JP2002282650A - 廃棄物燃焼排ガス処理装置および廃棄物処理システム - Google Patents
廃棄物燃焼排ガス処理装置および廃棄物処理システムInfo
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- Y02W30/00—Technologies for solid waste management
- Y02W30/20—Waste processing or separation
Abstract
て、装置の簡略化、コスト低減、さらに、廃棄物焼却施
設などから発生する埋立物を減少させる。 【解決手段】 バグフィルタ16を1台のみとし、排ガ
スG6にナトリウム系脱塩剤gを投入し、排ガスに含ま
れる塩化水素を脱塩残渣hとして除去し、この脱塩残渣
hに水iを加えて溶解した水溶液jから非水溶性成分k
を分離した残りの水溶液lのpHを調整した後、水銀や
ダイオキシン類を除去する。ナトリウム系脱塩剤gは炭
酸水素ナトリウムに親水性固結防止剤が混合され、安息
角が40度以上、分散度が50未満、および噴流性指数
が90未満である。炭酸水素ナトリウムは平均粒径が2
〜30μmに設定し、親水性固結防止剤はシリカ系の固
結防止剤で0.1質量%以上混合され、平均粒径は0.0
01〜1μmに設定する。
Description
排ガスを脱塩処理して、酸性有害ガス成分(HCl、S
Ox等)を効率的に除去する技術に関する。
は、たとえば、廃棄物を燃焼処理する廃棄物処理システ
ムなどに設置されている。このような廃棄物処理システ
ムには、水酸化ナトリウム水溶液等をスクラバー等で使
用する湿式と、アルカリ性粉体をバグフィルタ等で使用
する乾式がある。
1集じん装置と第2集じん装置が直列に配置され、排ガ
ス中の燃焼飛灰等のダストが第1集じん装置で除去され
た後、第2集じん装置で排ガスの脱塩処理が行われる。
ダストの集塵と、消石灰等による脱塩残渣の集塵を同時
に行なうものもある。この場合は、集塵されたダストと
脱塩残渣は全量が埋め立てられている。
に、第2集じん装置で脱塩処理を行うために、第2集じ
ん装置の手前で排ガス中に脱塩剤が投入される。この脱
塩剤として、従来は、消石灰などのカルシウム系脱塩剤
が主に使用されていた。
消石灰等による脱塩残渣とは、別個に回収されるため
に、ダストを炉に戻して溶融スラグとすることによっ
て、脱塩残渣のみを埋め立てればよいこととできる。
排ガス中の塩化水素(HCl)と反応して塩化カルシウ
ム(CaCl2)とその他の物質を含む脱塩残渣が発生
する。ところが、この脱塩残渣は塩化カルシウムが融雪
剤や吸湿剤などに使用されるだけで、有効利用の用途が
少ない。ほとんどが薬剤処理若しくはセメントで固化さ
れて埋立て処分されているが、その埋立て処分地の確保
が困難な状況になっている。
炭酸水素ナトリウム(重曹:NaHCO3)や炭酸ナト
リウム(ソーダ灰:Na2CO3)等のナトリウム系脱
塩剤を使用することが提案されている。
を投入すると、排ガス中の塩化水素は塩化ナトリウム
(NaCl)となり、脱塩残渣に水を加えることにより
塩化ナトリウムは溶解するので、これを希釈放流し、水
に溶けなかった非水溶性成分だけを分離して燃焼溶融炉
で燃焼処理することができ、埋立て処分の必要がなくな
る。
水素ナトリウムを選択した場合、炭酸水素ナトリウムの
粒径が30μm以上の場合は、粉体同士が固結したり凝
集したりすることはなく、粉体として安定はしており、
分散性や流動性は使用可能ではあるが、被処理ガス中に
噴霧した場合には、比表面積が小さいこともあり、塩化
水素の除去率が極めて低く、脱塩剤としての使用は適切
でない。このため、30μm未満の炭酸水素ナトリウム
の粉体を使用するのがよい。
μm未満に粉砕すると、粉体同士が固結して毛玉状にな
ったり、もしくは石のような固まりになったりして、粉
体としての安定性が悪くなり、排ガス中へ安定して供給
することができなくなる。
固結防止剤が採用される。固結防止剤としては固結防止
の効果が大きい疎水性固結防止剤が用いられる。疎水性
固結防止剤が添加された炭酸水素ナトリウムは、流動性
や分散性や噴流性が大きく、しかも、凝集やケーキング
しないために粉体としての安定性も良好である。
固結防止剤を添加した炭酸水素ナトリウムを脱塩剤とし
て排ガス中に投入すると、炭酸水素ナトリウム粒子と固
結防止剤の粒子は流動性が大きいために、集じん装置た
とえばバグフィルタ内に取り付けられた濾布の内部にま
で入り込みやすい。
結防止剤の粒子が入り込むと、そこが詰まってしまい、
その結果、濾布での圧力損失が過大となって、運転の継
続ができなくなる。また、この詰まりはバグフィルタの
パルスエアーによる逆洗でも解消困難である。
ナトリウム粒子と固結防止剤の粒子の一部は濾布を通過
して、脱塩剤のリークが発生する。濾布としては、通
常、二重織りガラスクロスが使用されているが、上記リ
ークを防ぐには、二重織りガラスクロスの表面にテフロ
ン(登録商標)のメンブレン処理を施した特殊な濾布を
使用する必要がある。
たり剥離したりすると、この部分からの薬剤のリークと
いう新たな問題が発生し、かつ前述の目詰りによる濾布
の圧力損失の過大な増加は防止できない。
は、第1の集塵装置で燃焼飛灰等のダストを集塵し、第
2の集塵装置で脱塩残渣を集塵する。このうち、第1の
集塵装置のダストを燃焼溶融炉に戻して溶融スラグと
し、これを再利用すれば埋立による処分量を減少でき
る。
に、第1および第2集塵装置の2台の集塵装置を用いる
場合では、そのため、システムの規模が大きくなり、メ
ンテナンスがかかり、配置スペースも必要となり、結
局、高コストになる。一方、一段の集塵装置を有するプ
ロセスでは、燃焼飛灰等のダストと消石灰等による脱塩
残渣とは混合されてしまい、結局、埋立量の増加となっ
ている。
的な脱塩処理によって、装置を簡略化してコストを低下
するとともに、脱塩残渣量を減らして廃棄物焼却施設な
どから発生する埋立物を減少させることである。
に、本発明者らは、従来のカルシウム系脱塩剤の代わり
に、量が少なく、しかも水溶性の残渣を生成できるナト
リウム系脱塩剤の粉末を用い、集じん装置を1基のみと
する乾式の廃棄物燃焼排ガス処理装置を創案した。
ために、集塵装置が一段であっても、脱塩残渣を水に溶
解して除去できるために、燃焼飛灰等のダストを分離で
き、この飛灰等のダストを燃焼溶融炉へ戻して溶融スラ
グとすることができる。
トリウムと親水性固結防止剤との混合物からなり、安息
角が40度以上、分散度が50未満、および噴流性指数
が90未満であるものが好ましい。これによって、バグ
フィルタの濾布の目詰りを回避できる。
を用いることにより、集じん装置を1台のみにできるの
で、コストが低下し、システムの規模やスペース効率も
向上する。また、乾式のため、汚染のないメンテナンス
の向上した構成にできる。
脱塩剤について詳述する。親水性固結防止剤と固結防止
剤がやや凝集性を持っているために、炭酸水素ナトリウ
ム粒子と固結防止剤の流動性がやや緩慢となり、炭酸水
素ナトリウム粒子や固結防止剤の粒子が濾布の内部に入
り込むことはなく、濾布表面に安定した濾過層を形成す
る。その結果、濾布での圧力損失の発生を抑制すること
ができ、また濾布からのリーク発生も抑制することがで
きる。
社製のパウダテスタPT−D型を使用し測定した。安息
角は、粉体試料を直径80mm、目開き710μmの篩
を振動させながら通過させた後、水平面に160mmの
高さの漏斗から直径80mmのテーブルに静かに落下さ
せたときに、粉体によって形成された円錐体の母線と水
平面のなす角を測定することで規定され、流動性の良い
粉体ほど小さい値となる。ここで、粉体の落下量は安息
角が実質的に安定するまで落下させるものとする。
基準で、流動性、崩壊角、差角、分散度の各測定値から
表5及び表6より指数を求め、各指数を合算した数値と
規定され、この数値が大きいほど噴流性が強いと評価さ
れる。各物性の規定について説明する。流動性は、安息
角、圧縮度、スパチュラ角、均一度の各測定値から、同
様に指数を求め、各指数を合算した数値で規定される。
安息角は、前述の方法で求める。
重)}/(かため比重)×100で規定される。ここで
ゆるみ比重は、粉体試料を直径80mm、目開き710
μmの篩を振動させながら通過させた後、落下させた粉
体を、容積100cm3の容器に摺り切り一杯ためたと
きの粉体の質量を測定することで規定される。
を、180秒間に180回のペースでタッピングさせた
ときの、100cm3の容積分の質量を測定することで
規定される。スパチュラ角は、120×22mmの金属
製のへらを水平にして、その上に粉体を堆積させたとき
の側面の傾斜角を測定することで規定される。
累積質量分布(篩)における60%粒径を10%粒径で
割った値で規定される。粒度分布は篩分け法、レーザー
回折散乱方式など、対象粉体の粒度等に応じて、種々の
方法が使用されるが、今回はレーザー回折散乱方式での
測定値を採用した。測定には日機装株式会社製「マイク
ロトラックFRA9220」を使用した。
せた粉体による円錐体に、測定器に付属するショッカー
にて所定の振動を3回与えて崩壊により形成した円錐体
の傾斜角度を測定することで規定される。差角は、安息
角から崩壊角の数値を差し引いて得られる数値で規定さ
れる。
なる様に設置した直径10cmの時計皿の上に、61c
mの高さから一気に落下させ、落下させた粉体試料の全
質量に対する時計皿の外に飛散した粉体試料の質量の1
00分率として規定され、この値が大きい粉体ほど、一
般に飛散性、噴流性も大きい粉体といえる。
30μmが好ましい。平均粒径が30μmを越えている
と、ナトリウム系脱塩剤と塩化水素との反応が不十分と
なる恐れがある。また、2μm未満では粉砕に手間が掛
かる。
は2〜30μmでよいが、2〜10μmであるとより高
い反応が得られ、さらに好ましい。なお、一般的に固結
防止剤としては、シリカ、ステアリン酸マグネシウム、
ステアリン酸カルシウム、炭酸マグネシウムなどがあ
る。
からなることが好ましく、脱塩剤全質量中に0.1%以
上混合されていることが好ましい。0.1%未満では固
結防止の効果を得るには不十分である。また、親水性固
結防止剤は水に非溶解性であるから、あまり多く混合さ
れていると脱塩残渣の処理が大変となり、好ましくは
0.1〜5%である。
は0.001〜1μmであることが好ましい。粒径が小
さいほど固結防止の効果は大きいが、0.001μm未
満の粉末を工業的に安価に得ることは技術的に容易でな
い。また、1μmを越えると固結防止の効果が小さくな
る。好ましくは0.001〜0.1μmである。
を適用した廃棄物処理システムに、バグフィルタで発生
した脱塩残渣からダイオキシン類を除去するダイオキシ
ン類除去装置や、ダイオキシン類が除去された脱塩残渣
に水を加えて該脱塩残渣が溶解された水溶液から水に溶
けない非水溶性成分を分離する分離機、該分離機で非水
溶性成分を分離した残りの水溶液のpHを調整するpH
調整装置を備えることができる。
イオキシン類を除去できるが、除去しきれなかったダイ
オキシン類を除去するために、pH調整装置の後流に第
2のダイオキシン類除去装置を設置することができる。
液からキレート樹脂又はキレート薬剤(まとめてキレー
ト物質という)を用いて水銀を除去することもできる。
また、上記のダイオキシン類除去装置の代わりに、pH
調整装置の後流にだけダイオキシン類除去装置を設置し
ても良い。
炭酸水素ナトリウムを粉砕して親水性固結防止剤を混合
する粉砕・混合装置を付加することができる。また、上
記廃棄物処理システムには、pH調整装置の後流に、p
H調整装置でpHを調整した水溶液から水銀を除去する
水銀除去装置を付加することもできる。
ガス処理装置の実施の形態を、図面を参照して説明す
る。本発明は、集じん装置1台のみを用いて、この集じ
ん装置16に投入される廃棄物燃焼排ガスG6に、ナト
リウム系脱塩剤の粉末を供給して乾式の脱塩処理を行な
うものである。
理する際に発生する排ガスG6は、集じん装置16に送
られる。この際、本発明に係るナトリウム系脱塩剤g
が、集じん装置16の上流側流路に投入される。
ウム(重曹:NaHCO3)に親水性固結防止剤が混合
されたものである。ここで、炭酸水素ナトリウムは、平
均粒径が2〜30μm、好ましくは2〜10μmに粉砕
され、その中に、シリカ系の親水性固結防止剤が0.1
質量%以上、好ましくは0.1〜5質量%混合されてい
る。
〜1μm、好ましくは0.001〜0.1μmである。親
水性固結防止剤としては、例えば(株)トクヤマ製の親
水性ヒュームドシリカなどがある。
ナトリウム粒子は、粒の表面から内部まで反応が進み、
粒径が微細であるので集じん装置16に取り付けられた
濾布への付着が良く利用効率も良好になる。
には、ナトリウム系脱塩剤gは脱硫剤として作用し、脱
塩とともに集じん装置16で脱硫も行わせることも可能
である。
ん装置16からは、排ガス中の塩化水素(HCl)と反
応して生成した塩化ナトリウム(NaCl)が脱塩残渣
hとして排出される。脱塩された排ガスG7は、クリー
ンなガスとなって煙突20から排出される。
渣hは、水iが加えられて溶解槽22で溶解され、さら
に中継槽24に送られ、水溶液jとして溜められる。水
が加えられると、脱塩残渣h中の水溶性成分は水に溶け
るが、飛灰などの非水溶性成分kは、水に溶けず、水溶
液中で縣濁物として存在する。
送られ分離処理、たとえば濾過され、懸濁物である非水
溶性成分kが水溶液から分離される。分離された非水溶
性成分kは、後述のように、最終的に燃焼溶融炉で溶融
スラグ化されるなどして、系外に排出される。
イオキシン類は、燃焼溶融炉内で完全に分解除去され
る。また、溶融スラグ化された飛灰等のダストは、建材
やアスファルトなどの舗装材の材料として好適に使用で
き、埋立処分量を減少できる。
lは、水溶性成分が含まれており、次工程のpH調整装
置28に送られpHが調整される。pH調整剤として例
えば塩酸(HCl)などの酸性物質が加えられ、水に溶
解した未反応の脱塩剤を中和する。
られダイオキシン類が除去される。ダイオキシンの除去
方法としては、たとえば活性炭層に水溶液を通し除去す
る活性炭吸着法、その他の方法が適用される。
去された水溶液は、処理水mとして排水処理槽34に溜
められるが、上記水溶性成分のうち、塩化ナトリウムな
どのナトリウム塩が溶解した水溶液だけがpH調整後
に、海域、河川、下水処理場などに放流される。
イオキシン類を除去することは、水溶液l中に含まれる
ダイオキシンが微量であるので、加熱分解するよりも設
備的に簡便であり安価である。
を示している。図1では、分離器26からの残りの水溶
液lに含まれるダイオキシン類を除去するために、ダイ
オキシン類除去装置32をpH調整装置28の後流側に
設置していたが、脱塩残渣h中のダイオキシン類を予め
除去することも可能である。
22との間にダイオキシン類除去装置32aを配置し、
集じん装置16からの脱塩残渣hが水で溶解される前
に、脱塩残渣h中のダイオキシン類を除去するようにし
ている。ダイオキシン類除去装置32aとしては、例え
ば加熱、脱塩素化装置がある。
去装置32aから排出される脱塩残渣hからダイオキシ
ン類がほとんど除去されているので、非水溶性成分kは
勿論、残りの水溶液lに含まれるダイオキシン類はほと
んどなくなる。
を示している。本例では、実施形態1と実施形態2を組
み合わせた構成で、pH調整装置28の後流側にダイオ
キシン類除去装置32が、集じん装置16と溶解槽22
との間にダイオキシン類除去装置32aがそれぞれ配置
されている。
イオキシン類を除去できるが、万一、除去しきれなかっ
たダイオキシン類があると問題であるので、pH調整の
後に、ダイオキシン類除去装置32でダイオキシン類を
完全に除去するようにしている。
を示している。本実施形態では、炭酸水素ナトリウムを
粉砕して親水性固結防止剤を混合する手段として、混合
装置35と粉砕装置18とが設けられている。
で50〜270μmであるから、炭酸水素ナトリウムg
1に親水性固結防止剤g2として平均粒径0.001〜1
μmの親水性シリカを0.1質量%以上加えて、炭酸水
素ナトリウムg1と親水性固結防止剤g2とを混合装置
35で混合し、これを粉砕装置18で粉砕して平均粒径
2〜30μmとし、ナトリウム系脱塩剤gを生成する。
じん装置16に導入される排ガスG6に投入される。平
均粒径が2〜30μmに粉砕された炭酸水素ナトリウム
粒子は、前述したように、粒の表面から内部まで反応が
進み、粒径が微細であるのでバグフィルタの濾布への付
着が良く利用効率も良好になる。図4におけるその他の
構造と作用は図1の場合と同じであるので、その説明を
省略する。
去装置32がpH調整装置28の後流側に配置されてい
るが、実施形態2と同様に、集じん装置16と溶解槽2
2との間にダイオキシン類除去装置32aを配置するこ
ともできる。さらに、実施形態3と同様に、pH調整装
置28の後流側にダイオキシン類除去装置32を、集じ
ん装置16と溶解槽22との間にダイオキシン類除去装
置32aをそれぞれ配置することもできる。
示している。本実施形態では、分離器26からの残りの
水溶液lに含まれる水銀を除去するために、pH調整装
置28とダイオキシン類除去装置32との間に水銀除去
装置30が配置されている。
水溶性成分kが分離された残りの水溶液lを、pH調整
装置28でpHの調整がなされた後に、重金属である水
銀が、水銀除去装置30で除去される。
類除去装置32に供給されダイオキシン類が除去され
る。ダイオキシン類除去方法としては、先に説明した図
1の場合と同様の方法が適用される。図5におけるその
他の構造と作用は、図1の場合と同じであるので、その
説明を省略する。
装置32がpH調整装置28の後流側(水銀除去装置3
0の後流側)に配置されているが、実施形態2と同様
に、バグフィルタ16と溶解槽22との間にダイオキシ
ン類除去装置32aを配置することもできる。
置28の後流側にダイオキシン類除去装置32を、バグ
フィルタ16と溶解槽22との間にダイオキシン類除去
装置32aをそれぞれ配置することもできる。
排ガス処理装置を適用した廃棄物処理システムについて
説明する。
の一実施形態を説明する系統図である。この廃棄物処理
システムにおいて、たとえば150mm角以下に破砕さ
れた都市ごみなどの廃棄物aは、スクリューフィーダな
どの供給手段により熱分解反応器2に供給される。
ドラムが用いられ、図示しないシール機構によりその内
部は低酸素雰囲気に保持されると共に、下流の燃焼溶融
炉6の後流側に配置される熱交換器8により加熱される
加熱空気AがラインL1から供給される。
給される廃棄物aは、300〜600℃に、通常は45
0℃程度に加熱される。これによって、この廃棄物aは
熱分解され、熱分解ガスG1と、主として不揮発性の熱
分解残留物bとを生成する。
熱分解ガスG1と熱分解残留物bとは図示していない排
出装置により分離され、熱分解ガスG1は、熱分解ガス
配管であるラインL2を経て燃焼溶融炉6のバーナに供
給される。
て種々異なるが、日本国内の都市ごみの場合、本発明者
等の知見によれば、それぞれ質量基準で、 大部分が比較的細粒の可燃分 10〜60% 比較的細粒の灰分 5〜40% 粗粒金属成分 7〜50% 粗粒ガレキ、陶器、コンクリート等 10〜60% より構成されていることが判明した。
は、450℃程度の比較的高温で排出されるため、図示
していない冷却装置により80℃程度に冷却され、分離
手段としての分別装置4に導かれ、ここで燃焼性成分で
ある熱分解カーボンcと不燃焼性成分である有価物dに
分離される。分別装置4は、例えば磁選式、遠心式又は
風力選別式の公知の分別機が使用される。
た熱分解カーボンcは、図示していないロール式、チュ
ーブミル式、ロッドミル式、ボールミル式などの粉砕機
で粉砕され、燃焼溶融炉6に供給される。粉砕機は、廃
棄物の種類、性状により適宜選択されるが、この粉砕機
において熱分解カーボンcは、好ましくは全て1mm以
下に粉砕され、ラインL3を経て燃焼溶融炉6のバーナ
に供給される。
れる燃焼用空気および熱分解ガスG1と熱分解カーボン
cとは燃焼溶融炉6で1300℃程度の高温域で燃焼さ
れ、この燃焼により熱分解カーボンcの比較的細粒の灰
分より発生する燃焼灰は溶融され溶融スラグeを生成す
る。
ガレキ等は、溶融効率を向上させるために1mm以下の
微粉粒体とされることが好ましい。このため供給ライン
に設ける破砕機、粉砕機などの装置により破砕、粉砕な
どの処理がなされ燃焼溶融炉6に供給されると良い。
出口から図示していない水槽に落下させ水砕スラグとさ
れる。水砕スラグは図示していない装置により所定の形
状にブロック化されるかまたは粒状に形成され、建材ま
たは舗装材などとして再利用される。
した燃焼排ガスG2は、熱交換器8で熱回収されて排ガ
スG3となり廃熱ボイラ10に供給され熱回収されて排
ガスG4となり、さらに減温塔12に送られ温度が下げ
られる。
集じん装置16に送られる。廃熱ボイラ10、減温塔1
2では、それぞれダストf2、f3、が回収され、分別設
備4で分離される熱分解カーボンcとともに、ラインL
4、L3を介して燃焼溶融炉6のバーナに戻され、燃焼溶
融炉6内で燃焼・溶融してスラグ化される。
分kについてもラインL5を介して熱分解反応器2に戻
され、最終的に燃焼溶融炉6内で燃焼・溶融してスラグ
化されるが、この際、重金属類はスラグ化により無害化
する。これにより、埋立処分量が減少できる。本発明に
より、一段の集塵装置のみを有するプロセスにおいて
も、二段の集塵装置を有するプロセスと同様に埋立処分
量を減少できる。
スG6を集じん装置16で脱塩処理するに際し、図1〜
図5に示した廃棄物燃焼排ガス処理装置を適宜適用した
ものであるので、その説明は省略する。
置16を1台のみとし、排ガスG6に重曹を噴霧して集
じん装置16に導入することにより、簡単な構成で乾式
の脱塩処理を行なうことができ、生成する脱塩残渣中に
含まれる飛灰以外の反応生成物はカルシウム系脱塩剤を
用いた場合に比較して量が半減し、しかも水溶性で放流
が可能である。
分する場合でも、反応生成物量が少ないため、カルシウ
ム系脱塩剤を使用した場合に比較して、埋立量の低減が
可能である。
ついて詳述する。本ナトリウム系脱塩剤(ナトリウム系
脱塩剤Aという)では、上述したように固結防止剤とし
て親水性固結防止剤を混合させている。比較のために、
固結防止剤として疎水性固結防止剤を混合させたナトリ
ウム系脱塩剤(ナトリウム系脱塩剤Bという)も作製
し、その実用性についての実験を行った。
mの炭酸水素ナトリウムの中に、固結防止剤として平均
粒径0.013μmの親水性ヒュームドシリカを1質量
%混合したものである。また、ナトリウム系脱塩剤B
は、平均粒径が8μmの炭酸水素ナトリウムの中に、固
結防止剤として平均粒径0.013μmの疎水性ヒュー
ムドシリカを1質量%混合したものである。
固結防止剤についての諸データを表1に示す。ここで、
固結防止剤Aはナトリウム系脱塩剤Aに添加された固結
防止剤を、固結防止剤Bはナトリウム系脱塩剤Bに添加
された固結防止剤をそれぞれ示している。
系脱塩剤AおよびBについて、安息角、流動性指数、分
散度を求めた。分析はホソカワミクロン株式会社製のパ
ウダテスタPT−D型を使用し前述の方法で測定した。
本実施例のナトリウム系脱塩剤Aでは、安息角が53
°、分散度が21%の測定値を得、表5及び表6より、
安息角では12、分散度では16の指数を読取った。
性指数は74となり、噴流性程度はかなり強かった。ナ
トリウム系脱塩剤Bにおいても同様に評価を実施したと
ころ、噴流性指数は90で、噴流性程度は非常に強かっ
た。その結果を表2に示す。
剤Bとを比較すると、粉体性状については、ナトリウム
系脱塩剤Aでは流動性は正常で消石灰並みで、水になじ
みやすい特性を有するものであったのに対し、ナトリウ
ム系脱塩剤Bでは流動性は極めて高く、また水に馴染ま
ず水を弾いてしまった。
グフィルタの操作性について、実証プラントを用いて実
験を行った。その結果を表3に示す。なお、濾布の種類
はナトリウム系脱塩剤AおよびB共に二重織ガラスクロ
スにテフロンラミネートを処理したものであるが、濾布
の一部にテフロンラミネートの剥離等が見られたため、
ナトリウム系脱塩剤Bの薬剤リーク量が多くなってい
る。
4.9×102Pa以下と低く、また濾布からのリーク
は1mg/Nm3以下で、実用上問題はなかった。これ
に対し、ナトリウム系脱塩剤Bでは濾布の圧損が2×1
03Pa以上と高く、また濾布からのリークも120m
g/Nm3以下と高く、実用化は困難であった。
を使用した場合と、二重織ガラスクロスの表面にテフロ
ンラミネートを形成した場合とについて、もれ濃度と圧
力損失の実験を行った。その結果を表4に示す。
ウム系脱塩剤Bではもれ濃度および圧力損失の双方が大
きいが、ナトリウム系脱塩剤Aではもれ濃度および圧力
損失共に小さい。また、二重織ガラスクロス表面にテフ
ロンラミネートを形成した場合では、もれ濃度はナトリ
ウム系脱塩剤A・B共に0であるが、圧力損失について
はナトリウム系脱塩剤Bではかなり大きい。
集じん装置を1台のみとし、炭酸水素ナトリウム粉末を
使用することにより、装置の簡略化と効率的な乾式脱塩
処理が可能となり、埋立処理が不要で、放流可能な脱塩
残渣水溶液を生成することができる。
剤によって脱塩処理が可能な装置の系統図である。
剤によって脱塩処理が可能な装置の系統図である。
剤によって脱塩処理が可能な装置の系統図である。
剤によって脱塩処理が可能な装置の系統図である。
剤によって脱塩処理が可能な装置の系統図である。
ムを説明する系統図である。
Claims (2)
- 【請求項1】 廃棄物を熱分解して熱分解ガスと主とし
て不揮発性成分からなる熱分解残留物とを発生する熱分
解反応器と、前記熱分解残留物のうちの燃焼性成分と前
記熱分解ガスとを燃焼して溶融スラグおよび燃焼排ガス
を排出する燃焼溶融炉と、前記燃焼排ガスにナトリウム
系脱塩剤の粉体を供給する脱塩剤供給手段と、前記燃焼
排ガスを脱塩処理する乾式の集じん装置を1基のみ備え
ている廃棄物処理システムにおける廃棄物の前記燃焼排
ガスを、前記1基のみの集じん装置に導入し、ナトリウ
ム系脱塩剤を用いて乾式の脱塩処理をする廃棄物燃焼排
ガス処理装置において、ナトリウム系脱塩剤が、炭酸水
素ナトリウムと親水性固結防止剤との混合物からなり、
安息角が40度以上、分散度が50未満、および噴流性
指数が90未満であることを特徴とする廃棄物燃焼排ガ
ス処理装置。 - 【請求項2】 請求項1に記載の廃棄物処理システムか
ら得られる脱塩残渣を、水に溶解することにより、埋立
廃棄物を減少させることを特徴とする廃棄物処理システ
ム。
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JP2001088290A JP2002282650A (ja) | 2001-03-26 | 2001-03-26 | 廃棄物燃焼排ガス処理装置および廃棄物処理システム |
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- 2001-03-26 JP JP2001088290A patent/JP2002282650A/ja active Pending
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