JP4841065B2 - 排煙のso3分除去装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、排煙のSO3分除去装置に関し、詳細には硫黄を含む燃料を使用する火炉からの排煙中の三酸化硫黄(SO3)分を除去するSO3分除去装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
重質油等の硫黄を含む燃料を使用するボイラー等の火炉などでは、燃料中の硫黄の燃焼により排煙中に二酸化硫黄(SO2)が生成する。このため、重質油を使用する火炉などでは、排煙を大気に放出する前に脱硫装置により排煙処理を行い、SO2を除去するようにしている。
【0003】
ところが、排煙中のSO2の一部はボイラーや脱硝装置内で更に酸化して三酸化硫黄(SO3)に転換される。SO3は空気予熱器などを通過することにより排煙温度が低下して、例えば300℃程度以下になると、排煙中の水分と反応して、SO3+H2O→H2SO4の反応によりH2SO4ガスを生成する。このH2SO4ガスは排煙温度が硫酸の露点以下になると微細な硫酸ミストを生成する。脱硫装置、特に湿式脱硫装置を使用した場合には脱硫装置通過時に排煙温度が硫酸露点温度以下に低下するため排煙中のH2SO4ガスは全て硫酸ミストになるが、湿式脱硫装置での硫酸ミストの除去率は低いため、重質油焚きボイラー等では、脱硫装置出口の排煙は比較的多量の硫酸ミストを含むようになる。硫酸ミストは、大気中に排出されると紫煙を生成するとともに、酸性降下物として大気汚染の原因となる。
【0004】
排煙中の硫酸ミストを除去するものとしては、湿式電気集塵装置(以下、「湿式EP」という)が一般に使用される。湿式EPは、電気集塵装置の集塵電極に水またはアルカリ液を噴霧することにより電極上に水膜を形成し、捕集した硫酸ミストを電極から洗浄、除去するようにしたものである。
また、湿式EPを使用せずに排煙にSO3の中和剤を投入することにより、硫酸ミストの生成を防止する装置も考案されている。
【0005】
この種の装置としては、例えば特開2000−317260号公報に記載されたものがある。同公報の装置は、脱硫装置上流側の比較的排煙温度が高い場所で排煙中にSO3中和剤として炭酸カルシウムなどのアルカリ粉末を投入することにより、排煙中のSO3を除去している。すなわち、排煙中に投入された炭酸カルシウム(CaCO3)は、排煙中のSO3またはH2SO4と反応してCaSO4を生成するため、その後排煙温度が低下してもH2SO4ミストは生成しない。また、炭酸カルシウムとSO3との反応により生成されたCaCO3は腐食性ではないため、湿式EPを用いなくとも通常の電気集塵装置で容易に捕集することができる。これにより、同公報の装置では湿式EPを用いることなく硫酸ミストの大気への放出を防止している。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、ボイラー等では、負荷の変動や使用燃料中の硫黄分濃度、ボイラーの汚れなどにより排煙中のSO3量は大きく変動する。このため、湿式EPを用いて硫酸ミストを除去する場合には、湿式EPの最大処理能力(捕集能力)は諸条件を考慮した上で最大のSO3発生量に対して更に余裕をみた大きな値に設定する必要がある。また、湿式EPは通常大きな設置面積を必要とするため、湿式EPの処理能力を増大させると装置コスト、建設コストが大幅に増大してしまい、ボイラープラント全体のコストが上昇する問題がある。
【0007】
また、上記特開2000−317260号公報の装置のように、脱硫装置上流側にアルカリ粉末などのSO3中和剤を投入する方法では、湿式EPの処理能力増大に伴う建設コストの増大は生じないものの、結局SO3中和後のCaSO4等の粒子を除去するために集塵機が必要となる。更には、同公報の装置ではプラント運転中常に中和剤を排煙に投入する必要があり、比較的高価な中和剤の消費量が大きくなり、プラント運転コストの増大が生じる問題がある。
【0008】
本発明は上記問題に鑑み、湿式EPの設置によるプラント建設コストの増大を生じることなく、プラント運転コストの増大を抑制可能な排煙のSO3分除去装置を提供することを目的としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の発明によれば、硫黄分を含む燃料を燃焼させる火炉からの排煙を煙突に導く排煙通路と、該排煙通路上に配置され、排煙中の二酸化硫黄(SO2)分を除去する湿式脱硫装置と、前記脱硫装置上流側の排煙通路に炭酸ナトリウム(Na2CO3)を供給する炭酸ナトリウム供給装置と、前記湿式脱硫装置上流側、かつ前記炭酸ナトリウムが供給される排煙通路部分下流側に配置され、排煙を冷却して排煙中のSO3成分を液状H2SO4の形で凝縮させ、排煙から分離除去するSO3分離装置と、を備え、前記炭酸ナトリウム供給装置は、炭酸水素ナトリウム粉末(NaHCO 3 )を前記上流側煙道の排煙中に供給し、排煙中で炭酸水素ナトリウムを多孔質炭酸ナトリウム微粒子に転換する排煙のSO3分除去装置が提供される。
【0010】
すなわち、請求項1の発明では湿式EPを使用することなく、湿式脱硫装置上流側の排煙に炭酸ナトリウムを供給することにより、排煙中のSO3分(以下の説明では、ガス状のSO3及びH2SO4、ミスト状のH2SO4とを総称してSO3分と称する)をNa2SO4に転換する。後述するようにNa2SO4は湿式脱硫装置で容易に除去可能な粒子サイズになるため、湿式脱硫装置で除去することが可能である。しかし、排煙中のSO3の全量をNa2SO4に転換するためには、運転中常に比較的多量の炭酸ナトリウムを排煙中に供給する必要があり、炭酸ナトリウム消費量の増大のためプラント運転コストが上昇する問題がある。
【0011】
そこで、本発明では排煙中のSO3の全量を除去するのではなく、排煙中の一部のSO3のみを除去可能な程度まで炭酸ナトリウムの供給量を低減する。そして、炭酸ナトリウムの供給により除去できなかった残りのSO3については、別途SO3分離装置を設けることにより排煙から除去するようにしている。本発明のSO3分離装置は、排煙を冷却して排煙からSO3成分を分離除去するものである。
【0012】
前述したように排煙中のSO3は温度がある程度(例えば300℃程度)以下に低下すると排煙中の水分と反応してH2SO4を生成する。このH2SO4ガスは排煙温度が更に低下してH2SO4ガスの露点以下になると、凝縮して液状のH2SO4になる。本発明では、SO3を含む排煙を強制的に冷却することにより、排煙中のSO3を液状のH2SO4に凝縮させて排煙から分離する。これにより、排煙中のSO3をSO3分離装置でH2SO4液の形で除去することが可能となり、湿式脱硫装置入口の排煙中のSO3分が低下するようになる。
【0013】
このため、排煙に供給する炭酸ナトリウムの供給量が低減され、プラントの運転コストが低下できる。
なお、本発明のSO3分離装置は排煙を冷却することによりSO3分を排煙から除去するものであるため、排煙からの熱回収器としても機能する。従って、SO3分離装置で回収した熱を再利用(例えばボイラー給水の加熱など)するようにすれば、更にプラントの運転コストを低減することが可能となる。
【0015】
酸ナトリウム供給装置は炭酸水素ナトリウム(NaHCO3)の粉末を排煙中に供給し、排煙中で炭酸ナトリウムの微粒子を形成する。排煙中に供給された炭酸水素ナトリウム粉末は排煙の熱により、2NaHCO3→Na2CO3+CO2+H2Oの分解反応を生じ、炭酸ナトリウム(Na2CO3)が排煙中に生成される。このNa2CO3粒子は、CO2、H2Oが抜けた部分が空孔となるため空隙率が高く比表面積の大きい多孔質構造の粒子となる。このため、生成したNa2CO3粒子は排煙中のSO3分と効率良く反応してSO3分がNa2SO4に転換されるようになる。
請求項2に記載の発明によれば、前記炭酸ナトリウム供給装置は、前記上流側煙道内の排煙の流れの逆向きに前記炭酸水素ナトリウム粉末を噴射して、前記炭酸水素ナトリウム粉末を前記上流側煙道の排煙中に供給する請求項1に記載の排煙のSO 3 分除去装置が提供される。
【0016】
請求項3に記載の発明によれば、前記SO3分離装置は、冷却水と排煙とを伝熱面を介して熱交換させて排煙を冷却する熱交換器と、排煙通過中に前記伝熱面の排煙側表面に凝縮する液状H2SO4を水洗浄する洗浄装置と、を備えた請求項1または2に記載の排煙のSO3分除去装置が提供される。
【0017】
すなわち、請求項3の発明ではSO3分離装置には冷却水を用いて排煙温度を低下させる熱交換器が使用される。熱交換器を用いて排煙温度を低下させることにより、H2SO4の凝縮は排煙と接触する伝熱面で生じ、生成した液体H2SO4は伝熱面に付着するようになる。伝熱面に付着した液状H2SO4は洗浄水を用いて運転中に伝熱面を洗浄することにより容易に除去可能である。これにより、本発明では簡易かつ安価に排煙中のSO3分をH2SO4水溶液の形で除去することが可能となる。
【0018】
請求項4に記載の発明によれば、前記湿式脱硫装置は、排煙が通過する吸収塔と、吸収塔内にSO2吸収剤水溶液を噴霧して排煙中のSO2を前記水溶液に吸収して回収する吸収剤循環装置とを備え、前記洗浄装置は、前記伝熱面を洗浄後のH2SO4を含む排水を前記吸収剤循環装置に補給水として供給する、請求項3に記載の排煙のSO3分除去装置が提供される。
【0019】
すなわち、請求項4の発明では請求項3の熱交換器の伝熱面を洗浄した後のH2SO4を含む洗浄水は、湿式脱硫装置の吸収剤循環装置に供給されて補給水として使用される。湿式脱硫装置の吸収塔では排煙にSO2吸収剤の水溶液を噴霧することにより排煙中のSO2を吸収剤中に吸収するが、この過程で排煙が水蒸気で飽和し、排煙とともにかなりの量の水が吸収塔から持去られるため、循環装置には常時水を補給する必要がある。従って、伝熱面の洗浄水を吸収剤循環装置に供給することにより、補給水の消費を低減することができる。また、洗浄水中に含まれるH2SO4は、SO2吸収剤と反応して中和されるため、本発明では洗浄水の処理のために別途水処理装置を設ける必要がなくなる利点がある。
【0020】
請求項5に記載の発明によれば、前記熱交換器は、内部を排煙が通過するケーシングと、該ケーシング内に配置され内部を冷却水が通過するチューブとを備えたシェル・アンド・チューブ式熱交換器であり、前記ケーシング内面とチューブ外面とは耐腐食性材料で構成、又は耐腐食性材料でコーティングされている、請求項4に記載の排煙のSO3分除去装置が提供される。
【0021】
すなわち、請求項5の発明ではSO3分離装置に使用する熱交換器は、簡易な構成のシェル・アンド・チューブ式の熱交換器とされる。また、排煙と接するケーシング内面と伝熱面としてのチューブ外面は、例えば、ステンレススチール等の耐化学薬品性を有する耐腐食性材料で構成されているか、又は例えばPTFE(ポリテトラフルオロエチレン)やPFA(4フッ化エチレンパークロロアルキルビニルエーテルコポリマー)などの耐化学薬品性を有する耐腐食性材料で被覆されている。これにより、チューブ外面やケーシング内面のH2SO4による腐食が防止され、装置の信頼性が向上する。
【0022】
請求項6に記載の発明によれば、前記湿式脱硫装置は更に、排煙中に水を噴霧して前記吸収塔に流入する排煙温度を低下させる冷却塔を備え、前記SO3分離装置は前記冷却塔上部の排煙入口部分に配置され、前記洗浄装置は前記伝熱面洗浄後の排水を冷却塔内に供給し、冷却塔内に噴霧された水とともに前記吸収塔の吸収剤循環装置に補給水として供給する、請求項4または5のいずれか1項に記載の排煙のSO3分除去装置が提供される。
【0023】
すなわち、請求項6の発明では脱硫装置の吸収塔に流入する排煙の温度を低下させてSO2の吸収効率を向上させるための冷却塔が設けられている。冷却塔内では排煙は冷却塔上部の排煙入口から塔内に流入し、塔内を下方に向けて流れつつ排煙内に噴霧された水の蒸発により温度が低下する。このとき、噴霧された水のかなりの量が蒸発し、排煙とともに冷却塔から持去られるため蒸発分だけの水を冷却塔に補給する必要がある。本発明では、冷却塔上部の排煙入口にSO3分離装置が設けられているため、冷却塔に流入する排煙温度が低下し、冷却塔内で蒸発する水の量が低減される。また、SO3分離装置は冷却塔上部に配置されているため、伝熱面洗浄後の水は重力で冷却塔内に落下し、噴霧された水とともに冷却塔下部から吸収塔のSO2吸収剤循環装置に補給される。このため、洗浄水を吸収剤循環装置に供給するための移送ポンプ等を別途設ける必要がない。
【0024】
請求項7に記載の発明によれば、前記熱交換器の冷却水としてボイラー給水を使用し、排煙の熱をボイラー給水に回収する、請求項3から6のいずれか1項に記載の排煙のSO3分除去装置が提供される。
【0025】
すなわち、請求項7の発明ではSO3分離装置の熱交換器の冷却水としてボイラー給水が使用される。これにより、SO3を分離するために排煙から奪う熱をボイラー給水の予熱に使用することが可能となるため、炭酸ナトリウム供給装置のNa2CO3消費量の低減に加えて、ボイラー火炉の燃料消費量が大幅に低減されるようになり、全体としてのプラント運転コストが低減されるようになる。
【0026】
請求項8に記載の発明によれば、前記SO3分離装置上流側の排煙通路に、前記煙突に供給される排煙と、火炉から排出される排煙とを熱交換させるガス/ガスヒータを備え、前記炭酸ナトリウム供給装置は、空気予熱器下流側の排煙通路にNa2CO3を供給する、請求2に記載の排煙のSO3分除去装置が提供される。
【0027】
すなわち、請求項8の発明ではSO3分離装置上流側には排煙と煙突入口(湿式脱硫装置装置通過後)の排煙とを熱交換させるガス/ガスヒータが設けられており、炭酸ナトリウム供給装置は空気予熱器下流側の排煙通路に供給される。湿式脱硫装置出口の排煙と火炉から排出される排煙とをガスヒータを用いて熱交換させることにより、煙突から放出される排煙の温度を上昇させて白煙発生を防止することができる。
【0028】
また、排煙に炭酸水素ナトリウム(NaHCO3)粉末を供給して排煙中に多孔質構造のNa2CO3を生成する場合には、NaHCO3粉末は排煙温度が高い部分に供給した方が多孔質構造のNa2CO3の生成が良好になる。また、Na2CO3は排煙中のガス状のSO3及びH2SO4と反応するため、Na2CO3の供給はできるだけ排煙温度が高くミスト状のH2SO4が少ない部分に供給する方がSO3分を除去する上で好ましい。このため、ガス/ガスヒータを設ける場合には炭酸ナトリウム供給装置から空気予熱器下流側の排煙通路に炭酸水素ナトリウム粉末を供給するようにすることにより、多孔質構造のNa2CO3の生成が良好になるとともに、Na2CO3による排煙中のSO3分の除去が効率的に行われる。
【0029】
請求項9に記載の発明によれば、既存の湿式脱硫装置の上流側排煙通路に、請求項1から8のいずれか1項に記載のSO3分離装置と炭酸ナトリウム供給装置とを、それぞれ新たに追加設置することにより排煙のSO3分除去装置を構成する、排煙のSO3分除去装置の製作方法が提供される。
【0030】
すなわち、請求項9の発明では、湿式脱硫装置を有する既存のボイラープラントを改造することにより、SO3分除去装置を製作する。請求項1から8のSO3分離装置と炭酸ナトリウム供給装置とは、湿式脱硫装置であればどの形式の装置にも適用することができるため、本発明のように、既存の湿式脱硫装置を利用してSO3分除去装置を製作することにより、極めて安価にSO3分除去装置を製作することが可能となる。
【0031】
請求項10に記載の発明によれば、前記炭酸ナトリウム供給装置と前記湿式脱硫装置との間の排煙通路上に配置される機器は、排煙との接触部に可動部材を有さない機器のみで構成された、請求項1に記載のSO3 分除去装置が提供される。
【0032】
すなわち、請求項10の発明では、炭酸ナトリウム供給装置と脱硫装置との間の排煙通路上には、ブロワー、ダンパーなどのように排煙との接触部に可動部材を有する機器を配置しない。炭酸ナトリウムとSO3 分の反応性は高いので、反応により生成したNaHSO3 の一部は更に排気中のSO3 分と反応してNaHSO4 (酸性硫酸ナトリウム)を生成する。このNaHSO4 は極めて吸湿性が高く、ブロワーやダンパーなどのように可動部材を有する機器があると可動部に付着し、固着などの問題を生じる場合がある。そこで、本発明では、炭酸ナトリウム供給装置と湿式脱硫装置との間の排煙通路には、ブロワーやダンパーなどのような可動部材を有する機器を配置しないようにして固着などの問題が生じることを防止している。
【0033】
請求項11に記載の発明によれば、前記炭酸ナトリウム供給装置と前記湿式脱硫装置との間に、排煙中のSO3 成分と反応後の炭酸ナトリウムを除去する炭酸ナトリウム除去装置を備え、前記炭酸ナトリウム供給装置と前記炭酸ナトリウム除去装置との間の排煙通路上に配置される機器は、排煙との接触部に可動部材を有さない機器のみで構成された、請求項1に記載のSO3 分除去装置が提供される。
【0034】
すなわち、請求項11の発明では、炭酸ナトリウムと排気中のSO3 成分との反応物を排煙から除去する炭酸ナトリウム除去装置が設けられている。これにより、除去装置通過後の排煙からは吸湿性の高いNaHSO4 が除去されるため、排煙通路上の機器の可動部材の固着などの問題が防止される。また、この場合も、炭酸ナトリウム供給装置と炭酸ナトリウム除去装置との間の排煙通路には、固着等の問題を防止するために、ブロワーやダンパーなどのような可動部材を有する機器を配置しないようにする。
【0035】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態について説明するが、その前に本発明のSO3分離装置や炭酸ナトリウム供給装置を設けずに、湿式脱硫装置のみを用いて排煙処理を行った場合について説明する。
図6(A)は、湿式脱硫装置のみを用いて排煙処理を行う場合の装置概略構成を説明する図である。
【0036】
図6(A)において、1はボイラー等の火炉、3はボイラー1の燃焼排煙が流れる煙道、7は排煙中のSO2を除去する脱硫装置である。脱硫装置7としては一般的な公知の形式の湿式脱硫装置(例えば、水酸化カルシウム、炭酸カルシウム等のSO2吸収剤の水溶液と排煙とを接触させCaSO4の形で排煙中のSO2を除去するもの、或いは水酸化マグネシウムや水酸化ナトリウムを使用し、排煙中のSO2をMgSO4またはNa2SO4の形で除去するもの)が使用される。脱硫装置7でSO2を除去された排煙は、下流側の煙道9を通り、煙突11から大気に放出される。
【0037】
ボイラー1で重質油の燃焼により発生した燃焼ガス(排煙)は、煙道3に設けられた空気予熱器(エアヒータ)5を通過してボイラーに供給される燃焼空気と熱交換した後、脱硫ファン(図示せず)に吸引されて煙道3を流れ、脱硫装置7に供給される。
燃料として硫黄分を比較的多く(例えば2%程度以上)含む安価な重質油を使用すると、硫黄の酸化により多量のSO2が生成し、その一部は更に酸化されてSO3になる。SO3は、例えば空気予熱器5通過等により排煙温度が低下すると、その一部が排煙中の水分と反応して、ガス状または微細ミスト状の硫酸(H2SO4)を生成する。
【0038】
従って、湿式脱硫装置7に供給される排煙中にはSO2のみならず硫酸ガス及びミストが含まれている。湿式脱硫装置通過時には排煙温度が硫酸露点温度以下に低下するため排煙中の硫酸ガスは全て硫酸ミストになる。湿式脱硫装置7ではSO2は高い効率で除去されるものの、湿式脱硫装置の硫酸ミストの除去率は低いため、通常、湿式脱硫装置7出口での排煙中の硫酸ミスト濃度は比較的高い値になる。
【0039】
図6(B)は、図6(A)にIからIIIで示した箇所における排煙温度と排煙中のSO2濃度及びSO3濃度を示している。なお、図6(B)では排煙中のSO3とガス及びミスト状のH2SO4の合計濃度をSO3濃度として表している。
図6(B)に示すように、空気予熱器5出口(II)(すなわち湿式脱硫装置7入口)では、排煙中のSO3濃度は60ppm程度になっており、SO2濃度は2000ppm程度の高い値になっている。
【0040】
湿式脱硫装置7出口(III)では、SO2の大部分が脱硫装置により除去され、SO2濃度は40ppm程度まで低下するが、SO3濃度はあまり低下せず、図6の例では48ppmと比較的高い値になっている。
このように比較的高い濃度の硫酸ミストを含む排煙が煙突11から直接大気に放出されると、煙突出口では微細な硫酸ミストが紫煙を形成し、いわゆる「紫煙がたなびく」現象が発生する。また、硫酸ミストが大気に放出されると酸性降下物となり周囲に降下する問題が生じる。
【0041】
次に、図6(A)の装置に、本発明の炭酸ナトリウム供給装置20のみを追加した場合について説明する。
炭酸ナトリウム供給装置20は、煙道3の空気予熱器5下流側の排煙中に炭酸水素ナトリウム(重曹、NaHCO3)微粉末を注入することにより、排煙中にNa2CO3粒子を形成するものである。
例えば、炭酸ナトリウム供給装置20により、粒径20ミクロンメートル程度以下の炭酸水素ナトリウム粉末を排煙中に注入すると、比較的低い排煙温度(例えば60℃程度以上)で炭酸水素ナトリウムの分解反応、2NaHCO3→Na2CO3+CO2+H2Oを生じ、ガス状のCO2とH2Oとが放出されて炭酸ナトリウム(Na2CO3)が生成される。生成した炭酸ナトリウムは、ガスが放出された部分が空隙として残るため、粒子径は炭酸水素ナトリウム粉末からほとんど変化しないが、空隙率が大きな多孔質粒子となる。
【0042】
このように、排煙中に空隙率の大きい多孔質粒子からなるNa2CO3が生成されると、排煙中のガス状SO3分(SO3及びガス状H2SO4)は粒子の細孔内に吸着されてNa2CO3と反応し、Na2CO3+SO3→Na2SO4+CO2、または、Na2CO3+H2SO4→Na2SO4+CO2+H2Oにより、Na2SO4(硫酸ナトリウム)が生成される。このNa2SO4は、Na2CO3とほぼ同一の径を維持した粒子となるため、未反応のNa2CO3粒子と同様に脱硫装置7で容易に捕集される。また、Na2CO3、Na2SO4はともに水溶性であるため、脱硫装置でスケールを発生することなく容易に系外に排出することができる。また、同時に少量副生するNaHSO4 も水溶性である。
【0043】
図7(A)は、図6(A)の装置に参照符号20で示す炭酸ナトリウム供給装置を付加した場合の装置構成を、図7(B)は図7(A)のIからIIIの箇所における排煙温度、SO2濃度及びSO3濃度を示している。図7(A)のように、空気予熱器5下流側の排煙中に炭酸ナトリウム供給装置20から炭酸水素ナトリウム粉末を供給することにより、多孔質構造のNa2CO3粒子の生成と、Na2CO3による排煙中のSO3分の除去とが良好になる。なお、炭酸ナトリウム供給装置20の構成については後述する。
【0044】
一般に煙突からの紫煙の発生を防止するためには煙突11入口での排煙中のSO3濃度を2ppm程度にまで低下させる必要がある。従って、湿式脱硫装置7におけるSO3の除去効率が図6の場合と同等とすると、湿式脱硫装置7入口(図7、II′点)におけるSO3濃度(この場合には硫酸ミスト濃度)を2.5ppm程度まで低下させる必要がある。
【0045】
種々の条件にもよるが、このためには供給すべきNaHCO3の量は、煙道3におけるSO3分量に対して1.5から5倍当量程度のNa2CO3を生成するだけの量が必要となる。
これだけの量のNaHCO3を炭酸ナトリウム供給装置20から煙道3に供給すれば、湿式脱硫装置7入口におけるSO3濃度を2.5ppm程度まで低下させ、煙突11から排出される排煙中のSO3濃度を2ppm程度まで低下させることが可能となる。
しかし、NaHCO3微粉末の価格は比較的高いため、このように多量のNaHCO3微粉末をプラント運転中常時排煙に供給するとプラントの運転コストの上昇を招くことになる。
【0046】
本発明は、炭酸ナトリウム供給装置20から供給するNaHCO3のみで排煙中のSO3濃度を必要濃度まで低下させることを避けて、以下に説明するSO3分離装置を用いて湿式脱硫装置7の上流側で排煙中のSO3のかなりの部分を除去することにより、NaHCO3の消費量を低減してプラント運転コストを低減している。
【0047】
図1は、本発明の一実施形態の構成を示す図6、7と同様な図であり、図6、7と同一の参照符号は同様な要素を示している。
図1(A)に示すように、本実施形態では図7(A)の炭酸ナトリウム供給装置20に加えて空気予熱器5と湿式脱硫装置7との間の煙道にSO3分離装置10が設けられている点が、図7の場合と相違している。
【0048】
本実施形態のSO3分離装置10の構造については後述するが、SO3分離装置10は熱交換器を用いて排煙温度をH2SO4ガスの露点温度以下になるまで冷却することにより、排煙中のSO3を液状のH2SO4の形で凝縮させるものである。排煙は熱交換器の伝熱面との接触により温度が低下するため、H2SO4の凝縮(結露)はまず伝熱面で生じ、凝縮した液状H2SO4の大部分は伝熱面に付着する。このため、伝熱面に付着したH2SO4を水で洗い流し排水の形で除去することにより、排煙中のSO3が分離除去されるようになる。
【0049】
図1(B)は図1(A)に示す各場所での排煙温度とSO2濃度及びSO3濃度を示している。図1(B)に示すように、本実施形態では、SO3分離装置10入口(点II′)の排煙の温度及びSO2濃度は図6、図7と同一であるが、SO3濃度は4ppm程度と、図7の場合に較べてかなり低くなっている。また、SO3分離装置10出口(点II″)では、排煙温度は160℃から100℃に低下している。H2SO4ガスの露点は約110℃であり、SO3分離装置10内で排煙中のSO3はほぼ全量が液状のH2SO4の形で凝縮する。また、この凝縮はSO3分離装置10内の熱交換器の伝熱面で生じるため、凝縮したH2SO4の大部分が伝熱面に付着し、排煙から分離除去されるようになる。
【0050】
このため、SO3分離装置出口では、SO3濃度は入口の4ppmから2.5ppmに低下する。
この結果、湿式脱硫装置7出口ではSO3濃度は2ppmとなり、図7の場合と同等のSO3濃度を維持することができる。
【0051】
図7の場合と較べると、本実施形態では、炭酸ナトリウム供給装置20からNaHCO3供給後(図1、II′点)の排煙中の残留SO3濃度は2.5ppmから4ppmに増大している。一般に、残留SO3濃度が低くなるほどNaHCO3供給量を増大してもそれ以上SO3の濃度は低下しにくくなり、SO3濃度を1ppm低下させるために増大しなければならないNaHCO3の量は残留SO3濃度が低くなるほど増大する。このため、NaHCO3供給後のSO3の許容残留濃度が2.5ppmから4ppmに増大すると、必要とされるNaHCO3供給量は30%程度少なくなる。
すなわち、本実施形態では、SO3分離装置10を設けたことにより、NaHCO3の消費量が大幅に低減されている。
【0052】
なお、図1の例ではSO3分離装置上流側に排煙とボイラ燃焼空気とを熱交換させて燃焼空気を予熱するエアヒータ5を設けているが、エアヒータ5に加えて湿式EP8出口(または煙突11入口)の排煙とSO3分離装置上流側の排煙とを熱交換させて煙突から放出される排煙を加熱することにより、煙突での水蒸気による白煙の生成を防止するガス/ガスヒータを設けるようにしてもよい。
【0053】
次に、本実施形態のSO3分離装置10の構成について図2を用いて説明する。
本実施形態のSO3分離装置10は、排煙が上方から下方に向けて通過するケーシング10aと、ケーシング10a内に排煙の流れと直角に配置された、内部を冷却水が通過するチューブ10bとからなるシェル・アンド・チューブ型の熱交換器100と、チューブ10b群の上部に配置された洗浄装置101とを備えている。
【0054】
洗浄装置101は、例えばチューブ10bに平行に配置され、工業用水が供給されるヘッダー配管101aと、ヘッダーからチューブ10b群上部に水平に延びる複数の枝管(図2の例では5本)101bと、各枝管からチューブ10b群に向けて水を噴射するノズル101c、及び各枝管に設けられ、ヘッダー配管101aから各枝管への水の供給を制御する開閉弁101dとを備えている。
【0055】
本実施形態では、各枝管101bにそれぞれ2つずつ、計10個のノズル101cが設けられており、各ノズルは図2にそれぞれのノズルを中心とした円で示す範囲に水を噴霧する。各ノズルからの噴霧円101eは隣接する噴霧円と充分に重複しており、10個のノズルにより熱交換器100の全部のチューブ10bの外周を残すことなく洗浄可能となっている。
図2のSO3分離装置10では、ケーシング10a上部から流入する排煙がケーシング10a内でチューブ10bと接触して、低温のチューブ10bの外周上に排煙中のSO3成分が液状のH2SO4として凝縮、付着する。チューブ10b外周のH2SO4付着量は時間とともに増大し、排煙中の煤塵とともにスケールを形成するが、本実施形態では洗浄装置101により定期的にチューブ外周を水で洗浄することにより、チューブ10bの外周へのスケールの堆積によるチューブの熱交換効率の低下を防止するとともに、凝縮したH2SO4を排煙から分離除去している。
【0056】
チューブ10bの洗浄は、例えば排煙通過中に各枝管101cの開閉弁101dを1つずつ順番に一定時間ずつ開弁してノズル101cから水を噴霧することにより行う。これにより、チューブ10bの洗浄は1度に2つのノズル101cからの水噴霧により全表面の5分の1ずつ行われる。例えば、本実施形態では1時間間隔で枝管を変えて1回あたり2分程度の水噴射を繰返すため、5時間10分を1サイクルとして、SO3の分離を継続しながらチューブ10cの全表面の洗浄が繰返される。
【0057】
なお、チューブ10b表面及びケーシング10a内面はH2SO4ミストと接触するため、強度の腐食環境となる。このため、本実施形態ではチューブ10b表面とケーシング10a内面はすべて耐化学薬品性の高いPTFE(ポリテトラフルオロエチレン)やPFA(4フッ化エチレンパークロロアルキルビニルエーテルコポリマー)のコーティングを行って、チューブやケーシングの腐食を防止している。このように、PTFEコーティングまたはPFAコーティングと水洗浄とを併用することにより、熱交換器10の腐食がほぼ完全に防止される。なお、ケーシング10a、チューブ10bを耐化学薬品性の高いステンレススチール等の耐腐食性材料で構成するようにしても良い。
【0058】
更に、本実施形態ではチューブ10bに供給する冷却水として、ボイラー給水を用いている。図1(B)に示すように、SO3分離装置10の熱交換器100では排煙の温度降下が比較的大きくなるため、この排熱を熱交換器100でボイラー給水を加熱するために使用することにより、ボイラーの燃料消費を大幅に低減することが可能となる。また、熱交換機100で排煙を冷却後の冷却水を用いて煙突入口の排煙を加熱し、煙突出口での白煙生成を防止することも可能である。(この場合は、煙突入口の排煙と冷却水(温水)との熱交換器を設置することになる。)
【0059】
すなわち、本実施形態では図1に示すようにSO3分離装置10を設けることにより、炭酸ナトリウム供給装置20からのNaHCO3供給量を大幅に低減しつつ排煙中のSO3を除去することができるため、比較的硫黄含有量の高い(例えば2%以上)安価な重質油を使用してボイラーの運転コストを低減することが可能となっているが、更にSO3分離装置10の熱交換器100をボイラー給水を加熱するエコノマイザーとして使用することにより、上記に加えて燃料消費量を大幅に低減することが可能となっている。
【0060】
次に、SO3分離装置10の洗浄装置101でチューブ10b表面の洗浄に用いた排水の処理について説明する。チューブ10b表面洗浄後の排水は、チューブに付着していた硫酸を含んでいる。このため、洗浄後の排水はそのまま放水することはできず、硫酸の中和処理が必要となる。
【0061】
本実施形態では、チューブ10b洗浄後の排水を湿式脱硫装置7の吸収塔に供給することにより、排水処理設備を別途設けることなく洗浄排水を中和処理するとともに、吸収塔のSO2吸収剤水溶液の補給水として使用することにより、湿式脱硫装置7の水の消費量を低減することを可能としている。
【0062】
図3は、SO3分離装置10の洗浄排水を吸収塔の補給水として用いる場合のSO3分離装置の配置を模式的に示す図である。
図3において、71は湿式脱硫装置7の吸収塔、75はSO2吸収剤(例えば水酸化カルシウムなどのSO2吸収剤水溶液の循環ポンプ、73は吸収塔71の上流側に配置された冷却塔である。冷却塔73は、吸収塔73に流入する排煙温度を低下させてSO2の吸収効率を向上させるためのものである。冷却塔73内では、排煙は冷却塔上部に設けられた入口から冷却塔内に入り、塔内を下向きに流れ、冷却塔73下部に設けられた排煙通路77から吸収塔71内に流入する。
【0063】
冷却塔73内では、外部から供給された工業用水が冷却ノズル73aから排煙中に噴霧され、その一部が蒸発して排煙温度を低下させる。冷却ノズル73aから噴霧された水は冷却塔73下部の水槽73bに一時貯留され、水位の上昇により排煙通路77からオーバーフローして吸収塔の吸収剤水溶液の循環水槽71bに流入する。循環水槽71b内の吸収剤水溶液は循環ポンプ75により吸収塔上部のノズル71aから排煙中に噴霧され、噴霧された吸収剤は吸収塔71内を上方に流れる排煙と接触し、例えばCaSO4の形で排煙中のSO2を吸収して循環水槽71bに回収される。
また、吸収剤によりSO2を除去された排煙は吸収塔71上部から煙道に流出する。
【0064】
図3に示すように、本実施形態ではSO3分離装置10は冷却塔73上部の排煙入口に配置されている。このため、SO3分離装置10のチューブを洗浄した後のH2SO4を含む排水は、冷却塔73内を降下して下部の水槽73bに入り、更にオーバーフローして吸収塔71の循環水槽71bに供給される。これにより、洗浄排水中のH2SO4がSO2吸収剤(例えば水酸化カルシウムなど)と反応して中和されるとともに、循環水槽71bへの補給水の量が低減される。
【0065】
更に、本実施形態では冷却塔73に流入する排煙温度は、SO3分離装置10を通過したためにかなり低下している(図1(B)参照)。このため、冷却塔71内で排煙を冷却する際に蒸発する水の量が減少し、冷却塔での水の消費量そのものが低減される。従って本実施形態では上述の補給水の低減と併せて湿式脱硫装置7における工業用水の消費量を大幅に低減することが可能となる。
【0066】
なお、図4に示すように、独立した冷却塔を備えておらず、吸収塔71入口の排煙通路77に冷却ノズル73aを設けて水を噴射することにより排煙を冷却する構成においても、排煙通路77上部にSO3分離装置10を配置することにより図3の場合と同等の工業用水の低減効果を得ることができる。
【0067】
次に、図5を用いて本実施形態の炭酸ナトリウム供給装置20の構成について説明する。
図5において、201は炭酸水素ナトリウム粉末を貯留するサイロ、210はサイロ201内に貯留されたNaHCO3粉末を示す。サイロ201の出口部分には、公知の形式の粉体用定量供給装置206が設けられており、サイロ201内のNaHCO3粉末を一定の流量で輸送配管208に供給している。輸送配管208は、煙道3に設けられた噴射ノズル315に接続されており、空気輸送用ブロワ207から供給される搬送空気により、NaHCO3粉末を煙道3内に噴射する。なお、ノズル315は煙道3内の排煙の流れ(図5、矢印A)に対して逆向きにNaHCO3を噴射する。これにより噴射されたNaHCO3粉末は煙道内の排煙中に一様に混合するようになる。
【0068】
サイロ201には、サイロ内でのNaHCO3粉末の流動性を増大させて定量供給装置からのNaHCO3粉末供給量が均一になるように、フリューダイズ空気が供給されている。フリューダイズ空気はフリューダイズブロワ204から空気配管205を経て、サイロ201下部壁面に設けた散気板203の多数の細孔からNaHCO3粉末210内に噴射される。これにより、サイロ201内のNaHCO3粉末は塊を形成することなく滑らかに流動して定量供給装置206に流入するようになる。フリューダイズ空気は、NaHCO3粉末210内を通過後、サイロ201上部に設けた、バグフィルタ209を通って外部に放出される。NaHCO3粉末の煙道3への供給量(流量)は定量供給装置206の作動速度を変化させることにより調節することができる。
【0069】
本実施形態のSO3分離装置10は、湿式脱硫装置の種類を問わず、図3、図4に示すように湿式脱硫装置上に設置することが可能である。また、本実施形態の炭酸ナトリウム供給装置20は、図5に示すように煙道3にノズル315を介して容易に接続することができる。このため、例えば、図6に示したように脱硫装置のみを用いて排煙処理を行っている既存の排煙処理装置においても、既設の湿式脱硫装置をそのまま使用して、簡単な改造工事でSO3分離装置と炭酸ナトリウム供給装置20との追加設置を行うことができる。このため、既設の湿式脱硫装置を利用した改造工事により本発明のSO3分除去装置を製作する方法によれば、極めて安価にSO3分除去装置を構成することが可能となる。
【0070】
なお、上記実施形態では湿式脱硫装置出口に湿式EPを設置しない場合を例にとって説明したが、図1の構成で、更に湿式脱硫装置7出口に湿式EPを設置すれば、NaHCO3の消費量を更に低減可能であることは言うまでもない。また、湿式EPの代りに、例えば、排煙中の硫酸ミストなどの粒子を帯電させるとともに、この帯電した粒子に水などの誘電体を噴霧し、噴霧した誘電体に直流電界を印加することにより誘電体を誘電分極させ、比較的粒径の大きい誘電体に帯電した硫酸ミストなどの微細な粒子を補足させる形式の電気集塵装置を使用することも可能である。このような電気集塵装置では、比較的大きい誘電体粒子にサブミクロンの硫酸ミスト粒子を補足させ、誘電体粒子とともに捕集することにより、サブミクロン粒子の捕集効率を大幅に向上させることが可能となり、湿式EPと同じSO3除去効率を維持しながら装置を小型化することが可能となる。
【0071】
なお、上記の実施形態において、排煙中に供給された炭酸ナトリウムとSO3 との反応により生成したNaHSO3 の一部は更に排気中のSO3 分と反応してNaHSO4 (酸性硫酸ナトリウム)を生成するが、このNaHSO4 は極めて吸湿性が高く、ブロワーやダンパーなどのように可動部材を有する機器があると可動部に付着し、固着などの問題を生じる場合がある。このため、炭酸ナトリウム供給装置と湿式脱硫装置との間の排煙通路には、ブロワーやダンパーなどのような可動部材を有する機器を配置しないようにして固着などの問題を生じることを防止することが好ましい。
【0072】
また、炭酸ナトリウム供給装置と湿式脱硫装置との間に、例えば集塵装置などのように、炭酸ナトリウムとSO3 との反応生成物を除去可能な炭酸ナトリウム除去装置を設けた場合には、炭酸ナトリウム除去装置下流側の排煙通路には、可動部材を有する機器を配置しても固着などの問題は生じない。しかし、この場合にも炭酸ナトリウム供給装置と炭酸ナトリウム除去装置との間の排煙通路には、ブロワーやダンパーなどのような可動部材を有する機器を配置しないようにして、固着などの問題の発生を防止することが好ましい。
【0073】
【発明の効果】
各請求項に記載の発明によれば、プラント運転コストの増大を招くことなく排煙中のSO3を除去することが可能となる共通の効果を奏する。
更に、請求項9に記載の発明では、上記共通の効果に加えて既設の湿式脱硫装置を有する排煙処理装置を改造することにより簡易にSO3分除去装置を構成することが可能となるため、更に装置コストを低減することが可能となる効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1(A)は本発明のSO3分除去装置の一実施形態の全体構成を模式的に示す図、図1(B)は図1(A)の各部における排煙中のSO3濃度を説明する図である。
【図2】図1のSO3分除去装置に用いるSO3分離装置の一実施形態の構成を説明する図である。
【図3】SO3分離装置の配置例を示す図である。
【図4】SO3分離装置の配置の別の例を示す図である。
【図5】図1のSO3分除去装置に用いる炭酸ナトリウム供給装置の一実施形態の構成を説明する図である。
【図6】図6(A)は湿式脱硫装置のみを用いて排煙処理を行う場合の装置構成を示す図、図6(B)は図6(A)の各部における排煙中のSO3濃度を説明する図である。
【図7】図7(A)は湿式脱硫装置のみを用いて排煙処理を行う場合の装置構成を示す図、図7(B)は図7(A)の各部における排煙中のSO3濃度を説明する図である。
【符号の説明】
1…ボイラ
3…煙道
5…空気予熱器
7…湿式脱硫装置
10…SO3分離装置
11…煙突
20…炭酸ナトリウム供給装置

Claims (11)

  1. 硫黄分を含む燃料を燃焼させる火炉からの排煙を煙突に導く排煙通路と、
    該排煙通路上に配置され、排煙中の二酸化硫黄(SO2)分を除去する湿式脱硫装置と、
    前記脱硫装置上流側の排煙通路に炭酸ナトリウム(Na2CO3)を供給する炭酸ナトリウム供給装置と、
    前記湿式脱硫装置上流側、かつ前記炭酸ナトリウムが供給される排煙通路部分下流側に配置され、排煙を冷却して排煙中のSO3成分を液状H2SO4の形で凝縮させ、排煙から分離除去するSO3分離装置と、を備え
    前記炭酸ナトリウム供給装置は、炭酸水素ナトリウム粉末(NaHCO 3 )を前記上流側煙道の排煙中に供給し、排煙中で炭酸水素ナトリウムを多孔質炭酸ナトリウム微粒子に転換する排煙のSO3分除去装置。
  2. 前記炭酸ナトリウム供給装置は、前記上流側煙道内の排煙の流れの逆向きに前記炭酸水素ナトリウム粉末を噴射して、前記炭酸水素ナトリウム粉末を前記上流側煙道の排煙中に供給する請求項1に記載の排煙のSO3分除去装置。
  3. 前記SO3分離装置は、冷却水と排煙とを伝熱面を介して熱交換させて排煙を冷却する熱交換器と、排煙通過中に前記伝熱面の排煙側表面に凝縮する液状H2SO4を水洗浄する洗浄装置と、を備えた請求項1または2に記載の排煙のSO3分除去装置。
  4. 前記湿式脱硫装置は、排煙が通過する吸収塔と、吸収塔内にSO2吸収剤水溶液を噴霧して排煙中のSO2を前記水溶液に吸収して回収する吸収剤循環装置とを備え、前記洗浄装置は、前記伝熱面を洗浄後のH2SO4を含む排水を前記吸収剤循環装置に補給水として供給する、請求項3に記載の排煙のSO3分除去装置。
  5. 前記熱交換器は、内部を排煙が通過するケーシングと、該ケーシング内に配置され内部を冷却水が通過するチューブとを備えたシェル・アンド・チューブ式熱交換器であり、前記ケーシング内面とチューブ外面とは耐腐食性材料で構成、又は耐腐食性材料でコーティングされている、請求項4に記載の排煙のSO3分除去装置。
  6. 前記湿式脱硫装置は更に、排煙中に水を噴霧して前記吸収塔に流入する排煙温度を低下させる冷却塔を備え、前記SO3分離装置は前記冷却塔上部の排煙入口部分に配置され、前記洗浄装置は前記伝熱面洗浄後の排水を冷却塔内に供給し、冷却塔内に噴霧された水とともに前記吸収塔の吸収剤循環装置に補給水として供給する、請求項4または5のいずれか1項に記載の排煙のSO3分除去装置。
  7. 前記熱交換器の冷却水としてボイラー給水を使用し、排煙の熱をボイラー給水に回収する、請求項3から6のいずれか1項に記載の排煙のSO3分除去装置。
  8. 前記SO3分離装置上流側の排煙通路に、前記煙突に供給される排煙と、火炉から排出される排煙とを熱交換させるガス/ガスヒータを備え、前記炭酸ナトリウム供給装置は、空気予熱器下流側の排煙通路に炭酸水素ナトリウム粉末を供給する、請求項に記載の排煙のSO3分除去装置。
  9. 既存の湿式脱硫装置の上流側排煙通路に、請求項1から8のいずれか1項に記載のSO3分離装置と炭酸ナトリウム供給装置とを、それぞれ新たに追加設置することにより排煙のSO3分除去装置を構成する、排煙のSO3分除去装置の製作方法。
  10. 前記炭酸ナトリウム供給装置と前記湿式脱硫装置との間の排煙通路上に配置される機器は、排煙との接触部に可動部材を有さない機器のみで構成された、請求項1に記載のSO3分除去装置。
  11. 前記炭酸ナトリウム供給装置と前記湿式脱硫装置との間に、排煙中のSO3成分と反応後の炭酸ナトリウムを除去する炭酸ナトリウム除去装置を備え、前記炭酸ナトリウム供給装置と前記炭酸ナトリウム除去装置との間の排煙通路上に配置される機器は、排煙との接触部に可動部材を有さない機器のみで構成された、請求項1に記載のSO3分除去装置。
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