JPH08199454A - 高発色性と制電性を有するポリエステル系ストレッチ編織物およびその製造方法 - Google Patents

高発色性と制電性を有するポリエステル系ストレッチ編織物およびその製造方法

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JPH08199454A
JPH08199454A JP7003036A JP303695A JPH08199454A JP H08199454 A JPH08199454 A JP H08199454A JP 7003036 A JP7003036 A JP 7003036A JP 303695 A JP303695 A JP 303695A JP H08199454 A JPH08199454 A JP H08199454A
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polyester
core
yarn
sheath
antistatic
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JP7003036A
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English (en)
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Seiji Morita
精次 森田
Kazutomi Suda
一臣 須田
Yoshiaki Sato
慶明 佐藤
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Toray Industries Inc
Original Assignee
Toray Industries Inc
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 (1) 制電性成分含有塩基性染料可染性ポリエ
ステル系芯鞘複合糸と、所定混率の弾性糸で構成された
高発色性と制電性を有するポリエステル系ストレッチ編
織物。 (2) 制電性成分含有ポリエステル系組成物を芯部に、塩
基性染料可染性ポリエステルを鞘部とする芯鞘複合糸を
紡糸し、所定混率の弾性糸とを製編織する編織物の製造
方法。 【効果】 ポリエステル系ストレッチ編織物として、高
発色性と制電性、光沢とソフトな風合いを有し、かつ十
分なストレッチ性を兼備した高品位、高機能を有する。
またその編織物はスポーツ用、インナー用の衣料素材と
して好適である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は発色性と制電性を有する
ストレッチ編織物およびその製造方法に関する。更に詳
しくは、衣料用素材、特にスポーツ衣料用、インナー衣
料用として高発色性、制電性、ソフト感、ドレープ性、
光沢および耐光堅牢性等に優れ、経・緯方向に十分なス
トレッチ性を有する新規で高品位な編織物およびその製
造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】ポリエステル繊維は、機械的性質、化学
的性質、イージーケア性、光沢性等の優れた特性から一
般衣料用として広く利用されている。特に最近ではスポ
ーツ衣料用素材として注目され、あらゆるスポーツ衣料
分野で広く利用されている。ところが、最近のスポーツ
衣料はニーズの多様化および個性化によってさらに高い
発色性や鮮明性、吸水性および良好な風合いとストレッ
チ性が望まれて、いくつかの技術が開発され商品化され
つつある。
【0003】発色性に優れたポリマとしては塩基性染料
可染性ポリエステルがよく知られている。従来から塩基
性染料可染性ポリエステルとして、例えば特公昭34−
10497号公報などで金属スルホネート基を有するイ
ソフタル酸成分、例えば 5−ナトリウムスルホイソフ
タル酸成分を共重合させたものが知られている。
【0004】しかし、このポリエステルでは発色性を満
足なレベルに上げるためには金属スルホネート基を有す
るイソフタル酸成分(以下、S成分という)を多量に共
重合したものでなければならない。S成分を多量に共重
合したポリマは、S成分の増粘作用のため繊維として必
要な重合度のポリマでは溶融粘度が高く、紡糸を困難に
していた。したがって、多量のS成分を共重合したポリ
マを通常の方法で紡糸するには、溶融粘度を通常紡糸で
きる範囲にまで低下させておくためにポリマの重合度を
低くしておく必要がある。しかし、その結果は糸強度を
低下させ、製糸性、高次工程通過性の低下を生じさせた
り、用途が著しく限定される等の欠点があった。また、
多量のS成分の共重合は糸の耐アルカリ性の低下、染色
物の耐光性の低下をも招来し、これによっても得られた
糸の用途が制限されていた。特にスポーツ衣料用素材
は、一般衣料に比較して糸強度は高い方がよく、製品の
耐光性も高いものが要求されてきた。
【0005】一方、ポリエステルには疎水性で静電気が
発生しやすいという欠点があるため、スポーツおよびイ
ンナー用途においては制電性を持った素材の開発が望ま
れている。従来から、かかるポリエステル糸の帯電性を
低減もしくは防止するため数多くの提案がなされてい
た。例えば、糸表面に制電剤を塗布する方法、糸表面に
親水性物質をグラフト重合する方法あるいは制電性物質
を練込む方法などである。しかし、これらの方法はいず
れもその耐熱性、製糸性および製品品質などの点で大き
な問題があり、工業化の大きな障害となっていた。例え
ば、糸表面に帯電防止剤を塗布する方法は洗濯により脱
落しやすく一般的な効果は認められてもその永久性は望
めなかった。また糸表面に親水性物質をグラフト重合さ
せる方法は洗濯による脱落はかなり改善されるが、これ
とても永久性は望めず、また風合いを損なうため好まし
くなかった。また制電性物質を練込む方法は耐久性は向
上するがフロスティングが問題となる。このフロスティ
ングとは白色以外に、染色された衣服を着用した場合摩
擦を受ける部分が白くなるといった好ましくない現象
で、この白化は制電剤とポリエステルとの界面で相分離
が生じ、フイブリル化することにより惹起される。そし
て、これらの制電性付与に伴う欠点を改善する手段とし
て、複合紡糸技術を利用する方法が数多く提案されてい
る。たとえば、特公昭44−905号公報、特公昭44
−911号公報には、複合糸の芯部に未変性のポリエス
テルを配し、鞘部に制電性を有するブロックポリエーテ
ルアミドまたはブロックポリエーテルアミドとポリアミ
ドの混合物を配する技術が開示されている。
【0006】しかし、この技術によっても解決できない
問題がある。これらの問題を列挙すると、 (1)紡糸時の単繊維間融着および未延伸糸のパッケー
ジ上での繊維間融着による解舒性の不良。 (2)芯成分のポリエステルと鞘成分との密着性が劣る
ため、延伸時、仮ヨリ加工時などの後工程での剥離が起
り、糸の特性を損ねる。 (3)分散塗料で染色した場合の耐光堅牢度が低下す
る。 などがある。
【0007】また、例えば特公昭47−13169号公
報、特公昭48−13169号公報には、ポリアルキレ
ンエーテルを含有するポリエステルまたはポリアルキレ
ンエーテルとアニオン界面活性剤を含有するポリエステ
ルを芯成分とし、一般のポリエステルを鞘成分とするポ
リエステル系複合糸に関する技術が開示されている。こ
れらに開示された技術では、鞘成分にブロックポリエー
テルアミドまたはブロックポリエーテルアミドとポリア
ミドの混合物を使用することによって生じる前述した欠
点は改善されるが、制電性がなお不足するという欠点が
あった。
【0008】また、特公昭52−31450号公報に
は、芯成分に導電性カーボンブラック含む熱可塑性重合
体を配することにより、制電性を改善しようとする提案
がなされている。この技術により制電性は著しく改善さ
れるが、黒色のカーボンブラックを使用するため糸の着
色は避けられず、一般的な用途に使用できないという欠
点があった。
【0009】インナー用織物および編物に制電性ポリエ
ステル糸が使用され始めているが、薄地の織物および編
物での帯電障害を防止するには高度な制電性ポリエステ
ル糸が必要であり、対応原糸がなく大きな問題となって
いた。特にインナー用織編物において絹様光沢、ソフト
な肌触りと制電性を兼ね備えた高級ポリエステル素材と
なし得るポリエステル原糸は未だ見出されていなかった
のである。
【0010】一方、従来から衣料に対するニーズの一つ
としてストレッチ化の改良が望まれている。特にスポー
ツ、インナー衣料では体の動かしやすさの点から、スト
レッチ化の要望が強く、体の一部となるような編織物が
必要となる。編織物のストレッチ化を図るためには緯方
向の糸にケン縮性を与えたり、織編組織を工夫すること
である程度まで可能にあるが、さらに一層のストレッチ
化を図るためには、繊維自体のストレッチ化が必要とな
る。その手段の一つとして繊維自身が伸縮する弾性糸を
用いることができる。
【0011】弾性糸と交編織して編織物のストレッチ化
を図る技術は公知である。例えば、特公昭62−186
57号公報には伸長抵抗応力値などの物性を特定したナ
イロンと弾性糸との交編ニット、特開平3−19946
号公報には沸水収縮率等の物性を特定したナイロン66
とポリウレタン弾性糸からなる水着などが提案されてい
るが、いずれも弾性糸との交編はポリアミド系繊維の域
を出ていないのが実状である。すなわち、特定のナイロ
ン糸と弾性糸との交編である程度のストレッチ化が図ら
れ実用化もなされているが、ポリエステルに比べ耐光堅
牢度、黄化等が劣性でこれらの改善が強く望まれてい
た。
【0012】上述のように、編織物の発色性を得る技
術、吸水性を得る技術、ストレッチ性を得る技術等これ
らの個々の独立した要素技術については、すでに知られ
ているが、高い発色性を有し、制電性に優れかつソフト
感、ドレープ性、光沢と耐光性を兼ね備え、しかもスポ
ーツ、インナー用として十分なストレッチ性を兼備した
ポリエステル系のストレッチ編織物はいまだ得られてい
なかったのが実状である。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、上述
したように高い発色性と制電性を有し、ソフト感、ドレ
ープ性、光沢および耐光性に優れ、かつ十分なストレッ
チ性を兼備したスポーツ用およびインナー用としてのポ
リエステル系ストレッチ編織物を提供することにある。
【0014】
【課題を解決するために手段】本発明の上記目的は、 (1)制電性を有する塩基性染料可染性ポリエステル系
芯鞘複合糸と弾性糸で構成された編織物であって、該弾
性糸の混率が編織物に対して3重量%以上であることを
特徴とする高発色性と制電性を有するポリエステル系ス
トレッチ編織物。
【0015】(2)制電性成分含有ポリエステル系組成
物を芯部とし、塩基性染料可染性ポリエステルを鞘部と
する芯鞘複合糸を紡糸し、次に該芯鞘複合糸と編織物に
対して3wt%以上の弾性糸を製編織することを特徴とす
る高発色性と制電性を有するポリエステル系ストレッチ
編織物の製造方法。 によって達成される。
【0016】すなわち、まず、本発明の高発色性と制電
性を有するポリエステル系ストレッチ編織物(以下、単
に編織物という)について説明する。本発明の編織物は
制電性を有する塩基性染料可染性ポリエステル系芯鞘複
合糸(以下、単に芯鞘複合糸という)と弾性糸で構成さ
れている。
【0017】まず、この芯鞘複合糸は、編織物に十分な
制電性を付与するために、その芯部としてはブロックポ
リエーテルアミド、有機電解質、フェノール系抗酸化剤
およびポリエステルからなる組成物で、かつ該組成物中
のポリアルキレンエーテル成分が糸全体に対して0.0
5〜5重量%含有する制電性成分含有ポリエステル系組
成物(以下、単にポリエステル系組成物という)で形成
されていることが望ましい。
【0018】すなわち、このポリエステル系組成物を構
成をするブロックポリエーテルアミドは、ポリエーテル
成分とポリアミド成分とのブロック共重合体である。そ
のポリエーテル成分としては、ポリアルキレンエーテ
ル、即ち,例えばポリエチレンエーテル(即ち,ポリエ
チレングリコール)、ポリプロピレンエーテル、ポリエ
チレンプロピレンエーテルのようなエチレンオキサイド
または/およびプロピレンオキサイドの重合生成物であ
り、これらの中でもポリエチレングリコールが好適であ
る。またこのポリエーテル成分の分子量は好ましくは1
000以上、より好ましくは3000〜8000であ
る。そしてこのポリエーテル成分の糸全体に占める比率
は、好ましくは0.05〜5重量%、より好ましくは
0.1〜1重量%である。この比率が0.05重量%未
満では十分な制電性を付与することが困難であったり、
また5重量%を越えると制電性の向上効果が飽和するば
かりか、添加量の上昇にもとづく糸特性の悪化が生じる
ことがある。
【0019】一方、ポリアミド成分としては、例えばナ
イロン6、ナイロン8、ナイロン12、ナイロン66、
ナイロン610のような、ホモポリアミドあるいはこれ
ら同志または他の共重合成分を含む共重合体であり、ポ
リアミド形成成分の重縮合により生成するホモまたはコ
ポリアミドである。そしてこのポリアミド成分はブロッ
クポリエーテルアミド中のポリエーテル成分対ポリアミ
ド成分の比率(重量比)として、好ましくは30〜70
対70〜30、より好ましくは40〜60対60〜40
である。このポリアミド成分の比率が30未満ではポリ
エーテル自体の耐熱性が低く、着色、分解ガスの発生等
により製糸性低下し、一方70を越えると十分な制電性
能が得られにくい等の問題を生じることがある。
【0020】また、ポリエステル系組成物を構成する有
機電解質としては、例えはドデシルベンゼンスルホン
酸、トリデシルベンンゼンスルホン酸、ノニルベンゼン
スルホン酸、ヘキサデシルスルホン酸、ドデシルホン酸
などのスルホン酸とナトリウム、カリウム、リチウムな
どのアルカリ金属から形成されるスルホン酸のアルカリ
金属塩、ジステアリルリン酸ソーダなどのリン酸のアル
カリ金属塩、その他有酸カルボン酸のアルカリ金属塩等
が挙げられるが、これらの中でもドデシルベンゼンスル
ホン酸ソーダのようなスルホン酸の金属塩が好適であ
る。この有機電解質の比率は全ポリエステル系組成物に
対して好ましくは1〜10重量%、より好ましくは3〜
7重量%である。この比率が1重量%未満では編織物の
制電性向上効果が不足したり、10重量%を越えると上
記ポリエーテルポリアミド成分の融点低下による筋形成
能が悪化し、かえって制電性が低下するようなことがあ
る。
【0021】また、ポリエステル系組成物を構成するフ
ェーノール系抗酸化剤としては、例えば1,3,5トリ
メチル−2,4,6−トリ(3,5ジ−tert- ブチル4
−ヒドロキシベンジル)ベンゼン、2,2’−メチレン
ビス(4−メチル−6tert-ブチルフェノール)、2,
6−ジ−tert- ブチルフェノールなどのフェーノール系
水酸基の隣接位置に立体障害を有する置換基の入ったフ
ェノール系誘導体等が挙げられるが、これらの中でも
1,3,5トリメチル−2,4,6−トリ(3,5ジ−
tert−ブチル4−ヒドロキシベンジル)ベンゼンが好適
である。このフェーノール系抗酸化剤の比率は全ポリエ
ステル系組成物に対して好ましくは1〜10重量%、よ
り好ましくは3〜7重量%である。この比率が1重量%
未満では製糸工程、仮ヨリ等の糸加工工程、編織物の染
色および仕上工程等における熱酸化劣化による制電性の
悪化を抑制することが困難であったり、また10重量%
を越える量では、熱酸化抑制効果が飽和しそれ以上を望
めない場合がある。
【0022】また、ポリエステル系組成物を構成するポ
リエステルとしては、ポリエチレンテレフタレートが好
適である。そして、このポリエステルの比率は全ポリエ
ステル系組成物に対して好ましくは97〜80重量%、
より好ましくは95〜85重量%である。この比率が8
0重量%未満では製糸性が不良となり紡糸、延伸時の糸
切れが多発し、また97重量%を越える量では、制電性
能が低下する等の問題を生じることがある。なお、この
ポリエステル系組成物には上述した有機電解質および抗
酸化剤以外に、艶消剤、着色防止剤、蛍光剤、耐光剤お
よび顔料など、必要に応じて他の添加剤を加えることが
できる。
【0023】次に、上記芯鞘複合糸の鞘部としては、編
織物に高発色性を付与するために、S成分(即ち、金属
スルホネート基を含有するイソフタル酸成分)を全ジカ
ルボン酸成分に対して0.7〜2.4モル%および分子
量90〜6000のポリアルキレングリコール成分(以
下、G成分という)をポリエステルに対して0.2〜1
0重量%共重合し、固有粘度(IV)が0.64以上の
塩基性染料可染性ポリエステルのような改質ポリエステ
ルで形成されていることが望ましい。
【0024】すなわち、この改質ポリエステルは、従来
品の如くS成分を多量に共重合させて染色性を高めたも
のよりも糸強度が高く、塩基性染料による染色布帛は良
好な発色性と耐光性を示すものである。そのS成分とし
ては、次式で示される化合物である。具体的にはジメチ
ル(5−ナトリウムスルホ)イソフタレート、ビス−2
−ヒドロキシエチル(5−ナトリウムスルホ)イソフタ
レート、ビス−4−ヒドロキシブチル(5−ナトリウム
スルホ)イソフタレート、ジメチル(5−リチウムスル
ホ)イソフタレート等が例示できるが、とりわけジメチ
ル(5−ナトリウムスルホ)イソフタレート、ビス−2
−ヒドロキシエチル(5−ナトリウムスルホ)イソフタ
レートが好ましい。
【化1】 (但し、式中MはNa、Li、Kなどのアルカリ金属を
示し、A、A’は水素、アルキル基または−(CH2
n OHを示し、n は2以上の整数を示す) このS成分は改質ポリエステルの酸成分に対し0.7〜
2.4モル%共重合させることが望ましい。共重合量が
0.7モル%未満では繊維の塩基性染料による染色性お
よび発色性が不十分であり、2.4モル%を越えるとポ
リマの溶融粘度が著しく増大し、溶融紡糸する際に適正
な濾過ができず良好な糸特性を持つ未延伸糸が得られな
い場合がある。その結果は糸強度が低くなる。
【0025】一方、G成分としては、分子量90〜60
00のものが望ましい。分子量が90未満のものは耐光
性を満足させる共重合量でも、繊維の染色性および発色
性が不十分となったり、分子量が小さいために改質ポリ
エステルの融点が低くなることに起因して繊維の製糸性
や高次加工性が低下する場合がある。また、分子量が6
000を越えるものは改質ポリエステル中に均一に共重
合し難く、耐光性を満足させる共重合量でも、得られる
繊維の染色性および発色性が不十分となったり、改質ポ
リエステルの耐酸化分解性が低下すること、得られる編
織物の抗フロスティング性が低下するなどの欠点が生じ
る場合がある。これらの諸点を勘案すると、G成分のよ
り好ましい分子量は100〜4000であり、最も好ま
しい分子量は100〜1200である。
【0026】上述した分子量90〜6000のG成分の
代表例としては、HO−(CH2 −CH2 −O)m R−
O−(CH2 −CH2 −O)n H(式中、Rは炭素原子
数3〜20の直鎖、環状、側鎖を有する二価の脂肪族炭
化水素基、フェニレン基、ビフェニレン基、ナフタレン
基などの二価の芳香族炭化水素基、m、nは同一または
異なる整数で1≦m+n≦100である)で示されるグ
リコール、ビスフェノールA−エチレンオキサイド付加
物、また次式で示されるポリアルキレングリコールなど
が挙げられる。 A(Cn 2nO)m H (式中、AはCe 2e+1OまたはOH、eは1〜10、
nは2〜5、mは2〜65の整数を示す。) これらのG成分のうち、ポリアルキレングリコールがよ
り好ましい。その理由はポリアルキレングリコールの減
粘効果が他のG成分より大きいため、良好な糸特性の繊
維とするために必要な重合度を持つ改質ポリエステルを
得るには他のG成分よりは有利なことによる。そしてポ
リアルキレングリコールとしては、両末端にOH基を有
するポリエチレングリコールが最も好ましい。これはア
ルキレンオキサイド単位が短いほど、またグリコールを
ランダムに共重合させたものほど発色性向上効果や減粘
効果が大きいためである。G成分の共重合量は、改質ポ
リエステルに対して0.2〜10重量%の範囲が望まし
い。G成分の共重合量が0.2重量%未満では、改質ポ
リエステル糸の発色性が不十分となったり、10重量%
を越えると染色布の耐光性および耐酸化分解性が低下す
ることがある。
【0027】また、この改質ポリエステルは、エチレチ
ンテレフタレートを主鎖とし、その主鎖に上述したS成
分およびG成分がランダムに共重合した構造のポリマで
ある。またその改質ポリエステルの固有粘度は0.64
〜0.8が望ましい。固有粘度が0.64未満では糸強
力が弱くなったり、0.8を越えるような高粘度では溶
融紡糸時の溶融粘度が高くなるため、紡糸温度を高くし
なければならず、複合紡糸が困難になる場合がある。な
お、上述した改質ポリエステルには、本発明の効果を阻
害しない範囲で艶消剤、抗酸化剤、蛍光増白剤、難燃剤
および紫外線吸収剤等、ポリエステル分野で公知の添加
剤を必要に応じて含有させることができる。
【0028】次に、本発明における芯鞘複合糸は、上述
したように制電性成分を含有するポリエステル組成物を
芯部とし、塩基性染料可染性ポリエステルを鞘部として
構成するが、その鞘部と芯部の複合状態を実質的に同心
状に配置させるのが望ましい。その配置が偏心状である
と鞘部の厚さが必要以上に薄くなり、延伸、仮撚、アル
カリ減量処理あるいは高圧染色等、機械的衝撃、熱的衝
撃あるいは化学的衝撃等を加えたとき、鞘部に亀裂が生
じることがある。その亀裂が生じると芯部が表面に露出
してフィブリル化が生じたり、製品品位を著しく低下さ
せ、同時に制電性能低下を招くようになる。また、その
断面形状は実質的に三葉形状が好ましい。この三葉断面
とすることにより、編織物はソフトで繊細でドレープ性
に富んだ天然の絹に類似した高貴な風合とすることがで
きる。
【0029】また、芯鞘複合糸の電気比抵抗は1010Ω
・cm以下が好ましい。例えば通常のポリエステル糸のよ
うに、電気比抵抗が1010Ω・cmより大きくなると、そ
のポリエステル糸使いの衣服には静電気によるまつわり
つきや、パチ、パチとういう不快音が発生し、特に直接
肌に触れるインナー用途としては最早適さなくなる。糸
の電気比抵抗は小さければ小さい程好ましく、1×10
10Ω・cm以下、さらには1×103 Ω・cmのレベルであ
れば十分制電性としての機能を発揮でき、インナー用途
としても全く問題ないレベルとなる。したがって、芯鞘
複合糸の電気比抵抗は1×1010Ω・cm以下が好まし
く、1×103 Ω・cm以下がより好ましい。 なお、鞘
部と芯部の複合比率は、糸のフィブリル化による品質低
下等を抑える観点から5〜50重量%が好ましい。また
ポリエステル系編織物に一般的に採用されているアルカ
リ減量処理を施して、そのソフト感を向上させ肌になじ
む素材とするような場合には、芯部の複合比率は特に3
0重量%以下が好ましく、20重量%以下がより好まし
い。
【0030】次に、本発明における弾性糸は従来公知の
弾性糸、即ち,ポリウレタン系弾性糸、ポリエーテル・
エステル系弾性糸およびPBT系弾性糸等が例示できる
が、これらの中、物性面の優れたポリウレタン系弾性糸
が好ましい。
【0031】上記混繊糸と弾性糸は常法によって製編織
されるが、その際の弾性糸の混率は用途によって使いわ
け、ストレッチ性が高く要求される用途には弾性糸の混
率を多くし、逆に低ストレッチでよい分野では弾性糸の
混率を少なくする。かかる観点から編織物のストレッチ
性は経方向の伸度を50%以上、緯方向の伸度を30%
以上、回復率を経、緯方向とも20%以上に保持するの
が望ましい。このストレッチ性を発揮するための弾性糸
の混率は、編織物に対して3重量%以上、好ましくは5
重量%以上が必要である。もちろん、弾性糸の混率が3
重量%未満では所望のストレッチ性が得られず、また混
率があまり高くても編織物が高価格になり利用できる分
野が限定されたり、ストレッチ性も飽和に達し十分な効
果が得られないことがある。
【0032】次に、本発明の編織物の製法例について説
明する。すなわち、本発明の高発色性と制電性を有する
ポリエステル系ストレッチ編織物は、制電性成分含有ポ
リエステル系組成物を芯部とし、塩基性染料可染性ポリ
エステルを鞘部とする芯鞘複合糸を紡糸し、次に該芯鞘
複合糸と編織物に対して3wt%以上の弾性糸を製編織す
ることによって得られる。
【0033】まず、上述したように芯鞘複合糸は、好ま
しい芯部としてブロックポリエーテルアミド、有機電解
質、フェノール系抗酸化剤およびポリエステルのポリエ
ステル系組成物を用い、一方、好ましい鞘部としてはS
成分およびG成分を共重合し、固有粘度(IV)が0.
64以上である塩基性染料可染性の改質ポリエステルを
用いるものである。これらのポリマは公知の複合紡糸技
術によって紡糸するが、その際の好ましい複合糸の複合
状態は芯部と鞘部が同心状となるように配置し、またそ
の断面形状は実質的に三葉形状とし、さらに芯部の複合
比率は5〜50重量%とするのが望ましい。
【0034】また、この芯鞘複合糸には公知の流体交絡
処理(通常はエアー交絡処理)を必要に応じて施すこと
ができる。その交絡処理によると、糸の取扱いにあたっ
て、単糸割れ、単糸乱れ、糸のバラけ等を未然に防止す
ることができる。特に単糸繊度が小さい糸や三葉断面糸
には効果的である。この単糸割れや単糸乱れ等は製編織
工程での毛羽立ちや糸切れを誘発し、製編織能率を低下
させる。これらの観点から複合糸の交絡度は5コ/m以
上が好ましく、20コ/m程度がより好ましい。
【0035】次に、上記芯鞘複合糸は弾性糸と常法によ
り製編織を行う。この際の弾性糸の混率は上述したよう
にストレッチ性向上の観点から編織物に対して3重量%
以上、好ましくは5重量%以上とすべきである。
【0036】また、製編織にあたって、特に編や織に限
定されないが、ストレッチ性の特長を十分発揮するには
編の方が好ましい。そして、その編組織は弾性糸が直接
布帛の表面に出ないような組織、例えば3重組織であれ
ばミドルかバックに、2重組織であればバックに用いる
のが弾性糸と芯鞘複合糸との染着率差によって生ずるス
ジが編織物表面から見えなくなるので好ましい。
【0037】本発明の高発色性と制電性を有するストレ
ッチ編織物の主な用途は、スポーツと用インナー用であ
る。スポーツ用途としてはアスレ、テニス、ゴルフ、レ
オタード、水着等、インドアー、アウトドアーに好適で
ある。またインナー用途としてはランジェリー、ソフト
ガードル、ショーツ、ブラカップ、ボディスーツ等に好
適である。
【0038】以上述べたとおり、高発色性と制電性を有
する芯鞘複合糸と、所定量の弾性糸との製編織によっ
て、高発色性と制電性、ドレープ性とソフト感、経、緯
方向の十分なストレッチ性等を有する高品位、高機能の
編織物とすることができる。
【0039】
【実施例】以下、実施例により本発明をさらに具体的に
説明する。なお、本例中の諸特性は次の測定法にしたが
った。 A.ポリマ中のグリコール成分 ポリマをアミン分解した後、ガスクロマトグラフィーま
たは液体クロマトグラフィーを用いて定量分析した。 B.固有粘度 ポリマ0.8gをオルソクロロフェノール10c.c に溶
解し、溶解液をオストワルド粘度計にて25℃で測定し
た。 C.耐光性 編物サンプルをフェードメーターを用いてJIS−L1
044に準じて光り退色させたときのブルースケール基
準で測定した。 D.染色性 編物サンプルをマラカイトグリーン(関東化学製)5%
owf 、酢酸0.5g/リットル、酢酸ソーダ0.2g/
リットル、浴比1:100、温度120℃の溶媒水なる
条件で染色し、そのときの染料吸尽率として求めた。 E.発色性 編物サンプルの染料吸尽率が同一になるように前記染色
法で染色し、SMカラーコンピュータ(スガ試験機
(株)製)を用いて、布帛を5枚以上重ね、照射光が透
過しない状態でL値を測定した(L値が小さいほど発色
性はよい)。 F.電気比抵抗 芯鞘複合糸サンプルを0.2%のアニオン界面活性剤の
弱アルカリ水溶液中で電気洗濯機を用いて2時間選択
後、水洗、乾燥する。次にそのサンプルを長さ(L)5
cm,繊度(D)1000デニールの繊維束に引揃えて2
0℃、40%RH下で2日間調温調湿した後、振動容量
型微小電位測定装置により、印加電圧500Vでサンプ
ルの抵抗を測定し、次式により算出した。 ρ=(R×D)/(9×105 ×L×d) ρ:体積固有抵抗(Ω・cm) R:抵抗 (Ω) d:試料密度 (g/cm3 ) D:繊度 (デニール) L:試料長 (cm) G.ポリエステル組成物の相対粘度 ペレットサンプルを70%の抱水クロラール中の1%濃
度になるように溶解し、これをオストワルド粘度計によ
り25℃で測定した値である。 H.伸長率 編物サンプル10cm×15cmを経、緯方向に3枚採取
し、定速伸長形引張試験機にサンプル片の上下つかみと
も表側は2.54cm×2.54cm、裏側は2. 54cm
×5.08cm、つかみ間隔は7.6cmとする。これを引
張速度10cm/ min で1.8Kgまで引伸ばし、そのと
きのつかみ間隔をはかり、次式で伸長率 を求め3枚の
平均値で表わす。
【数1】 I.伸長回復率 編物サンプルを伸長率の測定法と同様にして伸長率の8
0%まで伸ばし、1分間放置後、同じ速度で元の位置に
戻し3分間放置し、これを5回繰り返し後、 再び同じ
速さで初荷重以上の荷重まで引伸ばす。このときの荷重
−伸長曲線か ら残留伸びをはかり、次式で伸長回復率
を求め3枚の平均値で表わす。
【数2】 実施例1 ポリエチレングリコールをアルカリ解媒の存在下でアク
リロニトリルと反応させ、これに水素添加反応を行なう
ことにより両末端の97%以上がアミノ基であるポリエ
チレングリコールジアミン(数平均分子量4000)を
合成し、これとアジピン酸を常法で塩反応させることに
よりポリエチレングリコールアンモニウムアジペートの
45%の水溶液を得た。次に、この45%のポリエチレ
ングリコールジアンモニウムアジペート水溶液2000
Kg、85%カプロラクタム水溶液120Kgおよび40%
のヘキサンメチレンジアンモニウムイソフタレート水溶
液1.6Kgを、容量2cm3 の濃縮缶に投入し、常圧で内
温が110℃になるまで約2時間加熱し80%濃度に濃
縮した。続いて、この濃縮液を容量800リットルの重
合缶に移行し、重合缶内に25リットル/min で窒素を
流しながら加熱を開始した。内温が120℃になった時
点でドデシルベンゼンスルホン酸ソーダ(DBS)を
5.2Kgと1,3,5トリメチル−2,4,6−トリ
(3.5ジ−tret- ブチル4−ヒドロキシベンジル)ベ
ンゼン(TTB)5.2Kgを添加し、攪拌を開始して内
温が245℃になるまで、18時間加熱し重合を完結さ
せた。次に、この重合終了後の缶内に窒素で7Kg/cm2
G の圧力をかけ、溶融ポリマを幅が約15cm、厚さが約
1.5mmのベルト状として回転無端ベルト(長さ6m,
ベルト材質:ステンレス、裏面を水スプレーで冷却)上
に押出し、冷却後、通常の方法でペレタイズした。得ら
れたペレット、即ち、ブロックポリエーテルアミド、有
機電解質、フェノール系抗酸化剤からなる混合体ペレッ
ト(相対粘度;2.18)と、常法により重縮合したポ
リエチレンテレフタレートペレットとを前者が3.48
重量%量となるように混合し、本文中で説明した制電性
成分を含有するポリエステル系組成物のペレット(A)
を得た。
【0040】一方、テレフタル酸98.3モル%、ジメ
チル(5−ナトリウムスルホ)イソフタル酸1.7モル
%およびグリコール成分に表1に示すグリコールを用い
たポリエステル(固有粘度0.68〜0.70)を常法
により重縮合し、続いてペレタイズして本文中で説明し
た塩基性染料可染性の改質ポリエステルのペレット
(B)を得た。
【0041】次に、上記ペレット(A)および(B)
は、公知の複合紡糸装置により、ペレット(A)を芯部
とし、ペレット(B)を鞘部とし、芯部と鞘部の重量比
を10:90として、糸全体に占めるポリアルキレンエ
ーテル成分の比率が0.43重量%となるようにし、そ
して芯部と鞘部を同心状に配置した糸断面が三葉形状の
芯鞘複合糸を紡糸速度1800m/min で紡糸し一旦巻
き取った。巻取後の糸条をホットロール温度90℃、熱
板温度140℃、延伸速度900m/min で延伸し、さ
らに軽交絡を付与しつつ巻き上げ、50D −24f の3
葉断面芯鞘複合繊維とした。
【0042】この複合糸をフロントに、バックには40
D のポリウレタン弾性糸を15重量%の混率で用い、常
法によりトリコット編、編組織28ゲージハーフで編成
し、続いて染色した。芯鞘複合糸の電気比抵抗、製糸性
およびトリコット編地の特性値を表1に示した。
【表1】 本発明のNo.1〜5は発色性、制電性、染色性、耐光
性および製糸性とも良好であった。No.6は製糸性が
やや不良であったが、その他は許容できるレベルにあっ
た。No.7は本発明の効果を明確にするための比較例
で、発色性、耐光性が不良で、紡糸、延伸時の糸切れが
多発した。
【0043】実施例2 実施例1、No.4の芯鞘ポリマを用いて口金形状を変
更し、それ以外は実施例1に準じた紡糸、延伸、編成お
よび染色を行ない、トリコット編地を得た。その結果を
表2に示した。
【表2】 No8,9は本発明の編地で、制電性、光沢、ソフト
感、ドレープ性および製糸性とも良好であった。なお、
No.10は本発明の効果を明確にするための比較例
で、芯部への制電成分含有率を0としたものである。む
ろん、制電性は不良であった。
【0044】実施例3 実施例1、No.4の芯鞘複合糸において、弾性糸の混
率を変化させて編立て染色した。その結果を表3に示し
た。
【表3】 本発明のNo.11〜14は経、緯方向の伸長性、およ
び経緯方向の伸長回復性とも十分なストレッチ性を有し
ていた。No.15,16は比較例でいずれもストレッ
チ性が不十分であった。
【0045】
【発明の効果】本発明のポリエステル系ストレッチ編織
物は、従来にはなかった高発色性と制電性、光沢とソフ
トな風合いを有し、かつ十分なストレッチ性を兼ね備え
た高品位、高機能を有するものである。またその編織物
はスポーツ用、インナー用の衣料素材として好適であ
る。
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 D01F 6/86 301 K 6/92 307 B D03D 15/00 101

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 制電性を有する塩基性染料可染性ポリエ
    ステル系芯鞘複合糸と弾性糸で構成された編織物であっ
    て、該弾性糸の混率が編織物に対して3重量%以上であ
    ることを特徴とする高発色性と制電性を有するポリエス
    テル系ストレッチ編織物。
  2. 【請求項2】 制電性を有する塩基性染料可染性ポリエ
    ステル系芯鞘複合糸が、芯部に制電成分含有ポリエステ
    ル系組成物、鞘部に塩基性染料可染性ポリエステルを配
    した請求項1記載の高発色性と制電性を有するポリエス
    テル系ストレッチ編織物。
  3. 【請求項3】 芯鞘複合糸を構成する芯部と鞘部が同心
    円状に配置され、かつ芯部の比率が5〜50重量%、電
    気比抵抗が1010Ω・cm以下である請求項1または2記
    載の高発色性と制電性を有するポリエステル系ストレッ
    チ編織物。
  4. 【請求項4】 芯鞘複合糸を構成する芯部の制電性成分
    含有ポリエステル系組成物が、ブロックポリエーテルア
    ミド、有機電解質、フェノール系抗酸化剤およびポリエ
    ステルからなる組成物であり、かつ該組成物中のポリア
    ルキレンエーテル成分が糸全体に対して0.05〜5重
    量%含有する請求項1〜3のいずれか1項に記載の高発
    色性と制電性を有するポリエステル系ストレッチ編織
    物。
  5. 【請求項5】 芯鞘複合糸を構成する鞘部の塩基性染料
    可染性ポリエステルが、金属スルホネート基を含有する
    イソフタル酸成分を全ジカルボン酸成分に対して0.7
    〜2.4モル%、および分子量90〜6000のポリア
    ルキレングリコール成分をポリエステルに対して0.2
    〜10重量%共重合した改質ポリエステルからなる請求
    項1〜4のいずれか1項に記載の高発色性と制電性を有
    するポリエステル系ストレッチ編織物。
  6. 【請求項6】 制電性を有する塩基性染料可染性ポリエ
    ステル系芯鞘複合糸を構成する芯部と鞘部が同心円状に
    配置され、芯部と鞘部の複合比率を5:95〜50:5
    0重量%に紡糸し、さらに該芯鞘複合糸に5〜60コ/
    mの流体交絡処理を施し、次に該芯鞘複合糸と編織物に
    対して3重量%以上の弾性糸とを製編織することを特徴
    とする高発色性と制電性を有するポリエステル系ストレ
    ッチ編織物の製造方法。
JP7003036A 1995-01-12 1995-01-12 高発色性と制電性を有するポリエステル系ストレッチ編織物およびその製造方法 Pending JPH08199454A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002030551A (ja) * 2000-07-12 2002-01-31 Toray Ind Inc 運動着
JP2010059588A (ja) * 2008-09-08 2010-03-18 Kb Seiren Ltd 複合繊維
JP2010059589A (ja) * 2008-09-08 2010-03-18 Kb Seiren Ltd 複合導電性繊維

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JP2002030551A (ja) * 2000-07-12 2002-01-31 Toray Ind Inc 運動着
JP2010059588A (ja) * 2008-09-08 2010-03-18 Kb Seiren Ltd 複合繊維
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