JP4258787B2 - 射出成形金型とその成形品 - Google Patents

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、自動車、電子機器用のオイル又はエアフィルター、厨房用品や水まわり品を含む日用雑貨品のフィルター、例えばすくい網、裏ごし器、並びに排水用水受け皿などの各種フィルターや、薄型のケース類のカバーや仕切り板などに利用できるプラスチック成形品を成形するための金型およびその成形品に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種枠体部を有する網目状プラスチックフィルターや薄板状プラスチック成形品は、成形の難しさから一体成形ではなくインサート成形をするのが常識であった。しかし、インサート成形では工数が多くなることからコストアップになり、さらに枠体部分と網目との合わせが重要でありそのためには熟練工や高価な位置決め装置や溶着装置が必要であった。
その中で、一体成形を試みたものもあるが以下の欠点があった。
(1)注入圧力を低圧にして熔融プラスチック材料を注入すれば材料が末端まで到達せずにゲートから遠い部分では網目リブや薄板の一部が抜けたり欠けたりする。
(2)注入圧力を高圧にすれば、網目リブ抜けや薄板の一部の欠けは改善されるものの、そのためには装置を大型化しなければなならず、また、網目リブの場合はリブ間が閉塞されるバリが生じて、フィルターまたはネットとしての機能を果たさず製造工程での圧力調整等も大変である。
(3)そして致命的なのは、網目リブを格子状の細溝でしか実現できないという発想しかなっかったために、非常に間隔の狭い細溝に無理やり熔融樹脂を流し込もうとしたことである。そのために高温の熔融樹脂から発生するガスまたはエア金型内に滞留することで、どんなに注入圧力を高くしても熔融樹脂が細溝の末端までまわりきれないという欠点があった。
(4)また、細溝が格子状になっているため、熔融樹脂が金型内で衝突し合うことでどんなに注入圧力を高くしても熔融樹脂が細溝の末端までまわりきれないという欠点もあった。
これら(1)から(3)の欠点を解決するために、本出願人は誘導帯を有するプラスチックフィルターまたは誘導帯溝を有する金型等の改良手段を以下の出願において提案済みである。
特公平第7−20677号、特開平6−126784号、特開平6−155531号、特開平7−52164号、特開平7−137166号、特開平7−284617号などがある。
しかし、さらに成形性や歩留まりが良く、バリやウェルドも無い完全な成形品を得るためには、もう一段の工夫が必要である。
それは、図66ないし図69に図示するように、熔融樹脂の注入が成されるゲートから離れたところでは、熔融樹脂の流動力が落ちるのと同時に金型内で発生するガスやエアの影響で必ずショート部26が生じた。本出願人の発明である誘導帯の原理を用いても、その誘導帯の効果が行き渡らない部分ではショート部26が生じやすかった。
そのために、本発明は熔融樹脂の流動を極めてスムースにするよう、これまでの常識である細溝を格子状にして網目を構成ししようとはせずに、熔融樹脂の流動を最優先とする金型構造に着目したものである。それは細溝が交差しない一方向のみの細溝であって、さらに、その細溝を上型と下型に形成して押し合わす構成にして、微細な網目フィルターを提供しようとするものである。
先行技術としては、プラスチック性のざるや台所用排水口のゴミ受け皿製品があるが、いずれも片型にのみ溝を設けるもので本発明の作用効果は奏し得ないものである。また、そのいずれ製品の溝も太くて幅広であり溝間隔や溝幅が1mm未満の微細な網目製品には適用できない程度のものである。
【0003】
【本発明が解決しようとする課題】
射出成形による狭いピッチの網目構造の製品、例えばエアコン用のフィルターやオイルフィルターの一体成形には、以下の課題がある。
(1)金型内にガスまたはエアをあまり生じさせない金型構造が必要である。
(2)金型全体に熔融樹脂を均一に行き渡らせる金型構造が必要である。
(3)熔融樹脂の流動性をを高める金型構造が必要である。
(4)熔融樹脂の流動性をを高めるとともに、熔融樹脂のまわりにくい部分でのリブ抜けや厚肉部分でのヒケが生じにくい金型構造が必要である。
そこで本発明は、以下に述べる手段により従来の射出成形の欠点を解決しようとするものである。
【0004】
【問題を解決するための手段】
本発明の金型は、以下のことを特徴とするものである。
請求項1においては、上型と下型を押し合わせるとともにゲートを介して熔融樹脂を注入することで枠付きのプラスチック製品を成形する金型装置において、以下の構成であることを特徴とする射出成形金型。
(a)上型および下型のそれぞれに、一方向の長手方向にのみ複数の細溝により簾状に形成され、かつ、上型および下型のそれぞれの細溝が対向するように形成された網溝
(b)上型および/または下型の細溝上に少なくとも一本以上形成され、かつ、細溝に対して少なくとも一本以上直交して形成される熔融樹脂の流入を容易にするための太径または幅広の流動路溝
(c)前記流動路溝上に少なくともひとつ以上形成される、熔融樹脂を金型内に注入するためのゲート
(d)上型および/または下型に、簾状に形成された複数の細溝を囲うように形成される枠体溝
請求項2においては、請求項1に加えて、 熔融樹脂が前記流動路溝を介して前記枠体溝へ障害なしに流入するのを防止するために前記枠体溝に連通する前記流動路溝の先端を前記枠体溝に先鋭化して接続することを特徴とする。
請求項3においては、請求項1に加えて、熔融樹脂が前記流動路溝を介して前記枠体溝へ障害なしに流入するのを防止するために、前記枠体溝に連通する前記流動路溝の先端付近をくびれさせ、前記枠体溝と接続される前記流動路溝の先端は太径または幅広にして接続することを特徴とする。
請求項4においては、請求項1に加えて、前記流動路溝を、ゲートから金型内に注入される熔融樹脂を一旦蓄圧してから前記細溝へ流入させるために、その両端が前記枠体溝に直接接続されない太径または幅広の誘導帯溝としたことを特徴とする。
請求項5においては、請求項1ないしのいずれか一に加えて、前記枠体溝に流入した熔融樹脂を再び前記細溝に流入させて完全な網目を形成するために、前記枠体溝からゲート方向に向かい、かつ、前記枠体溝に連通して突出した帯体溝を設けたことを特徴とする。
請求項6においては、請求項1ないしのいずれか一に加えて、前記細溝で成形される細線のたわみまたは変形を防止するために、複数の前記細溝を横断するように形成された極めて細いまたは浅いピアノ線溝を設けたことを特徴とする。
請求項7においては、請求項1ないしのいずれか一に加えて、前記細溝の形状を、上型と下型とで同一の溝幅、同一の溝深さとしたことを特徴とする。
請求項8においては、前記請求項1ないし7のいずれか1項に記載の射出成形金型によって射出成形される、フィルターおよび/またはその他のプラスチック成形品であることを特徴とする。
【0005】
【発明の実施の形態】
【実施例】
図1は、本発明の網目構造を有する成形品であって、特に本発明を適用するのが最も適当と思われるプラスチックフィルターを一例にあげて示すものである。
図1(a)は、本発明のプラスチックフィルター用金型の平面図を示すもので、上型1には縦方向のみの細溝5とそれを囲う形の枠体溝4が形成されている。さらに、細溝5の中間には熔融樹脂の流動を促進するための太径の流動路溝3が細溝5に直交するように形成され、その中心には熔融樹脂を金型内に注入するゲート11が設けられている。図示はしないが、下型にも流動路溝3を除いては上型と同様に縦方向のみの細溝5とそれを囲う形の枠体溝4が形成されている。ただし、成形品の形状によっては下型にも流動路溝3を設けても良い。
ゲート11から流動路溝3に流入した熔融樹脂は、枠体溝4に向かって流れるとともにその左右の細溝5にも流れて、簾状の枠付き網目フィルターができる。細溝5は一方向にしか形成されていないので、金型内の熔融樹脂の流動が細い溝の間で互いにぶつかり合うことがなく流動性が非常に良くなると同時に、上型1と下型2の細溝5で菱形状の網溝7を形成するので、その容積は非常に大きく特に網溝7の中心部は膨らみをもつことになり、熔融樹脂が流動中または流動後にできる円形状の内層スキンにとっては適した溝形状になっている。従来の格子状の溝では、上型に縦溝、下型に横溝を設けるのが普通だったので、本発明に比して容積が半分の台形状の細溝5の中を熔融樹脂が流動するため、スキン層の形成がうまく成されないため成形機に対する負荷が大きかったし、そのために熔融樹脂の温度を高温にしたり射出圧力を高くしたので金型内のガスの発生や網目にバリが生じるという欠点があった。
図1(b)は、上型1と下型2を押し合わせたときの101−101’断面図を示すものである。流動路溝5が互いに対向して押し合わされているが、成形品の種類によっては上型1または下型1のいずれかに設けても良い。
図1(c)は、上型1と下型2を押し合わせたときの102−102’断面図を示すものである。上型1の一方向のみの細溝5と下型2の一方向のみの細溝5とが互いに対向して押し合わされている状態を示している。
つまり、上型1と下型2に一方向の細溝5をそれぞれ対称に形成して押し合わす構成としたので、金型内の熔融樹脂の流動が細い溝の間で互いにぶつかり合うことがなく、流動が格段にスムースになる。その結果低い射出圧力でありながら、大面積の成形品や微細網目の成形品が歩留まり良く大量に成形が可能になる。
本出願人の実験でも、通常200角や110角の格子状の網目フィルターを作ろうとした場合は射出圧力が100Kg以上必要であったものが、80Kg前後でも簡単にでき、また、通常200トン前後の型締力が必要であったものが、100トン未満の小さな型締力でも簡単にできてしまう。さらに一方向だけの溝の押し合わせなので格子状の溝とは異なり型離れも非常に良く、ショット数をあげることが可能となり短い成形時間で微細網目の成形品ができる。
【0006】
図2(a)(b)ないし図4(a)(b)は、本発明の拡大金型断面図と拡大成形品断面図を示すものである。
図2(a)は、上型1と下型2のそれぞれの細溝5を同一の溝幅、同一の溝深さとした部分断面図を示すもので、細溝5の開口部から底部にかけて約10度前後のテーパーをつけているので台形状になっている。上型1と下型2のそれぞれの細溝5で網溝7が形成される。
図2(b)は、図2(a)の金型で成形された成形品の部分断面図を示すもので、枠体部7’と流動路3’と菱形状の網リブ7’とから構成されている。
上型1と下型2を同一の溝幅、同一の溝深さとすることで、矢印で示すようにどちらの面からでも使用できる両面フィルターを簡単な金型構造で実現できる。
図3(a)は、上型1の細溝5の溝深さを下型2の細溝5の溝深さよりも浅くした場合の部分断面図を示すもので、上型1の細溝5の溝深さが下型2の細溝5より浅くなっているので、上型1と下型2のそれぞれの細溝5で形成される網溝7は偏平の台形状になる。
図3(b)は、図3(a)の金型で成形された成形品の部分断面図を示すもので、枠体部7’と流動路3’と偏平の台形状の網リブ7’とから構成されている。フィルターの網目部分となる網リブ7’は、一方の先端は比較的先鋭で他方の先端は平坦となり、破線で示すようにそれぞれの開口率が異なるように構成される。したがって、一方の面からは空気などが流入しやすく他方の面からは空気などが流入しにくい片面フィルターを簡単な金型構造で実現できる。
図4(a)は、上型1の細溝5の開口部を下型2の細溝5の開口部よりも広くした場合の部分断面図を示すもので、上型1の細溝5と下型2の細溝5とで形成される網溝7はくさび状になる。
図4(b)は、図4(a)の金型で成形された成形品の部分断面図を示すもので、枠体部7’と流動路3’とくさび状の網リブ7’とから構成されている。フィルターの網目部分となる網リブ7’は、リブ中央部がつば状に広がっているので、破線で示すように実質的には開口率が異なるように構成されたのと同等で、一方の面からは空気などが流入しやすく他方の面からは空気などが流入しにくい片面フィルターを簡単な金型構造で実現できる。
【0007】
図5と図6は、熔融樹脂が流れ込みやすい枠体溝へ流れ込むのを一旦阻止するための壁を設けることで細溝への流入が優先され、網目の抜けを防止するための構造を示すものである。
図5は、枠体溝4、細溝5を別体の入子で構成した場合の斜視図を示すもので、ガスまたはエアを排出するためのバキューム9が接続されるガス抜き通路14が設けられたベース金型28上と、枠体溝4が設けられた枠体部上型19と、迂回壁10を有する枠体溝4が設けられた枠体部下型20と、一方向の細溝5が設けられた細溝上型21と、一方向の細溝5が設けられた細溝下型22とから構成される金型を示すものである。細溝5から枠体溝4に流入しようとする熔融樹脂は、迂回壁10で一旦阻止されるので網リブの形成が優先されてるので確実に網目フィルターが作れるものである。
また、迂回壁10にテーパーをつけて傾斜させることで、迂回壁10の後方の枠体溝4に流入する熔融樹脂やガスなどの流入を助ける機能を付加するのも効果的である。枠体溝4の後部に充分な熔融樹脂が流入しないと、迂回壁10の後部の両サイドから他の部分の枠体溝4からの熔融樹脂が回り込んで来てウェルドが発生しやすくなり、そこが破損し易くなるという欠点を生じる。
図6は、図5の金型を押し合わせたときの断面図を示すもので、細溝5と対向するように迂回壁10が設けられている。他の実施例として、破線で図示した押し切り壁13を用いても良い。押し切り壁13は、枠体溝4の天面から0.01ないし0.05mm程度のわずかな空間しかもたないか、あるいはまったく空間がなく枠体溝4の天面と密着した状態にする。このため、熔融樹脂は壁を乗り越えては後部の枠体部には流入できず金型内で発生するガスまたはエアのみが後部の枠体溝に追い込まれる。そして壁に突き当たった熔融樹脂は、ガスまたはエアが減少した状態で、壁の長手方向に形成される迂回路を経由して枠体溝や細溝5に流入するので、網目が枠体部に優先して成形されるという作用がある。
この迂回路は、図では便宜上非常に幅広に図示しているが実際には細溝5と同等の0.13mmから0.5mm程度の幅で良い。あまり幅広になると、迂回壁10や押し切り壁13による熔融樹脂の阻止力に効果がなくなり、熔融樹脂の横方向への流動力が弱まってしまう。
この種の熔融樹脂を阻止するための堰止め部や小流路を用いる原理的な技術思想は既に公知となっているが、本実施例では一方向のみの細溝5が非常に流動性が良くどうしても枠体溝4に熔融樹脂が優先して流れてしまうので、従来の堰止め部や小流路を用いる構造の金型とは比較にならないほどの効果があり、むしろ本発明だからこそ有用であるとも言える。
【0008】
図7ないし図9は、上型1および下型2の平面図、上型1および下型2を押し合わせたときの断面図を示すものである。特徴は、流動路溝3上に複数のゲート11を設けたことであり、これによって金型内への熔融樹脂の流入が早く行えるのと同時に熔融樹脂の流動力を高めることができる。また、下型2には迂回壁10が流動路溝3に対向して設けられており、前述した細溝5と対向する迂回壁10や押し切り壁13と同様に、流動路溝3から枠体溝4に流入しようとする熔融樹脂は、迂回壁10で一旦阻止され網リブの形成が優先されてるので確実に網目フィルターが作れるものである。
迂回壁10の変形例を図24ないし図27に示す。いずれも迂回壁10の形状をコの字形にしたもので、誘導帯溝6からの熔融樹脂をできるだけ枠体溝4に流入させないようにする構造である。熔融樹脂の流動が妨げられるので、それに打ち勝つために図25と図26に示すように複数のゲート11を設けるのも有効である。
【0009】
図12ないし図17は、本発明の金型を用いて作れる比較的大型の成形品の種々の類例を示すものであり、そのさらなる特徴は流動路溝を直接枠体溝に接続させない誘導帯溝を用いた金型で成形された成形品出あることである。
誘導帯溝を用いた金型技術については、本出願人が既に出願済みの特公平7−20677号、特開平6−126784号や特開平6−155531号などに詳述されているが、その原理を以下に簡単に説明する。ゲートから流入した熔融樹脂は、太径の誘導帯溝に出て、それが枠体溝とは直接接続されずに行き止まりとなるので、そこで一定圧力を蓄えてから連通する細い細溝に圧入され熔融樹脂は細溝の末端まで流入するように働き、低圧成形で微細な網目フィルターなどの成形が可能となる。図12ないし図17には、その誘導体溝を用いて作れた誘導帯6’を有する成形品を例示しているが、本発明のように簾状の網目フィルターの場合は、誘導帯6’の長さは枠体部4’に可能な限り近い方が良い。なぜなら、従来の格子状網目であれば誘導帯と枠体部は乖離していても、網目での接続で熔融樹脂がフィルター全体に流動するが、本発明の簾状網目フィルターでは網目間の直接的な接続がないため、誘導帯が枠体部と離れ過ぎていると網目が形成されないからである。実験においては、誘導帯と枠体部との間隔は細溝一本分程度が最も効果があった。
図12は、四角形の枠体部4’を二分する枠体部4’を設け、2面の網リブ7’上にそれぞれ2本の誘導帯6’を形成したものである。図13は、四角形の枠体部4’を四分する十字状の枠体部4’を設け、4面の網リブ7’上にそれぞれ1本の誘導帯6’を形成したものである。図14は、図13のものに流動路3’に対向する位置へ迂回壁10を設けたものである。図15は、図12のものに網リブ7’のたわみ変形を防止するために補強用のピアノ線リブ15’を設けたものである。細溝に直交し細溝より細いピアノ線溝を設けて成形することで、網リブ7’の直線性を維持するとともに網目の補強も兼ねて強度の高い網目成形品ができるという効果がある。図16は、ピアノ線リブ15’を成形品の模様や各種表示として利用する一例を示すものである。
図17は、図13のものに流動路3’に対向する位置へ押し切り壁13’を設けたものである。押し切り壁では熔融樹脂が流れないので、成形後では空間部を形成することになる。本実施例では、押し切り壁部13’の空間を把手として利用する例を示している。
また、図10のように、長方形の枠体部4’を二分する枠体部4’を外側の枠体溝4よりも細くして、フィルターとして利用する場合のために開口率をあげる構成にしても良い。
【0010】
図18は、熔融樹脂が流動路溝を介して枠体溝へ障害なしに流入するのを防止するための金型構造を示すもので、枠体溝4に連通する流動路溝3の先端付近をくびれ部16でくびれさせ、枠体溝4と接続される流動路溝3の先端を再び太径または幅広にして接続するものである。枠体溝4と流動路溝3とが完全に接続されているので、枠体部と網リブは確実に形成される。
図19は、熔融樹脂が流動路溝を介して枠体溝へ障害なしに流入するのを防止するために、枠体溝枠体溝に連通する流動路溝の先端を先鋭化して接続するための金型構造を示すもので、枠体溝4と接続される流動路溝3の先端を先鋭化したので、流動路溝上のゲートから注入された熔融樹脂は、本来は流れやすい幅広の枠体溝へすぐには流れ込めず細溝の方へと先に流れる。これは、網リブの成形を優先した例で網目部分でのリブ抜けの現象を防止するという効果を有する。
図20は、誘導帯溝6の先端をT字形とすることで、さらに強力な一定圧力を蓄えようとする他の実施例である。先端がT字形になった流動路溝3で強力な一定圧力を蓄えてから連通する細溝5に圧入されるので、熔融樹脂は確実に細溝の末端まで流入するように働き、低圧成形で微細な網目を必要とする成形品の成形が可能となる。
図21は、先端がT字形になった流動路溝3の長さを短くしたもので、網目の開口率をあげたい場合や成形品の網目形状如何によっては任意に変えれることを示すものである。
図22は、流動路溝3をS字形とした例を示すもので、細溝5に対して蛇行しながら熔融樹脂を流入させるため、大面積の成形品であっても網目を構成する細溝5に満遍なく熔融樹脂を行き渡らせることができる。ただし、S字形であるために枠体溝4と遠いところと近いところができるので、遠いところを補うために枠体溝4から直接延長される太径の帯体溝12を設けても良い。
図23は、流動路溝3に直交するS字形の帯体溝12を設けた例を示すもので、流動路溝上のゲートから注入される熔融樹脂は大量になり網目の成形が迅速になされるとともに細溝に対して蛇行しながら熔融樹脂を流入させるため、大面積の成形品であっても網目を構成する細溝に満遍なく熔融樹脂を行き渡らせることができるという効果がある。
本発明における帯体溝12は、二つの種類があり、一つは流動路溝に直交する帯体溝で、他は枠体溝から直接延長される帯体溝である。
帯体溝の効用については、本出願人が既に出願済みの特願平8−303430に詳述されているが、その原理を以下に簡単に説明する。
まず、枠体溝4の帯体溝12は、枠体溝4から細溝5へ熔融樹脂が流入するのを促進するためのものである。流動路溝3や誘導帯溝6が枠体溝4や細溝5に直接または間接的につながっている以上、熔融樹脂は幅広の枠体溝4へ先に流れてしまう傾向にある。そこで、先に枠体溝4に流れた熔融樹脂を再度熔融樹脂のまわりにくい細溝5のある特定部分、例えば図67や図68に示すショート部26に帯体溝12を設けて完全な網目を形成するものである。この実施例としては、図11、図51、図52、図53に示すようなものがある。図52のように半円リング状にしたり、図53のように三角状にしたり種々の変形が考えられる。
次に、流動路溝3の帯体溝12は、あくまでも流動路溝3の補助的構成であって、流動路溝3から細溝5へ熔融樹脂が流入するのを促進するためのものである。一度に大量の熔融樹脂を流すことが網目の成形を早くすることにつながり熔融樹脂の樹脂温度が低下しないうちに成形が完了する。したがって、大面積の成形品であっても網目を構成する細溝に満遍なく確実に熔融樹脂を行き渡らせることができるという効果がある。
この帯体溝の変形使用例は、図35ないし図40や図49に示してある。種々の成形品の形に応じて流動路溝3、誘導帯溝6、帯体溝12、迂回壁10、補助流動路溝18の組み合わせを変えることが可能である。さらなる変形使用例として、図50のように複数の帯体溝12を外側に向かって徐々に長くすることで、網目の形成されにくいゲートから遠いところの細溝5へも熔融樹脂が充分まわるようにしても良い。
【0011】
図30ないし図34は、本発明を円形状の成形品に利用する場合の使用例を示す。図31や図32のように、細溝5の中央部に直線状の流動路溝3や誘導帯溝6が設けるのが一般的な使い方になると思われるが、図30のようにリング状にし2点のゲート11を180度反対の位置に設けても良い。さらに、最も高い開口率であるべきフィルターの中央部を実現するには、図33や図34のように枠体溝4の近傍に湾曲した流動路溝3を対向して設ける。流動路溝3上のゲート11は複数であっても良い。この変形例としては、図61の楕円形状のものや図58ないし図60のように三角形状のものがある。三角形状の場合は、細溝5の一辺の底辺が他の辺より長くなるので熔融樹脂の流動効率を考えて、図59のようにゲート11を細溝5が長い距離になる底辺近くに設けても良い。
図64ないし図65は、枠体溝4の中に流動路溝や誘導帯溝と同等の働きをする蓄圧溝27を設け、その上にゲート11を設けるとともに蓄圧溝27を囲うように迂回壁10や押し切り壁を設けたものである。網目の開口率を大幅にあげたいときに有効な構造である。
図54は、十字状の太径または幅広の流動路溝3としたもので、流動路溝3上のゲート11から注入される熔融樹脂は大量になり網目の成形が迅速になされるとともに、さらに流動面積が大きくなったことで大面積の成形品であっても網目を構成する細溝に満遍なく熔融樹脂を行き渡らせるという効果がある。
図41ないし図44は、細溝5の補強と変形防止を図るために、溝幅や溝深さが原則的には非常に狭く浅いピアノ線溝15との組み合わせ構造が示されている。図41(a)は細溝5、枠体溝4、誘導帯溝6を有する上型1で、図41(b)はこの部分断面図である。図42(a)は細溝5、枠体溝4、誘導帯溝6、そしてピアノ線溝15を有する下型2で、図41(b)はこの部分断面図である。ピアノ線溝15は、細溝5の変形を防止するのが主目的なので0.03〜0.1mm程度の溝深さでも実用に差し支えない。図41(a)と図42(a)とを押し合わせた結果の成形品が図43に示されている。ピアノ線溝15は、原則的として非常に狭く浅い溝幅や溝深さであるため、従来の格子状の網目と異なり熔融樹脂の流動に悪影響を及ぼすことなく、網リブ7’の変形を防ぐことができる。図44は、さらなる変形例を示すもので、ピアノ線リブ15’を斜めに形成したものである。
図45は、仕切り用の枠体溝4で細溝5を複数部分に仕切り、その仕切り毎の細溝5のピッチを誘導帯溝6の部分で半分ずつずらしたもので、ハニカム状のフィルターと同等の機能を有するフィルターを簡単な金型構造で実現できるという効果がある。
図46は、仕切り用の枠体溝4で細溝5を複数部分に仕切り、その仕切り毎の細溝5のピッチを仕切り用の枠体溝4の部分で半分ずつずらしたもので、ハニカム状のフィルターと同等の機能を有するフィルターを簡単な金型構造で実現できるという効果がある。
図47は、誘導帯溝6での熔融樹脂の蓄圧力をさらに上げるための構成で、誘導帯溝6をその一部をくびれ部16でくびれさせることで3分割の小さな誘導帯溝にしたものである。図48の熔融樹脂の放出力を示す矢印のように、ゲート11から注入された熔融樹脂は、ゲート11の中心から遠ざかるにしたがって流動力が落ちてしまう。そこで短い誘導帯溝6を等価的に複数作り、それぞれにゲート11を設けることで熔融樹脂の流動力が落ちないようにしようとするものである。
図49ないし図53は、太めのピアノ線溝15または細目の枠体溝4を細溝5に直交するように設けたもので、網目を強化する作用と熔融樹脂の流動性を高める効果をもたすためのものである。
【0012】
図55は、枠体溝の中またはその外周に、互いに係止し合う係合部溝を設けることで、複数の別体のフィルターを組み合わせ自在にして種々の用途に適用しようとするものである。
それぞれの上型1に90度方向の異なる細溝5と誘導帯溝6と枠体溝4とを設け、一方の上型1の両サイドには係止溝23を形成し、他方の上型1の両サイドには係止溝23に係合するための係止突起24を設けたものである。
特に、60から100メッシュ相当の微細網目フィルターにおいては、本発明の簾状の成形品の組み合わせは有効である。なぜなら、一方向のみの網リブなので格子状の網リブより開口率が2倍高いことになる。それを角度を90度変えて、かつ、成形品間に1mm程度の空間を持たせて組み合わせ使用するので、その開口率は悪くても従来の格子状の網リブより1.5倍は高いと考えて良い。つまり、一枚の成形品で100メッシュを作るよりは、二枚の成形品の組み合わせで2倍ずつの開口率を持たせた方が有利であると言うことである。
図56と図57は、上記別体の成形品での組み合わせではなく、ヒンジを介して一体にするための金型構造を示すものである。同一平面上に2面の金型を併設しその間にヒンジ溝25を設け、かつ、係止溝23と係止突起24を設けることで、折り畳み使用の可能なフィルターを極めて簡単な金型構造で実現できる。
【発明の効果】
本発明は以上のように、上型と下型に一方向の細溝をそれぞれ対称に形成して押し合わす構成としたので、従来の横溝と縦溝からなる格子状の細溝と比較して金型内の熔融樹脂の流動が格段にスムースになる。
以下請求項に対応して効果を述べる。
(請求項1)
上型と下型に一方向の細溝をそれぞれ対称に形成して押し合わす構成としたので、金型内の熔融樹脂の流動が細い溝の間で互いにぶつかり合うことがなく、流動が格段にスムースになる。その結果低い射出圧力、小さな型締力、短い成形時間でありながら、大面積の成形品や微細網目の成形品が歩留まり良く大量に成形が可能になるという極めて大きな効果を奏する。
(請求項2,請求項3および請求項4)
請求項1の効果に加えて、流動路溝の先端を先鋭化したので、流動路溝上のゲートから注入された熔融樹脂は、本来は流れやすい幅広の枠体溝へすぐには流れ込めず細溝の方へと先に流れるので、網目部分でのリブ抜けの現象を防止するという効果を有する。
(請求項5)
請求項1の効果に加えて、枠体溝に直接接続されない太径または幅広の誘導帯溝を設けたので、それが枠体溝とは直接接続されずに行き止まりとなるので、そこで一定圧力を蓄えてから連通する細溝に圧入され熔融プラスチック材料は細溝の末端まで流入するように働き、低圧成形で微細な網目を必要とする成形品の成形が可能となるという優れた効果を奏する。
(請求項6)
請求項5の効果に加えて、誘導帯溝の先端をT字型とすることで、さらに強力な一定圧力を蓄えてから連通する細溝に圧入され熔融プラスチック材料は確実に細溝の末端まで流入するように働き、低圧成形で微細な網目を必要とする成形品の成形が可能となるという優れた効果を奏する。
(請求項7)
請求項1の効果に加えて、流動路溝に直交する太径または幅広の帯体溝を設けたので、流動路溝上のゲートから注入される熔融樹脂は大量になり網目の成形が迅速になされ、大面積の成形品であっても容易に成形できるという効果がある。
(請求項8)
請求項7の効果に加えて、流動路溝に直交するS字形の帯体溝としたことで、流動路溝上のゲートから注入される熔融樹脂は大量になり網目の成形が迅速になされるとともに細溝に対して蛇行しながら熔融樹脂を流入させるため、大面積の成形品であっても網目を構成する細溝に満遍なく熔融樹脂を行き渡らせることができるという効果がある。
(請求項9)
請求項7の効果に加えて、流動路溝に直交する複数の帯体溝としたことで、流動路溝上のゲートから注入される熔融樹脂は大量になり網目の成形が迅速になされるとともに、さらに流動面積が大きくなったことで大面積の成形品であっても網目を構成する細溝に満遍なく確実に熔融樹脂を行き渡らせることができるという効果がある。
(請求項10)
請求項9の効果に加えて、複数の帯体溝を外側に向かって徐々に長くすることで、網目の形成されにくいゲートから遠いところの網目も容易に形成することができるという効果がある。
(請求項11)
請求項1の効果に加えて、十字状の太径または幅広の流動路溝としたことで、流動路溝上のゲートから注入される熔融樹脂は大量になり網目の成形が迅速になされるとともに、さらに流動面積が大きくなったことで大面積の成形品であっても網目を構成する細溝に満遍なく熔融樹脂を行き渡らせるという効果がある。
(請求項12)
請求項1および請求項5の効果に加えて、円形状の枠体溝に対して枠体溝と相似形の湾曲流動路溝を設けることで、円形の網目成形品が簡単な金型構造で容易に形成できるとともに、太径または幅広の流動路溝がフィルターの中心部分にないので、フィルター中心部分の開口率を上げるという効果がある。
(請求項13)
枠体溝の中またはその外周に、互いに係止し合う係合部溝を設けることで、複数の別体のフィルターを組み合わせ自在にして種々の用とに適用できるという効果がある。
(請求項14)
同一平面上に2面の金型を併設しその間にヒンジ溝を設けることで、折り畳み使用の可能なフィルターを極めて簡単な金型構造で実現できるという効果がある。
(請求項15ないし請求項20)
請求項1および請求項5の効果に加えて、熔融樹脂が流れ込みやすい枠体溝へ流れ込むのを一旦阻止するための壁を設けることで細溝への流入が優先され、網目の抜けを防止することが可能となるという優れた効果を奏する。
(請求項21)
請求項1および請求項5の効果に加えて、枠体溝から連通して帯体溝を設けることで、流動路溝または誘導帯溝でも網目も形成がしにくい部分を補助して網目を構成する細溝に満遍なく熔融樹脂を行き渡らせるという効果がある。
(請求項22)
請求項1および請求項5の効果に加えて、細溝に直交し細溝より細いピアノ線溝を設けることで、細溝の直線性を維持するとともに網目の補強も兼ねて強度の高い網目成形品を成形できるという効果がある。
(請求項23)
請求項1および請求項5の効果に加えて、同一の溝幅、同一の溝深さとすることで、どちらの面からでも使用できる両面フィルターを簡単な金型構造で実現できるという効果がある。
(請求項24および請求項25)
請求項1および請求項5の効果に加えて、下型の溝深さよりも深くまたは浅くすること、およびで、下型の溝幅よりも広くまたは狭くすることで、一方の面からは空気などが流入しやすく他方の面からは空気などが流入しにくい片面フィルターを簡単な金型構造で実現できるという効果がある。
(請求項26)請求項1および請求項5の効果に加えて、仕切り枠体溝で細溝を複数部分に仕切り、その仕切り毎の細溝のピッチをずらしたことで、ハニカム状のフィルターと同等の機能を有するフィルターを簡単な金型構造で実現できるという効果がある。
以上種々の実施例を挙げて説明したが、本発明の原理を利用した他の実施例についても本発明の保護の対象になることは言うまでもない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明射出成形金型の平面図と断面図である。
【図2】本発明射出成形金型の部分拡大断面図である。
【図3】本発明射出成形金型の部分拡大断面図である。
【図4】本発明射出成形金型の部分拡大断面図である。
【図5】本発明射出成形金型部分拡大斜視図である。
【図6】本発明射出成形金型の部分拡大断面図である。
【図7】本発明射出成形金型の他の実施例を示す上型の平面図である。
【図8】本発明射出成形金型の他の実施例を示す下型の平面図である。
【図9】図8と図9の金型を押し合わせた断面図である。
【図10】本発明射出成形金型で成形された成形品の平面図である。
【図11】本発明射出成形金型で成形された成形品の平面図である。
【図12】本発明射出成形金型で成形された成形品の平面図である。
【図13】本発明射出成形金型で成形された成形品の平面図である。
【図14】本発明射出成形金型で成形された成形品の平面図である。
【図15】本発明射出成形金型で成形された成形品の平面図である。
【図16】本発明射出成形金型で成形された成形品の平面図である。
【図17】本発明射出成形金型で成形された成形品の平面図である。
【図18】本発明射出成形金型の他の実施例を示す上型の平面図である。
【図19】本発明射出成形金型の他の実施例を示す上型の平面図である。
【図20】本発明射出成形金型の他の実施例を示す上型の平面図である。
【図21】本発明射出成形金型の他の実施例を示す上型の平面図である。
【図22】本発明射出成形金型の他の実施例を示す上型の平面図である。
【図23】本発明射出成形金型の他の実施例を示す上型の平面図である。
【図24】本発明射出成形金型の他の実施例を示す上型の平面図である。
【図25】本発明射出成形金型の他の実施例を示す上型の平面図である。
【図26】本発明射出成形金型の他の実施例を示す上型の平面図である。
【図27】本発明射出成形金型の他の実施例を示す上型の平面図である。
【図28】本発明射出成形金型の他の実施例を示す上型の平面図である。
【図29】本発明射出成形金型の他の実施例を示す上型の平面図である。
【図30】本発明射出成形金型の他の実施例を示す上型の平面図である。
【図31】本発明射出成形金型の他の実施例を示す上型の平面図である。
【図32】本発明射出成形金型の他の実施例を示す上型の平面図である。
【図33】本発明射出成形金型の他の実施例を示す上型の平面図である。
【図34】本発明射出成形金型の他の実施例を示す上型の平面図である。
【図35】本発明射出成形金型の他の実施例を示す上型の平面図である。
【図36】本発明射出成形金型の他の実施例を示す上型の平面図である。
【図37】本発明射出成形金型の他の実施例を示す上型の平面図である。
【図38】本発明射出成形金型の他の実施例を示す上型の平面図である。
【図39】本発明射出成形金型の他の実施例を示す上型の平面図である。
【図40】本発明射出成形金型の他の実施例を示す上型の平面図である。
【図41】体発明射出成形金型の他の実施例を示す上型の平面図と断面図である。
【図42】本発明射出成形金型の他の実施例を示す上型の平面図と断面図である。
【図43】本発明射出成形金型で成形された成形品の平面図である。
【図44】本発明射出成形金型で成形された成形品の平面図である。
【図45】本発明射出成形金型の他の実施例を示す上型の平面図である。
【図46】本発明射出成形金型の他の実施例を示す上型の平面図である。
【図47】本発明射出成形金型の他の実施例を示す上型の平面図である。
【図48】図47の熔融樹脂の流動状態を示す補足説明図である。
【図49】本発明射出成形金型の他の実施例を示す上型の平面図である。
【図50】本発明射出成形金型の他の実施例を示す上型の平面図である。
【図51】本発明射出成形金型の他の実施例を示す上型の平面図である。
【図52】本発明射出成形金型の他の実施例を示す上型の平面図である。
【図53】本発明射出成形金型の他の実施例を示す上型の平面図である。
【図54】本発明射出成形金型の他の実施例を示す上型の平面図である。
【図55】本発明射出成形金型の他の実施例を示す上型と下型の平面図である。
【図56】本発明射出成形金型の他の実施例を示す上型の平面図である。
【図57】図56の断面図である。
【図58】本発明射出成形金型の他の実施例を示す上型の平面図である。
【図59】本発明射出成形金型の他の実施例を示す上型の平面図である。
【図60】本発明射出成形金型の他の実施例を示す上型の平面図である。
【図61】本発明射出成形金型の他の実施例を示す上型の平面図である。
【図62】本発明射出成形金型の他の実施例を示す上型の平面図である。
【図63】本発明射出成形金型の他の実施例を示す上型の平面図である。
【図64】本発明射出成形金型の他の実施例を示す上型の平面図である。
【図65】本発明射出成形金型の他の実施例を示す上型の平面図である。
【図66】本発明射出成形金型の熔融樹脂の流動状態を示す補足説明図である。
【図67】従来例の射出成形金型の熔融樹脂の流動状態を示す補足説明図である。
【図68】従来例の射出成形金型で成形された成形品の平面図である。
【図69】他の従来例の射出成形金型で成形された成形品の平面図である。
【符号の説明】
1 上型 2 下型 3 流動路溝
3’ 流動路 4 枠体溝 4’ 枠体部
5 細溝 6 誘導帯溝 6’ 誘導帯
7 網溝 7’ 網リブ 8 空間部
9 バキューム 10 迂回壁 10’ 迂回壁部
11 ゲート 11’ ゲート跡 12 帯体溝
12’ 帯体部 13 押し切り壁 13’ 押し切り壁部
14 ガス抜き通路 15 ピアノ線溝 15’ ピアノ線リブ
16 くびれ部 17 リング状流動路溝18 補助流動路溝
19 枠体部上型 20 枠体部下型 21 本体部上型
22 本体部下型 23 係止溝 24 係止突起
25 ヒンジ溝 26 ショート部 27 蓄圧溝
28 ベース金型

Claims (8)

  1. 上型と下型を押し合わせるとともにゲートを介して熔融樹脂を注入することで枠付きのプラスチック製品を成形する金型装置において、以下の構成であることを特徴とする射出成形金型。
    (a)上型および下型のそれぞれに、一方向の長手方向にのみ複数の細溝により簾状に形成され、かつ、上型および下型のそれぞれの細溝が対向するように形成された網溝
    (b)上型および/または下型の細溝上に少なくとも一本以上形成され、かつ、細溝に対して少なくとも一本以上直交して形成される熔融樹脂の流入を容易にするための太径または幅広の流動路溝
    (c)前記流動路溝上に少なくともひとつ以上形成される、熔融樹脂を金型内に注入するためのゲート
    (d)上型および/または下型に、簾状に形成された複数の細溝を囲うように形成される枠体溝
  2. 熔融樹脂が前記流動路溝を介して前記枠体溝へ障害なしに流入するのを防止するために前記枠体溝に連通する前記流動路溝の先端を前記枠体溝に先鋭化して接続することを特徴とする前記請求項1記載の射出成形金型。
  3. 熔融樹脂が前記流動路溝を介して前記枠体溝へ障害なしに流入するのを防止するために、前記枠体溝に連通する前記流動路溝の先端付近をくびれさせ、前記枠体溝と接続される前記流動路溝の先端は太径または幅広にして接続することを特徴とする前記請求項1記載の射出成形金型。
  4. 前記流動路溝を、ゲートから金型内に注入される熔融樹脂を一旦蓄圧してから前記細溝へ流入させるために、その両端が前記枠体溝に直接接続されない太径または幅広の誘導帯溝としたことを特徴とする前記請求項1記載の射出成形金型。
  5. 前記枠体溝に流入した熔融樹脂を再び前記細溝に流入させて完全な網目を形成するために、前記枠体溝からゲート方向に向かい、かつ、前記枠体溝に連通して突出した帯体溝を設けたことを特徴とする前記請求項1ないし4のいずれか1項に記載の射出成形金型。
  6. 前記細溝で成形される細線のたわみまたは変形を防止するために、複数の前記細溝を横断するように形成された極めて細いまたは浅いピアノ線溝を設けたことを特徴とする前記請求項1ないし5のいずれか1項に記載の射出成形金型。
  7. 前記細溝の形状を、上型と下型とで同一の溝幅、同一の溝深さとしたことを特徴とする前記請求項1ないし6のいずれか1項に記載の射出成形金型。
  8. 前記請求項1ないし7のいずれか1項に記載の射出成形金型によって射出成形される、フィルターおよび/またはその他のプラスチック成形品。
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