JP4263288B2 - アルコキシシランの製造方法 - Google Patents

アルコキシシランの製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP4263288B2
JP4263288B2 JP35468598A JP35468598A JP4263288B2 JP 4263288 B2 JP4263288 B2 JP 4263288B2 JP 35468598 A JP35468598 A JP 35468598A JP 35468598 A JP35468598 A JP 35468598A JP 4263288 B2 JP4263288 B2 JP 4263288B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
reaction
alcohol
carbon atoms
phase
process according
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP35468598A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH11236390A (ja
Inventor
バーデ シュテファン
ローベルズ ウド
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Evonik Operations GmbH
Original Assignee
Evonik Degussa GmbH
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Evonik Degussa GmbH filed Critical Evonik Degussa GmbH
Publication of JPH11236390A publication Critical patent/JPH11236390A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4263288B2 publication Critical patent/JP4263288B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07FACYCLIC, CARBOCYCLIC OR HETEROCYCLIC COMPOUNDS CONTAINING ELEMENTS OTHER THAN CARBON, HYDROGEN, HALOGEN, OXYGEN, NITROGEN, SULFUR, SELENIUM OR TELLURIUM
    • C07F7/00Compounds containing elements of Groups 4 or 14 of the Periodic System
    • C07F7/02Silicon compounds
    • C07F7/08Compounds having one or more C—Si linkages
    • C07F7/18Compounds having one or more C—Si linkages as well as one or more C—O—Si linkages
    • C07F7/1804Compounds having Si-O-C linkages
    • C07F7/1872Preparation; Treatments not provided for in C07F7/20
    • C07F7/188Preparation; Treatments not provided for in C07F7/20 by reactions involving the formation of Si-O linkages

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、一般式:
1 a2 b3 cSi(OR44-a-b-c (I)
[式中、
1は、水素、アルキル、アルケニル、アリールまたはハロゲンアルキルを表し、
2は、水素またはアルキルを表し、
3は、水素またはアルキルを表し、かつ
4は、アルキルまたはアルコキシアルキルを表し、
a、bおよびcは、同じかまたは異なり、かつ0、1、2または3を表してもよく、ただしこの場合、a+b+c≦3である]のアルコキシシランを、一般式:
1 a2 b3 cSiX4-a-b-c (II)
[式中、R1、R2およびR3ならびにa、bおよびcは、前記のものを表し、かつXはフッ素、塩素、臭素またはヨウ素を表す]のハロゲンシランと一般式:
4OH (III)
[式中、R4は前記のものを表す]のアルコールとを反応させることにより製造する方法の特別な実施態様に関する。
【0002】
【従来の技術】
式Iのアルコキシシランは、有機ケイ素化学において重要な工業用中間生成物または最終生成物である。該シランは特に粘着助剤として、複合材料で、例えば塗料工業およびガラス繊維工業において、鋳造技術において、および接着剤の製造において、ならびにエラストマーの製造のために使用されている。具体的な例として、シラン化されたガラス繊維、微粒子状の材料により強化されたポリマー系またはシリコーン系、例えば長期エラストマー性のパッキング材料、ケイ酸を充填したゴム製品、例えばタイヤ、ヒドロキシ官能性表面の変性、ポリオルガノシロキサンへのシラン重縮合および建造物保護が挙げられる。
【0003】
アルコキシシランの製造は、1個または複数個のハロゲン原子を有していてもよいハロゲンシランと、アルコール、例えばアルカノールまたはアルコキシアルカノールとを、以下の一般式:
1 a2 b3 cSiX4-a-b-c+(4−a−b−c)R4OH
―R1 a2 b3 cSi(OR44-a-b-c+(4−a−b−c)HXにより反応させることにより行う。
【0004】
前記式中で、R1、R2、R3、R4およびXならびにa、bおよびcは、前記のものを表す。従って副生成物として常に化学量論的量のハロゲン化水素HXが生じる。
【0005】
ハロゲンシランとアルコールとの反応は、断続的に、または連続的に実施し、その際に生じるハロゲン化水素は気相に変換させるか、または液相に結合させておく。ハロゲン化水素を気相に変換することにより分離するための通常の技術は、ストリッピング、蒸留(反応性蒸留も)である。前記の方法は、特にDE2061189およびUS4,298,753(連続的反応性蒸留);DE2800017、DE−OS3801618、DE−OS2409731およびDE−OS2744726(塩化水素を除去するための粗生成物の蒸留);DE−OS3236628(撹拌容器および塔の直列接続);DE862895およびDD31751(不活性ガスでの塩化水素のストリッピング)に記載されている。ハロゲン化水素を気相に変換することにより分離するための前記の方法の実質的な欠点は、ハロゲン化水素と、生じたアルコキシシランとの、反応式:
【0006】
【化1】
Figure 0004263288
【0007】
によるシロキサンへの連続反応ならびに反応混合物中でのハロゲン化水素の存在に基づいた熱力学的平衡による、ハロゲンシランのアルコキシシランへの反応の限定である。このことは特に、1個より多くのハロゲン原子がアルコキシ基と置換されるべき場合に該当する。この場合、アルコキシル化されていないシラン、1回および複数回アルコキシル化されたシランが同時に存在する。トリハロゲンシランとアルコールとの反応の場合、第1段階から第3段階までに向かって平衡定数が低下する。つまり特に第3アルコキシ基の導入が困難であるか、もしくは導入した第3アルコキシ基が容易にハロゲン化水素と反応してハロゲンシラン構造を逆成するということである。
【0008】
要求されるアルコキシシランは、3−クロロプロピル−メチル−ジメトキシシラン(CPMDMO)であり、これは3−クロロプロピル−メチル−ジクロロシランおよびメタノールから生じる。ここでもまた、第1段階の反応生成物であるモノアルコキシクロロシランは、ジアルコキシシランに対して有利である。このことは、第1段階に関して室温で明らかに1より大であるが、しかし第2段階に関しては0.4でしかない平衡定数の比較を示している。従来技術によれば、反応を断続的に撹拌容器反応器内で実施し、かつ生じるハロゲン化水素を反応混合物から蒸留により分離する。収率は約60%である。収率は、メタノールのナトリウムメチラート溶液の添加により65%まで増大させることができるが、しかし塩化ナトリウムが生じるという欠点および3−クロロプロピル基からウィリアムソン合成で3−メトキシプロピル基になるという危険を有する。
【0009】
従って生じたハロゲン化水素を気相に変換するという前記の方法の欠点は特に重大である。というのは液相から気相へのハロゲン化水素の移行は比較的緩慢に行われ、ひいてはハロゲン化水素の物質輸送が全工程を著しく決定づける。従って平衡は比較的緩慢に所望のアルコキシル化生成物にとって有利に推移し、かつハロゲン化水素は上記の平衡に相応してシロキサンの発生を促進する。ハロゲン化水素はメタノールとの反応の際に特に緩慢に気相に移行する。というのも該ハロゲン化水素はメタノール中に良好に溶解するからである。ハロゲン化水素が徐々に気相に移行するために、アルコキシシランの収率が低下する。
【0010】
生じたハロゲン化水素を反応混合物から分離するための、すでに3−クロロ−プロピル−メチル−ジメトキシシランの合成と関連して述べたもう1つの技術は、塩基性物質との反応による液相中でのその結合である。しかし酸形成剤、例えばアンモニアまたは(第三級)アミン(DE913768、該明細書中にはアンモニアでの塩化水素の分離が記載されている)またはアルコラートを使用する場合には、化学量論的量の塩が生じ、これを生成物から分離しなくてはならない。
【0011】
ハロゲン化水素を分離する際に溶剤を使用することは、同様に記載されている。この場合、溶剤は常に単相の反応混合物の粘度を低下させるために(DE−OS2061189)または常に単相の反応混合物の沸点を低下させるために(DE−OS2800017、DE−OS3236628)使用される。これに対して2相の反応混合物中での溶剤の使用は、従来記載されていなかった。
【0012】
これに対して、ハロゲンシランとアルコールとの反応の際に反応温度を100℃より低く選択し、このことによりシロキサンへの望ましくない副反応を回避することが有利であることは公知である(DE−OS2403731)。このことは、できる限り低い温度レベルでのハロゲン化水素の分離を必要とするが、前記の分離のためには比較的高い温度が有利である。
【0013】
アルコキシシランの製造のために、種々の反応器、つまり撹拌容器(例えばGB674137)、管型反応器(DE−OS2033373)、塔を有する撹拌容器(例えばDE−OS3236328)および反応−蒸留−塔(例えばUS4,298,753)の使用が記載されている。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の本質的な課題は、塩基により塩を形成することなく、しかしそれにもかかわらずハロゲン化水素を効果的かつ迅速に反応混合物から除去し、かつこのことにより、ハロゲン化水素を気相に変換させる従来の方法の欠点を回避するか、または少なくとも従来可能であったよりも十分に抑制するようなアルコキシシランの製造方法を提供することである。
【0015】
【課題を解決するための手段】
前記課題は本発明により、一般式:
1 a2 b3 cSi(OR44-a-b-c (I)
[式中、
1は、水素、アルキル、アルケニル、アリールまたはハロゲンアルキルを表し、
2は、水素またはアルキルを表し、
3は、水素またはアルキルを表し、かつ
4は、アルキルまたはアルコキシアルキルを表し、
a、bおよびcは、同じかまたは異なり、かつ0、1、2または3を表してもよく、ただしこの場合、a+b+c≦3である]のアルコキシシランを、一般式:
1 a2 b3 cSiX4-a-b-c (II)
[式中、R1、R2およびR3ならびにa、bおよびcは、前記のものを表し、かつXはフッ素、塩素、臭素またはヨウ素を表す]のハロゲンシランと一般式:
4OH (III)
[式中、R4は前記のものを表す]のアルコールとを反応させることにより製造する方法により解決され、該方法は、アルコールIIIと混合不可能な非極性溶剤中にハロゲンシランIIを溶解させ、かつ該溶液をアルコールと接触させることを特徴とする。
【0016】
該反応は、反応性抽出と称する場合もある。というのは、ハロゲンシランIIとアルコールIIIとの化学反応と同時に、反応生成物、つまり生じるハロゲン化水素を、相の1つ、つまりアルコール相に抽出するからである。
【0017】
本発明による方法は、一連の意外な利点と結びついている。反応は相界面で行われ、生じるアルコキシシランは大部分が非極性相中にとどまり、かつこのようにして極性のアルコール相に溶解するハロゲン化水素の作用を阻止する。非極性相は実質的にハロゲン化水素を含有していないので、一方では、高沸点シロキサンまたはもはや蒸留することのできないシロキサンへのアルコキシシランの連続反応は、実質的に完全に阻止され、かつ他方では、アルコキシル化反応の平衡をアルコキシシランの方向へ、もしくは1個より多くのハロゲン原子を有するハロゲンシランの場合には、完全にアルコキシル化されたシランの方向へ推移させる。さらにハロゲンアルキル置換基R1の、アルコキシアルキル基への転移もおこらない。
【0018】
本方法は低い温度で進行し、このことは望ましくない連続反応の抑制に貢献する。特に高沸点アルコールを、反応性蒸留の場合のように蒸発させる必要がない。本発明による方法は、クロロシランII、アルコールIIIおよびアルコキシシランIの沸騰状態とは無関係である。このことにより反応は一般に標準圧力下で実施することができる。
【0019】
本発明による反応性抽出の所望の結果は、(完全にアルコキシル化された)アルコキシシランの形成の改善された選択率ひいては本方法を連続的に実施する際に90%をはるかに上回る高い収率である。ハロゲン原子を1個より多く有するハロゲンシランを使用する場合、全てのハロゲン原子はアルコキシ基で置換される。このことにより非極性相の後処理が容易になる(および収率が改善される)。というのは、不完全にアルコキシル化された生成物を分離する必要がないからである。極性アルコール相の後処理は、容易な方法で蒸留により行うことができる。場合により分配平衡に相応してアルコール相中に存在するアルコキシシランを、新鮮な非極性溶剤で蒸留前に抽出し、かつ反応に再供給してもよい。分離したハロゲン化水素は、極めて純粋である。該水素は、多くの目的のために直接使用することができ、かつ中和により塩を形成させて廃棄する必要もない。
【0020】
有利なアルコキシシランI中で、ひいては有利なハロゲンシランIIならびにアルコールIII中で、
1は、1〜6個の炭素原子を有するアルキル基、アルケニル基またはハロゲンアルキル基あるいは6〜10個の炭素原子を有するアリール基を表し、
2ならびにR3は、互いに無関係に水素または1〜6個の炭素原子を有するアルキル基を表し、
4は、1〜6個の、特に1個または2個の炭素原子を有するアルキル基、あるいは3〜8個の炭素原子および1個または2個の酸素原子を有するアルコキシアルキル基を表し、かつ
Xは、塩素またはフッ素を表す。
【0021】
有利なアルコキシシランIおよび有利な出発物質IIおよびIII中に存在していてもよいアルキル基は、メチル、エチル、1−プロピル、2−プロピル、1−ブチル、2−ブチル、2−メチル−2−プロピル、1−ペンチルおよび1−ヘキシルが挙げられる。有利なアルケニル基は例えば、ビニル、1−プロペニルおよび2−プロペニル、1−ブテニルおよび5−ヘキセニルである。有利なハロゲンアルキル基の例は、クロロメチル、2−クロロエチル、3−クロロプロピルおよび3,3,3−トリフルオロプロピルである。有利なアリール基は、フェニル、トリル、スチリル、1−ナフチルおよびベンジルが挙げられる。有利なアルコキシアルキル基は例えば、2−メトキシエチルおよび2−(2′−メトキシエチル)−エチルが挙げられる。
【0022】
有利な、反応するべきハロゲンシランIIとして例えば、トリクロロシラン、メチルトリクロロシラン、ジメチルジクロロシラン、トリメチルクロロシラン、ジエチルジクロロシラン、3−クロロプロピルトリクロロシラン、3−クロロプロピル−メチル−ジクロロシラン、3,3,3−トリフルオロプロピル−メチル−ジクロロシラン、ビニルトリクロロシラン、プロピルトリクロロシラン、イソブチルトリクロロシランおよびn−オクチルトリクロロシランが挙げられる。
【0023】
有利な適切なアルコールIIIの例は、メタノール、エタノール、1−プロパノール、2−プロパノール、1−ブタノール、1−ヘキサノールおよび2−メトキシエタノール(またはメチルグリコール)ならびに2−エトキシエタノール(またはエチルグリコール)である。
【0024】
アルコールIIIを有利には、ハロゲンシランに対して、著しい、有利には1〜10倍の化学量論的過剰量で使用し、このことにより該アルコールは放出されるハロゲン化水素を溶解することができる。
【0025】
ハロゲンシランIIのための非極性溶剤および、反応後、アルコキシシランIは、(極性)アルコールIIIと混合可能であってはならない。有利には非極性溶剤を、アルコールIIIが、20℃で10%よりも多くまでが、有利には5%よりも多くまでが溶解することがないように、かつ反対にアルコールIIIが、非極性溶剤を相応する範囲で溶解するのみであるように選択する。溶剤の誘電率は一般に10より大である。適切な溶剤は、例えば5〜16個の炭素原子を有する液状の脂肪族または脂環式炭化水素、例えばペンタン、ヘキサン、オクタン、ドデカンならびに前記の炭化水素の異性体および前記の炭化水素および/またはそれらの異性体の混合物;および6〜8個の炭素原子を有する芳香族炭化水素、例えばベンゼン、トルエン、異性体キシレンならびに1〜8個の炭素原子を有するハロゲン化脂肪族炭化水素、例えばジクロロメタン、クロロホルムおよび四塩化炭素である。
【0026】
非極性溶剤は、有利にはその中に溶解しているハロゲンシランおよび/またはアルコキシシランの割合が、5〜30重量%、有利には10〜20重量%であるような量で使用する。
【0027】
本発明による反応は、前記の通り、低い温度で進行する。有利には−20〜+60℃で、特に10〜30℃で作業する。
【0028】
図1は、本発明による方法の断続的実施態様のための装置のブロック図である。容器10から、ハロゲンシラン20を溶剤21と一緒に、かつ容器11からアルコール22を、混合容器12、例えば撹拌容器に充填し、該容器内で両方の液相を互いに混合する。その際に温度は、使用される物質量に応じて20〜60℃に上昇する。温度は、ハロゲンシラン20およびアルコール22を徐々に撹拌容器12に計量供給することにより制御することができる。あるいは撹拌容器は熱交換用流体を導通するためのジャケットまたは上に置かれた還流冷却器を有していてもよいので、溶剤の沸点は反応温度を決定する。
【0029】
反応は一般に10分〜100分後に終了し、かつ反応混合物を分離容器13に移し、該容器内で軽い非極性生成物相23および重いアルコール相24を分離する。後者を塔K3に導入し、かつここでハロゲン化水素28および塔底フラクションに分離し、該フラクションを自体から、塔K4内で、アルコールおよびシランを含有し、かつ新しいバッチに導入することができる塔頂フラクション31ならびに、高沸点物質(シロキサン)を含有し、かつ廃棄される、例えば燃焼させてもよい塔底フラクション30に分解する。
【0030】
非極性生成物相23を塔K1で蒸留する。反応生成物であるアルコキシシランを溶剤および少量のアルコールと一緒に含有し、かつ別の蒸留で分離することができる塔頂生成物32が得られる。あるいは、アルコキシシランを塔K1内で側流として、および溶剤ならびにアルコールを塔頂流として蒸留することも可能である。塔底フラクション27は、再び高沸点物質(シロキサン)を含有しており、かつ塔底フラクション30と同様に処理することができる。
【0031】
図2は、本発明による方法の連続的な実施態様のための装置のブロック図である。容器10から、非極性溶剤21中に溶解したクロロシラン20が軽い相として連続的に反応−抽出−塔40の下部へ連続的に導入される。容器11から、アルコール22が重い相として連続的に反応−抽出−塔40の頭部へ供給され、ここで該アルコールを連続相として、上昇する重い相中に分散した軽い非極性相に対して向流で下方に移動させる。均一な分散は、反応−抽出−塔40の適切な内装または充填物により、または拍動により達成することができる。非極性の軽い相23は、塔頂生成物として、および重い極性アルコール相は塔底生成物24として除去される。
【0032】
非極性相23ならびに極性アルコール相24を、塔内で連続的後処理する。非極性相23から、まず塔K1内で非極性溶剤を少量のアルコールと一緒に留去し、かつ物質流25として容器10へ再供給する。塔K1の塔底生成物を塔K2に導通し、該塔から塔頂生成物として生成物26、つまり(完全に)アルコキシル化されたアルコキシシランおよび塔底生成物として高沸点物質27を留去する。
【0033】
極性相24から、まず塔K3内でハロゲン化水素28を除去し、かつ塔K4内で塔頂生成物としてアルコール22を分離し、該アルコールを容器11に再供給することができる。塔K4の塔底生成物を、塔K5に導通し、該塔内で塔頂生成物として、部分的にアルコキシル化されたクロロシラン29を留去し、かつ容器10に再供給することができ、他方高沸点物質30を塔K2に導通し、該塔内で、蒸留可能な成分を分離した後で高沸点物質27の一部としてプロセスから排出する。モノハロゲンシランを出発物質として使用する場合、部分的にアルコキシル化されたシランは生じない。その場合には塔K5を省略することができ、かつ塔K4の塔底生成物を直接塔K2に導入する。
【0034】
【実施例】
以下の例に基づいて本発明による方法をさらに詳細に説明するが、しかし特許請求の範囲に記載されているとおり、その適用範囲を制限するものではない。
【0035】
例1 3−クロロプロピル−メチル−ジメトキシシラン(CPMDMO)の断続的製造
撹拌容器内に、シクロヘキサン540g中の3−クロロプロピル−メチル−ジクロロシラン(CPMDCS)60gの溶液600gを装入する。次いでメタノール110gを添加し、かつ両方の相を互いに強力に撹拌する。反応を室温で30分間行う。引き続き両方の相を沈殿させて分離させる。重いメタノール相は、生じた塩化水素の大部分ならびに少量のCPMDMOおよび1回アルコキシル化された3−クロロプロピル−メチル−クロロ−メトキシシラン(CPMCMO)を含有する。軽いシクロヘキサン相は、生じた生成物CPMDMOの大部分を含有し、その一方でモノアルコキシル化されたCPMCMOはシクロヘキサン相中に存在していない。以下の第1表は、ガスクロマトグラフィーにより確認した、両方の相の組成を示す。
【0036】
【表1】
Figure 0004263288
【0037】
例2 3−クロロプロピル−メチル−ジメトキシシラン(CPMDMO)の連続的製造
連続的に運転される反応−抽出−塔の頭頂部にメタノールおよび下部にシクロヘキサン中のCPMDCSを供給する。非極性相は連続相であり、アルコールを塔の塔頂でリングディストリビュータ(Ringverteiler)を用いて非極性相に分散させる。反応−抽出−塔の塔頂で、CPMDMOで負荷したシクロヘキサン相を、反応−抽出−塔の下部で、塩化水素で負荷したアルコール相を除去する。両方の相を、ガスクロマトグラフィーで分析する。以下の第2表は、物質流を入口流および出口流とを区別して、ならびに極性および非極性相を区別して、g/hで示す。
【0038】
【表2】
Figure 0004263288
【0039】
両方の相のCPMDMOの収率は、使用した(および同時に反応した)CPMDCSに対して96%である。CPMCMO(収率1.7%)は、アルコール相中にのみ、シロキサン(収率2.3%)はシクロヘキサン相中にのみ見られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による方法の断続的な実施態様のための装置のブロック図
【図2】本発明による方法をその中で連続的に実施することができる装置のブロック図
【符号の説明】
10 容器、 11 容器、 12 混合容器、 13 分離容器、 20 ハロゲンシラン、 21 溶剤、 22 アルコール、 23 生成物相、 24 アルコール相、 25 物質流、 26 生成物、 27 塔底フラクション、 28 ハロゲン化水素、 29 クロロシラン、 30 塔底フラクション、 31 塔頂フラクション、 32 塔頂生成物、 40 反応−抽出−塔、 K1 塔、 K2 塔、 K3 塔、 K4 塔、 K5 塔

Claims (8)

  1. 一般式:
    1 a2 b3 cSi(OR44-a-b-c (I)
    [式中、
    1は、1〜6個の炭素原子を有するアルキル基、アルケニル基またはハロゲンアルキル基あるいは6〜10個の炭素原子を有するアリール基を表し、
    2 ならびにR 3 は、互いに無関係に水素または1〜6個の炭素原子を有するアルキル基を表し、
    4は、1〜6個の、特に1個または2個の炭素原子を有するアルキル基あるいは3〜8個の炭素原子および1個または2個の酸素原子を有するアルコキシアルキル基を表し、
    a、bおよびcは、同じかまたは異なり、かつ0、1、2または3を表してもよく、ただしこの場合、a+b+c≦3である]のアルコキシシランを、一般式:
    1 a2 b3 cSiX4-a-b-c (II)
    [式中、R1、R2およびR3ならびにa、bおよびcは、前記のものを表し、かつXは塩素またはフッ素を表す]のハロゲンシランと一般式:
    4OH (III)
    [式中、R4は前記のものを表す]のアルコールとを反応させることにより製造する方法において、アルコールIIIと混合不可能な非極性溶剤中にハロゲンシランIIを溶解させ、かつ該溶液をアルコールと接触させることを特徴とする、アルコキシシランの製造方法。
  2. ハロゲンシランIIが、3−クロロプロピル−メチル−ジクロロシランであり、アルコールIIIが、メタノールまたはエタノールである、請求項1記載の方法。
  3. アルコールIIIを、ハロゲンシランに対して1〜10倍の化学量論的過剰量で使用する、請求項1または2記載の方法。
  4. 非極性溶剤が、5〜16個の炭素原子を有する液状の脂肪族または脂環式炭化水素、6〜8個の炭素原子を有する芳香族炭化水素あるいは1〜8個の炭化水素を有するハロゲン化脂肪族炭化水素である、請求項1からまでのいずれか1項記載の方法。
  5. 非極性溶剤を、その中に溶解しているハロゲンシランおよび/またはアルコキシシランの割合が、5〜30重量%であるような量で使用する、請求項1からまでのいずれか1項記載の方法。
  6. 反応を−20℃〜+60℃で実施する、請求項1からまでのいずれか1項記載の方法。
  7. 反応を断続的に、混合容器および沈殿容器を組み合わせて実施する、請求項1からまでのいずれか1項記載の方法。
  8. 反応を連続的に、その中でアルコール相および溶剤相を向流で導通させる反応−抽出−塔で実施する、請求項1からまでのいずれか1項記載の方法。
JP35468598A 1997-12-15 1998-12-14 アルコキシシランの製造方法 Expired - Fee Related JP4263288B2 (ja)

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
DE19755597A DE19755597A1 (de) 1997-12-15 1997-12-15 Verfahren zur Herstellung von Alkoxysilanen
DE19755597.7 1997-12-15

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH11236390A JPH11236390A (ja) 1999-08-31
JP4263288B2 true JP4263288B2 (ja) 2009-05-13

Family

ID=7851904

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP35468598A Expired - Fee Related JP4263288B2 (ja) 1997-12-15 1998-12-14 アルコキシシランの製造方法

Country Status (4)

Country Link
US (1) US6150550A (ja)
EP (1) EP0924215B1 (ja)
JP (1) JP4263288B2 (ja)
DE (2) DE19755597A1 (ja)

Families Citing this family (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20030030476A (ko) * 2001-10-11 2003-04-18 주식회사 금강고려화학 3-클로로프로필알콕시실란의 제조방법
FR2846326A1 (fr) * 2002-10-29 2004-04-30 Isochem Sa Procede de purification des n-carboxyanhydrides
DE102004025766A1 (de) 2004-05-26 2005-12-22 Degussa Ag Herstellung von Organosilanestern
US7262314B2 (en) * 2004-07-07 2007-08-28 Xerox Corporation 3-iodopropylmethyldiisopropoxysilane and imaging members including the same
DE102005003898A1 (de) * 2005-01-27 2006-08-03 Wacker Chemie Ag Kontinuierliches Verfahren zur Herstellung SiOC-enthaltender Verbindungen
DE102006019016A1 (de) * 2006-04-19 2007-10-25 Technische Universität Bergakademie Freiberg Verfahren zur Herstellung von Di- und Trialkoxysilanen
CN101759714B (zh) * 2009-12-31 2013-03-13 蓝星化工新材料股份有限公司江西星火有机硅厂 γ-氯丙基甲基二甲氧基硅烷的制备工艺
DE102013202325A1 (de) * 2013-02-13 2014-08-14 Evonik Industries Ag Verfahren zur Veresterung von Siliziumhalogenverbindungen in einer Kolonne und dafür geeignete Vorrichtung

Family Cites Families (19)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE31751C (de) * A. löwengard in Hamburg Schirmgestell, welches die Verwandlung eines Regenschirms in einen Sonnenschirm gestattet
LU30322A1 (ja) * 1949-09-17
DE862895C (de) * 1950-08-23 1953-01-15 Goldschmidt Ag Th Verfahren zur Entfernung des Halogenwasserstoffs aus den Umsetzungsprodukten halogenhaltiger Siliciumverbindungen
DE913769C (de) * 1951-06-06 1954-06-21 Basf Ag Verfahren zur Herstellung von Orthokieselsaeureestern
US3008975A (en) * 1958-06-24 1961-11-14 Union Carbide Corp Process for preparing silicon esters from halosilanes
DE2033373A1 (en) * 1969-07-25 1971-04-01 VEB Chemiekombinat Bitterfeld, χ 4400 Bitterfeld Alkoxy silane prepn
DE2061189C3 (de) * 1970-12-11 1974-12-05 Wacker-Chemie Gmbh, 8000 Muenchen Verfahren zur kontinuierlichen Herstellung von Alkoxysilanen oder Alkoxypolysiloxanen
GB1394934A (en) * 1973-01-27 1975-05-21 Scragg & Sons Yarn heater
DE2409731C2 (de) * 1974-03-01 1983-05-26 Dynamit Nobel Ag, 5210 Troisdorf Verfahren zur Veresterung von Trichlorsilan
DE2532887C2 (de) * 1975-07-23 1982-10-14 Dynamit Nobel Ag, 5210 Troisdorf Verfahren zur Veresterung von Halogensilanen
US4173576A (en) * 1975-07-23 1979-11-06 Dynamit Nobel Aktiengesellschaft Process for the esterification of chlorosilanes
DE2744726C2 (de) * 1977-10-05 1983-09-29 Dynamit Nobel Ag, 5210 Troisdorf Verfahren zur Herstellung von Orthokieselsäuretetraalkylestern oder deren Oligomeren
DE2800017C2 (de) * 1978-01-02 1983-05-26 Dynamit Nobel Ag, 5210 Troisdorf Verfahren zur Herstellung von Organoalkoxysilanen
DE3000782A1 (de) * 1980-01-10 1981-07-16 Wacker-Chemie GmbH, 8000 München Verfahren zur kontinuierlichen herstellung von sioc-gruppen aufweisenden silanen oder sioc-gruppen aufweisenden polysiloxanen
DE3236628C2 (de) * 1982-10-04 1986-09-11 Dynamit Nobel Ag, 5210 Troisdorf Verfahren zur kontinuierlichen Herstellung von Alkoxysilanen
DE3431839A1 (de) * 1984-08-30 1986-03-06 Dynamit Nobel Ag, 5210 Troisdorf Verfahren zur herstellung von trialkylorganoxysilanen
JP2558284B2 (ja) * 1987-06-12 1996-11-27 東芝シリコ−ン株式会社 アルコキシシランの製造方法
DE3801618A1 (de) * 1988-01-21 1989-07-27 Gewerk Eisenhuette Westfalia Kratzer, insbesondere fuer kettenkratzfoerderer mit doppelmittelkettenband
US5493044A (en) * 1994-10-20 1996-02-20 Fmc Corporation Process for preparing alkylsilyl or arylsilyl ethers

Also Published As

Publication number Publication date
US6150550A (en) 2000-11-21
JPH11236390A (ja) 1999-08-31
DE59807115D1 (de) 2003-03-13
EP0924215A3 (de) 1999-10-06
EP0924215B1 (de) 2003-02-05
EP0924215A2 (de) 1999-06-23
DE19755597A1 (de) 1999-06-17

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JPS6052760B2 (ja) SiOC基を有するシラン又はSiOC基を有するポリシロキサンの連続的製造方法
JPS63310893A (ja) アルコキシシランの製造方法
JP4263288B2 (ja) アルコキシシランの製造方法
JP4560053B2 (ja) フルオロアルキル基を有するケイ素化合物をヒドロシリル化により製造する規定の方法
JP5115729B2 (ja) トリアルキルシリル基で保護されたアセト酢酸エステル基含有有機ケイ素化合物及びその製造方法
US4060537A (en) Preparation of organosiloxanes
EP1705180B1 (en) Preparation methods of (organothiomethyl)chlorosilanes
US4824982A (en) Method for the cleavage of organic siloxanes, and products and applications thereof
JP6044361B2 (ja) ジクロロモノヒドロシラン化合物の製造方法
US4762938A (en) Process for the preparation of alkoxysilanes
US4748262A (en) (Phenyl dimethyl carbinyl) silane compound and a method for the preparation thereof
JP3291081B2 (ja) 環状オルガノヒドロシロキサンの調製方法
US4202831A (en) Preparation of silanes
JPH0739426B2 (ja) アシルアミノオルガノシリコーン化合物の製造方法
US5777145A (en) Removal of chlorocarbons from organochlorosilanes
JP5290386B2 (ja) アルコキシ置換された1,2−ビス−シリル−エタンの製造法
EP0195997B1 (en) Chlorosilane compounds
JP4009340B2 (ja) アクリロキシ基もしくはメタクリロキシ基含有有機ケイ素化合物の製造方法
JP3915883B2 (ja) 有機ケイ素化合物
JP3137439B2 (ja) 1−アザ−2−シラシクロブタン化合物及びその製造法
JPH0717662B2 (ja) シリルケテンアセタールの製法
JP2501064B2 (ja) 有機けい素化合物
JPS604193A (ja) アルコキシシランの連続的製法
JP2009173637A (ja) 有機ケイ素化合物およびその製造方法
US5498739A (en) Method for introducing hydrocarbons into chlorosilanes

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20050902

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20080709

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20080917

A602 Written permission of extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A602

Effective date: 20080922

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20090106

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20090130

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20090212

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120220

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130220

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130220

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140220

Year of fee payment: 5

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees