JPH04146268A - 粗面化、制電性ポリエステル繊維およびその製造法 - Google Patents

粗面化、制電性ポリエステル繊維およびその製造法

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JPH04146268A
JPH04146268A JP26851290A JP26851290A JPH04146268A JP H04146268 A JPH04146268 A JP H04146268A JP 26851290 A JP26851290 A JP 26851290A JP 26851290 A JP26851290 A JP 26851290A JP H04146268 A JPH04146268 A JP H04146268A
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鈴木 東義
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寛 藤田
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〈産業上の利用分野〉 本発明は粗面化、制電性ポリエステル繊維およびその製
造法に関する。更に詳細には、繊維表面に微細凹凸を有
するために着色した際に優れた色の深みと鮮明性を呈す
ると共に、特殊なポリオキシエチレン系ポリエーテルを
制電剤として用いるために高アルカリ減量加工を施して
も耐久性に優れた高度な制電性、特に低温低湿度条件下
でも良好な制電性を示し、且つ、高アルカリ減量加工時
に白化等の問題のない、色彩、制電性および風合にとも
に優れたポリエステル1!i維およびその製造法に関す
る。
〈従来技術〉 ポリエステルは多くの優れた特性を有するために合成1
1i維として広く用いられている。しかしながら、ポリ
エステル繊維は羊毛や絹の如き天然繊維、レーヨンやア
セテートの如き繊維業系繊維、アクリル系繊維等に比較
して着色した際に発色性、鮮明性に劣る欠点があると共
に、疎水性であるため静電気が発生しやすく、静電気発
生にともなうほこり付着や衣服のまつわりつきが起こる
という欠点があるため、その用途分野が制限されている
特に黒色や鮮明な有彩色の衣料では少量のほこり付着で
も目立つなめ、静電気の発生を防止することが強く望ま
れている。
従来、かかるポリエステル繊維の欠点を改善するために
数多くの提案がなされており、例えばポリエステル繊維
の色の深みや鮮明性を改善するために、−次粒子径が1
00μm以下の無機微粒子を含有せしめたポリエステル
からなる繊維をアルカリ減量処理して繊維表面に微細凹
凸を付与する方法が提案されている(例えば特公昭59
−24233号公報、特開昭57−143523号公報
、特公昭61−23434号公報)、シかしながら、こ
の方法では静電気発生の欠点は解消されない、一方、ポ
リエステル繊維に制電性を付与する方法として、ポリエ
ステルに実質的に非相溶性のポリオキシアルキレングリ
コール、ポリオキシアルキレングリコール・ポリアミド
ブロック共重合体、ポリオキシアルキレングリコール・
ポリエステルブロック共重合体等を使用し、更に有機や
無機のイオン性化合物を配合する方法が知られている(
例えば、特公昭44−31828号公報、特公昭60−
11944号公報、特開昭53−80497号公報、特
開昭60−39413号公報)、シかしながら、この方
法によって得られる制電性ポリエステル繊維は、ポリエ
ステル繊維の風合改善のために一般に広く行われている
アルカリ減量処理を施すと、特にシルクライクな風合の
発現に必要なアルカリ減量率2G重量%以上の減量を施
した場合、その後に通常行われる120〜135℃の温
度での染色工程で制電性が容易に失われるという欠点が
あり、更に、上記アルカリ減量処理によって長くて大き
な筋状細孔か形成されるため、色の深みは改善されず、
かえって該筋状細孔による光の乱反射により視感濃度が
低下して濃色に着色しても白っぽく見える欠点がある。
かかる欠点は、この方法に前記の一次粒子径が100m
μ以下の無機微粒子を配合する方法を組み合わせても、
全く解消されない。
かかる背景下に、ポリエステル繊維に色の深み・鮮明性
と制電性とを同時に付与しようとして、芯鞘型複合1m
維の芯部に制電剤を高濃度に配合し、且つ、鞘部に平均
の一次粒子径が100mμ以下の無機微粒子を配合して
なる芯鞘型複合繊維をアルカリ減量処理することによっ
て、その繊維表面となる鞘部表面に微細凹凸を形成せし
める試みが提案されている(特開昭61−160476
号公報、特公昭63−54807号公報)、シかしなが
ら、これら方法によって得られるポリエステル複合繊維
では、it較的吸湿性が低く且つポリエステルとの界面
接着性に劣るポルアルキレングリコール又はブロックポ
リエーテルアミドを制電剤の主成分として用いるため、
約20℃未満の低温下や相対湿度40%未満の低湿度下
における制電性が不充分になるのみならず、平均の一次
粒子径が100mμ以下の無機微粒子を配合したポリエ
ステルよりなる中実繊維をアルカリ減量した場合に比較
して、染色した際の色の深みや鮮明性が劣ったものにな
り、その上減量加工前に圧力を受けた部位が減量処理過
程でフィブリル化し、−染色した際に白く見えるという
問題が生じることが判明した。この圧力減量白化現象は
、製織、製編、精練、プリセット等のアルカリ減量前に
行われる加工工程で付与されたピン後、引っ掻き疵、ア
タリ箇所等の圧力履歴を受けた部分が、その後に施され
るアルカリ減量工程と染色工程とを経ることによって白
っぽく見えるようになる現象であり、all物製品の重
大欠点となる。
更に、平均分子量が2万以上である高分子Iのエチしン
オキシド共重合体約3〜30重量%と高分子材料約70
〜97重量%とからなる帯電防止組成物か知られており
(特開昭64−26674号公報)、エチレンオキシド
共重合体の共重合成分としてプロピレンオキシドのほか
1,2−ドデシレンオ虞シト等か開示されている。しか
しながら、この方法ではかかる高分子量のエチレンオキ
シド共重合体を用いるため、芳香族ポリエステルに適用
した場合には両者の溶融混和性が悪く、かかる組成物の
紡糸が困難であるばかりでなく、得られる繊維の制電性
や物性が不良のため実用に耐えない。また上記公報に具
体的に例示されているエチレンオキシド共重合体は、い
ずれもランダム共重合体であって水溶性乃至水分散性で
あるため、高圧染色や洗濯による性能低下が顕著であり
、使用にMえない。
以上に述べたように、高アルカリ減量下や低温低湿度条
件下でも優れた制電性とその耐久性を有すると共に、着
色した際に天然繊維や繊維素系繊維に匹敵する優れた色
の深みと鮮明性を呈し、且つアルカリ減量、染色等の高
次加工工程の通過時に圧力減量白化等の欠点を生じない
ポリエステル繊維は従来得られていなかった。
〈発明の目的〉 本発明の目的は、上述したことから明らかなように、高
アルカリ減量されていても低温低湿度条件下で優れな制
電性とその洗濯耐久性を有すると共に、1m鱈表面に特
殊な微細表面凹凸を有するために着色した際に優れた色
の深みと鮮明性を呈し、且つアルカリ減量、染色等の高
次加工工程での工程通過性が良好なポリエステル繊維を
提供することにある。
〈発明の構成〉 本発明者等は、前述したような欠点を解消し、改善され
た色の深み、鮮明性と改善された制電性とを共に有する
ポリエステルm維を提供しようとして鋭意検討を行った
。その結果、従来の制電性ポリエステルIIIMで制電
剤の主成分として用いられるポリオキシアルキレングリ
コールやブロックポリエーテルアミドは比較的吸湿性が
低いと共にポリエステルマトリックスとの界面親和性が
不充分ななめに、最終的に得られるポリエステル1m維
の低温低湿度条件下での制電性が不充分なものになって
いること、また、繊維が圧力を受けると、該1m維中で
縦長に筋状分散している前記制電剤とポリエステルマト
リックスとの界面剥離が起こり、この界面剥離の程度に
よって圧力減量白化現象や染色した際の色の深みや鮮明
性の低下がもたらされることを知見するに至った。そし
て、これらの知見に基づいて、吸湿性及びポリエステル
との界面親和性の両方に優れた制電剤の探索を鋭意繰り
返した結果、前記したポリオキシアルキレングリコール
やブロックポリエーテルアミドに代えて、ポナオキシエ
チレングリコールの両末端に特定の高級オレフィンオキ
サイドの特定量をブロック共重合せしめることによって
水不溶化せしめたポリオキシエチレン系ポリエーテルの
特定分子量のものを使用すれば、驚くべきことに所期の
目的が達成できることを見出した。即ち上記の特殊なポ
リオキシエチレン系ポリエーテルは水不溶性であるにも
かかわらず、水溶性のポリオキシエチレングリコール(
平均分子量2万)よりも高い吸湿性を呈し、例えば温度
20℃、相対湿度86%において後者の平衡吸湿率が2
0%であるのに対して前者のそれは60%と約3倍も大
きい、また、ポリエステルとの界面親和性が大幅に向上
しているため、前述した圧力減量白化現象の発生が顕著
に抑制されることを知った。本発明はかかる知見に基づ
いて更に重ねて検討した結果完成したものである。
即ち、本発明は、 1、芯鞘成分が共に芳香族ポリエステルからなる芯鞘型
複合繊維であって、該複合繊維表面にはアルカリ減量処
理による微細表面凹凸か存在し、芯成分には(a)下記
(I)および(I1)を同時に満足するポリオキシエチ
レン系ポリエーテルが1〜10重量%およびlb)有機
金属塩か0.1〜5重量%存在し、且つ、芯/鞘の面積
複合比率が5/95〜50/ 50であることを特徴と
する粗面化、制電性ポリエステル繊維。
(I)  下記一般式(I)で表わされる非ランダム共
重合型ポリオキシエチレン系ポリエーテルであること。
[式中、Zは1〜6の活性水素を有する分子1300以
下の有機化合物残基、R1は炭素原子数6以上の未置換
または置換アルキレン基、R2は水素原子、炭素原子数
1〜40の一価の炭化水素基又は炭素原子数2〜40の
一価のアシル基、kは1〜6の整数、1はkxlが7G
以上となる整数、■は1以上の整数を表わす。] (n)  平均分子量が5000〜1600Gであるこ
と。
2、平均の一次粒子径が100 mμ以下である不活性
微粒子を0,1〜5重量%含有する芳香族ポリエステル
を鞘成分とし、(a)下記(I)およびα)を同時に満
足するポリオキシエチレン系ポリエーテルを1〜10重
量%および(b)有機金属塩を0.1〜513L%含有
する芳香族ポリエステルを芯成分とし、且つ、芯/鞘の
面積複合比率か5/95〜50150となるように複合
紡糸し、得られち芯鞘型複合1a維をアルカリ減量処理
することを特徴とする粗面化、制電性ポリエステル繊維
の製造法。
(I)下記一般式(I)で表わされる非ランタム共重合
型ポリオキシエチレン系ポリエーテルであること。
[式中、lは1〜6の活性水素を有する分子量300以
下の有機化合物残基、R1は炭素原子数6以上の未置換
または置換アルキレン基、R2は水素原子、炭素原子数
1〜40の一価の炭化水素基又は炭素原子数2〜40の
一価のアシル基、kは1〜6の整数、lはkxlが70
以上となる整数、1は1以上の整数を表わす。コ 0)平均分子■が5000〜16000であることであ
る。
本発明においては、アルカリ減量処理によって1a維に
色の深み・鮮明性を付与できるような微細な凹凸を繊維
表面に付与し、かつすぐたれ訓電性を具備した合成繊維
とするために、(I)制電成分を構成する芯成分と表面
に微細な凹凸を付与させる鞘成分とからなる芯鞘型複合
繊維とすること、(2)芯成分に配合する制電剤として
特定のポリオキシエチレン系ポリエーテルと有機金属塩
の特定量を用いること、(3)芯/鞘の面積複合比を特
定範囲に満足させることの以上の特定な3要件をすべて
満足させることが必要である。
本発明でいう芳香族ポリエステルは、芳香環を重合体の
連鎖単位に有する芳香族ポリエステルであって、二官能
性芳香族カルボン酸またはそのエステル形成性誘導体と
ジオールまたはそのエステル形成性誘導体との反応によ
り得られる重合体である。
ここでいう二官能性芳香族カルボン酸としてはテレフタ
ル酸、イソフタル酸、オルトフタル酸、1.5−ナフタ
レンジカルボン酸、2,5−ナフタレンジカルボン酸、
2,6−ナフタレンジカルボン酸、4.4゛−ビフェニ
ルジカルボン酸、3,3′−ビフェニルジカルボン酸、
4,4゛−ジフェニルエーテルジカルボン酸、4,4°
−ジフェニルメタンジカルボン酸、4.4°−ジフェニ
ルスルホンジカルボン酸、4,4“−ジフェニルイソプ
ロピリデンジカルボン酸、1,2−ビス(フェノキシ)
エタン−4,4゛−ジカルボン酸、2,5−アントラセ
ンジカルボン酸、2,6−アントラセンジカルボン酸、
4.4’−p−ターフェニルジカルボン酸、2,5−ピ
リジンジカルボン酸、β−ヒドロキシエトキシ安息香酸
、P−オキシ安息香酸等をあげることができ、特にテレ
フタル酸が好ましい。
これらの二官能性芳香族カルボン酸は2種以上併用して
もよい。なお、少量であればこれらの二官能性芳香族カ
ルボン酸とともにアジピン酸、アゼライン酸、セバシン
酸、ドデカンジオン酸の如き二官能性脂肪族カルボン酸
、シクロヘキサンジカルボン酸の如き二官能性脂環族カ
ルボン酸、5−ナトリウムスルホイソフタル酸等を1種
または2種以上併用することができる。
また、ジオール化合物としてはエチレングリコール、プ
ロピレングリコール、ブチレングリコール、へ六シレン
グリコール、ネオペンチルグリコール、2−メチル−1
,3−プロパンジオール、ジエチレングリコール、トリ
メチレングリコールの如き脂肪族ジオール、1,4−シ
クロヘキサンジメタツールの如き脂環族ジオール等およ
びそれらの混合物等を好ましくあげることかできる。ま
た、6少量であればこれらのジオール化合物と共に両末
端または片末端か未封鎖のポリオキシアルキレングリコ
ールを共重合することができる。
更に、ポリエステルが実質的に線状である範囲でトリメ
リット酸、ピロメリット酸の如きポリカルポジ酸、グリ
セリン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトー
ルの如きポリオールを使用することができる。
具体的な好ましい芳香族ポリエステルとしてはポリエチ
レンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポ
リヘキシレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレー
ト、ポリブチレンナフタレート、ポリエチレン−1,2
−ビス〈フェノキシ)エタン−4,4°−ジカルボキシ
レート等のほか、ポリエチレンイソフタレート・テレフ
タレート、ポリブチレンテレフタレート・イソフタレー
1−、ポリブチレンテレフタレート・デカンジカルボキ
シレート等のような共重合ポリエステルをあげることが
できる。なかでも機械的性質、成形性等のバランスのと
れたポリエチレンテレフタレートおよびポリブチレンテ
レフタレートが特に好ましい。
かかる芳香族ポリエステルは任意の方法によって合成さ
れる0例えばポリエチレンテレフタレートについて説明
すれば、テレフタル酸とエチレングリコールとを直接エ
ステル化反応させるが、テレフタル酸ジメチルの如きテ
レフタル酸の低級アルキルエステルとエチレングリコー
ルとをエステル交換反応させるかまたはテレフタル酸と
エチレンオキサイドとを反応させるがして、テレフタル
酸のグリコールエステルおよび/またはその低重合体を
生成させる第1段反応、次いでその生成物を減圧上加熱
して所望の重合度になるまで重縮合反応させる第2段の
反応とによって容易に製造される。
本発明において、繊維表面となる鞘成分ポリエステルは
、鞘成分の表面にアルカリ減量処理によって色の深みと
鮮明性を与える微細表面凹凸が形成されてなり、かかる
微細表面凹凸は、特公昭59−24233号公報、特開
昭57−143523公報、特公昭61−32434号
公報で示されるようなものであって、凹凸の大きさが0
.05〜0.7μmの範囲にあるのが好ましく、なかで
も0.1〜0.3μmの範囲かより好ましい。この凹凸
の大きさが0.05μm未満では染色した際の色の深み
と鮮明性の改善効果が不充分になる傾向があり、又凹凸
の大きさが0.7μmを超えるときには可視光線の表面
反射率が高くなり、色がくすみ白っぽくなりやすく、か
えって色彩改善効果がなくなる。
かかる微細表面凹凸は、平均の一次粒子径β100mμ
以下の不活性微粒子を0.1〜5重量%含有せしめたポ
リエステル組成物を鞘成分に配した芯鞘型複合繊維を溶
融紡糸し、必要に応じて延伸・熱処理又は仮撚加工等を
施した後、更には布帛にした後、アルカリ化合物の水溶
液で減量処理することによって形成される。こここで使
用する不活性微粒子は、ポリエステル製造反応を阻害せ
ず、ポリエステル製造時に極端な着色をもたらすことの
ない、ポリエステル不溶性の微粒子であり、例えば、シ
リカゾル(いわゆるコロイダルシリカ)、乾式法シリカ
、酸化アルミニウムを含有する乾式法シリカ、粒子表面
にアルキル基を有しかつ粒子表面のシラノール基を封鎖
した乾式法シリカ、アルミナゾル(いわゆるコロイダル
アルミナ)、微粒子状アルミナ、極微粒酸化チタン、炭
酸カルシウムゾル及び微粒子状炭酸カルシウム等の無機
微粒子を好ましくあげることができる。更に、本発明で
いう不活性微粒子としては、上記した外部添加系無機微
粒子以外に、ポリエステルの合成反応系内部でリン化合
物と金属化合物とを反応させて析出せしめたポリエステ
ル不溶性の内部析出系微粒子をあげることができる。か
かる内部析出系微粒子はポリエステル中での粒子分散性
が上記無機微粒子に比較してより一層優れるゆえに、最
終的にポリエステル繊維表面に、より一層微細で均一な
表面凹凸を与え、そのためより一層改善された色彩向上
効果と耐摩擦性を発現できるので、本発明の不活性微粒
子としては内部析出系微粒子であるのがより好ましい。
上記した内部析出系微粒子の好ましい具体例としては、
例えば下記一般式%式% (式中、RおよびR2は水素原子又は1価の有機基、X
は水素原子、1価の有機基又は金属、nは1又は0を示
す。) で表わされるリン化合物(例えばリン酸トリメチル)と
アルカリ土類金属化合’st<例えば酢酸カルシウム)
との反応により析出せしめた内部析出系微粒子等をあげ
ることができるか、これに限定されるものではない。
不活性微粒子の含有量としては、芯鞘型複合繊維の鞘部
を構成する芳香族ポリエステルに対して0.1〜51量
%の範囲が適当であり、なかでも0.1〜3重量%の範
囲が好ましい。この含有量が0.1重量%未満のときに
は最終的に得られるポリエステル繊維の色の深みや鮮明
性を改善する効果が不充分となり、この量を多くするに
従って色の深みや鮮明性は増加するが、5重量%を越え
ると最早色の深みや鮮明性は茗しい向上を示さず、かえ
って耐摩擦性が悪化するようになり、その上紡糸が極め
て困難となり、事実上実施が不可能な範囲となる。
本発明の方法において微細表面凹凸を形成するアルカリ
減量処理を行う際に使用するアルカリ化合物としては、
水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等が一般的であり、
本発明にもこれらは適当であるが、必ずしもこれらに限
定されるものではない。
本発明のポリエステル繊維の制電成分を構成する芯成分
に含有されるポリオキシエチレン系ポリエーテルは、下
記一般式(I)で表わされる、ポリオキシエチレンブロ
ックを主鎖成分とし、該ポリオキシエチレン分子釧末端
を1又は2以上の特定オキシアルキレン単位で封鎖する
ことによって水不溶化した非ランダム共重合型のポリオ
キシエチレン系ポリエーテルである。ここで水不溶性と
は、純水1(io g中に試料5gを入れて100℃で
60分間加熱処理した後、室温まで放冷し、次いで遠心
分離処理して得た透明上澄液を蒸発乾固して得た固形物
の重量が10重量%以下であることを言う。
このように本発明で使用するポリオキシエチレン系ポリ
エーテルは水不溶性であるために、アルカリ減量処理、
染色処理、更には苛酷に繰り返されるvc濯処理に対し
て本質的に優れた耐久性を有する。
上記式中、lは1〜6個の活性水素を有する分子量30
0以下の有機化合物の残基であり、メタノ−ル、プロパ
ツール、ブタノール−フェノール、エチレングリコール
、ビスフェノールA、プロピレングリコール、ブチレン
グリコール−ネオペンチルグリコール、グリセリン、ト
リメチロールプロパン、トリエタノールアミン、ジグリ
セリン、ペンタエリスリトール、ソルビトール等のしド
ロキシル基含有化合物の残基およびエチレンジアミン、
ヘキサメチレンジアミン、ジエチレントリアミン等の1
級および2級アミン類の残基等をあげることができ、な
かでもヒドロキシル基含有化合物が好ましい。R1は炭
素原子数6以上の未置換アルキレン基または置換アルキ
レン基であり、なかでも炭素原子数6〜50の置換アル
キレン基が好ましく、その中でも炭素原子数6〜5Gの
アルキルエチレン基がより好ましい。かかるR1の好ま
しい具体例としては、シクロヘキシレン基、フェニルエ
チレン基、ヘキシルエチレン基メチル−ヘキシルエチレ
ン基等をあげることができる。また、R1は上記2種以
上の混合であってもよい。
R2は水素原子、炭素原子数1〜40の一価の炭化水素
基または炭素原子数2〜40の一価のアシル基であり、
該炭化水素基としてはアルキル基、アルケニル基、シク
ロアルキル基、アリール基、アルキルアリール基または
ヒドロキシアルキル基が好ましい、また該アシル基とし
てはアルカノイル基、アルカノイル基、シクロアルキル
カルボニル基、アリールカルボニル基またはアルキルア
リールカルボニル基が好ましい、にはZの元になる有機
化合物か有する活性水素原子数に対応する1〜6の整数
である。]はkxlが70以上となる整数であることが
必要であり、分子間または分子内で同一であっても異な
ってもよい。kxlの値が70未満て゛あるときには最
終的に得られるポリエステル繊維の訓電性の初期性能お
よび熱水耐久性、洗濯耐久性が共に不充分となる。また
、kxlの値が大きくなるにしたがって制電性およびそ
の耐久性か向上するか、この値が300を越えると最早
著しい制電性およびその耐久性の向上は認められ離くな
り、かえって該ポリオキシエチレン系ポリエーテルの水
不溶化が困難になる傾向があるので、としてはkxlの
値が300以下となる整数であるのが好ましい、に×1
のより好ましい範囲は80〜200の範囲である。■は
1以上の整数であり、分子間または分子内で同一であっ
ても異なっていでもよいがZに結合したに個の分校内で
1はすべて1以上の整数である必要がある。IがOであ
る分校が存在するときには、最終的に得られるポリエス
テルIm雌の制電耐久性が不充分になる。かかるポリオ
キシエチレン系ポリエーテルを構成するCHCHO単位
およびRO単位の配列は、CH2C■20単位からなる
ポリオキシエチレンブロックが主鎖を構成し、該ポリオ
キシエチレン分子鎖末端に810単位が1単位でまたは
2単位以上のブロックを形成して局在化する配列をとる
必要かある。かかる特定の構造を取ることによってはじ
めて、少量のR”O単位の導入で該ポリオキシエチレン
系ポリエーテルの高度な水不溶化と高度な吸湿性向上を
可能にすることができ、高度な制電性0単位および81
0単位とがランダムに配列している場合は、本発明の目
的は達成されない。
上記した水不溶性ポリオキシエチレン系ポリエーテルの
分子量は5000〜16000の範囲である6分子量が
5000未満のときは該ポリエーテルがポリエステル繊
維中で充分な長さの筋状分散形態をとり難いために初期
制電性能から不充分となり、また前記R2O単位をいく
ら増やしても該ポリオキシエチレン系ポリエーテルの熱
水、熱アルカリ、洗濯水等への脱落を防止するのは困難
であり、最終的に得られるポリエステル繊維の制電性及
びその耐久性が共に不十分となる。
分子量か16000を越えると、該ポリオキシエチレン
系ポリエーテルの芳香族ポリエステル中での溶融混和性
が急激に悪化し、分散性が不良化するので、紡糸が困難
となるはかりでなく、得られる繊維の制電性や物性が不
良となり、その上前述した圧力減1白化現象か謬著に発
生するようになるので事実上実施不可能な領域になる。
更に、分子量が大きくなることにより、低温・低湿度条
件下での制電性も不良となる。これは該ポリオキシエチ
レン系ポリエーテルのポリエステルマトリ・ソクス中で
の熱運動が小さくなるので、特に低温でイオン伝導によ
る制電性能が低下するためと推定される。なかでも該ポ
リオキシエチレン系ポリエーテルの好ましい分子量範囲
は550C〜14000である。
かかる非ランダム共重合型のポリオキシエチレン系ポリ
エーテルは、活性水素化合物にエチレンオキサイドを反
応させる第1段反応、次いでその生成物に炭素原子数6
以上のオレフィンオキサイドを反応させる第2段反応お
よび必要に応じてその生成物のヒドロキシル末端基を炭
化水素基もしくはアシル基で封鎖する第3段反応とによ
り合成することができる。かかるオレフィンオキサイド
としてはなかでもノネンオ虞サイド、シクロヘキセンオ
キサイド、炭素原子数12〜14のα−オレフィンオキ
サイドが特に好ましい。
上記のポリオキシエチレン系ポリエーテルの特に好まし
い具体例を下記の表に示す。
第1表で示した化合物におけるR2のH以外の具体例と
してはR2=−CH、、−C6H5CHCH、−CH、
−C18H37゜ C18H35・C11H23CO−・017H33°O
C17H35CO−等が好ましい、かかるポリオキシエ
チレン系ポリエーテルは、1種のみ単独で使用しても2
種以上を併用してもよい。
かかるポリオキシエチレン系ポリエーテルの配合量は、
芯鞘型複合繊維の芯成分を構成する芳香族ポリエステル
に対して1〜10重量%の範囲であり、好ましくは2〜
7重量%の範囲である。1重量%より少ないときは充分
な制電性を得ることができない、逆に、配合量が10重
量%を越えるときには、最終的に得られるポリエステル
繊維の制電性は最早著しい向上を示さず、かえって得ら
れる繊維の機械的性質、耐熱性、耐光性が損われるよう
になるほか、アルカリ減量速度、視感染色性、圧力減量
白化性等がいずれも悪化する。
本発明においては、上記したポリオキシエチレン系ポリ
エーテルに併用して有機金属塩が使用される。ここでい
う有機金属塩とは、ドデシルベンゼンスルホン酸、トリ
デシルベンセンスルホン酸、ノニルベンゼンスルホン酸
、ジブチルナフタレンスルホン酸、ヘキサデシルスルホ
ン酸、ドデシルスルホン酸などのスルホン酸とナトリウ
ム、カリウム、リチウム等のアルカリ金属とから形成さ
れるスルホン酸のアルカリ金属塩、ジステアリルリン酸
ナトリウムなどのリン酸エステルのアルカリ金属塩、そ
の他の有機カルボン酸のアルカリ金属塩などがある。更
にスルホン酸金属塩として下記一般式で示されるものも
好ましく例示することができる。
R′0(R#O)a (CH2)bS03M(式中、R
′は一価の炭化水素基、R′は炭素原子数2〜4のアル
キレン基、aは1〜100の整数、bは2〜4の整数、
MはNa、 K、[1等のアルカリ金属塩) なかでも、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、平
均の炭素原子数が14であるアルキルスルホン酸す1〜
リウム混合物、Cl2H250(CH2CHO)  −
CHCHSo  Na、C16H330(C1−丁2 
CH20) 23C■12 CH2CH2So 3 N
 a等のスルホン酸の金属塩か良好である。
かかる有機金属塩は1種でも、2種以上併用してもよい
。その配合量は芯鞘型複合繊維の芯成分を構成する芳香
族ポリエステルに対して0.1〜5重量%の範囲であり
、なかでも0.1〜3重量%の範囲が好ましい。この量
が0.1重量%未満のときは充分な制電性を付与するこ
とができす、またこの量を5重量%を越えて多くしても
最早制電性は著しく向上せず、かえって該芯鞘型複合1
1i1のアルカリ減量速度、視感染色性、圧力減量白化
性等が悪化するようになる。
本発明のポリエステル繊維の制電成分である芯成分には
、ヒンタードフェノール系、サルファイド系、ホスファ
イト系等の抗酸化剤やベンゾフェノン系、ベンゾトリア
ゾール系等の紫外線吸収剤を配合することができ、こう
することは好ましいことである。その他、必要に応じて
、本発明のポリエステル繊維の鞘成分に上記抗酸化剤お
よび/又は紫外線吸収剤を配合してもよく、又、鞘成分
および/又は芯成分に難燃剤、蛍光増白剤、l!消剤、
着色剤、その他の添加剤等を配合してもよい。
制電成分であるポリエステルを得る方法としては、前記
ポリオキシエチレン系ポリエーテル、有機金属塩および
必要に応じて上記抗酸化剤等を、ポリエステルの合成開
始時から紡糸工程までの任意の時期にそれぞれ別々に、
または予め混合して洋加することかできる。
本発明のポリエステル繊維の芯/鞘の面1複合比率は5
/95〜50150である。この芯/鞘の面積複合比率
が5/’95未満のときは、ポリエステル繊維の芯部に
配合されたポリオキシエチレン系ポリエーテルと有機金
属塩による効果か充分に発揮されず、制電性、特に低温
・低湿度条件下での制電性が不良となる。逆に、この面
積複合比率か50150を越えると、鞘成分を構成する
ポリエステル成分の厚さが薄くなり、このため11維強
度、耐フィブリル性、耐熱性等の物性が劣るようになる
。また、アルカリ減量処理や染色処理を施した後の制電
性およびその洗濯萌久性が不充分となり、更に、色の深
みや鮮明性が著しく劣ったものになるばかりでなく、前
述した圧力減量白化欠点が頻発するようになり、本発明
の目的か達成されなくなる。
本発明の制電性ポリエステル繊維の外形ならびに芯部分
の形状は、eA@物の産性、張り、風合、光沢などの目
的に応じて任意の形状をとることができ、例えば、円形
断面の他、三角、偏平、四角、三角、星形、六角、ブー
メラン形等を例示できる。
また、繊維の外形と芯部の形状とは同心形状である必要
はな【、芯部の中心が繊維の中心から偏った形状のもの
でもよく、繊維の外形と芯部分の形状とは同じ形状であ
ってもよいし異なった形状であってもよい。
本発明のポリエステル繊維を製造するには、従来公知の
複合紡糸装置を用い、鞘側に前述した不活性微粒子含有
の芳香族ポリエステルを、君側に水不溶性ポリオキシエ
チレン系ポリエーテルおよび有機金属塩並びに必要に応
じて抗酸化剤を配合した芳香族ポリエステルを使用して
、任意の製糸条件を何らの支障なく採用することができ
る1例えば500〜2500m 7分の速度で溶融紡糸
し、延伸熱処理する方法、1500〜5000m 7分
の速度で溶融紡糸し、延伸と仮撚加工とを同時にまたは
続いて行う方法、5QOOm /分量上の高速で溶融紡
糸し、用途によっては延伸工程を省略する方法、などに
おいて任意の製糸条件を採用することかできる。
また得られた繊維またはこの繊維から製造された織編物
を100°C以上の温度で熱処理して、構造の安定化と
繊維中に含有されているポリオキシエチレン系ポリエー
テルおよび有機金属塩、更には必要に応じて含有されて
いる各[I添加剤の移行による適性配列化を助長させる
ことも好ましい、さらに必要に応じて弛緩熱処理なども
併用することができる。
更に、必要に応じて、本発明のポリエステル繊維または
この繊維から製造されたa編物に、適宜の親水化後加工
や深色化後加工を施してもよく、またそうすることは好
ましいことである。この親水化後加工法としては、例え
ばテレフタル酸および/またはイソフタル酸もしくはそ
れらの低級アル−1r ルエステルと、低級アルキレン
グリコール、およびポリアルキレングリコールとからな
るポリエステルポリエーテルブロック共重合体の水性分
散液で処理する方法、または、アクリル酸、メタクリル
酸等の親水性モノマーをグラフト重合し、その後これを
ナトリウム塩化する方法等が好ましく採用できる。又、
深色化後加工法としては、例えばジメチルシロキサン、
テトラフルオロエチレン−プロピレン共重合体の如きポ
リエステルよりも低い屈折率を有する重合体でポリエス
テル繊維の表面を被覆する方法等か好ましく採用できる
〈発明の効果〉 本発明の粗面化、制電性ポリエステル繊維は、繊維表面
に特殊な微細凹凸を有するために、発色性に倒れ、黒は
一段と深みを増し、有彩色は冴えて鮮明な色彩が得られ
る。その上かがる微細凹凸構造に基づき従来のポリエス
テル繊維が未開拓のレーヨンに類似した高度のドレープ
性と腰をもっと共に、シルキーで優雅な光沢、イージー
ケア性などを有するため、シルクレーヨン調ポリエステ
ル素材としてきわたった特徴を有し、高級感のあるロマ
ンチックなシルエットが表現できる。
その一方で、本発明のポリエステル繊維は、高吸湿性と
水不溶性とを併せもつ特殊なポリオキシエチレン系ポリ
エーテルを制な成分として含むため、低温・低湿度条件
下でも充分な制な性を有するため、低温または乾燥した
環境下でも制電性が発揮でき、しかもかかる高度に優れ
た制;性能が繰り返される洗濯処理によって失われるこ
とがなく、その上該ポリエーテルはポリエステルマトリ
ックスとの界面親和性が良好であるため、減量加工前に
圧力の加わった部分があっても、その部分の繊維が減量
によりフィブリル化して染色布が白化する問題点も生じ
ない。このため、静電気発生にともなうほこり付着や衣
服のまつわりつきが起こらないので、上記した黒色や鮮
明な有彩色がほこり付着でそこなわれることがなく、極
めて有用である。
更に、本発明のポリエステル繊維にあっては、従来品に
比べてポリエステル成分との界面親和性が著しく良化し
たポリエーテルを使用するため、芯部におけるポリエス
テルマトリックスとポリエーテルとの界面剥離や芯部と
鞘部との界面剥離が生じなくなり、かかる剥離部での光
の乱反射や外力の吸収等が起こらなくなるので、前記し
た微細表面凹凸による色彩効果および風合効果か最大限
に発揮される。
特に、上記した特殊yI14[[1凹凸に基づく陛れた
色彩効果と高度なドレープ性とを充分に発現させるため
には減量率20〜30重量%の高アルカリ′$41処理
か施される必要があるが、本発明のポリエステル繊維は
、かがる苛酷な条件下で製造されても優れた制電性等の
機能性を失うことがない。
本発明のポリエステル繊維は、以上述べたような優れた
特性を有するために、フォーマルウェア、ドレス、ワン
ピース、和装等をはじめとしてランジェリ−等の女性イ
ンナー用途、裏地、無塵衣等の分野において極めて有用
に使用できる。
〈実施例〉 本発明をさらに具体的に説明するために、以下実施例を
あげて説明するが、本発明はこれらの実施例に限定され
るものではない。尚、実施例及び比較例中の部および%
はそれぞれ重量部及び重量%を示す。また、得られたポ
リエステル11!2の掌擦帯電圧染色布の視感染色性お
よび耐フィブリル性、減量染色布の圧力白化は以下の方
法で測定した。
(I)掌擦′Ift電圧 )装置および材料 回転ドラム式摩擦帯電圧測定装置(ロータリースタティ
ックテスター)、オシロスコープ、摩擦布二木綿ブロー
ド30/−精練漂白無糊仕上げ )試験片の調整 巻き込み式: 3.8ci X 30cm金わく式 :
 4.0c1x 8.Ocnそれぞれ縦長に3枚採取す
る。更に、牽擦布の木綿ブロード(30/−)を2.5
clx14.0an縦長に3枚採取する。
)試験の操作 ■調湿:40部2%RHまたは30部2%RHのデシゲ
ータ中に一昼夜以上放置する。
■測定室の雰囲気:40部2%RH(20土2°C)、
30部2%RH(I0部2℃) ■試料二重ね枚数1枚 ■ドラム回転数: 700r、p、n ■帯電平衡時間=1分間 ■接圧荷重:600g 試験片を1枚表にしてロタリースタテイックテスターの
回転ドラムに取付け、更に下部の両端のクリ・・lプに
摩擦布1枚を試験片と接触する位置で平行に取付け、6
00 gの荷重をかける。記録計(5CTn/分)、回
転ドラム、オシロスコープの順に操作し、帯電平衡に達
した時、摩擦帯電圧(V)および極値(±、−)を読み
、3枚の平均値で表す(整数位10位まで)。
なお、制電効果と摩擦耐電圧との関係は、摩擦帯電圧が
1sccv以下であれば制電効果は良好であることを示
す。
(2)染色布の視惑染色性 メリヤス編地を常法により精練、プリセット(I80℃
X1分)して得た編地Ao、および編地A。を30g/
lの水酸化ナトリウム水溶液で沸騰温度でアルカリ減量
処理してアルカリ減量率(N率と称する)を25%とし
た絹地B。をDia旧x Black HG−FSf三
菱化成工業■製)15%owfを含む染浴中で浴比1:
5Gにて130℃で3G分間染色後、水酸化ナトリウム
1g/lおよびハイドロサルファイド1g/lを含む水
溶液にて70℃で20分分間光洗浄し、さらに常法によ
りファイナルセット(I60℃X1分)を施して染色編
地A(N率0%)および減量染色編地B(N $ 25
%)を得た。それぞれの染色編地のL4値(明度指数)
 ヲマクヘスH8−2020(Instrullent
al Co1or 5ysten Lin1ted製)
を用いて測定した。ビ値が小さい程、視感濃度が大きく
、視感染色性が優れていることを示す。
(3)耐フィブリル性 摩擦堅牢度試験用の学振型平面摩耗機を使用して、彎擦
布としてポリエチレンテレフタレート100%からなる
ジョーゼ・ソトを用い、上記染色絹地Aと減量染色編地
Bをsoc gの荷重下で200回平面摩耗して、変色
の発生の程度を変褪色用グレースケールで判定した。耐
摩耗性(耐フィブリル性)が極めて低い場合を1級とし
、極めて高い場合を5級とした。実用上4級以上か必要
である。
(4)減量染色布の耐圧力白化性 メリヤス編地を常法により精練、プリセットして得た編
地A を、2Gkg、’c12の圧力をかけたカレンダ
ーロール間を通した後、上記と同様にしてN率25%の
アルカリ減量、染色、ファイナルセントの各処理を施し
て減量染色編地Cを得た。減量染色編地Bと減量染色編
地CのL*値(明度指数)を、マクベスMS−2020
(In5truiantal color 5yste
lL!II!jed製)を用いて測定し、両者のL6値
の差(△L” )で、耐圧力白化性の程度を評価した。
△L”=L”(絹地C1−L’(編地B)△L1値か小
さい程、減量染色布の耐圧力白化性が優れていることを
示す。
また、制電性の耐洗濯性を調べるための洗濯処理は下記
によった。
(洗濯処理) 家庭用洗濯機を用い、新酵素ザブ(左上製)2 g /
 I溶液を301(浴比1:3G)入れ、試料を入れて
40’CてづO分間自動渦巻き水流にて洗濯する。その
後脱水し、40℃の温水301(浴比1:30)で5分
間湯洗、脱水し、次いでオーバーフロー水洗を10分間
行い、脱水した。上記洗濯を1回処理とし、これを必要
な回数繰り返した。
実施例1〜5 テレフタル酸ジメチル100部、エチレングリコール6
0部、酢酸カルシウム1水塩0.06部(テレフタル酸
ジメチルに対して0.066モル%)をエステル交換色
に仕込み、窒素カス雰囲気14時間かけて140℃から
220°Cまで昇温して生成するメタノールを系外に留
去しながらエステル交換反応を行った、続いて得られた
反応生成物に、0.5部のリン酸トリメチル(テレフタ
ル酸ジメチルに対して0.693モル%)と0.31部
の酢酸カルシウム1水塩(リン酸トリメチルに対して1
部2倍モル)とを8.5部のエチレングリコール中で1
20℃の温度において全還流下60分間反応せしめて調
製したリン酸ジエステルカルシウム塩の透明溶液9.3
1部に室温下0.57部の酢酸カルシウム1水塩(リン
酸トリメチルに対して0.9倍モル)を溶解せしめて得
たリン酸ジエステルカルシウム塩と酢酸カルシウムとの
混合透明溶液9.88部を添加し、次いで10分後に二
酸化アンチモン0.04部を添加し、同時に過剰のエチ
レングリコールを追出しながら240℃まで昇温した後
、重合缶に移した。次いで1時間かけて76011nH
gから1 nlHgまで減圧し、同時に1時間30分か
けて240℃から285℃まで昇温した。llllHg
以下の減圧下、重合温度285°Cで更に3時間、合計
4時間30分重合して極限粘度0.640 、軟化点2
59℃で内部析出系リン酸カルシウム微粒子0.55重
量%を含有するポリマー(八)を得た0反応終了後ポリ
マーを常法に従いチップ化した。
制電性ポリマー(8)は次の方法で製造した。
テレフタル酸ジメチル100部、エチレングリコール6
0部、酢酸カルシウム1水塩0.06部(テレフタル酸
ジメチルに対して0.066モル%)および整色剤とし
て酢酸コバルト4水塩0.009部(テレフタル酸ジメ
チルに対して0.007モル%)をエステル交換缶に仕
込み、窒素ガス雰囲気14時間かけて140℃から22
0℃まで昇温しで生成するメタノールを系外に留去しな
がらエステル交換反応させた。エステル交換反応終了後
、安定剤としてリン酸トリメチル0.058部(テレフ
タル酸ジメチルに対してo、 osoモル%)および消
泡剤としてジメチルポリシロキサンをO,024部を加
えた。次いで10分後に三酸化アンチモン0.04部(
テレフタル酸ジメチルに対して0.027モル%)を添
加し同時に過剰のエチレングリコールを追出しながら2
40℃まで昇温した後、重合缶に移した0次いで1時間
かけて76011HQから1 niHgまで減圧し、同
時に1時間30分かけて240’Cから285°Cまで
昇温した。減圧開始2時間後に下記化学式 (但し、Jは18〜28の整数で平均21、Iは平均値
として約115 、tgは平均値として3である)で表
わされる、平均分子量7106の水不溶性ポリオキシエ
チレン系ポリエーテルの第2表記載の量を溶融状態で、
及びドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウムの第2表記
載量を50%のエチレングリコール溶液にして、減圧下
に添加した。引続き撹拌下lnnHg以下の減圧下で更
に1時間重合した時点で酸1ヒ防止剤としてサイアノッ
クス1790 (アメリカン・サイアナミツド社製)0
.1部およびマークA0412S (アテ力・アー力ス
化学社製)0.3部を減圧上添加し、その後更に20分
間重合させて、極限粘度C,640〜0.66G−軟化
点261.5〜263℃のポリマー(B)を得た。この
ポリマーを常法によりチップ化した。
かくして得られたポリマー(八)および制電性ポリマー
(8)を常法に従って乾燥し、ポリマー(^)を鞘成分
とし、又制電性ポリマー(8)を芯成分としそれぞれス
クリュー型押出機で溶融し、それぞれのギヤポンプを経
て二成分複合紡糸ヘッドに供給した。芯成分ポリマーと
鞘成分ポリマーの供給量は、芯/鞘の面積複合比率が第
2表記載の値となるように設定した。芯成分および鞘成
分の溶融ポリマーは、孔径0.3111の円形複合紡糸
孔を24個穿設した複合紡糸口金を使用して、285°
Cで押出した後、ゴデツトローラーを介して1500n
1/分の速度で同心円型複合繊維として一旦巻き取った
次いで、得られる延伸糸の伸度が35%になるような延
伸倍率で、90℃の加熱ローラーと170°C延伸加熱
ヒーターにより延伸熱処理して50デニール/24フイ
ラメントの延伸糸を得た。
得られた延伸糸をメリヤス編地となし、前述した方法に
より精練、プリセット、染色およびファイナルセットし
た染色編地A(N率0%)、並びに精練、プリセット、
アルカリ減量、染色およびファイナルセントした染色編
地B(N率25%)について、洗濯0回(Loと称する
)および洗濯30回繰返しくL30と称する)後の摩擦
帯電圧、視感染色性、耐フィブリル性を測定した。さら
に、精練、プリセット、カレンダーによる圧力処理、ア
ルカリ減量、染色およびファイナルセットした染色編地
C(N率25%)について、耐圧力減量白化性を測定し
た。結果を第2表に示す。
実施例6 実施例1において使用したポリマー(A)に代えて、コ
ロイタルシリ力を3重量%含有する、極限粘度C,64
5のポリマーを使用する以外は実施例1と同様に行った
。結果を第2表に示した。
実施例7 実施例1において制電性ポリマー(B)の製造の際に使
用したポリオキシエチレン系ポリエーテルに代えて、下
記化学式 %式% (但し、Jは10〜12の整数で平均11、]は平均値
として約180 、 rrは平均値として10である)
で表わされる、平均分子量11898の水不溶性ポリオ
キシエチレン系ポリエーテルを使用する以外は実施例1
と同様に行った。結果は第2表に示した通りであった。
実施例8 実施例1において制電性ポリマー(B)の製造の際に有
機金属塩として使用したドデシルベンゼンスルホン酸ナ
トリウムに代えて、下記化学式0式% で表わされるスルホン酸金属塩2部を溶融状態で添加す
る以外は実施例1と同様に行った。結果は第2表に示す
通りである。
比較例1 実施例1において制電性ポリマーfB)の製造の際に使
用した水不溶性のポリオキシエチレン系ポリエーテルに
代えて、平均分子量が2万の水溶性のポリオキシエチレ
ングリコールを使用する以外は実施例1と同様に行った
。結果を第1表に示す。
比較例2 実施例1において制電性ポリマー(B)の製造の際に使
用した水不溶性のポリオキシエチレン系ポリエーテルに
代えて、下記化学式 (但し、Jは18〜28の整数で平均21.1は平均値
として約270. cは平均値として8である)で表わ
される、平均分子量17306の水不溶性ポリオキシエ
チレン系ポリエーテルを使用する以外は実施例1と同様
に行った。結果は第2表に示した。
なお、上記実施例1〜8および比較例1.2のポリエス
テル繊維を走査型電子顕微鏡で500G倍に拡大して観
察した結果、N率0%ではいずれも平滑な繊維表面を呈
したのに対し、N率25%においてはいずれも繊維表面
の全面に0.1〜0.7μmの微細凹凸が均一に存在し
ていた。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1、芯鞘成分が共に芳香族ポリエステルからなる芯鞘型
    複合繊維であって、該複合繊維表面にはアルカリ減量処
    理による微細表面凹凸が存在し、芯成分には(a)下記
    ( I )および(II)を同時に満足するポリオキシエチ
    レン系ポリエステルが1〜10重量%および(b)有機
    金属塩が0.1〜5重量%存在し、且つ、芯/鞘の面積
    複合比率が5/95〜50/50であることを特徴とす
    る粗面化、制電性ポリエステル繊維。 ( I )下記一般式( I )で表わされる非ランダム共重
    合型ポリオキシエチレン系ポリエステルであること。 ▲数式、化学式、表等があります▼…( I ) [式中、Zは1〜6の活性水素を有する分子量300以
    下の有機化合物残基、R^1は炭素原子数6以上の未置
    換または置換アルキレン基、R^2は水素原子、炭素原
    子数1〜40の一価の炭化水素基又は炭素原子数2〜4
    0の一価のアシル基、kは1〜6の整数、lはk×lが
    70以上となる整数、mは1以上の整数を表わす。] (II)平均分子量が5000〜16000であること。 2、平均の一次粒子径が100mμ以下である不活性微
    粒子を0.1〜5重量%含有する芳香族ポリエステルを
    鞘成分とし、(a)下記( I )および(II)を同時に
    満足するポリオキシエチレン系ポリエーテルを1〜10
    重量%および(b)有機金属塩を0.1〜5重量%含有
    する芳香族ポリエステルを芯成分とし、且つ、芯/鞘の
    面積複合比率が5/95〜50/50となるように複合
    紡糸し、得られち芯鞘型複合繊維をアルカリ減量処理す
    ることを特徴とする粗面化、制電性ポリエステル繊維の
    製造法。 ( I )下記一般式( I )で表わされる非ランダム共重
    合型ポリオキシエチレン系ポリエーテルであること。 ▲数式、化学式、表等があります▼…( I ) [式中、Zは1〜6の活性水素を有する分子量300以
    下の有機化合物残基、R^1は炭素原子数6以上の未置
    換または置換アルキレン基、R^2は水素原子、炭素原
    子数1〜40の一価の炭化水素基又は炭素原子数2〜4
    0の一価のアシル基、kは1〜6の整数、lはk×lが
    70以上となる整数、mは1以上の整数を表わす。] (II)平均分子量が5000〜16000であること。
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