JP6095052B2 - 樹脂フィルタ - Google Patents

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Description

本発明は、樹脂フィルタに係り、特に、低い樹脂圧で射出成形できるとともに、強度が高く、且つ圧力損失の小さな樹脂フィルタに関する。
成形後に成形品の補助リブとなる補助ランナを設け、この補助ランナと、補助ランナを通して供給される材料で構成される目の細かい網目部とを一体成形したプラスチック製樹脂フィルタエレメントがある(特許文献1)。
また、縦方向および/または横方向の細糸からなる網部、網部を囲うように形成される枠体部、枠体部には直接接続されず、金型内に注入される溶融樹脂を一旦蓄圧してから網部に流入させるための棒状の誘導帯、金型内に注入される溶融樹脂を一旦蓄圧してから網部に流入させるための平板状の誘導板、および平板状の誘導板と棒状の誘導帯とを組み合わせた複合誘導帯を有するプラスチック樹脂フィルタがある(特許文献2)。
実公昭63−10805号公報 特開2004−25819号公報
しかしながら、特許文献1に記載されたプラスチック樹脂フィルタエレメントは、網目部を補助ランナで補強しただけの構成であるから、十分な強度が得られないという問題があった。また、ごみや埃、塵などの除去効率を高めるために網目部の目を細かくすると、圧力損失が過大になるという問題があった。さらに網目のパターンと補助ランナのパターンとを何れも四角形の平面形状とすると、側方からの外力に対して座屈変形し易いという問題点があった。
一方、特許文献2に記載のプラスチック樹脂フィルタは、網部、枠体部、誘導帯、誘導板、および複合誘導帯が一体に成形されるため、コストダウンが可能である。また、射出成形時の樹脂圧が低い場合においても、バリや所謂リブ抜けが生じ難いという特徴もある。
しかしながら、網部が同一方向の細糸から構成されている場合、強度に異方性が生じることがある。また、射出成形時の樹脂圧や得られるプラスチック樹脂フィルタの圧力損失の面で更なる改善が望まれていた。
本発明は、上記問題を解決すべく成されたもので、どの方向に対しても強度が高く、且つ圧力損失の少ない樹脂フィルタの提供を目的とする。
本発明の第1の態様は、菱形、平行四辺形、および五角形以上の多角形から選択された1または2以上の平面形状の枠部が複数、面状に連設された枠体と、この枠部よりも幅および厚みが小さく、且つ前記枠部内を区画する互いに平行な複数の糸状部と、を備える樹脂フィルタに関する。
前記樹脂フィルタにおいては、枠体によって菱形、平行四辺形、および五角形以上の多角形から選択された平面形状を有する複数の開口部が面状に連設された構成とされている故に、構造的な異方性が少なく、どの方向に対しも強度が高い。また、複数の糸状部が、枠部を区画するように、且つ互いに平行に形成されているから、ごみや埃、塵などの除去効率を高めるために目を細かくした場合においても、従来の樹脂フィルタと比較して圧力損失が小さい。
本発明の第2の態様は、第1の態様の樹脂フィルタにおいて、枠部と糸状部とを一体に成形したことを特徴とする。
前記樹脂フィルタは、1回の射出成形によって枠部と糸状部とを一体的に成形できる故に、枠部と糸状部とを別々に成形する形態の樹脂フィルタと比較して生産コストを低減できる。
本発明の第3の態様は、第1または第2の態様の樹脂フィルタにおいて、枠部と糸状部とが何れも厚さ方向の寸法が面方向の寸法よりも大きな菱形の断面形状を有することを特徴とする。
前記樹脂フィルタは、枠部と糸状部とが円形、または厚さ方向に長い楕円状若しくは長円状の断面形状を有する樹脂フィルタと比較して、枠部および糸状部において生じる流体抵抗が少ない故に、圧力損失が少ない。
本発明の第4の態様は、第1〜第3の何れかの態様の樹脂フィルタにおいて、枠部が全て同一平面形状を有していることを特徴とする。
前記樹脂フィルタは、枠部がすべて同一平面形状を有しているため、この樹脂フィルタを製造するための射出成形用金型の設計が容易になる点で好ましい。
本発明の第5の態様は、第4の態様の樹脂フィルタにおいて、枠部が全て正六角形の平面形状とされていることを特徴とする。
前記樹脂フィルタにおいては、枠体は全体としてハニカム状となるため、構造的な異方性が特に少なく、どの方向からの強度も高い上、枠体が正六角形以外の形状とされた樹脂フィルタと比較して圧力損失が低い。
本発明の第6の態様は、第4の態様の樹脂フィルタにおいて、枠部が全て菱形の平面形状とされていることを特徴とする。
前記樹脂フィルタにおいては、枠体は全て直線状であるから、この樹脂フィルタを製造するための射出成形金型の製造が容易になる。
本発明の第7の態様は、第4の態様の樹脂フィルタにおいて、枠部が全て五角形の平面形状とされていることを特徴とする。
前記樹脂フィルタにおいては、枠部を構成する枠体を、一定間隔で平行に配設される第1の枠体と、第1の枠体の間に配設されるジグザグ状の第2の枠体と、第2の枠体における屈曲点と第1の枠体とを結合する第3の枠体と、に分けて構成することにより、第1の枠体と第2の枠体と第3の枠体とで形成される枠部は五角形状となる。このような樹脂フィルタを形成する射出成形金型においては、第1の枠体に対応する直線状の溝と、第2の枠体に対応するジグザグ状の溝と、第3の枠体に対応する溝と、をパーティング面に形成すればよいから、枠体がハニカム状とされた樹脂フィルタのための射出成形金型よりも製造が容易である。
本発明の第8の態様は、第1〜第3の何れかの態様の樹脂フィルタにおいて、枠体が、菱形、平行四辺形、および五角形以上の多角形から選択される1の平面形状を有する第1の枠部と、前記第1の枠部と隣接し、前記第1の枠部とは異なる平面形状を有する第2の枠部と、を有することを特徴とする。
前記樹脂フィルタにおいては、第1の枠部と第2の枠部との形状の組み合わせを変えることにより、種々の強度分布や圧力損失に関する要求に柔軟に対応できる。
本発明の第9の態様は 第8の態様の樹脂フィルタにおいて、第1の枠部が六角形の平面形状とされ、第2の枠部が菱形の平面形状とされていることを特徴とする。
前記樹脂フィルタは、枠部が六角形と菱形との組み合わせとされているから、面積効率に優れる点で好ましい。
本発明の第10の態様は、第1〜第9のいずれかの態様の樹脂フィルタにおいて、枠部の一部が、幅および厚さの少なくとも一方が大きな誘導帯とされているとともに、この誘導帯が、樹脂フィルタの中心から周縁部に向かって放射状に複数形成されていることを特徴とする。
前記樹脂フィルタは、誘導帯が中央部から周縁部に向かって放射状に複数設けられているから、誘導帯を有しない樹脂フィルタと比較してより低い樹脂温度で射出成形できる。
以上説明したように本発明によれば、どの方向に対しても強度が高く、且つ圧力損失の少ない樹脂フィルタが提供される。
図1は、実施形態1の樹脂フィルタの全体的な構成を示す平面図である。 図2は、実施形態1の樹脂フィルタにおける一の枠部およびその周辺の構成を示す拡大図である。 図3は、実施形態1の樹脂フィルタにおいて誘導帯を設けた例について全体的な構成を示す平面図である。 図4は、実施形態1の樹脂フィルタにおける枠部、糸状部、および誘導帯の断面およびその寸法を示す断面図である。 図5(A)は、実施形態1の樹脂フィルタを製造するための射出成形用金型の上型の全体的な構成を示す斜視図であり、図5(B)は前記射出成形用金型の下型の全体的な構成を示す斜視図であり、図5(C)は、この射出成形用金型を厚さ方向に沿って切断した断面を示す断面図である。 図6は、図5に示す射出成形用金型のうち、上型の糸状部成形溝を省略した構成を示す斜視図である。 図7は、図5に示す射出成形用金型における枠部成形溝および糸状部成形溝の構成を示す斜視図である。 図8(A)は、図5に示す射出成形用金型における枠部成形溝の断面図であり、図8(B)は。この射出成形用金型の糸状部形成溝の断面図であり、図8(C)は、この射出成形用金型の誘導帯成形溝の断面図である。 図9は、実施形態2の樹脂フィルタの全体的な構成を示す平面図である。 図10は、実施形態2の樹脂フィルタにおける一の枠部およびその周辺の構成を示す拡大図である。 図11は、実施形態3の樹脂フィルタの全体的な構成を示す平面図である。 図12は、実施形態3の樹脂フィルタにおける一の枠部およびその周辺の構成を示す拡大図である。 図13は、実施形態4の樹脂フィルタの全体的な構成を示す平面図である。 図14は、実施形態4の樹脂フィルタにおける一の枠部およびその周辺の構成を示す拡大図である。 図15は、実施形態1および従来の樹脂フィルタについて種々の風速において圧力損失を測定した結果を示すグラフである。 図16は、圧力損失の測定に使用した樹脂フィルタA〜Gの構成を示す概略平面図である。
1.実施形態1
以下、本発明の樹脂フィルタにおいて枠部がすべて同一の形状とされたものの一例について図面を参照して詳細に説明する。
<樹脂フィルタの構成>
図1および図2に示すように、実施形態1の樹脂フィルタ1は、正方形または長方形の平面形状を有する外枠14の開口部の全面に、正六角形の平面形状を有する枠部16が多数、平面状に連設されて枠体10を構成する。したがって、枠体10は全体としてハニカム状に形成されている。
樹脂フィルタ1には、枠部16の内側の開口部を7等分するように、1つの枠部16について6本の糸状部12がたがいに平行に形成されている。なお、すべての枠部16において、糸状部12の向きは同一とされている。
図4(A)および図4(B)に示すように、枠部16および糸状部12の断面は何れも厚さ方向の寸法が幅方向の寸法よりも大きな菱形状とされているが、枠部16の断面の幅方向および厚さ方向の寸法は、糸状部12の断面の幅方向および厚さ方向の寸法よりも大きい。図4(A)および図4(B)に示す例では、枠部16の断面の幅方向および厚さ方向の寸法は夫々0.7mmおよび1.4mmであり、糸状部12の断面の幅方向および厚さ方向の寸法は夫々0.15mmおよび0.3mmであるが、枠部16および糸状部12の幅方向および厚さ方向の寸法は前記値には限定されず、樹脂フィルタ1に要求される強度、圧力損失、射出成形性、およびごみや埃、塵の除去率に応じて適宜設定できる。
図2に示すように、枠部16とこれに隣接する糸状部12との間隔d1と、隣り合う2本の糸状部12の間隔d2とは互いに等しい。これにより、枠部16とこれに隣接する糸状部12との間の圧力損失が増大することが防止される。間隔d1と間隔d2とは、実施形態1の例では0.6mmに設定されているが、枠部16および糸状部12の寸法と同様、樹脂フィルタ1に要求される強度、圧力損失、射出成形性、およびごみや埃、塵の除去率に応じて適宜設定できる。但し、後述する射出成形用金型2の作製の容易さの観点から、図1の上下方向に隣接する2つの枠部16における糸状部12の位置が一致するように配置してもよい。この場合、糸状部12は、図1の上下方向に沿って一直線上に配置されるが、間隔d1は間隔d2よりも小さくなる。
樹脂フィルタ1には、誘導帯18を中心Oから周縁部に向かって放射状に複数本形成することができる。図3の例では、黒い塗り潰しで示すように、樹脂フィルタ1の中心Oから外枠14の各辺の中点および頂点に向かう略放射状の8本の誘導帯18が形成されている。樹脂フィルタ1においては、枠体16の一部が誘導帯18とされており、図4(A)および図4(C)に示すように、誘導帯18は枠部16と比較して幅方向および厚さ方向の寸法が大きい菱形の断面を有する。例えば、図4(C)の例では、誘導帯18は、幅方向が0.9mm、厚さ方向が1.8mmの菱形とされている。但し、湯胴体18においては、幅および厚さの一方のみを枠部16よりも大きく設定してもよい。
<射出成形用金型の構成>
以下、樹脂フィルタ1を製造するための射出成形用金型2について説明する。
図5(A)、図5(B)、図5(C)、および図6に示すように、射出成形用金型2は、上型2Aと下型2Bとから構成されている。上型2Aと下型2Bとにおけるパーティング面20A、20Bには、外枠14を形成するための外枠形成溝24と、枠体10、換言すれば面状に連設された枠部16を形成するための枠部形成溝22と、が形成されている。枠部形成溝22は、外枠形成溝24の内側の領域にハニカム状に形成されている。
図7に示すように、パーティング面20A,20Bの枠部形成溝22に囲まれた正六角形状の領域には、糸状部12を形成するための糸状部形成溝26が互いに平行に、且つ等間隔で設けられている。ただし、糸状部形成溝26は、幅方向の位置が揃うように形成してもよい。
図8(A)および図8(B)に示すように、枠部形成溝22および糸状部形成溝26の何れもV字型の断面を有しているが、糸状部形成溝お26は、枠部形成溝22と比較して幅、深さともに小さい。例えば図8(A)および図8(B)に示す例では、枠部形成溝22は幅および深さともに0.7mmであるのに対し、糸状部形成溝26は幅および深さともに0.15mmである。
さらに、図5(A)、図5(B)、および図6において太線で示されているように、枠部形成溝22の一部は誘導帯形成溝28とされている。誘導帯形成溝28は、パーティング面20A,20Bの中心から外枠形成溝24に向かって等間隔で8本略放射状に設けられている。図8(A)〜図8(C)に示すように、誘導帯形成溝28は、枠部形成溝22および糸状部形成溝26と比較して幅および深さの何れも大きい。たとえば図8(C)に示す例では、誘導帯形成溝28は、幅および深さの何れも0.9mmとされている。なお、誘導帯形成溝28においては、幅または深さのみが誘導帯形成溝26よりも大きくなるように形成してもよい。
図5(A)、図5(C)、および図6に示すように、上型2Aには、外枠形成溝24、枠部形成溝22、糸状部形成溝26、および誘導帯形成溝28からなるキャビティに連通するゲート25が設けられている。ゲート25は、図5(A)および図6に示すように、上型2Aのパーティング面20Aの中心に開口するとともに、前記8本の誘導帯形成溝28は、上型2Aのパーティング面20Aにおいては、前記開口部を中心として枠部形成溝に向かって放射状に形成されている。
<効果>
樹脂フィルタ1は、外枠14が形成する開口部に枠体10が全体としてハニカム状に形成されているから、どの角度に対しても強度が高い。また、枠部16の内側に、糸状帯12が6本、互いに平行に配置され、しかも枠部16と糸状部12との間隔d1と隣り合う2本の糸状部の間隔d2とは等しいから、圧力損失が小さいにも拘わらず、ごみや埃、塵の除去率が高い。
さらに、射出成形用金型2には、パーティング面20A、20Bには、中心から外枠形成溝24(周縁部)に向かって誘導帯形成溝28が8本等間隔で形成されているから、ゲート25から注入された樹脂は、誘導帯形成溝28で蓄圧された後に、枠部形成溝22および糸状部形成溝26に流入するから、誘導帯形成溝28を設けない場合と比較して樹脂の流れが改善される。したがって、より低い樹脂圧および樹脂温度で樹脂フィルタ1を射出成形できる上、樹脂フィルタ1におけるバリの発生をより効果的に抑止できる。
加えて、誘導帯形成溝28は枠部形成溝22の一部をなすから、誘導帯形成溝28によって形成される誘導帯18も、樹脂フィルタ1における枠部16の一部、言い換えれば枠体10の一部を構成する。したがって、誘導帯18に起因する圧力損失の増大を効果的に抑止できる。
2.実施形態2
以下、本発明の樹脂フィルタにおいて枠部がすべて同一の形状とされたものの別の例について図面を参照して詳細に説明する。
<樹脂フィルタの構成>
図9および図10に示すように、実施形態2の樹脂フィルタ3は、正方形または長方形の平面形状を有する外枠14の開口部の全面に、五角形の平面形状の複数の枠部16が面状に連続的に連なり、言い換えれば面状に連設されて枠体10を構成している。
図9および図10に示すように、枠体10は、外枠14の相対向する2辺の一方と他方とを直線状に結ぶ直線部10Aと、一定の長さ毎にジグザグ状に屈曲して外枠14の前記2辺をジグザグ状に結ぶジグザグ状部10Bと、ジグザグ状部10Bにおける屈曲点においてジグザグ状部10Bと直線部10Aとを結合するとともに、直線部10Aに直交する方向に設けられた結合枝部10Cと、から構成される。したがって、枠体10によって形成される枠部16は、図10に示すように、直線部10Aとジグザグ状部10Bと結合枝部10Cとによって囲まれているから、底辺の両端に位置する頂点において頂角が90度とされた五角形の平面形状を有する。枠部16には、糸状部12が等間隔で互いに平行に6本等間隔で設けられている。
枠部16および糸状部12の幅及び厚さ方向の寸法、および断面形状については、実施形態1のところで述べたとおりである。
<効果>
樹脂フィルタ3においても、枠体1によって、同一形状の枠部16が複数、面状に連設された構成とされているから、どの方向に対しても強度が高い。また、枠部16に設けられた糸状部12は互いに平行であるから、圧力損失が低いにも拘わらず、ごみ等の捕集効率は高い。さらに、枠体10は、直線部10Aとジグザグ状部10Bと結合枝部10Cとから構成されているから、枠体1がハニカム状とされた実施形態1の樹脂フィルタ1と比較して、樹脂フィルタを製造するための射出成形用金型の作製が容易である。
3.実施形態3
以下、本発明の樹脂フィルタにおいて枠部がすべて同一の形状とされたものの更に別の例について図面を参照して詳細に説明する。
<樹脂フィルタの構成>
図11及び図12に示すように、実施形態3の樹脂フィルタ4は、図11及び図12における縦方向に配設された複数の枠体10と、枠体10に対して斜めに、且つ互いに平行に配設された複数の枠体11と、を備える。したがって、樹脂フィルタ4においては枠体10と枠体11とで形成される枠部16は全て同一形状、寸法の菱形乃至平行四辺形となる。枠部16の内側開口部には、6本の糸状部12が枠体10に対して並行に設けられている。糸状部12同志は等間隔で設けられている。
枠部16および糸状部12の幅及び厚さ方向の寸法、および断面形状については、実施形態1のところで述べたとおりである。
<効果>
樹脂フィルタ4においても、枠部16に設けられた糸状部12は互いに平行であるから、圧力損失が低いにも拘わらず、ごみ等の捕集効率は高い。また、枠部16を形成する枠体10と枠体11とは何れも互いに平行な直線状であるから、射出成形用金型の上型及び下型のパーティング面において、互いに平行な一群の溝を形成し、次いで前記一群の溝と交差する互いに平行な溝を形成することにより、枠部形成溝を形成できるから、実施形態1および2の樹脂フィルタと比較して射出成形用金型の作製がさらに容易である。
4.実施形態4
以下、本発明の樹脂フィルタにおいて、第1の枠部と、前記第1の枠部と隣接するが、第1の枠部とは異なる平面形状を有する第2の枠部と、を有するものの例について、図面を用いて説明する。
<樹脂フィルタの構成>
図13および図14に示すように、実施形態4の樹脂フィルタ5は、正方形または長方形の平面形状を有する外枠14の開口部に、枠部16および17が面状に連設されて枠体10を形成している。
枠部16と枠部17とは互いに隣接するように形成されており、枠部16は正六角形の、枠部17は菱形の平面形状を有している。したがって、枠部16は第1の枠部に、枠部17は第2の枠部に相当する。枠部16は、図13および図14における縦方向および横方向に並設されている。枠部17は縦方向に並設された枠部16の間に位置しているから、図13および図14における横方向に並設されているということができ、また、枠部16と枠部17とは、外枠14によって形成される正方形または長方形の対角線方向に沿って交互に設けられているということもできる。
図14に示すように、枠部16と枠部17とには、糸状部12が互いに平行に設けられている。
枠体10および糸状部12については、実施形態1のところで述べたとおりである。
<効果>
樹脂フィルタ5においても、枠部16及び枠部17に設けられた糸状部12は互いに平行であるから、圧力損失が低いにも拘わらず、ごみ等の捕集効率は高い。また、前述のように、樹脂フィルタ5においては、正六角形の平面形状を有する枠部16と菱形の平面形状を有する枠部17とが外枠14によって形成される正方形または長方形の対角線方向に沿って交互に設けられているから、特に対角線方向の曲げや捩れに対して強い。
以下、実施形態1の樹脂フィルタと従来の樹脂フィルタとについて種々の風速について圧力損失を測定した。結果を図15に示す。図15において横軸は風速(m/sec)を、縦軸は圧力損失(Pa)を示す。なお、図15において、A〜Fは何れも従来の樹脂フィルタであり、Hは実施形態1の樹脂フィルタである。そして、Gは実施形態1の樹脂フィルタから糸条体12を除去し、外枠14と枠体10とを残した樹脂フィルタである。
従来の樹脂フィルタA〜Fのうち、樹脂フィルタAおよびBは中差圧樹脂フィルタであり、樹脂フィルタCおよびEは高差圧樹脂フィルタである。樹脂フィルタDはポリエステル繊維の織物であって、ポリエステル繊維を織り目で熱融着させて織り目におけるポリエステル繊維のずれを防止したPET樹脂フィルタである。樹脂フィルタFはエアコンディショナ用樹脂フィルタである。図16に示すように、樹脂フィルタAおよびCは、枠体の内側に縦方向の桟を通し、桟の間に横方向に繊維が延在する網目部を設けた構成を有する。そして樹脂フィルタBおよび樹脂フィルタEは、縦方向および横方向に繊維が延在する網目部の裏側に縦方向、横方向、および斜め方向の誘導帯を形成した構成を有する。
図15のグラフからわかるように、実施形態1の樹脂フィルタHは、0.8m/sec以下の低風速では、現在もっとも厚損失が少ないとされるPET樹脂フィルタDと同様の圧力損失を示すに過ぎなかった。樹脂フィルタHの圧力損失は、風量が0.8m/secを超えると、PET樹脂フィルタDよりも大きくなるが、それでも樹脂フィルタA〜C,樹脂フィルタE、および樹脂フィルタFよりは低い値を示した。
このように、実施形態1の樹脂フィルタHは、低風量ではPET樹脂フィルタDと同様に低い圧力損失を示し、高風量においても、PET樹脂フィルタDを除く従来の樹脂フィルタよりも圧力損失が低い。また、射出成形によって製造できるから、ポリエステル繊維を編み状に織った後、織り目を熱融着させる必要のあるPET樹脂フィルタよりも製造コストが安い。
1 樹脂フィルタ
2 射出成形用金型
2A 上型
2B 下型
3 樹脂フィルタ
4 樹脂フィルタ
5 樹脂フィルタ
10 枠体
10A 直線部
10B ジグザグ状部
10C 結合枝部
11 枠体
12 糸状部
14 外枠
16 枠部
17 枠部
18 誘導帯
20A パーティング面
20B パーティング面
22 枠部形成溝
24 外枠形成溝
25 ゲート
26 糸状部形成溝
28 誘導帯形成溝

Claims (10)

  1. 菱形、平行四辺形、および五角形以上の多角形から選択された1または2以上の平面形状の枠部が複数、面状に連設された枠体と、
    前記枠部よりも幅および厚みが小さく、且つ前記枠部が形成する開口部内を区画する互いに平行な複数の糸状部と、
    を備える樹脂フィルタ。
  2. 前記枠部と前記糸状部とは一体に成形された請求項1に記載の樹脂フィルタ。
  3. 前記枠部と前記糸状部とは何れも厚さ方向の寸法が面方向の寸法よりも大きな菱形の断面形状を有する請求項1または2に記載の樹脂フィルタ。
  4. 前記枠部は、全て同一平面形状を有している請求項1〜3の何れか1項に記載の樹脂フィルタ。
  5. 前記枠部は全て正六角形の平面形状とされている請求項4に記載の樹脂フィルタ。
  6. 前記枠部は全て菱形の平面形状とされている請求項4に記載の樹脂フィルタ。
  7. 前記枠部は全て五角形の平面形状とされている請求項4に記載の樹脂フィルタ。
  8. 前記枠体は、菱形、平行四辺形、および五角形以上の多角形から選択される1の平面形状を有する第1の枠部と、前記第1の枠部と隣接し、前記第1の枠部とは異なる平面形状を有する第2の枠部を、を有する請求項1〜3の何れか1項に記載の樹脂フィルタ。
  9. 前記第1の枠部は六角形の平面形状とされ、前記第2の枠部は菱形の平面形状とされている請求項8に記載の樹脂フィルタ。
  10. 前記枠部の一部が、幅および厚さの少なくとも一方がより大きな誘導帯とされているとともに、
    前記誘導帯は、樹脂フィルタの中心から周縁部に向かって放射状に複数形成されている請求項1〜9の何れか1項に記載の樹脂フィルタ。
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