JP2003261840A - 粘着シート - Google Patents

粘着シート

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JP2003261840A
JP2003261840A JP2002061380A JP2002061380A JP2003261840A JP 2003261840 A JP2003261840 A JP 2003261840A JP 2002061380 A JP2002061380 A JP 2002061380A JP 2002061380 A JP2002061380 A JP 2002061380A JP 2003261840 A JP2003261840 A JP 2003261840A
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JP
Japan
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pressure
sensitive adhesive
adhesive sheet
layer
acid
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Application number
JP2002061380A
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English (en)
Inventor
Akira Kunihiro
明 國弘
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New Oji Paper Co Ltd
Original Assignee
Oji Paper Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 記録層の発色によって、証書類の偽造やキャ
ンペーンラベルなどの不正使用、梱包物が開封されたこ
とが容易に判断できる改ざん防止用粘着シートを提供す
る。 【解決手段】 表面基材、粘着剤層および剥離シートを
積層してなる粘着シートにおいて、表面基材上に、塩基
性染料を内包したマイクロカプセルと顕色剤とを含有す
る少なくとも一層の自己発色性感圧記録層を有し、かつ
該記録層側に粘着剤層を有することを特徴とする粘着シ
ート。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は粘着シートに関する
ものである。更に詳しくは、保証書、商品保証ラベルな
どの証書類、ラベルを集めることにより何らかの特典が
得られるキャンペーンラベル、箱などに梱包された荷物
の開封口に貼付する粘着シートであって、記録層の発色
によって、証書類の偽造や期限切れの台紙からラベルを
剥がして再度利用しようとしたこと、梱包物が開封され
たことなどが容易に判断できる改ざん防止用粘着シート
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】粘着シートは、商業用、事務用、切手等
の印紙用、配送伝票用、工程管理用、家庭用等非常に広
範囲にわたって使用されている。粘着シートの一般的な
構成は、表面基材と剥離シートとの間に粘着剤を挟み込
んだ状態にしたものである。最近では、表面基材の一方
に剥離剤や離型剤を塗布し、その反対面に粘着剤層を設
けて積層する剥離紙の無い物も開発されている。
【0003】基材には紙、フィルム、合成紙あるいは金
属フォイル等が用いられる。粘着シートの剥離シートに
は、一般的にシリコーン化合物やフッ素化合物の如き剥
離剤が塗布される。なお、剥離シート用基材には、グラ
シン紙のような高密度原紙、クレーコート紙、クラフト
紙、上質紙などにポリエチレン等の樹脂フィルムをラミ
ネート加工したラミネート紙、あるいはクラフト紙や上
質紙等にポリビニルアルコール、澱粉などの水溶性高分
子等と顔料とを主成分とする塗被層を設けた樹脂コーテ
ィング紙等が上げられる。
【0004】また、粘着剤としては、ゴム系、アクリル
系、ビニルエーテル系等のエマルジョン型、溶剤型又は
無溶剤型の各種粘着剤が使用される。かかる粘着シート
は、商品等に貼付けられ、貼付けされた後は被着体に貼
りついたまま永続的に利用される永久接着タイプと、商
品等の関係から表示の目的を達成した後は剥離され破棄
される再剥離タイプのものもある。
【0005】粘着シートの使用方法としては、例えば物
流管理や製品の内容表示等のラベル、雑誌等に付録とし
て綴じ込まるシール、各種ワッペン、宛先表示票、預か
り票、控え票等のフォームを印刷した各伝票から構成さ
れる宅配用の配送伝票、切手や印紙などがあるが、最近
では各種証書類の偽造や箱などの梱包容器に入った内容
物の抜き取りや入れ替えなどを防止する改ざん防止ラベ
ルや偽造防止ラベル等が考えられる。
【0006】これらの改ざん防止ラベルや偽造防止ラベ
ルは、例えば、脆い基材を表面基材として使用すること
で、ラベルを剥がした際に基材が破れて開封が確認され
るものや、支持体フィルムにあらかじめ基材との密着が
悪いインキで印刷しておき、粘着加工を施して、剥離の
際にインキ部がフィルム基材から剥がれることで開封が
確認されるものである。
【0007】しかしながら、例えば、脆い基材を用いた
ものでは、シートに剥離の痕跡を残さず丁寧に剥がすこ
とは可能であり、別のラベルに貼り替えられる可能性も
ある。また、インキが基材から剥がれるタイプの物も、
位置を合わせて再度接着させれば、一旦剥がされたこと
を目視で判別することは容易でない。また、詳細に観察
することで上記の問題を解決することができるとして
も、そのためには長い時間と観察者の熟練が必要とな
り、現実的ではなかった。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、記録層の発
色によって、証書類の偽造やキャンペーンラベルなどの
不正使用、梱包物が開封されたことが容易に判断できる
改ざん防止用粘着シートを提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、以下の各発明
を包含する。 (1)表面基材、粘着剤層および剥離シートを積層して
なる粘着シートにおいて、表面基材上に、塩基性染料を
内包したマイクロカプセルと顕色剤とを含有する少なく
とも一層の自己発色性感圧記録層を有し、かつ該記録層
側に粘着剤層を形成させた粘着シート。 (2)前記記録層上に、少なくとも一層の樹脂層を設
け、該樹脂層上に粘着剤層を形成させた(1)項記載の
粘着シート。 (3)前記樹脂層が、シリコーン系添加物を含有する紫
外線硬化型樹脂または熱硬化型樹脂からなる(1)項ま
たは(2)項のいずれか一項に記載の粘着シート。 (4)前記粘着剤が、アクリル系粘着剤であり、かつJ
IS−Z−0237の常態粘着力の測定方法に準じて測
定した段ボールへの接着力が80N/m以上である
(1)項〜(2)項のいずれか一項に記載の粘着シー
ト。 (5)前記表面基材が、透明なフィルムである(1)項
〜(4)項のいずれか一項に記載の粘着シート。 (6)前記粘着シートを被着体から剥がす際に、粘着剤
が被着体側に残る(1)項〜(5)項のいずれか一項に
記載の粘着シートの使用方法。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明は、上記した如く、表面基
材、粘着剤層および剥離シートを順次積層してなる粘着
シートにおいて、表面基材の片面に設けた塩基性染料を
内包したマイクロカプセルと顕色剤とを含有する少なく
とも一層の自己発色性感圧記録層と粘着剤層とを貼り合
せることで、被着体から粘着シートを剥がす際に、その
剥離抵抗により記録層が発色し、ラベルの偽造や不正使
用、開封されたことを容易に判別できるラベルを提供す
るものである。そして、このような粘着シートを得るた
めには、表面基材の記録層として、塩基性染料を内包し
たマイクロカプセルと顕色剤からなる自己発色性感圧記
録層を用い、該記録層と粘着剤層とを貼り合せ、被着体
からラベルを引き剥がそうとする際、その剥離抵抗によ
り自己発色性感圧記録層が発色するところに特徴があ
る。
【0011】本発明の表面基材としては、特に限定され
るものではなく、上質紙やアート紙、コート紙、キャス
ト紙などの塗工紙とその原紙、蒸着紙などの紙類、ポリ
エチレンテレフタレートやポリプロピレン、ポリエチレ
ン、塩化ビニル、ポリスチレン、アクリルなどの各種フ
ィルム、合成紙などを用いることができ、粘着シートの
使用方法に応じて適宜使用される。即ち、発色により一
度剥がしたことを判別するためには、不透明な紙や合成
紙よりも透明なフィルム基材を用いた方が、判別が容易
で好ましい。なお、上記表面基材の他に、自己発色性感
圧記録シートをそのまま基材として用いても構わない。
【0012】上記自己発色性記録層を形成する塗被液
は、マイクロカプセル、顕色剤、無機顔料、接着剤、ス
チルト剤から成り、その他の感圧記録シート製造分野で
公知の各種助剤を適宣添加することができる。
【0013】マイクロカプセルとしては、コアセルベー
ション法によるゼラチン系カプセルが主流であったが、
現在ではin−situ重合法、界面重合法による合成
マイクロカプセルが主流となっており、in−situ
重合法によるマイクロカプセル壁膜用樹脂としては、メ
ラミン−ホルムアルデヒド樹脂、尿素−ホルムアルデヒ
ド樹脂などが挙げられ、界面重合法によるマイクロカプ
セル壁膜用樹脂としては、ポリウレタン樹脂、ポリウレ
ア樹脂などが挙げられる。
【0014】本発明の自己発色性記録層の顕色剤として
は、例えば、酸性白土、活性白土、アタパルジャイト、
ゼオライト、ベントナイト、シリカ、ケイ酸アルミなど
の無機系顕色剤と、フェノール−アルデヒド重合体、フ
ェノール−アセチレン重合体などのフェノール重合体、
サリチル酸誘導体などの有機系顕色剤等が挙げられる。
中でも、有機系顕色剤は、無機系顕色剤に比べて印字濃
度が高く、また耐光性に優れているので好ましい。
【0015】上記有機系顕色剤としては、例えば、サリ
チル酸、3−フェニルサリチル酸、3−シクロヘキシル
サリチル酸、3−tert−ブチル−5−メチルサリチ
ル酸、3,5−ジ−tert−ブチルサリチル酸、3−
メチル−5−ベンジルサリチル酸、3−フェニル−5−
(α,α−ジメチルベンジル)サリチル酸、3−シクロ
ヘキシル−5−(α,α−ジメチルベンジル)サリチル
酸、3−(α,α−ジメチルベンジル)−5−メチルサ
リチル酸、3,5−ジ−(α−メチルベンジル)サリチ
ル酸、3,5−ジ−(α,α−ジメチルベンジル)サリ
チル酸、3−(α−メチルベンジル)−5−(α,α−
ジメチルベンジル)サリチル酸、4−メチル−5−シク
ロヘキシルサリチル酸、2−ヒドロキシ−1−ベンジル
−3−ナフトエ酸、1−ベンゾイル−2−ヒドロキシ−
3−ナフトエ酸、3−ヒドロキシ−5−シクロヘキシル
−2−ナフトエ酸、2−ヒドロキシ−4−〔(4−カル
ボキシ−5−ヒドロキシ)フェニル〕−1−ナフトエ
酸、3−メチル−5−(イソ)ノニルサリチル酸、3−
メチル−5−(イソ)ドデシルサリチル酸、3−メチル
−5−(イソ)ペンタデシルサリチル酸、3−メチル−
5−(α−メチルベンジル)サリチル酸、3−メチル−
5−(α,α−ジメチルベンジル)サリチル酸、3,5
−ジ−sec−ブチルサリチル酸、3,5−ジ−ter
t−ブチル−6−メチルサリチル酸、3−tert−ブ
チル−5−フェニルサリチル酸、3,5−ジ−tert
−アミルサリチル酸、3−シクロヘキシル−5−(イ
ソ)ノニルサリチル酸、3−フェニル−5−(イソ)ノ
ニルサリチル酸、3−(α−メチルベンジル)−5−
(イソ)ノニルサリチル酸、3−イソプロピル−5−
(イソ)ノニルサリチル酸、3−(イソ)ノニルサリチ
ル酸、3−(イソ)ノニル−5−メチルサリチル酸、3
−(イソ)ノニル−5−シクロヘキシルサリチル酸、3
−(イソ)ノニル−5−フェニルサリチル酸、3−(イ
ソ)ノニル−5−(α−メチルベンジル)サリチル酸、
3−(イソ)ノニル−5−(4,α−ジメチルベンジ
ル)サリチル酸、3−(イソ)ノニル−5−(α,α−
ジメチルベンジル)サリチル酸、3−(α,α−ジメチ
ルベンジル)−5−(イソ)ノニルサリチル酸、5−
(イソ)ノニルサリチル酸、3−(イソ)ノニル−6−
メチルサリチル酸、3−tert−ブチル−5−(イ
ソ)ノニルサリチル酸、3,5−ジ(イソ)ノニルサリ
チル酸、3−(イソ)ドデシルサリチル酸、3−(イ
ソ)ドデシル−5メチルサリチル酸、3−(イソ)ドデ
シル−6−メチルサリチル酸、3−イソプロピル−5−
(イソ)ドデシルサリチル酸、3−(イソ)ドデシル−
5−エチルサリチル酸、5−(イソ)ドデシルサリチル
酸、3−(イソ)ペンタデシルサリチル酸、3−(イ
ソ)ペンタデシル−5−メチルサリチル酸、3−(イ
ソ)ペンタデシル−6−メチルサリチル酸、5−(イ
ソ)ペンタデシルサリチル酸、3−シクロヘキシル−5
−(α−メチルベンジル)サリチル酸、3−フェニル−
5−(α−メチルベンジル)サリチル酸、3−(α−メ
チルベンジル)サリチル酸、3−(α−メチルベンジ
ル)−6−メチルサリチル酸、3−(α−メチルベンジ
ル)−6−メチルサリチル酸、3−(α−メチルベンジ
ル)−5−フェニルサリチル酸、3−(α−メチルベン
ジル)−5−ブロモサリチル酸、3−(α,4−ジメチ
ルベンジル)−5−メチルサリチル酸、3,5−ジ
(α,4−ジメチルベンジル)サリチル酸、3−(α,
α−ジメチルベンジル)−6−メチルサリチル酸、5−
(4−メシチルメチルベンジル)サリチル酸、ベンジル
化スチレン化サリチル酸、2−ヒドロキシ−3−(α,
α−ジメチルベンジル)−1−ナフトエ酸または3−ヒ
ドロキシ−7−(α,α−ジメチルベンジル)−2−ナ
フトエ酸、ピネン化サリチル酸、ベンジル化スチレン化
サリチル酸などの芳香族カルボン酸及び多価金属塩が挙
げられる。多価金属の具体的な例としては、マグネシウ
ム、カルシウム、亜鉛、アルミニウム、鉄、コバルト、
ニッケル等が挙げられる。これらは、単独または混合し
て使用される。
【0016】本発明のマイクロカプセルに内包される塩
基性染料としては、例えば、3,3−ビス(p−ジメチ
ルアミノフェニル)−6−ジメチルアミノフタリド、
3,3−ビス(p−ジメチルアミノフェニル)フタリ
ド、3−(p−ジメチルアミノフェニル)−3−(1,
2−ジメチルインドール−3−イル)フタリドなどのト
リアリールメタン系化合物、4,4−ビス−ジメチルア
ミノベンズヒドリルベンジルエーテル、N−2,4,5
−トリクロロフェニルロイコオーラミンなどのジフェニ
ルメタン系化合物、7−ジエチルアミノ−3−クロロフ
ルオラン、7−ジエチルアミノ−3−クロロ−2−メチ
ルフルオラン、2−フェニルアミノ−3−メチル−6−
(N−エチル−N−p−トリルアミノ)フルオランなど
のフルオラン系化合物、ベンゾイルロイコメチレンブル
ー、p−ニトロベンゾイルロイコメチレンブルーなどの
チアジン系化合物、3−メチル−スピロ−ジナフトピラ
ン、3−エチル−スピロ−ジナフトピラン、3−プロピ
ル−スピロ−ジナフトピラン、3−プロピル−スピロ−
ジベンゾピペランなどのスピロ系化合物などが挙げられ
る。
【0017】無機顔料としては、酸化亜鉛、酸化マグネ
シウム、酸化チタン、水酸化アルミニウム、炭酸カルシ
ウム、硫酸マグネシウム、硫酸カルシウム等が適宣使用
される。接着剤としては、例えば、澱粉、カゼイン、ア
ラビアゴム、カルボキシメチルセルロース、ポリビニル
アルコール、スチレン・ブタジエン共重合体ラテック
ス、酢酸ビニル系ラテックス等が配合される。スチルト
剤としては、カプセルより大きな粒子径を有する澱粉
粒、セルロース粉末、無機粉末などが使用される。
【0018】自己発色性感圧記録層は、上記各塗被液成
分を混合攪拌した後、基材に塗布するか、もしくはカプ
セルを含む塗被液と顕色剤を含む塗被液を別々に調製
し、基材に積層塗布することにより得られる。塗布量は
特に限定しないが、乾燥重量で5〜12g/m程度、
エアーナイフコーター、ブレードコーター、ロールコー
ター、サイズプレスコーター、ゲートロールコーター、
カーテンコーター、ショートドウェルコーターなどの通
常の塗工装置によって基材に塗布される。
【0019】次に、表面基材の記録層上に、粘着剤層中
の可塑化物質による記録層の発色不良を防止するので、
少なくとも一層の樹脂層を設けることが好ましい。さら
に、シリコーン系添加物を含有する紫外線硬化樹脂また
は熱硬化型樹脂を用いた樹脂層を設けることで、ラベル
を引き剥がす際に粘着剤が被着体側に残り、改ざん防止
効果が向上するので好ましい。
【0020】上記紫外線硬化型の樹脂組成物としては、
光重合性のモノマー、プレポリマー又はポリマーと、光
重合開始剤を必須成分として含有する重合性樹脂組成物
であって、一般に電離放射線硬化性物質と称される不飽
和結合基を有する化合物のモノマー、プレポリマー、ポ
リマーのいずれでも良い。これらの樹脂組成物として
は、例えば(メタ)アクリル酸、(メタ)アクリル酸メ
チル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸
ブチル、(メタ)アクリル酸ラウリル、(メタ)アクリ
ル酸トリデシル、(メタ)アクリル酸ステアリル、(メ
タ)アクリル酸シクロヘキシル、(メタ)アクリル酸−
2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸−2−エトキ
シエチル、(メタ)アクリル酸−2−ヒドロキシエチ
ル、(メタ)アクリル酸−2−ヒドロキシプロピル、
(メタ)アクリル酸ジメチルアミノエチル、(メタ)ア
クリル酸ジエチルアミノエチル、(メタ)アクリル酸ア
リル、ジ(メタ)アクリル酸(トリ)エチレングリコー
ル、ジ(メタ)アクリル酸(ポリ)プロピレングリコー
ル、ジ(メタ)アクリル酸−1,3−ブチレングリコー
ル、ジ(メタ)アクリル酸−1,6−ヘキサンジオー
ル、1,4−ブタンジオールジアクリレートなどのアク
リル酸エステル系樹脂、(メタ)アクリル酸グリシジル
などのエポキシアクリレート樹脂、ヒドロキシアクリレ
ートとジイソシアネートからなるウレタンアクリレート
系樹脂などが挙げられる。
【0021】光重合開始剤としては、イソブチルベンゾ
インエーテル、イソプロピルベンゾインエーテル、ベン
ゾインエチルエーテル、ベンゾインメチルエーテルなど
のベンゾインエーテル類、1−フェニル−1,2−プロ
パンジオン−2−(o−エトキシカルボニル)オキシム
などのα−アシロキシムエステル、2,2−ジメトキシ
−2−フェニルアセトフェノン、ベンジル、ヒドロキシ
シクロヘキシルフェノルケトンなどのベンジルケタール
類、ジエトキシアセトフェノン、2−ヒドロキシ−2−
メチル−1−フェニルプロパン−1−オンなどのアセト
フェノン誘導体、ベンゾフェノン、1−クロロチオキサ
ントン、2−クロロチオキサントン、イソプロピルチオ
キサントン、2−メチルチオキサントン、2−エチルチ
オキサントン、2−クロロベンゾフェノンなどのケトン
類が挙げられる。
【0022】また、熱硬化型の樹脂組成物は、架橋剤お
よびこの架橋剤と反応する官能基を有する樹脂であっ
て、熱で架橋硬化する樹脂である。これらの樹脂組成物
としては、例えばフェノキシ樹脂、ポリビニルブチラー
ル樹脂、セルロースアセテートプロピオネート、セルロ
ースアセテートブチレートなどの架橋剤と反応する基を
有した樹脂や官能基を有するモノマーと他のモノマーの
共重合体、例えば塩化ビニル−酢酸ビニル−ビニルアル
コール共重合体、塩化ビニル−酢酸ビニル−ヒドロキシ
プロピルアクリレート共重合体、塩化ビニル−酢酸ビニ
ル−無水マレイン酸共重合体などを挙げることができ
る。
【0023】熱架橋における架橋剤としては、イソシア
ネート系、アミノ樹脂系、フェノール樹脂系、アミン
系、エポキシ系等が挙げられ、これらの架橋剤の添加量
は、樹脂中に含まれる官能基の数に対する架橋剤の官能
基の比が0.01〜3となるように添加することが好ま
しい。
【0024】また、これらの樹脂層には、ラベルの耐候
性を持たせる目的で、紫外線吸収剤を添加しても良い。
この場合、樹脂層を一層としても良いが、紫外線吸収剤
を含有した層と別の層とを積層させた二層構成にしても
良い。紫外線吸収剤としては、特に限定されるものでな
く、公知の紫外線吸収剤を適宣使用でき、樹脂に対する
紫外線吸収剤の添加量は、樹脂固形分100質量部に対
して5〜50質量部、好ましくは10〜30質量部とす
ることが好ましい。
【0025】これら樹脂層の塗布は、エアーナイフコー
ター、ブレードコーター、ロールコーター、サイズプレ
スコーター、ゲートロールコーター、カーテンコータ
ー、ショートドウェルコーター、グラビアコーター、ダ
イコーター、リップコーターなどの通常の塗工装置を用
いても良いし、凸版、フレキソ、オフセット、スクリー
ン、グラビアなどの各種印刷方式を用いて塗布しても良
い。上記樹脂層は、0.5〜8μm、好ましくは1〜5
μmの厚みに塗布されることが好ましい。因みに、0.
5μm未満であると、樹脂層の粘着剤層に対するバリヤ
ー性が十分に発揮されず、一方、改ざん防止機能を有さ
ないことがあり、8μmを越えると、樹脂の剛直性が増
し、少しの曲げ応力で樹脂が割れてしまい、目的の発色
前に記録層が発色してしまうので好ましくない。
【0026】本発明のアクリル系粘着剤としては、その
主成分である共重合体がアクリル系モノマーを主成分と
した共重合体であって、アクリル系モノマーとしては、
例えばアクリル酸、メタクリル酸、(メタ)アクリル酸
ブチル、(メタ)アクリル酸ヘキシル、(メタ)アクリ
ル酸オクチル、(メタ)アクリル酸−2−エチルヘキシ
ル、(メタ)アクリル酸ステアリル、(メタ)アクリル
酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリ
ル酸プロピル、(メタ)アクリル酸シクロヘキシル、
(メタ)アクリル酸グリシジル、(メタ)アクリル酸ヒ
ドロキシエチル、(メタ)アクリル酸ヒドロキシプロピ
ル、(メタ)アクリルアミド、(メタ)アクリルアミ
ド、N−ブトキシメチル(メタ)アクリルアミド、N−
メチロール(メタ)アクリルアミド、N,N‘−ジメチ
ル(メタ)アクリルアミド、(メタ)アクリル酸ジメチ
ルアミノエチル、(メタ)アクリル酸ジエチルアミノエ
チル、ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレー
ト、ポリプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレー
トなどが挙げられる。また、これらアクリル系モノマー
以外で、共重合可能なモノマーとしては、例えばクロト
ン酸、マレイン酸、フマル酸、モノアルキルマレイン
酸、モノアルキルイタコン酸、モノアルキルフマル酸な
どのエチレン性不飽和カルボン酸含有モノマー、ジビニ
ルベンゼン、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、塩化ビ
ニル、スチレン、エチレン等が挙げられる。
【0027】上記のモノマーを用いた共重合体の製造方
法については、特に限定されるものではなく、例えば、
水、溶剤、連鎖移動剤、重合開始剤等の存在下で溶液重
合する方法や、乳化剤、連鎖移動剤、重合開始剤、分散
剤等の存在下の水系でエマルジョン重合する方法などの
公知の方法で製造される。
【0028】重合の際に使用される重合開始剤として
は、例えば過硫酸カリウム、過硫酸アンモニウム等の過
硫酸塩、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル、2,
2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)等
のアゾ系化合物、過酸化水素、ベンゾイルパーオキサイ
ド、ラウリルパーオキサイド等の過酸化物、過硫酸アン
モニウムと亜硫酸ソーダ、酸性亜硫酸ソーダ等との組合
せからなる、いわゆるレドックス系の重合開始剤等が挙
げられる。重合開始剤の使用量は、通常重合に共するモ
ノマー全量に対して、0.2〜2質量%、好ましくは
0.3〜1質量%程度とするのがよい。
【0029】共重合に際して添加する連鎖移動剤として
は、オクチルメルカプタン、ノニルメルカプタン、デシ
ルメルカプタン、ドデシルメルカプタン等のアルキルメ
ルカプタン類、チオグリコール酸オクチル、チオグリコ
ール酸ノニル、チオグリコール酸−2−エチルヘキシ
ル、β−メルカプトプロピオン酸−2−エチルヘキシル
等のチオグリコール酸エステル類、2,4−ジフェニル
−4−メチル−1−ペンテン、1−メチル−4−イソプ
ロピリデン−1−シクロヘキセン等を挙げることが出来
る。特に、チオグリコール酸エステル類、2,4−ジフ
ェニル−4−メチル−1−ペンテン、1−メチル−4−
イソプロピリデン−1−シクロヘキセンを使用した場合
には、得られる共重合体が低臭気となり好ましい。な
お、連鎖移動剤の使用量は、重合させる全モノマーの
0.001〜3質量%程度調節される。
【0030】さらに、粘着剤の物性を整えるために、可
塑化物質を添加することもできる。可塑化物質として
は、例えば、グリセリン、ソルビット、マンニット、ズ
ルシット、イジット、エリトリット、アラビット、アド
ニット等の糖アルコール類、ポリエチレンオキシドもし
くはポリプロピレンオキシドとグリセリン、キシリット
トリオキシイソブタン、ソルビットなどの多価アルコー
ルとの共重合体やポリエチレングリコール、ポリプロピ
レングリコール等のポリエーテルポリオールや、エチレ
ンオキシドとプロピレンオキシドとの共重合体、ポリオ
キシエチレンアルキルエステル、ポリオキシエチレンア
ルキルエーテール、ポリオキシエチレンアルキルフェニ
ルエーテル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレン
グリコール等のノニオン性の界面活性剤等が挙げられ
る。なお、これらの可塑化物質の中でも、ポリオキシエ
チレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンセチルエ
ーテル、ポリオキシエチレンステアリルエーテル、ポリ
オキシエチレンオレインエーテル、ポリオキシ高級アル
コールエーテル等のポリオキシエチレンアルキルエーテ
ールやポリオキシエチレンオレエート等のポリオキシエ
チレンアルキルエステルなどのノニオン性の界面活性剤
は、添加後の粘着剤の安定性がよく、基材への染み出し
もないので好ましい。この物質は粘着性能を考慮して、
添加量は、共重合体100質量%に対して10質量%以
下、好ましくは0.5〜10質量%の範囲で使用するこ
とがよい。
【0031】また、乳化重合において粘着剤を製造する
際にも、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオ
キシエチレンセチルエーテル、ポリオキシエチレンステ
アリルエーテル、ポリオキシエチレンオレインエーテ
ル、ポリオキシ高級アルコールエーテル等のポリオキシ
エチレンアルキルエーテールやポリオキシエチレンオレ
エート等のポリオキシエチレンアルキルエステルなどの
ノニオン性の界面活性剤を乳化剤として使用すると、粘
着剤塗工時に気泡が発生しにくのでより望ましい。
【0032】重合時のモノマー濃度は、通常30〜70
質量%、好ましくは40〜60質量%程度が適当であ
る。また、重合反応は、通常60〜100℃の温度条件
下で、2〜8時間かけて行われる。さらに、濡れ剤、レ
ベリング剤、増粘剤、消泡剤、防腐剤等を適宣添加する
ことができる。また、特に望むならば、粘着剤の性能、
特にポリオレフィン系被着体に対する接着力、凝集力等
の物性を向上させる目的で、エチレン−酢酸ビニル共重
合体、エチレン−酢酸ビニル−アクリル系共重合体を添
加することもできる。これらの物質は、粘着性のバラン
スを考慮して、共重合体100質量%に対して、3〜3
0質量%添加することが好ましい。
【0033】本発明の剥離シート用基材は、特に限定さ
れるものではなく、フィルム、合成紙、ポリエチレンを
上質紙やグラシン紙などにラミネートした、いわゆるポ
リラミ紙、クレーコート紙、グラシン紙やクラフト紙ま
たは上質紙等に、例えばカゼイン、デキストリン、澱
粉、カルボキシメチルセルロース、メチルセルロース、
エチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ポリ
ビニルアルコール、スチレン−ブタジエン共重合体、メ
チルメタクリレート−ブタジエン共重合体、エチレン−
塩化ビニル共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、
アクリル酸エステル共重合体等の天然または合成樹脂お
よび/または顔料とを主成分とした目止め層を設けた基
材などを挙げることができる。これらの剥離シート用基
材は、製品としての粘着シートの用途により適宜使い分
けられ、例えば、ラベルとしてオートラベラー等で使用
される場合は、光電管適性を有するグラシン紙が好まし
く、また、古紙原料としてリサイクルされる用途であれ
ば、フィルム、合成紙、ポリラミ紙以外の離解可能な基
材を使用することが好ましい。
【0034】また、樹脂および/または顔料を主成分と
する目止め層としては、特に限定するものではないが、
例えばカゼイン、デキストリン、澱粉、カルボキシメチ
ルセルロース、メチルセルロース、エチルセルロース、
ヒドロキシエチルセルロース、ポリビニルアルコール、
スチレン−ブタジエン共重合体、メチルメタクリレート
−ブタジエン共重合体、エチレン−塩化ビニル共重合
体、アクリル酸エステル共重合体等の天然または合成樹
脂、および/またはカオリン、炭酸カルシウム、クレ
ー、タルク、焼成カオリン、デラミカオリン、二酸化チ
タン、水酸化アルミニウム、シリカ、ホワイトカーボン
等の無機顔料、或いはポリスチレン樹脂微粒子、尿素ー
ホルマリン樹脂微粒子、微小中空粒子等の有機合成顔料
等を用いることができる。
【0035】上記目止め層を設けた剥離シート用基材の
他に、例えばアート紙、コート紙、キャスト塗被紙等の
ように、紙の表面に顔料を主成分とした印刷用塗被層を
設けた基材を用いてもよい。
【0036】上記印刷用塗被層を設ける場合には、顔料
塗被液に、顔料以外に顔料同士および顔料と基材の表面
とを固着させるために接着剤を使用する。かかる接着剤
としては、例えばカゼイン、デキストリン、澱粉、カル
ボキシメチルセルロース、メチルセルロース、エチルセ
ルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ポリビニルア
ルコール、スチレン−ブタジエン共重合体、メチルメタ
クリレート−ブタジエン共重合体、エチレン−塩化ビニ
ル共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、アクリル
酸エステル共重合体等の、天然または合成の接着剤が、
水溶液または水分散液(エマルジョン)の形で使用され
る。なお、顔料塗被液にはこれら顔料や接着剤の他に、
その性質を阻害しない範囲で、消泡剤、分散剤、防腐
剤、染料等の種々の助剤を必要に応じて、添加すること
もできる。
【0037】かかる樹脂および/または顔料を主成分と
する目止め層塗被液は、ブレードコーター、バーコータ
ー、エアーナイフコーター、グラビアコーター、ロール
コーター、ダイコーター、リップコーター等の通常の塗
被装置で塗被される。この場合の塗被量は、固形分質量
で2g/m以上、好ましくは4〜30g/mの範囲
で調節される。
【0038】上記剥離シートの一面に形成する剥離剤層
に用いる剥離剤としては、特に限定はなく、一般に使用
される水分散型、溶剤型あるいは無溶剤型のシリコーン
樹脂やフッ素樹脂等を乾燥質量で0.05〜3g/m
程度塗被後、熱硬化、電離放射線硬化等によって剥離層
を形成したものが使用される。中でも、無溶剤型シリコ
ーンは、剥離層形成時に有害な溶剤を使用することもな
く、また水分散型に比べ、乾燥効率に優れるため、好ま
しく使用される。
【0039】かくして構成される粘着シートを、JIS
−Z−0237の常態粘着力の測定方法に準じて測定し
た段ボールへの接着力が、80N/m以上となることが
好ましい。因みに、80N/m未満では、自己発色性感
圧記録層の十分な発色が得られない。
【0040】また、粘着ラベルの一形態として、省資源
の観点から、剥離紙のないテープ状のもの(ライナーレ
スとも称す。)も開発されているが、この場合はアート
紙やコート紙の如き印刷紙の印刷面に離型性被印刷層を
設けてなるもので、このような層を剥離剤層の代わりに
使用しても構わない。
【0041】本発明の粘着シートの形成方法は、通常、
剥離シートの剥離剤層表面上に粘着剤を塗被、乾燥して
粘着剤層を設け、次いで表面基材と貼り合わせて仕上げ
られるが、直接表面基材に粘着剤を塗被して粘着剤層を
設けても構わない。
【0042】粘着シートを形成する場合、粘着剤は分子
量の調節、水による希釈、或いは増粘等の手段によっ
て、通常10〜9,000センチポイズ程度の粘度に調
節して剥離シートに塗被される。この場合の塗被装置と
しては、例えばリバースロールコーター、ナイフコータ
ー、エアーナイフコーター、バーコーター、ブレードコ
ーター、スロットダイコーター、リップコーター、リバ
ースグラビアコーター等が使用される。本発明の粘着シ
ート及び粘着テープにおいて、塗被装置として特に限定
はなく、これらの一般の方法で製造される。粘着剤の塗
被量は、5〜50g/m程度の範囲で調節される。因
みに、5g/m未満では、得られる粘着シート及び粘
着テープの接着性能が不十分となることがあり、一方、
50g/mを越えると、粘着シート及び粘着テープの
製造時に粘着剤がはみ出したり、剥離の際に凝集破壊の
原因となるおそれがある。
【0043】次に、本発明の使用形態を挙げて具体的に
説明するが、勿論本発明はこれらに限定されるものでは
なく、各使用例を組み合わせても良い。
【0044】使用例1 (改ざん防止ラベル)表面基材に、自己発色性感圧記録
層を設けた紙を用い、また記録層上に樹脂層をスクリー
ン印刷で文字や絵柄などのパターンとなるようにして設
けて該粘着シートを作製した場合、被着体からラベルを
剥がそうとすると、樹脂層を設けた部分の粘着剤は被着
体側に残り、その剥離抵抗により自己発色性感圧記録層
が発色する。また、この時、強粘着性の粘着剤を使用し
ていれば、樹脂層を設けていない部分で、表面基材が破
れてしまったり、その際の衝撃で自己発色性記録層が発
色するので、内容物の抜き取りや入れ替えを行って、再
度ラベルを元のように貼り付けても、痕跡が残りラベル
が開封されたことが分かる。
【0045】使用例2 (改ざん防止ラベル)表面基材に、自己発色性感圧記録
層を設けた透明PETフィルムを用いて該粘着シートを
作製した場合、被着体からラベルを剥がそうとすると、
その剥離応力により自己発色性感圧記録層が発色するこ
とで、内容物の抜き取りや入れ替えを行って、再度ラベ
ルを元のように貼り付けても、痕跡が残りラベルが開封
されたことが分かる。
【0046】また、前記使用例においては、表面基材の
記録層の反対側に、所望の印刷を施すと、意匠効果が向
上し、ラベルを完全に剥がして別のラベルに変えること
を防ぐのでさらに好ましい。この場合の印刷方法には特
に限定はなく、例えば、酸化重合インキ、UVキュアイ
ンキなどを用いた凸版印刷方式、フレキソ印刷方式、オ
フセット印刷方式、スクリーン印刷方式、グラビア印刷
方式などの通常の方法が適用できる。
【0047】さらに、前記使用例においては、粘着シー
トを被着体から剥がす際に、記録層が発色することで、
改ざん、偽造を防止するだけではなく、例えば、トルエ
ン、エタノール、メタノール、アセトンなどの有機溶剤
でラベルを剥がそうとした場合に、その有機溶剤により
記録層が発色するので、ラベルの改ざんがより困難にな
る。
【0048】
【実施例】以下、実施例に基づいて詳細に説明する。勿
論これらに限定されるものではない。また例中の部、割
合、塗被量等は特に断わらないかぎり、全て固形分質量
部、固形分質量%で示すものである。
【0049】実施例1 (自己発色性感圧記録紙の作製) 〔マイクロカプセル塗被液の調整〕ジイソプロピルナフ
タレン100部にクリスタルバイオレットラクトン10
部を加熱溶解し、この染料溶解液中に芳香族系多価イソ
シアネート(商品名:ミリオネートMR500、日本ポ
リウレタン社製)4部と脂肪族系多価イソシアネートで
あるビウレット結合を有するヘキサメチレンジイソシア
ネートの3量体 8部を溶解した。この溶液をポリビニ
ルアルコール(商品名:PVA−117、クラレ社製)
の2%水溶液300部中に添加し、ホモミキサーによっ
て乳化し平均粒径8μmの分散液を得た。この分散液に
ビスフェノールAとエピクロルヒドリンとアルキルアミ
ンからなる多価アミン2部を添加し室温下で15分間攪
拌した後、系の温度を90℃まで加温して4時間反応さ
せた。その後室温まで冷却してマイクロカプセル分散液
を得た。上記マイクロカプセル分散液に小麦澱粉 60
部、酸化変性澱粉の25%水溶液 90部を混合、攪拌
してマイクロカプセル塗被液を調整した。 〔顕色剤塗被液の調整〕3,5−ジ(α−メチルベンジ
ル)サリチル酸亜鉛 100部をトルエン 100部に溶
解し、3%のポリビニルアルコール水溶液 150部中
にホモミキサーを用いて乳化し、その後トルエンを水蒸
気蒸留して顕色剤微粒子の水分散液を得た。この水分散
液に炭酸カルシウム 700部、酸化亜鉛 100部、酸
化変性澱粉の25%水溶液 200部、スチレン−ブタ
ジエン共重合体ラテックス 160部を混合、攪拌して
顕色剤塗被液を調整した。 〔自己発色性感圧記録層の形成〕まず坪量40g/m
の原紙を表面基材とし、該基材表面上に、マイクロカプ
セル塗被液をエアーナイフコーターにより乾燥塗布量が
4g/mとなるように塗布した。次いで、その上に顕
色剤塗被液をエアーナイフコーターにより乾燥塗布量が
6g/mとなるように塗工して、目的の自己発色性感
圧記録紙を作製した。 (粘着シートの作製) 〔剥離シートの作製〕市販のグラシン紙(商品名:青グ
ラシン<73>、安部川製紙社製)に溶剤型のシリコー
ン剥離剤(商品名:LTC−300B、東レ・ダウコー
ニング社製)100部、触媒(商品名SRX−212、
東レ・ダウコーニング社製)0.8部からなる組成物を
を乾燥質量が1.0g/mとなるように塗被、熱硬化
した。 〔粘着シートの作製〕上記剥離シートに、アクリルエマ
ルジョン型粘着剤(商品名:ニカゾールL−145、日
本カーバイド工業社製)を乾燥重量で22g/mとな
るように塗被、乾燥させた後、上記の自己発色性感圧記
録紙の記録層面側と粘着剤層を貼り合せて、目的の粘着
シートを作製した。
【0050】実施例2 実施例1で作製した自己発色性感圧記録層紙の記録層上
に、紫外線硬化型樹脂(商品名:セイカビームPPC−
D−14、大日精化社製)をRIテスターにて2.0g
/mとなるように塗布し、コンベアータイプUV照射
装置(商品名:ECS−301G1、アイグラフィック
ス社製)にて照射線量が80mJ/cm で硬化させて
樹脂層を設けた以外は、実施例1と同様にして、目的の
粘着シートを作製した。
【0051】実施例3 自己発色性感圧記録層を設ける表面基材として、市販の
ポリエチレンテレフタレートフィルム(商品名:ルミラ
ーTLコート50、東洋メタライジング社製)を用い、
市販のポリエチレンラミネート剥離紙(商品名:セパッ
ク、王子タック社製)に、市販のアクリル溶剤型粘着剤
(商品名:KP−1564、日本カーバイド社製)を乾
燥重量で20g/mとなるように塗被、乾燥させた
後、上記の自己発色性感圧記録層を設けた表面基材の記
録面側と粘着剤層を貼り合せて、目的の粘着シートを作
製した。
【0052】実施例4 粘着剤として、市販のアクリルエマルジョン型粘着剤
(商品名:TS5001、日本カーバイド社製)を使用
した以外は、実施例2と同様にして粘着シートを作製し
た。
【0053】このようにして得られた粘着シートについ
て、下記の評価を行い、得られた結果を表1に示した。
【0054】(評価試験項目) 〔接着力〕JIS−Z−0237の常態粘着力の測定方
法に準拠し、下記の二つの条件で保存した後の接着力
(N/m)をそれぞれ測定した。 条件A:粘着シート製造後、温度23±2℃、相対湿度
50±5%の雰囲気下に7日間保存した後、その接着力
を測定した。 条件B:粘着シート製造後、温度40±2℃、相対湿度
90±5%の雰囲気下に7日間保存した後、その接着力
を測定した。
【0055】〔偽造・改ざん防止性〕上記接着力測定時
に、記録層の発色状態を観測し、以下の基準に従い評価
した。 ○:記録層の発色が確認できた。 △:記録層の発色が確認できるが、その発色濃度が低
い。 ×:記録層の発色が確認できない。
【0056】〔総合評価〕上記測定結果に基づき、以下
の基準で総合評価を行った。 ◎:条件A、条件Bともに、記録層の発色が確認でき
た。 ○:条件Aでは記録層の発色が確認できるが、条件Bで
は記録層の発色が確認できない。 △:条件A、条件B共に、またはどちらか一条件で記録
層の発色は確認できるが、その発色濃度が低い。 ×:条件A、条件B共に発色しない。
【0057】
【表1】
【0058】
【発明の効果】表1の如く、本発明の粘着シートは、自
己発色性感圧記録層を有した表面基材の記録層側と粘着
剤層とを貼り合せた粘着シートとしたことで、粘着シー
トを被着体から剥がす際に、記録層が発色することで、
梱包物の開封がなされたかを容易に判断できる改ざん防
止性、さらに偽造防止性を有し、実用上極めて有用なも
のが得られた。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 表面基材、粘着剤層および剥離シートを
    積層してなる粘着シートにおいて、表面基材上に、塩基
    性染料を内包したマイクロカプセルと顕色剤とを含有す
    る少なくとも一層の自己発色性感圧記録層を有し、かつ
    該記録層側に粘着剤層を有することを特徴とする粘着シ
    ート。
  2. 【請求項2】 前記記録層上に、少なくとも一層の樹脂
    層を設け、該樹脂層上に粘着剤層を形成させた請求項1
    記載の粘着シート。
  3. 【請求項3】 前記樹脂層が、シリコーン系添加物を含
    有する紫外線硬化型樹脂または熱硬化型樹脂からなる請
    求項1または請求項2のいずれか一項に記載の粘着シー
    ト。
  4. 【請求項4】 前記粘着剤が、アクリル系粘着剤であ
    り、かつJIS−Z−0237の常態粘着力の測定方法
    に準じて測定した段ボールへの接着力が80N/m以上
    である請求項1〜2のいずれか一項に記載の粘着シー
    ト。
  5. 【請求項5】 前記表面基材が、透明なフィルムである
    請求項1〜4のいずれか一項に記載の粘着シート。
  6. 【請求項6】 前記粘着シートを被着体から剥がす際
    に、粘着剤が被着体側に残る請求項1〜5のいずれか一
    項に記載の粘着シートの使用方法。
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