JP2011105853A - 湿式粉砕助剤及び微粒重質炭酸カルシウム分散体 - Google Patents

湿式粉砕助剤及び微粒重質炭酸カルシウム分散体 Download PDF

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英孝 針尾
Tsutomu Miyata
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Abstract

【課題】
初期粘度が十分に低く、経日粘度安定性に優れた微粒重質炭酸カルシウム分散体を得ることのできる湿式粉砕助剤を提供する。
【解決手段】
(メタ)アクリル酸単位0〜20モル%、(メタ)アクリル酸アルカリ金属塩単位50〜100モル%及び(メタ)アクリル酸アルカリ土類金属塩単位0〜30モル%から構成される共重合体(A)と、
(メタ)アクリル酸単位30〜75モル%、(メタ)アクリル酸アルカリ金属塩単位0〜70モル%及び(メタ)アクリル酸アルカリ土類金属塩単位0〜30モル%から構成される共重合体(B)とを含むことを特徴とする湿式粉砕助剤を使用する。
【選択図】なし

Description

本発明は湿式粉砕助剤及び微粒重質炭酸カルシウム分散体に関する。
従来、微粒重質炭酸カルシウム分散体を製造する際に使用する湿式粉砕助剤としては、ポリアクリル酸のアルカリ金属塩(ナトリウム塩及びリチウム塩等)、アルカリ土類金属塩又は第4級アンモニウム塩等が知られている(特許文献1、特許文献2)。
特許第2984926号公報 特許第4176894号公報
しかし、従来の湿式粉砕助剤では、微粒重質炭酸カルシウム分散体の初期粘度を十分に低下させることができないという問題がある。また、得られる微粒重質炭酸カルシウム分散体の経時粘度安定性が不十分であるという問題がある。
本発明の目的は、初期粘度が十分に低く経日粘度安定性に優れた微粒重質炭酸カルシウム分散体を得ることのできる湿式粉砕助剤を提供することである。
本発明の湿式粉砕助剤の特徴は、(メタ)アクリル酸単位0〜20モル%、(メタ)アクリル酸アルカリ金属塩単位50〜100モル%及び(メタ)アクリル酸アルカリ土類金属塩単位0〜30モル%から構成される共重合体(A)と、
(メタ)アクリル酸単位30〜75モル%、(メタ)アクリル酸アルカリ金属塩単位0〜70モル%及び(メタ)アクリル酸アルカリ土類金属塩単位0〜30モル%から構成される共重合体(B)とを含む点を要旨とする。
本発明の湿式粉砕助剤は、(メタ)アクリル酸単位0〜20モル%、(メタ)アクリル酸アルカリ金属塩単位50〜98モル%及び(メタ)アクリル酸アルカリ土類金属塩単位2〜30モル%から構成される共重合体(A)と、
(メタ)アクリル酸単位30〜75モル%、(メタ)アクリル酸アルカリ金属塩単位0〜69モル%及び(メタ)アクリル酸アルカリ土類金属塩単位1〜30モル%から構成される共重合体(B)とを含むことを特徴とすることが好ましい。
本発明の微粒重質炭酸カルシウム分散体の特徴は、(メタ)アクリル酸単位0〜20モル%、(メタ)アクリル酸アルカリ金属塩単位50〜100モル%及び(メタ)アクリル酸アルカリ土類金属塩単位0〜30モル%から構成される共重合体(A)と、
(メタ)アクリル酸単位30〜75モル%、(メタ)アクリル酸アルカリ金属塩単位0〜70モル%及び(メタ)アクリル酸アルカリ土類金属塩単位0〜30モル%から構成される共重合体(B)と、
重質炭酸カルシウムと、
水と
を含む点を要旨とする。
本発明の紙塗被塗料の特徴は、上記の微粒重質炭酸カルシウム分散体を含む点を要旨とする。
本発明の塗被紙の特徴は、上記の紙塗被塗料を塗被してなる点を要旨とする。
本発明の湿式粉砕助剤を用いると、初期粘度が低く、経日粘度安定性に優れた微粒重質炭酸カルシウム分散体を得ることができる。
本発明の微粒重質炭酸カルシウム分散体は、初期粘度が低く、経日粘度安定性に優れている。
本発明の紙塗被塗料は、上記の微粒重質炭酸カルシウム分散体を含むため、作業性(塗料の取扱性)及び塗料の経日粘度安定性に優れる。
本発明の塗被紙は、上記の紙塗被塗料を塗被してなるため、塗工適性に優れる。
「(メタ)アクリル・・・」とは、「アクリル・・・」及び/又は「メタクリル・・・」を意味する。
(メタ)アクリル酸アルカリ金属塩としては、(メタ)アクリル酸のリチウム塩、ナトリウム塩、カリウム塩、ルビジウム塩又はセシウム塩等が挙げられる。これらのアルカリ金属塩のうち、微粒重質炭酸カルシウム分散体の初期粘度、経日粘度安定性及び湿式粉砕助剤の製造コストの観点から、リチウム塩及びナトリウム塩が好ましく、さらに好ましくはナトリウム塩である。なお、これら塩は単独でもこれらの混合のいずれでもよい。
(メタ)アクリル酸アルカリ土類金属塩としては、(メタ)アクリル酸のベリリウム塩、マグネシウム塩、カルシウム塩、ストロンチウム塩又はバリウム塩等が挙げられる。これらのアルカリ土類金属塩のうち、微粒重質炭酸カルシウム分散体の初期粘度、経日粘度安定性及び湿式粉砕助剤の製造コストの観点から、カルシウム塩及びマグネシウム塩が好ましく、さらに好ましくはマグネシウム塩である。なお、これらアルカリ土類金属塩は単独でもこれらの混合のいずれでもよい。
共重合体(A)において、(メタ)アクリル酸単位の含有量(モル%)は、共重合体(A)を構成する(メタ)アクリル酸単位、(メタ)アクリル酸アルカリ金属塩単位及び(メタ)アクリル酸アルカリ土類金属塩単位の合計モル数に基づいて、微粒重質炭酸カルシウム分散体の初期粘度及び経日粘度安定性の観点等から、0〜20が好ましく、さらに好ましくは1〜18、特に好ましくは2〜15である。
共重合体(A)において、(メタ)アクリルアルカリ金属塩単位の含有量(モル%)は、共重合体(A)を構成する(メタ)アクリル酸単位、(メタ)アクリル酸アルカリ金属塩単位及び(メタ)アクリル酸アルカリ土類金属塩単位の合計モル数に基づいて、微粒重質炭酸カルシウム分散体の初期粘度及び経日粘度安定性の観点等から、50〜100が好ましく、さらに好ましくは50〜98、特に好ましくは60〜98、最も好ましくは70〜95である。
共重合体(A)において、(メタ)アクリル酸アルカリ土類金属塩単位の含有量(モル%)は、共重合体(A)を構成する(メタ)アクリル酸単位、(メタ)アクリル酸アルカリ金属塩単位及び(メタ)アクリル酸アルカリ土類金属塩単位の合計モル数に基づいて、微粒重質炭酸カルシウム分散体の初期粘度及び経日粘度安定性の観点等から、0〜30が好ましく、さらに好ましくは2〜30、特に好ましくは2〜25、最も好ましくは4〜20である。
共重合体(B)において、(メタ)アクリル酸単位の含有量(モル%)は、共重合体(B)を構成する(メタ)アクリル酸単位、(メタ)アクリル酸アルカリ金属塩単位及び(メタ)アクリル酸アルカリ土類金属塩単位の合計モル数に基づいて、微粒重質炭酸カルシウム分散体の初期粘度及び経日粘度安定性の観点等から、30〜75が好ましく、さらに好ましくは32〜70、特に好ましくは35〜60である。
共重合体(B)において、(メタ)アクリルアルカリ金属塩単位の含有量(モル%)は、共重合体(B)を構成する(メタ)アクリル酸単位、(メタ)アクリル酸アルカリ金属塩単位及び(メタ)アクリル酸アルカリ土類金属塩単位の合計モル数に基づいて、微粒重質炭酸カルシウム分散体の初期粘度及び経日粘度安定性の観点等から、0〜70が好ましく、さらに好ましくは0〜69、特に好ましくは15〜67、最も好ましくは20〜65である。
共重合体(B)において、(メタ)アクリル酸アルカリ土類金属塩単位の含有量(モル%)は、共重合体(B)を構成する(メタ)アクリル酸単位、(メタ)アクリル酸アルカリ金属塩単位及び(メタ)アクリル酸アルカリ土類金属塩単位の合計モル数に基づいて、微粒重質炭酸カルシウム分散体の初期粘度及び経日粘度安定性の観点等から、0〜30が好ましく、さらに好ましくは1〜30、特に好ましくは1〜25、最も好ましくは2〜20である。
共重合体(A)及び/又は共重合体(B)を構成する単量体としては、(メタ)アクリル酸、(メタ)アクリル酸アルカリ金属塩及び(メタ)アクリル酸アルカリ土類金属塩以外に、他の単量体を含んでもよい。
他の単量体としては、(メタ)アクリル酸、(メタ)アクリル酸アルカリ金属塩及び(メタ)アクリル酸アルカリ土類金属塩と共重合できる単量体であれば制限なく使用できる。
このような単量体には、不飽和モノカルボン酸エステル、不飽和ジカルボン酸、α−ヒドロキシ不飽和モノカルボン酸、ヒドロキシルアルキル不飽和カルボン酸エステル、ポリオキシアルキレングリコール不飽和単量体、(メタ)アクリロイル基含有アミド、ビニルエステル、ビニルエーテル、スルホ基含有不飽和単量体、芳香族不飽和単量体、脂肪族不飽和単量体、脂環式不飽和単量体及びシアノ基含有不飽和単量体等が含まれる。
不飽和モノカルボン酸エステルとしては、炭素数4〜35の(メタ)アクリル酸エステル等が用いられ、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸プロピル、(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸ヘプチル、(メタ)アクリル酸ヘキシル、(メタ)アクリル酸n−オクチル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸ドデシル、(メタ)アクリル酸エイコシル及び(メタ)アクリル酸コレステロイル等が挙げられる。
不飽和ジカルボン酸としては、炭素数4〜6の不飽和ジカルボン酸等が用いられ、マレイン酸、フマール酸及びイタコン酸等が挙げられる。
α−ヒドロキシ不飽和モノカルボン酸としては、α−ヒドロキシ(メタ)アクリル酸等が挙げられる。
ヒドロキシアルキル不飽和カルボン酸エステルとしては、アルキル基の炭素数が1〜6であるヒドロキシアルキル(メタ)アクリル酸エステル等が用いられ、(メタ)アクリル酸ヒドロキシメチル、(メタ)アクリル酸ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸ヒドロキシブチル及び(メタ)アクリル酸ヒドロキシイソヘキシル等が挙げられる。
ポリオキシアルキレングリコール不飽和単量体としては、オキシアルキレン基の炭素数が2〜3、オキシアルキレンの個数が2〜100であるポリオキシアルキレングリコール(メタ)アクリル酸エステル等が用いられ、ポリオキシエチレングリコール(オキシエチレン基10個)(メタ)アクリル酸モノエステル、ポリオキシエチレングリコール(オキシエチレン基20個)(メタ)アクリル酸モノエステル、デカオキシエチレン・ヘキサオキシプロピレン(メタ)アクリル酸モノエステル及びウンデカオキシエチレン・ペンタオキシプロピレン(メタ)アクリル酸モノエステル等が挙げられる。
(メタ)アクリロイル基含有アミドとしては、炭素数3〜5の(メタ)アクリロイル基含有アミド等が用いられ、(メタ)アクリルアミド、N−メチル(メタ)アクリルアミド、N−メチロール(メタ)アクリルアミド及びN,N−ジメチロール(メタ)アクリルアミド等が挙げられる。
ビニルエステルとしては、炭素数4〜10のビニルエステル等が用いられ、酢酸ビニル、プロパン酸ビニル及び2−エチルヘキサン酸ビニル等が挙げられる。
ビニルエーテルとしては、アルキルの炭素数が1〜10のビニルアルキルエーテル及びポリオキシアルキレングリコール(エチレンオキシド及び/又はプロピレンオキシドの付加モル数1〜100)のモノビニルエーテル等が用いられ、ビニルメチルエーテル、ビニルエチルエーテル、ビニルブチルエーテル、ビニルヘキシルエーテル、ビニルデシルエーテル、テトラオキシエチレングリコールビニルエーテル及びヘキサオキシエチレングリコールビニルエーテル等が挙げられる。
スルホ基含有不飽和単量体として、炭素数2〜8の不飽和スルホン酸等が用いられ、ビニルスルホン酸、アリルスルホン酸、ビニルトルエンスルホン酸、スチレンスルホン酸及び2−アクルルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸等が挙げられる。
芳香族不飽和単量体としては、炭素数8〜12の芳香族単量体等が用いられ、スチレン、ビニルスチレン及びビニルナフタレン等が挙げられる。
脂肪族不飽和単量体としては、炭素数2〜20の脂肪族不飽和単量体等が用いられ、エチレン、プロピレン、ブテン及びブタジエン等が挙げられる。
脂環式不飽和単量体としては、炭素数5〜15の脂環式不飽和単量体等が用いられ、シクロペンテン、シクロペンタジエン、ビシクロペンタジエン等が挙げられる
シアノ基含有不飽和単量体としては、(メタ)アクリロニトリル及びシアノスチレン等が挙げられる。
共重合体(A)及び共重合体(B)の数平均分子量(Mn)は、1,000〜50,000が好ましく、さらに好ましくは2,000〜30,000、特に好ましくは3,000〜20,000である。この範囲であると、微粒重質炭酸カルシウム分散体の初期粘度及び経日粘度安定性がさらに良好となる。
共重合体(A)及び共重合体(B)の重量平均分子量(Mw)は、1,200〜100,000が好ましく、さらに好ましくは2,400〜60,000、特に好ましくは3,600〜40,000である。この範囲であると、微粒重質炭酸カルシウム分散体の初期粘度及び経日粘度安定性がさらに良好となる。
共重合体(A)及び共重合体(B)の重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)との比(Mw/Mn)は、1.2〜2が好ましく、さらに好ましくは1.2〜1.9、特に好ましくは1.2〜1.8である。この範囲であると、微粒重質炭酸カルシウム分散体の初期粘度及び経日粘度安定性がさらに良好となる。
重量平均分子量(Mw)及び数平均分子量(Mn)は、ポリオキシエチレングリコールを標準物質としてゲルパーミエーションクロマトグラフィ(GPC)により測定される。
共重合体(A)及び共重合体(B)は、(メタ)アクリル酸、(メタ)アクリル酸アルカリ金属塩及び(メタ)アクリル酸アルカリ土類金属塩並びに必要により他の単量体を共重合することにより製造してもよく、また、(メタ)アクリル酸及び必要により他の単量体から重合体を得てから、この重合体を塩基等で中和することにより製造してもよい。
重合体を中和する塩基としては、アルカリ金属酸化物、アルカリ金属水酸化物、アルカリ金属炭酸(水素)塩、アルカリ土類金属酸化物、アルカリ土類金属水酸化物、アルカリ土類金属炭酸(水素)塩等が含まれる。
なお、これら塩基は単独でもこれらの混合のいずれでもよい。
アルカリ金属酸化物としては、酸化リチウム、酸化ナトリウム、酸化カリウム、酸化ルビジウム及び酸化セシウム等が挙げられる。
アルカリ金属水酸化物としては、水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化ルビジウム及び水酸化セシウム等が挙げられる。
アルカリ金属炭酸(水素)塩としては、炭酸(水素)リチウム、炭酸(水素)ナトリウム、炭酸(水素)カリウム、炭酸(水素)ルビジウム及び水炭酸(水素)セシウム等が挙げられる。
これらのアルカリ金属化合物のうち、アルカリ金属水酸化物が好ましく、さらに好ましくは水酸化リチウム、水酸化ナトリウム及び水酸化カリウム、特に好ましくは水酸化リチウム及び水酸化ナトリウム、最も好ましくは水酸化ナトリウムである。
アルカリ土類金属酸化物としては、酸化ベリリウム、酸化マグネシウム、酸化カルシウム、酸化ストロンチウム、酸化バリウム及び酸化セシウム等が挙げられる。
アルカリ土類金属水酸化物としては、水酸化ベリリウム、水酸化マグネシウム、水酸化カルシウム、水酸化ストロンチウム、水酸化バリウム及び水酸化セシウム等が挙げられる。
アルカリ土類金属炭酸(水素)塩としては、炭酸(水素)ベリリウム、炭酸(水素)マグネシウム、炭酸(水素)カルシウム、炭酸(水素)ストロンチウム、炭酸(水素)バリウム及び炭酸(水素)セシウム等が挙げられる。
これらのアルカリ土類金属化合物のうち、アルカリ土類金属水酸化物が好ましく、さらに好ましくは水酸化マグネシウム、水酸化カルシウム及び水酸化バリウム、特に好ましくは水酸化マグネシウム及び水酸化カルシウム、最も好ましくは水酸化マグネシウムである。
共重合体(A)及び共重合体(B)を製造するための重合法としては、特に限定されるものではなく、通常の重合法(溶液重合法、塊状重合法及び逆相懸濁重合法等)が適用できる。これらのうち、溶液重合法が好ましい。
溶液重合法で使用できる溶媒としては、通常のポリカルボン酸重合用溶媒等が使用でき、水及び/又はアルコール等が含まれる。
水としては、水道水、脱イオン水及び工業用水等が挙げられる。
アルコールとしては、炭素数1〜4のアルコール等が用いられ、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール及びエチレングリコール等が挙げられる。
これらのうち、水、水及びアルコールの混合溶媒が好ましく、さらに好ましくは水及びアルコールの混合溶媒、特に好ましくは脱イオン水及びイソプロピルアルコールの混合溶媒である。
水とアルコールとを混合して使用する場合、混合重量比(水/アルコール)は、0.1〜99.9/0.1〜99.9で混合できるが、0.1〜50/50〜99.9が好ましく、さらに好ましくは0.1〜40/60〜99.9、特に好ましくは0.1〜30/70〜99.9である。この範囲であれば、ポリマー(A)のMwとMnとの比(Mw/Mn)を1.2〜2.0に調整しやすくなり、また、微粒重質炭酸カルシウム分散体の初期粘度及び経日粘度安定性がさらに良好となる。
溶媒の使用量は通常の方法と同様であり、例えば、共重合体(A)の場合、(A)の重量に基づいて100〜1,000重量%程度である。
逆相懸濁重合法で使用できる溶媒としては、水及び/又はアルコール(溶液重合法と同じ)以外に、炭素数6〜18の炭化水素等が使用でき、アルカン及びアレーン等が含まれる。
アルカンとしては、ヘキサン、イソヘキサン、オクタン、2−エチルヘキサン、デカン及びイソオクチルデカン等が挙げられる。
アレーンとしては、ベンゼン、トルエン、キシレン及びt−ブチルベンゼン等が挙げられる。
これらの炭化水素のうち、ヘキサン、オクタン、トルエン及びキシレンが好ましく、さらに好ましくはヘキサン及びトルエン、特に好ましくはヘキサンである。
溶媒の使用量は通常の方法と同様であり、例えば、共重合体(A)の場合、(A)の重量に基づいて、水100〜1,000重量%程度、炭化水素等100〜2,000重量%程度である。
共重合体(A)及び共重合体(B)を製造する際、重合開始剤を用いることができる。
溶液重合法の場合、重合開始剤としては、アゾ化合物、有機過酸化物、無機過酸化物及びレドックス触媒等が挙げられる。
アゾ化合物としては、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,2’−アゾビス(2−メチルブチロニトリル)、2,2’−アゾビス(2,4,4−トリメチルペンタン)、ジメチル−2,2’−アゾビス(2−メチルプロピオネイト)、2,2’−アゾビス[2−(ヒドロキシメチル)プロピオニトリル]及び1,1’−アゾビス(1−アセトキシ−1−フェニルエタン)等が挙げられる。
有機過酸化物としては、ジベンゾイルパーオキサイド、ジクミルパーオキサイド、ビス(4−t−ブチルシクロヘキシル)パーオキシジカーボネート、ベンゾイルパーオキサイド、ラウロイルパーオキサイド及び過コハク酸等が挙げられる。
無機過酸化物としては、過硫酸塩、過ホウ酸塩及び過酸化水素等が挙げられる。
レドックス触媒としては、アスコルビン酸−過酸化水素等が挙げられる。
これらのうち、アゾ化合物及び過硫酸塩が好ましく、さらに好ましくは2,2’−アゾビスイソブチロニトリル、過硫酸アンモニウム、過硫酸カリウム及び過硫酸ナトリウムである。
これらの重合開始剤は、1種を選択して用いることができ、また、2種以上を選択してこれらを混合して用いることもできる。
塊状重合法及び逆相懸濁重合法の場合、重合開始剤としては、アゾ化合物、過酸化物及びレドックス触媒等が使用できる。
アゾ化合物としては、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル、4,4’−アゾビス−4−シアノバレリン酸、2,2’−アゾビス(4−メトキシ−2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,2’−アゾビス(2−メチルブチロニトリル)、1,1’−アゾビス(シクロヘキサン−1−アルボニトリル)、2,2’−アゾビス(2,4,4−トリメチルペンタン)、ジメチル−2,2’−アゾビス(2−メチルプロピオネート)、2,2’−アゾビス[2−(ヒドロキシメチル)プロピオニトリル]及び1,1’−アゾビス(1−アセトキシ−1−フェニルエタン)等が挙げられる。
過酸化物としては、過酸化水素及び過酸化ベンゾイル等が挙げられる。
レドックス触媒としては、アスコルビン酸−過酸化水素等が挙げられる。
これらのうち、アゾ化合物及び過酸化物が好ましく、さらに好ましくは2,2’−アゾビスイソブチロニトリル等のアゾ化合物である。これらの重合開始剤は、1種を選択して用いることができ、また、2種以上を選択してこれらを混合して用いることもできる。
また、その他の重合法においても、公知の重合開始剤が使用できる。
重合開始剤の使用量は、共重合体が目的とする重量平均分子量及び数平均分子量となるように調節されるが、共重合体の重量に基づいて0.01〜20重量%程度が好ましく、さらに好ましくは0.05〜5重量%である。
共重合体(A)及び共重合体(B)を製造する際、公知の乳化剤、分散剤(特開2002−265636号公報、界面活性剤等一覧表2001年度版(日本界面活性剤工業会)、界面活性剤の応用(幸書房、刈米孝夫著、昭和55年9月1日発行)、高分子薬剤入門(三洋化成工業株式会社工業、1992年発行)等)及び/又は連鎖移動剤(特開2009−95830等)を使用することができるがこれらに限定されるものではない。
これらの乳化剤、分散剤、連鎖移動剤等は、1種を選択して用いることができ、また、2種以上を選択してこれらを混合して用いることもできる。
重合温度は、目的とする重量平均分子量及び数平均分子量となるように調節されるが、20〜200℃程度が好ましく、さらに好ましくは60〜150℃である。具体的な重合温度としては、常圧下重合溶液の沸点以下の温度、常圧下重合溶液の沸点、及び加圧下重合溶液の沸点以上の温度等が挙げられる。好ましくは加圧下重合溶液の沸点以上である。
共重合体(A)と共重合体(B)との含有重量比(A/B)は、1〜10が好ましく、さらに好ましくは1.3〜8、特に好ましくは1.5〜6である。この範囲であると、微粒重質炭酸カルシウム分散体の初期粘度及び経日粘度安定性がさらに良好となる。
本発明の湿式粉砕助剤は、共重合体(A)及び共重合体(B)以外に、溶媒、乳化剤及び/又は分散剤を含有してもよい。
溶媒としては、上記の反応溶媒が含まれる。
溶媒を含む場合、溶媒の含有量(重量%)は、共重合体(A)及び共重合体(B)の重量に基づいて、20〜400が好ましく、さらに好ましくは50〜300である。
乳化剤としては、上記の乳化剤が含まれる。
乳化剤を含む場合、乳化剤の含有量(重量%)は、共重合体(A)及び共重合体(B)の重量に基づいて、0.1〜10が好ましく、さらに好ましくは0.5〜5である。
分散剤としては、上記の分散剤が含まれる。
分散剤を含む場合、分散剤の含有量(重量%)は、共重合体(A)及び共重合体(B)の重量に基づいて、0.1〜10が好ましく、さらに好ましくは0.5〜5である。
本発明の湿式粉砕助剤は、共重合体(A)及び共重合体(B)、並びに溶媒、乳化剤及び/又は分散剤を均一混合することにより得られる。
本発明の湿式粉砕助剤は、湿式粉砕前に、共重合体(A)及び共重合体(B)、並びに溶媒、乳化剤及び/又は分散剤が均一混合されていてもよいし、湿式粉砕の途中で、共重合体(A)及び共重合体(B)、並びに溶媒、乳化剤及び/又は分散剤が均一混合されてもよい(後者について、後述する微粒重質炭酸カルシウム分散体の製造方法を参照)。
本発明の湿式粉砕助剤は、種々の無機物を湿式粉砕する際に使用でき、炭酸カルシウムの湿式粉砕に適しており、特に重質炭酸カルシウムの湿式粉砕に好適である。重質炭酸カルシウムのうち、カルサイト結晶型重質炭酸カルシウムに最適である。
カルサイト結晶型重質炭酸カルシウムは、粗粒カルサイト結晶型重質炭酸カルシウムでもよく、粒度調整されたカルサイト結晶型重質炭酸カルシウムでもよい。すなわち、天然の石灰石(粒子径1mm〜7cm程度)をそのまま湿式粉砕する場合にも適用でき、また乾式で粉砕した石灰石(重質炭酸カルシウム)をその後に湿式粉砕する場合にも適用できる。乾式粉砕後の重質炭酸カルシウムの体積平均粒子径は、通常1μm〜2mmであり、好ましくは1μm〜100μm、さらに好ましくは1〜20μmである。
本発明の微粒重質炭酸カルシウム分散体は、(メタ)アクリル酸単位0〜20モル%、(メタ)アクリル酸アルカリ金属塩単位50〜100モル%及び(メタ)アクリル酸アルカリ土類金属塩単位0〜30モル%から構成される共重合体(A)と、
(メタ)アクリル酸単位30〜75モル%、(メタ)アクリル酸アルカリ金属塩単位0〜70モル%及び(メタ)アクリル酸アルカリ土類金属塩単位0〜30モル%から構成される共重合体(B)と、
重質炭酸カルシウムと、
水と
を含むものである。
微粒重質炭酸カルシウム分散体中の共重合体(A)及び共重合体(B)の合計含有量(重量%)は、重質炭酸カルシウムの重量に基づいて、0.3〜2が好ましく、さらに好ましくは0.35〜1.8、特に好ましくは0.4〜1.6である。この範囲であると、微粒重質炭酸カルシウム分散体の初期粘度及び経日安定性がさらに良好となる。
微粒重質炭酸カルシウム分散体中の重質炭酸カルシウムの含有量(重量%)は、共重合体(A)、共重合体(B)、重質炭酸カルシウム及び水の重量に基づいて、60〜80が好ましく、さらに好ましくは65〜79である。
重質炭酸カルシウムの累積重量平均粒子径(μm)は、0.01〜2が好ましく、さらに好ましくは0.3〜1.2である。
本発明の微粒重質炭酸カルシウム分散体は、共重合体(A)及び共重合体(B)を均一混合してから、重質炭酸カルシウム及び水に添加混合し粉砕して得てもよいし、共重合体(A)及び共重合体(B)を別々に重質炭酸カルシウム及び水に添加混合し粉砕して得てもよい。
共重合体(A)及び共重合体(B)を別々に重質炭酸カルシウム及び水に添加する方法としては、同時に(同じタイミングで)、共重合体(A)及び共重合体(B)を別々に重質炭酸カルシウム及び水に添加する方法、時間差を設けて、共重合体(A)及び共重合体(B)を別々に重質炭酸カルシウム及び水に添加する方法のいずれでもよい。
時間差を設けて、共重合体(A)及び共重合体(B)を別々に重質炭酸カルシウム及び水に添加する方法としては、(1)共重合体(A)及び水を用いて重質炭酸カルシウムを湿式粉砕した後、共重合体(B)を添加するか、または共重合体(A)及び共重合体(B)を添加して、さらに湿式粉砕する方法でもよいし、(2)共重合体(A)、共重合体(B)及び水を用いて重質炭酸カルシウムを湿式粉砕した後、共重合体(A)又は共重合体(B)を添加してさらに湿式粉砕する方法でもよく、(3)共重合体(B)及び水を用いて重質炭酸カルシウムを湿式粉砕した後、共重合体(A)を添加するか、または共重合体(A)及び共重合体(B)を添加して、さらに湿式粉砕する方法でもよい。
共重合体(A)及び/又は共重合体(B)は、一括で添加してもよく、断続的に添加してもよいし、連続的に添加してもよい。これらのうち、断続的に添加すること及び連続的に添加することが好ましく、さらに好ましくは連続的に添加することである。
共重合体(A)及び/又は共重合体(B)を水等で希釈してから添加してもよい。
湿式粉砕用の装置としては、公知のものが含まれ、一般流体用攪拌機(プロペラミキサー、タービンミキサー及びデソルバー等)、高速回転高せん断型攪拌分散機(ホモミキサー、アトライター、サンドミル、ビーズミル、ボールミル、コーレスミキサー、ディスクキャビテーションミキサー及びステイターローラー等)、コロイドミル(TKマイコロイダー、TKホモミックラインミル、TKハイラインミル、シャーロットコロイドミル及びシャーロットコロイドミル等)、加圧ノズル(ジェット流)式分散機(ガウリン及びホモジナイザー等)、超音波式乳化機(ディスパーソニック及びウルトラジェッター等)、機械的振動攪拌機及び静電場を利用した攪拌機等が挙げられる。これらのうち、一般流体用攪拌機及び高速回転高せん断型攪拌分散機が好ましく、さらに好ましくはプロペラミキサー、ホモミキサー、アトライター、サンドミル、ビーズミル、ボールミル及びコーレスミキサーである。またこれらの粉砕装置は、1種類のみを用いてもよく、また2種類以上を併用してもよい(1種類のみ用いることが簡便性の観点等から好ましい。)。また、粉砕条件(温度等)にも制限がなく、従来と同様な条件等が適用できる。
本発明の微粒重質炭酸カルシウム分散体は、紙塗被塗料、紙加工、繊維処理及びエマルション塗料等に使用される微粒重質炭酸カルシウム分散体に適用できる。これらのうち、紙塗被塗料用として好適である。
紙塗被塗料に適用すると、塗被塗料中のバインダーの含有量を少なくすることができ、紙塗被塗料のハイシア流動性が向上{紙へ塗被する際の塗被操業性(高速塗工性等)が向上}する。さらに微粒重質炭酸カルシウム分散体を高濃度とすることができ、この結果、紙塗被塗料自体の高濃度化にも貢献できる。
本発明の微粒重質炭酸カルシウム分散体を含む紙塗被塗料は、塗工原紙に塗工する際、紙塗被塗料が高濃度であっても塗工適性に優れている。
以下に実施例及び比較例を挙げて本発明をより具体的に説明するが、勿論本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。また、部及び%は特に断りのない限り重量部及び重量%を意味する。
重量平均分子量(Mw)及び数平均分子量(Mn)のGPC測定条件は以下の通りである。
使 用 装 置;東ソー(株)製形式HLC−8120GPC
カ ラ ム;東ソー(株)製形式Tskgelα6000と
東ソー(株)製形式Tskgelα3000とを
直列につないだカラム
検 出 器;RI検出器
データ処理機 ;東ソー(株)製形式SC−8020
カ ラ ム 温 度;40℃
溶 離 液;60mM酢酸ナトリウム溶液
{溶媒:蒸留水/メタノール=70/30(体積比)}
溶 離 液 流 速;1.0ml/分
試 料 濃 度;0.25%溶離液溶液
試料溶液注入量;200μl
標 準 物 質;Polymer Source社製ポリアクリル酸を使用した。標準物質として使用したポリアクリル酸の重量平均分子量(Mw)及び分子量分布(Mw /Mn)を以下に示す。
<1>Mw=1,600、Mw/Mn=1.25
<2>Mw=3,500、Mw/Mn=1.15
<3>Mw=6,200、Mw/Mn=1.09
<4>Mw=11,500、Mw/Mn=1.15
<5>Mw=21,800、Mw/Mn=1.09
<製造例1>
滴下ライン、蒸留装置、撹拌装置及び温度計付きの耐圧反応容器に、イソプロピルアルコール420部及び水120部を仕込み、窒素置換後、密閉し、100℃に昇温した。撹拌下、アクリル酸305部と、4%過硫酸ナトリウム水溶液80部とを、別々の容器からそれぞれ3時間かけて一定速度で滴下しながら密閉下で重合反応させた。反応温度は、100℃〜105℃で保持した。滴下終了後、30℃に冷却して、重合体(a)を得た。
重合体(a)を50%水酸化ナトリウム水溶液322部で中和した後、イソプロピルアルコールを留去し、蒸発残渣[測定方法(以下同様):循風乾燥機、160℃、30分、サンプル重量1〜1.5g]が40%になるように水分量を調整し、アクリル酸単位5モル%及びアクリル酸ナトリウム塩単位95モル%から構成される共重合体(A1)の40%水溶液を得た。
なお、共重合体(A1)のGPCによる重量平均分子量は7,500、分子量分布は1.72であった。
<製造例2>
重合体(a)を50%水酸化ナトリウム水溶液319部及び水酸化マグネシウム4.94部で中和した後、イソプロピルアルコールを留去し、蒸発残渣が40%になるように水分量を調整し、アクリル酸単位2モル%、アクリル酸ナトリウム塩単位94モル%及びアクリル酸マグネシウム塩単位4モル%から構成される共重合体(A2)の40%水溶液を得た。
<製造例3>
重合体(a)を50%水酸化ナトリウム水溶液264部及び水酸化マグネシウム24.7部で中和した後、イソプロピルアルコールを留去し、蒸発残渣が40%になるように水分量を調整し、アクリル酸単位2モル%、アクリル酸ナトリウム塩単位78モル%及びアクリル酸マグネシウム塩単位20モル%から構成される共重合体(A3)の40%水溶液を得た。
<製造例4>
重合体(a)を50%水酸化ナトリウム水溶液237部及び水酸化マグネシウム24.7部で中和した後、イソプロピルアルコールを留去し、蒸発残渣が40%になるように水分量を調整し、アクリル酸単位10モル%、アクリル酸ナトリウム塩単位70モル%及びアクリル酸マグネシウム塩単位20モル%から構成される共重合体(A4)の40%水溶液を得た。
<製造例5>
重合体(a)を50%水酸化ナトリウム水溶液275部及び水酸化マグネシウム4.94部で中和した後、イソプロピルアルコールを留去し、蒸発残渣が40%になるように水分量を調整し、アクリル酸単位15モル%、アクリル酸ナトリウム塩単位81モル%及びアクリル酸マグネシウム塩単位4モル%から構成される共重合体(A5)の40%水溶液を得た。
<製造例6>
重合体(a)を50%水酸化ナトリウム水溶液169部で中和して後、イソプロピルアルコールを留去し、蒸発残渣が40%になるように水分量を調整し、アクリル酸単位50モル%及びアクリル酸ナトリウム塩単位50モル%から構成される共重合体(B1)の40%水溶液を得た。
<製造例7>
重合体(a)を50%水酸化ナトリウム水溶液220部及び水酸化マグネシウム2.47部で中和した後、イソプロピルアルコールを留去し、蒸発残渣が40%になるように水分量を調整し、アクリル酸単位33モル%、アクリル酸ナトリウム塩単位65モル%及びアクリル酸マグネシウム塩単位2モル%から構成される共重合体(B2)の40%水溶液を得た。
<製造例8>
重合体(a)を50%水酸化ナトリウム水溶液153部及び水酸化マグネシウム24.7部で中和した後、イソプロピルアルコールを留去し、蒸発残渣が40%になるように水分量を調整し、アクリル酸単位35モル%、アクリル酸ナトリウム塩単位45モル%及びアクリル酸マグネシウム塩単位20モル%から構成される共重合体(B3)の40%水溶液を得た。
<製造例9>
重合体(a)を50%水酸化ナトリウム水溶液67.8部及び水酸化マグネシウム24.7部で中和した後、イソプロピルアルコールを留去し、蒸発残渣が40%になるように水分量を調整し、アクリル酸単位60モル%、アクリル酸ナトリウム塩単位20モル%及びアクリル酸マグネシウム塩単位20モル%から構成される共重合体(B4)の40%水溶液を得た。
<製造例10>
重合体(a)を50%水酸化ナトリウム水溶液129部及び水酸化マグネシウム2.47部で中和した後、イソプロピルアルコールを留去し、蒸発残渣が40%になるように水分量を調整し、アクリル酸単位60モル%、アクリル酸ナトリウム塩単位38モル%及びアクリル酸マグネシウム塩単位2モル%から構成される共重合体(B5)の40%水溶液を得た。
<実施例1>
共重合体(A1)100部及び共重合体(B1)50部を均一混合し、本発明の湿式粉砕助剤(1)(40%水溶液)を得た。
コーレス型ミキサー(特殊機化工業株式会社、TKホモジナイザーAM−20型)を用いて、本発明の湿式粉砕助剤(1)3部及び水330部に、1000rpmで撹拌しながら、カルサイト結晶型重質炭酸カルシウム(太平洋セメント株式会社製、石灰石原料の乾式粉砕品、体積平均粒子径8μm)1000部を徐々に加えた後、さらに20000rpmで10分間撹拌して粗分散体を得た。
引き続き、この粗分散体1333部及びメジア(ジルコニア、体積平均粒子径1.25mm)3600部を湿式粉砕用ビーズミル(アシザワ・ファインテック株式会社、PM1RL−V)に投入して、1,200rpmで湿式粉砕しながら、湿式粉砕開始直後から5分後に、本発明の湿式粉砕助剤(1)12部投入し、50分間密閉下で湿式粉砕して、粉砕体を得た。
湿式粉砕終了後、粉砕体を目開き38μmのステンレス金網(JIS Z8801−1:2000)にて濾過し、蒸発残渣が75%になるように水分量を調整して、本発明の微粒重質炭酸カルシウム分散体(1)を得た。
<実施例2>
共重合体(A1)100部及び共重合体(B2)50部を均一混合し、本発明の湿式粉砕助剤(2)(40%水溶液)を得た。
「本発明の湿式粉砕助剤(1)」を「本発明の湿式粉砕助剤(2)」に変更したこと以外、実施例1と同様にして、本発明の微粒重質炭酸カルシウム分散体(2)を得た。
<実施例3>
共重合体(A1)100部及び共重合体(B3)50部を均一混合し、本発明の湿式粉砕助剤(3)(40%水溶液)を得た。
「本発明の湿式粉砕助剤(1)」を「本発明の湿式粉砕助剤(3)」に変更したこと以外、実施例1と同様にして、本発明の微粒重質炭酸カルシウム分散体(3)を得た。
<実施例4>
共重合体(A1)100部及び共重合体(B4)50部を均一混合し、本発明の湿式粉砕助剤(4)(40%水溶液)を得た。
「本発明の湿式粉砕助剤(1)」を「本発明の湿式粉砕助剤(4)」に変更したこと以外、実施例1と同様にして、本発明の微粒重質炭酸カルシウム分散体(4)を得た。
<実施例5>
共重合体(A1)100部及び共重合体(B5)50部を均一混合し、本発明の湿式粉砕助剤(5)(40%水溶液)を得た。
「本発明の湿式粉砕助剤(1)」を「本発明の湿式粉砕助剤(5)」に変更したこと以外、実施例1と同様にして、本発明の微粒重質炭酸カルシウム分散体(5)を得た。
<実施例6>
共重合体(A2)100部及び共重合体(B1)50部を均一混合し、本発明の湿式粉砕助剤(6)(40%水溶液)を得た。
「本発明の湿式粉砕助剤(1)」を「本発明の湿式粉砕助剤(6)」に変更したこと以外、実施例1と同様にして、本発明の微粒重質炭酸カルシウム分散体(6)を得た。
<実施例7>
共重合体(A2)100部及び共重合体(B2)50部を均一混合し、本発明の湿式粉砕助剤(7)(40%水溶液)を得た。
「本発明の湿式粉砕助剤(1)」を「本発明の湿式粉砕助剤(7)」に変更したこと以外、実施例1と同様にして、本発明の微粒重質炭酸カルシウム分散体(7)を得た。
<実施例8>
共重合体(A2)100部及び共重合体(B3)50部を均一混合し、本発明の湿式粉砕助剤(8)(40%水溶液)を得た。
「本発明の湿式粉砕助剤(1)」を「本発明の湿式粉砕助剤(8)」に変更したこと以外、実施例1と同様にして、本発明の微粒重質炭酸カルシウム分散体(8)を得た。
<実施例9>
共重合体(A2)100部及び共重合体(B4)50部を均一混合し、本発明の湿式粉砕助剤(9)(40%水溶液)を得た。
「本発明の湿式粉砕助剤(1)」を「本発明の湿式粉砕助剤(9)」に変更したこと以外、実施例1と同様にして、本発明の微粒重質炭酸カルシウム分散体(9)を得た。
<実施例10>
共重合体(A2)100部及び共重合体(B5)50部を均一混合し、本発明の湿式粉砕助剤(10)(40%水溶液)を得た。
「本発明の湿式粉砕助剤(1)」を「本発明の湿式粉砕助剤(10)」に変更したこと以外、実施例1と同様にして、本発明の微粒重質炭酸カルシウム分散体(10)を得た。
<実施例11>
共重合体(A3)100部及び共重合体(B1)50部を均一混合し、本発明の湿式粉砕助剤(11)(40%水溶液)を得た。
「本発明の湿式粉砕助剤(1)」を「本発明の湿式粉砕助剤(11)」に変更したこと以外、実施例1と同様にして、本発明の微粒重質炭酸カルシウム分散体(11)を得た。
<実施例12>
共重合体(A3)100部及び共重合体(B2)50部を均一混合し、本発明の湿式粉砕助剤(12)(40%水溶液)を得た。
「本発明の湿式粉砕助剤(1)」を「本発明の湿式粉砕助剤(12)」に変更したこと以外、実施例1と同様にして、本発明の微粒重質炭酸カルシウム分散体(12)を得た。
<実施例13>
共重合体(A3)100部及び共重合体(B3)50部を均一混合し、本発明の湿式粉砕助剤(13)(40%水溶液)を得た。
「本発明の湿式粉砕助剤(1)」を「本発明の湿式粉砕助剤(13)」に変更したこと以外、実施例1と同様にして、本発明の微粒重質炭酸カルシウム分散体(13)を得た。
<実施例14>
共重合体(A3)100部及び共重合体(B4)50部を均一混合し、本発明の湿式粉砕助剤(14)(40%水溶液)を得た。
「本発明の湿式粉砕助剤(1)」を「本発明の湿式粉砕助剤(14)」に変更したこと以外、実施例1と同様にして、本発明の微粒重質炭酸カルシウム分散体(14)を得た。
<実施例15>
共重合体(A3)100部及び共重合体(B5)50部を均一混合し、本発明の湿式粉砕助剤(15)(40%水溶液)を得た。
「本発明の湿式粉砕助剤(1)」を「本発明の湿式粉砕助剤(15)」に変更したこと以外、実施例1と同様にして、本発明の微粒重質炭酸カルシウム分散体(15)を得た。
<実施例16>
共重合体(A4)100部及び共重合体(B1)50部を均一混合し、本発明の湿式粉砕助剤(16)(40%水溶液)を得た。
「本発明の湿式粉砕助剤(1)」を「本発明の湿式粉砕助剤(16)」に変更したこと以外、実施例1と同様にして、本発明の微粒重質炭酸カルシウム分散体(16)を得た。
<実施例17>
共重合体(A4)100部及び共重合体(B2)50部を均一混合し、本発明の湿式粉砕助剤(17)(40%水溶液)を得た。
「本発明の湿式粉砕助剤(1)」を「本発明の湿式粉砕助剤(17)」に変更したこと以外、実施例1と同様にして、本発明の微粒重質炭酸カルシウム分散体(17)を得た。
<実施例18>
共重合体(A4)100部及び共重合体(B3)50部を均一混合し、本発明の湿式粉砕助剤(18)(40%水溶液)を得た。
「本発明の湿式粉砕助剤(1)」を「本発明の湿式粉砕助剤(18)」に変更したこと以外、実施例1と同様にして、本発明の微粒重質炭酸カルシウム分散体(18)を得た。
<実施例19>
共重合体(A4)100部及び共重合体(B4)50部を均一混合し、本発明の湿式粉砕助剤(19)(40%水溶液)を得た。
「本発明の湿式粉砕助剤(1)」を「本発明の湿式粉砕助剤(19)」に変更したこと以外、実施例1と同様にして、本発明の微粒重質炭酸カルシウム分散体(19)を得た。
<実施例20>
共重合体(A4)100部及び共重合体(B5)50部を均一混合し、本発明の湿式粉砕助剤(20)(40%水溶液)を得た。
「本発明の湿式粉砕助剤(1)」を「本発明の湿式粉砕助剤(20)」に変更したこと以外、実施例1と同様にして、本発明の微粒重質炭酸カルシウム分散体(20)を得た。
<実施例21>
共重合体(A5)100部及び共重合体(B1)50部を均一混合し、本発明の湿式粉砕助剤(21)(40%水溶液)を得た。
「本発明の湿式粉砕助剤(1)」を「本発明の湿式粉砕助剤(21)」に変更したこと以外、実施例1と同様にして、本発明の微粒重質炭酸カルシウム分散体(21)を得た。
<実施例22>
共重合体(A5)100部及び共重合体(B2)50部を均一混合し、本発明の湿式粉砕助剤(22)(40%水溶液)を得た。
「本発明の湿式粉砕助剤(1)」を「本発明の湿式粉砕助剤(22)」に変更したこと以外、実施例1と同様にして、本発明の微粒重質炭酸カルシウム分散体(22)を得た。
<実施例23>
共重合体(A5)100部及び共重合体(B3)50部を均一混合し、本発明の湿式粉砕助剤(23)(40%水溶液)を得た。
「本発明の湿式粉砕助剤(1)」を「本発明の湿式粉砕助剤(23)」に変更したこと以外、実施例1と同様にして、本発明の微粒重質炭酸カルシウム分散体(23)を得た。
<実施例24>
共重合体(A5)100部及び共重合体(B4)50部を均一混合し、本発明の湿式粉砕助剤(24)(40%水溶液)を得た。
「本発明の湿式粉砕助剤(1)」を「本発明の湿式粉砕助剤(24)」に変更したこと以外、実施例1と同様にして、本発明の微粒重質炭酸カルシウム分散体(24)を得た。
<実施例25>
共重合体(A5)100部及び共重合体(B5)50部を均一混合し、本発明の湿式粉砕助剤(25)(40%水溶液)を得た。
「本発明の湿式粉砕助剤(1)」を「本発明の湿式粉砕助剤(25)」に変更したこと以外、実施例1と同様にして、本発明の微粒重質炭酸カルシウム分散体(25)を得た。
<実施例26>
共重合体(A5)100部及び共重合体(B5)50部を均一混合し、本発明の湿式粉砕助剤(26)(40%水溶液)を得た。
「本発明の湿式粉砕助剤(1)3部」を「本発明の湿式粉砕助剤(26)3部」に変更したこと及び「本発明の湿式粉砕助剤(1)12部」を「本発明の湿式粉砕助剤(26)5部」に変更したこと以外、実施例1と同様にして、本発明の微粒重質炭酸カルシウム分散体(26)を得た。
<実施例27>
共重合体(A5)80部及び共重合体(B5)20部を均一混合し、本発明の湿式粉砕助剤(27)(40%水溶液)を得た。
「本発明の湿式粉砕助剤(1)3部」を「本発明の湿式粉砕助剤(27)3部」に変更したこと及び「本発明の湿式粉砕助剤(1)12部」を「本発明の湿式粉砕助剤(27)47部」に変更したこと以外、実施例1と同様にして、本発明の微粒重質炭酸カルシウム分散体(27)を得た。
<実施例28>
共重合体(A5)50部及び共重合体(B5)50部を均一混合し、本発明の湿式粉砕助剤(28)(40%水溶液)を得た。
「本発明の湿式粉砕助剤(1)3部」を「本発明の湿式粉砕助剤(28)3部」に変更したこと及び「本発明の湿式粉砕助剤(1)12部」を「本発明の湿式粉砕助剤(28)17部」に変更したこと以外、実施例1と同様にして、本発明の微粒重質炭酸カルシウム分散体(28)を得た。
<実施例29>
共重合体(A5)50部及び共重合体(B5)5部を均一混合し、本発明の湿式粉砕助剤(29)(40%水溶液)を得た。
「本発明の湿式粉砕助剤(1)3部」を「本発明の湿式粉砕助剤(29)3部」に変更したこと及び「本発明の湿式粉砕助剤(1)12部」を「本発明の湿式粉砕助剤(29)25部」に変更したこと以外、実施例1と同様にして、本発明の微粒重質炭酸カルシウム分散体(29)を得た。
<比較例1>
重合体(a)中のイソプロピルアルコールを留去し、アクリル酸単位100モル%から構成される比較用の湿式粉砕助剤(X1)(40%水溶液)を得た。
「湿式粉砕助剤(1)」を「比較用の湿式粉砕助剤(X1)」に変更したこと以外、実施例1と同様にして、比較用の微粒重質炭酸カルシウム分散体(H1)を得た。
<比較例2>
重合体(a)を水酸化マグネシウム123部で中和した後、イソプロピルアルコールを留去し、蒸発残渣が40%になるように水分量を調整し、アクリル酸マグネシウム塩単位100モル%から構成される比較用の湿式粉砕助剤(X2)(40%水溶液)を得た。
「湿式粉砕助剤(1)」を「比較用の湿式粉砕助剤(X2)」に変更したこと以外、実施例1と同様にして、比較用の微粒重質炭酸カルシウム分散体(H2)を得た。
<比較例3>
重合体(a)を50%水酸化ナトリウム水溶液153部及び水酸化マグネシウム34.6部で中和した後、イソプロピルアルコールを留去し、蒸発残渣が40%になるように水分量を調整し、アクリル酸単位27モル%、アクリル酸ナトリウム塩単位45モル%及びアクリル酸マグネシウム塩単位28モル%から構成される比較用の湿式粉砕助剤(X3)(40%水溶液)を得た。
「湿式粉砕助剤(1)」を「比較用の湿式粉砕助剤(X3)」に変更したこと以外、実施例1と同様にして、比較用の微粒重質炭酸カルシウム分散体(H3)を得た。
<比較例4>
重合体(a)を50%水酸化ナトリウム水溶液203部及び水酸化マグネシウム43.2部で中和した後、イソプロピルアルコールを留去し、蒸発残渣が40%になるように水分量を調整し、アクリル酸単位5モル%、アクリル酸ナトリウム塩単位60モル%及びアクリル酸マグネシウム塩単位35モル%から構成される比較用の湿式粉砕助剤(X4)(40%水溶液)を得た。
「湿式粉砕助剤(1)」を「比較用の湿式粉砕助剤(X4)」に変更したこと以外、実施例1と同様にして、比較用の微粒重質炭酸カルシウム分散体(H4)を得た。
<比較例5>
重合体(a)を50%水酸化ナトリウム水溶液254部で中和した後、イソプロピルアルコールを留去し、蒸発残渣が40%になるように水分量を調整し、アクリル酸単位25モル%、アクリル酸ナトリウム塩単位75モル%から構成される比較用の湿式粉砕助剤(X5)(40%水溶液)を得た。
「湿式粉砕助剤(1)」を「比較用の湿式粉砕助剤(X5)」に変更したこと以外、実施例1と同様にして、比較用の微粒重質炭酸カルシウム分散体(H5)を得た。
<比較例6>
重合体(a)を水酸化マグネシウム43.2部で中和した後、イソプロピルアルコールを留去し、蒸発残渣が40%になるように水分量を調整し、アクリル酸単位65モル%及びアクリル酸マグネシウム塩単位35モル%から構成される比較用の湿式粉砕助剤(Y1)(40%水溶液)を得た。
「湿式粉砕助剤(1)」を「比較用の湿式粉砕助剤(Y1)」に変更したこと以外、実施例1と同様にして、比較用の微粒重質炭酸カルシウム分散体(H6)を得た。
<比較例7>
重合体(a)を水酸化マグネシウム111部で中和した後、イソプロピルアルコールを留去し、蒸発残渣が40%になるように水分量を調整し、アクリル酸単位10モル%及びアクリル酸マグネシウム塩単位90モル%から構成される比較用の湿式粉砕助剤(Y2)(40%水溶液)を得た。
「湿式粉砕助剤(1)」を「比較用の湿式粉砕助剤(Y2)」に変更したこと以外、実施例1と同様にして、比較用の微粒重質炭酸カルシウム分散体(H7)を得た。
<比較例8>
重合体(a)を50%水酸化ナトリウム水溶液33.9部及び水酸化マグネシウム12.3部で中和した後、イソプロピルアルコールを留去し、蒸発残渣が40%になるように水分量を調整し、アクリル酸単位80モル%、アクリル酸ナトリウム塩単位10モル%及びアクリル酸マグネシウム塩単位10モル%から構成される比較用の湿式粉砕助剤(Y3)(40%水溶液)を得た。
「湿式粉砕助剤(1)」を「比較用の湿式粉砕助剤(Y3)」に変更したこと以外、実施例1と同様にして、比較用の微粒重質炭酸カルシウム分散体(H8)を得た。
<比較例9>
重合体(a)を50%水酸化ナトリウム水溶液136部及び水酸化マグネシウム43.2部で中和した後、イソプロピルアルコールを留去し、蒸発残渣が40%になるように水分量を調整し、アクリル酸単位25モル%、アクリル酸ナトリウム単位40モル%及びアクリル酸マグネシウム塩単位35モル%から構成される比較用の湿式粉砕助剤(Y4)(40%水溶液)を得た。
「湿式粉砕助剤(1)」を「比較用の湿式粉砕助剤(Y4)」に変更したこと以外、実施例1と同様にして、比較用の微粒重質炭酸カルシウム分散体(H9)を得た。
<比較例10>
重合体(a)を50%水酸化ナトリウム水溶液254部及び水酸化マグネシウム0.62部で中和した後、イソプロピルアルコールを留去し、蒸発残渣が40%になるように水分量を調整し、アクリル酸単位25.5モル%、アクリル酸ナトリウム塩単位75モル%及びアクリル酸マグネシウム塩単位0.5モル%から構成される比較用の湿式粉砕助剤(Y5)(40%水溶液)を得た。
「湿式粉砕助剤(1)」を「比較用の湿式粉砕助剤(Y5)」に変更したこと以外、実施例1と同様にして、比較用の微粒重質炭酸カルシウム分散体(H10)を得た。
<比較例11>
重合体(a)を50%水酸化ナトリウム水溶液237部及びドデシルアミンのプロピレンオキシド2モル付加物12.8部で中和した後、イソプロピルアルコールを留去し、蒸発残渣が40%になるように水分量を調整し、アクリル酸単位29モル%、アクリル酸ナトリウム塩単位70モル%及びアクリル酸ドデシルアミンのプロピレンオキシド2モル付加物1モル%から構成される比較用の湿式粉砕助剤(Z1)(40%水溶液)を得た。
「湿式粉砕助剤(1)」を「比較用の湿式粉砕助剤(Z1)」に変更したこと以外、実施例1と同様にして、比較用の微粒重質炭酸カルシウム分散体(H11)を得た。
<比較例12>
「湿式粉砕助剤(1)」を「共重合体(A1)」に変更したこと以外、実施例1と同様にして、比較用の微粒重質炭酸カルシウム分散体(H12)を得た。
<比較例13>
「湿式粉砕助剤(1)」を「共重合体(B1)」に変更したこと以外、実施例1と同様にして、比較用の微粒重質炭酸カルシウム分散体(H13)を得た。
<微粒重質炭酸カルシウム分散体の粘度測定>
実施例1〜29及び比較例1〜13において、微粒重質炭酸カルシウム分散体(1)〜(29)及び(H1)〜(H13)を得た直後、微粒重質炭酸カルシウム分散体を密閉下25℃で2時間静置し、撹拌モーターにて1000rpmで5分間撹拌し、均一にした直後にB型粘度計(株式会社トキメック製、TV−20型)を用い回転数60rpmで60秒後の粘度(N1)を測定した。
粘度(N1)を測定した後、微粒重質炭酸カルシウム分散体を密閉下、25℃の恒温器にて7日間静置し、同様にして粘度(N7)を測定した。
これらの測定結果を表1及び2に示す。
Figure 2011105853
Figure 2011105853
本発明の微粒重質炭酸カルシウム分散体は、比較例12〜22で得た微粒重質炭酸カルシウム分散体と比較して、初期の粘度(N1)が著しく低く、極めて優れていた。また、同様に、7日後の粘度(N7)も著しく低く、経日粘度安定性に極めて優れていた。

Claims (10)

  1. (メタ)アクリル酸単位0〜20モル%、(メタ)アクリル酸アルカリ金属塩単位50〜100モル%及び(メタ)アクリル酸アルカリ土類金属塩単位0〜30モル%から構成される共重合体(A)と、
    (メタ)アクリル酸単位30〜75モル%、(メタ)アクリル酸アルカリ金属塩単位0〜70モル%及び(メタ)アクリル酸アルカリ土類金属塩単位0〜30モル%から構成される共重合体(B)とを含むことを特徴とする湿式粉砕助剤。
  2. (メタ)アクリル酸単位0〜20モル%、(メタ)アクリル酸アルカリ金属塩単位50〜98モル%及び(メタ)アクリル酸アルカリ土類金属塩単位2〜30モル%から構成される共重合体(A)と、
    (メタ)アクリル酸単位30〜75モル%、(メタ)アクリル酸アルカリ金属塩単位0〜69モル%及び(メタ)アクリル酸アルカリ土類金属塩単位1〜30モル%から構成される共重合体(B)とを含むことを特徴とする湿式粉砕助剤。
  3. (メタ)アクリル酸アルカリ土類金属塩単位のアルカリ土類金属がマグネシウムである請求項1又は2に記載の湿式粉砕助剤。
  4. 共重合体(A)と共重合体(B)との含有重量比(A/B)が1〜10である請求項1〜3のいずれかに記載の湿式粉砕助剤。
  5. (メタ)アクリル酸単位0〜20モル%、(メタ)アクリル酸アルカリ金属塩単位50〜100モル%及び(メタ)アクリル酸アルカリ土類金属塩単位0〜30モル%から構成される共重合体(A)と、
    (メタ)アクリル酸単位30〜75モル%、(メタ)アクリル酸アルカリ金属塩単位0〜70モル%及び(メタ)アクリル酸アルカリ土類金属塩単位0〜30モル%から構成される共重合体(B)と、
    重質炭酸カルシウムと、
    水と
    を含むことを特徴とする微粒重質炭酸カルシウム分散体。
  6. 共重合体(A)と共重合体(B)との含有重量比(A/B)が1〜10である請求項5に記載の微粒重質炭酸カルシウム分散体。
  7. 共重合体(A)及び共重合体(B)の合計含有量が重質炭酸カルシウムの重量に基づいて0.3〜2重量%である請求項5又は6に記載の微粒重質炭酸カルシウム分散体。
  8. 重質炭酸カルシウムの累積重量平均粒子径が0.01〜2μmであり、重質炭酸カルシウムの含有量が共重合体(A)、共重合体(B)、重質炭酸カルシウム及び水の重量に基づいて60〜80重量%である請求項5〜7のいずれかに記載の微粒重質炭酸カルシウム分散体。
  9. 請求項5〜8のいずれかに記載の微粒重質炭酸カルシウム分散体を含むことを特徴とする紙塗被塗料。
  10. 請求項9に記載の紙塗被塗料を塗被してなることを特徴とする塗被紙。
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