JP4259539B2 - 酸性成分除去剤及び酸性成分除去方法 - Google Patents

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Description

本発明は、気体中の酸性成分除去剤及び気体中から酸性成分を除去する方法に関する。
ゴミ焼却炉などから排出される排気ガスから、塩化水素や硫黄酸化物を吸収して除去するために、消石灰を酸性成分除去剤として用いることが知られている。この場合、焼却炉等からの排ガス排出路における150〜300℃、特には150〜200℃の温度域に消石灰を分散し、バグフィルターや電気集塵機等で捕集し、濾過層を形成して酸性成分を除去している。
しかし消石灰は、反応当量に対して3〜4倍当量と過剰に使用する必要があるため、廃棄するダスト量が増加する等の欠点があった。さらにこれらダストはコンクリートを用いて固化するため、埋め立て用の最終処分場の用地を圧迫している。塩化水素と消石灰の反応生成物は塩化カルシウムであり水溶性のため、水に溶解させて除去することもできるが、過剰に投入された消石灰の一部は生石灰となるが水に不溶のため、水によるダストの減少効果は少ない。さらに、最終処分場では塩化カルシウムを含む浸出水の処理時にカルシウムスケールが発生し、トラブルの原因となっている。
また、消石灰のかわりに、酸性成分除去剤として炭酸水素ナトリウムを用いることが知られている。この場合、未反応の炭酸水素ナトリウムは炭酸ナトリウムとなり、水溶性のためダストの減少に効果的である。例えば、特表平9−507654には、炭酸水素ナトリウムを98質量%超かつ炭酸ナトリウムを2質量%未満含む組成物からなる酸性成分除去剤が記載されている。この組成物の平均粒径は50μm以下であり、好ましくは10〜30μmであることが記載されている。
しかし、炭酸水素ナトリウムの価格は消石灰に比べ高価なため、反応率が高くて少量で効果の得られる炭酸水素ナトリウムを、安価で工業的規模で供給することが望まれている。さらに、使用時に微粉砕機の設置が不要で直ちに使用でき、被処理ガス中への注入が容易でかつ安定しており、ガス中で良好に分散し、反応速度が速く、使用場所での貯槽や倉庫での長期保存が可能であることが望ましい。
特表平9−507654号公報
一般的にゴミ焼却場等における酸性成分除去剤としては、消石灰が使用されている。消石灰は安価であるが、上述のように廃棄する水不溶性のダストの増加、最終処分場における浸出水のカルシウムスケールの発生によるトラブルの問題等、廃棄物処理において問題がある。また、炭酸水素ナトリウムを使用する場合には高価なため、反応効率を高め使用量を削減することが必要である。また、使用量を削減できれば、付帯する設備を小型化でき、処理すべきダストを削減できる。
そこで本発明は、排気ガスから効率良く塩化水素や硫黄酸化物や窒素酸化物等の酸性成分を除去でき、かつ廃棄処理も容易で廃棄物量を削減できる酸性成分除去剤を工業的に提供することを目的とする。
本発明は、レーザー回折散乱法により測定した体積基準の平均粒径が1〜9μmであって、粉体層の水銀圧入法による細孔分布において、細孔直径1〜10μmの範囲の細孔容積が0.4cm/g以上である炭酸水素ナトリウム及び固結防止剤として、シリカを含む酸性成分除去剤及びその製造方法を提供する。
本発明の酸性成分除去剤においては、炭酸水素ナトリウムの平均粒径は、レーザー回折散乱式粒度分布測定装置を使用して測定した体積基準での平均粒径の数値をいうものとする。以下、単に平均粒径というときは、この方法で測定した値をいうものとする。なお、本明細書では、平均粒径は日機装株式会社製、商品名:マイクロトラックFRA9220を用いて測定した。
本発明の酸性成分除去剤は、気体中に存在する酸性成分と反応して、当該気体から酸性成分を除去する。除去の対象である酸性成分は特に限定されず、塩化水素、二酸化硫黄、三酸化硫黄、窒素酸化物等の各種酸性成分に適用できる。特に、塩化水素等の塩素を含む化合物に本発明の酸性成分除去剤を適用すると、従来に比べ反応効率が高く、使用も容易である。以下、塩化水素について説明を行うが、他の酸性成分についても同様である。
炭酸水素ナトリウムを使用すると、焼成により炭酸水素ナトリウム粒子が炭酸ナトリウムに変換する際に、粒子が多孔質化して塩化水素と効率的に反応し、塩化水素を効率よく除去できる。本発明者らは、焼成前後の炭酸水素ナトリウムと炭酸ナトリウムの粒子径と細孔分布と形状を詳細に測定及び観察することにより、その多孔質化により得られる細孔構造と塩化水素との反応特性とは、炭酸水素ナトリウムの平均粒径に敏感に影響されることを見出し、本発明に至った。
本発明の酸性成分除去剤においては、炭酸水素ナトリウムの平均粒径が1〜9μmの範囲にある。炭酸水素ナトリウムの平均粒径が9μmを超える場合、炭酸水素ナトリウムを焼成して炭酸ナトリウムとしたときに、炭酸水素ナトリウムの外表面の輪郭を維持したまま、直径が数十nm以下の微細な穴が空いたスポンジ状の炭酸ナトリウム粒子となる。一方、炭酸水素ナトリウムの平均粒径が9μm以下では、粒径に対して比較的大きな直径の細孔が形成されるために、粒子形状は表面が大きく凹凸して不定形の輪郭を呈するようになる。
本発明の要点は、平均粒径9μm以下の炭酸水素ナトリウムが焼成されて炭酸ナトリウムとなったときに上記のような特殊な細孔構造が得られ、該細孔構造が酸性ガスの吸収に非常に効果的なことにある。従来技術においては、粒径の大きな炭酸水素ナトリウムによる酸性ガスの吸収の例示はあるものの、平均粒径9μm以下の炭酸水素ナトリウムは使用されておらず、また炭酸水素ナトリウムの微粒子化により焼成後の炭酸ナトリウムの細孔構造、粒子形状が変化することも知られていない。
本発明者らは、気流中を粒子が飛散しているときや、バグフィルターに捕捉されて粒子堆積層を形成しその粒子間隙を塩化水素等の酸性成分のガスが流通する場合において、上記形状により酸性成分の粒子表面への拡散及び反応が容易になり、良好な酸性成分との反応を促進すると推測している。炭酸水素ナトリウムは、平均粒径が8μm以下である場合はさらに好ましい。
炭酸水素ナトリウムの平均粒径の下限は、酸性成分との反応の点では特に限定されないが、平均粒径が1μmに満たない場合は、互いに固着する傾向が強く、後述の固着防止剤を併用した場合にも十分な流動性を保持できなかったり、又は多量の固着防止剤の添加が必要となるなどの問題が生じる。さらに、工業的に生産するには、粉砕に要する設備と動力の費用とが過大になるおそれがある。
本発明の酸性成分除去剤における炭酸水素ナトリウムは、粉体層の水銀圧入法による細孔分布において、細孔直径1〜10μmの範囲の細孔容積が0.4cm3/g以上であることが好ましい。本明細書において、粉体層の水銀圧入法による細孔分布は、炭酸水素ナトリウムの粉体層について水銀圧入法で測定した数値をいい、具体的には、直径15mm、高さ30mmの円柱状セル中に、0.25gの粉体をスパチュラから軽く降り落とすようにして充填した粉体層で測定する。以下、単に細孔容積というときは、この方法で測定したものをいうものとする。
さらに本発明の酸性成分除去剤における炭酸水素ナトリウムは、200℃で1時間焼成したときに得られる炭酸ナトリウムが、炭酸水素ナトリウム同様の粉体特性を示すことが好ましい。すなわち、得られた炭酸ナトリウムは、粉体層の水銀圧入法による細孔分布において、細孔直径1〜10μmの範囲の細孔容積が0.4cm3/g以上であることが好ましい。
なお、炭酸水素ナトリウムを炭酸ナトリウムに変換する焼成操作は、事前に約200℃に予熱した直径60mmのシャーレに5gの炭酸水素ナトリウムを薄く散布して、これを200℃に保持した熱風循環乾燥機に静置して、1時間経過後に取り出すことにより行った。
炭酸水素ナトリウム及び炭酸ナトリウムの細孔直径1〜10μmの範囲にある細孔容積が上述の範囲にある場合は、高い酸性成分除去効率を発現できる。この効果の発現の機構は詳細には明確ではないが、酸性成分除去剤への酸性成分の拡散の容易さと、細孔直径1〜10μmの範囲の細孔容積との間に相関関係があるものと考えられる。すなわち、本発明の酸性成分除去剤では、炭酸水素ナトリウムの平均粒径が9μm以下であるため、炭酸ナトリウムになったときに1μm以上の大きな直径の細孔が形成され、その結果、粒子形状は表面が大きく凹凸となって不定形の輪郭を示すことによりガスの拡散が容易になることが関与すると推測される。
炭酸水素ナトリウムの平均粒径が9μmを超える場合の炭酸ナトリウムでは、直径1μm以上の細孔は形成されないか、形成されても割合が低い。例えば、平均粒径83μmの炭酸水素ナトリウムを200℃で1時間焼成した場合、得られる炭酸ナトリウムは、細孔直径0.1〜1.0μmの細孔容積が0.30cm3/g、細孔直径1.0〜10μmの細孔容積が0.04cm3/gとなる。また、平均粒径21μmの炭酸水素ナトリウムを200℃で1時間焼成した場合、得られる炭酸ナトリウムは、細孔直径0.1〜1.0μmの細孔容積が0.28cm3/g、細孔直径1.0〜10μmの細孔容積が0.24cm3/gとなる。
すなわち、細孔の多くは細孔直径0.1〜1.0μmであり、粒子に比較的細い細孔が空いた形状となっている。そのため、酸性成分は細く長い流路を拡散する必要が生じ、酸性成分の拡散に時間がかかるため反応には不都合となる。一方、酸性成分を短い時間で除去するのに効果があると考えられる細孔直径1.0〜10μmの細孔容積は0.4cm3/g未満になるため、酸性成分の吸収性能が低い。
炭酸水素ナトリウムは、100℃以上の温度で焼成すると、炭酸ナトリウムとなる。例えば、炭酸水素ナトリウムを200℃で1時間焼成して得られた炭酸ナトリウムを観察すると、焼成の前後で平均粒径に大きな変化は生じない。具体的には、本発明者らが観察した、炭酸水素ナトリウムの平均粒径が0.7〜50μmの範囲では、焼成前後で平均粒径がほとんど変化していない。
炭酸水素ナトリウム(分子量84.01、比重2.19)の真の体積と、該炭酸水素ナトリウムから得られる炭酸ナトリウム(分子量105.99、比重2.53)の真の体積との差は、炭酸ナトリウムの質量を基準とした場合0.33cm3/gである。すなわち、炭酸水素ナトリウムがその外形状を維持したまま炭酸ナトリウムになる場合、この0.33cm3/gが炭酸ナトリウムの細孔容積となる。この炭酸ナトリウムが、塩化水素と反応して食塩(分子量58.44、比重2.161)となった場合には、若干真の体積が増えるため細孔容積が減少するが、それでも計算上0.19cm3/gの細孔容積が残る。これが消石灰などのカルシウム系の酸性成分除去剤に比較して、炭酸水素ナトリウムが反応率が高い理由の一つであり、本質的に有利な点である。
従来のカルシウム系の酸性成分除去剤においては、酸性成分の処理過程で過剰に使用された酸性成分除去剤から塩化カルシウム以外に水不溶性のカルシウム塩を生成し、固形廃棄物を生成する。一方、本発明の酸性成分除去剤では、酸性成分の処理過程での生成物は、例えば塩化水素の場合、主として塩化ナトリウム及び炭酸ナトリウムである。このため、他の重金属等の飛灰から分離すれば、水に溶解して処理できるので、固形廃棄物の量を低減できる。この点では、カリウム系の酸性成分除去剤も同様に有利であるが、カリウム系では吸湿性が高く、また一般的に入手する際の価格の点でも炭酸水素ナトリウムの方が有利である。
本発明の酸性成分除去剤は、排ガス中の酸性成分、特に塩化水素成分の除去において工業的に有効に使用できる。本発明では、酸性成分除去剤と塩化水素ガスとの反応性が良好であるので、少量の酸性成分除去剤で充分に塩化水素ガスを吸着除去できる。また、反応生成物である食塩や未反応の炭酸ナトリウムは水溶性であるので、排ガス中の酸性成分除去後のダストは水に溶解する。そして、重金属類は、水酸化物や硫化物や炭酸化物として選択的に沈殿としたり、イオン交換することにより、食塩と炭酸ナトリウムの水溶液から分離除去できる。また、水溶液中に不溶の酸化物はそのまま分離できる。したがって、本発明によれば廃棄物量を大幅に削減できるという優れた効果がある。
すなわち、本発明の酸性成分除去剤は、ゴミ焼却場等から排出される排ガス中の酸性成分、特に塩化水素を効率良く除去し、また発生する焼却残さを減少でき、最終処分場でカルシウムスケールの発生を防止できるなどの効果を有し、環境への影響を大幅に低減できる。
本発明の酸性成分除去剤は、例えば平均粒径50μm以上の炭酸水素ナトリウムを、平均粒径が9μm以下になるように粉砕して製造できる。粉砕法としては、乾式粉砕又は湿式粉砕のどちらも採用できる。
乾式粉砕の場合、衝撃式粉砕機(高速回転する羽根等による粉砕機)、ジェットミル(衝突気流による粉砕機)、ボールミル等を用いるのが好ましい。風力式分級機を備えた衝撃式粉砕機を用い、粉砕機から排出される粒子を分級して粗粒子は再度粉砕機に戻しながら、炭酸水素ナトリウムを粉砕する場合は、高い収率で目的の粒径の炭酸水素ナトリウムを得ることができるのでより好ましい。また、ジェットミルを用いる場合も、粉砕方法として微粒子化に適しており、ふるい分けによる粗粒子除去なしに、高い収率で目的の粒径の炭酸水素ナトリウムを得ることができるので好ましい。
湿式粉砕の場合、媒体撹拌ミル、ボールミル等を用いるのが好ましい。特に、炭酸水素ナトリウムを実質的に溶解せずまた変質しない液体中に炭酸水素ナトリウムを分散したスラリーを、媒体撹拌ミル又はボールミルで湿式粉砕し、得られた炭酸水素ナトリウムを分離して乾燥する場合は、平均粒径の小さな炭酸水素ナトリウムを得ることができるので好ましい。炭酸水素ナトリウムを実質的に溶解しない液体としては、炭酸水素ナトリウムのアルカリ性によって変質せず、かつ粘度が低い液体が好ましい。
このような液体としては、メタノール、エタノール、アセトン、C49OCH3等が挙げられる。炭酸水素ナトリウムを実質的に溶解しない液体は、炭酸水素ナトリウムの溶解度が3質量%以下であるものが好ましく、溶解度が1質量%以下である場合はさらに好ましい。
本発明の酸性成分除去剤は、平均粒径1〜9μmの炭酸水素ナトリウムの他に、炭酸水素カリウム、消石灰、炭酸カルシウム、ゼオライト等の他の酸性成分除去成分や活性炭などの吸着剤やシリカ、ケイ藻土等の固結防止剤等を含有してもよい。酸性成分除去剤の全質量中に、平均粒径1〜9μmの炭酸水素ナトリウムは70%以上含まれることが好ましい。
本発明の酸性成分除去剤においては、従来のものに比較して粒径の小さい炭酸水素ナトリウムを用いるため、長期間保存しておくと固結する。本発明の酸性成分除去剤は、貯槽から直接被処理ガス中に供給できるが、炭酸水素ナトリウムが固結すると粉体としての流動性が低下して貯槽からの排出が悪化したり、煙道内での分散が不良となり酸性成分との反応性が低下する等のおそれがある。そのため、酸性成分除去剤に固結防止剤を添加するのが好ましい。固結防止剤の添加により流動性が維持され、酸性成分除去剤の貯槽での貯留が可能となる。
固結防止剤としては、ヒュームドシリカ、ホワイトカーボン等のシリカ系粉体、塩基性炭酸マグネシウム、炭酸カルシウム、ケイ藻土等が好ましい。特に、ヒュームドシリカと呼ばれる微細な無水ケイ酸が、少量の添加で効果があるので好ましい。固結防止剤の含有量としては、炭酸水素ナトリウムの粉砕程度や貯留状態により最適量は異なるが、固結防止剤を含む酸性成分除去剤全質量の0.1〜5%、特に0.3〜2%が好ましい。
ここでヒュームドシリカには、疎水化処理したものと疎水化処理されず親水性のものとがある。疎水化処理された疎水性シリカを使用すると、ガス中における酸性成分除去剤の流動性は向上するが、酸性成分の処理後に水に溶解させると若干水に浮遊するので、湿式の排ガス処理設備を有するボイラー排ガスの処理等においては親水性のヒュームドシリカの使用が好ましい。例えばボイラーでは排煙脱硫装置の吸収塔で水分の存在により疎水性シリカが水表面に凝集して膜が形成され、その膜により発泡するおそれがあるためである。
一方、乾式でガスを処理する場合は、疎水性シリカを固結防止剤として含んでも上記のような支障はない。また、排ガス処理後に水に浮遊する疎水性シリカの割合は少量なので、ごみ焼却場の排ガス処理等において疎水性シリカを含む酸性成分除去剤を使用しそのダストを水に溶解させ処理することができ、その場合は浮遊部分を濾過等により除去すればよい。
また本発明の酸性成分除去剤の固結防止対策としては、上記の方法以外に平均粒径50μm以上の炭酸水素ナトリウムを酸性成分除去剤中に添加する方法がある。この方法で得られる酸性成分除去剤は、レーザー回折散乱法により測定した体積基準の平均粒径分布において、1〜9μmの範囲及び50〜200μmの範囲の2箇所にピークを有し、かつ44μmを超える粒径の粒子の体積が全体の10〜30%である炭酸水素ナトリウムを含むことが好ましい。
44μmを超える粒径の粒子の含有割合をレーザー回折散乱で測定するかわりに、ふるい分けにより粒径分布を測定して比較的大粒径のものの含有割合(質量比)を測定することもできる。炭酸水素ナトリウムの結晶は多孔質や中空ではなくかつ密度が均一であるため、含有割合は体積基準であっても質量基準であっても同一とみなせる。具体的には、目開き45μmのふるいを用い、ふるい分けによる粒径分布を測定する。このとき45μmを超える粒径の炭酸水素ナトリウムが酸性成分除去剤全質量の10〜30%である炭酸水素ナトリウムを含み、かつレーザー回折散乱法により測定した体積基準の平均粒径分布において、1〜9μmの範囲及び50〜200μmの範囲の2箇所にピークを有することが好ましい。
平均粒径50〜200μmの炭酸水素ナトリウムの含有量としては、酸性成分除去剤全質量中の10〜30%が好適である。平均粒径50〜200μmの炭酸水素ナトリウムの含有量が10%に満たない場合は、流動性向上の効果が実質的に得られない。平均粒径50〜200μmの炭酸水素ナトリウムの含有量が30%を超える場合は、酸性成分の除去効率が低下するおそれがある。
このように平均粒径の大きい炭酸水素ナトリウムを添加する場合、酸性成分除去剤自体(平均粒径1〜9μmの炭酸水素ナトリウム及び平均粒径50〜200μmの炭酸水素ナトリウム)や酸性ガスとの反応生成物が水に溶解する。このため、シリカ系粉体、塩基性炭酸マグネシウム、炭酸カルシウム、ケイ藻土等の水への溶解度の低い固結防止剤を用いた場合に比べて、酸性成分の処理後の水不溶分量を削減でき、また微粉である固結防止剤に起因する粉塵の発生も抑制できる。また、平均粒径50μm以上の炭酸水素ナトリウムは、ヒュームドシリカ等の固結防止剤と併用できる。このとき固結防止剤の含有量は、固結防止剤及び平均粒径50〜200μmの炭酸水素ナトリウムを含む酸性成分除去剤全質量の0.1〜5%が好ましい。この場合、平均粒径50〜200μmの炭酸水素ナトリウムを添加しない場合に比較して、固結防止剤の添加量を低減できる。
本発明の酸性成分除去剤により処理しうる酸性成分を含む気体としては、ポリ塩化ビニル等の産業廃棄物、都市ゴミ、医療廃棄物等の焼却炉等からの塩化水素やフッ化水素を含む排気ガス、硫黄酸化物や窒素酸化物を含有する燃焼ガス、各種製品の製造工程において不純物として酸性成分が混入しているガス等が例示される。
本発明の酸性成分除去剤を用いて気体中の酸性成分を除去する方法としては、酸性成分を含む気体中に本発明の酸性成分除去剤を分散し、バグフィルターなどで捕集する方法が好ましい。この方法ではバグフィルター表面に酸性成分除去剤の濾過層が形成されるので、効率的に酸性成分を除去できる。酸性成分を含む気体の温度は、酸露点より高いことが好ましいが、ダイオキシンの生成抑制の観点からは低い温度が好ましく、具体的には100〜200℃が好ましい。
[例1]
平均粒径92μmの炭酸水素ナトリウム(旭硝子株式会社製、以下の各例においてすべて同じ)を、風力式分級機を備えた衝撃式粉砕機(ホソカワミクロン株式会社製、商品名:ACMパルベライザーACM10A型)を用い、粉砕機から排出される炭酸水素ナトリウムを分級し、粗粒子は再度粉砕機に戻しながら粉砕することにより、平均粒径9μmの炭酸水素ナトリウムを得た。この粉砕機によると、150kgの炭酸水素ナトリウムを1時間で前記の平均粒径にまで粉砕でき、ふるい分けによる粗粒子除去は行わなかった。
[例2(比較例)]
平均粒径92μmの炭酸水素ナトリウムを、高速度で回転する円盤に取り付けられたピンと、固定された円盤に取り付けられたピンとの衝撃と反発により粉砕する高速回転型ピンミル(株式会社奈良機械製作所製、商品名:自由粉砕機M−5型)にて500kgを1時間で微粉砕した後、目開き180μmのふるいにて粗粒子を除去し、平均粒径38μmの炭酸水素ナトリウムを得た。収率は83%であった。粗粒子は粉砕機に戻して再粉砕することもできるが、例1の粉砕機に比較すると工程は複雑となる。しかもふるいを使用して工業的に大量に分級するのは、実質的には45μm程度が下限であり、9μm以下の粒径の炭酸水素ナトリウムを得ることは困難である。
[例3(比較例)]
平均粒径92μmの炭酸水素ナトリウムを、高速度で回転するハンマーにより粉砕する高速回転型ハンマーミル(不二パウダル株式会社製、商品名:アトマイザーC−20型)にて1000kgを1時間で微粉砕した後、目開き100μmのふるいにて粗粒子を除去し、平均粒径28μmの炭酸水素ナトリウムを得た。収率は8%であった。
[例4]
平均粒径92μmの炭酸水素ナトリウムを、ジェットミル(株式会社セイシン企業製、商品名:シングルトラックジェットミルSTJ−200型)にて6kgを1時間で微粉砕して、平均粒径4μmの炭酸水素ナトリウムを得た。ふるい分けによる粗粒子除去が不要であり、ほぼ全量を製品とすることができた。
[例5]
平均粒径92μmの炭酸水素ナトリウムを、アルミナ製ボールミルを使用して湿式粉砕した。使用したボールミルは、内容積866cm3の卓上式ボールミルで、ボールは10〜15mmφのアルミナ製のものを430cm3、質量で782g入れて使用した。その中に前記炭酸水素ナトリウム60gとエタノール200gを入れ、100rpmにて24時間運転し炭酸水素ナトリウムの微粉スラリーを得た。得られた炭酸水素ナトリウムスラリーを、ステンレス鋼製のバットに薄く入れて、40℃の防爆型の乾燥器で5時間静置乾燥して、平均粒径が8μmの炭酸水素ナトリウムを得た。
[例6]
平均粒径92μmの炭酸水素ナトリウム180gを、600gのC49OCH3中に分散した後、媒体撹拌ミルの1種であるビーズミルを使用して湿式粉砕することにより炭酸水素ナトリウムの微粉スラリーを得た。使用したビーズミルは内容積1400cm3であり、材質はジルコニア製であった。ビーズは平均径0.65mmφのジルコニア製のものを1120cm3入れて使用した。運転条件は、回転数を2500rpmとし、20分間粉砕した。この炭酸水素ナトリウムスラリーを、ステンレス鋼製のバットに薄く入れて、40℃の乾燥器で5時間静置乾燥して平均粒径1.5μmの炭酸水素ナトリウムを得た。
[例7(比較例)]
ビーズを平均径0.3mmφのジルコニアビーズに変更し、粉砕時間を30分とした以外は例6と同様にして炭酸水素ナトリウムスラリーを得て、例6と同様に乾燥して平均粒径0.5μmの炭酸水素ナトリウムを得た。
[細孔分布の測定]
例1により得られた平均粒径9μmの炭酸水素ナトリウムの粉体層としての細孔分布を、水銀圧入式細孔径測定装置(株式会社島津製作所製、商品名マイクロメリティックポアサイザ9310)を使用して測定した。その結果を、細孔直径0.01μm未満、0.01〜0.1μm、0.1〜1μm、1〜10μm、10μm超に対応する細孔容積として、表1に示す。さらに、この炭酸水素ナトリウムについて、窒素吸着法によっても細孔分布を測定した。窒素吸着法による測定は、窒素ガス吸着量測定式細孔分布測定装置(日本ベル株式会社製、商品名ベルソープ28)を使用して測定した。その結果を同様に表1に示す。
表1において、水銀法細孔容積とは水銀圧入法により測定した細孔容積であり、窒素法細孔容積とは窒素吸着法により測定した細孔容積である。窒素法細孔容積においては細孔直径1μm以上の部分は測定できないので、表1では「−」で表した。この表記は以下の表2においても同じである。
Figure 0004259539
表1からこの炭酸水素ナトリウムは、水銀法細孔容積において細孔直径1〜10μmの部分に大部分の細孔を有することがわかる。細孔直径が0.1μm未満には実質的に細孔を有しない点は、水銀法細孔容積及び窒素法細孔容積の両方から確認できる。
この炭酸水素ナトリウムを、200℃の恒温乾燥器内に1時間静置し焼成したところ、平均粒径9μmの炭酸ナトリウムが得られた。この炭酸ナトリウムについて、上述の炭酸水素ナトリウムと同様にして測定した細孔分布を表2に示す。
Figure 0004259539
表2から炭酸ナトリウムの細孔も、大部分が細孔直径1〜10μmの範囲にあることがわかる。炭酸ナトリウムでは細孔直径0.1〜1μmの細孔は若干存在するが、細孔直径が0.1μm未満には実質的に細孔を有しない点は、水銀法細孔容積及び窒素法細孔容積の両方から確認できる。
また、この炭酸水素ナトリウムと炭酸ナトリウムについて、粒子形状を電子顕微鏡により観察したところ、炭酸水素ナトリウムは滑らかな粒子表面であったが、炭酸ナトリウムの表面には内径が1μmから数μmまで程度の凹部が見られた。
次に、例2〜7で得られた炭酸水素ナトリウムについて、例1と同様に細孔分布を測定した。そのうち、水銀圧入法による細孔直径が0.1〜1μmの細孔容積を細孔容積Aとし、水銀圧入法による細孔直径が1〜10μmの細孔容積を細孔容積Bとし、細孔容積A及び細孔容積Bについてのみ表3に示す。表3においては、例1のものを含め炭酸水素ナトリウムの平均粒径の小さい順に並べ換えてある。また、例2〜7で得られた炭酸水素ナトリウムは、細孔直径が0.1μm未満には実質的に細孔を有しないことが、水銀法細孔容積及び窒素法細孔容積の両方から確認できた。
Figure 0004259539
次に、例2〜7で得られた炭酸水素ナトリウムについて、例1と同様に200℃の恒温乾燥器内で放置し、得られた炭酸ナトリウムについて例1と同様に細孔分布を測定した。そのうち、細孔容積A及び細孔容積Bについてのみ表4に示す。表4においては、例1の炭酸水素ナトリウムから得られた炭酸ナトリウムの数値を含め平均粒径の小さい順に並べ換えてある。また、これらの炭酸ナトリウムは、細孔直径が0.1μm未満には実質的に細孔を有しない点が、水銀法細孔容積及び窒素法細孔容積の両方から確認できた。
Figure 0004259539
[酸性成分の除去試験]
例1〜7で得られた、粉砕後の炭酸水素ナトリウムについて、酸性成分の吸収性能を以下のように評価した。縦に保持したフッ素樹脂製パイプ(内径50mm、長さ100mm)に炭酸水素ナトリウム30gを充填し、両端をガラス濾布で封じた。このパイプの下部から上部に向かって、ガラス濾布を通して200℃に加熱された空気を流し、濾布に入る手前で濃度600体積ppmとなるように気体状の塩化水素を注入した。
流した塩化水素の総量は、試料の炭酸水素ナトリウムが全量炭酸ナトリウムとなったときの、その炭酸ナトリウムに対する塩化水素の理論反応量の2倍とした。空気の流速は炭酸水素ナトリウム充填層の断面積に対して1m/sとした。パイプから取り出した炭酸ナトリウムを、1モル/リットルの塩酸で中和滴定して未反応量を求めることにより、塩化水素の吸収率を求めた。その結果を表5に示す。なお、表5においては、炭酸水素ナトリウムの平均粒径の小さい順に並べ換えてある。
Figure 0004259539
例1の酸性成分除去剤では、91%という高い除去率(塩化水素の吸収率)が達成されたのに対し、例2及び例3では、低い除去率(塩化水素の吸収率)しか得られなかった。例2及び例3においては、例1に比べて、細孔直径0.1〜1.0μmの細孔が残り、細孔直径1〜10μmの細孔容積の発達が不十分なために塩化水素ガスの拡散律速となり、塩化水素の吸収率が低かったと推定される。実際、例2及び例3の粒子では、電子顕微鏡による観察で、粒子表面がスポンジ状に0.1〜1.0μmの穴が空いていることが確認できた。また、例7で塩化水素の吸収率が低い原因は、酸性成分除去剤が微粉のために凝集しやすく、パイプに充填時に充填構造の不均一が発生し、炭酸水素ナトリウムの充填層内で塩化水素が偏流したためと推測される。
[例8]
例1の微粉砕した炭酸水素ナトリウムに、固結防止剤として平均粒径0.01μmの疎水性のヒュームドシリカ(株式会社トクヤマ製、商品名レオロシールMT−10)を混合物の全量中に1.0質量%になるよう添加して混合した。評価方法として、二分割セルを使用する吊り下げ式粉体層付着力測定器(ホソカワミクロン株式会社製、商品名コヒテスタ)を使用して評価した。
すなわち、試料を、2つの円筒(内径50mm、高さ20mm)を底面で重ねてなる二分割セルに充填し、予圧密荷重8.8×103Paで加圧し、粉体層を圧縮した。このセルの片方を毎分2mmで円筒の軸に垂直な方向に引張り、円筒の底面部で粉体層に剪断応力を与え、粉体層の破断時の引張り力を測定した。固結防止剤を添加したものは0.9×102Paであり、一方、固結防止剤を添加しない炭酸水素ナトリウムは4.3×102Paであった。同様にして固結防止剤の添加量を変更して測定した破断時の引張り力を単位Paで表6に示す。
また、これらの炭酸水素ナトリウム500kgをフレキシブルコンテナに充填し、60日後の状況を確認したところ、ヒュームドシリカを1%添加した炭酸水素ナトリウムには固結が見られなかった。一方、ヒュームドシリカを添加しなかった炭酸水素ナトリウムにはこぶし大に固結した部分が散見された。
固結防止剤として平均粒径11.8μmのホワイトカーボン(株式会社トクヤマ製、商品名トクシールGU−N)及び平均粒径9.6μmの塩基性炭酸マグネシウム(旭硝子株式会社製)を用い、同様に粉体層の破断時の引張り力を測定した結果も表6に示す。ヒュームドシリカの添加が最も効果的であることがわかる。
Figure 0004259539
[例9(実施例)]
例5の平均粒径8μmの炭酸水素ナトリウムと平均粒径92μmの炭酸水素ナトリウムとを表7に示す割合で混合した。この混合物は、レーザー回折散乱法により測定した体積基準の平均粒径分布において、8μmのあたりと92μmのあたりにピークを有していた。例8と同様にして粉体層破断時の引張り力を測定した。結果を表7に示す。なお、炭酸水素ナトリウム粒子全質量中の、目開き45μmのふるいを通過しない粒子の含有率は、以下のように測定した。
すなわち、内直径200mmのふるいであって、目開きがそれぞれ250μm、150μm、105μm、75μm及び45μmである5種類のふるいをこの順に上から積み重ね、ロータップ振とう機で15分振とうし、粒径分布(質量基準)を測定した。そして、目開き45μmのふるいを通過しなかった粒子の含有率を算出し、表7に示した。
Figure 0004259539

Claims (8)

  1. レーザー回折散乱法により測定した体積基準の平均粒径が1〜9μmであって、粉体層の水銀圧入法による細孔分布において、細孔直径1〜10μmの範囲の細孔容積が0.4cm/g以上である炭酸水素ナトリウム及び固結防止剤として、シリカを含む酸性成分除去剤。
  2. 前記固結防止剤がホワイトカーボンである請求項1に記載の酸性成分除去剤。
  3. 除去される酸性成分が、塩化水素である請求項1または請求項2に記載の酸性成分除去剤。
  4. 前記炭酸水素ナトリウムが、風力式分級機を備えた衝撃式粉砕機を用い、粉砕機から排出される粒子を分級して粗粒子は再度粉砕機に戻しながら粉砕することにより得られたものである請求項1〜3の何れか一項に記載の酸性成分除去剤。
  5. 前記炭酸水素ナトリウムが、ジェットミルを用いて粉砕することにより得られたものである請求項1〜4の何れか一項に記載の酸性成分除去剤。
  6. 前記炭酸水素ナトリウムが、炭酸水素ナトリウムを実質的に溶解しない液体中に炭酸水素ナトリウムを分散させてスラリーとなし、該スラリーを媒体撹拌ミル又はボールミルで湿式粉砕した後、分離して乾燥することにより得られたものである請求項1〜5の何れか一項に記載の酸性成分除去剤。
  7. 請求項1〜6の何れか一項に記載の酸性成分除去剤を、処理すべき気体中に分散し、バグフィルターで捕集することを特徴とする気体中の酸性成分除去方法。
  8. 請求項に記載の酸性成分除去剤を処理すべき気体中に添加することを特徴とするゴミ焼却場の排ガスの酸性成分除去方法。
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