JP4260930B2 - 無機物質の水性懸濁液及びその使用 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、製紙産業用無機填料の新規水性懸濁液と、製紙及び紙のコーティング液の製造におけるその使用に関する。
【0002】
【従来技術】
実際に、これらの無機填料の水性懸濁液は使用し易い流動性をもち、得られる紙の不透明性、白色度及び印刷適性を向上させるために、枚葉紙又はボール紙の製造中にそれらをセルロース繊維の水性懸濁液に混合することにより利用される。
【0003】
また、紙にコーティングする全用途でも、主に水と結合剤と無機顔料又は填料から構成されるコーティング液と呼ばれる水性組成物の形態で利用される。
【0004】
これらの無機顔料又は材料は種々の起源のものでよく、その種類に応じて水に対して異なる親和力をもつ。
【0005】
即ち、第1の分類は帯電親水性表面をもつ無機物質から構成され、例えば天然又は合成炭酸カルシウム、特に白亜、方解石もしくは大理石、ドロマイト又はカオリンや、硫酸カルシウム、酸化チタン、サテンホワイト、水酸化アルミニウム等である。
【0006】
第2の分類は疎水性表面をもつ無機填料を含み、例えばタルク、雲母等である。
【0007】
ところで、これらの2種の無機物質を特に高濃度で水に懸濁すると流動性が一定でなくなるが、これらの物質は使用者に同一基準の品質を用意すべきである。即ち、無機物質の水性懸濁液は非撹拌下に槽に数日間貯蔵しても使用者が容易に取り扱えるように、沈殿の危険をすべて避けるために十分高い降伏点と、無機材料粒子の凝固の危険をすべて避けるために十分高いが、過度に高くはないブルックフィールド粘度をもつべきである。更に、これらの懸濁液は水の存在量によって決まる全輸送費用を軽減するように無機材料濃度をできるだけ高くすべきである。
【0008】
従来、親水性帯電表面をもつ無機材料の懸濁液は一般に、低分子量ポリアクリレートである分散剤又は粉砕助剤を含有するものであった(EP100947、EP542643、EP542644)。
【0009】
しかし、これらの物質は単独又は混合物として広く使用されているタルクや雲母等の疎水性表面をもつ無機物質の懸濁及び/又は粉砕には有効でないという欠点がある。
【0010】
従って、当業者は今日までモノマーの少なくとも1種を界面活性構造にした別のコポリマーの分散剤及び/又は粉砕助剤を含有する疎水性表面をもつ無機物質の懸濁液を利用してきた(EP0003235、EP215565)。しかし、これらのコポリマーは炭酸カルシウム、カオリン、硫酸カルシウム、酸化チタン、サテンホワイト、水酸化アルミニウム等の親水性表面をもつ無機材料の懸濁及び/又は粉砕には有効でないという欠点がある。
【0011】
このように、疎水性表面をもつ無機材料を分散及び/又は粉砕するために、親水性表面をもつ無機材料の分散剤及び/又は粉砕助剤として有効であることが知られている分散剤及び/又は粉砕剤を使用すること、あるいは逆に親水性表面をもつ無機材料を分散及び/又は粉砕するために、疎水性表面をもつ無機材料の分散剤及び/又は粉砕助剤として有効であることが知られている分散剤及び/又は粉砕剤を使用することは今日まで当業者にとって極めて困難である。
【0012】
無機材料種に適した分散剤及び/又は粉砕助剤を使用するというこの問題に対して本願出願人は十分な研究を重ねた結果、無機物質の種類を問わずに同一の流動性をもち、同一の分散剤及び/又は粉砕助剤を含有する無機顔填料の新規懸濁液を開発した。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】
従って、本発明の目的の1つは無機材料が親水性帯電表面をもつか疎水性表面をもつかに拘わらず、製紙分野で使用可能な使用者にとって取り扱い易い無機材料の水性懸濁液を得ることである。
【0014】
【課題を解決するための手段】
この目的は、
a)エチレン性不飽和とカルボン酸基をもつ少なくとも1種のモノマーと、
b)任意成分として、エチレン性不飽和とスルホン酸基もしくはリン酸基又はそれらの混合基をもつ少なくとも1種のモノマーと、
c)任意成分として、エチレン性不飽和をもち且つカルボン酸基をもたない少なくとも1種のモノマーと、
d)エチレン性不飽和をもち且つ末端に疎水鎖をもつ少なくとも1種のオキシアルキル化界面活性モノマーであって、分散及び/又は粉砕する無機物質のタイプに拘らず分散剤及び/又は粉砕助剤としてコポリマーを使用するために選択される基を有するモノマーから構成されるコポリマーを分散剤及び/又は粉砕助剤として使用することにより達成される。
【0015】
本発明の別の目的は、製紙及び紙のコーティング液の製造における本発明によるこれらの無機填料の水性懸濁液の使用である。
【0016】
上記品質基準を満たす本発明による無機材料の水性懸濁液は、分散剤及び/又は粉砕助剤であるコポリマーが、
a)アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、イソクロトン酸、桂皮酸等の一酸、イタコン酸、フマル酸、マレイン酸、シトラコン酸等の二酸、無水マレイン酸等の無水カルボン酸、及びマレイン酸もしくはイタコン酸のC1〜C4モノエステル等の二酸半エステル、又はそれらの混合物から選択されるエチレン性不飽和とカルボン酸基をもつ少なくとも1種のモノマーと、
b)任意成分として、アクリルアミドメチルプロパンスルホン酸、メタリルスルホン酸ナトリウム、ビニルスルホン酸及びスチレンスルホン酸から選択される、エチレン性不飽和とスルホン酸基をもつモノマーであるか、エチレングリコールメタクリレートホスフェート、プロピレングリコールメタクリレートホスフェート、エチレングリコールアクリレートホスフェート、プロピレングリコールアクリレートホスフェート及びそれらのエトキシレートから選択される、エチレン性不飽和とリン酸基をもつモノマーであるか、又はそれらの混合物である少なくとも1種のモノマーと、
c)任意成分として、メチルアクリレート、メチルメタクリレート、エチルアクリレート、エチルメタクリレート、ブチルアクリレート、ブチルメタクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート、2−エチルヘキシルメタクリレート等のアクリル酸エステルもしくはメタクリル酸エステル;アクリロニトリル、メタクリロニトリル、酢酸ビニル、スチレン、メチルスチレン、ジイソブチレン、ビニルピロリドン、ビニルカプロラクタム;アクリルアミド、メタクリルアミド等の不飽和アミド又は例えばジメチルアミノプロピルアクリルアミドもしくはジメチルアミノプロピルメタクリルアミド等のその置換誘導体;グリコールのアクリル酸エステルもしくはメタクリル酸エステル;メタクリルアミドプロピルトリメチルアンモニウムクロリドもしくはメタクリルアミドプロピルトリメチルアンモニウムスルフェート;トリメチルアンモニウムエチルクロリドメタクリレートもしくはトリメチルアンモニウムエチルスルフェートメタクリレート、並びにそれらのアクリレート及び第4級化アクリルアミド対応物及び/又はジメチルジアリルアンモニウムクロリドから構成される群から選択されるエチレン性不飽和をもち且つカルボン酸基をもたない少なくとも1種のモノマーと、
d)一般式(I):
【0017】
【化4】
【0018】
[式中、m及びpは100以下のアルキレンオキシドユニット数を表し、nは100以下のエチレンオキシドユニット数を表し、qは1又は1より大きな数であって且つ0≦q(n+m+p)≦100となるような数を表し、R1は水素、メチル基又はエチル基を表し、R2は水素、メチル基又はエチル基を表し、Rはアクリル酸エステル、メタクリル酸エステル、マレイン酸エステル、イタコン酸エステル、クロトン酸エステル、ビニルフタル酸エステルからなる群、又はアクリルウレタン、メタクリルウレタン、α−α’−ジメチル−m−イソプロペニルベンジルウレタン、アリルウレタン等の不飽和ウレタンの群に属する重合性不飽和基を表し、R’は、Rが不飽和ウレタンを表すときには、トリスチリルフェニル及び炭素原子数が8以上の直鎖もしくは分枝鎖アルキル、アルキルアリール、アリールアルキル、アリール基又は炭素原子数が8以上のジアルキルアミン等の疎水基を表し、アクリル酸エステル、メタクリル酸エステル、マレイン酸エステル、イタコン酸エステル、クロトン酸エステル、ビニルフタル酸エステルの群に属する重合性不飽和基を表すときには、トリスチリルフェニル及び炭素数が30より多い直鎖もしくは分枝鎖アルキル、アルキルアリール、アリールアルキル、アリール基又は炭素数が22より多いジアルキルアミン等の疎水基を表す]のエチレン性不飽和をもち且つ末端に疎水鎖をもつ少なくとも1種のオキシアルキル化モノマーから構成され、成分(a)、(b)、(c)及び(d)の合計が100であり、50以下、好ましくは25以下の比粘度をもつことを特徴とする。
【0019】
【発明の実施の形態】
より特定的には、分散剤及び/又は粉砕助剤としてのコポリマーを含有する本発明によるこの無機材料の水性懸濁液は、前記コポリマーが、
a)アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、イソクロトン酸、桂皮酸等の一酸、イタコン酸、フマル酸、マレイン酸、シトラコン酸等の二酸、無水マレイン酸等の無水カルボン酸、及びマレイン酸もしくはイタコン酸のC1〜C4モノエステル等の二酸半エステル、又はそれらの混合物から選択されるエチレン性不飽和とカルボン酸基をもつ少なくとも1種のモノマー99〜10重量%、より特定的には重合方法の理由で97〜50重量%と、
b)アクリルアミドメチルプロパンスルホン酸、メタリルスルホン酸ナトリウム、ビニルスルホン酸及びスチレンスルホン酸から選択される、エチレン性不飽和とスルホン酸基をもつモノマーであるか、エチレングリコールメタクリレートホスフェート、プロピレングリコールメタクリレートホスフェート、エチレングリコールアクリレートホスフェート、プロピレングリコールアクリレートホスフェート及びそれらのエトキシレートから選択される、エチレン性不飽和とリン酸基をもつモノマーであるか、又はそれらの混合物である少なくとも1種のモノマー0〜50重量%と、
c)メチルアクリレート、メチルメタクリレート、エチルアクリレート、エチルメタクリレート、ブチルアクリレート、ブチルメタクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート、2−エチルヘキシルメタクリレート等のアクリル酸エステルもしくはメタクリル酸エステル;アクリロニトリル、酢酸ビニル、スチレン、メチルスチレン、ジイソブチレン、ビニルピロリドン、ビニルカプロラクタム;アクリルアミド、メタクリルアミド等の不飽和アミド又は例えばジメチルアミノプロピルアクリルアミドもしくはジメチルアミノプロピルメタクリルアミド等のその置換誘導体;グリコールのアクリル酸エステルもしくはメタクリル酸エステル;メタクリルアミドプロピルトリメチルアンモニウムクロリドもしくはメタクリルアミドプロピルトリメチルアンモニウムスルフェート;トリメチルアンモニウムエチルクロリドメタクリレートもしくはトリメチルアンモニウムエチルスルフェートメタクリレート、並びにそれらのアクリレート及び第4級化アクリルアミド対応物及び/又はジメチルジアリルアンモニウムクロリドから構成される群から選択されるエチレン性不飽和をもち且つカルボン酸基をもたない少なくとも1種のモノマー0〜50重量%と、
d)一般式(I):
【0020】
【化5】
【0021】
[式中、m及びpは100以下のアルキレンオキシドユニットの数を表し、nは100以下のエチレンオキシドユニットの数を表し、qは1又は1より大きな数であって且つ0≦q(n+m+p)≦100となるような数を表し、R1は水素、メチル基又はエチル基を表し、R2は水素、メチル基又はエチル基を表し、Rはアクリル酸エステル、メタクリル酸エステル、マレイン酸エステル、イタコン酸エステル、クロトン酸エステル、ビニルフタル酸エステルからなる群、例えばアクリルウレタン、メタクリルウレタン、α−α’−ジメチル−m−イソプロペニルベンジルウレタン、アリルウレタン等の不飽和ウレタンの群に属する重合性不飽和基を表し、R’は、Rが不飽和ウレタンのときには、トリスチリルフェニル及び炭素原子数が8以上の直鎖もしくは分枝鎖アルキル、アルキルアリール、アリールアルキル、アリール基又は炭素原子数が8以上のジアルキルアミン等の疎水基を表し、アクリル酸エステル、メタクリル酸エステル、マレイン酸エステル、イタコン酸エステル、クロトン酸エステル、ビニルフタル酸エステルの群に属する重合性不飽和基を表すときには、トリスチリルフェニル及び炭素数が30より多い直鎖もしくは分枝鎖アルキル、アルキルアリール、アリールアルキル、アリール基又は炭素数が22より多いジアルキルアミン等の疎水基を表す]のエチレン性不飽和をもち且つ末端に疎水鎖をもつ少なくとも1種のオキシアルキル化モノマー1〜90重量%、より特定的には重合方法の理由で3〜50重量%から構成され、成分(a)、(b)、(c)及び(d)の合計が100であり、50以下、好ましくは25以下の比粘度をもつことを特徴とする。
【0022】
このコポリマーは、公知触媒系及び連鎖移動剤の存在下に適当な溶媒中で溶液、正逆エマルション、懸濁液又は沈殿のいずれかの公知ラジカル重合法により得られる。
【0023】
酸形態で得られ、場合により蒸留されるこのコポリマーは、1価又は多価の1種以上の中和剤で部分的又は完全に中和してもよく、中和剤は例えばアルカリカチオン、特にナトリウム、カリウム、アンモニウム又は例えばステアリルアミン、エタノールアミン(モノ、ジ、トリエタノールアミン)、モノ及びジエチルアミン、シクロヘキシルアミン、メチルシクロヘキシルアミン等の脂肪族及び/又は環状第1、第2もしくは第3アミン類により構成される群から選択されるものや、アルカリ土類2価カチオン、特にマグネシウムとカルシウム、亜鉛、3価カチオン、特にアルミニウム、又は4価以上の所定のカチオンから構成される群から選択されるものである。
【0024】
各中和剤は各価数に適した中和度に応じた量で使用される。
【0025】
得られるこのコポリマーは完全酸形態でも使用できるし、部分中和又は完全中和形態でも使用できる。
【0026】
別の態様によると、共重合反応により得られるコポリマーは場合により完全又は部分中和反応前又は後に、水、例えばメタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、ブタノール等のアルコール類、特にアセトン、メチルエチルケトン等のケトン類、シクロヘキサノン、テトラヒドロフラン、ジメチルスルホキシド又はそれらの混合物から構成される群に特に属する1種以上の極性溶媒により当業者に公知の静的又は動的方法により処理し、数相に分離してもよい。
【0027】
このとき、相の1個は本発明による無機材料の水性懸濁液に含まれるコポリマーに対応する。
【0028】
コポリマーの比粘度は記号ηで表され、次のように決定される。
【0029】
ソーダ(炭酸ナトリウム又は水酸化ナトリウム等)で中和した乾燥ポリマー2.5gと脱イオン水溶液(bipermutated water solution)50mlに相当する溶液が得られるように重合溶液を分取する。次に25℃に恒温に制御した浴にボーメ定数0.000105の毛管粘度計を入れ、ポリマーを含む所与量の上記溶液の流動時間と、前記コポリマーを含まない同一容量の脱イオン水溶液の流動時間を測定する。こうして、関係式:η={(ポリマー溶液の流動時間)−(脱イオン水溶液の流動時間)}/(脱イオン水溶液の流動時間)により比粘度ηを決定することができる。
【0030】
毛管は一般に、コポリマーを含まない脱イオン水溶液の流動時間を約90〜100秒間として、非常に良好な精度で比粘度を測定できるように選択される。
【0031】
本発明で使用する無機材料は非常に多様な起源のものでよく、2種類に分類できる。
【0032】
第1の分類は帯電親水性表面をもつ無機物質から構成され、例えば天然もしくは合成炭酸カルシウム、特に白亜、方解石、大理石、ドロマイト、カオリン、硫酸カルシウム、酸化チタン、サテンホワイト、水酸化アルミニウム又は他の任意の親水性表面をもつ鉱物である。
【0033】
第2の分類は疎水性表面をもつ無機填料を含み、例えばタルク、雲母又は他の任意の疎水性表面をもつ鉱物である。
【0034】
従って、分散剤及び/又は粉砕助剤として使用されるコポリマー以外に、この無機材料の水性懸濁液は、前記無機材料が天然もしくは合成炭酸カルシウム、特に白亜、方解石、大理石、ドロマイト、カオリン、硫酸カルシウム、酸化チタン又はそれらの混合物等の帯電親水性表面をもつ無機物質から選択されるか、特にタルク、雲母又はそれらの混合物等の疎水性表面をもつ無機物質から選択されるか、あるいは親水性表面をもつ無機填料と疎水性表面をもつ無機填料の混合物であることを特徴とする。
【0035】
実際に、分散しようとする無機物質の分散を実施する方法は、撹拌下に本発明の分散剤の水溶液を調製した中に分散しようとする無機物質を導入することにより行われる。
【0036】
本発明によると、分散剤は細分化しようとする無機物質の乾燥重量(以後「乾量」という)に対してポリマーの乾燥画分0.05〜5重量%の割合で導入する。
【0037】
また、実際に、細分化しようとする無機物質の粉砕操作は、粉砕助剤を含む水性媒体中で粉砕媒体により無機物質を非常に微細な粒子に粉砕することにより行われる。こうして粉砕しようとする無機物質の水性懸濁液が形成される。
【0038】
粉砕しようとする無機物質の懸濁液に、0.20〜4mmの粒度の粉砕媒体を加えると有利である。粉砕媒体は一般に酸化ケイ素、酸化アルミニウム、酸化ジルコニウム又はそれらの混合物、高硬度合成樹脂、鋼等の多様な材料の粒子形態をとる。このような粉砕媒体の組成の1例は仏国特許第FR2303681号に与えられており、酸化ジルコニウム30〜70重量%、酸化アルミニウム0.1〜5重量%及び酸化ケイ素5〜20重量%から形成される粉砕媒体が記載されている。粉砕媒体は、この粉砕材料と粉砕しようとする無機物質の重量比が少なくとも2/1、好ましくは3/1〜5/1となるような量を懸濁液に加えるのが好ましい。
【0039】
次に懸濁液と粉砕媒体の混合物にマイクロエレメント(micro-elements)を備える慣用粉砕機で行われるような機械的撹拌作用を加える。
【0040】
本発明によると、無機物質の水性懸濁液と粉砕媒体から形成される混合物中に、細分化しようとする無機物質の乾量に対してポリマーの乾分0.05〜5重量%の割合で分散剤及び/又は粉砕助剤を更に導入する。
【0041】
粉砕後に無機物質を優れた粉末度とするために必要な時間は、粉砕しようとする無機物質の種類と量及び使用する撹拌方法と粉砕操作中の媒体の温度によって異なる。
【0042】
無機物質が親水性表面をもつ1種以上の無機材料であるとき、本発明による無機材料の水性懸濁液は、高い乾分濃度即ち少なくとも45%、好ましくは少なくとも60%で高い降伏点と低いブルックフィールド粘度をもつ。
【0043】
無機物質が疎水性表面をもつ1種以上の無機材料であるとき、本発明による無機材料の水性懸濁液は高い乾分濃度即ち少なくとも45%、好ましくは少なくとも60%で高い降伏点と低いブルックフィールド粘度をもつ。
【0044】
更に、無機物質が親水性表面をもつ無機材料と疎水性表面をもつ無機材料の混合物であるときにも、本発明による無機材料の水性懸濁液は高い乾分濃度即ち少なくとも45%、好ましくは少なくとも60%で高い降伏点と低いブルックフィールド粘度をもつ。
【0045】
本発明による無機材料の水性懸濁液は、上記流動性により製紙産業で特に紙の填料やコーティング液の主成分として利用できる。
【0046】
本発明によるコーティング液は、本発明による無機填料の懸濁液と、例えば澱粉、カルボキシメチルセルロース、ポリビニルアルコール、スチレン−ブタジエンもしくはスチレン−アクリレート型のラテックス又はアクリルもしくはビニルラテックス等の天然又は合成起源の1種以上の結合剤を水中で混合することにより、当業者に公知の方法で製造される。
【0047】
コーティング液には公知の通り、更に流動調節剤、有機填料、消泡剤、青味剤、殺生物剤、滑剤、アルカリ水酸化物等の慣用添加剤を加えることができる。
【0048】
以下、実施例により本発明の範囲及び利点をより容易に理解されるだろうが、特に懸濁液の各成分の導入順序に関して限定的とみなすべきではない。
【0049】
【実施例】
実施例1
本実施例は、炭酸カルシウムの水性懸濁液の調製に関する。
【0050】
このために、下記試験の各々は、粒子の90%が直径2μm未満の粒度のGummern(オーストリア)鉱床産大理石を出発材料とし、水を入れた2リットル容ビーカーに乾分濃度65%の懸濁液を得るために必要な量の前記大理石を撹拌下に一度に導入した。このビーカーに更に、懸濁液中に存在する合計乾量に対して0.5重量%の乾燥コポリマーに相当する量の被験コポリマーを入れた。
【0051】
20分間撹拌後に、適当な回転体を用いて10rpm及び100rpmでRVT型ブルックフィールド粘度計により周囲温度でブルックフィールド粘度を測定した。
【0052】
試験1:
本試験は従来技術の例であり、比粘度0.45のナトリウムポリアクリレートを使用した。
【0053】
試験2:
本試験は従来技術の例であり、比粘度0.45のナトリウムポリアクリレート25重量部とBASF社から商品名Pluronic PE4300で市販されているアルキレンポリオキシド75重量部から構成される混合物を使用した。
【0054】
試験3:
本試験は本発明の例であり、ソーダで100%まで中和し、アクリル酸90重量%と、エチレンオキシド25モルでエトキシル化したトリスチリルフェノールメタクリレート10重量%から構成される比粘度4.35のポリマーを使用した。
【0055】
試験4:
本試験は本発明の例であり、ソーダで100%まで中和し、アクリル酸90重量%と、エチレンオキシド40モルでエトキシル化したトリスチリルフェノールメタクリレート10重量%から構成される比粘度4.38のポリマーを使用した。
【0056】
試験5:
本試験は本発明の例であり、ソーダで100%まで中和し、アクリル酸90重量%と、エチレンオキシド60モルでエトキシル化したトリスチリルフェノールメタクリレート10重量%から構成される比粘度4.43のポリマーを使用した。
【0057】
試験6:
本試験は本発明の例であり、ソーダで100%まで中和し、アクリル酸95重量%と、疎水基R’が炭素原子数22の直鎖アルキル基であり、m及びpが0であり、q=1であり、n=25である一般式(I)のメタクリルウレタン5重量%から構成される比粘度2.54のポリマーを使用した。
【0058】
試験7:
本試験は本発明の例であり、ソーダで100%まで中和し、アクリル酸95重量%と、疎水基R’が−N−(R”R”’)基であり、R”及びR”’が炭素原子数12の直鎖アルキル鎖であり、m及びpが0であり、q=1であり、n=50である一般式(I)のメタクリレート5重量%から構成される比粘度1.52のポリマーを使用した。
【0059】
試験8:
本試験は本発明の例であり、ソーダで100%まで中和し、アクリル酸95重量%と、疎水基R’が炭素原子数28の分枝鎖アルキル基であり、m及びpが0であり、q=1であり、n=25である一般式(I)のメタクリルウレタン5重量%から構成される比粘度2.47のポリマーを使用した。
【0060】
試験9:
本試験は本発明の例であり、ソーダで100%まで中和し、アクリル酸95重量%と、疎水基R’が炭素原子数30の分枝鎖アルキル基であり、m及びpが0であり、q=1であり、n=25である一般式(I)のメタクリルウレタン5重量%から構成される比粘度1.79のポリマーを使用した。
【0061】
試験10:
本試験は本発明の例であり、ソーダで100%まで中和し、アクリル酸90重量%と、疎水基R’が炭素原子数32の分枝鎖アルキル基であり、m及びpが0であり、q=1であり、n=25である一般式(I)のメタクリレート10重量%から構成される比粘度2.59のポリマーを使用した。
【0062】
試験11:
本試験は本発明の例であり、ソーダで100%まで中和し、アクリル酸80重量%と、エチルアクリレート2重量%と、メタクリル酸8重量%と、疎水基R’がトリスチリルフェニル基であり、m及びpが0であり、q=1であり、n=25である一般式(I)のメタクリルウレタン10重量%から構成される比粘度5.49のポリマーを使用した。
【0063】
試験12:
本試験は本発明の例であり、ソーダで100%まで中和し、アクリル酸97重量%と、エチレンオキシド25モルでエトキシル化したトリスチリルフェノールメタクリレート3重量%から構成される比粘度3.02のポリマーを使用した。
【0064】
試験13:
本試験は本発明の例であり、ソーダで100%まで中和し、アクリル酸93重量%と、エチレンオキシド25モルでエトキシル化したトリスチリルフェノールメタクリレート7重量%から構成される比粘度3.94のポリマーを使用した。
【0065】
試験14:
本試験は本発明の例であり、ソーダで100%まで中和し、アクリル酸85重量%と、エチレンオキシド25モルでエトキシル化したトリスチリルフェノールメタクリレート15重量%から構成される比粘度3.74のポリマーを使用した。
【0066】
試験15:
本試験は本発明の例であり、ソーダで100%まで中和し、アクリル酸85重量%と、メタクリル酸5重量%と、エチレンオキシド25モルでエトキシル化したトリスチリルフェノールメタクリレート10重量%から構成される比粘度7.53のポリマーを使用した。
【0067】
試験16:
本試験は本発明の例であり、ソーダで100%まで中和し、アクリル酸85重量%と、イタコン酸5重量%と、エチレンオキシド25モルでエトキシル化したトリスチリルフェノールメタクリレート10重量%から構成される比粘度5.58のポリマーを使用した。
【0068】
試験17:
本試験は本発明の例であり、ソーダで100%まで中和し、アクリル酸85重量%と、マレイン酸5重量%と、エチレンオキシド25モルでエトキシル化したトリスチリルフェノールメタクリレート10重量%から構成される比粘度7.16のポリマーを使用した。
【0069】
試験18:
本試験は本発明の例であり、ソーダで100%まで中和し、アクリル酸85重量%と、アクリルアミドメチルプロパンスルホン酸5重量%と、エチレンオキシド25モルでエトキシル化したトリスチリルフェノールメタクリレート10重量%から構成される比粘度6.68のポリマーを使用した。
【0070】
試験19:
本試験は本発明の例であり、ソーダで100%まで中和し、アクリル酸85重量%と、アクリルアミド5重量%と、エチレンオキシド25モルでエトキシル化したトリスチリルフェノールメタクリレート10重量%から構成される比粘度4.38のポリマーを使用した。
【0071】
試験20:
本試験は本発明の例であり、ソーダで100%まで中和し、アクリル酸85重量%と、エチレングリコールメタクリレートホスフェート5重量%と、エチレンオキシド25モルでエトキシル化したトリスチリルフェノールメタクリレート10重量%から構成される比粘度5.71のポリマーを使用した。
【0072】
試験21:
本試験は本発明の例であり、ソーダで100%まで中和し、アクリル酸80重量%と、エチルアクリレート2重量%と、メタクリル酸8重量%と、疎水基R’がトリスチリルフェニル基であり、m及びpが0であり、q=1であり、n=25である一般式(I)のメタクリルウレタン10重量%から構成される比粘度5.49のポリマーを使用した。
【0073】
試験22:
本試験は本発明の例であり、ソーダで100%まで中和し、アクリル酸95重量%と、エチレンオキシド25モルでエトキシル化したトリスチリルフェノールメタクリレート5重量%から構成される比粘度0.67のポリマーを使用した。
【0074】
試験23:
本試験は本発明の例であり、ソーダで100%まで中和し、アクリル酸90重量%と、エチレンオキシド25モルでエトキシル化したトリスチリルフェノールメタクリレート10重量%から構成される比粘度1.94のポリマーを使用した。
【0075】
試験24:
本試験は本発明の例であり、ソーダで100%まで中和し、アクリル酸90重量%と、エチレンオキシド25モルでエトキシル化したトリスチリルフェノールメタクリレート10重量%から構成される比粘度2.66のポリマーを使用した。
【0076】
試験25:
本試験は本発明の例であり、ソーダで100%まで中和し、アクリル酸90重量%と、エチレンオキシド25モルでエトキシル化したトリスチリルフェノールメタクリレート10重量%から構成される比粘度12.04のポリマーを使用した。
【0077】
試験26:
本試験は本発明の例であり、ソーダで70%まで中和し、アクリル酸90重量%と、エチレンオキシド25モルでエトキシル化したトリスチリルフェノールメタクリレート10重量%から構成される比粘度4.35のポリマーを使用した。
【0078】
全実験結果を下表1にまとめる。
【0079】
【表1】
【0080】
表1から明らかなように、本発明によるとブルックフィールド粘度の低い炭酸カルシウムの水性懸濁液が得られる。
【0081】
更に、疎水性表面をもつ無機物質の懸濁に広く使用されているようにポリアクリレートとアルキレンポリオキシドを併用しても、ブルックフィールド粘度の低い炭酸カルシウムの懸濁液は得られないことも表から明らかである。
【0082】
実施例2
本実施例は本発明の例であり、乾分濃度45%の炭酸カルシウムの水性懸濁液の調製に関する。
【0083】
このために、下記試験番号27は粒子の90%が直径2μm未満の粒度のGummern(オーストリア)鉱床産大理石を出発材料とし、水を入れた2リットル容ビーカーに乾燥物質換算濃度(以後「乾分濃度」という)45%の懸濁液を得るために必要な量の前記大理石を撹拌下に一度に導入した。このビーカーに更に、懸濁液中に存在する合計乾量に対して0.23重量%の乾燥コポリマーに相当する量の被験コポリマーを入れた。
【0084】
使用したコポリマーは、ソーダで75%まで中和し、分別法から得られ、アクリル酸90重量%と、エチレンオキシド25モルでエトキシル化したトリスチリルフェノールメタクリレート10重量%から構成される比粘度4.35のポリマーである。
【0085】
20分間撹拌後に、適当な回転体を用いて10rpm及び100rpmでRVT型ブルックフィールド粘度計により周囲温度でブルックフィールド粘度を測定した。
【0086】
これらの粘度は夫々790mPa.s及び110mPa.sであった。
【0087】
実施例3
本実施例もより粒度の粗い炭酸カルシウムの水性懸濁液の調製に関する。
【0088】
このために、下記試験の各々は粒子の60%が直径2μm未満の粒度のノルウェー鉱床産大理石を出発材料とし、水を入れた2リットル容ビーカーに乾分濃度75%の懸濁液を得るために必要な量の前記大理石を撹拌下に一度に導入した。このビーカーに更に、懸濁液中に存在する合計乾量に対して0.5重量%の乾燥コポリマーに相当する量の被験コポリマーを入れた。
【0089】
20分間撹拌後に、適当な回転体を用いて100rpmでDVII型ブルックフィールド粘度計により周囲温度でブルックフィールド粘度(T0)を測定した。
【0090】
これらのブルックフィールド粘度を24時間、2日間、3日間及び1週間非撹拌下に貯蔵した後にも測定した。
【0091】
7日間貯蔵後に撹拌前のブルックフィールド粘度(AVAG粘度)を測定し、サンプルを撹拌し、撹拌後のブルックフィールド粘度(APAG粘度)を測定した。
【0092】
他方、これらのサンプルを72%まで希釈し、非撹拌下に7日間貯蔵し、フラスコの底までスパチュラを導入して沈殿の有無を調べた。
【0093】
試験28:
本試験は従来技術の例であり、比粘度0.45のナトリウムポリアクリレートを使用した。
【0094】
試験29:
本試験は本発明の例であり、ソーダで100%まで中和し、アクリル酸90重量%と、エチレンオキシド25モルでエトキシル化したトリスチリルフェノールメタクリレート10重量%から構成される比粘度1.94のポリマーを使用した。
【0095】
試験30:
本試験は本発明の例であり、ソーダで100%まで中和し、アクリル酸97重量%と、エチレンオキシド25モルでエトキシル化したトリスチリルフェノールメタクリレート3重量%から構成される比粘度3.02のポリマーを使用した。
【0096】
試験31:
本試験は本発明の例であり、ソーダで100%まで中和し、アクリル酸85重量%と、アクリルアミド5重量%と、エチレンオキシド25モルでエトキシル化したトリスチリルフェノールメタクリレート10重量%から構成される比粘度4.38のポリマーを使用した。
【0097】
試験32:
本試験は本発明の例であり、ソーダで100%まで中和し、アクリル酸80重量%と、エチルアクリレート2重量%と、メタクリル酸8重量%と、疎水基R’がトリスチリルフェニル基であり、m及びpが0であり、q=1であり、n=25である一般式(I)のメタクリルウレタン10重量%から構成される比粘度5.49のポリマーを使用した。
【0098】
全実験結果を下表2にまとめる。
【0099】
【表2】
【0100】
表2から明らかなように、経時的に安定な低いブルックフィールド粘度をもち、構成粒子の粒度が粗いにも拘わらず沈殿傾向のない炭酸カルシウムの水性懸濁液が得られる。
【0101】
実施例4
本実施例は、タルクの水性懸濁液の調製に関する。
【0102】
このために、撹拌時間を45分間とした以外は実施例1で使用したと同一手順及び同一設備を使用し、乾分濃度65%の懸濁液を得るために必要な量の水と、懸濁液中に存在する合計乾量に対して乾燥酸コポリマー2.0乾燥重量%に相当する量の完全中和被験コポリマーとにFinnminerals社のタルクFinntalc C10を混合した。
【0103】
試験33:
本試験は従来技術の例であり、比粘度0.45のナトリウムポリアクリレートを使用した。
【0104】
粘度が高すぎるために撹拌機が詰まり、懸濁不能であった。
【0105】
試験34:
本試験は従来技術の例であり、比粘度0.45のナトリウムポリアクリレート25重量部とBASF社から商品名Pluronic PE4300で市販されているアルキレンポリオキシド75重量部から構成される混合物を使用した。
【0106】
試験35:
本試験は本発明の例であり、ソーダで100%まで中和後に、アクリル酸90重量%と、エチレンオキシド16モルでエトキシル化したトリスチリルフェノールメタクリレート10重量%から構成される比粘度7.5のポリマーを使用した。
【0107】
試験36:
本試験は本発明の例であり、ソーダで100%まで中和後に、アクリル酸90重量%と、エチレンオキシド8モルでエトキシル化し且つプロピレンオキシド13モルでオキシプロピル化したトリスチリルフェノールメタクリレート10重量%から構成される比粘度4.0のポリマーを使用した。
【0108】
試験37:
本試験は本発明の例であり、ソーダで100%まで中和後に、アクリル酸90重量%と、エチレンオキシド25モルでエトキシル化したトリスチリルフェノールメタクリレート10重量%から構成される比粘度4.35のポリマーを使用した。
【0109】
試験38:
本試験は本発明の例であり、ソーダで100%まで中和後に、アクリル酸90重量%と、エチレンオキシド40モルでエトキシル化したトリスチリルフェノールメタクリレート10重量%から構成される比粘度4.38のポリマーを使用した。
【0110】
試験39:
本試験は本発明の例であり、ソーダで100%まで中和後に、アクリル酸90重量%と、エチレンオキシド60モルでエトキシル化したトリスチリルフェノールメタクリレート10重量%から構成される比粘度4.43のポリマーを使用した。
【0111】
試験40:
本試験は本発明の例であり、ソーダで100%まで中和後に、アクリル酸90重量%と、疎水基R’が炭素原子数32の分枝鎖アルキル基であり、m及びpが0であり、q=1であり、n=25である一般式(I)のメタクリレート10重量%から構成される比粘度2.59のポリマーを使用した。
【0112】
試験41:
本試験は本発明の例であり、ソーダで100%まで中和後に、アクリル酸80重量%と、エチルアクリレート2重量%と、メタクリル酸8重量%と、疎水基R’がトリスチリルフェニル基であり、m及びpが0であり、q=1であり、n=25である一般式(I)のメタクリルウレタン10重量%から構成される比粘度5.49のポリマーを使用した。
【0113】
試験42:
本試験は本発明の例であり、ソーダで100%まで中和後に、アクリル酸97重量%と、エチレンオキシド25モルでエトキシル化したトリスチリルフェノールメタクリレート3重量%から構成される比粘度3.02のポリマーを使用した。
【0114】
試験43:
本試験は本発明の例であり、ソーダで100%まで中和後に、アクリル酸95重量%と、エチレンオキシド25モルでエトキシル化したトリスチリルフェノールメタクリレート5重量%から構成される比粘度3.31のポリマーを使用した。
【0115】
試験44:
本試験は本発明の例であり、ソーダで100%まで中和後に、アクリル酸93重量%と、エチレンオキシド25モルでエトキシル化したトリスチリルフェノールメタクリレート7重量%から構成される比粘度3.94のポリマーを使用した。
【0116】
試験45:
本試験は本発明の例であり、ソーダで100%まで中和後に、アクリル酸85重量%と、エチレンオキシド25モルでエトキシル化したトリスチリルフェノールメタクリレート15重量%から構成される比粘度3.74のポリマーを使用した。
【0117】
試験46:
本試験は本発明の例であり、ソーダで100%まで中和後に、アクリル酸85重量%と、メタクリル酸5重量%と、エチレンオキシド25モルでエトキシル化したトリスチリルフェノールメタクリレート10重量%から構成される比粘度7.53のポリマーを使用した。
【0118】
試験47:
本試験は本発明の例であり、ソーダで100%まで中和後に、アクリル酸85重量%と、イタコン酸5重量%と、エチレンオキシド25モルでエトキシル化したトリスチリルフェノールメタクリレート10重量%から構成される比粘度5.58のポリマーを使用した。
【0119】
試験48:
本試験は本発明の例であり、ソーダで100%まで中和後に、アクリル酸85重量%と、マレイン酸5重量%と、エチレンオキシド25モルでエトキシル化したトリスチリルフェノールメタクリレート10重量%から構成される比粘度7.16のポリマーを使用した。
【0120】
試験49:
本試験は本発明の例であり、ソーダで100%まで中和後に、アクリル酸85重量%と、アクリルアミドメチルプロパンスルホン酸5重量%と、エチレンオキシド25モルでエトキシル化したトリスチリルフェノールメタクリレート10重量%から構成される比粘度6.68のポリマーを使用した。
【0121】
試験50:
本試験は本発明の例であり、ソーダで100%まで中和後に、アクリル酸85重量%と、アクリルアミド5重量%と、エチレンオキシド25モルでエトキシル化したトリスチリルフェノールメタクリレート10重量%から構成される比粘度4.38のポリマーを使用した。
【0122】
試験51:
本試験は本発明の例であり、ソーダで100%まで中和後に、アクリル酸85重量%と、エチレングリコールメタクリレートホスフェート5重量%と、エチレンオキシド25モルでエトキシル化したトリスチリルフェノールメタクリレート10重量%から構成される比粘度5.71のポリマーを使用した。
【0123】
試験52:
本試験は本発明の例であり、ソーダで100%まで中和後に、アクリル酸80重量%と、エチルアクリレート2重量%と、メタクリル酸8重量%と、疎水基R’がトリスチリルフェニル基であり、m及びpが0であり、q=1であり、n=25である一般式(I)のメタクリルウレタン10重量%から構成される比粘度5.49のポリマーを使用した。
【0124】
試験53:
本試験は本発明の例であり、ソーダで100%まで中和後に、アクリル酸90重量%と、エチレンオキシド25モルでエトキシル化したトリスチリルフェノールメタクリレート10重量%から構成される比粘度1.94のポリマーを使用した。
【0125】
試験54:
本試験は本発明の例であり、ソーダで100%まで中和後に、アクリル酸90重量%と、エチレンオキシド25モルでエトキシル化したトリスチリルフェノールメタクリレート10重量%から構成される比粘度2.66のポリマーを使用した。
【0126】
試験55:
本試験は本発明の例であり、ソーダで100%まで中和後に、アクリル酸90重量%と、エチレンオキシド25モルでエトキシル化したトリスチリルフェノールメタクリレート10重量%から構成される比粘度3.38のポリマーを使用した。
【0127】
試験56:
本試験は本発明の例であり、ソーダで100%まで中和後に、アクリル酸90重量%と、エチレンオキシド25モルでエトキシル化したトリスチリルフェノールメタクリレート10重量%から構成される比粘度12.04のポリマーを使用した。
【0128】
試験57:
本試験は本発明の例であり、ソーダで75モル%、石灰(水酸化カルシウム等)で25モル%まで中和し、アクリル酸90重量%と、エチレンオキシド25モルでエトキシル化したトリスチリルフェノールメタクリレート10重量%から構成される比粘度4.35のポリマーを使用した。
【0129】
試験58:
本試験は本発明の例であり、ソーダで50モル%、石灰で50モル%まで中和し、アクリル酸90重量%と、エチレンオキシド25モルでエトキシル化したトリスチリルフェノールメタクリレート10重量%から構成される比粘度4.35のポリマーを使用した。
【0130】
試験59:
本試験は本発明の例であり、ソーダで25モル%、石灰で75モル%まで中和し、アクリル酸90重量%と、エチレンオキシド25モルでエトキシル化したトリスチリルフェノールメタクリレート10重量%から構成される比粘度4.35のポリマーを使用した。
【0131】
試験60:
本試験は本発明の例であり、ソーダで75モル%、水酸化マグネシウムで25モル%まで中和し、アクリル酸90重量%と、エチレンオキシド25モルでエトキシル化したトリスチリルフェノールメタクリレート10重量%から構成される比粘度4.35のポリマーを使用した。
【0132】
試験61:
本試験は本発明の例であり、カリ(水酸化カリウム等)で100%まで中和し、アクリル酸90重量%と、エチレンオキシド25モルでエトキシル化したトリスチリルフェノールメタクリレート10重量%から構成される比粘度4.35のポリマーを使用した。
【0133】
試験62:
本試験は本発明の例であり、アンモニアで100%まで中和し、アクリル酸90重量%と、エチレンオキシド25モルでエトキシル化したトリスチリルフェノールメタクリレート10重量%から構成される比粘度4.35のポリマーを使用した。
【0134】
全実験結果を下表3.1及び3.2にまとめる。
【0135】
【表3】
【0136】
【表4】
【0137】
表3.1及び3.2から明らかなように、本発明によると高い乾分濃度でブルックフィールド粘度の低いタルクの水性懸濁液が得られる。
【0138】
更に、親水性表面をもつ無機物質の懸濁に広く使用されているポリアクリレートを使用しても、ブルックフィールド粘度の低いタルクの懸濁液は得られないことも表から明らかである。
【0139】
実施例5
本実施例は、コポリマーの含有量を変えた以外は実施例4と同様にタルクの水性懸濁液の調製に関する。
【0140】
このために、実施例4で使用したと同一手順及び同一設備を使用し、乾分濃度65%の懸濁液を得るために必要な量の水と、懸濁液中に存在する合計乾量に対して乾燥酸コポリマー1.0乾燥重量%に相当する量の被験コポリマーとにFinnminerals社のタルクFinntalc C10を混合した。
【0141】
試験63:
本試験は従来技術の例であり、比粘度0.45のナトリウムポリアクリレートを使用した。
【0142】
粘度が高すぎるために撹拌機が詰まり、懸濁不能であった。
【0143】
試験64:
本試験は本発明の例であり、ソーダで100%まで中和後に、アクリル酸85重量%と、エチレンオキシド25モルでエトキシル化したトリスチリルフェノールメタクリレート15重量%から構成される比粘度24のポリマーを使用した。
【0144】
試験65:
本試験は本発明の例であり、ソーダで100%まで中和後に、アクリル酸80重量%と、エチレンオキシド25モルでエトキシル化し且つプロピレンオキシド13モルでオキシプロピル化したトリスチリルフェノールメタクリレート20重量%から構成される比粘度19のポリマーを使用した。
【0145】
試験66:
本試験は本発明の例であり、アクリル酸70重量%と、エチレンオキシド25モルでエトキシル化したトリスチリルフェノールメタクリレート30重量%から構成されるポリマーを使用した。
【0146】
試験67:
本試験は本発明の例であり、アクリル酸60重量%と、エチレンオキシド25モルでエトキシル化したトリスチリルフェノールメタクリレート40重量%から構成されるポリマーを使用した。
【0147】
試験68:
本試験は本発明の例であり、ソーダで100%まで中和後に、アクリル酸50重量%と、エチレンオキシド25モルでエトキシル化したトリスチリルフェノールメタクリレート10重量%と、アクリルアミド−2−メチル−2−プロパンスルホン酸40重量%から構成される比粘度4.47のポリマーを使用した。
【0148】
試験69:
本試験は本発明の例であり、ソーダで100%まで中和後に、アクリル酸50重量%と、エチレンオキシド25モルでエトキシル化したトリスチリルフェノールメタクリレート10重量%と、エチレングリコールメタクリレートホスフェート40重量%から構成される比粘度3.0のポリマーを使用した。
【0149】
試験70:
本試験は本発明の例であり、ソーダで100%まで中和後に、アクリル酸40重量%と、エチレンオキシド25モルでエトキシル化したトリスチリルフェノールメタクリレート10重量%と、アクリルアミド50重量%から構成される比粘度3.67のポリマーを使用した。
【0150】
全実験結果を下表4にまとめる。
【0151】
【表5】
【0152】
表4から明らかなように、本発明によると高い乾分濃度でブルックフィールド粘度の低いタルクの水性懸濁液が得られる。
【0153】
更に、親水性表面をもつ無機物質の懸濁に広く使用されているポリアクリレートを使用しても、ブルックフィールド粘度の低いタルクの懸濁液は得られないことも表から明らかである。
【0154】
実施例6
本実施例は、雲母の水性懸濁液の調製に関する。
【0155】
このために、実施例1で使用したと同一手順及び同一設備を使用し、乾分濃度68%の懸濁液を得るために必要な量の水と、懸濁液中に存在する合計乾量に対して乾燥コポリマー0.6乾燥重量%に相当する量の被験コポリマーとにJungbunzlauer GmbH社から商品名Ascoat 30で市販されている雲母を混合した。
【0156】
試験71:
本試験は従来技術の例であり、ソーダで100%まで中和し、アクリル酸90重量%と、エチレンオキシド23モルでエトキシル化したラウリン酸アルコールメタクリレート10重量%から構成される比粘度4.7のコポリマーを使用した。
【0157】
試験72:
本試験は従来技術の例であり、ソーダで100%まで中和し、アクリル酸90重量%と、エチレンオキシド30モルでエトキシル化したノニルフェノールメタクリレート10重量%から構成される比粘度4.66のコポリマーを使用した。
【0158】
試験73:
本試験は本発明の例であり、ソーダで100%まで中和し、アクリル酸90重量%と、エチレンオキシド8モルでエトキシル化し且つプロピレンオキシド13モルでオキシプロピル化したトリスチリルフェノールメタクリレート10重量%から構成される比粘度4.0のポリマーを使用した。
【0159】
試験74:
本試験は本発明の例であり、ソーダで100%まで中和し、アクリル酸90重量%と、エチレンオキシド25モルでエトキシル化したトリスチリルフェノールメタクリレート10重量%から構成される比粘度4.35のポリマーを使用した。
【0160】
試験75:
本試験は本発明の例であり、ソーダで100%まで中和し、アクリル酸90重量%と、エチレンオキシド40モルでエトキシル化したトリスチリルフェノールメタクリレート10重量%から構成される比粘度4.38のポリマーを使用した。
【0161】
試験76:
本試験は本発明の例であり、ソーダで100%まで中和し、アクリル酸90重量%と、エチレンオキシド60モルでエトキシル化したトリスチリルフェノールメタクリレート10重量%から構成される比粘度4.43のポリマーを使用した。
【0162】
試験77:
本試験は本発明の例であり、ソーダで100%まで中和し、アクリル酸95重量%と、疎水基R’が炭素原子数22の直鎖アルキル基であり、m及びpが0であり、q=1であり、n=25である一般式(I)のメタクリルウレタン5重量%から構成される比粘度2.54のポリマーを使用した。
【0163】
試験78:
本試験は本発明の例であり、ソーダで100%まで中和し、アクリル酸95重量%と、疎水基R’が−N−(R”R”’)基であり、R”及びR”’が炭素原子数12の直鎖アルキル鎖であり、m及びpが0であり、q=2であり、n=25である一般式(I)のメタクリレート5重量%から構成される比粘度1.52のポリマーを使用した。
【0164】
試験79:
本試験は本発明の例であり、ソーダで100%まで中和し、アクリル酸95重量%と、疎水基R’が炭素原子数28の分枝鎖アルキル基であり、m及びpが0であり、q=1であり、n=25である一般式(I)のメタクリルウレタン5重量%から構成される比粘度2.47のポリマーを使用した。
【0165】
試験80:
本試験は本発明の例であり、ソーダで100%まで中和し、アクリル酸95重量%と、疎水基R’が炭素原子数30の分枝鎖アルキル基であり、m及びpが0であり、q=1であり、n=25である一般式(I)のメタクリルウレタン5重量%から構成される比粘度1.79のポリマーを使用した。
【0166】
試験81:
本試験は本発明の例であり、ソーダで100%まで中和し、アクリル酸90重量%と、疎水基R’が炭素原子数32の分枝鎖アルキル基であり、m及びpが0であり、q=1であり、n=25である一般式(I)のメタクリレート10重量%から構成される比粘度2.59のポリマーを使用した。
【0167】
試験82:
本試験は本発明の例であり、ソーダで100%まで中和し、アクリル酸97重量%と、エチレンオキシド25モルでエトキシル化したトリスチリルフェノールメタクリレート3重量%から構成される比粘度3.02のポリマーを使用した。
【0168】
試験83:
本試験は本発明の例であり、ソーダで100%まで中和し、アクリル酸93重量%と、エチレンオキシド25モルでエトキシル化したトリスチリルフェノールメタクリレート7重量%から構成される比粘度3.94のポリマーを使用した。
【0169】
試験84:
本試験は本発明の例であり、ソーダで100%まで中和し、アクリル酸85重量%と、エチレンオキシド25モルでエトキシル化したトリスチリルフェノールメタクリレート15重量%から構成される比粘度3.74のポリマーを使用した。
【0170】
試験85:
本試験は本発明の例であり、ソーダで100%まで中和し、アクリル酸85重量%と、アクリルアミド5重量%と、エチレンオキシド25モルでエトキシル化したトリスチリルフェノールメタクリレート10重量%から構成される比粘度4.38のポリマーを使用した。
【0171】
試験86:
本試験は本発明の例であり、ソーダで100%まで中和し、アクリル酸95重量%と、エチレンオキシド25モルでエトキシル化したトリスチリルフェノールメタクリレート5重量%から構成される比粘度0.67のポリマーを使用した。
【0172】
試験87:
本試験は本発明の例であり、ソーダで100%まで中和し、アクリル酸90重量%と、エチレンオキシド25モルでエトキシル化したトリスチリルフェノールメタクリレート10重量%から構成される比粘度1.94のポリマーを使用した。
【0173】
試験88:
本試験は本発明の例であり、ソーダで100%まで中和し、アクリル酸90重量%と、エチレンオキシド25モルでエトキシル化したトリスチリルフェノールメタクリレート10重量%から構成される比粘度2.66のポリマーを使用した。
【0174】
全実験結果を下表5にまとめる。
【0175】
【表6】
【0176】
表5から明らかなように、本発明によると高い乾分濃度でブルックフィールド粘度の低い雲母の水性懸濁液が得られる。
【0177】
更に、従来技術によるコポリマーを使用しても、ブルックフィールド粘度の低い雲母の水性懸濁液は得られないことも表から明らかである。
【0178】
実施例7
本実施例は、カオリンの水性懸濁液の調製に関する。
【0179】
このために、実施例1で使用したと同一手順及び同一設備を使用し、乾分濃度66%の懸濁液を得るために必要な量の水と、懸濁液中に存在する合計乾量に対して乾燥酸コポリマー0.52乾燥重量%に相当する量の被験コポリマーとにECC社から商品名SPSで市販されているカオリンを混合した。
【0180】
試験89:
本試験は従来技術の例であり、比粘度0.45のナトリウムポリアクリレートを使用した。
【0181】
試験90:
本試験は本発明の例であり、ソーダで100%まで中和後に、アクリル酸95重量%と、エチレンオキシド25モルでエトキシル化したトリスチリルフェノールメタクリレート5重量%から構成される比粘度0.40のポリマーを使用した。
【0182】
試験91:
本試験は本発明の例であり、ソーダで100%まで中和後に、アクリル酸95重量%と、疎水基R’が炭素原子数32の分枝鎖アルキル基であり、m及びpが0であり、q=1であり、n=25である一般式(I)のメタクリレート5重量%から構成される比粘度0.42のポリマーを使用した。
【0183】
全実験結果を下表6にまとめる。
【0184】
【表7】
【0185】
表6から明らかなように、本発明によると高い乾分濃度でブルックフィールド粘度の低いカオリンの水性懸濁液が得られる。
【0186】
実施例8
本実施例は、親水性表面をもつか疎水性表面をもつかを問わずに無機材料混合物の水性懸濁液の調製に関する。
【0187】
試験92:
本試験は本発明の例であり、炭酸カルシウムの水性懸濁液とカオリンの水性懸濁液を平行して調製した後、得られた2種の水性懸濁液の等乾量混合物を調製する。
【0188】
このために、粒子の60%が直径2μm未満の粒度のノルウェー鉱床産大理石を出発材料とし、水を入れた2リットル容ビーカーに、乾分濃度70%の懸濁液を得るために必要な量の前記大理石を撹拌下に一度に導入することにより、炭酸カルシウムの水性懸濁液を調製した。このビーカーに更に、懸濁液中に存在する合計乾量に対して乾燥コポリマー0.5重量%に相当する量の被験コポリマーを加えた。
【0189】
本試験で使用したコポリマーは、ソーダで100%まで中和後に、アクリル酸90重量%と、エチレンオキシド25モルでエトキシル化したトリスチリルフェノールメタクリレート10重量%から構成される比粘度4.35のポリマーである。
【0190】
同一方法及び同一設備を使用して、乾分濃度63%と、懸濁液中に存在する合計乾量に対して酸0.5乾燥重量%に等しい被験コポリマー濃度をもつカオリン(ECC社の市販品SPS)の水性懸濁液を同時に調製した。
【0191】
これらの2種の懸濁液を20分間撹拌後に、炭酸カルシウム50乾燥重量%とカオリン50乾燥重量%を含む水性懸濁液が得られるように夫々714.3gと793.7gをビーカーに注いで混合した。
【0192】
混合物を10分間撹拌後に、適当な回転体を用いて100rpmでDVII型ブルックフィールド粘度計により周囲温度でブルックフィールド粘度(To)を測定した。ブルックフィールド粘度測定値は1900mPa.sであった。
【0193】
従って、本発明により得られる水性懸濁液は乾分濃度の高い(66.3%)取り扱い易い炭酸カルシウムとカオリンの混合懸濁液(50%/50%乾燥重量)である。
【0194】
試験93:
本試験は本発明の例であり、炭酸カルシウムの水性懸濁液とカオリンの水性懸濁液を平行して調製した後、混合して炭酸カルシウム70乾燥重量%とカオリン30乾燥重量%を含む懸濁液を得る。
【0195】
このために、粒子の60%が直径2μm未満の粒度のノルウェー鉱床産大理石を出発材料とし、水を入れた2リットル容ビーカーに、乾分濃度70%の懸濁液を得るために必要な量の前記大理石を撹拌下に一度に導入することにより、炭酸カルシウムの水性懸濁液を調製した。このビーカーに更に、懸濁液中に存在する合計乾量に対して乾燥酸コポリマー0.5重量%に相当する量の被験コポリマーを加えた。
【0196】
本試験で使用したコポリマーは、ソーダで100%まで中和後に、アクリル酸90重量%と、エチレンオキシド25モルでエトキシル化したトリスチリルフェノールメタクリレート10重量%から構成される比粘度4.35のポリマーである。
【0197】
同一方法及び同一設備を使用して、乾分濃度63%と、懸濁液中に存在する合計乾量に対して酸0.5乾燥重量%に等しい被験コポリマー濃度をもつカオリン(ECC社の市販品SPS)の水性懸濁液を同時に調製した。
【0198】
これらの2種の懸濁液を20分間撹拌後に、炭酸カルシウム70乾燥重量%とカオリン30乾燥重量%を含む水性懸濁液が得られるように夫々1000gと476.2gをビーカーに注いで混合した。
【0199】
混合物を10分間撹拌後に、適当な回転体を用いて100rpmでDVII型ブルックフィールド粘度計により周囲温度でブルックフィールド粘度(To)を測定した。ブルックフィールド粘度測定値は1100mPa.sであった。
【0200】
従って、本発明により得られる水性懸濁液は乾分濃度の高い(67.7%)取り扱い易い炭酸カルシウムとカオリンの混合懸濁液(70%/30%乾燥重量)である。
【0201】
試験94:
本試験は本発明の例であり、カオリンの水性懸濁液と雲母の水性懸濁液を平行して調製した後、混合してカオリン50乾燥重量%と雲母30乾燥重量%を含む懸濁液を得る。
【0202】
このために、2リットル容ビーカーにPendraulik撹拌機を取り付けて水を入れ、乾分濃度65.1%の懸濁液を得るために必要な量のカオリン(ECC社の市販品SPS)を撹拌下に一度に導入することによりカオリンの水性懸濁液を調製した。このビーカーに更に、懸濁液中に存在する合計乾量に対して乾燥酸コポリマー1.0重量%に相当する量の被験コポリマーを加えた。
【0203】
本試験で使用したコポリマーは、ソーダで100%まで中和後に、アクリル酸95重量%と、疎水基R’が炭素原子数22の直鎖アルキル基であり、m及びpが0であり、q=1であり、n=25である一般式(I)のメタクリルウレタン5重量%から構成される比粘度2.54のポリマーである。
【0204】
同一方法及び同一設備を使用して、乾分濃度67.4%と、懸濁液中に存在する合計乾量に対して0.6乾燥重量%に等しい被験コポリマー濃度をもつ雲母(Jungbunzlauer GmbH社の市販品Ascoat 30)の水性懸濁液を同時に調製した。
【0205】
これらの2種の懸濁液を20分間撹拌後に、カオリン50乾燥重量%と雲母50乾燥重量%を含む水性懸濁液が得られるように夫々760gと742gをビーカーに注いで混合した。
【0206】
混合物を10分間撹拌後に、適当な回転体を用いて100rpmでDVII型ブルックフィールド粘度計により周囲温度でブルックフィールド粘度(To)を測定した。ブルックフィールド粘度測定値は732mPa.sであった。
【0207】
従って、本発明により得られる水性懸濁液は乾分濃度の高い(66.2%)取り扱い易いカオリンと雲母の混合懸濁液(50%/50%乾燥重量)である。
【0208】
試験95:
本試験は本発明の例であり、カオリンの水性懸濁液と雲母の水性懸濁液を平行して調製した後、混合してカオリン75乾燥重量%と雲母25乾燥重量%を含む懸濁液を得る。
【0209】
このために、2リットル容ビーカーにPendraulik撹拌機を取り付けて水を入れ、乾分濃度65.1%の懸濁液を得るために必要な量のカオリン(ECC社の市販品SPS)を撹拌下に一度に導入することによりカオリンの水性懸濁液を調製した。このビーカーに更に、懸濁液中に存在する合計乾量に対して乾燥酸コポリマー1.0重量%に相当する量の被験コポリマーを加えた。
【0210】
本試験で使用したコポリマーは、ソーダで100%まで中和後に、アクリル酸95重量%と、疎水基R’が炭素原子数22の直鎖アルキル基であり、m及びpが0であり、q=1であり、n=25である一般式(I)のメタクリルウレタン5重量%から構成される比粘度2.54のポリマーである。
【0211】
同一方法及び同一設備を使用して、乾分濃度67.4%と、懸濁液中に存在する合計乾量に対して0.6乾燥重量%に等しい被験コポリマー濃度をもつ雲母(Jungbunzlauer GmbH社の市販品Ascoat 30)の水性懸濁液を同時に調製した。
【0212】
これらの2種の懸濁液を20分間撹拌後に、カオリン75乾燥重量%と雲母25乾燥重量%を含む水性懸濁液が得られるように夫々1152gと371gをビーカーに注いで混合した。
【0213】
混合物を10分間撹拌後に、適当な回転体を用いて100rpmでDVII型ブルックフィールド粘度計により周囲温度でブルックフィールド粘度(To)を測定した。ブルックフィールド粘度測定値は1380mPa.sであった。
【0214】
従って、本発明により得られる水性懸濁液は乾分濃度の高い(65.6%)取り扱い易いカオリンと雲母の混合懸濁液(75%/25%乾燥重量)である。
【0215】
試験96:
本試験は本発明の例であり、タルクの水性懸濁液とカオリンの水性懸濁液を平行して調製した後、混合してタルク75乾燥重量%とカオリン25乾燥重量%を含む懸濁液を得る。
【0216】
このために、2リットル容ビーカーにPendraulik撹拌機を取り付けて水を入れ、乾分濃度64.9%の懸濁液を得るために必要な量のタルク(Finnminerals社の市販品Finntalc C10)を撹拌下に一度に導入することによりタルクの水性懸濁液を調製した。このビーカーに更に、懸濁液中に存在する合計乾量に対して乾燥酸コポリマー1.0重量%に相当する量の被験コポリマーを加えた。
【0217】
本試験で使用したコポリマーは、ソーダで100%まで中和後に、アクリル酸85重量%と、アクリルアミド5重量%と、エチレンオキシド25モルでエトキシル化したトリスチリルフェノールメタクリレート10重量%から構成される比粘度4.38のポリマーである。
【0218】
同一方法及び同一設備を使用して、乾分濃度65.1%と、懸濁液中に存在する合計乾量に対して酸1.0乾燥重量%に等しい被験コポリマー濃度をもつカオリン(ECC社の市販品SPESWHITE)の水性懸濁液を同時に調製した。
【0219】
これらの2種の懸濁液を20分間撹拌後に、タルク75乾燥重量%とカオリン25乾燥重量%を含む水性懸濁液が得られるように夫々1155.6gと384gをビーカーに注いで混合した。
【0220】
混合物を10分間撹拌後に、適当な回転体を用いて100rpmでDVII型ブルックフィールド粘度計により周囲温度でブルックフィールド粘度(To)を測定した。ブルックフィールド粘度測定値は1230mPa.sであった。
【0221】
従って、本発明により得られる水性懸濁液は乾分濃度の高い(65.0%)取り扱い易いタルクとカオリンの混合懸濁液(75%/25%乾燥重量)である。
【0222】
試験97:
本試験は本発明の例であり、タルクの水性懸濁液とカオリンの水性懸濁液を平行して調製した後、混合してタルク50乾燥重量%とカオリン50乾燥重量%を含む懸濁液を得る。
【0223】
このために、2リットル容ビーカーにPendraulik撹拌機を取り付けて水を入れ、乾分濃度64.9%の懸濁液を得るために必要な量のタルク(Finnminerals社の市販品Finntalc C10)を撹拌下に一度に導入することによりタルクの水性懸濁液を調製した。このビーカーに更に、懸濁液中に存在する合計乾量に対して乾燥酸コポリマー1.0重量%に相当する量の被験コポリマーを加えた。
【0224】
本試験で使用したコポリマーは、ソーダで100%まで中和後に、アクリル酸85重量%と、アクリルアミド5重量%と、エチレンオキシド25モルでエトキシル化したトリスチリルフェノールメタクリレート10重量%から構成される比粘度4.38のポリマーである。
【0225】
同一方法及び同一設備を使用して、乾分濃度65.1%と、懸濁液中に存在する合計乾量に対して酸1.0乾燥重量%に等しい被験コポリマー濃度をもつカオリン(ECC社の市販品SPESWHITE)の水性懸濁液を同時に調製した。
【0226】
これらの2種の懸濁液を20分間撹拌後に、タルク50乾燥重量%とカオリン50乾燥重量%を含む水性懸濁液が得られるように夫々770.5gと768gをビーカーに注いで混合した。
【0227】
混合物を10分間撹拌後に、適当な回転体を用いて100rpmでDVII型ブルックフィールド粘度計により周囲温度でブルックフィールド粘度(To)を測定した。ブルックフィールド粘度の測定値は2380mPa.sであった。
【0228】
従って、本発明により得られる水性懸濁液は乾分濃度の高い(65.0%)取り扱い易いタルクとカオリンの混合懸濁液(50%/50%乾燥重量)である。
【0229】
試験98:
本試験は本発明の例であり、タルクの水性懸濁液とカオリンの水性懸濁液を平行して調製した後、混合してタルク25乾燥重量%とカオリン75乾燥重量%を含む懸濁液を得る。
【0230】
このために、2リットル容ビーカーにPendraulik撹拌機を取り付けて水を入れ、乾分濃度64.9%の懸濁液を得るために必要な量のタルク(Finnminerals社の市販品Finntalc C10)を撹拌下に一度に導入することによりタルクの水性懸濁液を調製した。このビーカーに更に、懸濁液中に存在する合計乾量に対して乾燥酸コポリマー1.0重量%に相当する量の被験コポリマーを加えた。
【0231】
本試験で使用したコポリマーは、ソーダで100%まで中和後に、アクリル酸85重量%と、アクリルアミド5重量%と、エチレンオキシド25モルでエトキシル化したトリスチリルフェノールメタクリレート10重量%から構成される比粘度4.38のポリマーである。
【0232】
同一方法及び同一設備を使用して、乾分濃度65.1%と、懸濁液中に存在する合計乾量に対して酸1乾燥重量%に等しい被験コポリマー濃度をもつカオリン(ECC社の市販品SPESWHITE)の水性懸濁液を同時に調製した。
【0233】
これらの2種の懸濁液を20分間撹拌後に、タルク25乾燥重量%とカオリン75乾燥重量%を含む水性懸濁液が得られるように夫々385.2gと1152gをビーカーに注いで混合した。
【0234】
混合物を10分間撹拌後に、適当な回転体を用いて100rpmでDVII型ブルックフィールド粘度計により周囲温度でブルックフィールド粘度(To)を測定した。ブルックフィールド粘度の測定値は1860mPa.sであった。
【0235】
従って、本発明により得られる水性懸濁液は乾分濃度の高い(65.0%)取り扱い易いタルクとカオリンの混合懸濁液(25%/75%乾燥重量)である。
【0236】
試験99:
本試験は従来技術の例であり、タルクの水性懸濁液と炭酸カルシウムの水性懸濁液を平行して調製した後、混合してタルク75乾燥重量%と炭酸カルシウム25乾燥重量%を含む懸濁液を得る。
【0237】
このために、2リットル容ビーカーにPendraulik撹拌機を取り付けて水を入れ、乾分濃度64.9%の懸濁液を得るために必要な量のタルク(Finnminerals社の市販品Finntalc C10)を撹拌下に一度に導入することによりタルクの水性懸濁液を調製した。このビーカーに更に、懸濁液中に存在する合計乾量に対して乾燥コポリマー0.15重量%に相当する量の比粘度0.48の被験ナトリウムポリアクリレートと、懸濁液中に存在する合計乾量に対して1.4乾燥重量%に相当する量のアルキレンポリオキシド(BASF社の市販品Pluronic PE4300)と、懸濁液中に存在する乾分乾燥重量に対して0.08乾燥重量%に相当する量のソーダを加えた。
【0238】
同一方法及び同一設備を使用し、粒子の75%が直径1μm未満の粒度のノルウェー鉱床産大理石を出発材料とし、乾分濃度65%と、懸濁液中に存在する合計乾量に対して0.5乾燥重量%に等しいナトリウムポリアクリレート濃度をもつ炭酸カルシウムの水性懸濁液を同時に調製した。
【0239】
これらの2種の懸濁液を20分間撹拌後に、タルク75乾燥重量%と炭酸カルシウム25乾燥重量%を含む水性懸濁液が得られるように夫々1155.5gと384.6gをビーカーに注いで混合した。
【0240】
混合物を10分間撹拌後に、適当な回転体を用いて100rpmでDVII型ブルックフィールド粘度計により周囲温度でブルックフィールド粘度(To)を測定した。ブルックフィールド粘度測定値は150mPa.sであった。
【0241】
従って、得られた水性懸濁液は乾分濃度の高い(65.0%)取り扱い易いタルクと炭酸カルシウムの混合懸濁液(75%/25%乾燥重量)であったが、親水性無機填料と疎水性無機填料との2種の異なる分散剤を使用する必要があった。
【0242】
試験100:
本試験は本発明の例であり、タルクの水性懸濁液と炭酸カルシウムの水性懸濁液を平行して調製した後、混合してタルク75乾燥重量%と炭酸カルシウム25乾燥重量%を含む懸濁液を得る。
【0243】
このために、2リットル容ビーカーにPendraulik撹拌機を取り付けて水を入れ、乾分濃度64.9%の懸濁液を得るために必要な量のタルク(Finnminerals社の市販品Finntalc C10)を撹拌下に一度に導入することによりタルクの水性懸濁液を調製した。このビーカーに更に、懸濁液中に存在する合計乾量に対して乾燥酸コポリマー1.0重量%に相当する量の被験コポリマーを加えた。
【0244】
本試験で使用したコポリマーは、ソーダで100%まで中和後に、アクリル酸85重量%と、アクリルアミド5重量%と、エチレンオキシド25モルでエトキシル化したトリスチリルフェノールメタクリレート10重量%から構成される比粘度4.38のポリマーである。
【0245】
同一方法及び同一設備を使用し、粒子の75%が直径1μm未満の粒度のノルウェー鉱床産大理石を出発材料とし、乾分濃度65%と、懸濁液中に存在する合計乾量に対して1.0乾燥重量%に等しい被験コポリマー濃度をもつ炭酸カルシウムの水性懸濁液を同時に調製した。
【0246】
これらの2種の懸濁液を20分間撹拌後に、タルク75乾燥重量%と炭酸カルシウム25乾燥重量%を含む水性懸濁液が得られるように夫々1155.5gと384.6gをビーカーに注いで混合した。
【0247】
混合物を10分間撹拌後に、適当な回転体を用いて100rpmでDVII型ブルックフィールド粘度計により周囲温度でブルックフィールド粘度(To)を測定した。ブルックフィールド粘度測定値は150mPa.sであった。
【0248】
従って、本発明により得られる水性懸濁液は乾分濃度の高い(65.0%)取り扱い易いタルクと炭酸カルシウムの混合懸濁液(75%/25%乾燥重量)であり、この懸濁液はただ1種の分散剤を使用して得られる。
【0249】
試験101:
本試験は従来技術の例であり、タルクの水性懸濁液と炭酸カルシウムの水性懸濁液を直接調製した後、混合してタルク50乾燥重量%と炭酸カルシウム50乾燥重量%を含む懸濁液を得る。
【0250】
このために、2リットル容ビーカーにPendraulik撹拌機を取り付けて水を入れ、乾分濃度64.9%の懸濁液を得るために必要な量のタルク(Finnminerals社の市販品Finntalc C10)を撹拌下に一度に導入することによりタルクの水性懸濁液を調製した。このビーカーに更に、懸濁液中に存在する合計乾量に対して乾燥コポリマー0.15重量%に相当する量の比粘度0.48の被験ナトリウムポリアクリレートと、懸濁液中に存在する合計乾量に対して1.4乾燥重量%に相当する量のアルキレンポリオキシド(BASF社の市販品Pluronic PE4300)と、懸濁液中に存在する乾分乾燥重量に対して0.08乾燥重量%に相当する量のソーダを加えた。
【0251】
同一方法及び同一設備を使用し、粒子の75%が直径1μm未満の粒度のノルウェー鉱床産大理石を出発材料とし、乾分濃度65%と、懸濁液中に存在する合計乾量に対して0.5乾燥重量%に等しい被験コポリマー濃度をもつ炭酸カルシウムの水性懸濁液を同時に調製した。
【0252】
これらの2種の懸濁液を20分間撹拌後に、タルク50乾燥重量%と炭酸カルシウム50乾燥重量%を含む水性懸濁液が得られるように夫々770.4gと769.2gをビーカーに注いで混合した。
【0253】
混合物を10分間撹拌後に、適当な回転体を用いて100rpmでDVII型ブルックフィールド粘度計により周囲温度でブルックフィールド粘度(To)を測定した。ブルックフィールド粘度測定値は乾分濃度65.0%で350mPa.sであった。
【0254】
本試験では親水性無機填料と疎水性無機填料との2種の異なる分散剤を使用する必要があったことに留意すべきである。
【0255】
試験102:
本試験は本発明の例であり、タルクの水性懸濁液と炭酸カルシウムの水性懸濁液を平行して調製した後、混合してタルク50乾燥重量%と炭酸カルシウム50乾燥重量%を含む懸濁液を得る。
【0256】
このために、2リットル容ビーカーにPendraulik撹拌機を取り付けて水を入れ、乾分濃度64.9%の懸濁液を得るために必要な量のタルク(Finnminerals社の市販品Finntalc C10)を撹拌下に一度に導入することによりタルクの水性懸濁液を調製した。このビーカーに更に、懸濁液中に存在する合計乾量に対して乾燥酸コポリマー1.0重量%に相当する量の被験コポリマーを加えた。
【0257】
本試験で使用したコポリマーは、ソーダで100%まで中和後に、アクリル酸85重量%と、アクリルアミド5重量%と、エチレンオキシド25モルでエトキシル化したトリスチリルフェノールメタクリレート10重量%から構成される比粘度4.38のポリマーである。
【0258】
同一方法及び同一設備を使用し、粒子の75%が直径1μm未満の粒度のノルウェー鉱床産大理石を出発材料とし、乾分濃度65%と、懸濁液中に存在する合計乾量に対して酸1乾燥重量%に等しい被験コポリマー濃度をもつ炭酸カルシウムの水性懸濁液を同時に調製した。
【0259】
これらの2種の懸濁液を20分間撹拌後に、タルク50乾燥重量%と炭酸カルシウム50乾燥重量%を含む水性懸濁液が得られるように夫々770.4gと769.2gをビーカーに注いで混合した。
【0260】
混合物を10分間撹拌後に、適当な回転体を用いて100rpmでDVII型ブルックフィールド粘度計により周囲温度でブルックフィールド粘度(To)を測定した。ブルックフィールド粘度測定値は350mPa.sであった。
【0261】
従って、本発明により得られる水性懸濁液は乾分濃度の高い(65%)取り扱い易いタルクと炭酸カルシウムの混合懸濁液(50%/50%乾燥重量)であり、この懸濁液はただ1種の分散剤を使用して得られる。
【0262】
試験103:
本試験は従来技術の例であり、タルクの水性懸濁液と炭酸カルシウムの水性懸濁液を平行して調製した後、混合してタルク25乾燥重量%と炭酸カルシウム75乾燥重量%を含む懸濁液を得る。
【0263】
このために、2リットル容ビーカーにPendraulik撹拌機を取り付けて水を入れ、乾分濃度64.9%の懸濁液を得るために必要な量のタルク(Finnminerals社の市販品Finntalc C10)を撹拌下に一度に導入することによりタルクの水性懸濁液を調製した。このビーカーに更に、懸濁液中に存在する合計乾量に対して乾燥コポリマー0.15重量%に相当する量の比粘度0.48の被験ナトリウムポリアクリレートと、懸濁液中に存在する合計乾量に対して1.4乾燥重量%に相当する量のアルキレンポリオキシド(BASF社の市販品Pluronic PE4300)と、懸濁液中に存在する乾分乾燥重量に対して0.08乾燥重量%に相当する量のソーダを加えた。
【0264】
同一方法及び同一設備を使用し、粒子の75%が直径1μm未満の粒度のノルウェー鉱床産大理石を出発材料とし、乾分濃度65%と、懸濁液中に存在する合計乾量に対して0.5乾燥重量%に等しい被験コポリマー濃度をもつ炭酸カルシウムの水性懸濁液を同時に調製した。
【0265】
これらの2種の懸濁液を20分間撹拌後に、タルク25乾燥重量%と炭酸カルシウム75乾燥重量%を含む水性懸濁液が得られるように夫々385.2gと1153.8gをビーカーに注いで混合した。
【0266】
混合物を10分間撹拌後に、適当な回転体を用いて100rpmでDVII型ブルックフィールド粘度計により周囲温度でブルックフィールド粘度(To)を測定した。ブルックフィールド粘度測定値は乾分濃度65.0%で465mPa.sであった。
【0267】
本試験では親水性無機填料と疎水性無機填料との2種の異なる分散剤を使用する必要があったことに留意すべきである。
【0268】
試験104:
本試験は本発明の例であり、タルクの水性懸濁液と炭酸カルシウムの水性懸濁液を平行して調製した後、混合してタルク25乾燥重量%と炭酸カルシウム75乾燥重量%を含む懸濁液を得る。
【0269】
このために、2リットル容ビーカーにPendraulik撹拌機を取り付けて水を入れ、乾分濃度64.9%の懸濁液を得るために必要な量のタルク(Finnminerals社の市販品Finntalc C10)と、懸濁液中に存在する合計乾量に対して乾燥酸コポリマー1.0重量%に相当する量の被験コポリマーを撹拌下に一度に導入することにより、タルクの水性懸濁液を調製した。
【0270】
本試験で使用したコポリマーは、ソーダで100%まで中和後に、アクリル酸85重量%と、アクリルアミド5重量%と、エチレンオキシド25モルでエトキシル化したトリスチリルフェノールメタクリレート10重量%から構成される比粘度4.38のポリマーである。
【0271】
同一方法及び同一設備を使用し、粒子の75%が直径1μm未満の粒度のノルウェー鉱床産大理石を出発材料とし、乾分濃度65%と、懸濁液中に存在する合計乾量に対して1乾燥重量%に等しい被験コポリマー濃度をもつ炭酸カルシウムの水性懸濁液を同時に調製した。
【0272】
これらの2種の懸濁液を20分間撹拌後に、タルク25乾燥重量%と炭酸カルシウム75乾燥重量%を含む水性懸濁液が得られるように夫々385.2gと1153.8gをビーカーに注いで混合した。
【0273】
混合物を10分間撹拌後に、適当な回転体を用いて100rpmでDVII型ブルックフィールド粘度計により周囲温度でブルックフィールド粘度(To)を測定した。ブルックフィールド粘度測定値は220mPa.sであった。
【0274】
従って、本発明により得られる水性懸濁液は乾分濃度の高い(65.0%)取り扱い易いタルクと炭酸カルシウムの混合懸濁液(25%/75%乾燥重量)であり、この懸濁液はただ1種の分散剤を使用して得られる。
【0275】
試験105:
本試験は本発明の例であり、炭酸カルシウム50乾燥重量%とタルク50乾燥重量%を含む混合水性懸濁液を直接調製する。
【0276】
このために、粒子の60%が直径2μm未満の粒度のノルウェー鉱床産大理石とタルク(Finnminerals社の市販品Finntalc C10)を出発材料とし、2リットル容ビーカーにPendraulik撹拌機を取り付けて水を入れ、乾分濃度65%の懸濁液を得るために必要な等量の前記大理石及びタルクを撹拌下に一度に導入することにより、炭酸カルシウムとタルクの混合水性懸濁液を調製した。このビーカーに更に、懸濁液中に存在する合計乾量に対して乾燥酸コポリマー2.0重量%に相当する量の被験コポリマーを加えた。
【0277】
本試験で使用したコポリマーは、ソーダで100%まで中和後に、アクリル酸90重量%と、アクリルアミド5重量%と、エチレンオキシド25モルでエトキシル化したトリスチリルフェノールメタクリレート10重量%から構成される比粘度4.35のポリマーである。
【0278】
混合物を20分間撹拌後に、適当な回転体を用いて100rpmでDVII型ブルックフィールド粘度計により周囲温度でブルックフィールド粘度(To)を測定した。ブルックフィールド粘度測定値は350mPa.sであった。
【0279】
従って、本発明により得られる水性懸濁液は乾分濃度の高い(65%)取り扱い易い炭酸カルシウムとタルクの混合懸濁液(50%/50%乾燥重量)である。
【0280】
実施例9
本実施例は、微粒懸濁液に細分化するために粉砕する粗粒炭酸カルシウムの懸濁液の調製に関する。このために、種々の被験粉砕助剤を利用することにより、OMYA S.A.社から商品名BL200で市販されている天然炭酸カルシウムから粗粒炭酸カルシウム懸濁液を調製した。
【0281】
試験106:
本試験は本発明の例であり、ソーダで100%まで中和し、アクリル酸95重量%と、疎水基R’が炭素原子数32の分枝鎖アルキル基であり、m及びpが0であり、q=1であり、n=25である一般式(I)のメタクリレート5重量%から構成される比粘度0.67のポリマーを使用した。
【0282】
試験107:
本試験は本発明の例であり、ソーダで100%まで中和し、アクリル酸90重量%と、エチレンオキシド25モルでエトキシル化したトリスチリルフェノールメタクリレート10重量%から構成される比粘度4.6のポリマーを使用した。
【0283】
各試験とも、粒子の19%が直径2μm未満となるような粒度をもつOrgon鉱床(フランス)産炭酸カルシウムの水性懸濁液を調製した。
【0284】
水性懸濁液は合計重量に対して乾分濃度76重量%とした。
【0285】
粉砕しようとする炭酸カルシウムの乾燥重量に対する乾燥重量%として下表に示す量に従って粉砕助剤をこの懸濁液に導入した。
【0286】
固定シリンダーと回転インペラーを備えるDyno−Mill型粉砕機に懸濁液を流し、粉砕機の粉砕媒体は直径0.6mm〜1.0mmのコランダムボールから構成した。
【0287】
粉砕媒体の総占有容積は1150cm3、重量は2900gとした。
【0288】
粉砕室は容積1400cm3とした。
【0289】
粉砕機の周速度は10m/秒とした。
【0290】
炭酸カルシウム懸濁液を18リットル/時の流速で循環させた。
【0291】
Dyno−Mill粉砕機の出口に200μmメッシュのセパレーターを配置し、粉砕後の懸濁液と粉砕体を分離できるようにした。
【0292】
各粉砕試験時の温度は約60℃に維持した。
【0293】
粉砕終了時(T0)に細分化顔料懸濁液のサンプルをフラスコに回収し、適当な回転体を使用して回転速度10rpm及び100rpmでRVT型ブルックフィールド粘度計により温度20℃で粘度を測定した。
【0294】
粒度はMicromeritics社のSedigraph 5100により測定した。
【0295】
全実験結果を下表7にまとめる。
【0296】
【表8】
【0297】
表7から明らかなように、乾分濃度の高い炭酸カルシウムの細分化水性懸濁液が得られる。
【0298】
実施例10
本実施例は、微粒懸濁液に細分化するために粉砕する粗粒雲母(粒子の18%が直径1μm未満の粒度のJungbunzlauer GmbH社の市販品ASCOAT 30)の水性懸濁液の調製に関する。
【0299】
試験108:
本試験は本発明の例であり、懸濁液の乾分を65%とした以外は実施例9と同一設備及び同一設備を使用し、ソーダで100%まで中和し、アクリル酸95重量%と、疎水基R’が炭素原子数32の分枝鎖アルキル基であり、m及びpが0であり、q=1であり、n=25である一般式(I)のメタクリレート5重量%から構成される比粘度1.85のポリマーを使用した。
【0300】
得られた結果を下表8に示す。
【0301】
【表9】
【0302】
表8から明らかなように、乾分濃度の高い雲母の細分化水性懸濁液が得られ、従来技術の添加剤を使用してもこのような懸濁液を得ることはできなかった。
【0303】
実施例11
本実施例は実施例1の手順により調製した炭酸カルシウムの水性懸濁液の流動性の測定に関する。
【0304】
20分間撹拌後に、同軸シリンダーCC25を取り付けたReologicaInstruments AB社(スウェーデン)の粘弾性計Stress Tech(登録商標)により、こうして調製した懸濁液の流動性を周囲温度で測定した。
【0305】
懸濁液の流動性の測定手順は試験の各々で同一とし、即ち各試験で被験ポリマーを利用することにより調製した懸濁液のサンプルを粘弾性計のシリンダーに注入し、12秒間10Paの予備剪断にかけた後、平衡時間に対応する180秒間の待機後に100秒間40区間で0.025Paから2.5Paまで直線的に増加する剪断にかけた。
【0306】
内部結合を破壊して粘度の低下した懸濁液を得るために懸濁液に加えるべき剪断力に対応する降伏点を剪断力(Pa)の関数として粘度曲線の最大値(Pa.s)により決定した。
【0307】
試験109:
本試験は従来技術の例であり、試験番号1の水性懸濁液を使用した。
【0308】
試験110:
本試験は本発明の例であり、試験番号8の水性懸濁液を使用した。
【0309】
試験111:
本試験は本発明の例であり、試験番号9の水性懸濁液を使用した。
【0310】
試験112:
本試験は本発明の例であり、ソーダで100%まで中和し、アクリル酸90重量%と、疎水基R’が炭素原子数32の分枝鎖アルキル基であり、m及びpが0であり、q=1であり、n=25である一般式(I)のメタクリレート10重量%から構成される比粘度1.83のポリマーを含有する水性懸濁液を使用した。
【0311】
試験113:
本試験は本発明の例であり、ソーダで100%まで中和し、アクリル酸90重量%と、疎水基R’が炭素原子数32の分枝鎖アルキル基であり、m及びpが0であり、q=2であり、n=25である一般式(I)のメタクリレート10重量%から構成される比粘度1.80のポリマーを含有する水性懸濁液を使用した。
【0312】
試験114:
本試験は本発明の例であり、試験番号6の水性懸濁液を使用した。
【0313】
全実験結果を下表9にまとめる。
【0314】
【表10】
【0315】
表9から明らかなように、本発明による炭酸カルシウムの水性懸濁液は従来技術よりも高い降伏点をもち、良好な安定性をもつ懸濁液の特徴を示す。
【0316】
実施例12
本実施例は実施例4の手順により調製したタルクの水性懸濁液の流動性の測定に関する。
【0317】
下記全試験でこの測定に使用した手順及び設備は実施例11で使用したものと同一である。
【0318】
試験115:
本試験は本発明の例であり、試験番号34の水性懸濁液を使用した。
【0319】
試験116:
本試験は本発明の例であり、試験番号37の水性懸濁液を使用した。
【0320】
全実験結果を下表10にまとめる。
【0321】
【表11】
【0322】
表10から明らかなように、本発明によるタルクの水性懸濁液は従来技術よりも高い降伏点をもち、良好な安定性をもつ懸濁液の特徴を示す。
【0323】
実施例13
本実施例は実施例5の手順により調製したタルクの水性懸濁液の流動性の測定に関する。
【0324】
45分間撹拌後に、同軸シリンダーCC25を取り付けたReologicaInstruments AB社(スウェーデン)の粘弾性計Stress Tech(登録商標)により、こうして調製した懸濁液の流動性を25℃で測定した。
【0325】
懸濁液の流動性の測定手順は試験の各々で同一とし、即ち各試験で被験ポリマーを利用することにより調製した懸濁液のサンプルを粘弾性計のシリンダーに注入し、12秒間15Paの予備剪断にかけた後、平衡時間に対応する600秒間の待機後に100秒間60区間で0.1Paから2.5Paまで直線的に増加する剪断にかけた。
【0326】
内部結合を破壊して粘度の低下した懸濁液を得るために懸濁液に加えるべき剪断力に対応する降伏点を剪断力(Pa)の関数として粘度曲線の最大値(Pa.s)により決定した。
【0327】
試験117:
本試験は従来技術の例であり、比粘度0.45のナトリウムポリアクリレート25重量部とBASF社から商品名Pluronic PE4300で市販されているアルキレンポリオキシド75重量部から構成される混合物1.0乾燥重量%を使用することにより得られるタルクの水性懸濁液を使用した。
【0328】
試験118:
本試験は本発明の例であり、試験番号66の水性懸濁液を使用した。
【0329】
試験119:
本試験は本発明の例であり、試験番号67の水性懸濁液を使用した。
【0330】
試験120:
本試験は本発明の例であり、試験番号68の水性懸濁液を使用した。
【0331】
試験121:
本試験は本発明の例であり、試験番号69の水性懸濁液を使用した。
【0332】
試験122:
本試験は本発明の例であり、試験番号70の水性懸濁液を使用した。
【0333】
全実験結果を下表11にまとめる。
【0334】
【表12】
【0335】
表11から明らかなように、本発明によるタルクの水性懸濁液は従来技術よりも高い降伏点をもち、良好な安定性をもつ懸濁液の特徴を示す。
【0336】
実施例14
本実施例は実施例6の手順により調製した雲母の水性懸濁液の流動性の測定に関する。
【0337】
下記全試験でこの測定に使用した手順及び設備は実施例11で使用したものと同一である。
【0338】
試験123:
本試験は従来技術の例であり、比粘度0.45のナトリウムポリアクリレートを含有する水性懸濁液を使用した。
【0339】
試験124:
本試験は本発明の例であり、ソーダで100%まで中和し、アクリル酸90重量%と、疎水基R’が炭素原子数32の分枝鎖アルキル基であり、m及びpが0であり、q=1であり、n=50である一般式(I)のメタクリレート10重量%から構成される比粘度1.83のポリマーを含有する水性懸濁液を使用した。
【0340】
試験125:
本試験は本発明の例であり、試験番号82の水性懸濁液を使用した。
【0341】
試験126:
本試験は本発明の例であり、ソーダで100%まで中和し、アクリル酸80重量%と、エチルアクリレート2重量%と、メタクリル酸10重量%と、疎水基R’がトリスチリルフェニル基であり、m及びpが0であり、q=1であり、n=25である一般式(I)のメタクリルウレタン10重量%から構成される比粘度5.49のポリマーを含有する水性懸濁液を使用した。
【0342】
全実験結果を下表12にまとめる。
【0343】
【表13】
【0344】
表12から明らかなように、本発明による雲母の水性懸濁液は従来技術よりも高い降伏点をもち、良好な安定性をもつ懸濁液の特徴を示す。
【0345】
実施例15
本実施例は実施例8の手順により調製したタルクと炭酸カルシウムの水性懸濁液の流動性の測定に関する。
【0346】
下記全試験でこの測定に使用した手順及び設備は実施例11で使用したものと同一である。
【0347】
試験127:
本試験は従来技術の例であり、試験番号99の水性懸濁液を使用した。
【0348】
試験128:
本試験は本発明の例であり、試験番号100の水性懸濁液を使用した。
【0349】
試験129:
本試験は従来技術の例であり、試験番号101の水性懸濁液を使用した。
【0350】
試験130:
本試験は本発明の例であり、試験番号102の水性懸濁液を使用した。
【0351】
試験131:
本試験は従来技術の例であり、試験番号103の水性懸濁液を使用した。
【0352】
試験132:
本試験は本発明の例であり、試験番号104の水性懸濁液を使用した。
【0353】
全実験結果を下表13にまとめる。
【0354】
【表14】
【0355】
表13から明らかなように、本発明によるタルクと炭酸カルシウムの水性懸濁液は従来技術よりも高い降伏点をもち、良好な安定性をもつ懸濁液の特徴を示す。
【0356】
実施例16
本実施例は紙のコーティング液の製造における本発明による無機填料の水性懸濁液の使用に関する。
【0357】
このために、被験無機填料の水性懸濁液とコーティング液の他の成分を以下の組成:乾分濃度65%の被験水性懸濁液100重量部、Dow Chemical社から商品名DL905で市販されているカルボキシル化スチレン−ブタジエンラテックス12重量部、Metsa Serla社から商品名Finnfix5で市販されているカルボキシメチルセルロース0.5重量部で使用して水中で混合し、乾分濃度約64.5%及びpH8.4のコーティング液を調製した。
【0358】
次に、こうして調製したコーティング液のブルックフィールド粘度を、適当な回転体を備えるDVII型ブルックフィールド粘度計により周囲温度で20rpm、50rpm及び100rpmで測定した。
【0359】
試験133:
本試験は従来技術の例であり、試験番号34の水性懸濁液を使用した。
【0360】
試験134:
本試験は本発明の例であり、試験番号37の水性懸濁液を使用した。
【0361】
全実験結果を下表14にまとめる。
【0362】
【表15】
【0363】
表14から明らかなように、本発明によるコーティング液は従来技術のものよりも流動性が高い。
Claims (12)
- コポリマーが、
a)アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、イソクロトン酸、桂皮酸の一酸、イタコン酸、フマル酸、マレイン酸、シトラコン酸の二酸、無水カルボン酸、及びマレイン酸もしくはイタコン酸のC1〜C4モノエステルの二酸半エステルから選択される、カルボン酸基をもつ少なくとも1種のエチレン性不飽和モノマー99〜10重量%と、
b)アクリルアミドメチルプロパンスルホン酸、メタリルスルホン酸ナトリウム、ビニルスルホン酸及びスチレンスルホン酸から選択される、スルホン酸基をもつモノマーであるか、エチレングリコールメタクリレートホスフェート、プロピレングリコールメタクリレートホスフェート、エチレングリコールアクリレートホスフェート、プロピレングリコールアクリレートホスフェート及びそれらのエトキシレートから選択される、リン酸基をもつモノマーであるか、又はそれらの混合物である少なくとも1種のエチレン性不飽和モノマー0〜50重量%と、
c)メチルアクリレート、メチルメタクリレート、エチルアクリレート、エチルメタクリレート、ブチルアクリレート、ブチルメタクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート、2−エチルヘキシルメタクリレートのアクリルもしくはメタクリル酸エステル;アクリロニトリル、メタクリロニトリル、酢酸ビニル、スチレン、メチルスチレン、ジイソブチレン、ビニルピロリドン、ビニルカプロラクタム;アクリルアミド、メタクリルアミドの不飽和アミド又はジメチルアミノプロピルアクリルアミドもしくはジメチルアミノプロピルメタクリルアミドのその置換誘導体;グリコールのアクリル酸エステルもしくはメタクリル酸エステル;メタクリルアミドプロピルトリメチルアンモニウムクロリドもしくはメタクリルアミドプロピルトリメチルアンモニウムスルフェート;トリメチルアンモニウムエチルクロリドのメタクリレートもしくはトリメチルアンモニウムエチルスルフェートのメタクリレート、並びにそれらのアクリレート及び第4級化アクリルアミド対応物及び/又はジメチルジアリルアンモニウムクロリドから構成される群から選択される、カルボン酸基をもたない少なくとも1種のエチレン性不飽和モノマー0〜50重量%と、
d)一般式(I):
- コポリマーが、
a)アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、イソクロトン酸、桂皮酸の一酸、イタコン酸、フマル酸、マレイン酸、シトラコン酸の二酸、無水マレイン酸、及びマレイン酸もしくはイタコン酸のC1〜C4モノエステルの二酸半エステル、又はそれらの混合物から選択される、カルボン酸基をもつ少なくとも1種のエチレン性不飽和モノマー97〜50重量%と、
b)アクリルアミドメチルプロパンスルホン酸、メタリルスルホン酸ナトリウム、ビニルスルホン酸及びスチレンスルホン酸から選択される、スルホン酸基をもつモノマーであるか、エチレングリコールメタクリレートホスフェート、プロピレングリコールメタクリレートホスフェート、エチレングリコールアクリレートホスフェート、プロピレングリコールアクリレートホスフェート及びそれらのエトキシレートから選択される、リン酸基をもつモノマーであるか、又はそれらの混合物である少なくとも1種のエチレン性不飽和モノマー0〜50重量%と、
c)メチルアクリレート、メチルメタクリレート、エチルアクリレート、エチルメタクリレート、ブチルアクリレート、ブチルメタクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート、2−エチルヘキシルメタクリレートのアクリルもしくはメタクリル酸エステル;アクリロニトリル、メタクリロニトリル、酢酸ビニル、スチレン、メチルスチレン、ジイソブチレン、ビニルピロリドン、ビニルカプロラクタム;アクリルアミド、メタクリルアミドの不飽和アミド又は例えばジメチルアミノプロピルアクリルアミドもしくはジメチルアミノプロピルメタクリルアミドのその置換誘導体;グリコールのアクリル酸エステルもしくはメタクリル酸エステル;メタクリルアミドプロピルトリメチルアンモニウムクロリドもしくはメタクリルアミドプロピルトリメチルアンモニウムスルフェート;トリメチルアンモニウムエチルクロリドのメタクリレートもしくはトリメチルアンモニウムエチルスルフェートのメタクリレート、並びにそれらのアクリレート及び第4級化アクリルアミド対応物及び/又はジメチルジアリルアンモニウムクロリドから構成される群から選択される、カルボン酸基をもたない少なくとも1種のエチレン性不飽和モノマー0〜50重量%と、
d)一般式(I):
- Rがメタクリル酸エステルを表すとき、モノマーd)の疎水基R’が炭素数が32の分枝鎖アルキル基であることを特徴とする請求項1または2に記載の無機物質の水性懸濁液。
- Rがメタクリル酸エステル又はメタクリルウレタンを表すとき、モノマーd)の疎水基R’がトリスチリルフェニル基であることを特徴とする請求項1または2に記載の無機物質の水性懸濁液。
- コポリマーが酸形態であるか、あるいはナトリウム、カリウム、アンモニウムもしくはモノ又はジステアリルアミン、エタノールアミン(モノ、ジ、トリエタノールアミン)、モノ及びジエチルアミン、シクロヘキシルアミン、メチルシクロヘキシルアミンの脂肪族及び/又は環状第1、第2もしくは第3アミン類により構成される群から選択される、1種以上の1価の中和剤及び/又はマグネシウム、カルシウム、亜鉛、アルミニウムから構成される群から選択される、1種以上の多価の中和剤で部分的又は完全に中和されていることを特徴とする、請求項1から4のいずれか一項に記載の無機物質の水性懸濁液。
- 前記コポリマーが、無機物質乾燥重量に対してコポリマー乾燥画分0.05〜5重量%の割合で導入されることを特徴とする、請求項1から5のいずれか一項に記載の無機物質の水性懸濁液。
- 無機物質が帯電親水性表面をもつ無機物質として、天然もしくは合成炭酸カルシウム、ドロマイト、カオリン又はそれらの混合物、白亜、方解石又は大理石から選択されることを特徴とする、請求項1から6のいずれか一項に記載の無機物質の水性懸濁液。
- 無機物質が疎水性表面をもつ無機物質として、タルク、雲母又はそれらの混合物から選択されることを特徴とする、請求項1から6のいずれか一項に記載の無機物質の水性懸濁液。
- 無機物質がタルクと炭酸カルシウム又はタルクとカオリンの混合物であることを特徴とする、請求項1から6のいずれか一項に記載の無機物質の水性懸濁液。
- 製紙分野における請求項1から9のいずれか一項に記載の無機物質の水性懸濁液の使用。
- 製紙用としての請求項10に記載の無機物質の水性懸濁液の使用。
- コーティング液製造用としての請求項10に記載の無機物質の水性懸濁液の使用。
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