JPH08176936A - 高発色性・吸水性および高キシミ感を有するポリエステル系ストレッチ編織物およびその製造方法 - Google Patents

高発色性・吸水性および高キシミ感を有するポリエステル系ストレッチ編織物およびその製造方法

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JPH08176936A
JPH08176936A JP6324761A JP32476194A JPH08176936A JP H08176936 A JPH08176936 A JP H08176936A JP 6324761 A JP6324761 A JP 6324761A JP 32476194 A JP32476194 A JP 32476194A JP H08176936 A JPH08176936 A JP H08176936A
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polyester
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Seiji Morita
精次 森田
Norimichi Nagaoka
徳恭 長岡
Yoshiaki Sato
慶明 佐藤
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Toray Industries Inc
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Abstract

(57)【要約】 【構成】(1) 塩基性染料可染性ポリエステル糸と弾性糸
との編織物であり、該塩基性染料可染性ポリエステル糸
の表面から糸の内部方向に複数個のクサビ状の溝を有
し、かつ弾性糸の混率が3重量%以上であるポリエステ
ル系ストレッチ編織物。(2) 塩基性染料可染性ポリエス
テルをA成分とし、A成分よりアルカリ減量速度が速く
かつ配置を特定化したB成分との複合糸と、所定混率の
弾性糸とを交編織し、次にアルカリ処理してB成分を減
量・除去し、複合糸表面から糸の内部方向にクサビ状の
溝を形成させるポリエステル系ストレッチ編織物の製造
方法。 【効果】高発色性と吸水性及び高キシミ感を有し、衣料
用素材、特にスポーツ用、インナー用として有用であ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はポリエステル系ストレッ
チ編織物およびその製造方法に関する。更に詳しくは、
衣料用素材、特にスポーツ衣料およびインナー用素材と
して従来品以上の高い発色性を有し、吸水性,高キシミ
感と経方向、緯方向に十分なストレッチ性を有し、良好
な鮮明性と新規風合い、特にドライでソフト感に優れた
高品位のポリエステル系ストレッチ編織物およびその製
造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】ポリエステル繊維は、機械的性質、化学
的性質、イージーケア性、光沢性等の優れた特性から一
般衣料用として広く利用されている。特に最近ではスポ
ーツ衣料用素材として注目され、あらゆるスポーツ衣料
分野で広く利用されている。
【0003】ところが、最近のスポーツ衣料はニーズの
多様化および個性化によってさらに高い発色性や鮮明
性、吸水性および良好な風合いとストレッチ性が望まれ
て、いくつかの技術が開発され商品化されつつある。
【0004】発色性に優れたポリマとしては塩基性染料
可染性ポリエステルが良く知られている。従来から塩基
性染料可染性ポリエステルとして、例えば特公昭34−
10497号公報などで金属スルホネート基を有するイ
ソフタル酸成分、例えば 5−ナトリウムスルホイソフ
タル酸成分を共重合させたものが知られている。
【0005】しかし、このポリエステルでは発色性を満
足なレベルに上げるためには金属スルホネート基を有す
るイソフタル酸成分(以下、S成分という)を多量に共
重合したものでなければならない。S成分を多量に共重
合したポリマは、S成分の増粘作用のため繊維として必
要な重合度のポリマでは溶融粘度が高く、紡糸を困難な
らしめていた。したがって、多量のS成分を共重合した
ポリマを通常の方法で紡糸するには、溶融粘度を通常紡
糸できる範囲にまで低下させておくためにポリマの重合
度を低くしておく必要がある。しかし、その結果は糸強
度を低下させ、製糸性、高次工程通過性の低下を生じさ
せたり、用途が著しく限定される等の欠点があった。
【0006】また、多量のS成分の共重合は糸の耐アル
カリ性の低下、染色物の耐光性の低下をも招来し、これ
によっても得られた糸の用途が制限されていた。特にス
ポーツ衣料用素材は、一般衣料に比較して糸強度は高い
方が良く、製品の耐光性も高いものが要求されてきた。
【0007】一方、スポーツ衣料およびインナー衣料は
高い吸水性能が要求され、発生した汗を速く吸収し冷感
とムレ感等の不快感を残さない新素材の開発が強く望ま
れていた。
【0008】一般に合成繊維は吸水性に乏しく、このた
め吸水性を向上させる方法として次のような各種方法が
実施または提案されている。ポリエステルにおいては、
綿と混紡することにより吸水性を向上させる方法が一般
的に採用されているが、このような方法では合成繊維を
カットファイバーにしないと採用できないという欠点、
合成繊維の優れた物理的特性を生かしきれないなどの問
題があり、いまだ満足できる方法ではなかった。
【0009】また、重合時に吸水性成分を添加あるいは
共重合させて吸水性を向上させる試みとして、ポリエス
テル重縮合時にポリアルキレングリコールを共重合また
は混合する方法(例えば特公昭44−30010号公
報)があるが、かかる方法では製糸性が低下し易く、ま
たポリエステル本来のの物理的特性が低下するという問
題があり、さらに日光により黄変してしまう等の問題が
ある。
【0010】また、重合時に特定の微粒子を添加し、繊
維形成後溶剤で処理して繊維表面に微細な凹部を形成さ
せ吸水性を向上させる提案(特公昭43−16665号
公報)等があるが、吸水性を十分付与することは困難で
あった。
【0011】また、後加工で合成繊維布帛にポリアルキ
レングリコールやアクリル酸等の処理剤を付着させる方
法は洗濯などにより脱落し易く耐久性の点で欠陥があ
り、好ましい方法ではなかった。
【0012】また、繊維の断面形状を特定の異形断面形
状とし、吸水性を向上させる方法(例えば特開昭54−
151617号公報)が多数提案されているが、十分な
吸水性を付与することができないのが実状である。
【0013】さらに、特公昭53−37927号公報に
は第一成分のポリマがフィラメントの横断面の中心より
放射状に分岐する薄層の放射状部分とくさび状でその先
端がフィラメントの中心に向かっているくさび型部分を
形成し、第二成分のポリマが第一成分の放射型部分によ
り独立するセグメント部分に分割接合され、かつセグメ
ント部分はそれぞれ対応する一つのくさび型部分と接合
された分割型複合糸が開示されている。この技術には、
得られる編織物に吸水性を付与する点について何も配慮
されていない他、このような分割型複合糸を製造するた
めの口金装置は複雑にならざるを得ず、かつ安定した複
合紡糸をすることが困難になる欠点があった。また織編
物において第一成分のポリマを除去すると、残った第二
成分のポリマは放射型部分と接触していた平坦な面が外
周部分に出てくるようになるためギラツイた光沢を示
し、品位が悪いという欠点があった。
【0014】上述の欠点を改善する方法として本発明者
等は特開昭57−128265号公報においてくさび状
の溝付き複合糸を仮撚加工糸織編物後くさび状部を溶解
除去する吸水性織編物の製造方法を提案してきた。しか
し、その公報に記載した技術では吸水性は向上するが、
発色性,ドライ感,高キシ感,ストレッチ性の面では何
ら期待するものが得られていない。
【0015】一方、従来から衣料に対するニーズの一つ
としてストレッチ化の改良が望まれている。特にスポー
ツ、インナー衣料では体の動かしやすさの点から、スト
レッチ化の要望が強く、体の一部となるような編織物が
必要となる。編織物にのストレッチ化を図るためには緯
方向の糸にケン縮性を与えたり、織編組織を工夫するこ
とである程度まで可能にあるが、さらに一層のストレッ
チ化を図るためには、繊維自体のストレッチ化が必要と
なる。その手段の一つとして繊維自身が伸縮する弾性糸
を用いることができる。
【0016】弾性糸と交編織して編織物のストレッチ化
を図る技術は公知である。例えば、特公昭62−186
57号公報には伸長抵抗応力値等の物性を特定したナイ
ロンと弾性糸との交編ニット、特開平3−19946号
公報では沸水収縮率等の物性を特定したナイロン66と
ポリウレタン弾性糸からなる水着などが提案されている
が、いずれも弾性糸との交編はポリアミド系繊維の域を
出ていないのが実状である。すなわち、特定のナイロン
糸と弾性糸との交編である程度のストレッチ化が図られ
実用化もなされているが、ポリエステルに比べ耐光堅牢
度、黄化等が劣性でこれらの改善が強く望まれていた。
【0017】上述のように、編織物の発色性を得る技
術、吸水性を得る技術、ストレッチ性を得る技術等これ
らの個々の独立した要素技術については、すでに知られ
ているが、高い発色性を有し、吸水性と高キシミ感、ド
ライ感とソフト感に優れ、しかもスポーツ、インナー用
として十分なストレッチ性を兼備したポリエステル系の
ストレッチ編織物はいまだ得られていないのが実状であ
る。
【0018】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、上記
したように高い発色性を有し、吸水性と高キシミ感、ド
ライ感とソフト感に優れ、かつ大きなストレッチ性を兼
ね備えたスポーツ、インナー用としてのポリエステル系
ストレッチ編織物を提供することにある。
【0019】
【課題を解決するための手段】本発明の上記目的は、 (1)塩基性染料可染性ポリエステルマルチフィラメン
ト糸と弾性糸とが交編織された編織物において、該塩基
性染料可染性ポリエステルマルチフィラメント糸を構成
するフィラメントに表面から糸の内部方向に複数個のク
サビ状の溝が形成されており、かつ弾性糸の混率が編織
物の3重量%以上であることを特徴とする高発色性・吸
水性および高キシミ感を有するポリエステル系ストレッ
チ編織物。 (2)塩基性染料可染性ポリエステルをA成分とし、こ
れよりもアルカリ減量速度の速いポリマをB成分とする
複合マルチフィラメント糸の横断面において、B成分が
糸表面から糸の内部方向にクサビ状に複数個存在する複
合マルチフィラメント糸と弾性糸とを交編織する際に、
弾性糸の混率を編織物の3重量%以上とし、次いでアル
カリ処理してB成分の少なくとも一部を溶解除去し、複
合マルチフィラメント糸を構成するフィラメントに表面
から糸の内部方向に複数個のクサビ状の溝を形成させる
ことを特徴とする高発色性・吸水性および高キシミ感を
有するポリエステル系ストレッチ編織物の製造方法によ
って達成される。
【0020】すなわち、まず、本発明の高発色性・吸水
性および高キシミ感を有するポリエステル系ストレッチ
編織物(以下、単に編織物という)について説明する。
本発明の編織物は塩基性染料可染性ポリエステルマルチ
フィラメント糸と弾性糸から構成されている。この編織
物に高発色性、高キシミ感を発現させるためには塩基性
染料可染性ポリエステルマルチフィラメント糸が必要で
ある。この塩基性染料可染性マルチフィラメント糸には
S成分(即ち、金属スルホネート基を含有するイソフタ
ル酸成分)を全ジカルボン酸成分に対して0.7〜2.
4モル%、および分子量90〜6000のポリアルキレ
ングリコール成分(以下、G成分という)をポリエステ
ルに対して0.2〜10重量%共重合し、固有粘度(I
V)が0.64以上の改質ポリエステルで形成されてい
ることが望ましい。
【0021】すなわち、この改質ポリエステルは従来品
の如くS成分を多量に共重合させて染色性を高めたもの
よりも糸強度が高く、塩基性染料に良好な発色性と耐光
性を示すものである。
【0022】そのS成分としては、次式で示される化合
物である。具体的にはジメチル(5−ナトリウムスル
ホ)イソフタレート、ビス−2−ヒドロキシエチル(5
−ナトリウムスルホ)イソフタレート、ビス−4−ヒド
ロキシブチル(5−ナトリウムスルホ)イソフタレー
ト、ジメチル(5−リチウムスルホ)イソフタレート等
が例示できるが、とりわけジメチル(5−ナトリウムス
ルホ)イソフタレート、ビス−2−ヒドロキシエチル
(5−ナトリウムスルホ)イソフタレートが好ましい。
【0023】
【化1】 (但し、式中MはNa、Li、Kなどのアルカリ金属を
示し、A、A’は水素、アルキル基または−(CH2
n OHを示し、n は2以上の整数を示す) このS成分は改質ポリエステルの酸成分に対し0.7〜
2.4モル%共重合させることが望ましい。共重合量が
0.7モル%未満では繊維の塩基性染料による染色性お
よび発色性が不十分であり、2.4モル%を越えるとポ
リマの溶融粘度が著しく増大し、溶融紡糸する際に適正
な濾過ができず良好な糸特性を持つ未延伸糸が得られな
い場合がある。その結果は糸強度が低くなる。
【0024】一方、G成分としては、分子量90〜60
00のものが望ましい。分子量が90未満のものは耐光
性を満足させる共重合量でも、繊維の染色性および発色
性が不十分となったり、分子量が小さいために改質ポリ
エステルの融点が低くなることに起因して繊維の製糸性
や高次加工性が不良となる場合がある。
【0025】また、分子量が6000を越えるものは改
質ポリエステル中に均一に共重合し難く、耐光性を満足
させる共重合量でも、得られる繊維の染色性および発色
性が不十分となったり、改質ポリエステルの耐酸化分解
性が低下すること、得られる編織物の抗フロスティング
性が低下するなどの欠点が発生する場合がある。これら
の諸点を勘案すると、G成分のより好ましい分子量は1
00〜4000であり、最も好ましい分子量は100〜
1200である。
【0026】上記した分子量90〜6000のG成分の
代表例としては、HO−(CH2 −CH2 −O)m R−
O−(CH2 −CH2 −O)n H(式中、Rは炭素原子
数3〜20の直鎖、環状、側鎖を有する二価の脂肪族炭
化水素基、フェニレン基、ビフェニレン基、ナフタレン
基などの二価の芳香族炭化水素基、m、nは同一または
異なる整数で1≦m+n≦100である)で示されるグ
リコール、ビスフェノールA−エチレンオキサイド付加
物、また次式で示されるポリアルキレングリコールなど
が挙げられる。 A(Cn 2nO)m H (式中、AはCe 2e+1 OまたはOH、eは1〜1
0、nは2〜5、mは2〜65の整数を示す。) これらのG成分のうち、ポリアルキレングリコールがよ
り好ましい。その理由はポリアルキレングリコールの減
粘効果が他のG成分より大きいため、良好な糸特性の繊
維を得るために必要な重合度を持つ改質ポリエステルを
得るには他のG成分よりは有利なことによる。そしてポ
リアルキレングリコールとしては、両末端にOH基を有
するポリエチレングリコールが最も好ましい。これはア
ルキレンオキサイド単位が短いほど、またグリコールを
ランダムに共重合させたものほど発色性向上効果、減粘
効果が大きいためである。
【0027】G成分の共重合量は、改質ポリエステルに
対して0.2〜10重量%の範囲が望ましい。G成分の
共重合量が0.2重量%未満では、改質ポリエステル糸
の発色性が不十分となったり、10重量%を越えると染
色布の耐光性および耐酸化分解性が低下することがあ
る。
【0028】また、改質ポリエステルの固有粘度は0.
64〜0.8が望ましい。固有粘度が0.64未満では
糸強力が弱くなったり、0.8を越えるような高粘度で
は溶融紡糸時の溶融粘度が高くなるため、紡糸温度を高
くしなければならず、複合紡糸が困難になることがあ
る。
【0029】さらに、改質ポリエステルには、本発明の
効果を阻害しない範囲で艶消剤、抗酸化剤、蛍光増白
剤、難燃剤、紫外線吸収剤等、ポリエステル分野でよく
知られた添加剤を含有させることができる。
【0030】上記改質ポリエステルからなる塩基性染料
可染性ポリエステルマルチフィラメント糸には、その糸
を構成するフィラメントに表面から糸の内部方向に複数
個のクサビ状の溝が形成されていることが必要である。
このような表面形状の塩基性染料可染性マルチフィラメ
ント糸を用いた編織物は、高発色性と高キシミ感、ドラ
イ感のある風合いと吸水性の機能が備わり、従来にない
高発色性、高キシミ感、ドライタッチでソフトな風合い
と吸水性のある編織物となる。高発色性や優れた吸水性
等を得るための溝の数は多い程、吸水性は向上するが2
0個を越えると安定した複合紡糸が困難となり発色性に
ついても20個以上では飽和状態となるので好ましくは
2〜20個、より好ましくは3〜18個である。
【0031】その溝形状は、糸表面から糸の内部方向に
向かって先細り状のクサビ形状のものが溝効果を明瞭に
発揮する上から好ましい。また溝の深さは、好ましくは
0.2μ〜2μ、より好ましくは0.5μ〜1.5μで
ある。
【0032】一方、本発明における弾性糸は従来公知の
弾性糸、即ち,ポリウレタン系弾性糸、ポリエーテル・
エステル系弾性糸およびPBT系弾性糸等が例示できる
が、これらの中でも特に物性面の優れたポリウレタン系
弾性糸が最も好ましい。
【0033】この弾性糸と上記塩基性染料可染性ポリエ
ステルマルチフィラメント糸は常法によって交編織され
てる。その際、弾性糸の混率は用途によって使いわけ、
ストレッチ性が高く要求される用途には弾性糸の混率を
多くし、逆に低ストレッチで良い分野は弾性糸の混率を
少なくする。かかる観点から編織物の望ましいストレッ
チ性は経方向の伸度が50%以上、緯方向の伸度が30
%以上、回復率が経、緯方向とも20%以上が好まし
い。このストレッチ性を得るための弾性糸の混率は編織
物に対し3重量%以上、好ましくは5重量%以上が必要
である。弾性糸の混率が3重量%未満では所望のストレ
ッチ性が得られないが、その混率があまり高くても編織
物が高価格になり利用できる分野が限定されたり、スト
レッチ性も飽和に達し十分な効果が得られない場合があ
る。
【0034】次に、本発明の編織物の製法例について説
明する。すなわち、本発明の高発色性と吸水性および高
キシミ感を有するストレッチ編織物は、まず、上述した
塩基性染料可染性ポリエステル(即ち、改質ポリエステ
ル)をA成分、これよりもアルカリ減量速度の速いポリ
マをB成分とする複合マルチフィラメント糸(以下、単
に複合糸という)を、その横断面においてB成分が糸表
面から糸の内部方向に複数個のクサビ状に存在するよう
に形成させる。
【0035】そのB成分としてはアルカリ易溶解性ポリ
マである。アルカリ易溶解性ポリマとしては、ポリエス
テルとポリアルキレングリコール類の共重合体あるいは
ブレンド体、アニオン系界面活性剤を添加したポリエス
テル、金属スルホネート基を含有したポリエステルある
いはポリエステルと金属スルホネート基を含有したポリ
エステルとのブレンド体などがある。上記成形後の複合
糸からB成分を容易にムラなく溶解除去できる点からB
成分としては上記したS成分(即ち、金属スルホネート
基を含有するイソフタル酸成分)を共重合したポリエス
テルが好ましい。特にS成分を1.5〜20モル%、か
つA成分のS成分よりも0.5モル%以上多く、共重合
したポリエステルがより好ましい。とりわけS成分が3
モル%以上であってかつA成分のS成分よりも2モル%
以上多い5−ナトリウムスルホイソフタレートと70モ
ル%以上がテレフタレートである変性ポリエチレンテレ
フタレートであるポリエステルが好ましい。
【0036】A成分に対するB成分のアルカリ処理にお
ける減量速度の比は1より大きく、好ましくは3倍以
上、より好ましくは5倍以上でないと複合糸の表面にク
サビ状の溝が十分形成されず、編織物として十分吸水性
を有するものが得られない。
【0037】また、B成分およびA成分が共にポリエス
テルの場合には複合紡糸に供給する際の両ポリマの固有
粘度をB成分の方が小さく、かつ両者の差が大きい程複
合糸の強度が向上する。このためB成分の固有粘度はA
成分の固有粘度よりも0.05以上小さいことが好まし
く、0.1以上小さいことがより好ましい。なお、複合
糸を形成するポリマには本発明の効果を阻害しない範囲
で艶消し剤、抗酸化剤、蛍光増白剤、難燃剤、紫外線の
吸収剤などよく知られた添加剤を含有させることができ
る。
【0038】次に、本発明における複合糸を図面を参照
しながら具体的に説明する。図1〜8は本発明における
複合糸の代表的な横断面を示す概略図である。すなわ
ち、図1、図2および図3の複合糸は、A成分にB成分
がほぼ等間隔でそれぞれ3つ、6つ、8つに配置されて
おり、B成分は糸表面より糸の内部方向に先細り状の形
状を呈している。図4および図5は楕円形状にB成分を
クサビ状に配置したものである。図6は三葉断面糸にお
いてA成分の外周にB成分が3つに配置され、かつB成
分は三葉形状の3つの頂点を含み、糸の内部方向に先細
り状に存在し、A成分は、糸中心部および糸中心部から
糸の表面に至る範囲に存在する複合糸の横断面形状を示
している。図7は五葉断面糸であってB成分が5つの頂
点を含み糸の内部方向に先細り状に存在する横断面形状
を示している。図8は8葉断面糸でB成分が8つの頂点
を含み糸の内部方向に先細り状に存在する横断面形状を
示している。
【0039】本発明における複合糸は、仮撚加工に供す
る必要がなく後述するが弾性糸と直接編織物を形成させ
る。したがって、糸断面の変形がなく吸水性を付与する
にはB成分除去後の断面形状、即ち複合形状がそのまま
重要な因子となる。なお、複合糸の横断面におけるB成
分の個数は、好ましくは2〜20個、より好ましくは3
〜18個である。また、B成分の深さとし、好ましくは
0.2μ〜2μ、より好ましくは0.5μ〜1.5μで
ある。
【0040】また、A成分とB成分の複合比率は90:
10〜60:40重量%の範囲が好ましい。B成分の複
合比率が10重量%に満たないと編織物としての吸水性
が不十分となり発色性も低下することがある。逆にB成
分が40重量%を越えると編織物としての吸水性や発色
性も向上しないばかりか、B成分を溶解除去後の糸強
度、編織物強度が低下し実用に供さないことがある。こ
れらの諸点を勘案すれば、両者のより好ましい複合比率
は85:15〜70:30重量%である。
【0041】次に、上記複合糸を製造する際の口金装置
を図面に沿って説明する。図9は、図6に示す断面形状
の複合糸を製造する際に好ましく使用できる口金装置の
断面図であり、上板1および下板2より構成されてい
る。図中、Aはアルカリ処理に対する難溶解性または非
溶解性のA成分、Bはアルカリ処理に対する易溶解性の
B成分である。Aは上板1の開口部3、上板吐出孔4を
通過して下板2の開口部8へ流入し、一方、Bは上板1
と下板2の間の液体溜り5より突起部6に設けられた溝
7を通過して下板2の開口部8へ流入する。ここで、上
板吐出孔4の形状は図10に示すような形状をしてお
り、溝7は図11に示すように同心円状平坦部に8つ設
けられた形状をしている。下板2の開口部8へ流入した
易溶解性の成分Bは難溶解性または非溶解性の成分Aに
より3つに分割された形となり、図12に示すような三
葉形状の下板吐出孔9より吐出された複合糸の断面形状
は図4の如くとなる。図5、図6あるいはこれら以外の
断面形状を有する複合糸は、上板吐出孔4、溝7、下板
吐出孔9などの形状を適宜変更することにより容易に得
られる。
【0042】上記の製法にしたがって得られた複合糸
は、弾性糸(混率;3重量%以上)と常法にしたがい交
編織した後、カセイソーダ濃度1〜40重量%、浴温7
0〜30℃下でアルカリ処理し、複合糸を構成するB成
分の溶解除去を行なう。その際のアルカリ減量率は、好
ましくは3〜40重量%、より好ましくは10〜25重
量%である。減量処理が少なすぎる(3重量%>)と編
織物の高発色性、吸水性、高キシミ感、ドライ感、ソフ
ト感が不足したり、逆に高減量(40重量%<)になる
と編織物が脆く弱くなり実用に供し得ないことがある。
【0043】本発明の編織物におけるアルカリ減量処理
は、公知技術ではあるが大切な役割を課している。すな
わち、塩基性染料可染性ポリエステルをベースとしたA
成分にA成分よりアルカリ減量速度の速いB成分をクサ
ビ状に複数個配した複合糸と弾性糸を交編織して経方
向、緯方向にストレッチ性を有する編織物となし、この
ストレッチ性を損なわず高発色性、吸水性、高キシミ
感、ドライ感、ソフト感を発揮させる最後の仕上げがア
ルカリ減量処理であり、従来では得ることのできなかっ
た全く新しい機能を有した編織物とすることができる。
【0044】本発明の織編物が吸水性を有する理由は、
織編物を形成するフィラメントの断面に特定のくさび状
の溝があるため、水あるいは汗などの水分が織編物に付
着した際に、この溝の部分に保持されるためであると推
定され、フィラメントの糸重量当りの表面積が大きいこ
とと、糸表面には溶解除去処理後に微細な凹凸が発生し
ていることも吸水性向上に寄与するものと考えられる。
【0045】本発明の高発色性、吸水性、高キシミを有
するストレッチ編織物の主な用途はスポーツとインナー
用途である。スポーツ用途としては水着、レオタード、
アスレ、テニス、ゴルフ、ベースボール、バレー、卓球
等インドアー、アウトドアーに限定されず、すべてのス
ポーツ用途に好適である。インナーとしてはランジェリ
ー、ソフトガードル、ショーツ、ブラカップ、ボディス
ーツ等の用途に好適である。
【0046】以上述べたとおり、塩基性染料可染性ポリ
エステルをA成分に、これよりもアルカリ減量速度の速
いB成分をクサビ状に複数個配した特定の複合糸と、こ
れに所定混率の弾性糸を交編織して編織物となし、しか
る後アルカリ減量処理を施すことで高発色性、吸水性、
高キシミ感、ドライ感、ソフト感および経方向、緯方向
にストレッチ性を有する高品位、高機能の編織物とする
ことができる。
【0047】
【実施例】以下、実施例により本発明をさらに具体的に
説明する。なお、本例中の物性は次の測定法にしたがっ
た。
【0048】A.ポリマ中のグリコール成分 ポリマをアミン分解した後、ガスクロマトグラフィーま
たは液体クロマトグラフィーを用いて定量分析した。
【0049】B.固有粘度 オルソクロロフェノール10c.c に改質ポリエステル
0.8gを溶解し、溶解液をオストワルド粘度計にて2
5℃で測定し求めた。
【0050】C.耐光性 フェードメーターを用いてJIS−L1044に準じて
光り退色させたときのブルースケール基準で測定した。
【0051】D.染色性 マラカイトグリーン(関東化学製)5% owf、酢酸0.
5g/1、酢酸ソーダ0.2g/1、浴比1:100、
温度120℃溶媒水なる条件で染色し、そのときの染料
吸尽率として求めた。
【0052】E.発色性 布帛の染料吸尽率が同一になるように前記染色法で染色
し、SMカラーコンピュータ(スガ試験機(株)製)を
用いて、布帛を5枚以上重ね、照射光が透過しない状態
でL値を測定した。(L値が小さいほど発色性はよい) F.吸水性 編物サンプルから20×25cmの試験片をつくり、JI
S1079(バイレックス法)に従ってその吸水高さを
測定した。吸水高さの大きい程吸水性が良好であること
を示す。
【0053】G.伸長率 編物サンプル10cm×15cmを経、緯方向に3枚採取、
定速伸長形引張試験に試料片の上下つかみとも表側2.
54cm×2.54cm、裏側は2.54cm×5.08cm、
つかみ間隔7.6cmとする。これを引張速度10cm/mi
n で1.8Kgまで引伸ばし、そのときのつかみ間隔をは
かり、次式で伸長率を求め3枚の平均値で表わす。
【0054】
【数1】 H.伸長回復率 伸長率の測定法と同様にして伸長率の80%まで伸ば
し、1分間放置後、同じ速度で元の位置に戻し3分間放
置し、これを5回繰り返し後、再び同じ速さで初荷重以
上の荷重まで引伸ばす。荷重−伸長曲線から残留伸びを
はかり、次式で伸長回復率を求め3枚の平均値で表わ
す。
【0055】
【数2】 実施例1 B成分として5−ナトリウムスルホイソフタル酸を6.
5モル共重合した固有粘度0.52のポリエステルを、
A成分としては酸成分にテレフタル酸(98.3モル
%)と5−ナトリウムスルホイソフタル酸(1.7モル
%)、グリコール成分にエチレングリコールと表1に示
すグリコールを用いたポリエステル(固有粘度を0.6
8〜0.70に調整したもの)を使用し、図9の口金装
置を用い5葉断面となるように図10〜12に示す装置
に準じ、紡糸温度300℃、紡糸速度2000m/min
、A成分とB成分との重量比が80:20に複合紡糸
し、図7のような横断面を有する複合糸を得た。引き続
き延伸速度900m/min 、ホートロール温度90℃、
熱板温度140℃で延伸を行ない、交絡を付与しつつ巻
上げて50D −36f の延伸糸を得た。その糸をフロン
トにバックには40D のポリウレタン弾性糸を17重量
%混率でトリコット編で28ゲージ、ハーフで編成し
た。引き続きアルカリ浴によるB成分の減量処理をNa
OH濃度20g/l、浴温100℃下で行ないB成分を
溶出した。得られた編物は常法により精練後、バイレッ
クス法による吸水高さとして10分後の値を測定し判定
した。その結果を表1に示す。
【0056】
【表1】 本発明のNo.1〜5は高発色、吸水性に優れ、高キシ
ミ感、ドライタッチ、ソフトな風合い、染色性および耐
光堅牢性に優れ、布帛強力も十分であった。No.6は
紡糸、延伸時の糸切れが多かった。No.7は本発明の
効果を明確にするための比較例であり、発色性、耐光堅
牢性、吸水性が不良で、糸強度も低かった。
【0057】実施例2 B成分として、5−ナトリウムスルホイソフタル酸を0
モル%、2.5モル%、6.5モル%、10モル%と変
化させた以外は、実施例1に準じて紡糸、延伸、編成、
減量加工、精練を行ない布帛を得た。その結果を表2に
示す。
【0058】
【表2】 本発明のNo.8〜10は高発色、吸水性、高キシミ感
に優れ、ドライタッチ、ソフトな風合いを有していた。
No.11は比較例であり、吸水性が不良で発色性、染
色性とも劣っていた。これはB成分のS成分共重合率が
0のため、アルカリ減量処理によるB成分が溶出でき
ず、複合糸の表面に所要の溝が形成されなかったためで
ある。
【0059】実施例3 実施例1のNo.4のA,B成分に複合比率を変更し、
それ以外は実施例1に準じて布帛を得た。その結果を表
3に示した。
【0060】
【表3】 本発明のNo.12,13は発色性、染色性、耐光性、
吸水性ともに良好で布帛の強度も問題なかった。No.
14は溝形成分が少なすぎて吸水性が不良であった。
【0061】実施例4 実施例1のNo.4の複合糸に弾性糸の混率を変化さ
せ、その他は実施例1に準じて布帛を得た。その結果を
表4に示した。
【0062】
【表4】 本発明のNo.15〜18は経、緯方向の伸長性、およ
び経、緯方向の伸長回復性とも十分なストレッチ性を有
していた。No.19,20は比較例でいずれもストレ
ッチ性が不十分であった。
【0063】
【発明の効果】本発明のポリエステル系ストレッチ編織
物は、従来にはなかった高発色性と高吸水性、高キシミ
感、ドライタッチとソフトな風合いを有し、かつ十分な
ストレッチ性とを兼ね備えた高品位、高機能を有する。
またこの編織物はスポーツ用途、インナー用途に好適で
あり、従来品では達成できなかった優れた諸機能を有
し、新規素材として有用である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明における複合糸例の横断面を示す概略図
である。
【図2】本発明における複合糸例の横断面を示す概略図
である。
【図3】本発明における複合糸例の横断面を示す概略図
である。
【図4】本発明における複合糸例の横断面を示す概略図
である。
【図5】本発明における複合糸例の横断面を示す概略図
である。
【図6】本発明における複合糸例の横断面を示す概略図
である。
【図7】本発明における複合糸例の横断面を示す概略図
である。
【図8】本発明における複合糸例の横断面を示す概略図
である。
【図9】本発明における複合糸製造用の口金装置例を示
す概略横断面図である。
【図10】図9の口金装置例における上板吐出孔形状
と、下板上部に設けられた易溶解性成分流入用の溝の形
状を示す概略図である。
【図11】図9の口金装置例における上板吐出孔形状お
よび下板上部に設けられた易溶解性成分流入用の溝形状
の他の例を示す概略図である。
【図12】図9の口金装置例における下板下部に設けら
れた複合糸の吐出孔形状例を示す概略図である。
【符号の説明】
1………上板 2………下板 3,8…開口部 4………上板吐出孔 5………液体溜 6………突起部 7………溝 9………下板吐出孔 A………難溶解性または非溶解性成分 B………易溶解性成分
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成7年4月11日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0054
【補正方法】変更
【補正内容】
【0054】
【数1】 H.伸長回復率 伸長率の測定法と同様にして伸長率の80%まで伸ば
し、1分間放置後、同じ速度で元の位置に戻し3分間放
置し、これを5回繰り返し後、再び同じ速さで初荷重以
上の荷重まで引伸ばす。荷重−伸長曲線から残留伸びを
はかり、次式で伸長回復率を求め3枚の平均値で表わ
す。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0055
【補正方法】変更
【補正内容】
【0055】
【数2】 実施例1 B成分として5−ナトリウムスルホイソフタル酸を6.
5モル共重合した固有粘度0.52のポリエステルを、
A成分としては酸成分にテレフタル酸(98.3モル
%)と5−ナトリウムスルホイソフタル酸(1.7モル
%)、グリコール成分にエチレングリコールと表1に示
すグリコールを用いたポリエステル(固有粘度を0.6
8〜0.70に調整したもの)を使用し、図9の口金装
置を用い5葉断面となるように図10〜12に示す装置
に準じ、紡糸温度300℃、紡糸速度2000m/min
、A成分とB成分との重量比が80:20に複合紡糸
し、図7のような横断面を有する複合糸を得た。引き続
き延伸速度900m/min 、ホートロール温度90℃、
熱板温度140℃で延伸を行ない、交絡を付与しつつ巻
上げて50D −36f の延伸糸を得た。その糸をフロン
トにバックには40D のポリウレタン弾性糸を17重量
%混率でトリコット編で28ゲージ、ハーフで編成し
た。引き続きアルカリ浴によるB成分の減量処理をNa
OH濃度20g/l、浴温100℃下で行ないB成分を
溶出した。得られた編物は常法により精練後、バイレッ
クス法による吸水高さとして10分後の値を測定し判定
した。その結果を表1に示す。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】塩基性染料可染性ポリエステルマルチフィ
    ラメント糸と弾性糸とが交編織された編織物において、
    該塩基性染料可染性ポリエステルマルチフィラメント糸
    を構成するフィラメントに表面から糸の内部方向に複数
    個のクサビ状の溝が形成されており、かつ弾性糸の混率
    が編織物の3重量%以上であることを特徴とする高発色
    性・吸水性および高キシミ感を有するポリエステル系ス
    トレッチ編織物。
  2. 【請求項2】塩基性染料可染性ポリエステルが金属スル
    ホネート基を含有するイソフタル酸成分を全ジカルボン
    酸成分に対して0.7〜2.4モル%、および分子量9
    0〜6000のポリアルキレングリコール成分をポリエ
    ステルに対して0.2〜10重量%共重合さした改質ポ
    リマよりなる請求項1記載の高発色性・吸水性および高
    キシミ感を有するポリエステル系ストレッチ編織物。
  3. 【請求項3】塩基性染料可染性ポリエステルをA成分と
    し、これよりもアルカリ減量速度の速いポリマをB成分
    とする複合マルチフィラメント糸の横断面において、B
    成分が糸表面から糸の内部方向にクサビ状に複数個存在
    する複合マルチフィラメント糸と弾性糸とを交編織する
    際に、弾性糸の混率を編織物の3重量%以上とし、次い
    でアルカリ処理してB成分の少なくとも一部を溶解除去
    し、複合マルチフィラメント糸を構成するフィラメント
    に表面から糸の内部方向に複数個のクサビ状の溝を形成
    させることを特徴とするポリエステル系ストレッチ編織
    物の製造方法。
  4. 【請求項4】B成分が金属スルホネート基を含有するイ
    ソフタル成分を、A成分より0.5モル%以上多く有す
    るポリマである請求項3記載の高発色性・吸水性および
    高キシミ感を有するポリエステル系ストレッチ編織物の
    製造方法。
  5. 【請求項5】A成分とB成分との複合比率が90:10
    〜60:40重量%である請求項3または4記載の高発
    色性・吸水性および高キシミ感を有するポリエステル系
    ストレッチ編織物の製造方法。
  6. 【請求項6】編織物のアルカリ処理によるB成分の減量
    率が3〜40重量%である請求項3〜5項のいずれか1
    項に記載の高発色性・吸水性および高キシミ感を有する
    ポリエステル系ストレッチ編織物の製造方法。
JP6324761A 1994-12-27 1994-12-27 高発色性・吸水性および高キシミ感を有するポリエステル系ストレッチ編織物およびその製造方法 Pending JPH08176936A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008274499A (ja) * 2007-05-07 2008-11-13 Seiren Co Ltd 体形補整機能を有する衣料およびその製造方法

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