性ポリエステルフィルムの問題点であった熱収縮特性の
改善が行われ、ポリ塩化ビニルやポリスチレン等と同程
度の熱収縮特性を有するものも開発されてきている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、包装材料に使
用する場合には、一般に熱収縮性フィルムに印刷が施さ
れるため、優れた印刷性を有することが熱収縮性フィル
ムに要求される重要な特性の一つであるが、ポリエステ
ルフィルムは非常に静電気を帯電しやすいために、フィ
ルムに印刷する際にヒゲが発生する等の問題点を有して
いた。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、このよう
な状況に鑑み、ポリエステルフィルムの静電気の帯電性
について鋭意検討した結果、本発明に到達したものであ
る。すなわち、本発明の第1の発明である熱収縮性ポリ
エステルフィルムは、芳香族ジカルボン酸またはそのエ
ステル形成誘導体を主成分とするジカルボン酸成分とジ
オール成分からなり、スタティックオネストメーターを
用いて測定した帯電圧を基準としたときの半減期が18
0秒以下であることを特徴とするものである。
【0007】また、本発明の第2の発明である熱収縮性
ポリエステルフィルムは、芳香族ジカルボン酸またはそ
のエステル形成誘導体を主成分とするジカルボン酸成分
とジオール成分とからなるポリエステル樹脂と、重量平
均分子量が4000〜50000のポリエチレングリコ
ール0.1〜5重量%と、次の一般式(1)で示される
スルホン酸のアルカリ金属塩0.01〜5重量%と、抗
酸化剤0.03〜2重量%とからなることを特徴とする
ものである。
【0008】
【化2】R−SO3M ・・・ (1) (式中、Rは炭素数11〜30のアルキル基あるいはア
ルキルベンゼン基を示し、Mはアルカリ金属を示す。)
本発明の熱収縮性ポリエステルフィルムでは、スタティ
ックオネストメーターを用いて測定した帯電圧を基準と
したときの半減期が180秒以下であることが重要であ
り、好ましくは150秒以下の範囲である。これは、前
記半減期が180秒を超えると、制電性の効果が十分で
なく印刷時にヒゲが発生し、印刷特性に劣るためであ
る。なお、本発明においては、温度20℃、湿度60%
の条件下で24時間調整を行った熱収縮性ポリエステル
フィルムを、同一条件下でスタティックオネストメータ
ーにセットして、10KVの電圧を3分間印加した後、
印加を停止し、帯電圧が印加停止直後の帯電圧の半分に
なるまでに要する時間を半減期とするものである。
【0009】また、本発明の熱収縮性ポリエステルフィ
ルムは、60℃の温水浴中で60秒間加熱した際に、そ
の収縮率が一方向(収縮方向)について10%以上であ
ることが好ましく、さらに好ましくは15%以上であ
る。これは、60℃での収縮率が10%未満であると、
容器へのフィルムの密着が十分なものにならず、収縮工
程の加熱温度を上昇させなければならないためである。
収縮工程の加熱温度を上昇させると、ボトル等の容器に
変形や白化が生じたり、熱収縮性フィルムが急激な収縮
を起こし収縮ムラ発生の原因となるおそれがあるためで
ある。
【0010】本発明の熱収縮性ポリエステルフィルムに
使用するポリエステル樹脂は、ジカルボン酸成分として
芳香族ジカルボン酸またはそのエステル形成誘導体を主
成分とし、ジオール成分としてエチレングリコール、ブ
タンジオール、シクロヘキサンジメタノールおよびビス
フェノール化合物またはその誘導体のエチレンオキサイ
ド付加物等から選ばれた1種以上を主成分とするもので
あり、特定の1種のポリエステル樹脂単独でも、2種以
上の異なるポリエステル樹脂の混合体であってもよい。
なお、芳香族ジカルボン酸のエステル形成誘導体として
は、芳香族ジカルボン酸のジアルキルエステル、ジアリ
ールエステル等が挙げられる。
【0011】本発明においてポリエステル樹脂を構成す
る芳香族ジカルボン酸としては、テレフタル酸、イソフ
タル酸、ナフタレン−1,4−もしくは−2,6−ジカ
ルボン酸等が挙げられる。これら芳香族ジカルボン酸あ
るいはそのエステル形成誘導体は、ポリエステル樹脂の
全ジカルボン酸成分中に70モル%以上含有されること
が好ましく、さらに好ましくは75モル%以上である。
これは、芳香族ジカルボン酸あるいはそのエステル形成
誘導体が70モル%未満では、製膜したポリエステルフ
ィルムの機械的強度が低下する傾向があるためである。
【0012】また、本発明においては、本発明の効果を
高め、熱収縮量を増加させる目的で、脂肪族ジカルボン
酸あるいはそのエステル形成誘導体を、ポリエステル樹
脂の全ジカルボン酸成分中に30モル%未満、好ましく
は25モル%未満の範囲で含有させてもよい。これは、
これら脂肪族ジカルボン酸成分が30モル%以上含有さ
れると、ポリエステルフィルムの機械的強度の低下をま
ねく恐れがあるためである。本発明で使用できる脂肪族
ジカルボン酸としては、グルタル酸、アジピン酸、セバ
シン酸、シュウ酸、コハク酸等が挙げられる。
【0013】本発明においてポリエステル樹脂を構成す
るジオール成分としては、エチレングリコール、ブタン
ジオール、シクロヘキサンジメタノールおよびビスフェ
ノール化合物またはその誘導体のエチレンオキサイド付
加物から選ばれた1種以上を主成分とするものであり、
これらジオール成分が全ジオール成分中に80モル%以
上含有されることが好ましい。中でも、全ジオール成分
中にエチレングリコールを50モル%以上含有したもの
が好ましく、さらに好ましくは70モル%以上である。
これは、エチレングリコールの含有量が50モル%未満
であると、樹脂を製造する際に重合反応性が低下する傾
向にあり、目的とする重合度の樹脂を得ることができな
い場合があるためである。
【0014】前記ビスフェノール化合物またはその誘導
体のエチレンオキサイド付加物としては、次の一般式
(2)または一般式(3)に示される構造を有するのも
であり、
【0015】
【化3】
【0016】(式中、XはCH2 、C(CH32 、C
(CF32 、O、SおよびSO2 を示し、nおよびm
は、2≦n+m≦6を満足する。)
【0017】
【化4】
【0018】(式中、XはCH2 、C(CH32 、C
(CF32 、O、SおよびSO2 を、RはC1〜C5
のアルキル基またはハロゲン基を示し、nおよびmは、
2≦n+m≦6を満足する。)中でも次の一般式(4)
に示される構造を有するビスフェノールAのエチレンオ
キサイド付加物が好ましい。
【0019】
【化5】
【0020】(式中、nおよびmは、2≦n+m≦6を
満足する。)本発明においてジオール成分として特に好
ましくは、エチレングリコールとビスフェノール化合物
またはその誘導体のエチレンオキサイド付加物を主成分
とし、全ジオール成分中にビスフェノール化合物または
その誘導体のエチレンオキサイド付加物を0.1〜50
モル%含有することが好ましく、さらに好ましくは0.
5〜30モル%の範囲である。これは、ビスフェノール
化合物またはその誘導体のエチレンオキサイド付加物の
含有量が、0.1モル%未満であると収縮ムラが発生す
る傾向にあり、50モル%を超えると低温での収縮特性
が低下する傾向にあるためである。
【0021】また、ジオール成分として、ポリオキシテ
トラメチレングリコールを含有させることが、低温収縮
性の向上および収縮ムラの低減等の点でより優れた効果
をもたらし好ましい。ポリオキシテトラメチレングリコ
ールの含有量は、樹脂中に30重量%以下の範囲で含有
されることが好ましく、さらに好ましくは20重量%以
下の範囲である。これは、ポリオキシテトラメチレング
リコールの含有量が30重量%を超えるとポリエステル
樹脂の融点やガラス転移温度が低下し、フィルム原反の
製膜性の低下や機械的強度の低下をまねくためである。
本発明で使用できるポリオキシテトラメチレングリコー
ルとしては、平均分子量300〜4000のものが好ま
しく、さらに好ましくは500〜3000の範囲のもの
である。これは、上記未満の平均分子量のものでは収縮
ムラの低減や低温収縮性の向上効果が少なく、逆に上記
平均分子量を超えるものでは樹脂との相溶性が悪くなる
傾向にあるためである。
【0022】さらに、本発明においては、プロピレング
リコール、トリエチレングリコール、ジエチレングリコ
ール、ネオペンチルグリコール等の他のジオール成分
を、本発明の効果を損ねない範囲、例えば、20モル%
以下の範囲で使用することもできる。
【0023】本発明においては、3価以上の多価カルボ
ン酸あるいは多価アルコールは、酸成分中あるいはアル
コール成分中で各々に対して0.01〜1モル%の範囲
で使用することによって、急激な収縮を抑制し、収縮ム
ラをより低減させることができる。3価以上の多価カル
ボン酸あるいは多価アルコールの具体例としては、トリ
メリット酸、ピロメリット酸およびこれらの無水物等の
多価カルボン酸、トリメチロールプロパン、グリセリ
ン、ジグリセリン、ペンタエリスリトール等の多価アル
コールが挙げられる。中でも、フィルム成膜時の熱安定
性や重縮合時の反応性等の点からトリメチロールプロパ
ン、トリメリット酸、ペンタエリスリトールが好まし
い。
【0024】本発明の熱収縮性ポリエステルフィルムで
は、上記ポリエステル樹脂に重量平均分子量が4000
〜50000のポリエチレングリコールを0.1〜5重
量%、次の一般式(1)で示されるスルホン酸のアルカ
リ金属塩を0.01〜2重量%および抗酸化剤を0.0
3〜2重量%含有させることが、優れた制電性を付与す
る上で重要である。また、これら添加剤を含有させるこ
とによって、フィルムの制電性だけでなく、低温収縮率
の向上ならびに収縮ムラの発生抑制等の収縮特性をも改
善できるものである。
【0025】
【化6】R−SO3M ・・・ (1) (式中、Rは炭素数11〜30のアルキル基あるいはア
ルキルベンゼン基を示し、Mはアルカリ金属を示す。)
ポリエチレングリコールとしては、その重量平均分子量
が4000〜50000であり、好ましくは6000〜
40000の範囲のものである。これは、重量平均分子
量が4000未満であると制電性の効果が不十分とな
り、逆に50000を超えると重合時の反応性が低下す
るためである。また、その含有量は0.1〜5重量%で
あり、好ましくは0.2〜4.5重量%の範囲である。
これは、ポリエチレングリコールが0.1重量%未満で
は制電性の効果が不十分となり、逆に5重量%を超える
と重合時の反応性が低下するとともに、フィルムの機械
的特性や耐候性が損なわれるためである。
【0026】一般式(1)で示されるスルホン酸のアル
カリ金属塩としては、炭素数が11〜30の範囲のもの
であり、例えば、テトラデシルスルホン酸ナトリウム、
ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、テトラデシル
スルホン酸カリウム、ドデシルベンゼンスルホン酸カリ
ウム、アルキルナフタレンスルホン酸ナトリウム、アル
キルナフタレンスルホン酸カリウム、α−オレフィンス
ルホン酸ナトリウム、α−オレフィンスルホン酸カリウ
ム等が挙げられ、これらを単独あるいは2種以上を組合
せて使用することができる。中でも、テトラデシルスル
ホン酸ナトリウム、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリ
ウムが好ましい。これらスルホン酸のアルカリ金属塩の
含有量は0.01〜2重量%であり、好ましくは0.0
5〜1.95重量%の範囲である。これは、スルホン酸
のアルカリ金属塩が0.01重量%未満では制電性の効
果が不十分であり、逆に2重量%を超えると重合反応を
阻害するおそれがあるためである。
【0027】抗酸化剤としては、例えば、テトラキス
{メチレン−3−(ドデシルチオ)プロピオネート}メ
タン、テトラキス{メチレン−(3,5−t−ブチル−
4−ヒドロキシハイドロシンナメート)}メタン、トリ
デシルフォスフェート、トリス(2,4−ジブチルフェ
ニル)フォスファイト、テトラキス{メチレン−3−
(3’,5’−ジ−t−ブチル−4’−ヒドロキシフェ
ニル)プロピオネート}メタン等が挙げられ、これらを
単独あるいは2種以上を組合せて使用することができ
る。中でもテトラキス{メチレン−(3,5−t−ブチ
ル−4−ヒドロキシハイドロシンナメート)}メタン、
トリデシルフォスフェート、テトラキス{メチレン−3
−(3’,5’−ジ−t−ブチル−4’−ヒドロキシフ
ェニル)プロピオネート}メタンが好ましい。これら抗
酸化剤の含有量は0.03〜2重量%であり、好ましく
は0.05〜1.9重量%の範囲である。これは、抗酸
化剤が0.03重量%未満では酸化安定性向上の効果が
少なく、逆に2重量%を超えると重合反応を阻害するお
それがあるためである。また、上記抗酸化剤は、ポリエ
チレングリコールの含有量に対する抗酸化剤の含有量の
割合が0.1以下となるように含有させることが好まし
く、さらに好ましくは0.09以下である。これは、抗
酸化剤の含有量の割合が0.1を超えると、樹脂中に含
有される抗酸化剤の含有量が増加し重合時の反応性の低
下を招くおそれがあるためである。
【0028】本発明の熱収縮性ポリエステルフィルムに
使用されるポリエステル樹脂は、公知の直接重合法やエ
ステル交換法等により製造することができ、その重合度
は特に制限されるものではないが、フィルム原反の成形
性から、固有粘度(フェノール/テトラクロロエタン等
重量混合溶液中で25℃にて測定)が0.5〜1.2の
ものが好ましい。
【0029】得られたポリエステル樹脂は、例えば以下
の方法によって熱収縮性ポリエステルフィルムに成形さ
れる。先ずポリエステル樹脂を乾燥させた後、溶融し、
ダイから溶融押出し、キャスト法またはカレンダー法等
で原反フィルムを形成する。次いで、この原反フィルム
を該ポリエステル樹脂のガラス転移温度(Tg)より3
℃以上高い温度、好ましくは5℃以上高い温度で縦方向
あるいは横方向に1.5〜5.0倍、好ましくは1.0
〜4.8倍に延伸し、高い収縮率をフィルムに付与す
る。さらに、必要に応じて前記延伸方向と直角方向に
1.0〜1.8倍、好ましくは1.0〜1.5倍に延伸
する。これは、フィルムの引張強度を向上させ、前記延
伸方向の収縮を必要以上に収縮させないために有効であ
る。
【0030】フィルムの延伸は、同時二軸延伸、逐次二
軸延伸、一軸延伸等の方法により行われ、縦方向の延伸
と横方向の延伸はどちらを先に延伸してもよい。延伸さ
れた熱収縮性ポリエステルフィルムは、そのまま製品と
して使用することも可能であるが、寸法安定性などの点
から50〜150℃の温度で、数秒から数十秒の熱処理
を行ってもよい。このような熱処理を行うことにより、
本発明のポリエステルフィルムの収縮方向の収縮率の調
整、未収縮フィルムの保存時の経時収縮の減少、収縮斑
の減少などの好ましい性質を発現させることができる。
【0031】本発明の熱収縮性ポリエステルフィルムの
厚さは特に限定されるものではないが、1〜600μm
の範囲のものが実用的には使われる。包装用途、特に食
品、飲料、医薬品等の包装においては、6〜380μm
の範囲のものが用いられる。またPETボトル、ポリエ
チレンボトル、ガラス瓶等のラベルに用いられる場合
は、20〜70μmの範囲のものが用いられる。
【0032】本発明に、さらに特定の性能を付与するた
めに従来公知の各種の加工処理、適当な添加剤を配合す
ることができる。加工処理の例としては、紫外線、α
線、β線、γ線あるいは電子線等の照射、コロナ処理、
プラズマ照射処理、火炎処理等の処理、塩化ビニリデ
ン、ポリビニルアルコ−ル、ポリアミド、ポリオレフィ
ン等の樹脂の塗布、ラミネ−ト、あるいは金属の蒸着等
が挙げられる。添加剤の例としては、ポリアミド、ポリ
オレフィン、ポリメチルメタクリレート、ポリカーボネ
ート等の樹脂、シリカ、タルク、カオリン、炭酸カルシ
ウム等の無機粒子、酸化チタン、カーボンブラック等の
顔料、紫外線吸収剤、離型剤、難燃剤等が挙げられる。
【0033】
【実施例】以下、実施例を用いて本発明を具体的に説明
する。実施例における収縮率は、延伸方向に150m
m、その直角方向に20mmの大きさに切り出したポリ
エステルフィルムに、標線を間隔100mmに設けて6
0℃および80℃の温水中にて無荷重で60秒間浸漬し
た際に、それぞれ収縮前の標線間の長さ(L)と収縮後
の標線間の長さ(L’)を測定し次式により求めた。
【0034】
【数1】収縮率(%)={(L−L’)/L}×100 熱収ムラは、延伸方向に150mm、その直角方向に2
0mmの大きさに切り出したポリエステルフィルムを、
60℃の温水中にて無荷重で60秒間加熱収縮させた後
のフィルムへの収縮ムラの発生、および容器に被覆収縮
させた際のフィルムの緩みの発生を外観上で、次の4段
階で評価した。
【0035】◎:殆ど収縮ムラの発生が見られず、容器
に被覆収縮させても緩みの発生がなかったもの ○:殆ど収縮ムラの発生が見られなかったが、容器に被
覆収縮させた際に若干緩みが発生したもの △:若干収縮ムラが発生し、容器に被覆収縮させた際に
若干緩みが発生したもの ×:収縮ムラの発生が著しいく、容器に被覆収縮させた
際の緩みの発生も著しいもの 制電性能は、温度20℃、湿度60%の条件下で24時
間調整を行った熱収縮性ポリエステルフィルムを、同一
条件下でスタティックオネストメーターにセットして、
10KVの電圧を3分間印加した後、印加を停止した直
後の帯電圧、印加を停止してから180秒経過後の帯電
圧、帯電圧が印加停止直後の帯電圧の半分になるまでに
要する時間(半減期)をそれぞれ測定した。
【0036】印刷特性は、熱収縮性ポリエステルフィル
ムにグラビア多色印刷機を用いて印刷した際の印刷ヒゲ
の発生状態を外観上で、次の3段階で評価した。 ◎:ヒゲの発生がなかったもの ○:若干ヒゲの発生があったが、実用上は問題とならな
い程度のもの ×:ヒゲの発生が著しいもの 実施例1 テレフタル酸82モル部、イソフタル酸11.5モル
部、アジピン酸6.5モル部、エチレングリコール14
0モル部を反応容器に入れ、直接重合法により重合を行
い、エステル化工程が完了した段階で、重合触媒として
三酸化アンチモンを全酸成分に対して450ppm、安
定剤としてトリメチルフォスフェートを全酸成分に対し
て100ppm添加し、さらにポリエチレングリコール
(重量平均分子量4000)をポリマーに対して5重量
%、テトラデシルスルホン酸ナトリウムをポリマーに対
して0.01重量%、テトラキス{メチレン−3−(ド
デシルチオ)プロピオネート}メタンをポリマーに対し
て0.05重量%添加して、重縮合反応を行いポリエス
テル樹脂を得た。
【0037】得られたポリエステル樹脂を、270℃で
溶融押し出し、原反フィルムを作成した。この原反フィ
ルムを、延伸温度70℃で延伸方向(TD方向)に4倍
の延伸倍率で一軸延伸を行い、熱収縮性ポリエステルフ
ィルムを得た。得られたフィルムの収縮率および制電性
能の測定結果、収縮ムラおよび印刷特性の評価結果を表
1に示した。
【0038】実施例2 テレフタル酸82モル部、イソフタル酸15モル部、セ
バシン酸3モル部、エチレングリコール140モル部を
反応容器に入れ、直接重合法により重合を行い、エステ
ル化工程が完了した段階で、重合触媒として三酸化アン
チモンを全酸成分に対して450ppm、安定剤として
トリメチルフォスフェートを全酸成分に対して100p
pm添加し、さらにポリエチレングリコール(重量平均
分子量10000)をポリマーに対して3重量%、テト
ラデシルスルホン酸ナトリウムをポリマーに対して0.
3重量%、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウムをポ
リマーに対して0.5重量%、テトラキス{メチレン−
(3,5−t−ブチル−4−ヒドロキシハイドロシンナ
メート)}メタンをポリマーに対して0.1重量%添加
して、重縮合反応を行いポリエステル樹脂を得た。
【0039】得られたポリエステル樹脂を、270℃で
溶融押し出し、原反フィルムを作成した。この原反フィ
ルムを、延伸温度70℃で延伸方向(TD方向)に4倍
の延伸倍率で一軸延伸を行い、熱収縮性ポリエステルフ
ィルムを得た。得られたフィルムの収縮率および制電性
能の測定結果、収縮ムラおよび印刷特性の評価結果を表
1に示した。
【0040】実施例3 テレフタル酸93モル部、イソフタル酸7モル部、エチ
レングリコール140モル部を反応容器に入れ、直接重
合法により重合を行い、エステル化工程が完了した段階
で、重合触媒として三酸化アンチモンを全酸成分に対し
て450ppm、安定剤としてトリメチルフォスフェー
トを全酸成分に対して100ppm添加し、さらにポリ
エチレングリコール(重量平均分子量20000)をポ
リマーに対して2重量%、テトラデシルスルホン酸ナト
リウムをポリマーに対して1重量%、テトラキス{メチ
レン−(3,5−t−ブチル−4−ヒドロキシハイドロ
シンナメート)}メタンをポリマーに対して0.05重
量%添加して、重縮合反応を行いポリエステル樹脂を得
た。
【0041】得られたポリエステル樹脂を、270℃で
溶融押し出し、原反フィルムを作成した。この原反フィ
ルムを、延伸温度70℃で延伸方向(TD方向)に4倍
の延伸倍率で一軸延伸を行い、熱収縮性ポリエステルフ
ィルムを得た。得られたフィルムの収縮率および制電性
能の測定結果、収縮ムラおよび印刷特性の評価結果を表
1に示した。
【0042】実施例4 テレフタル酸100モル部、エチレングリコール120
モル部、ネオペンチルグリコール30モル部を反応容器
に入れ、直接重合法により重合を行い、エステル化工程
が完了した段階で、重合触媒として三酸化アンチモンを
全酸成分に対して450ppm、安定剤としてトリメチ
ルフォスフェートを全酸成分に対して100ppm添加
し、さらにポリエチレングリコール(重量平均分子量1
0000)をポリマーに対して3.5重量%、テトラデ
シルスルホン酸ナトリウムをポリマーに対して0.3重
量%、テトラキス{メチレン−3−(ドデシルチオ)プ
ロピオネート}メタンをポリマーに対して0.05重量
%添加して、重縮合反応を行いポリエステル樹脂を得
た。
【0043】得られたポリエステル樹脂を、270℃で
溶融押し出し、原反フィルムを作成した。この原反フィ
ルムを、延伸温度70℃で延伸方向(TD方向)に4倍
の延伸倍率で一軸延伸を行い、熱収縮性ポリエステルフ
ィルムを得た。得られたフィルムの収縮率および制電性
能の測定結果、収縮ムラおよび印刷特性の評価結果を表
1に示した。
【0044】実施例5 テレフタル酸75モル部、イソフタル酸25モル部、エ
チレングリコール150モル部、ビスフェノールAエチ
レンオキサイド付加物(n+m=2)5モル部、ポリオ
キシテトラメチレングリコール(分子量1000)1.
5モル部、トリメチロールプロパン0.15モル部を反
応容器に入れ、直接重合法により重合を行い、エステル
化工程が完了した段階で、重合触媒として三酸化アンチ
モンを全酸成分に対して450ppm、安定剤としてト
リメチルフォスフェートを全酸成分に対して100pp
m添加し、さらにポリエチレングリコール(重量平均分
子量6000)をポリマーに対して1.5重量%、テト
ラデシルスルホン酸ナトリウムをポリマーに対して0.
3重量%、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウムをポ
リマーに対して1.7重量%、トロデシルフォスフェー
トをポリマーに対して0.1重量%添加して、重縮合反
応を行いポリエステル樹脂を得た。
【0045】得られたポリエステル樹脂を、270℃で
溶融押し出し、原反フィルムを作成した。この原反フィ
ルムを、延伸温度70℃で延伸方向(TD方向)に4倍
の延伸倍率で一軸延伸を行い、熱収縮性ポリエステルフ
ィルムを得た。得られたフィルムの収縮率および制電性
能の測定結果、収縮ムラおよび印刷特性の評価結果を表
1に示した。
【0046】比較例1 テレフタル酸82モル部、イソフタル酸11.5モル
部、アジピン酸6.5モル部、エチレングリコール14
0モル部を反応容器に入れ、直接重合法により重合を行
い、エステル化工程が完了した段階で、重合触媒として
三酸化アンチモンを全酸成分に対して450ppm、安
定剤としてトリメチルフォスフェートを全酸成分に対し
て100ppm添加し、重縮合反応を行ってポリエステ
ル樹脂を得た。
【0047】得られたポリエステル樹脂を、270℃で
溶融押し出し、原反フィルムを作成した。この原反フィ
ルムを、延伸温度70℃で延伸方向(TD方向)に4倍
の延伸倍率で一軸延伸を行い、熱収縮性ポリエステルフ
ィルムを得た。得られたフィルムの収縮率および制電性
能の測定結果、収縮ムラおよび印刷特性の評価結果を表
1に示した。
【0048】比較例2 テレフタル酸82モル部、イソフタル酸15モル部、セ
バシン酸3モル部、エチレングリコール140モル部を
反応容器に入れ、直接重合法により重合を行い、エステ
ル化工程が完了した段階で、重合触媒として三酸化アン
チモンを全酸成分に対して450ppm、安定剤として
トリメチルフォスフェートを全酸成分に対して100p
pm添加し、さらにテトラデシルスルホン酸ナトリウム
をポリマーに対して0.3重量%、ドデシルベンゼンス
ルホン酸ナトリウムをポリマーに対して0.5重量%、
テトラキス{メチレン−3−(ドデシルチオ)プロピオ
ネート}メタンをポリマーに対して0.1重量%添加し
て、重縮合反応を行いポリエステル樹脂を得た。
【0049】得られたポリエステル樹脂を、270℃で
溶融押し出し、原反フィルムを作成した。この原反フィ
ルムを、延伸温度70℃で延伸方向(TD方向)に4倍
の延伸倍率で一軸延伸を行い、熱収縮性ポリエステルフ
ィルムを得た。得られたフィルムの収縮率および制電性
能の測定結果、収縮ムラおよび印刷特性の評価結果を表
1に示した。
【0050】比較例3 テレフタル酸93モル部、イソフタル酸7モル部、エチ
レングリコール140モル部を反応容器に入れ、直接重
合法により重合を行い、エステル化工程が完了した段階
で、重合触媒として三酸化アンチモンを全酸成分に対し
て450ppm、安定剤としてトリメチルフォスフェー
トを全酸成分に対して100ppm添加し、さらにポリ
エチレングリコール(重量平均分子量20000)をポ
リマーに対して2重量%、テトラキス{メチレン−
(3,5−t−ブチル−4−ヒドロキシハイドロシンナ
メート)}メタンをポリマーに対して0.05重量%添
加して、重縮合反応を行いポリエステル樹脂を得た。
【0051】得られたポリエステル樹脂を、270℃で
溶融押し出し、原反フィルムを作成した。この原反フィ
ルムを、延伸温度70℃で延伸方向(TD方向)に4倍
の延伸倍率で一軸延伸を行い、熱収縮性ポリエステルフ
ィルムを得た。得られたフィルムの収縮率および制電性
能の測定結果、収縮ムラおよび印刷特性の評価結果を表
1に示した。
【0052】比較例4 テレフタル酸93モル部、イソフタル酸7モル部、エチ
レングリコール140モル部を反応容器に入れ、直接重
合法により重合を行い、エステル化工程が完了した段階
で、重合触媒として三酸化アンチモンを全酸成分に対し
て450ppm、安定剤としてトリメチルフォスフェー
トを全酸成分に対して100ppm添加し、さらにポリ
エチレングリコール(重量平均分子量20000)をポ
リマーに対して2重量%、ドデシルベンゼンスルホン酸
ナトリウムをポリマーに対して1重量%添加して重縮合
反応を行ったが、重合時の反応性が悪く、黄変着色が著
しいものであり、熱収縮性ポリエステルフィルム用の樹
脂として実用できるものではなかった。
【0053】比較例5 テレフタル酸75モル部、イソフタル酸25モル部、エ
チレングリコール160モル部、ビスフェノールAエチ
レンオキサイド付加物(n+m=2)5モル部、ポリオ
キシテトラメチレングリコール(重量平均分子量100
0)1.5モル部、トリメチロールプロパン0.15モ
ル部を反応容器に入れ、直接重合法により重合を行い、
エステル化工程が完了した段階で、重合触媒として三酸
化アンチモンを全酸成分に対して450ppm、安定剤
としてトリメチルフォスフェートを全酸成分に対して1
00ppm添加し、さらにポリエチレングリコール(重
量平均分子量6000)をポリマーに対して1.5重量
%、テトラデシルスルホン酸ナトリウムをポリマーに対
して2.3重量%、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリ
ウムをポリマーに対して3.7重量%、トリデジルフォ
スフェートをポリマーに対して0.1重量%添加し重縮
合反応を行ったが、所定の重合度まで反応が進行しなか
った。
【0054】比較例6 テレフタル酸93モル部、イソフタル酸7モル部、エチ
レングリコール150モル部を反応容器に入れ、直接重
合法により重合を行い、エステル化工程が完了した段階
で、重合触媒として三酸化アンチモンを全酸成分に対し
て450ppm、安定剤としてトリメチルフォスフェー
トを全酸成分に対して100ppm添加し、さらにポリ
エチレングリコール(重量平均分子量20000)をポ
リマーに対して10重量%、ドデシルベンゼンスルホン
酸ナトリウムをポリマーに対して0.5重量%、テトラ
キス{メチレン−(3,5−t−ブチル−4−ヒドロキ
シハイドロシンナメート)}メタンをポリマーに対して
0.1重量%添加し重縮合反応を行ったが、重合工程の
途中で反応が停滞し所定の重合度まで反応が進行しなか
った。
【0055】比較例7 テレフタル酸82モル部、イソフタル酸15モル部、セ
バシン酸3モル部、エチレングリコール150モル部を
反応容器に入れ、直接重合法により重合を行い、エステ
ル化工程が完了した段階で、重合触媒として三酸化アン
チモンを全酸成分に対して450ppm、安定剤として
トリメチルフォスフェートを全酸成分に対して100p
pm添加し、さらにポリエチレングリコール(重量平均
分子量20000)をポリマーに対して2重量%、ドデ
シルベンゼンスルホン酸ナトリウムをポリマーに対して
0.5重量%、テトラキス{メチレン−(3,5−t−
ブチル−4−ヒドロキシハイドロシンナメート)}メタ
ンをポリマーに対して10重量%添加し重縮合反応を行
ったが、重合工程の途中で反応が停滞し所定の重合度ま
で反応が進行しなかった。
【0056】
【表1】
【0057】なお、表中に示した成分は、それぞれ以下
の通りである。 TPA : テレフタル酸 IPA : イソフタル酸 ADA : アジピン酸 SA : セバシン酸 EG : エチレングリコール NPG : ネオペンチルグリコール BPAE : ビスフェノールAエチレンオキサイド付
加物 PTMG : ポリオキシテトラメチレングリコール TMP : トリメチロールプロパン PEG : ポリエチレングリコール AS : テトラデシルスルホン酸ナトリウム ABS : ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム 抗酸化剤A: テトラキス{メチレン−3−(ドデシル
チオ)プロピオネート}メタン 抗酸化剤B: テトラキス{メチレン−(3,5−t−
ブチル−4−ヒドロキシハイドロシンナメート)} 抗酸化剤C: トロデシルフォスフェート 表1から明らかなように、実施例に示した本発明の熱収
縮性ポリエステルフィルムは、収縮特性に優れるととも
に、優れた制電性を有しており印刷特性に優れているも
のである。これに対して、本発明の添加剤を含まない比
較例1、ポリエチレングリコールまたはスルホン酸アル
カリ金属塩を含まない比較例2及び3では、いずれも制
電性が不十分であり印刷特性も満足できるものではな
い。また、抗酸化剤を含まない比較例4では、重合反応
性が悪いとともに黄変着色が著しいものであった。さら
に、添加剤の含有量が本発明の範囲外である比較例5〜
7では、重合反応が停滞して所定の重合度まで反応が進
行しないものであった。
【0058】
【発明の効果】本発明の熱収縮性ポリエステルフィルム
は、比較的低温においても高い熱収縮率を有するととも
に、収縮ムラが発生や収縮後のフィルムの緩みのない優
れた熱収縮性フィルムであり、ボトル等の容器への収縮
密着性および仕上り外観に優れるとともに、優れた制電
性を有しており印刷特性に優れ、各種包装材料として実
用性に優れたものである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C08L 71:02) B29K 67:00 B29L 7:00 4F

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 芳香族ジカルボン酸またはそのエステル
    形成誘導体を主成分とするジカルボン酸成分とジオール
    成分からなり、スタティックオネストメーターを用いて
    測定した帯電圧を基準としたときの半減期が180秒以
    下であることを特徴とする熱収縮性ポリエステルフィル
    ム。
  2. 【請求項2】 芳香族ジカルボン酸またはそのエステル
    形成誘導体を主成分とするジカルボン酸成分とジオール
    成分とからなるポリエステル樹脂と、重量平均分子量が
    4000〜50000のポリエチレングリコール0.1
    〜5重量%と、次の一般式(1)で示されるスルホン酸
    のアルカリ金属塩0.01〜5重量%と、抗酸化剤0.
    03〜2重量%とからなることを特徴とする熱収縮性ポ
    リエステルフィルム。 【化1】R−SO3M ・・・ (1) (式中、Rは炭素数11〜30のアルキル基あるいはア
    ルキルベンゼン基を示し、Mはアルカリ金属を示す。)
  3. 【請求項3】 ポリエチレングリコールの含有量に対す
    る抗酸化剤の含有量の割合が0.1以下であることを特
    徴とする請求項3記載の熱収縮性ポリエステルフィル
    ム。
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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH06172506A (ja) * 1992-12-03 1994-06-21 Polyplastics Co 改質ポリブチレンテレフタレート樹脂の製造方法
JPH071583A (ja) * 1993-06-22 1995-01-06 Toyobo Co Ltd 制電性熱収縮性ポリエステル系フイルム
WO2002072677A1 (en) * 2001-03-14 2002-09-19 Skc Limited Heat-shrinkable polyester film
JP2005105196A (ja) * 2003-10-01 2005-04-21 Teijin Fibers Ltd ポリエステル樹脂組成物及びそれからなるポリエステル繊維
CN114426661A (zh) * 2020-10-29 2022-05-03 中国石油化工股份有限公司 一种高抗静电性热收缩膜用聚酯及其制备方法

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