JPH03139556A - 制電性ポリエステル組成物および繊維 - Google Patents

制電性ポリエステル組成物および繊維

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JPH03139556A
JPH03139556A JP27493789A JP27493789A JPH03139556A JP H03139556 A JPH03139556 A JP H03139556A JP 27493789 A JP27493789 A JP 27493789A JP 27493789 A JP27493789 A JP 27493789A JP H03139556 A JPH03139556 A JP H03139556A
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carbon atoms
polyester
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water
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JP27493789A
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Motoyoshi Suzuki
鈴木 東義
Shigeo Mori
茂男 森
Noboru Nakajo
中条 昇
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Teijin Ltd
DKS Co Ltd
Original Assignee
Dai Ichi Kogyo Seiyaku Co Ltd
Teijin Ltd
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〈産業上の利用分野〉 本発明はポリエステル組成物、更に詳細には耐久性にす
ぐれた制電性を有する繊維、フィルム、シート等の成形
物に容易になし得るポリエステル組成物および該組成物
を溶融紡糸してなるポリエステル繊維に関する。
〈従来技術〉 ポリエステルは多くの特性を有しているために繊維、フ
ィルム、シート等の成形用材料として広く使用されてい
る。しかしながら、ポリエステルは疎水性であるため制
電性が要求される分野での使用は制限されている。
従来より、ポリエステルに親水性を付与して制電性を発
現させようとする試みが行われており、これまでに数多
くの提案がなされている。例えば、ポリエステル繊維に
制電性を付与する試みの一つとしてポリオキシアルキレ
ングリコールをポリエステルに配合する方法が知られて
いる(例えば、特公昭39−5214号公報)。しかし
ながら、この方法でポリエステル繊維に充分な制電性を
発揮させるには、15〜20重量%もの多量のポリオキ
シアルキレングリコールを要し、得られる制電性ポリエ
ステル繊維は物性、特に熱的性質が大幅に低下し、又洗
濯堅牢性に劣るため使用に耐えない。
この欠点を解消するため、ポリエステルに実質的に非相
溶性のポリオキシアルキレングリコール、ポリオキシア
ルキレングリコール・ポリアミドブロック共重合体、ポ
リオキシアルキレングリコール・ポリエステルブロック
共重合体等を使用し、更に有機や無機のイオン性化合物
を配合する方法が知られている(例えば、特公昭44−
31828号公報、特公昭60−11944号公報、特
開昭53−80497号公報、特開昭60−39413
号公報)。この方法によれば、制電剤のトータル使用量
を減じ、物性低下の比較的少ない制電性ポリエステル繊
維を得ることができる。しかしながら、この方法によっ
て得られる制電性ポリエステル繊維においても、化学的
には染色堅牢度が低下し易い等の欠点があり、更にポリ
エステル繊維の風合改善のために一般に広く行われてい
るアルカリ減量処理を施すと、特にシルクライクな風合
の発現に必要なアルカリ減量率20重量%以上の減量を
施した場合、その後に通常行われる120〜135℃の
温度での染色工程で制電性が容易に失われるという欠点
があり、この用途での使用に耐えられない。
更にポリエステルに実質的に非相溶性のポリオキシアル
キレングリコールとスルホン酸金属塩とからなる制電剤
の少量(高々3重量%)とを含有せしめたポリエステル
を中空繊維に溶融紡糸することによって、制電剤の大半
を繊維中空部の周辺に凝集局在化せしめ、アルカリ減量
処理による風合改善を可能にする方法が提案されている
(特公昭60−56802号公報)。しかしながら、か
かる方法で充分な制電性をポリエステル繊維に付与する
ためには製糸条件等を厳密にコントロールして制電剤の
中空部周辺へのブリードアウトを制御する必要があり、
製糸コストが高くなるだけでなく、15重量%を超える
ようなアルカリ減量を施した場合には染色により制電性
が容易に失われる。また、中空部が存在するために、染
色した際の色の深みや鮮明性が低下する欠点がある。
一方、芯鞘複合繊維の芯部に制電剤を高濃度に局在化さ
せてアルカリ減量処理を可能にする方法が提案されてい
るが(例えば、特公昭61−6883号公報、特開昭5
5−122020号公報、特開昭61−28016号公
報)、複合繊維であるため製糸コストが著しく上昇する
欠点があるだけでなく制電性も不充分である。
他方、後加工方法により制電性をポリエステル繊維に付
与する試みも検討され、これまでに数多くの方法が提案
されている。例えば親水性高分子化合物を繊維表面に付
着させる方法(例えば、特公昭53−47435号公報
等)、親水性基を有する重合可能な単量体を繊維表面で
重合させて被膜を形成する方法(例えば、特開昭53−
130396号公報等)等があるが、このような方法で
は苛酷な洗濯処理を繰返すと効果がなくなることが多く
、また耐久性を少しでも高めようとして処理剤の付与量
を多くすれば、風合が租硬になったり、染色堅牢性が悪
くなったりする等の問題がある。更に、例えば婦人用の
ドレス、ブラウス等のソフトな風合が要求される薄地織
物等には、ポリエステル繊維の場合、アルカリによる減
量処理がよく行われるが、かかるアルカリ減量処理を施
したポリエステル繊維には、上記の後加工方法は耐久性
のある加工効果を発揮しにくい等の多くの問題点がある
以上述べたように、高アルカリ減量に耐えるように素材
改質した制電性ポリニスデルの中実繊維は、従来技術で
はまだ得られておらず、また後加工技術にも限界がある
ため、風合改善に必要な減量率20重量%以上の高アル
カリ減量加工に耐える制電性ポリエステル中実繊維の出
現が強く望まれている。
〈発明の目的〉 本発明の目的は、上述したことから明らかなように、例
えば高アルカリ減量加工処理や苛酷に繰返される洗濯処
理等に対して耐久性の優れた制電性を呈する繊維等の成
形物を与え得るポリエステル組成物を提供することにあ
る。
本発明者は、前述したような欠点を解消し、優れた機械
的物性と耐アルカリ性や耐洗濯性を有する制電性ポリエ
ステル繊維を提供せんとして鋭意検討を行った。その結
果、従来の制電性ポリエステル繊維で一般に用いられて
いる水溶性のポリオキシエチレングリコールに代えて、
エチレンオキサイドに特定の高級オレフィンオキサイド
を共重合せしめることによって水不要化せしめたポリオ
キシエチレン系ポリエーテルを用いることによって上記
目的が達成できることを見出すとともに、該水不溶性ポ
リオキシエチレン系ポリエーテルと併用して有機または
無機のイオン性化合物を用いることによって制電性の初
期性能のみならずその耐久性が一層向上することを見出
した。そしてかかる知見に基づいて更に種々のイオン性
化合物(スルホン酸、カルボン酸、リン酸、亜リン酸、
ホスホン酸の塩誘導体、ハロゲン化アルカリ等)を水不
溶性ポリオキシエチレン系ポリエーテルと併用してテス
トした結果、なかでもポリエステルと実質的に非反応性
の有機スルホン酸塩(アルカリ金属塩および第4級ホス
ホニウム塩)を併用した場合に、制電性およびその耐久
性において顕著な向上効果が得られ、とりわけアルキル
ベンゼンスルホン酸リチウム、ジブチルナフタレンスル
ホン酸ナトリウム、ジブチルナフタレンスルホン酸リチ
ウム等の如く、ポリエステルと溶融混合した後、急冷し
た際に透明な組成物を与えることができるようなポリエ
ステルと実質的に混和性の有機スルホン酸アルカリ金属
塩および下記化学式%式% ) で例示される如き、前記水不溶性ポリオキシエチレン系
ポリエーテルと実質的に混和性の有機スルホン酸塩(ア
ルカリ金属塩および第4級ホスホニウム塩)が、水不溶
性ポリオキシエチレン系ポリエーテルと併用した際に、
特段に優れた制電性とその耐久性を奏することを見出す
に至った。
かかる特定の有機スルホン酸塩において格別な相乗効果
が発現する作用機構については定かではないが、ポリエ
ステルおよび/または水不溶性ボリオキシエチレン系ポ
リエーテルに混和性の有機スルホン酸塩を使用した場合
、最終的に、ポリエステルマトリックス中に分散含有せ
しめられた前記水不溶性ポリオキシエチレン系ポリエー
テル相に平衡配分される有機スルホン酸塩の星が多くな
り、両者に基づく錯体形成等の相互作用が著しくbJ上
するためと推量される。
本発明はこのような知見に基づいて更に続けて検討した
結果完成しな。
〈発明の構成〉 本発明は r (1) (at芳香族ポリエステル100重量部に
(bl水不溶性ポリオキシエチレン系ポリエーテル0.
2〜30重量部、および(C1該芳香族ポリニスデルと
実質的に非反応性の有機スルホン酸塩0.05〜10重
量部を含有せしめてなる制電性ポリエステル組成物。
(2)水不溶性のポリオキシエチレン系ポリニーデルが
下記一般式(I) Z−E(CH2CH20)*  (R’O)、  R2
]h・・・(I)1式中、Zは1〜6個の活性水素原子
を有する有機化合物残基、R1は炭素原子数6以上のア
ルキレン基又は置換アルキレン基、R2は水素原子、炭
素原子数1〜40の一価の炭化水素基、炭素原子数2〜
40の一価のヒドロキシ炭化水素又は炭素原子数2〜4
0の一価のアシル基、ρはg≧70/kを満足する整数
、mは1以上の整数]で表わされるポリオキシエチレン
系ポリニーデルである請求項(1)に記載の制電性ポリ
エステル組成物。
(3)有機スルホン酸塩が下記一般式(■)・〜(V)
で表わされる化合物からなる群より選ばれた少なくとも
1種である請求項(1)または(2)に記載の制電性ポ
リエステル組成物。
R803M                    
・・・(II)re S 03 P R1R2R3R4
−(m )R50(RsO)。(CH2) pSO3M
      ・・・(rV)Rho (R60)。(C
H2)−5O3PR1R2爬也・・・(V)r式中、R
は炭素原子数3〜30のアルキル基あるいは炭素原子数
7〜40のアリール基またはアルキルアリール基、Mは
アルカリ金属、R1,R2゜)ζおよび殉はアルキル基
またはアリール基を表わし、それぞ°れ同一でも異なっ
ていてもよく、艮は一価の炭化水素基、穐はアルキレン
基、nは重合度を示す正の整数、pは1〜4の整数を表
わす。1 (4)有機スルホン酸塩が、該芳香族ポリエステルと溶
融混合した後急冷した際に透明な組成物を与える化合物
及び/′又は該水不溶性ポリオキシエチレン系ポリニー
デルと実質的に混和性の化合物である請求項(3)に記
載の制電性ポリニスデル組成物。
(5)有機スルホン酸塩が下記一般式(VI>で表わさ
れる化合物より選ばれた少なくとも1種である請求項(
1)又は(2)に記載の制電性ポリニスデル組成物。
1え’  SO3M ・・・(VI) 1式中、R′は炭素原子数14〜40のアルキルナフチ
ル基、Mはアルカリ金属を表わす。](6)有機スルホ
ン酸塩が下記一般式(VII)で表わされる化合物より
選ばれた少なくとも1稚である請求項(1)又は(2)
に記載の制電性ポリエステル組成物。
11’  503Li         ・(VII)
[式中、R’は炭素原子数10〜40のアルキルフェニ
ル基を表わす。1 (71(a)芳香族ポリエステル100重量部に(b)
水不溶性ポリオキシエチレン系ポリエーテル0.2〜3
0重量部、および(c)該芳香族ポリエステルと実質的
に非反応性の有機スルホン酸塩0205〜10重量部を
含有せしめてなる組成物で形成されていることを特徴と
する制電性ポリニスデル樹脂。
(8)水不溶性のポリオキシエチレン系ポリエーテルが
下記一般式(I> Z + (CH2CH20)j  (R10)・・・R
2] k・・・(I>[式中、Zは1〜6個の活性水素
原子を有する有機化合物残基、R1は炭素原子数6以上
のアルキレン基又は置換アルキレン基、R2は水素原子
、炭素原子数1〜40の一価の炭化水素基、炭素原子数
2・〜40の一価のヒドロキシ炭化水素又は炭素原子数
2〜40の一価のアシル基、ρはg≧70/kを満足す
る整数、mは1以上の整数]で表わされるポリオキシエ
チレン系ポリエーテルである請求項(7)に記載の制電
性ポリエステル繊維。
(9)有機スルホン酸塩が下記一般式(n)−(V)で
表わされる化合物からなる群より選ばれた少なくとも1
杜である請求項(7)又は(8)に記載の制電性ポリエ
ステル繊維。
R803M                ・・・(
II)RS 03 P RtR2R3R4・・・(II
I)RiO(RsO)。(CH2)、SO3M    
 ・・・<IV)R50(R80)。(CH2) 、 
5OaPRtRzRaRc= (V )[式中、Rは炭
素原子数3〜30のアルキル基あるいは炭素原子数7〜
40のアリール基又はアルキルアリール基、Mはアルカ
リ金属、R1,R2゜ゐ及びR5はアルキル基またはア
リール基を表わし、それぞれ同一でも異なっていてもよ
く、爬は一価の炭化水素基、R5はアルキレン基、rl
は重合度を示す正の整数、pは1〜4の整数を表わす。
] (10)有機スルホン酸塩が、該芳香族ポリエステルと
溶融混合した後、急冷した際に透明な組成物を与える化
合物及び/又は該水不溶性ポリオキシエチレン系ポリエ
ーテルと実質的に混和性の化合物である請求項(9)に
記載の制電性ポリエステル繊維。
(11)有機スルホン酸塩が下記一般式(VI)で表わ
される化合物より選ばれた少なくとも1種である請求項
(7)又は(8)に記載の制電性ポリエステル繊維。
R’  SO3M ・・・(VI) [式中、R′は炭素原子数14〜・40のアルキルナフ
チル基、Mはアルカリ金属を表わす。](12)有機ス
ルホン酸塩が下記一般式(VII)で表わされる化合物
より運ばれた少なくとも1種である請求項(7)又は(
8)に記載の制電性ポリエステル繊維。
R’  5O3Li         ・・・(VII
)[式中、R′は炭素原子数10〜40のアルキルフェ
ニル基を表わす。1」である。
本発明でいう芳香族ポリエステルは、芳香環を重合体の
連鎖単位に有する芳香族ポリエステルであって、二官能
性芳香族カルボン酸またはそのエステル形成性誘導体と
ジオールまたはそのエステル形成性誘導体との反応によ
り得られる重合体である。
ここでいう二官能性芳香族カルボン酸としてはテレフタ
ル酸、イソフタル酸、オルトフタル酸、1.5−ナフタ
レンジカルボン酸、2,5−ナフタレンジカルボン酸、
2.6−ナフタレンジカルボン酸、4.4′−ビフェニ
ルジカルボン酸、3.3′−ビフェニルジカルボン酸、
4.4′−ジフェニルエーテルジカルボン酸、4.4′
−ジフェニルメタンジカルボン酸、4.4′−ジフェニ
ルスルホンジカルボン酸、4.4′ジフエニルイソプロ
ピリデンジカルボン酸、1.2=ビス(フェノキシ)エ
タン−4,4′−ジカルボン酸、2,5−アントラセン
ジカルボン酸、2.6−アントラセンジカルボン酸、4
.4’ −p−ターフェニレンジカルボン酸、2.5−
ピリジンジカルボン酸、β−ヒドロキシエトキシ安息香
酸、p−オキシ安息香酸等をあげることができ、特にテ
レフタル酸が好ましい。
これらの二官能性芳香族カルボン酸は2種以上併用して
もよい。なお、少量であればこれらの二官能性芳香族カ
ルボン酸とともにアジピン酸、アゼライン酸、セバシン
酸、ドデカンジオン酸の如き二官能性脂肪族カルボン酸
、シクロヘキサンジカルボン酸の如き二官能性脂環族カ
ルボン酸、5−ナトリウムスルホイソフタル酸等を1柾
または2柾以上併用することができる。
また、ジオール化合物としてはエチレングリコール、プ
ロピレングリコール、ブチレングリコール、ヘキシレン
グリコール、ネオペンチルグリコール、2−メチル−1
,3−プロパンジオール、ジエチレングリコール、トリ
メチレングリコールの如き脂肪族ジオール、1.4−シ
クロヘキサンジメタツールの如き脂環族ジオール等およ
びそれらの混合物等を好ましくあげることができる。ま
た、少量であればこれらのジオール化合物と共に両末端
または片末端が未封鎖のポリオキシアルキレングリコー
ルを共重合することができる。
更に、ポリエステルが実質的に線状である範囲でトリメ
リット酸、ピロメリット酸の如きポリカルボン酸、グリ
セリン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトー
ルの如きポリオールを使用することができる。
具体的な好ましい芳香族ポリエステルとしてはポリエチ
レンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポ
リヘキシレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレー
ト、ポリブチレンナフタレート、ポリエチレン−1,2
−ビス(フェノキシ)エタン−4,4’−ジカルボキシ
レート等のほか、ポリエチレンイソフタレート・プレフ
タレート、ポリブチレンテレフタレート・イソフタレー
ト、ポリブチレンプレフタレート・デカンジカルボキシ
レート等のような共重合ポリニスデルをあげることがで
きる。なかでも機械的性質、成形性等のバランスのとれ
たポリエチレンテレフタレートおよびポリブチレンテレ
フタレートが特に好ましい。
かかる芳香族ポリエステルは任意の方法によって合成さ
れる。例えばポリエチレンテレフタレートについて説明
すれば、テレフタル酸とエチレ〉・グリコフールとを直
接エステル化反応させるか、テレフタル酸ジメチルの如
きテレフタル酸の低級アルキルエステルとエチレングリ
コールとをエステル交換反応させるかまたはテレフタル
酸とエチレンオキサイドとを反応させるかして、テレフ
タル酸のグリコールエステルおよび/またはその低重合
体を生成させる第1段反応、次いでその生成物を減圧上
加熱して所望の重合度になるまで重縮合反応させる第2
段の反応とによって容易に製造される。
本発明の組成物にあっては、上記の芳香族ポリエステル
に対して水不溶性のポリオキシエチレン系ポリエーテル
が配合される。本発明でいう水不溶性とは、純水100
g中に試料5gを入れて100℃で60分間攪拌処理し
た後、室温まで放冷し、次いでJIS規格規格5種滴紙
を用いて自然濾過し、その際、90重量%以上が濾別さ
れるものをいう。
かかる水不溶性のポリオキシエチレン系ポリエーテルと
しては、上記した水不溶性の条件を満足するポリオキシ
エチレン系ポリエーテルがすべて使用できるが、なかで
も好ましいものとして下記一般式(I>で表わされるポ
リオキシエチレン系ポリエーテルをあげることができる
Z −E (CH2CH20)s  (R10)。−R
2]k・・・(I>上記式中、Zは1〜6個の活性水素
原子を有する有機化合物の残基であり、メタノール、プ
ロパツール、ブタノール、フェノール、エチレングリコ
ール、ビスフェノールA、プロピレングリコール、ブチ
レングリコール、ブタンジオール、グリセリン、トリメ
チロールプロパン、トリエタノールアミン、ジグリセリ
ン、ペンタエリスリトール、ソルビトール等のヒドロキ
シ基含有化合物の残基およびエチレンジアミン、ヘキサ
メチレンジアミン、ジエチレントリアミン等の1級およ
び2級アミン類の残基等をあげることができ、なかでも
ヒドロキシル基含有化合物が好ましい。R1は炭素原子
数6以上のアルキレン基または置換アルキレン基であり
、なかでも炭素原子数6〜50の置換アルキレン基が好
ましい。かかるR1の特に好ましい具体例としては、シ
クロヘキシル基、フェニルエチレン基、ヘキシルエチレ
ン基、メチル−ペンチルエチレン基、ヘプチルエチレン
基、メチル−ヘキシルエチレン基、炭素原子数12〜4
0のアルキルエチレン基等をあげることができる。また
、R1は上記2種以上の混合であってもよい。
R2は水素原子、炭素原子数1〜40の一価の炭化水素
基、炭素原子数2〜40の一価のヒドロキシ炭化水素基
または炭素原子数2〜40の一価のアシル基であり、該
炭化水素基としてはアルキル基、アルケニル基、シクロ
アルキル基、アリール基、アルキルアリール基またはヒ
ドロキシアルキル基が好ましい。また該アシル基として
はアルカノイル基、アルカノイル基、シクロアルキルカ
ルボニル基、アリールカルボニル基またはアルキルアリ
ールカルボニル基が好ましい。kはZの元になる有機化
合物が有する活性水素原子数に対応する1〜6の整数で
ある。ρは関係式g≧70/kを満足する整数であるこ
とが必要であり、分子間または分子内で同一であっても
異なってもよい。ρ<70/にの場合、最終的に得られ
るポリエステル組成物成形品の耐久制電性、例えば制電
性のアルカリ耐久性が不充分となる。また、ρの値が過
度に大きくなると、得られる組成物の耐久制電性が向上
するが、この値が2000/kを超えると、得られる組
成物に最早著しい耐久制電性の向上は認められ難くなり
、かえって該ポリオキシエチレン系ポリニーデル重合体
の水不溶化が困難になる傾向があるので、1は2000
/に以下の整数であるのが好ましい。ρのより好ましい
範囲は100/に〜500 /にである。mは1以上の
整数であり、好ましくは1≦m≦0.3.l! の関係を満足するものであって、分子間または分子内で
同一であっても異なっていてもよい(但し、kが2〜6
の場合には、Z基に結合しなに個の分枝鎖中、(k−1
)個以下の分枝鎖内で、mが0であることができる)。
mがすべて0であるときには、得られるポリエーテル重
合体は水溶性であって、本発明の効果を得ることができ
ない。また、逆にmがρ×0.3を超えるときには、得
られるポリエーテル重合体の疎水性が大きくなりすぎて
、最終的に得られるポリエステル組成物成形品の制電性
が不充分になる傾向があるので好ましくない。
mはより好ましくは1≦m≦0.2gの関係を満足する
整数である。かかるポリオキシエチレン系ポリエーテル
を構成するCH2CH2O単位およびRh。
単位の配列は任意でよく、各単位がランダムに配列して
いても、また各単位が任意の順序でブロックを形成し配
列していてもよいが、なかでもRIO単位がm独または
ブロックを形成して該ポリニーデル分子鎖末端に局在す
る配列をとるのが少量のR109位の導入で該ポリエー
テルの高度な水不溶化を可能にするために制電性および
その耐久性が高く特に好ましい。
なお、上記ポリオキシエチレン系ポリエーテルが実質的
に親水性と水不溶性とを併せ有する範囲で炭素原子数3
−5のオキシアルキレン単位が共重合されていてもよく
、かかるオキシアルキレン単位の導入は該ポリニーデル
の融点を下げると共にその溶融粘度を減じる効果がある
のでポリエーテルの取扱い上好ましい。かかる炭素原子
数3〜5のオキシアルキレン基としてはオキシプロピレ
ン基、オキシテトラメチレン基、オキシエチルエチレン
基、オキシプロピルエチレン基およびこれらの2種以上
の混合等を例示することができる。
かかるポリオキシエチレン系ポリエーテルは、活性水素
化合物にエチレンオキサイド、炭素原子数6以上のオレ
フィンオキサイドおよび必要に応じて炭素原子数3〜5
のアルキレンオキサイドを反応せしめることにより合成
することができる。
かかるオレフィンオキサイドとしてはなかでもノネンオ
キサイド、シクロヘキセンオキサイド、炭素原子数12
・〜40のα−オレフィンオキサイドが特に好ましい。
上記のポリオキシエチレングリコール系ポリエーテルの
特に好ましい具体例を下記の表に示す。
かかる水不溶性のポリオキシエチレン系ポリニーデルの
配合量は前記芳香族ポリエステル100重量部に対して
0.2〜30重量部の範囲である。0.2重量部より少
ないときは親水性が不足して充分な制電性を足すること
ができない。また、30重量部より多くしても最早制電
性およびその耐久性向上効果は認められず、かえって得
られる組成物の機械的性質、耐熱性、耐光性が損なわれ
るようになる。
また、本発明の組成物を溶融紡糸して繊維になす場合に
は、該繊維中の上記ポリオキシエチレン系ポリエーテル
の含有量を0.2〜10重量%の範囲にするのが、紡糸
時の断糸や延伸時の単糸切れによるローラ巻付等の発生
を抑制する見地から好ましく、なかでも0.2〜7.0
重量%の範囲が特に好ましい。
本発明の組成物には、上記水不溶性ポリオキシエチレン
系ポリエーテルと共に前記芳香族ポリエステルと実質的
に非反応性の有機スルホン酸塩が含有される。かかる有
機スルホン酸塩としては、前記芳香族ポリエステルと非
反応性の有機スルホン酸塩、例えば有機スルホン酸金属
塩および有機スルホン酸第4級ホスホニウム塩がすべて
使用できるが、なかでも好ましいものとして下記一般式
<I[)〜(V)で表わされる化合物を挙げることがで
きる。
SOaM R3O3PR1R2R3R4 RsO(RsO)、(CH2) Rho (Rag)、(CH2) ・・・(■) ・・・(III) 、SO3M      ・・・(IV)pSO3PR1
R2R3R4・・・(V)上記式中、Rは炭素原子数3
〜30のアルキル基あるいは炭素原子数7〜40のアリ
ール基またはアルキルアリール基、Mはアルカリ金属を
示す。Rがアルキル基のときはアルキル基は直鎖状であ
ってもまたは分校した側鎖を有していてもよい。MはN
a、 K、 Li等のアルカリ金属であり、なかでもL
i、 Na、 Kが好ましい。R1,R2,Rsおよび
へはアルキル基またはアリール基でなかでも低級アルキ
ル基、フェニル基ままたはベンジル基が好ましい。
川は一価の炭化水素基を示し、アルキル基、シクロアル
キル基、アリール基またはアルキルアリール基が好まし
い。電はアルキレン基であり、通常2・〜54のアルキ
レン基が好ましい。具体的にはエチレン基、プロピレン
基、テトラメチレン基が例示される。また、2種以上の
混合、例えばエチレン基とプロピレン基とをもった共重
合体であってン、よい。なかでもエチレン基であるのが
特に好ましい。[]は重合疫を示す正の整数であり、1
・〜100の範囲が好ましく、なかでも2〜30の範囲
が特に好ましい。pは2〜4の整数である。
上記式(n)で表わされる化合物の好ましい具体例とし
ては、スデアリルスルホン酸ナトリウム、オクチルスル
ホン酸ナトリウム、炭素原子数の平均が14であるアル
キルスルホン酸ナトリウム混合1勿、t−ブチルベンゼ
゛ンスルホン′酸リチウム、ジブチルベンゼンスルホン
酸リチウム、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム(
ハード型、ソフト型)、ドデシルベンゼンスルホン酸リ
チウム(ハード型、ソフト型)、ドデシルベンゼンスル
ホン酸カリウム(ハード型、ソフト型)、ジブチルナフ
タレンスルホン酸ナトリウム、ジブチルナフタレンスル
ホン酸リチウム等をあげることができる。
上記式(III)で表わされる化合物の好ましい具体例
としては、炭素原子数の平均が14であるアルキルスル
ホン酸デトラブチルホスホニウム、炭素原子数の平均が
14であるアルキルスルホン酸テトラフェニルホスホニ
ウム、炭素原子数の平均が14であるアルキルスルホン
酸ブチルトリフェニルホスホニウム、ドデシルベンゼン
スルホン酸デトラブチルホスホニウl\(ハード型、ソ
フト型)、ドデシルベンゼンスルホン酸テトラフェニル
ホスホニウム(ハード型、ソフト型)、ドデシルベンゼ
ンスルホン酸ペンジルトリフェニルホスホニウノ、(ハ
ード型、ソフト型)等をあげることができる。
上記式(IV)で表わされる化合物の好ましい具体例と
しては、 Cs )(170(CH2CI20 ) 7 CH2C
H2CH2S 03Na(又はLi) CHaO(CH2CH20>9 CH2CH2CH25
O3Na(又はLi) CHaO(CH2CH20)23CH2CH2CH2S
O3Na(又はLi) C16)(q30  < CH2CH2O)23CH2
CH2CH2S03Na(又はLi) C,+s)(q70   (CI2 CI20  ) 
  23CH2CI2CH2S 03Na(又はLi) C+6H130(CI2 CI20 ) 3oc I2
 CH2CH2S 03Na(又はLi) CI 2H250(CH2CH2O) 、oc H2C
H2CI25O3Na(又はLi) CH3o (CH2CH20) 9CH2CH2CH2
CH2SO3Na(又はLi) C,2)I250 (CH2CH2O) toCH2C
I2 S 03Na(又はLi) CI 21(250(CH2CI20 ) 22CH2
CH2S 03Na(又はLi) ○−0(CH2CH2O) 2zCHzCHzCHzS
O3Na(又はLi) C16H330(CH2CH20)e CH2CH25
O3K(又はLi) C18Hq70 (C)I2CH2C)15CH2CH
2SO3Na(又はLi) 等をあげることができる。
上記式(V)で表わされる化合物の好ましい具体例とし
ては、上記式(rV)で表わされる化合物の好ましい具
体例における金属塩をテトラrl−ブチルホスホニウム
塩、テトラフェニルホスホニウム塩、rl−ブチルトリ
フェニルホスホニウム塩またはフェニルトリn−ブチル
ホスホニウム塩に置換した化合物等をあげることができ
る。
上記式<ff)〜(V)の有機スルホン酸塩は1種のみ
を単独で用いても2種以上を混合して使用してもよい。
また、上記式<n>〜(V)で表わされる有機スルホン
酸塩の中でも、(1)前記ポリエステルと溶融混合した
後、急冷した際に透明な組成物を与える化合物及び/又
は(2)前記水不溶性ポリオキジエチレン系ポリエーテ
ルと実質的に混和性の化合物が、特に優れた制電性とそ
の耐久性を呈するのでより好ましい。かかるポリエステ
ルと溶融混合した後、急冷した際に透明な組成物を与え
る化合物としては、上記式(n)においてRが炭素原子
vLIO−40のアルキルフェニル基で且つMがLiで
ある化合物および上記式(n)においてRが14〜40
のアルキルナフチル基である化合物並びに上記式(I[
[)で表わされる化合物を好ましくあげることができる
。また、前記水不溶性ポリオキシエチレン系ポリニーデ
ルと実質的に混和性の化合物としては、上記式(IV)
および上記式(V)で表わされる化合物をあげることが
できる。
更に、上記した有機スルホン酸塩の中でも、とりわけ、
上記式(n)においてFtが炭素原子数10・〜40の
アルキルフェニル基で且つMがLiである化合物並びに
上記式(n)においてRが炭素原子数14−〜40のア
ルキルナフチル基である化合物が、最終的に得られる組
成物の制電性およびその耐久性に優れるのみならずアル
カリ減量処理を施した後の視感染色性、アルカリ減量後
の耐フィブリル性および未変性ポリエステルに近似した
アルカリ減量速度を与える等の点で他に比較して格段に
優れるため特に好ましく、なかでも、その上にポリエス
テル組成物の耐熱性がより優れる点で上記式<n>にお
いてRが炭素原子数14−40のアルキルナフチル基で
ある化合物が実用的に最も好ましい。
特に最も好ましい有機スルホン酸塩の具体例としては、
し−ブチルベンゼンスルホン酸リチウム、ジブチルベン
ゼンスルホン酸リチウム、オクチルベンゼンスルホン酸
リチウム、ドデシルベンゼンスルホン酸リチウム(ハー
ド型、ソフト型)、ドデシルベンゼンスルホン酸リチウ
ム、ジオクチルベンゼンスルホン酸リチウム、ブチルナ
フタレンスルホ〉′酸ナトリウム、ジブチルナフタレン
スルホン酸カリウム、ジブチルナフタレンスルホン酸ナ
トリウム、ジブチルナフタレンスルホン酸リチウム、オ
クチルナフタレンスルホン酸ナトリウム、ジオクチルナ
フタレンスルホン酸ナトリウム、ドデシルナフタレンス
ルホン酸ナトリウム、ジドデシルナフタレンスルホン酸
ナトリウム等をあげることができる。
上記した有機スルホン酸塩の配合量は、芳香族ポリエス
テル100重量部に対して0.05〜lO重量部の範囲
が適当である。0.05重量部未満では制電性およびそ
の耐久性が不充分であり、10重量部を越えると組成物
の機械的性質を損なうようになる。
前記水不溶性のポリオキシエチレン系ポリニーデルおよ
び前記有機スルホン酸塩を配合するには、任、■の方法
が採用され、また両者は同時にまたは任意の順序で芳香
族ポリエステルに配合することができる。即ち、芳香族
のポリエステルの成形が終了するまでの任意の段階、例
えば芳香族ポリニスデルの重縮合反応開始前、重縮合反
応途中、重縮合反応終了時であってまだ溶融状態にある
時点、粉粒状態、成形段階等において、両者を予め溶融
混合してから添加しても、2回以上に分割添加しても、
両者を予め別々に芳香族ポリエステルに配&した1裔、
成形前等において混合してもよい。更に、重縮合反応中
期以前に添加するときは、グリコール等の溶媒に溶解ま
たは分散させて添加してもよい。
本発明の組成物において、芳香族ポリエステル中に重縮
合触媒残渣として含有されているアンチモン化合物の量
が、アンチモン原子に換算して、30ppm以下に調整
されていることが好ましい。このようにアンチモン化合
物残留量を制限することによって、組成物の溶融成形工
程における高い温度、および低吐出速度(長時間滞留)
条件などに起因する前記ポリエーテル重合体の熱分解を
抑制し、その水溶性化およびアルカリ耐久性の低下など
の発生を防止することができる。
本発明の組成物は、また、芳香族ポリエステル100重
量部当り、0.02〜3重量部のホスファイト系酸化防
止剤を含むことができる。かかるホスファイト系酸化防
止剤は、本発明の組成物の溶融成形において、高温度お
よび低吐出速度(長時間滞留)条件などに起因するポリ
エーテル重合体の熱分解を抑制し、その水溶性化および
アルカリ耐久性の低下などの発生を防止することができ
る。ここで用いられる好ましいホスファイト系酸化防止
剤は、トリフェニルホスファイト、トリス(2,4ジー
【・・・ブチルフェニル)ホスファイト、トリス〈モノ
ノニルフェニル)ホスファイト、トリス(ジノニルフェ
ニル)ホスファイト、トリス(モノ、ジノニルフェニル
)ホスファイト、ジフェニルモノオクチルホスファイト
、ジフェニルモノデシフレホスフン・イト、ジデシlレ
モノフェニルホスフ7・イト、1〜リスデシルホスフア
イト、トリイソデシルホスファイト、ビス(ジアルキル
(C12〜C+5>)ビスフェノールAジホスファイト
、ジステアリルペンタエリスリトールジホスファイト、
ジ(モノノニルフェニル ジホスファイト、ジ〈トリデシルフェニル〉ペンタエリ
スリトールジホスファイト、ビス(2,6ジー1−ブチ
ル−4−メチルフェニル)ベンタエJスリトールジホス
ファイト、4,4′−ブチリデンビス(3−メチル−6
−1−ブチルフエニルジ−トリデシルホスファイト) 
、2,4.4’−ブチリジン−1〜リス(3−メチル−
6−L−ブチルフェニル−ジ−トリデシルホスファイト
〉、テトラキス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)−
4,4’−ビフェニレンホスホナイト、2,2−メチレ
ンビス(4,6−ジーt−ブチルフェニル)オクチルホ
スファイト、および2.2−メチレンビス(4,6−ジ
t−ブチルフェニル)2.4−ジ−t−ブチルフェニル
ホスファイト等である。
なお、本発明の組成物には、ホスファイト系以外の酸化
防止剤、紫外線吸収剤を配合してもよく、こうすること
は好ましいことである。その他、必要に応じて難燃剤、
蛍光増白剤、艶消剤、着色剤、その他の添加剤等を配合
してもよい。
本発明のポリエステル組成物を繊維用途に使用する場合
には、任意の製糸条件が何等の支障なく採用することが
できる。例えば、500〜2500 m/分の速度で溶
融紡糸し、延伸、熱処理する方法、1500−5000
 m、/分の速度で溶融紡糸し、延伸と仮撚加工とを同
時にまたは続いて行う方法、5000 m7分以上の高
速で溶融紡糸し、用途によっては延伸工程を省略する方
法等任意の製糸条件が採用される。また得られた繊維ま
たは繊編物を100℃以上の温間で熱処理することは、
t!5造の安定化と組成物中に含有されているポリオキ
シエチレン系ポリエーテルおよび必要に応じて含有され
ているイオン性化合物の表面近傍への移行を助長するの
で好ましい。更に必要に応じて弛緩熱処理等も併用する
ことができる。
また、本発明の組成物は、フィルムやシートの用途にも
使用することができ、この場合に任意の成形条件を何等
の支障なく採用することができる。
例えば製膜後一方向にのみ張力をかけて異方性をもたせ
る方法、同時に又は任意の順序で二方向に延伸する方法
、二段以上の多段に延伸する方法等仔Q;の条件が採用
される。またフィルム、シート等を100°0以上の温
度で熱処理することは上述した理由から好ましいことで
ある。
史に、本発明の組成物はマスターバ・ソチとなして用い
ることもでき、これを該ポリエーテルを含有しない通常
のポリエステルで希釈して溶融成形し、繊維、フィルム
、シート等の最終成形品とすることもできる。
〈発明の効果〉 本発明の組成物は、例えば高アルカリ減量加工処理や苛
酷に繰り返される洗濯処理等に対して耐久性の優れた制
電性を低する繊維等の成形物を与えるので、工業的に極
めて有用である。
本発明のポリエステル組成物から得られた繊維等の成形
品は、洗濯およびアイロンやプレスの如き熱処理を繰返
し行っても優れた制電性をそのまま維持するので洗濯、
熱処理が頻繁に行われ且つ制電性を必要とする用途にと
って極めて好適な素材となる。
近年、各種職場で着用されるユニフォーム、工場作業等
で着用される作業衣、医療関連、食品関連等の職場で着
用される白衣等の衣料、病院、ホテル等で使用されるシ
ーツ地、布団カバー地、浴衣等の寝具、寝衣等、史には
レストラン、各種宴会、集会場等で使用されるテーブル
クロス等は、リネン類といわれ、これらを使用するとこ
ろにレンタルされる場合が多く、このウェイトは年々高
まりつつある。これらの商品分野は、リネンサプライ分
野とも称されるが、この分野において商品に要求される
ことは、洗濯、アイロン、プレス等を縁り返しても商品
が劣化ぜす、静電気を発生しない(制電性)Jの着用快
適性を保つことである。
本発明の組成物よりなる商品は優れた制電性を有し、且
つ耐洗濯性および耐熱性に優れるのでこの分野で好適に
使用することができる。
また、周知の如くポリニスデル繊維は風合改善を目的と
したアルカリAfA加]二が施される場合が多いが、本
発明のポリニスデル組成物よりなる繊維の制電性は、か
かるアルカリ:A量加工によって同等影響されず、また
アルカリ減量による機械的4勿性の低下も極めて少ない
ため、アルカリ減星処哩による風合改善が可能であり、
う〉′シェリー等の女性インナー用途、裏地、無塵衣等
の分野はも2より、制電分野での表地とし°C使用が可
能であり、極めて有用である。
史に、本発明の組成物よりなるポリニスデル繊維は、従
来の複合繊維タイプ(芯鞘型複合繊維の芯部に制電剤を
高濃度に局在化させてアルカリ処理を可能にしたもの)
や中空繊維タイプ(ポリエステル中空繊維の中空部周辺
に制電剤を局在化してアルカリ処理を可能にしたもの)
の制電性ポリエステル繊維に比較して、特別の紡糸を行
う必要がなく、通常の紡糸方法で製糸してよく、製糸コ
スト、銘柄多様化(異形断面、細デニール化容易)、染
色品の色の深み・鮮明性等の点で格段に優れ°ζいる。
なお、上記記述は本発明の組成物を芯鞘型複合繊維の芯
成分または/および鞘成分として用いたり、あるいは中
空繊維とすることを排除するものではなく、本発明の組
成物は必要に応じて芯鞘型複合繊維や中空繊維になして
同等差支えない。制電性およびその耐久性の点だけから
言えばそれはむしろ好ましいことであり、用途によって
は有用である。
また、本発明の組成物をフィルムやシートとなした場合
には、特に耐水性の点で著しく優れた制電性、吸水性、
印刷性、接着性等を奏するので極めて有用である。
〈実施例〉 以下に実施例をあげ更に説明する。実施例中の部および
%はそれぞれ重量部および重量%を示し、得られるポリ
エステル繊維の摩擦帯電圧、染色布の色の深みおよび耐
フィブリル性は以下の方法で測定した。
(1)摩擦帯電圧 ci)装置および材料 回転ドラム式摩擦帯電量測定装置(ロータリースタティ
ックテスター)オシロスコープrJ擦布:揉めんブロー
ド30/−精練漂白無糊仕上げ (11)  試験片の調製 巻き込み式: 3.8cm X30cm金わく式 : 
4.0cm 、<8.0cmそれぞれ縦長に3枚採取す
る。更に、摩擦布の揉めんブロード(30/−)を2.
5cmx14、0cm縦長に3枚採取する。
1ii+  試験の操作 ■調湿:40±2%RHのデシケータ中に一昼夜以上放
置する。
■測定室の雰囲気:20±2℃、40±2%RH■試料
:重ね枚数1枚 ■ドラム回転数: 700r、 p、 m。
■帯電平衡時間=1分間 ■接圧荷重: 600g 試験片を1枚表を上にしてロータリースタティックテス
ターの回転ドラムに取付け、更に下部の両端のクリップ
に摩擦布1枚を試験布と接触する位置で平行に取付け、
600gの荷重をかける。記録計< 5 cm/分)、
回転ドラム、オシロスコープの順に操作し、帯電平衡に
達した時、摩擦帯電圧(V)および極値(±・・・)を
読み、3枚の平均値で表わす(整数値10位まで)。
なお、制電効果と摩擦帯電圧との関係については摩擦帯
電圧が1500V以下であれば制電効果が奏される。
(2)染色布の視感染色性 マクベスMS−2020(、InstrumentaI
 ColorSystem Lim1ted製)を用い
、染色布のL8値(明磨指数〉を測定した。L°値が小
さいほど視感激度が大きく、視感染色性が優れているこ
とを示す。
(3)耐フィブリル性 摩擦堅牢度試験用の学振型平面摩耗機を使用して、摩擦
布としてポリエチレンテレフタレート100%からなる
ジョーゼットを用い、試験布を500gの荷重下で所定
回数平面摩耗して、変色の発生の程疫を変褪色用グレー
スケールで判定した。耐摩耗性(耐フィブリル性)が極
めて低い場合を1級とし、極めて他界場合を5級とした
。実用上4級以上が必要である。
なお、制電性の耐洗濯性を評価するための洗)V処理は
下記によった。
(洗)W処理) 家庭用洗)V機(ナショナルNA−68OL+を用い、
新酵素ザブ(花王製)2g、/fJ溶液を30g(浴比
に30)入れ、試料をいれて40℃で10分間、自動渦
巻き水流にて洗濯する。その後脱水し、40℃の温水3
0ρ (浴比1:30)で5分間湯洗、脱水し、次いで
オーバーフロー水洗を10分間行い脱水した。上記洗濯
を1回処理とし、これを必要な回数繰返した。
実施例1 テレフタル酸ジメチル100部、エチレングリコール6
0部、酢酸カルシウム1水塩0.06部(テレフタル酸
ジメチルに対して0.066モル%)および整色剤とし
て酢酸コバルト4水塩0.009  (テレフタル酸ジ
メチルに対して0.007モル%)をニスデル交換缶に
仕込み、窒素ガス雰囲気下で4時間かけて140℃から
220℃まで昇温しで生成するメタノールを系外に留去
しながらニスデル交換反応させた。エステル交換反応終
了後、安定剤としてリン酸トリメチル0.058部(テ
レフタル酸ジメチルに対して0.080モル%)および
消泡剤としてジメチルポリシロキサンを0.024部加
えた。次いで10分後に重縮合触媒としてトリメリット
酸チタンをチタン原子換算で1%濃崩のエチレングリコ
ール溶液とし、その0.493部(プレフタル酸ジメチ
ルに対して0.020モル%)を添加し、同時に過剰の
エチレングリコールを追出しながら240℃まで昇温し
た浚、重合缶に移した。次いで下記化学式1式% )] ((OL、jは18〜・28の整数5.Qは平均値とし
て約115 、mは平均値として約10である)で表わ
される水不溶性のポリオキシエチレン系ボッエーテルを
2部およびジブチルナフタレンスルホン酸ナトリウム0
.8部を添加し、引続いて1時間かけて760mmHg
からl mm)Igまで減圧し、同時に1時間30分か
けて240℃から280℃まで昇温した。
1 mm)1g以下の減圧下で重合温度280℃で更に
2時間重合した時点でホスファイト系酸化防止剤として
トリス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)ホスファイ
ト0.4部並びにその他の酸化防止剤としてサイアノッ
クス1790 (アメリカン・サイアナミツド社製)0
.1部およびマークAO−412S  (アデカ・アー
ガス化学社製)0.3部を真空下に添加し、その後更に
30分間重合した。得られたポリマーの極限粘度は0.
645であり、軟化点は259℃であった。
このポリマーを常法によりチップ化した。
このチップを常法により乾燥し、孔径Ojmmの円形紡
糸孔を36個穿設した紡糸目金を使用して285℃で溶
融し、吐出量37.5g/分、引取り速度1500 m
/分で紡糸し、次いで得られる延伸糸の伸度が30%に
なるような延伸倍率で80 Cの加熱ローラーと160
℃のプレートヒーターとを使って延伸熱処理して75デ
ニール/36フイラメントの延伸糸を得た。
得られた延伸糸をメリヤス編地となし、常法により精練
、プリセット(180℃×45秒)して編地Aを得た。
またプリセット後3.5%の水酸化ナトリウム水溶液に
より沸騰温度で処理して減量率20%の編地Bを得た。
次いで編地Aおよび編地BをSumikalon Na
vyBlue S−2GL (住友化学製)4%owf
 、デイスパーVG(明成化学工業製>0.5g/fJ
および酢酸0.3g/ρを含む染浴中で浴比1:50に
て130℃で60分間染11&、水酸化ナトリウム1 
g/fJおよびハイドロサルファ・イト1 g/fJを
含む水溶液にて70℃で20分間還元洗浄して青染布を
得た。
染色された編地Aおよび編地Bを用いて洗濯0回([7
oと称する)および洗濯30回繰返しくL−30と称す
る)後の制電性(摩擦帯電圧(V))、染色布の視感染
色性および耐フィブリル性を評価した。結果を第1表に
示した。
実施例2 実施例1において有機スルホン酸塩として使用したジブ
チルナフタレンスルホン酸ナトリウムに代えてジオクチ
ルナフタレンスルホン酸ナトリウl\を0.8部使用す
る以外は実施例1と同様に行った。結果は第1表に示し
た通りであった。
実施例3 実施例1において有機スルホン酸塩として使用したジブ
チルナフタレンスルホン酸ナトリウムに代えてt−ブチ
ルベンゼンスルホン酸リチウム0.8部を使用する以外
は実施例1と同様に行った。
結果を第1表に示す。
実施例4 実施例1において有機スルホン酸塩として使用したジブ
チルナフタレンスルホン酸ナトリウムに代えてドデシル
ベンゼンスルホン酸リチウム〈ハード型)を0.8部使
用する以外は実施例1と同様に行った。結果を第1表に
示す。
実施例5 実施例1において有機スルホン酸塩として使用したジブ
チルナフタレンスルホン酸ナトリウムに代えてドデシル
ベンゼンスルホン酸ナトリウム(ハード型)を0.8部
使用する以外は実施例〕−と同様に行った。結果を第1
表に示す。
実施例6 実施例1において有機スルホン酸塩として使用したジブ
チルナフタレンスルホン酸ナトリウムに代えてジブチル
ナフタレンスルホン酸リチウム0.8部を使用する以外
は実施例1と同様に行った。
結果を第1表に示す。
実施例7 実施例1において有機スルホン酸塩として使用したジブ
チルナフタレンスルホン酸ナトリウムに代えて、炭素原
子数が8〜20で平均の炭素原子数が14であるアルキ
ルスルホン酸ナトリウム混合物の0.8部を使用する以
外は実施例1と同様に行った。結果を第1表に示す。
実施例8 実施例1において有機スルホン酸塩として使用したジブ
チルナフタレンスルホン酸ナトリウムに代えてドデシル
ベンゼンスルホン酸テトラブチルホスホニウム0.8部
を使用する以外は実施例1と同様に行った。結果は第1
表の通りである。
実施例9 実施例1において有機スルホン酸塩として使用したジブ
チルナフタレンスルホン酸ナトリウムに代えて、炭素原
子数が8〜20で平均の炭素原子数が14であるアルキ
ルスルホン酸テトラブチルホスホニウム混合物0.8部
を使用する以外は実施例1と同様に行った。結果は第1
表に示した。
実施例10 実施例1において有機スルホン酸塩として使用したジブ
チルナフタレンスルホン酸ナトリウムに代えて、下記の
化学式 %式% で表わされる化合物18部を使用する以外は実施例1と
同様に行った。結果を第1表に示す。
実施例11 実施例]において有機スルホン酸塩として使用したジブ
チルナフタレンスルホン酸ナトリウムに代えて、下記の
化学式 %式% ) で表わされる化合物0.8部を使用する以外は実施例1
と同様に行った。結果は第1表の通りである。
比較例1 実施例1において有機スルホン酸塩として使用したジブ
チルナフタレンスルホン酸ナトリウムを使用しない以外
は実施例1と同様に行った。結果は第1表に示しな。
比較例2 実施例1において使用した水不溶性のポリオキシエチレ
ン系ポリエーテルに代えて水溶性の、平均分子量が2万
であるポリオキシエチレングリコール2部を使用し、ま
た有機スルホン酸塩として使用したジブチルナフタレン
スルホン酸ナトリウムに代えて炭素原子数が8〜20で
平均の炭素原子数が14であるアルキルスルホン酸ナト
リウム混合物を0.8部使用する以外は実施例1と同様
に行って極限粘度0.640、軟化点261℃のポリマ
ーチップを得た。
このチップを常法により乾燥し、紡糸口金に中0、15
mm、直径1.0mmである円形スリットの4@所が閉
じた円弧状の開口部をもつ紡糸孔を24個穿設したもの
を使用して295℃で溶融紡糸し、次いで延伸つ熱処理
を行って中空率が6%である、75デニール/24フイ
ラメントの中空繊維マルチフィラメントを得た。
以下実施例1と同様に編成、精練、プリセット、アルカ
リ減I処理、染色、還元洗浄を行った。摩擦帯電圧、染
色布の視感染色性および耐フィブリル性の評価結果を第
1表に示した。
実施例12 実施例1に記載の方法によって製造した変性ポリエチレ
ンテレフタレートチップを、20℃に維持した回転冷却
ドラム上に溶融押出して未延伸フィルムを形成し、この
未延伸フィルムを機械軸方向に、3.6倍に延伸し、引
続いてこれを105℃で横方向に3.9倍に延伸し、更
に205℃で熱処理して、厚み14zzmの二軸配向ポ
リエステルフィルムを得た。このフィルムは、表面固有
抵抗値が7.5×1010Ω/′口であり、異物の付着
が起こりにくく、且つ耐熱水性に極めて優れた帯電防止
フィルムであった。
実施例13 極限粘度0.88、軟化点226℃のポリブチレンテレ
フタレート(酸化防止剤としてイルガノックス1076
 (チバ・ガイギー社¥IIJ>を0.2%含有〉10
0部に対して、実施例1で用いた水不溶性のポリオA・
ジエチレン系ポリエーテル1.0部およびノニルナフタ
レンスルホン酸ナトリウム1.0部をトライブレンドし
、250℃に設定した5オンスのスクリューインライン
型射出成形機を使用して成形し、3 mmX 60mm
X 60mmの角板を作成した。この角板を用いて初期
、および湧水で30時間処理し乾燥した後の表面固有抵
抗を測定した。初期および湧水処理後の表面固有抵抗値
はそれぞれ2.5 XIO”Ωおよび2.5 XIO”
Ωであり、湧水処理しても全く片かがなく、初期制電性
能およびその耐熱水性に優れていた。
比較例3 実施例13において有機スルホン酸塩として用いたノニ
ルナフタレンスルホン酸ナトリウムを使用しない以外は
実施例13と同様に行った。初期表面固有抵抗値は3.
7 XlO12Ωで、湧水処理後の表面固有抵抗値は3
.8 XlO12Ωであった。
比較例4 実施例13において用いた水不溶性のポリオキシエチレ
ン系ポリエーテルに代えて平均分子量が20、000の
水溶性ポリオキシエチレングリコールを1部、および有
機スルホン酸塩としてノニルベンゼンスルホン酸ナトリ
ウムに代えてドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム1
部を使用する以外は実施例13と同様に行った。初期表
面固有抵抗値の92 XIO”Ωに対し、湧水処理後の
表面固有抵抗値は8.6 Xl011Ωであり、清水耐
久性が不良であった。

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)(a)芳香族ポリエステル100重量部に (b)水不溶性ポリオキシエチレン系ポリエーテル0.
    2〜30重量部、 および(c)該芳香族ポリエステルと実質的に非反応性
    の有機スルホン酸塩0.05〜10重量部を含有せしめ
    てなる制電性ポリエステル組成物。
  2. (2)水不溶性のポリオキシエチレン系ポリエーテルが
    下記一般式( I ) ▲数式、化学式、表等があります▼・・・( I ) [式中、Zは1〜6個の活性水素原子を有する有機化合
    物残基、R^1は炭素原子数6以上のアルキレン基又は
    置換アルキレン基、R^2は水素原子、炭素原子数1〜
    40の一価の炭化水素基、炭素原子数2〜40の一価の
    ヒドロキシ炭化水素又は炭素原子数2〜40の一価のア
    シル基、lはl≧70/kを満足する整数、mは1以上
    の整数]で表わされるポリオキシエチレン系ポリエーテ
    ルである請求項(1)に記載の制電性ポリエステル組成
    物。
  3. (3)有機スルホン酸塩が下記一般式(II)〜(V)で
    表わされる化合物からなる群より選ばれた少なくとも1
    種である請求項(1)または(2)に記載の制電性ポリ
    エステル組成物。 RSO_3M・・・(II) RSO_3PR_1R_2R_3R_4・・・(III)
    R_5O(R_6O)_n(CH_2)_pSO_3M
    ・・・(IV)R_5O(R_6O)_n(CH_2)_
    pSO_3PR_1R_2R_3R_4・・・(V)[
    式中、Rは炭素原子数3〜30のアルキル基あるいは炭
    素原子数7〜40のアリール基またはアルキルアリール
    基、Mはアルカリ金属、R_1、R_2、R_3および
    R_4はアルキル基またはアリール基を表わし、それぞ
    れ同一でも異なっていてもよく、R_5は一価の炭化水
    素基、R_6はアルキレン基、nは重合度を示す正の整
    数、pは1〜4の整数を表わす。]
  4. (4)有機スルホン酸塩が、該芳香族ポリエステルと溶
    融混合した後急冷した際に透明な組成物を与える化合物
    及び/又は該水不溶性ポリオキシエチレン系ポリエーテ
    ルと実質的に混和性の化合物である請求項(3)に記載
    の制電性ポリエステル組成物。
  5. (5)有機スルホン酸塩が下記一般式(VI)で表わされ
    る化合物より選ばれた少なくとも1種である請求項(1
    )又は(2)に記載の制電性ポリエステル組成物。 R′SO_3M・・・(VI) [式中、R′は炭素原子数14〜40のアルキルナフチ
    ル基、Mはアルカリ金属を表わす。]
  6. (6)有機スルホン酸塩が下記一般式(VII)で表わさ
    れる化合物より選ばれた少なくとも1種である請求項(
    1)又は(2)に記載の制電性ポリエステル組成物。 R″SO_3Li・・・(VII) [式中、R″は炭素原子数10〜40のアルキルフェニ
    ル基を表わす。]
  7. (7)(a)芳香族ポリエステル100重量部に(b)
    水不溶性ポリオキシエチレン系ポリエーテル0.2〜3
    0重量部、および(c)該芳香族ポリエステルと実質的
    に非反応性の有機スルホン酸塩0.05〜10重量部を
    含有せしめてなる組成物で形成されていることを特徴と
    する制電性ポリエステル繊維。
  8. (8)水不溶性のポリオキシエチレン系ポリエーテルが
    下記一般式( I ) ▲数式、化学式、表等があります▼・・・( I ) [式中、Zは1〜6個の活性水素原子を有する有機化合
    物残基、R^1は炭素原子数6以上のアルキレン基又は
    置換アルキレン基、R^2は水素原子、炭素原子数1〜
    40の一価の炭化水素基、炭素原子数2〜40の一価の
    ヒドロキシ炭化水素又は炭素原子数2〜40の一価のア
    シル基、lはl≧70/kを満足する整数、mは1以上
    の整数]で表わされるポリオキシエチレン系ポリエーテ
    ルである請求項(7)に記載の制電性ポリエステル繊維
  9. (9)有機スルホン酸塩が下記一般式(II)〜(V)で
    表わされる化合物からなる群より選ばれた少なくとも1
    種である請求項(7)又は(8)に記載の制電性ポリエ
    ステル繊維。 RSO_3M・・・(II) RSO_3PR_1R_2R_3R_4・・・(III)
    R_5O(R_6O)_n(CH_2)_pSO_3M
    ・・・(IV)R_5O(R_6O)_n(CH_2)_
    pSO_3PR_1R_2R_3R_4・・・(V)[
    式中、Rは炭素原子数3〜30のアルキル基あるいは炭
    素原子数7〜40のアリール基又はアルキルアリール基
    、Mはアルカリ金属、R_1、R_2、R_3及びR_
    4はアルキル基またはアリール基を表わし、それぞれ同
    一でも異なっていてもよく、R_5は一価の炭化水素基
    、R_6はアルキレン基、nは重合度を示す正の整数、
    pは1〜4の整数を表わす。]
  10. (10)有機スルホン酸塩が、該芳香族ポリエステルと
    溶融混合した後、急冷した際に透明な組成物を与える化
    合物及び/又は該水不溶性ポリオキシエチレン系ポリエ
    ーテルと実質的に混和性の化合物である請求項(9)に
    記載の制電性ポリエステル繊維。
  11. (11)有機スルホン酸塩が下記一般式(VI)で表わさ
    れる化合物より選ばれた少なくとも1種である請求項(
    7)又は(8)に記載の制電性ポリエステル繊維。 R′SO_3M・・・(VI) [式中、R′は炭素原子数14〜40のアルキルナフチ
    ル基、Mはアルカリ金属を表わす。]
  12. (12)有機スルホン酸塩が下記一般式(VII)で表わ
    される化合物より選ばれた少なくとも1種である請求項
    (7)又は(8)に記載の制電性ポリエステル繊維。 R″SO_3Li・・・(VII) [式中、R″は炭素原子数10〜40のアルキルフェニ
    ル基を表わす。]
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