JP2011149137A - 極細ポリエステルフィラメント仮撚加工糸 - Google Patents

極細ポリエステルフィラメント仮撚加工糸 Download PDF

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Abstract

【課題】カチオン染料で染色可能なポリエステル繊維に関し、優れたソフト性とドライ感を織編物に与えることができるポリエステル仮撚加工糸を提供する。
【解決手段】金属スルホネート基を含有するイソフタル酸成分が全カルボン酸に対し0.7〜2.4モル%、かつ、重量平均分子量90〜6000のポリアルキルグリコール成分がポリエステルに対し0.2〜10重量%共重合した改質ポリエステルからなり、単糸繊度が1.2dtex以下、伸度25〜50%、伸び15%における強度が2.0〜2.4cN/dtexであるポリエステル仮撚加工糸。
【選択図】なし

Description

本発明はカチオン染料で染色可能なポリエステル繊維に関し、優れたソフト性とドライ感、マイルドな光沢を織編物に与えることができるポリエステル仮撚加工糸に関するものである。
単糸繊度が小さいマイクロファイバーから構成された仮撚加工糸は、織編物とした際に通常の糸条に比較してソフト性、ドライ感等が優れているため、インナー衣料を始め広範な用途に用いられる。しかし、品位の高いものとするためには単糸繊度をより小さくすることが要求され、その生産は困難性を増している。
特に、ポリエステル繊維の発色性改良を目的に酸金属塩基を含有するイソフタル酸成分を共重合したカチオン可染改質ポリエステルでは、その溶融粘度を低くする目的から、重合度を低くしているため、得られる繊維の強度が低下することから曳糸性が極めて悪く、紡糸中に単糸切れが頻発し紡糸困難である。また、仮に紡糸できたとしても該素材の強度が低いこともあり、仮撚加工で毛羽や断糸が発生する。
この対策として、改質ポリエステルの共重合成分をスルホン酸4級ホスホニウム塩に変更することで3000m/分以上で紡糸して、単糸繊度0.8dtex以下の極細仮撚加工糸を得る方法が提案されている(特許文献1)。また、共重合成分がスルホン酸金属塩の場合でも特定の油剤を使用することにより仮撚加工時の毛羽、断糸を抑制する方法が提案されている(特許文献2)。
しかしながら、これらの方法ではカチオン可染改質ポリエステル極細仮撚加工糸の製造は可能になるものの、得られる仮撚加工糸は初期引張応力が高く、織編物としたときにソフト性に欠けるという欠点があった。
特開2008−240169号公報 特開2006−249606号公報
本発明の目的は、前記した従来技術の問題を解決し、発色性、優れたソフト性、ドライ感、マイルドな光沢を織編物に与えることができるポリエステル仮撚加工糸に関するものである。
本発明は、上記課題を解決するため、以下の構成を採用する。
(1)金属スルホネート基を含有するイソフタル酸成分が全カルボン酸に対し0.7〜2.4モル%、かつ、重量平均分子量90〜6000のポリアルキレングリコール成分がポリエステルに対し0.2〜10重量%共重合した改質ポリエステルからなり、単糸繊度が1.2dtex以下、伸度が25〜50%、伸び15%における強度が2.0〜2.4cN/dtexであることを特徴とするポリエステル仮撚加工糸。
(2)仮撚加工糸の伸度が35〜50%であることを特徴とする請求項1記載のポリエステル仮撚加工糸
(3)仮撚加工糸の結晶化度が55〜65%であることを特徴とする請求項1または2記載のポリエステル仮撚加工糸。
(4)仮撚加工糸の収縮応力最大値が0.150〜0.250cN/dtexであることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のポリエステル仮撚加工糸。
(5)仮撚加工糸中に含まれる酸化チタンの含有量が0.03〜3.0重量%であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載のポリエステル仮撚加工糸。
(6)請求項1〜5のいずれか1項に記載のポリエステル仮撚加工糸を用いて製編織したインナー用途向けポリエステル織編物。
本発明によれば、以下に説明する通り単繊維度1.2dtex以下、伸度25〜50%、伸び15%における強度が2.0〜2.4cN/dtexとすることで、従来のカチオン可染改質ポリエステル仮撚加工糸では得られなかった優れたソフト性、ドライ感を有するポリエステル極細仮撚加工糸を提供することにある。また、仮撚り加工糸中に含まれる酸化チタンの含有量を0.03〜3.0%とすることで、加工工程の糸道ガイド等の摩耗が少なく、ヒケの極めて少ない高品位な織編物を構成する仮撚加工糸を得ることができる。
以下、本発明の実施の形態について詳細に説明する。
本発明におけるポリエステルとは、繊維形成性の優れたポリエステルであり、エチレンテレフタレート単位を少なくとも80モル%以上含むものを指し、さらに、金属スルホネート基を含有するイソフタル酸成分(SI成分)が全カルボン酸に対し0.7〜2.4モル%、重量平均分子量90〜6000のポリアルキレングリコール成分がポリエステルに対し0.2〜10重量%共重合したカチオン染料で染色可能な改質ポリエステルである。
金属スルホネート基を含有するイソフタル酸として、例えばジメチル(5−ナトリウムスルホ)イソフタレート、ビス−2−ヒドロキシエチル(5−ナトリウムスルホ)イソフタレートが挙げられる。
ポリエステル繊維の発色性を十分付与するとともに、製糸性を良好とするためには改質ポリエステル中のSI成分は全カルボン酸に対して、0.7〜2.4モル%共重合している。SI成分の含有量が0.7モル%未満では、十分な鮮明性のある染色品が得られない。SI成分の含有量が2.4モル%を超える場合、繊維の機械的特性(強度等)が低下する。
またポリアルキレングリコール成分の重量平均分子量は、繊維の発色性及び改質ポリエステルの融点低下に起因して、繊維の高次加工性が低下するのを防ぐ点から90〜6000であることが必要である。ポリアルキレングリコール成分の重量平均分子量は6000より大きい場合、耐熱性が劣る。
前記の重量平均分子量90〜6000のポリアルキレングリコール成分の例としては、
HO−(CH−CH−O)−R−O−(CH−CH−O)
(式中Rは炭素原子数2〜20の直鎖、環状、側鎖を有する2価の脂肪族炭化水素基、m、nは同一または異なる整数で1≦m+n≦100である)で示されるグリコール、ビスフェノールA−エチレンオキサイド付加物などが挙げられる。
重量平均分子量90〜6000のポリアルキレングリコール成分の共重合量はソフト性、発色性及び染色布として耐光堅牢度及び耐熱性の観点から、改質ポリエステルに対して0.2〜10重量%である。ポリアルキレングリコール成分の共重合量が改質ポリエステルに対して10重量%より多い場合、耐熱性、強度等機械的特性が低下する。ポリアルキレングリコール成分の共重合量が改質ポリエステルに対して0.2重量%未満の場合、発色性、ソフト性が低下する。
前記した金属スルホネート基を含有するイソフタル酸成分と、重量平均分子量90〜6000のポリアルキレングリコール成分を特定量共重合した改質ポリエステルを適用することによって、糸強度、製糸性、高次加工通過性、発色性、耐光性、着用性等を同時に満足させることができる。
本発明は、前記した特定成分を特定量共重合した改質ポリエステルを用いて公知の方法で引取速度2000〜3500m/分の範囲で溶融紡糸を行うことにより得ることができる。該紡糸速度で巻き取った糸は部分配向糸である。
ここで得られる部分配向糸の糸断面形状は丸断面の他、3葉以上の異形断面、中空断面が挙げられるが、これらに限らない。
前記の溶融紡糸により得た部分配向糸を、次に延伸仮撚加工することで、ポリエステル仮撚加工糸とする。
仮撚加工方法としては公知の方法を採用することができる。例として、仮撚ヒーター(第1ヒーター)が温度130〜240℃、好ましくは150〜210℃の接触式ヒーターを有する延伸仮撚加工機を用いて加工する。更に第2ヒーター(2HT)を用いることで捲縮性を低下させてもよい。この場合の2HTとしては接触式でも非接触式でも良いが、第2ヒーター温度は120〜220℃、好ましくは140〜190℃の範囲が適当である。加工倍率は引取速度により異なるが1.3〜1.8倍の範囲が適当である。
また、本発明の仮撚加工糸の単糸繊度としては、1.2dtex以下であり、好ましくは0.5〜1.0dtexの範囲である。単糸繊度が1.2dtexを超える場合、繊維の曲げ剛さが増すことから、これを用いて作製した織編物はソフト性に欠けたものとなる。単糸の強力や、紡糸時の糸切れを防止するため単糸繊度は0.5dtex以上が好ましい。
本発明の仮撚加工糸の伸度は25〜50%である。伸度の下限値は、より好ましくは30%以上であり、更に好ましくは35%以上である。伸度が25%未満の場合、仮撚加工時に糸切れが多発する。また、伸度の上限値は、より好ましくは48%以下、更に好ましくは45%以下である。伸度が50%を超える場合、これを用いて織編物を作製する際にヒケが発生することから染色斑、光沢不良による布帛表面品位の低下を生じる。
本発明の仮撚加工糸の伸び15%における強度は2.0〜2.4cN/dtexとする。伸び15%における強度が2.0cN/dtex未満の場合、この繊維のタフネスが低いことから、仮撚加工時に糸切れが多発する。また、伸び15%における強度が2.4cN/dtexを超えると、繊維の曲げ剛性が増すことから、これを用いて作製した織編物はソフト性に欠けたものとなる。より好ましくは2.1〜2.3cN/dtex以下である。
本発明の仮撚加工糸は、その結晶化度が55〜65%の範囲内であることが好ましい。結晶化度を55%以上とし、延伸仮撚加工において繊維の脆化を抑制し、糸切れを防止する。結晶化度を65%以下とし、曲げ剛性を抑制し、延伸仮撚加工において毛羽を防止し、これを用いて作製した織編物はソフト性に優れたものとなる。より好ましくは58〜63%の範囲である。
本発明の仮撚加工糸の収縮応力最大値としては0.150〜0.250cN/dtexであることが好ましい。収縮応力最大値が0.250cN/dtex以下とすることにより、熱処理時の織編物の密度を適正化でき、これを用いて作製した織編物はソフト性に優れたものとなる。収縮応力最大値が0.150cN/dtex以上として、これを用いて作製した織編物は、ソフト性に優れたものになる。より好ましくは0.170〜0.230cN/dtexである。
本発明のポリエステル繊維の酸化チタン含有量としては0.03〜3.0重量%の範囲であり、更に好ましくは0.07〜1.7重量%の範囲である。酸化チタン含有量が0.03〜3.0重量%の範囲では、繊維表面に存在する酸化チタン粒子の影響により繊維の摩擦抵抗が低くなり、織編物作製の際、糸道ガイド等との摩擦が減少するため、過張力の発生が少なく、結果として染め斑、光沢不良による布帛表面品位の低下の極めて少ない良好な品質の布帛を得ることができる。酸化チタン含有量が0.03重量%以上として過張力を避け、染め斑、光沢不良による布帛表面品位の低下を防止する。一方、酸化チタン含有量が3.0重量%以下として、糸強度の低下を防止して、糸切れを抑制する。また、糸道ガイド、針の摩耗も抑制する。
本発明のポリエステル繊維は酸化チタン以外のその他の金属微粒子を含有することができる。制菌性向上を狙った銀化合物、亜鉛化合物、蓄熱・保温効果を狙ったジルコニウム化合物等、他の機能性金属微粒子でもよい。また、その場合の金属微粒子含有量は機能性を考慮して決定される。
更に、本発明のポリエステル繊維はそのソフト性、ドライ感の特徴を活かすことにより、インナー用途の織編物として使用するのが好適である。このインナー用途では十分なソフト性、ドライ感を活かすことが可能である。
以下、実施例により本発明を詳細に説明する。実施例中に使用した各特性値は次の測定法により求めた。
(1)伸度
ORIENTEC社製のTENSILON RTC−1210Aを用いて気温20℃、湿度65%の条件下、試長200mm、初荷重1/11.1g/dtex、引張速度200mm/分の条件で測定した応力−歪み曲線の応力が最大となる位置の伸度から求めた。
(2)伸び15%における強度
伸度と同様の試験にて得た応力−歪み曲線から試長が15%伸びた際の応力を求め、これを総繊度で割ることで値を求めた。
(3)結晶化度
SHIMADZU社製のAccuPyc1330を用いてサンプル量6g、25℃でヘリウムガスを使用する条件下にてポリエステル仮撚加工糸の密度dを求め、これと下記計算式から結晶化度を求めた
結晶化度(%)=dc×(d−da)/d×(dc−da)×100
da:完全非晶密度(1.335g/cm
dc:完全結晶密度(1.501g/cm
d :仮撚加工糸密度 (g/cm
(4)収縮応力
カネボウエンジニアリング社製のTHERMAL STRESS TESTER TYPE KE−2Sを用いて試長100mm(ループ状)、初加重1/11.1g/dtex、設定温度220℃、加熱速度300℃/120秒の条件で収縮応力曲線を求め、応力値が最大となる点から収縮応力最大値を求めた。
(5)酸化チタン含有量
仮撚加工糸を320±20℃で加熱したプレス機でプレスし、厚さ約3mmの円盤状に成形してサンプルを作成し、これをリガク社製の蛍光X線分析装置(FLX)ZSX100eを用いて値を求め、この値と含有量既知のサンプルで予め作成した検量線から酸化チタン含有量に換算して求めた。
また、得られた布帛を次の(1)〜(6)で評価した。
(1)発色性
染料アイゼンカチオンブルーGLH0.7%owf、助剤に酢酸0.5cc/L、酢酸ソーダ0.15g/Lの染液の中に試験糸から目付145g/mで作製した丸編物を投入し、50℃で15分染色後に98℃/30分の条件で昇温し、更に20分間撹拌染色を行った。これを乾燥後、ディライト下で基準サンプルとの1対比較を行い、「極めて優れている」は◎、「優れている」は○、「普通」は△、「劣っている」は×の4段階で評価した。なお、基準試料はカチオン可染性ポリエステル仮撚加工糸84dtex−36フィラメントとし、これを「極めて優れている:◎」とし、○以上を合格とした。
(2)光沢感
試験糸から目付145g/mで丸編物を作製し、基準試料との一対比較による感能試験を実施し、「極めて優れている」は◎、「優れている」は○、「普通」は△、「劣っている」は×の4段階で評価した。なお、基準試料はカチオン可染性ポリエステル仮撚加工糸84dtex−36フィラメントとし、該糸から成る丸編物を「普通:△」として評価し、○以上を合格とした。
(3)ソフト性、ドライ感
試験糸から目付145g/mで丸編物を作製し、基準試料との一対比較による感能試験を実施し、「極めて優れている」は◎、「優れている」は○、「普通」は△、「劣っている」は×の4段階で評価した。なお、基準試料はカチオン可染性ポリエステル仮撚加工糸84dtex−36フィラメントとし、該糸から成る丸編物を「劣っている:×」として評価し、○以上を合格とした。
(4)製糸性
紡糸の糸切れ回数により「1回/t以下」は○、「5回/t以下」は△、「5回/tより多い」は×の3段階で評価した。△以上を合格とした。
(5)布帛表面品位
試験糸から目付145g/mで丸編物を作製し、これを60℃、20分精練後、湯洗、水洗した後、120℃、40分で染色を行った。得られた編地の染め品位および表面風合いを次の3段階で評価し、△以上を合格とした
○:染色斑の欠点がなく、表面均一性が良好
△:染色斑の欠点はないが、表面均一性が不良
×:染色斑の欠点があり、表面均一性が不良
(6)ガイド摩耗
厚さ0.5mmの銅板の上端を糸張力0.5g/d、走行速度150m/min分にて銅板と糸条との角度90°で30分間走行させた後の銅板の摩耗の深さを顕微鏡で測定し、酸化チタン濃度0.07%を基準として相対的に次の3段階で評価し、○以上を合格とした
◎:同等レベル
○:わずかに悪化
×:顕著に悪化
実施例1
ジメチル(5−ナトリウムスルホ)イソフタル酸が全カルボン酸に対し、1.6モル%、重量平均分子量1000のポリエチレングリコールがポリエステルに対して1.2重量%共重合した改質ポリエチレンテレフタレートを用い、冷却装置としてユニフロー型チムニーを設置した溶融紡糸装置にて、引取速度3000m/分で部分配向糸を採取した。該部分配向糸を用いて、公知の方法により加工速度453.6m/分、加工倍率1.6倍、1stヒーター温度160℃で延伸仮撚を行い、84dtex/96フィラメントのポリエステル仮撚加工糸を得た。得られた仮撚加工糸特性を表1に示す。このようにして得られた仮撚加工糸は、単糸繊度0.9dtex、伸度42%、伸び15%における強度2.1cN/dtex、結晶化度63%、収縮応力最大値0.194cN/dtexであった。該仮撚加工糸を用いて作製した丸編物は発色性、ソフト性に優れ、ドライ感とマイルドな光沢を有しており、また製糸性は良好であった。
実施例2、3、4及び比較例1
実施例1において、得られるポリエステル仮撚加工糸を実施例2は84dtex/72フィラメント、実施例3は84dtex/144フィラメント、実施例4は84dtex/288フィラメント、比較例1は84dtex/36フィラメントにする以外は同様の方法で紡糸・延伸仮撚加工を実施し、ポリエステル仮撚加工糸を得た。得られた仮撚加工糸特性を表1に示す。実施例2及び実施例3で得た仮撚加工糸を用いて作製した丸編物は発色性、ソフト性に優れ、ドライ感とマイルドな光沢を有しており、また製糸性は良好であった。実施例4で得た仮撚加工糸を用いて作製した丸編物も発色性、ソフト性に優れ、ドライ感とマイルドな光沢を有していたが、製糸性は若干劣るものとなった。これに対して、比較例1で得た仮撚加工糸を用いて作製した丸編物はソフト性に欠け、ドライ感、光沢に劣るものとなった。
Figure 2011149137
実施例5、6及び比較例2、3
実施例1において使用するイソフタル酸成分量を全カルボン酸に対し1.6モル%から実施例5は0.7モル%、実施例6は2.4モル%、比較例2は3.0モル%、比較例3は0.5モル%にする以外は同様の方法で紡糸・延伸仮撚加工を実施し、ポリエステル仮撚加工糸を得た。得られた仮撚加工糸特性を表2に示す。実施例5及び実施例6で得た仮撚加工糸を用いて作製した丸編物は発色性、ソフト性に優れ、ドライ感とマイルドな光沢を有しており、また製糸性は良好であった。これに対して、比較例2で得た仮撚加工糸を用いて作製した丸編物も発色性、ソフト性に優れ、ドライ感、マイルドな光沢を有していたが、製糸性が悪く糸切れが多発した。また、比較例3で得た仮撚加工糸を用いて作製した丸編物は発色性に欠けるものとなった。
実施例7、8及び比較例4
実施例1において使用するポリアルキレングリコール重量平均分子量を1000から実施例7は90、実施例8は6000、比較例4は8000とする以外は同様の方法で紡糸・延伸仮撚加工を実施し、ポリエステル仮撚加工糸を得た。得られた仮撚加工糸特性を表2に示す。実施例7及び実施例8で得た仮撚加工糸を用いて作製した丸編物は発色性、ソフト性に優れ、ドライ感とマイルドな光沢を有しており、また製糸性は良好であった。これに対して、比較例4で得た仮撚加工糸から作製した丸編物は発色性に欠けるものとなった。
Figure 2011149137
実施例9、10及び比較例5、6
実施例1において使用するポリアルキレングリコールの共重合量を1.2重量%から実施例9は0.2重量%、実施例10は10重量%、比較例5は0.1重量%、比較例6は13重量%とする以外は同様の方法で紡糸・延伸仮撚加工を実施し、ポリエステル仮撚加工糸を得た。得られた仮撚加工糸特性を表3に示す。実施例9及び実施例10で得た仮撚加工糸を用いて作製した丸編物は発色性、ソフト性に優れ、ドライ感とマイルドな光沢を有しており、また製糸性は良好であった。これに対して、比較例5で得た仮撚加工糸から作製した丸編物は発色性、ソフト性に欠けるものとなった。また、比較例6で得た仮撚加工糸は発色性に欠け、製糸性についても劣るものとなった。
Figure 2011149137
実施例11、12、13、14、15及び比較例7、8
実施例1において、引取速度や加工倍率を変更し、伸度をそれぞれ実施例11(引取速度3300m/分)は25%、実施例12(加工倍率1.7倍)は35%、実施例13(加工倍率1.6倍)は40%、実施例14(加工倍率1.54倍)は47%、実施例15(加工倍率1.52倍)は49%、比較例7(加工倍率1.8倍)は23%、比較例8(加工倍率1.4倍)は60%とした以外は同様の方法で紡糸・延伸仮撚加工を実施し、ポリエステル仮撚加工糸を得た。得られた仮撚加工糸特性を表4に示す。実施例11、12、13、14及び15で得た仮撚加工糸を用いて作製した丸編物はいずれも発色性、ソフト性に優れ、ドライ感とマイルドな光沢を有しており、また製糸性は良好であった。これに対し、比較例7を用いて作製した丸編物はソフト性に欠けるものとなった。また、比較例8の仮撚加工糸を用いて作製した丸編物はソフト性には優れていたが、ヒケが発生し、発色性、布帛表面品位に欠けるものとなった。
Figure 2011149137
実施例16、17、18、19及び20
実施例1において、糸中の酸化チタン含有量を変更し、それぞれ実施例16は0.03%、実施例17は1.70%、実施例18は3.0%、実施例19は0%、実施例20は5.0%とした以外は同様の方法で紡糸・延伸仮撚加工を実施し、ポリエステル仮撚加工糸を得た。得られた仮撚加工糸特性を表5に示す。実施例16、17、18で得た仮撚加工糸を用いて作製した丸編物はいずれも発色性、ソフト性、光沢に優れ、ドライ感を有していた。
これに対し、実施例19の仮撚加工糸は糸道ガイド等との擦過により過張力が発生しやすく、ヒケが発生することから、これを用いて作製した丸編物には染め斑、光沢不良が発生し、布帛表面品位がやや低くなった。
また、実施例20の仮撚加工糸からなる糸の布帛表面品位は良好であったが、発色性、光沢性に劣り、糸表面に露出した酸化チタンと糸道ガイドの擦過により、ガイド摩耗が発生した。
Figure 2011149137

Claims (6)

  1. 金属スルホネート基を含有するイソフタル酸成分が全カルボン酸に対し0.7〜2.4モル%、かつ、重量平均分子量90〜6000のポリアルキルグリコール成分がポリエステルに対し0.2〜10重量%共重合した改質ポリエステルからなり、単糸繊度が1.2dtex以下、伸度が25〜50%、伸び15%における強度が2.0〜2.4cN/dtexであることを特徴とするポリエステル仮撚加工糸。
  2. 仮撚加工糸の伸度が35〜50%であることを特徴とする請求項1記載のポリエステル仮撚加工糸。
  3. 仮撚加工糸の結晶化度が55〜65%であることを特徴とする請求項1または2記載のポリエステル仮撚加工糸。
  4. 仮撚加工糸の収縮応力最大値が0.150〜0.250cN/dtexであることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のポリエステル仮撚加工糸。
  5. 仮撚加工糸中に含まれる酸化チタンの含有量が0.03〜3.0重量%であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載のポリエステル仮撚加工糸。
  6. 請求項1〜5のいずれか1項に記載のポリエステル仮撚加工糸を用いて製編織したインナー用途向けポリエステル織編物。
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