JP2000102721A - 排ガス乾式脱塩方法 - Google Patents

排ガス乾式脱塩方法

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JP2000102721A
JP2000102721A JP10273252A JP27325298A JP2000102721A JP 2000102721 A JP2000102721 A JP 2000102721A JP 10273252 A JP10273252 A JP 10273252A JP 27325298 A JP27325298 A JP 27325298A JP 2000102721 A JP2000102721 A JP 2000102721A
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sodium
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Makoto Yamamoto
山本  誠
Shinseki Itaya
真積 板谷
Hiroaki Harada
裕昭 原田
Tomio Sugimoto
富男 (提出物件の目録) (物件名) 理由書 1(理由) 本件出願人「三井造船株式会社」の出願担当者は、本件代理人事務所へ特許出願の依頼をする際に、本願の発明者は山本誠、板谷真積、原田裕昭の3名である旨連絡をし、その指示に基づいて本件代理人は出願をいたしました。しかし、上記代理人事務所への連絡は当該担当者の錯誤によるものであり、「杉本 富男」も本願の共同発明者であります。よって、本手続補正書により発明者を追加する次第であります。 以 上 杉本
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Mitsui Engineering and Shipbuilding Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 排ガス中の塩化水素に薬剤を作用させて生成
される反応物を含む脱塩残渣を補集するバグフィルタを
小型化することを課題とする。 【解決手段】 排ガスに脱塩剤を作用させて生成される
反応物を含む脱塩残渣をバグフィルタ13によって分離
して、排ガス中の塩化水素を除去するにあたり、脱塩剤
としてナトリウム系脱塩剤を用いることにより、塩化カ
ルシウムに比べて吸湿性及び潮解性が少ない塩化ナトリ
ウムを生成させて、バグフィルタの目づまりを軽減し、
これにより濾過速度を1.2乃至3.0m/min、好
ましくは1.5乃至2.0m/minに高め、所定の圧
力損失に対応する濾過速度を大きくして、バグフィルタ
を小型化する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、排ガス中の塩化水
素ガスを除去する乾式脱塩方法に係り、特に、廃棄物を
熱分解して処理する廃棄物処理装置や、従来の一般的な
ごみ焼却炉などの排ガス中の塩化水素ガスを除去するに
好適の乾式脱塩方法に関する。ここで、廃棄物として
は、家庭やオフィスなどから出される都市ごみなどの一
般廃棄物、廃プラスチック、カーシュレッダー・ダス
ト、廃オフィス機器、電子機器、化成品等の産業廃棄物
など、可燃物を含むものをいう。
【0002】
【従来の技術】都市ごみ等の一般廃棄物や、廃プラスチ
ックなどの産業廃棄物等、燃焼性物を含む廃棄物の処理
装置の一つとして、廃棄物を熱分解反応器に入れて低酸
素雰囲気で加熱して熱分解処理することが知られている
(特公平6−56253号公報)。すなわち、廃棄物を
熱分解することにより、熱分解ガスと、主として不揮発
性成分からなる熱分解残渣とが生成される。そして、熱
分解残渣は、冷却した後、分離装置に導かれて、灰分を
含む細粒の燃焼性成分と、例えば金属や陶器、砂利、コ
ンクリート片等の瓦礫などの粗粒の不燃焼性成分とに分
離される。分離された燃焼性成分は粉砕され、前記の熱
分解ガスとともに燃焼溶融炉に導かれて燃焼処理され
る。この燃焼処理により、燃焼性成分に含まれていた灰
分は溶融され、燃焼溶融炉から溶融スラグとして排出さ
れて、冷却固化される。一方、燃焼溶融炉の排ガスは、
廃熱蒸気発生装置に導かれて廃熱が回収される。
【0003】ところで、上述した燃焼溶融炉の排ガスに
は、ばい塵等のダスト、塩化水素ガスやSOX等が含ま
れている。そこで、従来は、例えば、廃熱蒸気発生装置
の前段又は後段に電気集塵器又はバグフィルタ等の集塵
装置を設け、排ガス中のダスト(ばい塵)を除去し、こ
の集塵装置で濾過された排ガスを排ガス浄化装置に導び
いて脱塩処理及び脱硫処理を行なうことが知られてい
る。
【0004】このような脱塩、脱硫処理する方法とし
て、従来は、排ガスに水酸化カルシウム(Ca(OH)
2、消石灰)を添加することが行われている。例えば、
脱塩処理に着目すると、排ガス中の塩化水素(HCl)
等と反応させて塩化カルシウム(CaCl2)等を生成
し、これをバグフィルタにより分離して排ガスを浄化す
る方法が知られている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、水酸化
カルシウムが排ガス中の塩化水素と反応して生成される
塩化カルシウム(CaCl2)は吸湿性を有し、かつ強
い潮解性を有するため、バグフィルタに補集された塩化
カルシウムを含む残渣(脱塩残渣)を取り出す際に、脱
塩残渣が結露水などを吸湿して固化し、出口ダンパー等
に付着して操作不良などを発生させる恐れがある。
【0006】このように問題を解決するために、水酸化
カルシウム及び助剤を反応に必要な量以上に添加して、
塩化カルシウムの相対的な濃度を希釈することが考えら
れるが、薬剤の量が増大するという問題がある。
【0007】また、塩化カルシウムは吸湿性を有し、か
つ強い潮解性を有するため、排ガス中の水分を吸湿して
バグフィルタの瀘布が目づまりを起こすことから、圧力
損失が大きくなって、濾過速度の上限が制限される。例
えば、濾過速度が1.0乃至1.5m/minに抑えら
れるため、処理ガス量に対応する濾過面積が大きくな
り、バグフィルタ装置が大型になってしまうという問題
がある。
【0008】本発明は、上記問題点を解決すること、す
なわち排ガス中の塩化水素に薬剤を作用させて生成され
る反応物を含む脱塩残渣を補集するバグフィルタを小型
化することを課題とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記課題は、以下のよう
に解決される。脱塩剤としてナトリウム系脱塩剤を用
い、これにより生成される脱塩残渣を補集するバグフィ
ルタの濾過速度を、1.2乃至3.0m/minに選定
すること、好ましくは1.5乃至2.0m/minに選
定することを特徴とする。すなわち、ナトリウム系の脱
塩剤を塩化水素ガスに作用させると、反応物として塩化
ナトリウム(NaCl)が生成される。この塩化ナトリ
ウムは、塩化カルシウムに比べて吸湿性が少ないので、
潮解性も少なく、バグフィルタの目づまりを起こしにく
い。その結果、所定の圧力損失(30乃至100mmH
2O、好ましくは50乃至80mmH2O)に対応する濾
過速度を大きくすることができるから、バグフィルタの
全濾過面積を低減して、バグフィルタを小型化すること
ができる。
【0010】また、脱塩剤の添加量は、通常、反応速度
等の反応性を考慮して、また反応物の潮解性を低くする
ために、反応に必要な量以上添加することが行われてい
る。例えば、カルシウム系脱塩剤の場合は、HClに対
してCaを3モル程度添加しているが、ナトリウム系脱
塩剤の場合は、HClに対してNaを1.5モル程度添
加すれば足りる。その結果、本発明によれば、反応物を
含む脱塩残渣の量を低減できるので、この点からも、バ
グフィルタの全濾過面積を低減して、小型化することが
できる。
【0011】ここで、ナトリウム系脱塩剤は、粒径15
0μm以下の重炭酸ナトリウムまたは炭酸ナトリウムで
あることが好ましい。特に、粒径が2乃至70μmの重
炭酸ナトリウムと、この重炭酸ナトリウム(重曹)に対
し20重量%以下のSi系固結防止剤とを混合したもの
が好ましい。つまり、微粒状の重曹の流動性を向上さ
せ、かつ固結を防ぐことができるから、貯蔵、供給装
置、供給配管等における固結や付着などによるトラブル
を防止することができる。
【0012】また、カルシウム系脱塩剤の場合は、吸湿
性を有することから、結露などを防止するために、排ガ
ス温度を150℃以上で脱塩処理せざるをえなかった。
しかし、本発明のナトリウム系脱塩剤によれば、吸湿性
が低いことから、低い排ガスの温度(100乃至150
℃の範囲)で脱塩処理することができる。その結果、バ
グフィルタの瀘布の耐熱温度を下げることができ、コス
トを低減することができる。
【0013】また、脱塩剤を作用させる排ガスは、予め
集塵装置により集塵処理された排ガスであることが好ま
しい。これによれば、回収される脱塩残渣の塩化ナトリ
ウムは、ダスト等の含有量が少ないので、ガラス製造や
セメント製造の原料として有効利用することができる。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を、図面
を参照して説明する。図1は、本発明の乾式脱塩方法を
適用してなる排ガス浄化装置の一実施形態の構成図であ
る。図に示すように、処理対象の排ガスは、排ガス流路
10を通って集塵装置11に流入され、ここで排ガス中
に含まれる煤塵及び飛灰等のダストが補集される。集塵
装置11を通った排ガスは、排ガス流路12を通って排
ガス浄化装置に導かれる。排ガス浄化装置は、ナトリウ
ム系脱塩剤15を供給路17を介して排ガス流路12に
供給する脱塩剤供給装置と、バグフィルタ装置13を有
して形成されている。バグフィルタ装置13は、排ガス
中に添加されたナトリウム系脱塩剤15を瀘布面に補集
し、瀘布を通過する塩化水素ガスと脱塩剤を反応させて
排ガスの脱塩処理をし、その反応物を含む脱塩残渣を排
ガスから分離する。なお、排ガスにSOxが含まれてい
る場合は、同時に脱硫処理が行われる。ここで、ナトリ
ウム系脱塩剤15は、例えば、重曹(重炭酸ナトリウ
ム:NaHCO3)やソーダ灰(炭酸ナトリウム:Na2
CO3)をSi系固結防止剤と混合したものが適用でき
る。バグフィルタ装置13で脱塩、脱硫処理された排ガ
スは誘引送風機18により誘引され、必要に応じて空気
19および灯油20の燃焼ガスにより排ガス温度を調整
して煙突21から排出される。
【0015】一方、バグフィルタ装置13からは、排ガ
ス中の塩化水素(HCl)と反応して生成した塩化ナト
リウム(NaCl)を含む脱塩残渣22が排出される。
なお、一般に、ナトリウム系脱塩剤は粒径が大きい。例
えば、重曹は平均粒径で50〜270μm、ソーダ灰は
110〜330μmである。このように粒径が大きい
と、表面に反応生成物ができて内部まで反応が進まず利
用率が低い。また、粒径が大きいために、バグフィルタ
の濾布への付着が悪く、利用率が悪い。そこで、粉砕に
より微粒状にして使用することが好ましく、その場合は
固結防止剤を混ぜて固結を防止することが好ましい。
【0016】例えば、ナトリウム系脱塩剤15として、
重炭酸ナトリウム(NaHCO3)を使用する場合、粒
径70μm以下の重炭酸ナトリウム粉末を使用し、さら
に、重炭酸ナトリウムの20重量%以下のSi系の固結
防止剤を混合するのが好ましい。すなわち、重炭酸ナト
リウムを微粒子化すると、吸湿して瀘布や装置壁に固結
したり付着してトラブルが起こる可能性があるが、Si
系の固結防止剤を混合することにより、そのようなトラ
ブルを防止することができる。その結果、効率のよい脱
塩性能を得ることができ、かつ、貯槽、粉体供給機、供
給配管等の供給系において、重炭酸ナトリウムの固結や
付着などのトラブルを防止するできる。特に、重炭酸ナ
トリウムの粒径は2〜10μmが好ましく、また、固結
防止剤の混合割合は、10重量%以下とするのが好まし
い。これにより、脱塩剤の脱塩効率と流動性がきわめて
良好になり、固結や付着などのトラブルを防止できる。
【0017】図2は、各種脱塩剤の排ガス温度に対する
HCl平衡濃度を示す図である。この図からもわかるよ
うに、NaHCO3、Na2CO3、NaOHなどは、C
aCO3、Ca(OH)2に比較して、HClとの反応性が
よい。そのため、ナトリウム系脱塩剤によれば、効率的
な塩化水素の除去が可能になる。そして、反応生成物と
して回収された塩化ナトリウムは、そのまま、あるいは
蒸発乾固してソーダ会社へ再利用のため還元できるし、
融雪剤等にも有効利用できる。また、海水の組成とも同
様であり、従来の脱塩残渣である塩化カルシウムに比較
して、処理の選択の幅がきわめて大きい。
【0018】図3に、本発明の排ガス乾式脱塩方法を適
用した廃棄物処理装置の一実施形態を示す。図示のよう
に、廃棄物処理装置50においては、受入れヤード45
に受け入れた都市ごみ等の廃棄物aを、第1のコンベア
51により破砕機52に供給して、例えば150mm角
以下に破砕する。この粉砕機52は、例えば二軸剪断式
の破砕機が適用される。破砕された廃棄物aは、第2の
コンベア53を介してスクリューフィーダ54に投入さ
れて、熱分解反応器55に供給される。熱分解反応器5
5は、例えば横型の回転ドラムが用いられ、図示しない
シール機構によりその内部が低酸素雰囲気に保持される
と共に、燃焼器である燃焼溶融炉63の後流側に配置さ
れた熱交換器68により加熱された加熱空気がラインL
1から供給される。これにより、熱分解反応器55内に
供給された廃棄物aは、300〜600℃に、通常は4
50℃程度に加熱されて熱分解され、熱分解ガスG
1と、主として不揮発性の熱分解残留物bとが生成され
る。生成された熱分解ガスG1と熱分解残留物bは、排
出装置56において分離され、熱分解ガスG1は、熱分
解ガス配管であるラインL2を経て燃焼溶融炉63のバ
ーナ62に供給される。
【0019】一方、熱分解残留物bは、廃棄物aの種類
によって種々異なるが、日本国内の都市ごみの場合、本
発明者等の知見によれば、 大部分が比較的細粒の可燃分 10〜60% 比較的細粒の灰分 5〜40% 粗粒金属成分 7〜50% 粗粒瓦礫、陶器、コンクリート等 10〜60% より構成されていることが判明した。
【0020】このような成分を有する熱分解残留物b
は、450℃程度の比較的高温で排出されるため、冷却
装置57により80℃程度に冷却され、分離装置58に
導かれ、ここで燃焼性成分cと不燃焼性成分dに分離さ
れる。分離装置58は、例えば磁選式、遠心式又は風力
選別式の公知の分別機が使用される。このように不燃焼
性成分dが分離、除去された燃焼性成分cは、粉砕機6
0に供給される。粉砕機60はロール式、チューブミル
式、ロッドミル式、ボールミル式等が適当で、被処理廃
棄物の性状により適宜選択される。
【0021】そして、この粉砕機60において燃焼性成
分cは、好ましくは全て1mm以下に粉砕され、この粉
砕された燃焼性成分cは、ラインL3を経て燃焼溶融炉
63のバーナ62に供給される。一方、送風機61によ
りラインL4から供給された燃焼用空気及び熱分解ガス
1と燃焼性成分cとは燃焼溶融炉63内で1300℃
程度の高温域で燃焼され、この燃焼により燃焼性成分c
の比較的細粒の灰分より発生した燃焼灰は溶融し溶融ス
ラグfを生成する。
【0022】他方、分離装置58で分離された不燃焼性
成分dは、コンテナ59に貯留される。また、不燃焼性
廃棄物eは、ラインL5を介して燃焼溶融炉63のなる
べく下の方に供給される。この際、不燃焼性廃棄物e
は、燃焼及び溶融効率を向上させるために1mm以下の
微粉粒体とされ、且つ加熱されるのが好ましい。そのた
め、ラインL5中に設けられた破砕機、粉砕機64及び
加熱器65を設けて破砕、粉砕及び加熱等の処理をされ
て燃焼溶融炉63に供給されるのがよい。そのため、燃
焼溶融炉63の後流側に配置された熱交換器68により
加熱された加熱空気が、ラインL8を介して加熱器65
へ供給されるようになっている。
【0023】さらに、不燃焼性廃棄物eは、燃焼溶融炉
63内で溶融されてスラグgとなって燃焼灰による溶融
スラグfと混合され、スラグ排出口66から水槽67中
に落下し水砕スラグとされる。水砕スラグは図示してい
ない装置により所定の形状にブロック化されるか又は粒
状に形成され、建材又は舗装材等として再利用すること
が出来る。この場合において不燃焼性廃棄物eは必要に
応じて溶融させることなく溶融スラグf中に混入させて
もよい。
【0024】燃焼溶融炉63で発生した燃焼排ガスG2
は、熱交換器68で熱回収され、さらに、ラインL6
ら廃熱ボイラ69により熱回収された後、集塵装置71
によりダスト72が集塵される。そして、集塵装置71
を通った排ガスはバグフィルタ装置73で脱塩及び脱硫
処理されて、低温のクリーンな排ガスG3となり、誘引
送風機75を経て煙突76から大気へ放出される。バグ
フィルタ装置73において排ガスから分離された脱硫残
渣74は系外に排出される。
【0025】また、排ガスG3の一部は、送風機77に
よりラインL7を介して冷却装置57に供給される。集
塵装置71で補集されたダスト72は、ラインL9によ
り燃焼溶融炉63へ戻され、溶融してスラグ内に混入さ
れる。なお、廃熱ボイラ69で発生させた蒸気は、発電
機70の蒸気タービンへ送られて仕事し、また、一部は
ラインL6により加熱器65へ送られる。
【0026】ここで、本実施形態の特徴について説明す
る。図1で説明したように、バグフィルタ装置73に流
入する排ガスのラインL6に、排ガス中の塩化水素を除
去処理するための脱塩剤として、粉砕したナトリウム系
脱塩剤78が供給されている。これにより、バグフィル
タ装置73において、排ガス中の塩化水素ガスとナトリ
ウム系脱塩剤とが反応して塩化ナトリウムが生成され
る。この生成された塩化ナトリウムと未反応の脱塩剤を
含む脱塩残渣74は、系外に排出される。回収される塩
化ナトリウムは、従来の塩化カルシウムに比較して、リ
サイクル等の再利用が可能であり、有効利用の幅がはる
かに大きい。また、乾式処理のため、排水による環境汚
染の恐れも全くない。
【0027】このように、本実施の形態の廃棄物処理装
置によれば、図1と同一の排ガス乾式脱塩装置を適用し
ていることから、図1の実施の形態と同一の効果を奏す
ることができる。また、本発明の排ガス乾式脱塩装置
は、上記のような廃棄物処理装置の排ガスに適用が限ら
れるものではなく、塩化水素ガスを含む一般のゴミ焼却
炉など、全ての焼却炉の排ガス処理に適用できる。
【0028】
【発明の効果】上述のとおり本発明によれば、排ガス中
の塩化水素に薬剤を作用させて生成される反応物を含む
脱塩残渣を補集するバグフィルタを小型化することがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態を説明するための構成図で
ある。
【図2】各種脱塩剤の排ガス温度に対するHCl平衡濃
度を示す図である。
【図3】本発明の排ガス中の塩化水素の乾式除去方法を
適用した廃棄物処理装置の一実施形態を示す系統図であ
る。
【符号の説明】
10 排ガス流路 11 集塵装置 12 排ガス流路 13 バグフィルタ装置 15 ナトリウム系脱塩剤 17 供給路 71 集塵装置 73 バグフィルタ装置 74 脱塩残渣 78 ナトリウム系脱塩剤
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) F23G 5/44 ZAB F23G 5/44 ZABZ F23J 15/00 ZAB F23J 15/00 ZABZ (72)発明者 原田 裕昭 東京都中央区築地5丁目6番4号 三井造 船株式会社内 (72)発明者 杉本 富男 (提出物件の目録) (物件 名) 理由書 1(理由) 本件出願人 「三井造船株式会社」の出願担当者は、本 件代理人事務所へ特許出願の依頼をする際 に、本願の発明者は山本誠、板谷真積、原 田裕昭の3名である旨連絡をし、その指示 に基づいて本件代理人は出願をいたしまし た。しかし、上記代理人事務所への連絡は 当該担当者の錯誤によるものであり、「杉 本 富男」も本願の共同発明者でありま す。よって、本手続補正書により発明者を 追加する次第であります。 以 上 千葉県市原市八幡海岸通1番地 三井造船 株式会社千葉事業所内 Fターム(参考) 3K061 AA07 AA23 AB02 AB03 AC01 BA01 BA07 BA08 BA10 DA02 DA18 DA19 DB06 FA03 FA05 FA10 FA21 3K065 AA07 AA23 AB02 AB03 AC01 BA01 BA07 BA08 BA10 HA03 HA08 3K070 DA05 DA16 DA32 DA49 3K078 AA01 AA07 AA08 AA10 BA03 BA26 CA02 CA21 CA24 4D002 AA19 BA03 BA14 CA20 DA02 DA16 DA70 EA02 FA04 GA01 GB03 GB12 GB20 HA06 HA08 HA09

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 排ガスに脱塩剤を作用させて生成される
    反応物を含む脱塩残渣をバグフィルタによって分離する
    排ガス乾式脱塩方法において、前記脱塩剤としてナトリ
    ウム系脱塩剤を用い、前記バグフィルタの濾過速度を
    1.2乃至3.0m/minに選定することを特徴とす
    る排ガス乾式脱塩方法。
  2. 【請求項2】 前記ナトリウム系脱塩剤は、粒径150
    μm以下の重炭酸ナトリウムまたは炭酸ナトリウムであ
    ることを特徴とする請求項1に記載の排ガス乾式脱塩方
    法。
  3. 【請求項3】 前記ナトリウム系脱塩剤が、粒径が2乃
    至70μmの重炭酸ナトリウムと、該重炭酸ナトリウム
    の20重量%以下のSi系固結防止剤とを混合したもの
    であることを特徴とする請求項1に記載の排ガス乾式脱
    塩方法。
  4. 【請求項4】 前記バグフィルタに導く排ガスの温度
    が、100乃至150℃の範囲であることを特徴とする
    請求項1乃至3のいずれかに記載の排ガス乾式脱塩方
    法。
  5. 【請求項5】 前記脱塩剤を作用させる排ガスは、予め
    集塵装置により集塵処理された排ガスであることを特徴
    とする請求項1乃至4のいずれかに記載の排ガス乾式脱
    塩方法。
  6. 【請求項6】 廃棄物を熱分解する熱分解反応器と、該
    熱分解反応器で生成される熱分解ガスに熱分解残留物の
    一部を混入して燃焼させる燃焼溶融炉と、該燃焼溶融炉
    から排出される排ガス中のダストを補集する集塵器と、
    該集塵器から排出される排ガスに含まれる少なくとも塩
    化水素ガスを除去する排ガス浄化装置とを備えた廃棄物
    処理装置において、前記排ガス浄化装置は、排ガスにナ
    トリウム系脱塩剤を添加する脱塩剤供給装置と、前記脱
    塩剤が添加された排ガスを濾過処理するバグフィルタ装
    置とを備え、該バグフィルタ装置の濾過速度が1.2乃
    至3.0m/minに選定されてなることを特徴とする
    廃棄物処理装置。
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