JP4258880B2 - 粘着シート - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、耐熱性を有する粘着シートに関し、例えば、製鋼工場における連鋳片、分塊工場におけるスラグ、ビレット、太物材、細物材など、150℃以上の高温物体に貼着して使用する粘着シートに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
粘着シートは商業用、事務用、工程管理用、物流管理用、家庭用等として広範囲に至ってラベル、ステッカー、ワッペン、配送伝票等の形で使用されている。この粘着シートの一般的構成を説明すると、表面基材と剥離シートとの間に粘着剤をサンドイッチにした状態のものであり、表面基材としては紙、フォイル、あるいはフィルム等が使用される。また、剥離シートとしてはグラシン紙のような高密度原紙、クレーコート紙、クラフト紙や上質紙等にポリエチレン等の樹脂フィルムをラミネートしたポリラミ原紙、あるいはクラフト紙や上質紙等にポリビニルアルコール、澱粉等の水溶性高分子等と顔料とを主成分とする塗被層を設けた樹脂コーティング原紙等にシリコーン化合物やフッ素化合物の如き剥離剤を塗布したものが用いられる。そして、粘着剤としてはゴム系、アクリル系、ビニルエーテル系等のエマルジョン、溶剤ないしは無溶剤型の各種粘着剤が使用される。
【0003】
一方、これら粘着シートのうち、耐熱性を有する粘着シートとしては特開昭63−265988号公報に提案されているようなアクリル系低温自己架橋型粘着剤又は低温型架橋剤を含有したアクリル系粘着剤に高温型架橋剤を添加混合した粘着剤を金属箔の少なくとも一面に塗布した粘着シートや特開昭63−256678号公報に提案されているような耐熱性を有するフィルム、シリコーン粘着剤、親水性フィルムを積層した粘着シートが使用されてきたが、150℃以上の高温である鋼材にラベルを貼着した場合、粘着剤の流動性が大きくなり過ぎラベルが剥がれてしまうという問題があった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明者等は、このよう問題を解決するために、研究を行った結果、表面基材、粘着剤層、剥離シートが積層されてなる粘着シートにおいて、粘着剤層中に、融点が200℃以上または熱変形温度が150℃以上である合成樹脂粉末を含有することを特徴とする新規な耐熱性粘着シートを見出した(特願平7−331812号)。しかし、かかる粘着シートでは、製造時における粘着剤塗液が不安定であることが判明した。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明は、表面基材、粘着剤層、剥離シートが積層されてなる粘着シートにおいて、融点が200℃以上または熱変形温度が150℃以上である合成樹脂粉末を内包したマイクロカプセルを粘着剤層中に含有せしめたことを特徴とする耐熱性を有する粘着シートである。
【0006】
【発明の実施の形態】
本発明の粘着シートを構成する表面基材としては、耐熱性を有するシート状基材であれば特に限定されないが、芳香族ポリアミド等のポリアミド系樹脂フィルム、ポリイミド樹脂、ビスマレイミド・トリアジン樹脂、ポリアミドイミド樹脂、ポリアミドビスマレイミド樹脂等のポリイミド系樹脂フィルム、エポキシ樹脂、ポリアセタール樹脂、ポリフェニレンオキサイド樹脂、変成ポリフェニレンオキサイド樹脂、ポリエーテルエーテルケトン樹脂、ポリエーテルサルホン樹脂、ポリサルホン樹脂等のポリエーテル系樹脂フィルム、ポリエチレンテレフタレート樹脂、ポリブチレンテレフタレート樹脂、ポリアリレート樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリオキシベンゾエート樹脂等のポリエステル系樹脂フィルム、金属箔、金属ホイル等が挙げられる。中でも、基材の耐熱性、フィルムへの加工性等を考慮するとポリイミド樹脂、ビスマレイミド・トリアジン樹脂、ポリアミドイミド樹脂、ポリアミドビスマレイミド樹脂等のポリイミド系樹脂が好ましい。なお、表面基材には、顔料等の塗工層を設け、バーコード等の印字層を設けることは、好ましい実施態様の一つである。
【0007】
印字層は、顔料と高分子樹脂バインダーを主成分とする層である。顔料としては、無機あるいは有機顔料で、無機顔料としては、例えば珪酸、酸化マグネシウム、酸化カルシウム、ケイソウ土、炭酸亜鉛、酸化亜鉛、硫化亜鉛、タルク、カオリン、重質・軽質あるいは合成の炭酸カルシウム、酸化チタン、シリカ、フッ化リチウム、硫酸バリウム、アルミナ、ジルコニア、リン酸カルシウム、天然或いは合成の膨潤性あるいは非膨潤性のマイカ等が挙げられる。有機顔料としては、ポリスチレン、ポリメチルスチレン、ポリメトキシスチレン、ポリ塩化ビニル、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニリデン、ポリメチルメタクリレート等が挙げられる。これらの中から選択された少なくとも1種以上が適用されるが、特に限定されるものではない。また、顔料は中空多孔質あるいは非中空多孔質状態であってもよい。さらに、前記顔料は、樹脂に対する分散性を良くするために表面にグリシジル、メチロール基等の官能基を付加させる等の処理が施されてもよい。
【0008】
顔料の平均粒子径は、0.1〜25μm、好ましくは1.0〜10μmの範囲にあるものが取り扱い性、塗工性等の点で好ましい。また、顔料の印字層中の含有量は、0.1〜70重量%が好ましく、5〜50重量%がより好ましい。含有量が0.1重量%未満では隠蔽性が不十分となり、70重量%を越えると印字層と合成樹脂フィルム基材との密着性が低下し易い。
【0009】
高分子バインダーとしては、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂より選択され、公知の溶媒に可溶な樹脂であって、親水性基あるいは親水性成分の少ないものが印字層の耐水性、耐湿性等の点で好ましく、例えばアクリル系、ビニル系、ウレタン系、エポキシ系、ポリエステル系、ポリプロピレン系、メラミン系、ポリカーボネート系、ポリブチラール系、ポリエーテルサルホン系等およびこれらの共重合体や混合物などが挙げられる。中でも印字層の耐水性、耐溶剤性、耐熱性、耐磨耗性、機械強度等から熱硬化性樹脂の使用が好ましく、さらには公知の架橋剤の併用で架橋化のはかれるものがより好ましい。なお、有機溶媒としては、例えば、アルコール系、カルボン酸エステル系、ケトン系、脂肪族炭化水素、脂環式あるいは芳香族炭化水素系およびこれらの混合系が挙げられ、塗布性等に影響を及ばさないものの選択が好ましい。
【0010】
印字層の密着性、耐溶剤性、耐熱性をより良好にするために、印字層に架橋剤を含有させることが好ましい。架橋剤とは、高分子樹脂バインダーに存在する官能基、例えばヒドロキシル基、カルボキシル基、グリシジル基、アミド基等と架橋反応し、最終的には三次元網状構造を有する印字層とするための架橋剤であれば特に限定しないが、代表例としては、メチロール化あるいはアルキロール化した尿素系、メラミン系、アクリルアミド系、ポリアミド系樹脂、およびエポキシ化合物、イソシアネート化合物、アジリジン化合物等を挙げることができる。
【0011】
これらの架橋剤は、単独、場合によっては2種以上併用してもよい。添加する架橋剤の量は、架橋剤の種類によって適宜選択されるが通常は高分子樹脂の固形分100重量部に対し、0.01〜50重量部が好ましく、0.1〜30重量部がより好ましい。また、架橋剤は架橋触媒を併用するとより架橋が進むため、更に好ましい。架橋触媒としては、塩類、無機物質、有機物質、酸物質、アルカリ物質等公知のものを用いることができる。添加する架橋触媒の量は、高分子樹脂の固形分100重量部に対し0.001〜10重量部、好ましくは0.1〜5重量部である。架橋剤を加えた高分子樹脂は、フィルム基材に塗布後、加熱、紫外線、電子線等によって架橋されるが、通常は加熱による方法が一般的である。
【0012】
また、本発明の粘着シートにおいて、粘着剤層に使用される粘着剤は、(メタ)アクリル酸エステル共重合体系樹脂、ゴム系樹脂、ポリビニルエーテル系樹脂、ポリウレタン系樹脂、シリコーン系樹脂等に耐熱性を有する合成樹脂粉末を添加したものであるが、耐熱性を考慮するとシリコーン系粘着剤が好ましい。
【0013】
シリコーン系粘着剤については特に限定はなく、例えばシリコーンゴムとシリコーンレジンを硬化させた物が用いられる。シリコーン系粘着剤の硬化機構には、▲1▼過酸化物による加硫反応を利用したもの、▲2▼ヒドロシリル化反応を利用したもの、▲3▼脱水素反応を利用したもの、▲4▼湿気硬化反応を利用したものが挙げられるが、主に▲1▼と▲2▼の反応を利用したものが使用される。
【0014】
過酸化物による加硫反応を利用したシリコーン系粘着剤の具体例としては、信越化学工業社製のKR−101−10,KR−100,KR−120,KR−130,KR−109,KR−108−60,X−40−125−1,X−40−127,X−40−128,X−40−3037や、東レ・ダウコーニング・シリコーン社製のトレファームSH4280PSA,SH4282PSA,SE4200,BY24−717,BY24−715,Q2−7735等があげられる。
【0015】
ヒドロシリル化反応を利用したシリコーン系粘着剤の具体例としては、信越化学工業社製のKR−820,X−40−3004A,X−40−3004N,X−40−3023,X−40−3035,X−40−3068,X−40−3072,X−40−3080や、東レ・ダウコーニング・シリコーン社製のトレファームSD4564PSA,SD4560PSA,SD4565PSA,SD4566PSA,SD4567PSA,SD4574PSA,SD4570PSA,SD4575PSA,SD4576PSA,SD4577PSA,SD4584PSA,SD4580PSA,SD4585PSA,SD4586PSA,SD4587PSA,SD4581PSA,BY24−738,BY24−740,BX24−730,BX24−756等が挙げられる。
【0016】
本発明において、粘着剤層に含有せしめる合成樹脂粉末としては、融点が200℃以上および熱変形温度が150℃以上のいずれか一方を満足する耐熱性を有する合成樹脂粉末を使用する。
例えば、芳香族ポリアミド(融点:500℃)等のポリアミド系樹脂、ポリイミド樹脂(熱変形温度:300℃)、ビスマレイミド・トリアジン樹脂(熱変形温度:280℃)、ポリアミドイミド樹脂(熱変形温度:270℃)、ポリアミドビスマレイミド樹脂(熱変形温度:320℃)等のポリイミド系樹脂、エポキシ樹脂(熱変形温度:150℃)、ポリアセタール樹脂(熱変形温度:170℃)、ポリフェニレンオキサイド樹脂(熱変形温度:150℃)、変成ポリフェニレンオキサイド樹脂(熱変形温度:160℃)、ポリエーテルエーテルケトン樹脂(融点:334℃,熱変形温度:152℃)、ポリエーテルサルホン樹脂(熱変形温度:200℃)、ポリサルホン樹脂(熱変形温度:175℃)等のポリエーテル系樹脂、ポリブチレンテレフタレート樹脂(融点:225℃)、ポリアリレート樹脂(熱変形温度:175℃)、ポリカーボネート樹脂(熱変形温度:155℃)、ポリオキシベンゾエート樹脂(熱変形温度:160℃)等のポリエステル系樹脂等である。
これらの耐熱性を有する合成樹脂のうち、耐熱性、粉砕適性を考慮するとポリイミド樹脂、ビスマレイミド・トリアジン樹脂、ポリアミドイミド樹脂、ポリアミドビスマレイミド樹脂等のポリイミド系樹脂が好ましい。
【0017】
本発明は、このような合成樹脂粉末をマイクロカプセルに内包した状態で粘着剤層に含有せしめることが特徴である。マイクロカプセル中に内包させることにより、粘着剤塗液の安定性が持続する。また、融点が200℃未満であり、且つ熱変形温度が150℃未満の合成樹脂粉末を用いた場合、高温物体に貼付した際に接着力が不十分となってしまう。恐らく、高温物体に貼着した際に、融点が200℃以上、または熱変形温度が150℃以上の条件を満足するような合成樹脂粉末が可塑化され、接着剤的に作用しているのではないかと思われる。
【0018】
該合成樹脂粉末の添加量は、使用する粘着剤によって一概に言えないが、シリコーン系粘着剤の場合、粘着剤100重量部に対して10〜200重量部、好ましくは50〜150重量部である。因みに、添加量が10重量部未満であると耐熱性の効果が少なく、逆に、200重量部を越えると粘着シートの接着力が低下し過ぎるため好ましくない。
【0019】
マイクロカプセルとしては、各種公知の方法で調製でき、特に限定されるものではないが、例えば、ゼラチン等を使用したコアセルベーション法や合成高分子系を使用したin−situ法や界面重合法がある。コアセルベーション法では油滴をゼラチン、アラビアゴム、カゼイン、アルブミン等の親水性の含窒素化合物を水中で乳化し、pH調製、濃度調製により、コアセルベーションを起こさせ冷却、硬化させて製造する。
【0020】
in−situ重合法では、尿素−ホルマリン樹脂、メラミン−ホルマリン樹脂、メラミン−尿素−ホルマリン樹脂等のアルデヒド樹脂をカプセル壁膜として用いる方法が挙げられ、一般的には尿素、チオ尿素、アルキル尿素、エチレン尿素、アセトグアナミン、メラミン、グアニジン、ビューレット、シアナミド等の少なくとも1種のアミン類と、ホルマリン、アセトアルデヒド、パラホルムアルデヒド、ヘキサメチレンテトラミン、グルタールアルデヒド、グリオキザール、フルフラール等の少なくとも1種のアルデヒド類、あるいはそれらを縮合して得られる初期縮合物等を用いてカプセルが製造される。
【0021】
また、界面重合法では、抽出の界面でポリウレタン樹脂、ポリウレア樹脂、ポリアミド樹脂等を生成させる方法が例示され、一般的には、多価イソシアネートと水、多価イソシアネートとポリオール、イソチオシアネートとポリオール、多価イソシアネートとポリアミン、イソチオシアネートとポリアミン等を使用した界面重合法によって合成カプセルが製造される。
【0022】
さらに、マイクロカプセルに内包される合成樹脂粉末は、単品でもよくまた複数組み合わせてもよく、不揮発性の油とともに含有してもよい。合成樹脂粉末を内包したマイクロカプセルの大きさは通常1〜100μm、好ましくは1〜20μmの範囲である。なお、合成樹脂粉末の平均粒子径としては、0.1〜50μmのものが適宜使用できる。
【0023】
本発明の耐熱性粘着シートは、通常の粘着シートを製造する方法、即ち、剥離シートの剥離剤表面上に粘着剤を塗布、乾燥して粘着剤層を設け、次いで、上記表面基材を貼り合わす方法、あるいは表面基材に粘着剤を塗布、乾燥して粘着剤層を設け、剥離シートを貼り合わす方法により製造することができる。
【0024】
この場合の剥離シートの基材としては、グラシン紙の如き高密度原紙、クレーコート紙、クラフト紙または上質紙等に、例えばカゼイン、デキストリン、澱粉、カルボキシメチルセルロース、メチルセルロース、エチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ポリビニルアルコール、スチレン−ブタジエン共重合体、メチルメタクリレート−ブタジエン共重合体、エチレン−塩化ビニル共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、アクリル酸エステル共重合体等の天然、または合成樹脂と顔料とを主成分とした目止め層を設けた剥離基材、または、クラフト紙または上質紙等にポリエチレン等をラミネートしたポリラミ紙、またはポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート等のフィルム等に水、溶剤型あるいは無溶剤型のシリコーン樹脂、フッ素樹脂、フルオロシリコーン樹脂等を乾燥重量で0.05〜3g/m2 程度塗布後、熱硬化、或いは電離放射線硬化等によって剥離剤層を形成したものが使用される。
なお、剥離剤を塗布する塗布装置としては、特に限定されるものではないが、例えば、バーコーター、ダイレクトグラビアコーター、オフセットグラビアコーター、エアナイフコーター、多段ロールコーター等が適宜使用される。
【0025】
粘着剤を塗布する塗布装置としては、例えばロールコーター、ナイフコーター、バーコーター、ダイコーター、コンマコーター、リップコーター、リバースグラビアコーター、バリオグラビアコーター等が適宜使用される。そして、粘着剤の塗布量は、乾燥重量で5〜100g/m2 程度の範囲で調節される。因みに、5g/m2 未満では、得られる粘着シートの接着性能が不十分となり、一方100g/m2 を越えると粘着シートの貼り合わせ際に粘着剤がはみ出したり、剥離時に凝集破壊の原因となるおそれがある。
【0026】
【実施例】
以下に実施例を挙げて本発明をより具体的に説明するが、勿論本発明はそれらに限定されるものではない。尚、例中の部、重量、割合、塗布量等は特に断らない限り、全て固形分重量で示すものである。
【0027】
実施例1
(合成樹脂粉末を内包したマイクロカプセルの調製)
酸処理ゼラチン4.5重量部を水115重量部に十分溶解する。これにポリイミド系樹脂粉末(商品名「LARC−TPI #1500」,三井東圧化学株式会社製)(熱変形温度:280℃)20重量部、ユーカリ油10重量部を添加し、40℃で乳化した。次に、40℃のアラビアゴム10%水溶液60重量部を加え、更に、40℃の温水30重量部を添加した後、酢酸でpH4.0に調製し、5℃まで冷却した。
さらに、10%ホルマリン水溶液を8.4重量部加えた後、水酸化ナトリウムでpH10に調製し硬化させた。得られたマイクロカプセル液を噴霧乾燥し、平均粒子径11μm、壁膜含有量15%のマイクロカプセルを得た。
【0028】
(粘着剤塗液の製造)
ヒドロシリル化反応を利用したシリコーン系粘着剤(商品名「トレファームBX24−730」,東レ・ダウコーニング・シリコーン株式会社製)100重量部(濃度60%)、白金触媒(商品名「NC25」、東レ・ダウコーニング・シリコーン株式会社製)1重量部、上記合成樹脂粉末を内包したマイクロカプセル80重量部、トルエン100重量部を混合して粘着剤塗液を得た。得られた粘着剤塗液は安定したものであった。
【0029】
(粘着シートの製造)
ポリイミドフィルム(商品名「カプトン200H」,東レ・デュポン株式会社製,厚さ50μm)を表面基材として用い、これに、上記粘着剤を乾燥重量で60g/m2 となるようにコンマコーターで塗布し、150℃・3分間乾燥させた後、ポリエチレンテレフタレート製剥離フィルム(商品名「セラピールBK#50」,東レ株式会社製)と貼り合わせ、粘着シートを得た。
【0030】
実施例2
(表面基材の製造)
ポリエーテル系樹脂フィルム(商品名「スミライトFS−1100」,住友ベークライト株式会社製,厚さ50μm)の表面に、熱架橋型アクリル樹脂(商品名「コータックスLH−613」,東レ株式会社製)100重量部と酸化チタン15重量部よりなる印字層用塗液をグラビアコーターで乾燥重量10g/m2となるように塗布し、120℃,2分間乾燥させて表面基材を得た。
【0031】
(粘着シートの製造)
上記の表面基材を用いた以外は実施例1と同様にして粘着シートを得た。
【0032】
比較例1
(粘着剤塗液の製造)
実施例1の粘着剤塗液の製造において、合成樹脂粉末を内包したマイクロカプセル80重量部に代えてポリイミド系樹脂粉末(商品名「LARC−TPI #1500」,三井東圧化学株式会社製)(熱変形温度:280℃)を80重量部用いて粘着剤塗液を得た。得られた粘着剤塗液は長期安定性に劣るものであった。
【0033】
(粘着シートの製造)
上記粘着剤塗液を用いた以外は実施例1と同様にして粘着シートを得た。
【0034】
このようにして得られた粘着シートについて、耐熱性と印字適性を下記のように評価を行い、結果を表1に示した。
【0035】
〔耐熱性〕
下記の耐熱性の試験を行い、評価基準に従って評価した。
<耐熱性の試験方法>
▲1▼ステンレス板をガスバーナーで400℃に加熱する。
▲2▼粘着シートを縦10cm、横5cmの大きさに切り、上記ステンレス板に貼り付け、2kgのローラーで10往復して圧着する。
▲3▼25℃まで放冷し、粘着シートの浮き・剥がれを観察する。
<評価基準>
◎:全く粘着シートの浮き・剥がれが発生しない
○:粘着シートの浮き・剥がれがほとんど発生しない
△:粘着シートの浮き・剥がれが若干発生するが、実用上問題ないレベル
×:粘着シートの浮き・剥がれが著しく、実用性がない
【0036】
〔印字適性〕
日本電気株式会社製シリアルプリンター(商品名「PC−PR201U)を用い、文字パターンをファブリックリボン(商品名「OAR−NF−2」,パイロット株式会社製)で印字し、印刷適性として印字品質およびインク吸収性を総合的に評価し、以下の如く判定した。なお、印字品質は肉眼により評価し、インク吸収性は印字直後の文字パターンを指で5回往復して擦り、インクによる印字層の汚れ具合を評価した。
<評価基準>
○:印字品質、インク吸収性が共に優れている。
△:印字品質、インク吸収性が若干劣るが、実用上問題のないレベル。
×:印字品質、インク吸収性が著しく劣り、実用上問題となるレベル。
【0037】
【表1】
Figure 0004258880
【0038】
【発明の効果】
本発明の粘着シートは、製鋼工場における連鋳片、分塊工場におけるスラグ、ビレット、太物材、細物材に150℃以上の高温でラベル貼着しても剥離することがない優れた耐熱性を有する粘着シートであり、粘着剤塗液も安定したものであた。

Claims (4)

  1. 表面基材、粘着剤層、剥離シートが積層されてなる粘着シートにおいて、融点が200℃以上または熱変形温度が150℃以上である合成樹脂粉末を内包したマイクロカプセルを粘着剤層中に含有せしめたことを特徴とする耐熱性を有する粘着シート。
  2. 粘着剤がシリコーン系粘着剤である請求項1記載の耐熱性を有する粘着シート。
  3. 合成樹脂粉末がポリアミド系樹脂、ポリイミド系樹脂、ポリエーテル系樹脂、ポリエステル系樹脂から選択される少なくとも1種である請求項1または2記載の耐熱性を有する粘着シート。
  4. 表面基材がポリアミド系樹脂フィルム、ポリイミド系樹脂フィルム、ポリエーテル系樹脂フィルム、ポリエステル系樹脂フィルムから選択される少なくとも1種である請求項1〜3のいずれか一項に記載の耐熱性を有する粘着シート。
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