JP4256355B2 - 溶融炉の制御方法及び制御装置 - Google Patents

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本発明は、溶融炉の制御方法及び制御装置に関するものである。特に、スラグを排出する溶融炉を制御する溶融炉の制御方法及び制御装置に関する。
まず、都市ごみや産業廃棄物などの廃棄物を処理する溶融炉について、ガス化溶融炉を一例として、図5に基づいて説明する。図5は、ガス化溶融炉の概略構成図である。
ガス化溶融炉100では、まず、都市ごみ等の廃棄物を吸塵機101から流動層103を備えたガス化炉102に投入し、500℃〜600℃で熱分解させ、可燃ガス及びチャー・灰分と、不燃物とに分離する。ここで、不燃物は流動層から排出される。そして、可燃ガス及び可燃ガスに同伴されるチャーと灰分とを溶融炉110に送り込む。溶融炉110では、燃焼用の空気(燃焼空気)によって、1300℃以上で可燃ガス及びチャーを燃焼させて灰分を溶融する。ここで、溶融炉110で発生した燃焼性排ガスはボイラ130で熱交換した後、冷却・除塵工程を経て無害化された後、煙突から排出される。尚、ボイラ130からの蒸気流量は、蒸気弁131で調整される。また、溶融炉110の底部には、スラグ排出口111が設けられ、溶融されたスラグがスラグ排出口111から下方に配置されたスラグホッパ120に流下されてスラグホッパ120中の冷却水121で冷却固化された後、固化スラグとして回収される。
この溶融炉においては、収集された廃棄物を安定且つ安全に溶融処理して減容化・無害化すること、発生した熱エネルギーを効率よく回収することが重要である。特に、安定溶融のためには、溶融炉の炉内温度を最適な温度に保つことが重要である。しかしながら、炉内温度を一定にしたとしても、投入する廃棄物の性状によって、スラグの塩基度(CaO/SiO2)が変化し、それに伴い、スラグの融点・溶流点が変動するため、可燃ガスの熱量減少あるいはスラグの溶融温度上昇によってスラグを溶融しきれない状態が発生しうる。従って、スラグの安定溶融を実現するために、一般的に、スラグの排出状況を監視しつつ、溶融炉110の上部から重油や灯油などの助燃料を投入して不足する熱量を補い、溶融炉の炉内温度を調整して、スラグの流下を促進して、溶融炉110の炉壁や出滓口111へのスラグの固着を防いでいる。
従って、スラグの排出状況を監視する方法及び装置、そして、スラグの排出状況を監視しひいてはスラグの安定溶融を実現するための溶融炉の制御方法及び制御装置が従来から開発されている。例えば、特許文献1には、流下スラグの画像に対し、ある矩形範囲内の輝度の平均値を閾値とし、閾値を用いてスラグ流画像を2値化処理し、2値化処理した後のスラグ流画像の情報を用いて評価する領域を抽出し、スラグ流の輝度・本数・面積の3つの特徴量を演算することにより、判定を行う溶融炉のスラグ流監視方法及び装置が開示されている。また、特許文献2には、スラグタップをスラグタップバーナで加熱することでスラグの流下を促進するスラグ流下促進装置と音/振動検出装置を備え、音/振動の予め設定されたパターンによってスラグ流下促進装置に指示する制御装置を備えたことを特徴とするスラグ流下監視装置が開示されている。更に、特許文献3には、スラグが排出する際の流動滴下状態を可視的に観察し、可視像形状からスラグの物性(スラグの粘度)を推定し、スラグに粘土調整剤または造滓剤を添加することでガス化溶融炉内部の状態を最適状態に制御する廃棄物溶融炉の制御方法及び制御装置が開示されている。
特開2002−147731号公報 特開平7−34075号公報 特開平11−264533号公報
しかしながら、経済効率、環境対策、更には資源の有効活用といった観点から、スラグの流下状態が順調であれば、助燃料の投入量はできるだけ少ない方が望ましい。しかし、助燃料が少なすぎると、スラグの溶融が止まってスラグ排出口111が閉塞し、正常な運転ができなくなるという重大な問題につながる。従って、スラグの安定溶融とランニングコストの低下を実現するためには、スラグの排出状況を監視しながら、助燃料の投入量を最適化することが要求される。
また、助燃料だけでなく、空気量も溶融炉温度を調整するためには重要である。即ち、空気量が不足していれば、不完全燃焼により発熱量が低下して溶融炉温度が低下するという問題が生じる。ここで、空気量不足によるスラグ溶融悪化時に、助燃料を増やすと、ますますスラグの溶融を悪化させるという事態も生じうる。一方、空気量が過剰であれば、過剰空気によって可燃ガスが冷やされるため、溶融炉温度が低下するという問題が生じる。従って、スラグの安定溶融とランニングコストの低下を実現するためには、助燃料の投入量を最適化する前提として、空気量を適切に調整することが必要である。
更に、特許文献1に記載した技術は、スラグ流を監視することが目的であり、スラグの安定溶融やランニングコストの低減を図るものではない。また、特許文献2に記載した技術は、スラグタップバーナの起動を行うことによりスラグの固着防止を目的としたものであり、スラグの安定溶融を図るものの、ランニングコストの低減を図るものではない。同様に、特許文献3に記載した技術は、スラグの流下画像と温度により、スラグの物性を推定し、粘土調整剤または造滓剤を添加することにより、スラグの流下を改善することを目的としたものであり、スラグの安定溶融を図るものの、ランニングコストの低減を図るものではない。
本発明の目的は、スラグの安定溶融を実現しつつ、ランニングコストを低減することができる溶融炉の制御方法及び制御装置を提供することである。
課題を解決するための手段及び効果
本発明に係る溶融炉の制御方法は、溶融炉から排出されるスラグの排出状況を検知するスラグ排出状況検知ステップと、前記スラグ排出状況検知ステップの評価結果に基づいて、助燃料の供給量及び/又は空気量を制御する調整ステップと、を備えることを特徴とする。
本発明に係る溶融炉の制御装置は、溶融炉から排出されるスラグの排出状況を検知するスラグ排出状況検知装置と、前記スラグ排出状況検知装置の評価結果に基づいて、助燃料の供給量及び/又は空気量を制御する調整手段と、を備えることを特徴とする。
これによると、スラグの排出状況に応じて、熱量が不十分または過剰な場合には、助燃料、又は、助燃料及び助燃料に見合った空気量を調整することによって、安定溶融を実現することができるとともに、予め多目に助燃料を使用するよりは、こまめに助燃料を調整したほうが、コストが安いため、結果的にランニングコストを低減することができる。また、空気量の過不足も考慮することによって、溶融炉の空気比を最適な状態に保つことで、安定溶融を実現することができるとともに、ランニングコストを低減することができる。尚、スラグ排出状況の検知は、従来技術を用いることができる。例えば、当出願人が出願したスラグホッパに設けたマイクロホンからの出力に基づいて検知するスラグ排出状況検知装置(特開2005−37053号公報)や、上述の特許文献2に記載した音/振動検出装置や、上述の特許文献1、3に記載したスラグの流動滴下状態を可視像形状として取り込む画像解析装置等である。
また、本発明に係る溶融炉の制御方法は、前記溶融炉の出口の酸素濃度を検出する酸素濃度検出ステップ、を更に備え、前記調整ステップは、前記酸素濃度検出ステップで検出した酸素濃度及び/又は前記スラグ排出状況検知ステップの評価結果に基づいて、助燃料の供給量及び/又は空気量を制御してよい。
同様に、本発明に係る溶融炉の制御装置は、前記溶融炉の出口の酸素濃度を検出する酸素濃度検出装置、を更に備え、前記調整手段は、前記酸素濃度検出装置で検出した酸素濃度及び/又は前記スラグ排出状況検知装置の評価結果に基づいて、助燃料の供給量及び/又は空気量を制御してよい。
これによると、空気量を調整する1つの方法として、溶融炉の出口の酸素濃度に着目している。即ち、酸素濃度が低ければ、空気量が不足していると判断できるので、空気量を増やし、反対に、酸素濃度が高ければ、空気量が過剰であると判断できるので、空気量を減らすことにより、空気量を調整することができ、スラグの安定溶融を実現するとともに、ランニングコストを低減することが可能となる。また、空気量を適切に調整した状態で、スラグの排出状態が不十分または過剰な場合には、助燃料、又は、助燃料及び助燃料に見合った空気量を調整することによって、更に、スラグの安定溶融を実現することができるとともに、ランニングコストを低減することができる。
また、本発明に係る溶融炉の制御方法は、前記スラグ排出状況検知ステップで検知した前記スラグ排出状況に基づいて、所定時間以上、スラグの排出量が所定の下限値を下回るか、または、スラグの排出量が所定の上限値を上回るかを判断するスラグ排出状況判断ステップ、を更に備え、前記調整ステップは、前記スラグ排出状況判断ステップで、所定時間以上、スラグの排出量が所定の下限値を下回ったと判断した場合に、助燃料の供給量、又は、助燃料の供給量及び空気量を増加させ、前記スラグ排出状況判断ステップで、所定時間以上、スラグの排出量が所定の上限値を上回ったと判断した場合に、助燃料の供給量、又は、助燃料の供給量及び空気量を減少させてよい。
同様に、本発明に係る溶融炉の制御装置は、前記スラグ排出状況検知装置で検知した前記スラグ排出状況に基づいて、所定時間以上、スラグの排出量が所定の下限値を下回るか、または、スラグの排出量が所定の上限値を上回るかを判断するスラグ排出状況判断手段、を更に備え、前記調整手段は、前記スラグ排出状況判断手段で、所定時間以上、スラグの排出量が所定の下限値を下回ったと判断した場合に、助燃料の供給量、又は、助燃料の供給量及び空気量を増加させ、前記スラグ排出状況判断手段で、所定時間以上、スラグの排出量が所定の上限値を上回ったと判断した場合に、助燃料の供給量、又は、助燃料の供給量及び空気量を減少させてよい。
これにより、スラグの排出量に基づいて、助燃料の供給量、又は、助燃料の供給量及び空気量を調整することによって、溶融炉の加熱量を調整することができ、スラグの安定溶融を実現することができるとともに、ランニングコストを低減することができる。
また、本発明に係る溶融炉の制御方法は、前記スラグ排出状況検知ステップで検知した前記スラグ排出状況に基づいて、所定時間以上、スラグの排出量が所定の下限値を下回るか、または、スラグの排出量が所定の上限値を上回るかを判断するスラグ排出状況判断ステップと、前記酸素濃度検出ステップと検出した酸素濃度が所定の範囲内であるかを判断する燃焼空気過不足判断ステップと、を更に備え、前記調整ステップは、前記スラグ排出状況判断ステップで、所定時間以上、スラグの排出量が所定の下限値を下回ったと判断し、且つ、前記燃焼空気過不足判断ステップで酸素濃度が前記所定の範囲内であると判断した場合に、助燃料の供給量、又は、助燃料の供給量及び空気量を増加させ、前記スラグ排出状況判断ステップで、所定時間以上、スラグの排出量が所定の上限値を上回ったと判断した場合に、助燃料の供給量、又は、助燃料の供給量及び空気量を減少させてよい。
同様に、本発明に係る溶融炉の制御装置は、前記スラグ排出状況検知装置で検知した前記スラグ排出状況に基づいて、所定時間以上、スラグの排出量が所定の下限値を下回るか、または、スラグの排出量が所定の上限値を上回るかを判断するスラグ排出状況判断手段と、前記酸素濃度検出装置と検出した酸素濃度が所定の範囲内であるかを判断する燃焼空気過不足判断手段と、を更に備え、前記調整手段は、前記スラグ排出状況判断手段で、所定時間以上、スラグの排出量が所定の下限値を下回ったと判断し、且つ、前記燃焼空気過不足判断手段で酸素濃度が前記所定の範囲内であると判断した場合に、助燃料の供給量、又は、助燃料の供給量及び空気量を増加させ、前記スラグ排出状況判断手段で、所定時間以上、スラグの排出量が所定の上限値を上回ったと判断した場合に、助燃料の供給量、又は、助燃料の供給量及び空気量を減少させてよい。
これにより、酸素濃度が所定の範囲内であり、空気量を適切に調整した状態で、スラグの排出状態が不十分または過剰な場合には、助燃料、又は、助燃料及び助燃料に見合った空気量を調整することによって、スラグの安定溶融を実現することができるとともに、ランニングコストを低減することができる。
ここで、本発明に係る溶融炉の制御方法は、前記スラグ排出状況判断手段で、所定時間以上、スラグの排出量が所定の下限値を下回ったと判断し、且つ、前記燃焼空気過不足判断手段で、酸素濃度が前記所定の範囲よりも低いと判断した場合に、空気量を増加させ、前記スラグ排出状況判断手段で、所定時間以上、スラグの排出量が所定の下限値を下回ったと判断し、且つ、前記燃焼空気過不足判断手段で酸素濃度が前記所定の範囲よりも高いと判断した場合に、空気量を減少させる空気量調整手段、を更に備えてよい。
同様に、本発明に係る溶融炉の制御装置は、前記スラグ排出状況判断手段で、所定時間以上、スラグの排出量が所定の下限値を下回ったと判断し、且つ、前記燃焼空気過不足判断手段で、酸素濃度が前記所定の範囲よりも低いと判断した場合に、空気量を増加させ、前記スラグ排出状況判断手段で、所定時間以上、スラグの排出量が所定の下限値を下回ったと判断し、且つ、前記燃焼空気過不足判断手段で酸素濃度が前記所定の範囲よりも高いと判断した場合に、空気量を減少させる空気量調整手段、を更に備えてよい。
これによると、一定時間以上、スラグの排出量が下限値を下回った場合に、その原因を判断するために酸素濃度を活用している。即ち、一定時間以上、スラグの排出量が下限値を下回った場合で、酸素濃度が下限値よりも低い場合には、空気量が少ないために不完全燃焼を起こした結果、溶融炉温度が低下し、スラグの溶融が悪化していると判断することができるため、空気量を増大させ、溶融炉温度を上昇させる。反対に、一定時間以上、スラグの排出量が下限値を下回った場合で、酸素濃度が上限値よりも高い場合には、空気量が過剰なために燃焼ガスを冷やしてしまった結果、溶融炉温度が低下し、スラグの溶融が悪化していると判断することができるため、空気量を減少させ、溶融炉温度を上昇させる。以上により、酸素濃度に着目して空気量の過不足を判断し、空気量を調整することによって、溶融炉の燃焼状態を最適に保ち、スラグの安定溶融を実現するとともに、ランニングコストを低減することができる。
尚、本発明に係る溶融炉の制御方法は、溶融炉の温度を検出する溶融炉温度検出ステップと、前記空気量調整ステップで空気量を増加または減少させた後に、前記溶融炉温度検出ステップで検出した溶融炉温度が上昇したか判断する溶融炉温度上昇判断ステップと、を更に備え、前記調整ステップは、前記溶融炉温度上昇判断ステップで、前記溶融炉温度検出ステップで検出した溶融炉温度が上昇しなかったと判断した場合に、助燃料の供給量、又は、助燃料の供給量及び空気量を増加させてよい。
同様に、本発明に係る溶融炉の制御装置は、溶融炉の温度を検出する溶融炉温度検出装置と、前記空気量調整手段で空気量を増加または減少させた後に、前記溶融炉温度検出装置で検出した溶融炉温度が上昇したか判断する溶融炉温度上昇判断手段と、を更に備え、前記調整手段は、前記溶融炉温度上昇判断手段で、前記溶融炉温度検出装置で検出した溶融炉温度が上昇しなかったと判断した場合に、助燃料の供給量、又は、助燃料の供給量及び空気量を増加させてよい。
これによると、前述の通り、酸素濃度に着目して空気量の過不足を判断し、空気量を調整しても、溶融炉温度の上昇効果がなかった場合には、助燃料の供給量、又は、助燃料の供給量及び空気量を増大させる。従って、空気量の調整のみでは足りない熱量を助燃料により補うことにより、更に、スラグの安定溶融を実現するとともに、ランニングコストを低減することができる。
また、本発明に係る溶融炉の制御方法は、前記調整ステップは、前記スラグ排出状況検知ステップで検知したスラグの排出量とその目標値とから、助燃料の供給量及び/又は空気量を算出してよい。
同様に、本発明に係る溶融炉の制御装置は、前記調整手段は、前記スラグ排出状況検知装置で検知したスラグの排出量とその目標値とから、助燃料の供給量及び/又は空気量を算出してよい。
これによると、スラグの排出量の目標値(例えば、溶融炉の空気量が過不足ない状態に調整されている状態でスラグの排出状況が望ましいときの計測値とする。)と計測値とから、助燃料の供給量及び/又は空気量を調整する。従って、スラグの排出量が目標値に調整されて、スラグの排出状況を良好に保つことにより、スラグの安定溶融を実現するとともに、ランニングコストを低減することができる。
以下、図面を参照しつつ、本発明の好適な実施形態について説明する。
まず、本発明の実施形態に係る溶融炉の制御装置を、図1及び図2に基づいて説明する。図1は、本実施形態に係る溶融炉の制御装置の概略図を示すものである。図2は、本実施形態に係る溶融炉の制御装置を示すブロック図である。
図1に示すように、本実施形態に係る溶融炉の制御装置1は、スラグ排出状況検知装置22と、酸素濃度検出装置12と、溶融炉温度検出装置13と、制御演算器40とから構成される。
スラグ排出状況検知装置22は、スラグホッパ20に設けたマイクロホン24で、溶融炉10の底部に設けられた出滓口11からスラグホッパ20内の冷却水21に排出される溶融スラグの排出状況を検知するものであり、本実施形態においては、当出願人が出願したスラグ排出状況検知装置(特開2005−37053号公報)を想定している。そして、スラグ排出状況検出装置22から出力された信号は、信号処理装置23で信号処理が行われた後、後述する制御演算器40に入力される。
酸素濃度検出装置12は、溶融炉10の出口の酸素濃度を検出する。酸素濃度検出装置12は、例えば、ジルコニア式酸素センサなどを用いることができる。そして、酸素濃度検出装置12から出力された信号は、制御演算器40に入力され、酸素濃度の値として、或いは、酸素濃度の移動平均値やローパスフィルターを通した値など信号処理をした値として用いられる。
溶融炉温度検出装置13は、溶融炉10の炉内温度を検出する。溶融炉温度検出装置13は、熱電対を利用した検出装置を用いてもよいが、放射温度計や輝度センサなど電磁波を利用するセンサを使用した検出装置を用いることが好ましい。熱電対を利用した検出装置による温度計測は、温度変化に対する応答性が悪く、遅れ時間も無視できず、制御性能を悪化させる要因となるからであり、電磁波を利用するセンサを使用した検出装置を用いれば、計測遅れがほとんどないため、制御性能を向上することができ、より安定溶融を維持することができる。そして、溶融炉温度検出装置13から出力された信号は、制御演算器40に入力され、炉内温度の値として、或いは、信号処理をした値として用いられる。
制御演算器40は、スラグ排出状況検知装置22と酸素濃度検出装置12と溶融炉温度検出装置13からの入力を基に、溶融炉10に供給する助燃料及び/又は空気量を制御する。ここで、制御演算器40は、図2に示すように、スラグ排出状況判断部(スラグ排出状況判断手段)41と、許容時間設定部42と、燃焼空気過不足判断部(燃焼空気過不足判断手段)43と、酸素濃度上下限設定部44と、燃焼空気量調整部(空気量調整手段)45と、溶融炉温度上昇判断部(溶融炉温度上昇判断手段)46と、重油量および燃焼空気量調整部(調整手段)47と、重油量変更タイマ48と、を備えている。
スラグ排出状況判断部41は、スラグ排出状況検知装置22で検知したスラグの排出量が、一定時間以上、予め設定した下限値を下回るか、或いは、予め設定した上限値を上回るかを判断するためのものである。尚、スラグ排出状況判断部41で判断するための一定時間は、許容時間設定部42で予め設定する。そして、スラグ排出状況判断部41では、スラグ排出状況検知装置22で検知したスラグの排出量が、一定時間以上、予め設定した上限値を上回る場合、後述する重油量および燃焼空気量調整部47で重油量および燃焼空気量を減少させるように調整する。また、スラグ排出状況判断部41では、スラグ排出状況検知装置22で検知したスラグの排出量が、一定時間以上、予め設定した下限値を下回る場合、後述する燃焼空気過不足判断部43において酸素濃度検出装置12で検出した溶融炉10の出口の酸素濃度が予め設定した所定の範囲内にあるか判断する。
燃焼空気過不足判断部43は、酸素濃度検出装置12で検出した溶融炉10の出口の酸素濃度が、予め設定した所定の範囲の下限値よりも小さいか、或いは、予め設定した所定の範囲の上限値よりも大きいかを判断するためのものである。尚、燃焼空気過不足判断部43で判断するための所定の範囲の上限値及び下限値は、酸素濃度上下限設定部44で予め設定する。そして、燃焼空気過不足判断部43では、酸素濃度検出装置12で検出した溶融炉10の出口の酸素濃度が、予め設定した所定の範囲の下限値よりも小さいと判断した場合は、燃焼空気量調整部45で燃焼空気量を増加させる。また、燃焼空気過不足判断部43では、酸素濃度検出装置12で検出した溶融炉10の出口の酸素濃度が、予め設定した所定の範囲の上限値よりも大きいと判断した場合は、燃焼空気量調整部45で燃焼空気量を減少させる。更に、燃焼空気過不足判断部43では、酸素濃度検出装置12で検出した溶融炉10の出口の酸素濃度が、予め設定した所定の範囲内であると判断した場合は、後述する重油量および燃焼空気量調整部47で重油量および燃焼空気量を増加させるように調整する。
ここで、燃焼空気過不足判断部43での判断結果を基に、燃焼空気量調整部45で燃焼空気量を調整(増加又は減少)した場合、溶融炉温度上昇判断部46において、溶融炉の温度が上昇したかどうかを判断する。溶融炉温度上昇判断部46は、燃焼空気過不足判断部43での判断結果を基に、燃焼空気量調整部45で燃焼空気量を調整した場合に、溶融炉温度検出装置13で検出した溶融炉10の炉内温度が上昇したかどうかを判断するためのものである。そして、溶融炉温度上昇判断部46での溶融炉10の炉内温度が上昇していないとの判断結果を基に、後述する重油量および燃焼空気量調整部47で、重油量および燃焼空気量を増加させるように調整する。
重油量および燃焼空気量調整部47は、前回に重油量を調整してから一定時間以上経過している場合、スラグ排出状況判断部41でのスラグ排出状況の評価結果、燃焼空気過不足判断部43での判断結果、溶融炉温度上昇判断部46の判断結果を基に、助燃料である重油量および燃焼空気量を調整するためのものである。尚、重油量および燃焼空気量調整部47で判断するための前回に重油量を調整してからの一定時間は、重油量変更タイマ48で測定する。そして、重油量および燃焼空気量調整部47では、スラグ排出状況判断部41においてスラグ排出状況検知装置22で検知したスラグの排出量が、一定時間以上、予め設定した上限値を上回ると判断した場合は、重油量を減らすと共に、減らした重油量に相当する燃焼空気量を減らすように制御する。また、重油量および燃焼空気量調整部47では、燃焼空気過不足判断部43において酸素濃度検出装置12で検出した溶融炉10の出口の酸素濃度が、予め設定した所定の範囲内であると判断した場合、又は、溶融炉温度上昇判断部46において溶融炉の温度が上昇していないと判断した場合は、重油量を増やすと共に、増やした重油量に相当する燃焼空気量を増やすように制御する。
次に、本発明の実施形態に係る制御装置1を用いた溶融炉の制御方法を、図3のフローチャートに基づいて説明する。図3は、本実施形態に係る溶融炉制御方法のフローチャートを示すものである。
まず、スラグ排出状況判断部41において、スラグ排出状況検知装置22で検知された溶融スラグの排出量が一定時間以上過小(所定の下限値を下回る)かどうかを判断する(ステップS1:スラグ排出状況検知ステップ)。
スラグ排出状況判断部41において、スラグ排出状況検知装置22で検知された溶融スラグの排出量が一定時間以上過小(所定の下限値を下回る)でないと判断した場合は(ステップS1:NO)、スラグ排出状況判断部41において、スラグ排出状況検知装置22で検知された溶融スラグの排出量が一定時間以上過大(所定の上限値を上回る)かどうかを判断する(ステップS2:スラグ排出状況検知ステップ)。
スラグ排出状況判断部41において、スラグ排出状況検知装置22で検知された溶融スラグの排出量が一定時間以上過大(所定の上限値を上回る)であると判断した場合は(ステップS2:YES)、重油量および燃焼空気量調整部47において、重油量を減らすと共に、減らした重油量に相当する燃焼空気量を減らし(ステップS3:調整ステップ)、溶融炉10の制御を停止するまで(ステップS4:YES)、溶融炉10の制御を続ける(ステップS4:NO)。
また、スラグ排出状況判断部41において、スラグ排出状況検知装置22で検知された溶融スラグの排出量が一定時間以上過大(所定の上限値を上回る)でないと判断した場合は(ステップS2:NO)、溶融炉10の制御を停止するまで(ステップS4:YES)、溶融炉10の制御を続ける(ステップS4:NO)。
一方、スラグ排出状況判断部41において、スラグ排出状況検知装置22で検知された溶融スラグの排出量が一定時間以上過小(所定の下限値を下回る)であると判断した場合は(ステップS1:YES)、燃焼空気過不足判断部43において、酸素濃度検出装置12で検出した溶融炉10の出口の酸素濃度が所定の範囲の下限値よりも小さいかどうか判断する(ステップS5:燃焼空気過不足判断ステップ)。
そして、燃焼空気過不足判断部43において、酸素濃度検出装置12で検出した溶融炉10の出口の酸素濃度が所定の範囲の下限値よりも小さいと判断した場合(ステップS5:YES)、燃焼空気量調整部45において、燃焼空気量を増やすように制御する(ステップS6:空気量調整ステップ)。
また、燃焼空気過不足判断部43において、酸素濃度検出装置12で検出した溶融炉10の出口の酸素濃度が所定の範囲の下限値よりも小さくないと判断した場合(ステップS5:NO)、燃焼空気過不足判断部43において、酸素濃度検出装置12で検出した溶融炉10の出口の酸素濃度が所定の範囲の上限値よりも大きいかどうか判断する(ステップS7:燃焼空気過不足判断ステップ)。
そして、燃焼空気過不足判断部43において、酸素濃度検出装置12で検出した溶融炉10の出口の酸素濃度が所定の範囲の上限値よりも大きいと判断した場合(ステップS7:YES)、燃焼空気量調整部45において、燃焼空気量を減らすように制御する(ステップS8:空気量調整ステップ)。
ここで、燃焼空気量調整部45において、燃焼空気量を増やすように制御した(ステップS6)後、または、燃焼空気量調整部45において、燃焼空気量を減らすように制御した(ステップS8)後、溶融炉温度上昇判断部46において、溶融炉温度検出装置13で検出した溶融炉10の炉内温度が上昇したかどうかを判断する(ステップS9:溶融炉温度上昇判断ステップ)。
溶融炉温度上昇判断部46において、溶融炉温度検出装置13で検出した溶融炉10の炉内温度が上昇したと判断した場合(ステップS9:YES)、溶融炉10の制御を停止するまで(ステップS4:YES)、溶融炉10の制御を続ける(ステップS4:NO)。
一方、燃焼空気過不足判断部43において、酸素濃度検出装置12で検出した溶融炉10の出口の酸素濃度が所定の範囲の上限値よりも大きくないと判断した場合(ステップS7:NO)、または、溶融炉温度上昇判断部46において、溶融炉温度検出装置13で検出した溶融炉10の炉内温度が上昇していないと判断した場合(ステップS9:NO)は、重油量および燃焼空気量調整部47において、重油量変更タイマ48に基づいて、前回に重油量を調整してから一定時間以上経過しているかどうかを判断する(ステップS10)。
重油量および燃焼空気量調整部47において、重油量変更タイマ48に基づいて、前回に重油量を調整してから一定時間以上経過していると判断した場合(ステップS10:YES)、重油量および燃焼空気量調整部47で、重油量を増やすとともに、増やした重油量に相当する燃焼空気量を増やし(ステップS11:調整ステップ)、溶融炉10の制御を停止するまで(ステップS4:YES)、溶融炉10の制御を続ける(ステップS4:NO)。
一方、重油量および燃焼空気量調整部47において、重油量変更タイマ48に基づいて、前回に重油量を調整してから一定時間以上経過していないと判断した場合(ステップS10:NO)、溶融炉10の制御を停止するまで(ステップS4:YES)、溶融炉10の制御を続ける(ステップS4:NO)。
次に、上述した本実施形態に係る溶融炉の制御方法及び制御装置を用いた場合の実験結果について、図4に基づいて、説明する。図4は、本実施形態に係る制御方法及び制御装置を用いた場合の制御結果を示す図である。
図4に示すように、スラグ排出状況検知装置22でのスラグ流下状態計測信号に基づいて、助燃料使用量(本実施形態では、重油量)を調整し、助燃料使用量の平均値を低く抑えていることがわかる。従って、スラグ流下状態を良好に保つと共に、助燃料の使用量を低減することができ、スラグの安定溶融とランニングコストの低下を実現することができる。
以上に説明したように、本実施形態に係る溶融炉の制御方法(図3に示すフローチャート)及び制御装置1によると、スラグ排出状況検知装置22で検知したスラグの排出状況に応じて、熱量が不十分または過剰な場合には(図3に示すフローチャートのS1、S2:スラグ排出状況検知ステップ)、燃焼空気量調整部47で重油量及び重油量に見合った空気量を調整している(図3に示すフローチャートのS3、S11:調整ステップ)。従って、安定溶融を実現することができるとともに、ランニングコストを低減することができる。
また、酸素濃度検出装置12で検出した溶融炉10の出口の酸素濃度に基づいて、空気量の過不足も考慮することによって(図3に示すフローチャートのS5、S7:燃焼空気過不足判断ステップ)、燃焼空気量調整部45で燃焼空気量を調整して(図3に示すフローチャートのS6、S8:空気量調整ステップ)溶融炉の空気比を最適な状態に保っている。従って、安定溶融を実現することができるとともに、ランニングコストを低減することができる。
更に、酸素濃度に着目して空気量の過不足を判断し、燃焼空気量調整部45で燃焼空気量を調整しても、溶融炉温度検出装置13で検出した溶融炉10の炉内温度の上昇効果がなかったと溶融炉温度上昇判断部46において判断した場合(図3に示すフローチャートのS9:溶融炉温度上昇判断ステップ)には、重油量および燃焼空気量調整部47で重油量及び重油量に見合った空気量を増大させる(図3に示すフローチャートのS11:調整ステップ)。従って、空気量の調整のみでは足りない熱量を助燃料である重油により補うことにより、更に、スラグの安定溶融を実現するとともに、ランニングコストを低減することができる。
以上、本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明はその趣旨を超えない範囲において変更が可能である。
本実施形態においては、スラグ排出状況の検知として、当出願人が出願したスラグホッパに設けたマイクロホンからの出力に基づいて検知するスラグ排出状況検知装置(特開2005−37053号公報)を用いているが、それに限らず、従来技術を用いることができる。例えば、上述の特許文献2に記載した音/振動検出装置や、上述の特許文献1、3に記載したスラグの流動滴下状態を可視像形状として取り込む画像解析装置等を用いることができる。尚、スラグ排出状況の検知は、スラグの流下状態を可視状形状として画像で解析する方法よりも、スラグの流下状態をスラグの流下音として解析する方法が望ましい。スラグの流下状態を画像で解析する方法では、スラグの覗き窓が、スラグ、チャー、クリンカ等の汚れ、または、水蒸気などで付着した場合には、解像度が劣化し、計測制度が落ちてしまうからである。また、一方向からの一面的な画像では、奥行き方向の情報が欠落しており、幅方向のみの情報で輝度や面積を評価しているため、正確な判断ができない。更に、流下スラグとカメラとの間に、固化スラグが瘤状やつらら状に垂れ下がっている場合などは、流下スラグの画像が隠れてしまうため、正確な判断ができない。その上、カメラの画面外の場所でスラグが流下している場合には、スラグの流下を正確に検出することができない。
また、本実施形態では、重油量および燃焼空気量調整部47では、重油量と重油量に見合った燃焼空気量を調整しており、重油量と重油量に見合った燃焼空気量の双方を調整するのが好ましいが、それに限らない。即ち、重油量のみ調整したとしても、スラグの安定溶融を実現するとともに、ランニングコストを低減することができる。
また、本実施形態では、スラグ排出状況判断部41においてスラグの排出量が一定時間以上過小である場合のみ(図3のフローチャートのステップS1:YES)、酸素濃度過不足判断部43において酸素濃度の過不足を判断して(図3のフローチャートのステップS5、S7)、燃焼空気量調整部45において燃焼空気量を調整しているが、それに限らない。即ち、スラグ排出状況判断部41におけるスラグの排出量のいかんにかかわらず、また、スラグ排出状況判断部41においてスラグの排出量が一定時間以上過大である場合においても(図3のフローチャートのステップS2:YES)、酸素濃度過不足判断部43において酸素濃度の過不足を判断して、燃焼空気量調整部45において燃焼空気量を調整することにより、溶融炉10の空気比を最適な状態に保ち、安定溶融を実現することができるとともに、ランニングコストを低減することができる。
また、本実施形態では、助燃料として重油を用いているがそれに限らない。即ち、本発明は、他の様々な種類の助燃料を適用することができる。
更に、本実施形態に係る溶融炉の制御装置1における重油量および燃焼空気量調整部47では、溶融炉10の燃焼空気量が過不足ない状態に調整されている状態でのスラグ排出状況検知装置22で計測したスラグの排出量の計測値を、スラグの排出量の目標値として記憶しておき、当該目標値とスラグ排出状況検知装置22の計測値と偏差を計算し、その偏差と、偏差の積分値、及び偏差の変化割合を使って、重油量及び重油量に見合った空気量を算出するようにしても良い。これにより、スラグの排出量が目標値に調整されて、スラグの排出状況を良好に保つことにより、スラグの安定溶融を実現するとともに、ランニングコストを低減することができる。
本実施形態に係る溶融炉の制御装置の概略図を示すものである。 本実施形態に係る溶融炉の制御装置を示すブロック図である。 本実施形態に係る溶融炉制御方法のフローチャートを示すものである。 本実施形態に係る制御方法及び制御装置を用いた場合の制御結果を示す図である。 ガス化溶融炉の概略構成図である。
符号の説明
1 制御装置
12 酸素濃度検出装置
13 溶融炉温度検出装置
10 溶融炉
22 スラグ排出状況検知装置
41 スラグ排出状況判断部(スラグ排出状況判断手段)
43 燃焼空気過不足判断部(燃焼空気過不足判断手段)
45 燃焼空気量調整部(空気量調整手段)
46 溶融炉温度上昇判断部(溶融炉温度上昇判断手段)
47 重油量および燃焼空気量調整部(調整手段)
S1 スラグ排出状況検知ステップ
S2 スラグ排出状況検知ステップ
S3 調整ステップ
S5 燃焼空気過不足判断ステップ
S6 空気量調整ステップ
S7 燃焼空気過不足判断ステップ
S8 空気量調整ステップ
S9 溶融炉温度上昇判断ステップ
S11 調整ステップ

Claims (10)

  1. 溶融炉から排出されるスラグの排出状況を検知するスラグ排出状況検知ステップと、
    前記スラグ排出状況検知ステップで検知した前記スラグ排出状況に基づいて、所定時間以上、スラグの排出量が所定の下限値を下回るか、または、スラグの排出量が所定の上限値を上回るかを判断するスラグ排出状況判断ステップと、
    前記スラグ排出状況判断ステップで、所定時間以上、スラグの排出量が所定の下限値を下回ったと判断した場合に、助燃料の供給量、又は、助燃料の供給量及び空気量を増加させ、前記スラグ排出状況判断ステップで、所定時間以上、スラグの排出量が所定の上限値を上回ったと判断した場合に、助燃料の供給量、又は、助燃料の供給量及び空気量を減少させる調整ステップと、
    を備えることを特徴とする溶融炉の制御方法。
  2. 前記溶融炉の出口の酸素濃度を検出する酸素濃度検出ステップ、を更に備え、
    前記調整ステップは、
    前記酸素濃度検出ステップで検出した酸素濃度及び/又は前記スラグ排出状況検知ステップの評価結果に基づいて、助燃料の供給量及び/又は空気量を制御することを特徴とする請求項1に記載の溶融炉の制御方法。
  3. 記酸素濃度検出ステップ検出した酸素濃度が所定の範囲内であるかを判断する燃焼空気過不足判断ステップ、を更に備え、
    前記調整ステップは、
    前記スラグ排出状況判断ステップで、所定時間以上、スラグの排出量が所定の下限値を下回ったと判断し、且つ、前記燃焼空気過不足判断ステップで酸素濃度が前記所定の範囲内であると判断した場合に、助燃料の供給量、又は、助燃料の供給量及び空気量を増加させることを特徴とする請求項に記載の溶融炉の制御方法。
  4. 前記スラグ排出状況判断ステップで、所定時間以上、スラグの排出量が所定の下限値を下回ったと判断し、且つ、前記燃焼空気過不足判断ステップで、酸素濃度が前記所定の範囲よりも低いと判断した場合に、空気量を増加させ、
    前記スラグ排出状況判断ステップで、所定時間以上、スラグの排出量が所定の下限値を下回ったと判断し、且つ、前記燃焼空気過不足判断ステップで酸素濃度が前記所定の範囲よりも高いと判断した場合に、空気量を減少させる空気量調整ステップ、を更に備えることを特徴とする請求項に記載の溶融炉の制御方法。
  5. 溶融炉の温度を検出する溶融炉温度検出ステップと、
    前記空気量調整ステップで空気量を増加または減少させた後に、前記溶融炉温度検出ステップで検出した溶融炉温度が上昇したか判断する溶融炉温度上昇判断ステップと、を更に備え、
    前記調整ステップは、前記溶融炉温度上昇判断ステップで、前記溶融炉温度検出ステップで検出した溶融炉温度が上昇しなかったと判断した場合に、助燃料の供給量、又は、助燃料の供給量及び空気量を増加させることを特徴とする請求項に記載の溶融炉の制御方法。
  6. 溶融炉から排出されるスラグの排出状況を検知するスラグ排出状況検知装置と、
    前記スラグ排出状況検知装置で検知した前記スラグ排出状況に基づいて、所定時間以上、スラグの排出量が所定の下限値を下回るか、または、スラグの排出量が所定の上限値を上回るかを判断するスラグ排出状況判断手段と、
    前記スラグ排出状況判断手段で、所定時間以上、スラグの排出量が所定の下限値を下回ったと判断した場合に、助燃料の供給量、又は、助燃料の供給量及び空気量を増加させ、前記スラグ排出状況判断手段で、所定時間以上、スラグの排出量が所定の上限値を上回ったと判断した場合に、助燃料の供給量、又は、助燃料の供給量及び空気量を減少させる調整手段と、
    を備えることを特徴とする溶融炉の制御装置。
  7. 前記溶融炉の出口の酸素濃度を検出する酸素濃度検出装置、を更に備え、
    前記調整手段は、
    前記酸素濃度検出装置で検出した酸素濃度及び/又は前記スラグ排出状況検知装置の評価結果に基づいて、助燃料の供給量及び/又は空気量を制御することを特徴とする請求項に記載の溶融炉の制御装置。
  8. 記酸素濃度検出装置検出した酸素濃度が所定の範囲内であるかを判断する燃焼空気過不足判断手段、を更に備え、
    前記調整手段は、
    前記スラグ排出状況判断手段で、所定時間以上、スラグの排出量が所定の下限値を下回ったと判断し、且つ、前記燃焼空気過不足判断手段で酸素濃度が前記所定の範囲内であると判断した場合に、助燃料の供給量、又は、助燃料の供給量及び空気量を増加させることを特徴とする請求項に記載の溶融炉の制御装置。
  9. 前記スラグ排出状況判断手段で、所定時間以上、スラグの排出量が所定の下限値を下回ったと判断し、且つ、前記燃焼空気過不足判断手段で、酸素濃度が前記所定の範囲よりも低いと判断した場合に、空気量を増加させ、
    前記スラグ排出状況判断手段で、所定時間以上、スラグの排出量が所定の下限値を下回ったと判断し、且つ、前記燃焼空気過不足判断手段で酸素濃度が前記所定の範囲よりも高いと判断した場合に、空気量を減少させる空気量調整手段、を更に備えることを特徴とする請求項に記載の溶融炉の制御装置。
  10. 溶融炉の温度を検出する溶融炉温度検出装置と、
    前記空気量調整手段で空気量を増加または減少させた後に、前記溶融炉温度検出装置で検出した溶融炉温度が上昇したか判断する溶融炉温度上昇判断手段と、を更に備え、
    前記調整手段は、前記溶融炉温度上昇判断手段で、前記溶融炉温度検出装置で検出した溶融炉温度が上昇しなかったと判断した場合に、助燃料の供給量、又は、助燃料の供給量及び空気量を増加させることを特徴とする請求項に記載の溶融炉の制御装置。
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