JPH1163468A - 排ガス中の塩化水素の乾式除去方法 - Google Patents

排ガス中の塩化水素の乾式除去方法

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JPH1163468A
JPH1163468A JP30085197A JP30085197A JPH1163468A JP H1163468 A JPH1163468 A JP H1163468A JP 30085197 A JP30085197 A JP 30085197A JP 30085197 A JP30085197 A JP 30085197A JP H1163468 A JPH1163468 A JP H1163468A
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hydrogen chloride
waste
sodium
residue
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JP30085197A
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Shinseki Itaya
真積 板谷
Tomio Sugimoto
富男 杉本
Hiroaki Harada
裕昭 原田
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Mitsui Engineering and Shipbuilding Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 排ガス中の塩化水素の乾式除去方法におい
て、脱塩残渣の有効利用の幅を拡げ、リサイクルの可能
な塩化水素の乾式除去方法を提供する。 【解決手段】 廃棄物等の燃焼により塩化水素を含む排
ガスは、排ガス流路10を経て集塵装置11でダストを
除去し、さらにガス浄化装置13で脱塩・脱硫される。
このとき排ガス流路12には、塩化水素と反応性の良好
な重曹、ソーダ灰等のNa系脱塩剤15を供給する。そ
のため、脱塩残渣22として回収された塩化ナトリウム
は、そのまま、あるいは蒸発乾固してソーダ会社へ再利
用のため還元できるし、融雪剤等にも有効利用できる。
また、海水の組成とも同様であり、従来の脱塩残渣であ
る塩化カルシウムに比較して、処理の選択の幅がきわめ
て大きい。なお、本発明は従来の一般的なごみ焼却炉で
も、熱分解反応器による廃棄物処理系でも、いずれを問
わず適用できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は排ガス中の塩化水素
の乾式除去方法に係り、特に、廃棄物(家庭やオフィス
などから出される都市ごみなどの一般廃棄物、廃プラス
チック、カーシュレッダー・ダスト、廃オフィス機器、
電子機器、化成品等の産業廃棄物など、可燃物を含むも
の)を熱分解して処理する廃棄物処理装置や、従来の一
般的なごみ焼却炉などに好適な排ガス中の塩化水素の乾
式除去方法に関する。
【0002】
【従来の技術】都市ごみ等の一般廃棄物や、廃プラスチ
ックなどの産業廃棄物等、燃焼性物を含む廃棄物の処理
装置の一つとして、廃棄物を熱分解反応器に入れて低酸
素雰囲気で加熱し、熱分解によって、熱分解ガスと主と
して不揮発性成分からなる熱分解残渣とを生成し、さら
に、この熱分解残渣を冷却した後、分離装置に導き、こ
の分離装置において灰分を含む細粒の燃焼性成分と、例
えば金属や陶器、砂利、コンクリート片等の瓦礫などの
粗粒の不燃焼性成分とに分離し、燃焼性成分を粉砕し、
この粉砕された燃焼性成分と前記した熱分解ガスとを、
燃焼溶融炉に導き、燃焼性成分をこの燃焼溶融炉で燃焼
させて、燃焼性成分に含まれていた灰分を溶融スラグと
なし、この溶融スラグを排出して冷却し固化させるとと
もに、また、燃焼溶融炉の排ガスを廃熱蒸気発生装置に
供給して廃熱を回収するようにした廃棄物処理装置が知
られている(例えば、特公平6−56253号公報参
照)。このような燃焼溶融炉の排ガスを処理する排ガス
処理装置としては、上記公報に開示されているように、
廃熱蒸気発生装置で熱回収された排ガス中のダスト(ば
い塵)を除去するための第1の排ガス処理手段(集塵装
置または第1のバグフィルタ)と、さらに、この集塵装
置で濾過された煙道ガスの脱塩および脱硫を行なう第2
の排ガス処理手段(ガス浄化装置または第2のバグフィ
ルタ)とを直列に構成した乾式の排ガス処理装置が知ら
れている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記排
ガス処理装置は、ガス浄化装置で脱塩・脱硫のために加
える水酸化カルシウム(別名・消石灰:Ca(O
H)2)と、排ガス中の塩化水素(HCl)等とが反応
して生成する塩化カルシウム(CaCl2)が、非常な
潮解性を有するため、この塩化カルシウムを含む脱塩残
渣をガス浄化装置から取り出す際に、この脱塩残渣が結
露水などを吸湿して固化し、これが出口ダンパー等に付
着して操作不良などを発生させる恐れがあり、消石灰や
助剤を必要以上に増量し、塩化カルシウムの濃度を希釈
して運転しなければならないという問題があった。ま
た、脱塩残渣として生成される塩化カルシウムは有効利
用の幅が狭く、ほとんどが、薬剤処理もしくはセメント
で固化させて、埋立て処分にするのが通常であった。し
かも、湿式では排水処理による環境上の問題もあった。
【0004】本発明の目的は、上記問題点を解消するた
めになされたもので、排ガス中の塩化水素の乾式除去方
法において、脱塩残渣の有効利用の幅を拡げ、リサイク
ルの可能な塩化水素の乾式除去方法を提供することであ
る。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記課題は、以下のよう
に解決される。請求項1記載発明は、廃棄物等の焼却炉
から排出される排ガス中の塩化水素を、ナトリウム系の
脱塩剤により除去することを特徴とするので、排ガス中
の塩化水素は、塩化ナトリウム(NaCl)からなる脱
塩残渣として回収されるため、従来の塩化カルシウムに
比較して、ソーダ会社で例えばガラス製造やセメント製
造の原料として有効に再利用できる。また、請求項2記
載発明は、前記ナトリウム系脱塩剤は、重炭酸ナトリウ
ム(別名・重曹:NaHCO3)、または炭酸ナトリウ
ム(別名・ソーダ灰:Na2CO3)等の粒径150μm
以下の脱塩剤であるので、従来の消石灰と同様に、容易
に取り扱うことができる。また、請求項3記載発明は、
廃棄物等の焼却炉から排出される排ガス中の塩化水素
を、粒径が2〜70μmの重曹に、前記重曹の20重量
%以下のSi系の固結防止剤を混合した前記ナトリウム
系脱塩剤により除去することを特徴とする。重曹の粉末
に固結防止剤を混合したことにより、貯槽、供給機、供
給配管等において、微粒状の重曹の流動性が向上し、そ
のため、供給系での固結や付着などのトラブルを防止で
きる。また、請求項4記載発明は、焼却炉からの排ガス
中の有害物質を、第1の集塵器でダストを除去した後
に、第2の集塵器で除去する方法において、請求項1〜
3のうちいずれかに記載の方法により、排ガス中の塩化
水素を除去することを特徴とする。そのため、例えば、
第1の集塵器でダストを除去し、第2の集塵器で有害物
質を除去することにより、排ガス中に含まれる塩化水素
を、第2の集塵器から取り扱いの容易な脱塩残渣として
回収できる。また、請求項5記載発明は、廃棄物を熱分
解して熱分解ガスと主として不揮発性成分からなる熱分
解残留物とを生成する熱分解反応器と、前記熱分解残留
物を燃焼性成分と不燃焼性成分とに分離した後に、前記
熱分解ガスと前記燃焼性成分とを供給し、燃焼させて溶
融スラグおよび排ガスを排出する燃焼溶融炉とを備え、
前記排ガスからダストを除去する第1の排ガス処理手段
と、前記第1の排ガス処理手段で処理した排ガスの脱塩
および脱硫を行う第2の排ガス処理手段とを備えた廃棄
物処理装置において、前記第2の排ガス処理手段は、請
求項1、2または3に記載の方法により、前記排ガス中
の塩化水素を除去することを特徴とする。そのため、廃
棄物処理系において、第2の排ガス処理手段で排出する
脱塩残渣が、塩化ナトリウムとして回収できるので、リ
サイクル再利用が可能になり、脱塩残渣の有効利用の幅
が拡がる。
【0006】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を、図面
を参照して説明する。図1は、本発明の一実施形態を説
明するための構成図である。図1に示すように、前段側
の燃焼溶融炉や、燃焼溶融炉の排ガスから熱回収して蒸
気を発生させる廃熱ボイラからの排ガスは、排ガス流路
10を通って集塵装置(第1の排ガス処理手段または第
1のバグフィルタ)11でダストを除去し、さらに、排
ガス流路12を通ってガス浄化装置(第2の排ガス処理
手段または第2のバグフィルタ)13で脱塩・脱硫さ
れ、浄化された排ガスは誘引送風機18により誘引さ
れ、必要に応じて空気19および灯油20の燃焼ガスに
より排ガス温度を上昇させ、クリーンな煙道ガスとなっ
て煙突21から排出される。
【0007】このとき、排ガス流路12には、ガス浄化
装置13で脱塩・脱硫するのために、例えば、重曹(重
炭酸ナトリウム:NaHCO3)やソーダ灰(炭酸ナト
リウム:Na2CO3)をSi系固結防止剤と混合したナ
トリウム系脱塩剤15を、供給路17を介して排ガス流
路12に供給する。これにより、ガス浄化装置13から
は、排ガス中の塩化水素(HCl)と反応して生成した
塩化ナトリウム(NaCl)が脱塩残渣22として排出
される。なお、一般に、ナトリウム系脱塩剤は粒径が大
きい。例えば、重曹は平均粒径で50〜270μm、ソ
ーダ灰は110〜330μmであり、表面に反応生成物
ができて内部まで反応が進まず、また、粒径が大きいた
めにバグフィルタの濾布への付着が悪く、利用率が悪い
場合は、必要に応じて固結を防止する手段を講じて、粉
砕して使用することも可能である。
【0008】図2は、本発明の別の実施形態を説明する
ための構成図で、本発明を従来の焼却炉に適用した例で
ある。従来の焼却炉は、通常、集塵器は1台であるが、
排ガス中から集塵した灰を溶融する場合や、有害物質を
除去する場合は、2台の集塵器を直列に設置する場合が
考えられる。すなわち、図に示すように、例えば、一般
的なごみ焼却炉は、焼却炉30からの排ガスを、ボイラ
31で熱を有効利用し、さらに熱交換器32で熱回収し
た後、第1集塵器33で除塵し、第2集塵器34を介し
て有害物質を除去するようになっている。第1集塵器で
回収した灰は、必要に応じて溶融する。
【0009】本実施形態では、第1集塵器33で除塵後
の排ガスに、脱塩剤35として、例えば、上述の重曹
(重炭酸ナトリウム:NaHCO3)やソーダ灰(炭酸
ナトリウム:Na2CO3)をSi系固結防止剤と混合し
たナトリウム系脱塩剤を用いることができる。これによ
り、第2集塵器34からは、排ガス中の塩化水素(HC
l)と反応して生成した塩化ナトリウム(NaCl)が
脱塩残渣37として排出され、従来の一般的なごみ焼却
炉からの排ガスは、クリーンな煙道ガスとなって、煙突
38から排出される。
【0010】図1および図2に示したこれらの実施形態
において、上述のナトリウム系脱塩剤として重炭酸ナト
リウム(NaHCO3)を使用する場合、効率のよい脱
塩性能を得るため、また、貯槽、粉体供給機、供給配管
等の供給系において、重炭酸ナトリウムの固結や付着な
どのトラブルを防止するために、粒径70μm以下の重
炭酸ナトリウム粉末を使用し、さらに、重炭酸ナトリウ
ムの20重量%以下のSi系の固結防止剤を混合すると
よい。この場合、重炭酸ナトリウムの粒径は2〜10μ
mが好ましく、また、固結防止剤の混合割合は、10重
量%以下とするのが好ましい。これにより、脱塩剤の脱
塩効率と流動性がきわめて良好になり、固結や付着など
のトラブルを防止できる。
【0011】図3は、各種脱塩剤の排ガス温度に対する
HCl平衡濃度を示す図である。この図からもわかるよ
うに、NaHCO3、Na2CO3、NaOHなどは、C
aCO3、Ca(OH)2に比較して、HClとの反応性が
よい。そのため、ナトリウム系脱塩剤によれば、効率的
な塩化水素の除去が可能になる。そして、反応生成物と
して回収された塩化ナトリウムは、そのまま、あるいは
蒸発乾固してソーダ会社へ再利用のため還元できるし、
融雪剤等にも有効利用できる。また、海水の組成とも同
様であり、従来の脱塩残渣である塩化カルシウムに比較
して、処理の選択の幅がきわめて大きい。
【0012】次に、本発明の排ガス中の塩化水素の乾式
除去方法を適用した廃棄物処理装置の一実施形態を説明
する。図4は、本発明に係る廃棄物処理装置50の系統
図である。廃棄物処理装置50において、破砕機52は
受入れヤード45に配置された、例えば二軸剪断式の破
砕機で、都市ごみ等の廃棄物aは第1のコンベア51に
より、この破砕機52に供給され、ここで例えば150
mm角以下に破砕される。この破砕された廃棄物aは第
2のコンベア53により投入され、スクリューフィーダ
54を経て熱分解反応器55に供給される。この熱分解
反応器55は例えば横型回転ドラムが用いられ、図示し
ないシール機構によりその内部は低酸素雰囲気に保持さ
れると共に、燃焼器である燃焼溶融炉63の後流側に配
置された熱交換器68により加熱された加熱空気がライ
ンL1から供給される。
【0013】この加熱空気により熱分解反応器55内に
供給された廃棄物aは、300〜600℃に、通常は4
50℃程度に加熱される。これによって、この廃棄物a
は熱分解され、熱分解ガスG1と、主として不揮発性の
熱分解残留物bとを生成する。そして、この熱分解反応
器55内で生成された熱分解ガスG1と熱分解残留物b
とは排出装置56により分離され、熱分解ガスG1は、
熱分解ガス配管であるラインL2を経て燃焼溶融炉63
のバーナ62に供給される。
【0014】熱分解残留物bは、廃棄物aの種類によっ
て種々異なるが、日本国内の都市ごみの場合、本発明者
等の知見によれば、 大部分が比較的細粒の可燃分 10〜60% 比較的細粒の灰分 5〜40% 粗粒金属成分 7〜50% 粗粒瓦礫、陶器、コンクリート等 10〜60% より構成されていることが判明した。
【0015】このような成分を有する熱分解残留物b
は、450℃程度の比較的高温で排出されるため、冷却
装置57により80℃程度に冷却され、分離装置58に
導かれ、ここで燃焼性成分cと不燃焼性成分dに分離さ
れる。分離装置58は、例えば磁選式、遠心式又は風力
選別式の公知の分別機が使用される。このように不燃焼
性成分dが分離、除去された燃焼性成分cは、粉砕機6
0に供給される。粉砕機60はロール式、チューブミル
式、ロッドミル式、ボールミル式等が適当で、被処理廃
棄物の性状により適宜選択される。
【0016】そして、この粉砕機60において燃焼性成
分cは、好ましくは全て1mm以下に粉砕され、この粉
砕された燃焼性成分cは、ラインL3を経て燃焼溶融炉
63のバーナ62に供給される。一方、送風機61によ
りラインL4から供給された燃焼用空気及び熱分解ガス
1と燃焼性成分cとは燃焼溶融炉63内で1300℃
程度の高温域で燃焼され、この燃焼により燃焼性成分c
の比較的細粒の灰分より発生した燃焼灰は溶融し溶融ス
ラグfを生成する。
【0017】不燃焼性成分dはコンテナ59に貯留され
る。不燃焼性廃棄物eはラインL5を介して燃焼溶融炉
63のなるべく下の方に供給される。この際、不燃焼性
廃棄物eは、燃焼及び溶融効率を向上させるために1m
m以下の微粉粒体とされ、且つ加熱されるのが好まし
い。そのため、ラインL5中に設けられた破砕機、粉砕
機64及び加熱器65を設けて破砕、粉砕及び加熱等の
処理をされて燃焼溶融炉63に供給されるのがよい。そ
のため、燃焼溶融炉63の後流側に配置された熱交換器
68により加熱された加熱空気が、ラインL8を介して
加熱器65へ供給されるようになっている。
【0018】さらに、不燃焼性廃棄物eは、燃焼溶融炉
63内で溶融されてスラグgとなって燃焼灰による溶融
スラグfと混合され、スラグ排出口66から水槽67中
に落下し水砕スラグとされる。水砕スラグは図示してい
ない装置により所定の形状にブロック化されるか又は粒
状に形成され、建材又は舗装材等として再利用すること
が出来る。この場合において不燃焼性廃棄物eは必要に
応じて溶融させることなく溶融スラグf中に混入させて
もよい。
【0019】このような廃棄物処理装置の燃焼溶融炉6
3で発生した燃焼排ガスG2は、熱交換器68で熱回収
され、さらに、ラインL6から廃熱ボイラ69により熱
回収された後、第1の排ガス処理器71によりダスト7
2を集塵した後、第2の排ガス処理器73で脱塩・脱硫
され、脱塩残渣74を排出した後、低温のクリーンな排
ガスG3となり、誘引送風機75を経て煙突76から大
気へ放出される。また、排ガスG3の一部は、送風機7
7によりラインL7を介して冷却装置57に供給され
る。第1の排ガス処理器71で補集されたダスト72
は、ラインL9により燃焼溶融炉63へ戻され、溶融し
てスラグ内に混入される。なお、廃熱ボイラ69で発生
させた蒸気は、発電機70の蒸気タービンへ送られて仕
事をし、また、一部はラインL6により加熱器65へ送
られる。
【0020】そして、本実施形態では、第2の排ガス処
理器73の前段で、排ガス中の塩化水素を除去する脱塩
剤として、粉砕したナトリウム系脱塩剤78を供給する
ようにしたので、第2の排ガス処理器73からの脱塩残
渣は、塩化ナトリウムとなって排出される。そのため、
脱塩残渣中の塩の回収が効率的であり、回収される塩化
ナトリウムが、従来の塩化カルシウムに比較して、リサ
イクル等の再利用が可能であり、有効利用の幅がはるか
に大きい。また、乾式処理のため、排水による環境汚染
の恐れも全くない。
【0021】
【発明の効果】上述のとおり本発明によれば、廃棄物等
の燃焼により生じる排ガス中の塩化水素の乾式除去方法
において、ナトリウム系脱塩剤を用いることにより、脱
塩残渣の有効利用の幅を拡げ、リサイクル等の再利用の
幅が拡がる。なお、本発明は、従来の一般的なごみ焼却
炉でも、熱分解反応器による廃棄物処理系でも、いずれ
を問わず適用可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態を説明するための構成図で
ある。
【図2】本発明の別の実施形態を説明するための構成図
である。
【図3】各種脱塩剤の排ガス温度に対するHCl平衡濃
度を示す図である。
【図4】本発明の排ガス中の塩化水素の乾式除去方法を
適用した廃棄物処理装置の一実施形態を示す系統図であ
る。
【符号の説明】
10 排ガス流路 11 第1の排ガス処理手段 12 排ガス流路 13 第2の排ガス処理手段 15 ナトリウム系脱塩剤 17 供給路 18 誘引送風機 19 空気 20 灯油 21 煙突 22 ナトリウム系の脱塩残渣 30 一般的なごみ焼却炉 31 ボイラ 32 熱交換器 33 第1集塵器 34 第2集塵器 35 脱塩剤 37 脱塩残渣 38 煙突 50 廃棄物処理装置 51 第1のコンベア 52 破砕機 53 第2のコンベア 54 スクリューフィーダ 55 熱分解反応器 56 排出装置 57 冷却装置 58 分離装置 59 コンテナ 60 粉砕機 61 送風機 62 バーナ 63 燃焼溶融炉 64 破砕・粉砕機 65 加熱器 66 スラグ排出口 67 水槽 68 熱交換器 69 廃熱ボイラ 70 発電機 71 第1の排ガス処理器 72 ダスト 73 第2の排ガス処理器 74 脱塩残渣 75 誘引送風機 76 煙突 77 送風機 78 ナトリウム系脱塩剤 a 廃棄物 b 熱分解残留物 c 燃焼性成分 d 不燃焼性成分 e 不燃焼性廃棄物 f 溶融スラグ g スラグ G1 熱分解ガス G2 燃焼排ガス G3 排ガス L1 加熱空気ライン L2 熱分解ガスライン L3 燃焼性成分供給ライン L4 燃焼用空気供給ライン L5 不燃焼性廃棄物供給ライン L6 排ガスライン L7 排出ガス再循環ライン L8 加熱空気供給ライン L9 ダスト循環ライン L10 ばい塵供給ライン

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 廃棄物等の焼却炉から排出される排ガス
    中の塩化水素を、ナトリウム系の脱塩剤により除去する
    ことを特徴とする排ガス中の塩化水素の乾式除去方法。
  2. 【請求項2】 前記ナトリウム系脱塩剤は、重炭酸ナト
    リウム(別名・重曹:NaHCO3)、または炭酸ナト
    リウム(別名・ソーダ灰:Na2CO3)等の粒径150
    μm以下の脱塩剤である請求項1に記載の排ガス中の塩
    化水素の乾式除去方法。
  3. 【請求項3】 廃棄物等の焼却炉から排出される排ガス
    中の塩化水素を、粒径が2〜70μmの重曹に、前記重
    曹の20重量%以下のSi系の固結防止剤を混合した前
    記ナトリウム系脱塩剤により除去することを特徴とする
    排ガス中の塩化水素の乾式除去方法。
  4. 【請求項4】 焼却炉からの排ガス中の有害物質を、第
    1の集塵器でダストを除去した後に、第2の集塵器で除
    去する方法において、請求項1〜3のうちいずれかに記
    載の方法により、排ガス中の塩化水素を除去することを
    特徴とする排ガス中の塩化水素の乾式除去方法。
  5. 【請求項5】 廃棄物を熱分解して熱分解ガスと主とし
    て不揮発性成分からなる熱分解残留物とを生成する熱分
    解反応器と、前記熱分解残留物を燃焼性成分と不燃焼性
    成分とに分離した後に、前記熱分解ガスと前記燃焼性成
    分とを供給し、燃焼させて溶融スラグおよび排ガスを排
    出する燃焼溶融炉とを備え、前記排ガスからダストを除
    去する第1の排ガス処理手段と、前記第1の排ガス処理
    手段で処理した排ガスの脱塩および脱硫を行う第2の排
    ガス処理手段とを備えた廃棄物処理装置において、前記
    第2の排ガス処理手段は、請求項1、2または3に記載
    の方法により、前記排ガス中の塩化水素を除去すること
    を特徴とする廃棄物処理装置。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010201428A (ja) * 1999-09-09 2010-09-16 Asahi Glass Co Ltd ガスの処理方法

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JP2010201428A (ja) * 1999-09-09 2010-09-16 Asahi Glass Co Ltd ガスの処理方法

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