JP4204411B2 - 熱転写記録用受容紙 - Google Patents
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Description
しかし、プラスティックフィルムを受容体として用いた場合は価格が高価であり使用範囲が限定されてしまうという問題が生じており、また上質紙、中質紙などの天然繊維紙を受像体として用いたラベルは、熱可塑性高分子化合物を主成分とするインク層を有する熱転写記録媒体を用いたときにはインクの熱転写性、定着性が悪いという問題がある。
しかし、これらの方法を用いた場合、充分な記録画像の耐有機溶剤性、耐摩擦性、耐水性が得られず、また、これらの方法で得られた受容体の裏面に粘着剤層を設けラベルとして使用した場合は、支持体、受容層が有機溶剤、水に対するバリアー性を有さないため、有機溶剤や水により裏面の粘着付与層の粘着性が低下してしまいラベルとしての機能をなくしてしまうという問題がある。
また、層の耐溶剤性を得るために、特許文献2には支持体と受容層の間に重合度50〜450のポリビニールアルコールの中間層を設けることが提案されており、また、特許文献3には18〜80モル%の疎水基を有するポリビニールアルコールの中間層を設けるものが提案されている。
また、18〜80モル%の疎水基を有するポリビニールアルコールの中間層を設ける方法においては、その疎水基の含有量が多くなるつれ耐有機溶剤性が低下し、含有量が少ないと耐水性が低下するという欠点があり、この方法では充分な耐有機溶剤性と耐水性を得ることができないという問題がある。
また上記課題は、本発明の(7)「紙支持体上に熱により溶融または軟化したインクを受容する受容層を有し、これとは反対面に粘着付与層を設けた熱転写記録用受容紙ラベルにおいて、前記紙支持体と受容層の間、又は紙支持体と粘着付与層との間に、水性樹脂とその硬化剤とを主成分とする中間層が設けられ、前記受容層を形成する製造工程において、エマルジョン樹脂を含有した受容層形成液を支持体紙上に塗工後、受容層液塗工面の温度を前記エマルジョン樹脂のMFT(最低造膜温度)以上とする工程を設けて製造されることを特徴とする熱転写記録用受容紙」、(8)「ガラス転移温度が45℃以上であるエマルジョン樹脂を少なくとも受容層形成液中に含有することを特徴とする前記第(7)項に記載の熱転写記録用受容紙」、(9)「前記エマルジョン樹脂として、少なくともポリエステル系、ウレタン系から選ばれる1種類以上のエマルジョン樹脂を受容層中に含有することを特徴とする前記第(7)項又は第(8)項に記載の熱転写記録用受容紙」、(10)「前記インク受容層中に中空率が50%以上である中空粒子を含有することを特徴とする前記第(7)項乃至第(9)項のいずれかに記載の熱転写記録用受容紙」、(11)「前記受容層表面が王研式平滑度500秒以上であることを特徴とする前記第(7)項乃至(10)項のいずれかに記載の熱転写記録用受容紙」、(12)「前記中間層の水性樹脂がポリビニールアルコール/または変性ポリビニールアルコール樹脂であることを特徴とする前記第(7)乃至(11)項のいずれかに記載の熱転写記録用受容紙」により達成される。
本発明において、紙支持体に好ましく用いられる原紙は、木材パルプと填料を主成分として構成される。木材パルプとしては、LBKP、NBKP等の化学パルプ、GP、PGW、RMP、TMP、CTMP、CMP、CGP等の機械パルプ、DIP等の古紙パルプ等のパルプを含み、必要に応じて従来公知の顔料やバインダー及びサイズ剤や定着剤、歩留まり向上剤、カチオン化剤、紙力増強剤等の各種添加剤を1種以上用いて混合し、長網抄紙機、円網抄紙機、ツインワイヤ抄紙機等の各種装置で支持体の製造が可能であり、酸性、中性、アルカリ性で抄造できる。また、該原紙は、金属ロールと合成樹脂ロールからなるカレンダー装置をオンマシン処理しても良い。その際、オフマシン処理しても良く、処理後に、更にマシンカレンダー、スーパーカレンダー等でカレンダー処理を施して平坦性をコントロールしても良い。
また、離型紙を必要としない熱活性タイプの粘着剤、例えば熱可塑性樹脂と固体可塑剤とからなる粘着付与層を設けることも可能である。
この中でもポリエステル系、ウレタン系を用いると、記録画像の耐有機溶剤性、耐水性、および受容紙の裏面に粘着付与層を設けたラベルとして用いる場合の耐有機溶剤性、耐水性が格段に優れるようになる。これはポリエステル系、ウレタン系樹脂は、有機溶剤、水に対する溶解度が極めて小さいためと考えられる。
ポリエステル系、ウレタン系樹脂の使用量は、層中樹脂の30〜100重量%が好ましく、より好ましくは40重量%以上である。
すなわち、皮膜強度が低い状態で中空粒子を含有させた場合には、印刷時のインク受理後の剥離過程で、受容層の成分が熱転写記録媒体側にもっていかれてしまう現象がみられた。さらにはこれを防ぐために受容層中に樹脂成分の含有量を増やそうとすると、中空粒子の含有量を少なくしなければならず、中空粒子を含有させる効果が少なくなってしまうといったことが起こった。しかし、受容層液塗工面の温度を前記エマルジョン樹脂のMFT以上とする工程を設けて製造することで、受容層の皮膜強度が向上でき、中空粒子を充分量含有させても、副作用のない印字が可能となった。なお、中空粒子の主成分はアクリル、スチレン、アクリル−スチレン、塩化ビニリデン等の耐有機溶剤性の高い樹脂から構成されることが好ましいが、これらに限定されるものではない。
受像層には、筆記性を良好にする、地肌の黄変を防止する、耐ブロッキング性を向上させるなどを目的として、顔料、蛍光増白剤、退色剤防止剤、滑剤などを添加しても構わない。
参考例1
基材として、坪量66g/m2の上質紙を用い、下記組成の受容層液をワイヤーバーコーティングにより乾燥後の塗布量が4.5g/m2となるように塗布、乾燥した。このときの受容層液塗工面の温度は最高で45℃であった。この後、キャレンダー処理を行ない表面受容層紙を得た。この表面の平滑度は300秒だった。
次いで、基材として表面にシリコン系離型剤を塗布してある坪量60g/m2のグラシン紙に下記組成の粘着付与層液をワイヤーバーコーティングにより乾燥後の塗布量が18.0g/m2となるように塗布、乾燥した後、粘着付与層と上記の表面受容層紙の裏面と張り合わせ参考例1の熱転写記録用ラベルを得た。
受容層液
スチレン−アクリル共重合樹脂水系エマルション 50部
(固形分30%、MFT35℃、Tg40℃)
シリカ 5部
水 20部
粘着付与層液
アクリル酸エステル共重合体水系エマルション(50%) 100部
基材として、坪量66g/m2の上質紙を用い、下記組成の受容層液をワイヤーバーコーティングにより乾燥後の塗布量が4.5g/m2となるように塗布、乾燥した。このときの受容層液塗工面の温度は最高で50℃であった。この後、キャレンダー処理を行ない表面受容層紙を得た。この表面の平滑度は250秒だった。
次いで、参考例1と同様の方法で、グラシン紙に粘着付与層液を塗布、乾燥した後、粘着付与層と上記の表面受容層紙の裏面と張り合わせ参考例2の熱転写記録用ラベルを得た。
受容層液
アクリル酸−メタクリル酸共重合樹脂水系エマルション 40部
(固形分40%、MFT40℃、Tg55℃)
シリカ 5部
水 20部
基材として、坪量66g/m2の上質紙を用い、下記組成の受容層液をワイヤーバーコーティングにより乾燥後の塗布量が4.5g/m2となるように塗布、乾燥した。このときの受容層液塗工面の温度は最高で65℃であった。この後、キャレンダー処理を行ない表面受容層紙を得た。この表面の平滑度は250秒だった。
次いで、参考例1と同様の方法で、グラシン紙に粘着付与層液を塗布、乾燥した後、粘着付与層と上記の表面受容層紙の裏面と張り合わせ参考例3の熱転写記録用ラベルを得た。
受容層液
スチレン−アクリル共重合樹脂水系エマルション 20部
(固形分45%、MFT0℃、Tg5℃)
ポリエステル樹脂水系エマルション 20部
(固形分40%、MFT40℃、Tg52℃)
シリカ 5部
水 20部
基材として、坪量66g/m2の上質紙を用い、下記組成の受容層液をワイヤーバーコーティングにより乾燥後の塗布量が4.5g/m2となるように塗布、乾燥した。このときの受容層液塗工面の温度は最高で95℃であった。この後、キャレンダー処理を行ない表面受容層紙を得た。この表面の平滑度は400秒だった。
次いで、参考例1と同様の方法で、グラシン紙に粘着付与層液を塗布、乾燥した後、粘着付与層と上記の表面受容層紙の裏面と張り合わせ参考例4の熱転写記録用ラベルを得た。
受容層液
アクリル酸−メタクリル酸共重合樹脂水系エマルション 20部
(固形分45%、MFT79℃、Tg85℃)
中空粒子 5部
(固形分50%、中空率50%、コア剤はスチレン−アクリル共重合体)
シリカ 5部
水 20部
基材として、坪量66g/m2の上質紙を用い、下記組成の受容層液をワイヤーバーコーティングにより乾燥後の塗布量が4.5g/m2となるように塗布、乾燥した。このときの受容層液塗工面の温度は最高で95℃であった。この後、キャレンダー処理を行ない表面受容層紙を得た。この表面の平滑度は800秒だった。
次いで、参考例1と同様の方法で、グラシン紙に粘着付与層液を塗布、乾燥した後、粘着付与層と上記の表面受容層紙の裏面と張り合わせ参考例5の熱転写記録用ラベルを得た。
受容層液
アクリル酸−メタクリル酸共重合樹脂水系エマルション 15部
(固形分45%、MFT79℃、Tg85℃)
ポリウレタン樹脂水系エマルション 15部
(固形分40%、MFT13℃、Tg26℃)
中空粒子 5部
(固形分50%、中空率50% コア剤はスチレン−アクリル共重合体)
シリカ 5部
水 20部
基材として、坪量66g/m2の上質紙を用い、表面に下記組成の中間層液をワイヤーバーコーティングにより乾燥後の塗布量が3.0g/m2となるように塗布、乾燥した。次いで、中間層上に下記組成の受容層液をワイヤーバーコーティングにより乾燥後の塗布量が4.5g/m2となるように塗布、乾燥した。このときの受容層液塗工面の温度は最高で95℃であった。この後、キャレンダー処理を行ない表面受容層紙を得た。この表面の平滑度は1200秒だった。
次いで、参考例1と同様の方法で、グラシン紙に粘着付与層液を塗布、乾燥した後、粘着付与層と上記の表面受容層紙の裏面と張り合わせ実施例1の熱転写記録用ラベルを得た。
中間層液
ジアルデヒドデンプン(5%水溶液) 20部
グリオキザール 5部
水酸化アルミニウム粉末 2部
水 73部
受容層液
アクリル酸−メタクリル酸共重合樹脂水系エマルション 15部
(固形分45%、MFT79℃、Tg85℃)
ポリウレタン樹脂水系エマルション 15部
(固形分40%、MFT13℃、Tg26℃)
中空粒子 10部
(固形分40%、中空率90%、
コア剤は塩化ビニリデン−メタクリル酸メチル共重合体)
シリカ 5部
水 20部
基材として、坪量66g/m2の上質紙を用い、表面に下記組成の中間層液をワイヤーバーコーティングにより乾燥後の塗布量が3.0g/m2となるように塗布、乾燥した。この乾燥物を40℃環境下に3時間放置し中間層を得た。次いで、中間層上に実施例1と同じ組成の受容層液をワイヤーバーコーティングにより乾燥後の塗布量が4.5g/m2となるように塗布、乾燥した。このときの受容層液塗工面の温度は最高で105℃であった。この後、キャレンダー処理を行ない表面受容層紙を得た。この表面の平滑度は700秒だった。
次いで、参考例1と同様の方法で、グラシン紙に粘着付与層液を塗布、乾燥した後、粘着付与層と上記の表面受容層紙の裏面と張り合わせ実施例2の熱転写記録用ラベルを得た。
中間層液
カルボキシ基変性ポリビニールアルコール(10%水溶液) 50部
ポリアミドエピクロヒドリン樹脂(12.5%水溶液) 10部
水酸化アルミニウム粉末 2部
水 81部
基材として、坪量66g/m2の上質紙を用い、表面に下記組成の中間層液をワイヤーバーコーティングにより乾燥後の塗布量が3.0g/m2となるように塗布、乾燥した。この乾燥物を40℃環境下に3時間放置し中間層を得た。次いで、中間層上に以下組成の受容層液をワイヤーバーコーティングにより乾燥後の塗布量が4.5g/m2となるように塗布、乾燥した。このときの受容層液塗工面の温度は最高で105℃であった。この後、キャレンダー処理を行ない表面受容層紙を得た。この表面の平滑度は700秒だった。
次いで、参考例1と同様の方法で、グラシン紙に粘着付与層液を塗布、乾燥した後、粘着付与層と上記の表面受容層紙の裏面と張り合わせ実施例3の熱転写記録用ラベルを得た。
中間層液
カルボキシ基変性ポリビニールアルコール(10%水溶液) 50部
ポリアミドエピクロヒドリン樹脂(12.5%水溶液) 10部
水酸化アルミニウム粉末 2部
水 81部
受容層液
アクリル酸−メタクリル酸共重合樹脂水系エマルション 19部
(固形分45%、MFT79℃、Tg85℃)
ポリウレタン樹脂水系エマルション 11部
(固形分40%、MFT13℃、Tg26℃)
中空粒子 10部
(固形分40%、中空率90%、
コア剤は塩化ビニリデン−メタクリル酸メチル共重合体)
シリカ 5部
水 20部
基材として、坪量66g/m2の上質紙を用い、下記組成の受容層液をワイヤーバーコーティングにより乾燥後の塗布量が4.5g/m2となるように塗布、乾燥した。このときの受容層液塗工面の温度は最高で45℃であった。この後、キャレンダー処理を行ない表面受容層紙を得た。この表面の平滑度は350秒だった。
次いで、参考例1と同様の方法で、グラシン紙に粘着付与層液を塗布、乾燥した後、粘着付与層と上記の表面受容層紙の裏面と張り合わせ比較例1の熱転写記録用ラベルを得た。
受容層液
アクリル酸−メタクリル酸共重合樹脂水系エマルション 15部
(固形分45%、MFT79℃、Tg85℃)
シリカ 5部
水 20部
基材として、坪量66g/m2の上質紙を用い、下記組成の受容層液をワイヤーバーコーティングにより乾燥後の塗布量が4.5g/m2となるように塗布、乾燥した。このときの受容層液塗工面の温度は最高で48℃であった。この後、キャレンダー処理を行ない表面受容層紙を得た。この表面の平滑度は350秒だった。
次いで、参考例1と同様の方法で、グラシン紙に粘着付与層液を塗布、乾燥した後、粘着付与層と上記の表面受容層紙の裏面と張り合わせ比較例2の熱転写記録用ラベルを得た。
受容層液
ポリ塩化ビニリデン樹脂水系エマルション 20部
(固形分42%、MFT53℃、Tg65℃)
中空粒子 5部
(固形分50%、中空率50% コア剤はスチレン−アクリル共重合体)
シリカ 5部
水 20部
基材として、坪量66g/m2の上質紙を用い、表面に下記組成の中間層液をワイヤーバーコーティングにより乾燥後の塗布量が3.0g/m2となるように塗布、乾燥した。次いで中間層上に下記組成の受容層液をワイヤーバーコーティングにより乾燥後の塗布量が4.5g/m2となるように塗布、乾燥した。このときの受容層液塗工面の温度は最高で35℃であった。この後、キャレンダー処理を行ない表面受容層紙を得た。この表面の平滑度は800秒だった。
次いで、参考例1と同様の方法で、グラシン紙に粘着付与層液を塗布、乾燥した後、粘着付与層と上記の表面受容層紙の裏面と張り合わせ比較例3の熱転写記録用ラベルを得た。
中間層液
ジアルデヒドデンプン(5%水溶液) 20部
グリオキザール 5部
水酸化アルミニウム粉末 2部
水 73部
受容層液
アクリル酸−メタクリル酸共重合樹脂水系エマルション 15部
(固形分45%、MFT38℃、Tg42℃)
中空粒子 10部
(固形分40%、中空率90%、
コア剤は塩化ビニリデン−メタクリル酸メチル共重合体)
シリカ 5部
水 20部
評価に用いた熱転写記録媒体の作成
片面に耐熱滑性層を設けた厚さ4.5μmのPETフィルムを基材とし、この基材の耐熱滑性層を設けた側とは反対の側に下記組成の剥離層液をワイヤーバーコーティングにより、乾燥後の塗布量が0.5g/m2となるように塗布、乾燥し剥離層済シートを得た。次いで下記組成のインク層液を、剥離層済シートの剥離層上に乾燥後の塗布量が1.2g/m2となるように塗布、乾燥し、熱転写記録媒体を作成した。
剥離層液
ポリエチレンワックス 10部
(ポリワックス850、東洋ペトロライト社製)
ブタジエンゴム 10部
(トルエン5%溶液、ボンRI−1、コニシ社製)
エチレン・酢酸ビニル樹脂 0.2部
(エバフレックスEV250、三井デュポン社製)
トルエン 79.8部
インク層液
カーボンブラック 5部
ポリエステル系樹脂 10部
(ニチゴーポリエスターTP295、日本合成化学社製)
カルナバワックス 4部
メチルエチルケトン 81部
熱転写記録用ラベルについて、以下の条件で印字を行なった。
印字条件
サーマルヘッド:部分グレーズ薄膜ヘッド(8dot/mm)
プラテン圧:150g/cm
記録媒体の引き剥がし角度:30°
引き剥がしトルク:200g
印字速度:100mm/s
印字後の熱転写記録媒体を観察し、受容層成分が熱転写記録用ラベル側から転写していないかどうかを目視にて確認した。
上記印字条件にて印字エネルギーは熱感度の印字エネルギー+1.0mj/mm2で(2・5)パラレルバーコードを印字して印字サンプルを得た。
その印字画像上にエタノールを充分滴下し、荷重200g/m2にて対物に綿布を用い100回擦り、その印字画像を下記の評価を行ない印字画像の耐エタノール性とした。
○:画像の破損が全くない
△:一部画像の破損がある
×:全体に画像の破損がある
2−2と同様の方法で印字サンプルを得た。
その印字サンプルを24時間水中に浸漬した後、印字画像を指で10回擦り、その印字画像を下記の評価を行ない印字画像の耐水性とした。
○:画像の破損が全くない
△:一部画像の破損がある
×:全体に画像の破損がある
2−2と同様の方法で印字サンプルを得た。そのサンプルの印字画像部を約1kgの荷重を掛けたペンスキャナーで、50cm/secの速度で1000回擦り、印字画像の破損の有無にて印字画像の耐摩擦性とした。
熱転写記録用ラベルを3インチ外径の紙管に巻き付け、この巻き付けたものを40℃で80%R.H.環境下に24時間保管した後、巻取りをほどき受容層面と接するグラシン紙との間に貼り付きがないかどうかを観察した。
○:貼り付きなし
△:ゆるやかな貼り付きあり。(手で引き剥がすことが容易にでき、引き剥がした跡が残らない)
×:貼り付きあり。(手で引き剥がすと引き剥がした跡が残る。)
参考例1〜5、実施例1,2、比較例1〜3で得られた熱転写記録用ラベルについて、粘着力の評価を行なった。
3−1.初期粘着力
熱転写記録用ラベルを2.5cm×10cmにカットし、裏面の離型紙を剥がし被着体(アルミニウム板)に貼り付けて、剥離角度180°、剥離速度300mm/minの条件で剥離させる。そのときの抵抗値を測定し初期接着力とした。
熱転写記録用ラベルを2.5cm×10cmにカットし、裏面の離型紙を剥がし、被着体(アルミニウム板)に貼り付けて、受容層表面にエチルアルコールを滴下して、2分後に3−1の方法と同様にして接着力を測定し、接着力の耐エチルアルコール性とした。
3−2のエタノールをガソリンにかえて同様にして接着力を測定し、接着力の耐ガソリン性とした。
3−2のエタノールを水にかえて同様にして接着力を測定し、接着力の耐水性とした。
Claims (6)
- 紙支持体上に熱により溶融または軟化したインクを受容する受容層を有し、これとは反対面に粘着付与層を設けた熱転写記録用受容紙ラベルにおいて、前記紙支持体と受容層の間、又は紙支持体と粘着付与層との間に、水性樹脂とその硬化剤とを主成分とする中間層が設けられ、前記受容層を形成する製造工程において、エマルジョン樹脂を含有した受容層形成液を支持体紙上に塗工後、受容層液塗工面の温度を前記エマルジョン樹脂のMFT(最低造膜温度)以上とする工程を設けて製造されることを特徴とする熱転写記録用受容紙。
- ガラス転移温度が45℃以上であるエマルジョン樹脂を少なくとも受容層形成液中に含有することを特徴とする請求項1に記載の熱転写記録用受容紙。
- 前記エマルジョン樹脂として、少なくともポリエステル系、ウレタン系から選ばれる1種類以上のエマルジョン樹脂を受容層中に含有することを特徴とする請求項1又は2に記載の熱転写記録用受容紙。
- 前記インク受容層中に中空率が50%以上である中空粒子を含有することを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の熱転写記録用受容紙。
- 前記受容層表面が王研式平滑度500秒以上であることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の熱転写記録用受容紙。
- 前記中間層の水性樹脂がポリビニールアルコール/または変性ポリビニールアルコール樹脂であることを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の熱転写記録用受容紙。
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