JP2023091983A - ごみ焼却炉の燃焼制御装置及びごみ焼却炉の燃焼制御方法 - Google Patents

ごみ焼却炉の燃焼制御装置及びごみ焼却炉の燃焼制御方法 Download PDF

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慶文 廣澤
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Abstract

【課題】ストーカ機構によるごみの搬送態様を変化させることにより、安定燃焼を促進して一層の低空気比燃焼が可能なごみ焼却炉の燃焼制御装置を提供する。【解決手段】風箱を介して下方より一次燃焼空気が供給され、固定火格子に対して可動火格子を往復移動させることによりごみを搬送しつつ焼却するストーカ機構を備えたごみ焼却炉の燃焼制御装置であって、前記ごみ焼却炉の排ガスに含まれる特定成分のガス濃度、前記ごみ焼却炉に備えたボイラで発生する蒸気量、ごみの燃焼状態の少なくとも何れか1つに基づいて前記可動火格子の往復移動のストローク長を制御するストローク制御を実行するように構成されている。【選択図】図3

Description

本発明は、風箱を介して下方より一次燃焼空気が供給され、固定火格子に対して可動火格子を往復移動させることによりごみを搬送しつつ焼却するストーカ機構を備えたごみ焼却炉の燃焼制御装置及びごみ焼却炉の燃焼制御方法に関する。
近年、ごみ焼却炉では、ごみを低空気比で燃焼制御することが求められている。第1に、燃焼空気の削減により排ガス量が削減でき、ごみ焼却炉からの持出熱量が減少するので、ボイラによる熱回収効率が向上するからである。
第2に、排ガス量の削減によって触媒脱硝装置などの排ガス処理設備や煙突が小型化でき、燃焼空気用押込み送風機、や排ガス用誘引送風機などの付帯機器の小型化と省エネ化を図ることができるからである。
そして、第3に、排ガス中の酸素の低下によりNOx濃度を低減させることができ、結果として脱硝に使用するアンモニアや尿素などの薬剤に要する費用も削減できるようになるからである。
そのため、特許文献1には、燃焼用一次空気を火格子下から燃焼室内に吹き込み、高温ガスを前記燃焼室内の燃焼開始領域から主燃焼領域までの間の任意の領域に吹き込み、焼却炉から排出された排出ガスを少なくとも一部に含む循環排ガスを前記高温ガスの吹き込み位置の上方又はガス流れ方向下流側に吹き込み、空気、循環排ガス、又は、空気と循環排ガスとの混合ガスのいずれかからなる攪拌用ガスを二次燃焼領域に吹き込むように構成された廃棄物焼却炉が提案されている。
しかし、特許文献1に開示されたような廃棄物焼却炉では、空気比が1.3以下の低空気比で燃焼させるために、燃焼が不安定になり、一酸化炭素ガスの発生が増加したり、煤が大量に発生したりするという問題や、火炎温度が局所的に上昇してNOxが急増したり、廃棄物や灰が溶融して炉壁に付着してクリンカが発生したりするという問題があった。
そこで、特許文献2には、廃棄物燃焼用の一次空気を、乾燥火格子の下方から供給する乾燥火格子一次空気供給手段と燃焼火格子の下方から供給する燃焼火格子一次空気供給手段と、廃棄物焼却炉の排ガスの一部を循環排ガスとして、燃焼火格子の下方から供給する燃焼火格子循環排ガス供給手段と、後燃焼火格子の下方から供給する後燃焼火格子循環排ガス供給手段とを具備し、燃焼火格子一次空気供給手段と燃焼火格子循環排ガス供給手段は、一次空気と循環排ガスを燃焼火格子の廃棄物の移動方向で交互の位置で供給することを特徴とする廃棄物焼却装置が提案されている。
このような構成を採用することにより、燃焼火格子の全てに一次空気を供給する場合に比べて、燃焼室内で火炎温度が平準化するため、局所高温場の発生を抑制することができ、サーマルNOxの発生を抑制することができる。
再表2004-092648号公報 特開2019-190729号公報
ところで、低空気比燃焼を目指す特許文献1,2に記載されたような廃棄物焼却装置では、従前は1.8程度に調整されていた空気比を、空気比1.0程度に調整した一次燃焼空気を用いて火格子上のごみを乾燥、ガス化燃焼、固定炭素燃焼(おき燃焼)させ、全体として1.2~1.4程度に調整して完全燃焼させる必要がある。
そのために酸素ガス濃度の検知の時間的な応答遅れが生じないように、酸素ガスセンサを従来のバグフィルタの出口部に加えて、二次燃焼室出口部もしくはボイラの2パス付近に追加設置して、それらの酸素ガスセンサの計測値を指標にして、二次燃焼空気または再循環排ガスの供給量が制御されている。
さらに、排ガス中の酸素ガス濃度の変動に対する応答遅れを回避すべく、火格子の直上で発生し、時々刻々と発生量や成分が変化する未燃ガスの流れに沿って2秒以上経過する下流に酸素ガスセンサを設置し、当該酸素ガスセンサの設置位置より2秒以上上流に二次燃焼空気等のノズルを設置して空気もしくは再循環ガスを供給している。
しかし、上述した酸素ガスセンサの計測値を指標にして二次燃焼空気または再循環排ガスの供給量を調整しても、応答遅れの影響を排除することができず、上述したような未燃ガスの特性や燃焼空間での二次燃焼空気または再循環排ガスの不均一な分布状態の影響も相俟って、排ガスに含まれる酸素、一酸化炭素、NOxなどの組成の目標値にハンチング現象が現れて収束性が悪くなるという問題は解消されるものではなかった。そのため、一層の低空気比燃焼を達成することが困難となっていた。
本発明の目的は、上述した従来技術に鑑み、ストーカ機構によるごみの搬送態様を変化させることにより、安定燃焼を促進して一層の低空気比燃焼が可能なごみ焼却炉の燃焼制御装置及びごみ焼却炉の燃焼制御方法を提供する点にある。
上述の目的を達成するため、本発明によるごみ焼却炉の燃焼制御装置の第一の特徴構成は、風箱を介して下方より一次燃焼空気が供給され、固定火格子に対して可動火格子を往復移動させることによりごみを搬送しつつ焼却するストーカ機構を備えたごみ焼却炉の燃焼制御装置であって、前記ごみ焼却炉の排ガスに含まれる特定成分のガス濃度、前記ごみ焼却炉に備えたボイラで発生する蒸気量、ごみの燃焼状態の少なくとも何れか1つに基づいて前記可動火格子の往復移動のストローク長を制御するストローク制御を実行する点にある。
本願発明者らは、鋭意試験研究を重ねた結果、二次燃焼された排ガスに含まれる特定成分のガス濃度の変動周期と可動火格子の移動周期に相関があること、ごみ焼却炉に備えたボイラで発生する蒸気量、ごみの燃焼状態の変動に相関があることを見出した。そして、火格子上のごみの層厚が薄い場合に、可動火格子の前進端で可動火格子の先端側がごみ層から露出して一次燃焼空気が吹き抜けると特定成分のガス濃度の変動幅が大きくなる傾向があり、このような場合にごみと一次燃焼空気の接触が阻まれて低空気比燃焼が妨げられること、そして可動火格子の先端側がごみ層から露出することがないように可動火格子のストロークを短くすれば、ごみの搬送量が減少するために火格子上のごみの層厚がさらに薄くなることが判明した。
そこで、ごみ焼却炉の排ガスに含まれる特定成分のガス濃度、前記ごみ焼却炉に備えたボイラで発生する蒸気量、ごみの燃焼状態の少なくとも何れか1つに基づいて、可動火格子の往復移動のストローク長を制御することにより、ごみの搬送速度が調整されてごみの燃焼状態が安定に維持され、排ガスに含まれる特定成分のガス濃度の変動が抑制される。
例えば低位発熱量の低い燃え難いごみの場合には、上流から下流へのごみの搬送量を抑制すべく、第1の制御系により可動火格子の移動速度が減速され、燃え易いごみの場合には上流から下流へのごみの搬送量を増加すべく可動火格子の移動速度が増速される。その際に、一次燃焼空気が火格子の先端から吹き抜けることが無いように、可動火格子のストローク長が調整される。その結果、一次燃焼空気とごみ層との接触機会が確保されて一層の低空気比燃焼が可能になる。
同第二の特徴構成は、上述した第一の特徴構成に加えて、前記ストローク制御は、前記ごみ焼却炉の排ガスに含まれる特定成分のガス濃度の変動幅が第1の閾値を超えると前記可動火格子のストローク長を短くする方向に、前記特定成分のガス濃度の変動幅が第2の閾値を下回ると前記可動火格子のストローク長を長くする方向にそれぞれ制御する点にある。
ごみ焼却炉の排ガスに含まれる特定成分のガス濃度の変動幅を指標にして、可動火格子のストローク長を制御することにより、燃焼状態を安定させることができる。
同第三の特徴構成は、上述した第一または第二の特徴構成に加えて、前記ストローク制御は、前記ボイラで発生する蒸気量の変動幅が第3の閾値を超えると前記可動火格子のストローク長を短くする方向に、前記ボイラで発生する蒸気量の変動幅が第4の閾値を下回ると前記可動火格子のストローク長を長くする方向にそれぞれ制御する点にある。
ボイラで発生する蒸気量の変動幅を指標にして、可動火格子のストローク長を制御することにより、燃焼状態を安定させることができる。
同第四の特徴構成は、上述した第一から第三の何れかの特徴構成に加えて、前記ストローク制御は、前記ごみの燃焼状態が悪化していると判断すると前記可動火格子のストローク長を長くする方向に、前記ごみの燃焼状態が安定していると判断すると前記可動火格子のストローク長を短くする方向にそれぞれ制御する点にある。
第一から第三の何れかの特徴構成により、可動火格子のストローク長を制御した状態で、ごみの燃焼状態が悪化していると判断すると、可動火格子のストローク長を長くする方向に制御することで、ごみの供給量を増やすとともに攪拌効果を上げて燃焼を促す。また、ごみの燃焼状態が安定していると判断すると、可動火格子のストローク長を短くする方向に制御することで、安定状態を維持する。
同第五の特徴構成は、上述した第四の特徴構成に加えて、前記ストローク制御は、前記可動火格子の往復移動時の移動速度が最大に設定されるもとで実行される点にある。
可動火格子のストローク長を制御する際に、可動火格子の往復移動時の移動速度を最大に設定することで、ごみの供給量の減少を抑制しつつ燃焼状態を安定化させることができる。例えばごみの燃焼状態が悪化するとストローク長を長く、ごみの燃焼状態が安定しているとストローク長を短くする。
同第六の特徴構成は、上述した第一から第五の何れかの特徴構成に加えて、前記ストローク制御は、複数段備えた前記ストーカ機構のうち、前記特定成分のガス濃度の変動周期と前記可動火格子の往復周期とが相関するストーカ機構を検出し、当該ストーカ機構に対して、前記可動火格子のストローク長を制御する点にある。
例えば、ごみの乾燥、ガス化燃焼、固定炭素燃焼などのプロセスに備えて、複数段のストーカ機構を備えている場合に、第2の制御系は、特定成分のガス濃度の変動周期と可動火格子の往復周期とが相関するストーカ機構に対して、特定成分のガス濃度の変動幅に応じて可動火格子のストロークを可変に制御することで、一次燃焼空気の吹き抜けを適切に抑制することができる。
同第七の特徴構成は、上述した第一から第六の何れかの特徴構成に加えて、前記特定成分は、酸素ガスまたはNOxである点にある。
火格子から一次燃焼空気が吹き抜けて燃焼に寄与しない場合には排ガス中の酸素濃度が上昇し、それに伴ってNOxの濃度が上昇する。そこで、第2の制御系の指標となる排ガスに含まれる特定成分を酸素ガスまたはNOxとすることで、一次燃焼空気の吹き抜け状態を適切に検出できるようになる。
本発明によるごごみ焼却炉の燃焼制御方法の第一の特徴構成は、風箱を介して下方より一次燃焼空気が供給され、固定火格子に対して可動火格子を往復移動させることによりごみを搬送しつつ焼却するストーカ機構を備えたごみ焼却炉の燃焼制御方法であって、前記ごみ焼却炉の排ガスに含まれる特定成分のガス濃度、ごみ焼却炉に備えたボイラで発生する蒸気量、ごみの燃焼状態の少なくとも何れか1つに基づいて前記可動火格子の往復移動のストローク長を制御するストローク制御を実行する点にある。
同第二の特徴構成は、上述した第一の特徴構成に加えて、前記ストローク制御は、前記ごみ焼却炉の排ガスに含まれる特定成分のガス濃度の変動幅が増加すると前記可動火格子のストロークを短くする方向に、前記ごみ焼却炉の排ガスに含まれる特定成分のガス濃度の変動幅が減少すると前記可動火格子のストロークを長くする方向にそれぞれ制御する点にある。
同第三の特徴構成は、上述した第一または第二の特徴構成に加えて、前記ストローク制御は、前記特定成分のガス濃度の変動幅の増加により前記可動火格子のストロークが最大ストロークより短く制限された状態でも、前記ボイラで発生する蒸気量とごみの燃焼状態の少なくとも何れか1つが所定の値を超えて悪化した場合、前記特定成分のガス濃度にかかわらず前記可動火格子のストローク長が長くなるように制御する点にある。
同第四の特徴構成は、上述した第一から第三の何れかの特徴構成に加えて、前記ストローク制御は、複数段備えた前記ストーカ機構のうち、前記特定成分のガス濃度の変動周期と前記可動火格子の往復周期とが相関するストーカ機構を検出し、当該ストーカ機構に対して、前記可動火格子のストローク長を制御する点にある。
同第五の特徴構成は、上述した第一から第四の何れかの特徴構成に加えて、前記特定成分は、酸素ガスまたはNOxである点にある。
以上説明した通り、本発明によれば、ストーカ機構によるごみの搬送態様を変化させることにより、安定燃焼を促進して一層の低空気比燃焼が可能なごみ焼却炉の燃焼制御装置及びごみ焼却炉の燃焼制御方法を提供することができるようになった。
ストーカ式のごみ焼却炉の説明図 ストーカ式のごみ焼却炉の要部拡大図。 燃焼制御装置の機能ブロック構成図 ストーカ機構によるごみの搬送状態の説明図 ストーカ機構の火格子のストロークの説明図 (a)は従来の燃焼制御方法によるストーカ機構と炉出口酸素濃度の特性図、(b)は本発明による燃焼制御方法によるストーカ機構と炉出口酸素濃度の特性図 (a)は従来の燃焼制御方法によるストーカ機構の動作とNOxの特性図、(b)は本発明による燃焼制御方法によるストーカ機構の動作とNOxの特性図 (a)は従来の二次燃焼空気量と炉出口酸素濃度の特性図、(b)は本発明による燃焼制御方法による二次燃焼空気量と炉出口酸素濃度の特性図 最大ストローク長で燃焼制御した場合の制御特性を示し、(a)は排ガス中の酸素ガス濃度の制御特性図、(b)は排ガス中のNOx濃度と一酸化炭素ガス濃度の制御特性図、(c)は蒸気流量の制御特性図 制限ストローク長で燃焼制御した場合の制御特性を示し、(a)は排ガス中の酸素ガス濃度の制御特性図、(b)は排ガス中のNOx濃度と一酸化炭素ガス濃度の制御特性図、(c)は蒸気流量の制御特性図
以下に、本発明によるごみ焼却炉の燃焼制御装置及びごみ焼却炉の燃焼制御方法を図面に基づいて説明する。
[ごみ焼却炉の構造]
図1には、ストーカ式のごみ焼却炉1が示されている。ごみ収集車が進入するプラットホームA、ごみ収集車により収集されたごみを集積するごみピットB、ごみ投入ホッパD、ごみピットBからごみをごみ投入ホッパDに移送するごみクレーンC、炉室E、炉室Eの上部空間に設置した廃熱ボイラF、エコノマイザGなどを備え、炉室Eで生じた燃焼排ガスが煙道に流れ、煙道に沿って配された減温塔H、集塵機Iなどの排ガス処理設備で浄化された後に煙突Jから排気される。炉室Eを負圧に維持するべく、煙道には誘引送風機Lが設けられている。
プラットホームAとごみピットBの間に設けられた臭気漏洩防止及び安全確保のための観音開き式のごみ投入扉Kを開放することにより、ごみ収集車によって収集運搬されたごみがごみピットBに投入される。
ごみピットBに集積されたごみは、自動または制御室の運転員によって操作されるグラブバケット方式のごみクレーンCによって把持されて、ごみ投入ホッパDの上端に形成された開口部まで移送された後に落下投入される。
ごみ投入ホッパDの底部に油圧シリンダで駆動される給じん装置Pが設けられ、ごみ投入ホッパDに充填されたごみが炉室Eに押込み投入される。ごみ投入ホッパDに充填されたごみが、ごみ投入ホッパDから炉室Eへの外気の流入を遮断するシール機構として機能し、炉室が負圧に維持される。
炉室Eは、主燃焼室2と主燃焼室2で生じた燃焼排ガスをその上方空間で完全燃焼させる二次燃焼室3を備え、二次燃焼室3の壁部に廃熱ボイラFの複数の水管WTが埋め込まれている。
図2に示すように、主燃焼室2には、固定火格子と可動火格子がごみの搬送方向に沿って交互に配置されたストーカ機構Sが設けられている。後述するようにストーカ機構Sは乾燥帯S1、燃焼帯S2、後燃焼帯S3の三領域に区分けされ、其々に備えた油圧機構(油圧シリンダ)h1,h2,h3によって可動火格子が固定火格子に対して前後方向に往復駆動されることにより、ごみが撹拌されながら下流側に搬送される。
図4(a)に示すように、各火格子Rは基端部Rbで支軸Am,Afに受け止められ、先端部Rhが下流側の火格子Rの上面で受け止められる。下方に配した風箱から供給される一次燃焼空気が空洞部Rcに導かれ、一部が先端側に形成された開口から、また一部が隣接する火格子との隙間を介して上部のごみに供給される。
図4(b)に示すように、複数の可動火格子Rmが図外の可動フレームに支持された支軸Amに沿って炉幅方向に並設され、複数の固定火格子Rfが図外の固定フレームに支持された支軸Amに沿って炉幅方向に並設されている。つまり、ストーカ機構Sを構成する固定火格子Rfと可動火格子Rmがごみの搬送方向に交互に配置されている。そして、可動フレームが油圧機構(油圧シリンダ)h1,h2,h3(図2参照)によりごみの搬送方向に沿って往復駆動されることにより可動火格子Rmが前進位置と後進位置との間で往復移動する。
可動火格子Rmが図4(c)に示す前進位置と図4(d)に示す後進位置との間で固定火格子Rfの上面を摺動しつつ往復移動することにより、各火格子の上面のごみが上流側の火格子の先端部Rhで押し出されるようにして攪拌されつつ搬送される。図4(b)は可動火格子Rmが中間位置に位置した状態である。
油圧機構(油圧シリンダ)h1,h2,h3にはシリンダのストローク長を検出するポテンショメータが組み込まれており、ポテンショメータの出力に基づいてストローク長および可動火格子Rmの移動速度を可変制御できるように構成されている。
図5(a)には、可動火格子Rmが最大の後進位置から最大の前進位置まで往復移動する場合のストローク長が示され、図5(b)には、可動火格子Rmが最大の後進位置から中間の前進位置まで往復移動する場合のストローク長が示されている。ポテンショメータの出力に基づいてのストローク長が調節可能に構成されている。なお、ストローク長の調節のためにポテンショメータに代えて可動火格子Rmの位置を検知するリミットスイッチを複数個所に設け、油圧回路に圧力補償型比例流量調整弁を用いて可動火格子の移動速度をフィードフォワード制御することも可能である。
図2に戻り、ストーカ機構Sの下方に上流側から下流側に向けて順に四つの風箱W1,W2,W3,W4が設けられ、押込み送風機から一次焼用空気が供給される。ストーカ機構Sのうち風箱W1に対応する上流領域が乾燥帯S1、風箱W2,W3に対応する中流領域が燃焼帯S2、風箱W4に対応する下流領域が後燃焼帯S3となる。
風箱W1,W2,W3,W4の流入ダクトの其々に流量センサが設けられ、各流量センサにより検出した流量の合計値がストーカ機構Sを介して主燃焼室2に流入する燃焼空気流量として検出される。
給じん装置Pによって主燃焼室2に押し込まれたごみは乾燥帯S1で主に加熱乾燥され、燃焼帯S2でガス化燃焼されて、ガス化燃焼により炭化されたごみは燃焼帯S2の下流側領域から後燃焼帯S3で固体燃焼されて灰化され、灰化された後に後燃焼帯S3の端部から灰シュートに落下する。
主燃焼室2から二次燃焼室3の入口部にかけて、炉室Eの前壁2F及び後壁2Rにくびれ部が形成され、当該くびれ部にガス供給機構4が設けられている。ガス供給機構4から供給されるガスにより二次燃焼室3に流入する燃焼排ガスが撹拌及び整流されて二次燃焼室3で完全燃焼される。
ガス供給機構4から供給されるガスは二次燃焼用の空気であってもよいし、主燃焼室2から引抜かれた排ガス、集塵機Iより下流の煙道から分岐された再循環排ガス、或いはそれ以外の排ガス流路から分岐された排ガスであってもよいし、空気と前記各排ガスの混合ガスであってもよい。
被焼却物に対する理論空気比が約1.2となるように一次焼用空気と二次燃焼用空気の総量が調整されていればよい。例えば理論空気比が約1.2となるように全ての空気が一次焼用空気で賄われている場合にはガス供給機構4から供給されるガスは、煙道から引抜かれた排ガスのみであってもよく、一次焼用空気で約1.0の空気が賄われ、二次燃焼用空気で約0.2の空気が賄われるように構成してもよい。二次燃焼室3には、温度センサTS及び排ガスに残留する酸素ガス濃度を検知するガスセンサGSが設けられている。
炉室Eの後壁2Rに冷却機構を備えた赤外線カメラ5が設置され、ストーカ機構Sの上面で搬送されつつ焼却されるごみが撮影される。当該赤外線カメラ5は、黒体輻射エネルギーに相当する炉内からの輻射エネルギーを検出して表面温度を画像として撮影するもので、火炎中の一酸化炭素、二酸化炭素、NOx、SOx、水分による赤外線エネルギー吸収帯域を回避すべく、透過波長が約3.9(3.6~4)μmのフィルタが設けられている。従って、乾燥帯S1や燃焼帯S2で生じる燃焼火炎を透過してごみの表面から輻射されるエネルギーに応じた表面温度分布画像が得られる。
[燃焼制御装置の構成]
図3には、上述したごみ焼却炉1で焼却されるごみの燃焼状態や、廃熱ボイラFで生成される蒸気量を制御する燃焼制御装置10の構成が示されている。燃焼制御装置10は、各風箱W1~W4から供給する一次焼用空気の給気量を調整するとともにガス供給機構4からの給気量を調整する給気制御部11、給じん装置Pによって主燃焼室2に供給されるごみの投入量を調整する給じん制御部12、油圧機構(油圧シリンダ)h1,h2,h3を調節して乾燥帯S1、燃焼帯S2、後燃焼帯S3それぞれの搬送速度を調節する搬送速度制御部13、油圧機構h1,h2,h3のストローク長を調節するストローク長制御部14、を備えるとともに、各制御部11,12,13,14に制御指令を出力する演算処理部15を備えている。
演算処理部15は、ストーカ機構Sによって搬送されるごみの燃焼状態に基づいて可動火格子Rmの移動速度を可変に制御する第1制御演算部16と、排ガスに含まれる特定成分のガス濃度、本実施形態では酸素ガス濃度、廃熱ボイラFで発生する蒸気量、ごみの燃焼状態の少なくとも何れか1つに基づいて、可動火格子Rmのストローク長を可変に制御する第2制御演算部17を備えている。なお、特定成分のガス濃度として、酸素ガス濃度以外に、排ガスに含まれる一酸化炭素ガス濃度、NOx濃度などを制御対象としてもよい。
燃焼制御装置10は、CPUボード、メモリボード、入出力インタフェースボード、表示装置、入力装置などを備えて構成され、メモリボード上のメモリに燃焼制御プログラムがインストールされ、CPUボード上のCPUで燃焼制御プログラムが実行されることにより、上述した各機能ブロックが具現化される。
詳述すると、第1制御演算部16は、廃熱ボイラFで生成される蒸気量が目標蒸気量となるように、ストーカ機構Sで搬送されるごみの燃焼状態を調節すべく、給気制御部11、給じん制御部12、搬送速度制御部13に対して制御指令を出力する。
第1制御演算部16は、廃熱ボイラFで生成される蒸気量と目標蒸気量の差分に基づいて必要なごみの投入量と燃焼空気量を算出するとともに、ストーカ機構Sの上面で搬送されながら焼却されるごみを赤外線カメラ5で撮影した画像情報から得られる温度分布に基づいて、燃焼帯S2上でのごみの燃切点つまりガス化燃焼から個体燃焼に移行する位置を求めて、燃切点が予め設定された範囲に維持されるようにストーカ機構Sによるごみの搬送速度を算出し、各制御部11,12,13に対する制御指令を出力する。
給気制御部11は、第1制御演算部16からの制御指令に基づいて、風箱W1,W2,W3,W4に接続された給気ダクトのバルブ開度を制御して一次燃焼空気の供給量を調節するとともに、ガス供給機構4から供給する二次燃焼ガスの供給量を供給路に備えたバルブを介して調節する。
給じん制御部12は、第1制御演算部16からの制御指令に基づいて、給じん装置Pを駆動する油圧シリンダの速度を制御して主燃焼室2へ投入するごみ量を調節する。
搬送速度制御部13は、第1制御演算部16からの制御指令に基づいて、燃焼帯S2の油圧機構(油圧シリンダ)h2の速度を制御して燃切点が燃焼帯S2の下流側の所定範囲に入るように調節する。なお、乾燥帯S1、燃焼帯S2、後燃焼帯S3の搬送速度は予め定めた所定の比率で連動して増速または減速するように制御され、燃焼帯S2の油圧機構(油圧シリンダ)h2の速度が決定されると、他の油圧機構(油圧シリンダ)h1,h3の速度も一意に決定される。
第2制御演算部17は、所定時間当たりの酸素ガス濃度の振れ幅、ボイラで発生する蒸気量の振れ幅、ごみの燃焼状態の少なくとも何れか1つに基づいて可動火格子の往復移動のストローク長を制御するべく、ストローク長制御部14へ制御指令を出力する。
具体的に、第2制御演算部17は、酸素ガス濃度の振れ幅に基づいて可動火格子の往復移動のストローク長を制御する場合に、酸素ガス濃度の変動幅が所定の第1の閾値を超えると可動火格子のストローク長を短くする方向に、酸素ガス濃度の変動幅が第1の閾値より小さな第2の閾値を下回ると、可動火格子のストローク長を長くする方向にそれぞれ制御する。第1の閾値及び第2の閾値は、ごみ焼却炉に応じて適宜設定すればよい。
ストローク長制御部14は、第2制御演算部17からの制御指令に基づいて、可動火格子Rmのストローク長を可変に制御する。本実施形態では、油圧機構(油圧シリンダ)h1,h2,h3に備えたポテンショメータの値に基づいて可動火格子Rmの後進位置を基準にして前進位置を最大前進位置(最大ストローク長)と、最大前進位置より基端側の所定位置(制限ストローク長)の二段階に切替制御する。
第2制御演算部17は、複数段備えたストーカ機構Sのうち、酸素ガス濃度の変動周期と可動火格子Rmの往復周期とが相関するストーカ機構Sに対して、酸素ガス濃度の変動幅に応じて可動火格子Rmのストローク長を可変に制御するように構成されている。乾燥帯S1、燃焼帯S2、後燃焼帯S3のうち、一次燃焼空気の吹き抜けが生じたストーカ機構Sに対して適切に対処するためである。
ガスセンサGSにより検出された時系列の酸素ガス濃度値をスペクトル分析することにより得られる変動周期と、可動火格子Rmの往復周期とが相関するストーカ機構Sを制御対象として、酸素ガス濃度の変動幅が所定の第1の閾値より大きくなると、可動火格子Rmのストローク長を最大ストローク長から後述する制限ストローク長に切り替える。そして、酸素ガス濃度の変動幅が第1の閾値より小さな第2の閾値より小さくなると、可動火格子Rmのストローク長を最大ストローク長に戻す。
図6(a)には、常時最大ストローク長で可動火格子Rmを動作させた場合にガスセンサGSで検出された排ガス中の酸素濃度特性が示されている。乾燥帯S1及び燃焼帯S2に十分な層厚でごみが堆積している場合には酸素濃度に大きな変動は現れないのであるが、ごみの層厚が薄くなると火格子Rから一次燃焼空気が吹き抜けることにより酸素濃度の変動幅が大きくなる。このときの酸素濃度の平均値は約4%となっており、酸素濃度の変動周期と可動火格子Rmの往復周期がほぼ一定の遅延時間をもって同期している様子が把握できる。
図4(c)に示すように、ごみの層厚が薄い場合に、可動火格子Rmが最大ストローク長で動作すると、最大前進位置に到達するまでに可動火格子Rmの先端側上面が燃焼室に暴露して一次燃焼空気の一部がごみに供給されることなく一点鎖線の矢印で示すように吹き抜ける。そして、図4(d)に示すように、その状態で後進位置に移動すると、可動火格子Rmの先端がごみで覆われて、一次燃焼空気の吹き抜け量が低減する。そのため、図6(a)の特性が現れると推定できる。
このとき、図7(a)に示すように、このときの集塵機Iの出口に設置されたNOxセンサの検出値は平均で約60ppmを示し、その変動幅も大きいことが把握され、図8(a)に示すように、炉出口の酸素濃度が上昇すると二次燃焼領域での攪拌を促進すべく二次燃焼ガスの供給量が増量されるのであるが応答遅れにより収束することなく、ハンチング現象が現れる。
そこで、第2制御演算部17は、酸素ガス濃度の変動幅が第1のしきい値より大きくなると、ストローク長制御部14を介して可動火格子Rmのストローク長を最大ストローク長から制限ストローク長に切り替えるように構成されている。ストローク長の切替は、燃焼帯S2のみでもよいが、乾燥帯S1と同期してストローク長を切り替えることが好ましい。なお、後燃焼帯S3はストローク長の切替は不要である。
図6(b)に、制限ストローク長について最大後進位置と最大前進位置の中間位置を基準にした例を示す。制限ストローク長に切り替えると、火格子からの吹き抜けが抑制されて、一次燃焼空気がごみ層に供給されて燃焼に寄与するようになるので、炉出口の酸素濃度が平均値で約3%に低下し、また変動幅も抑制されるようになる。
図7(b)に示すように、集塵機Iの出口に設置されたNOxセンサの検出値も平均で約45ppmと低下し、変動幅も小さくなる。さらに、図8(b)に示すように、二次燃焼ガスの供給量も低減でき、一層の低空気比燃焼が可能になる。なお、制限ストローク長に切り替えても、廃熱ボイラFによる蒸気発生量が安定するように、第1制御演算部16にストーカ機構Sの搬送速度は可変に制御される。
つまり、ごみの層厚が薄くなり、第2制御演算部17により制限ストローク長に切り替えられると、ごみの搬送量が低下する。このとき、第1制御演算部16によりごみの層厚を回復するように給じん量が増加され、ストーカ機構Sによるごみの搬送速度が上昇するように制御される。制限ストローク長によるごみの搬送量の低下が、ごみの搬送速度の上昇により抑制される。
しかし、ごみの搬送速度が上限に達してもごみの搬送量が回復できない場合には、第1制御演算部16からの制御指令に基づいて、第2制御演算部17は酸素濃度の平均値が所定値以上であり、または変動幅が所定値以上であっても、ストローク長を最大ストローク長に切り替えるように構成されている。
図9(a),(b),(c)には、第2制御演算部17による制御を行なわずに、第1制御演算部16のみで最大ストローク長で燃焼制御した場合の排ガス中の酸素ガス濃度、NOx濃度、一酸化炭素ガス濃度、蒸気流量の制御特性が示されている。ストーカ機構S上のごみの層厚の変動により、蒸気流量も変動していることが判る。
図10(a),(b),(c)には、第2制御演算部17による制御を加えて、制限ストローク長で燃焼制御される場合の排ガス中の酸素ガス濃度、NOx濃度、一酸化炭素ガス濃度、蒸気流量の制御特性が示されている。排ガス中の酸素ガス濃度、NOx濃度が低減され、一酸化炭素ガス濃度も安定し、蒸気流量も安定することが判る。
上述した実施形態では、第2制御演算部17が排ガス中の酸素ガス濃度に基づいて火格子のストローク長を切り替える例を説明したが、排ガス中のNOx濃度に基づいて火格子のストローク長を切り替えてもよい。
上述した実施形態では、第2制御演算部17が可動火格子Rmのストローク長を最大ストローク長と制限ストローク長の二段階で切り替える構成を説明したが、制限ストローク長は最大ストローク長よりも短いストローク長となるように適宜設定すればよい。図5(a),(b)に示した例では、制限ストローク長は最大後進位置を基準に設定しているが、最大前進位置を基準に設定してもよく、図6(a),(b)及び図7(a),(b)に示したように、最大後進位置と最大前進位置の中間位置を基準に設置してもよい。
上述した実施形態では、可動火格子Rmのストローク長を大小2段階に切り替える例を説明したが、大中小の3段階に切り替えるように構成してもよいし、それ以上の複数段階に切り替えるように構成してもよい。さらには可動火格子Rmのストローク長を最大後進位置と最大前進位置の範囲で無段階に切り替えるように構成してもよい。この場合の基準位置も、最大後進位置、最大前進位置、最大後進位置と最大前進位置の中間位置の何れであってもよい。
そして、第2制御演算部17は、可動火格子Rmのストローク長が最大ストローク長より短く制限された状態、つまり制限ストローク長に切替えられた状態、または複数段或いは無段階に切替え可能な場合に最短のストローク長に設定された状態で第1制御演算部16による制御で可動火格子Rmの移動速度が上限に達すると、酸素ガス濃度にかかわらず可動火格子Rmのストローク長が長くなるように制御する。
第2制御演算部17は、ボイラで発生する蒸気量の振れ幅に基づいて可動火格子の往復移動のストローク長を制御してもよく、この場合は、蒸気量の変動幅が所定の第3の閾値を超えると可動火格子のストローク長を短くする方向に、蒸気量の変動幅が第3の閾値より小さな第4の閾値を下回ると、可動火格子のストローク長を長くする方向にそれぞれ制御する。
第2制御演算部17は、ごみの燃焼状態に基づいて可動火格子の往復移動のストローク長を制御してもよく、この場合は、ごみの燃焼状態が悪化していると判断すると可動火格子のストローク長を長くする方向に、ごみの燃焼状態が安定していると判断すると可動火格子のストローク長を短くする方向にそれぞれ制御する。なお、燃焼状態は、燃焼帯S2におけるごみの燃切点の位置およびごみ厚さが所定の範囲に収まっていれば、安定していると判定する。
以上説明したように、本発明によるごみ焼却炉の燃焼制御方法は、ごみ焼却炉の排ガスに含まれる特定成分のガス濃度、ごみ焼却炉に備えたボイラで発生する蒸気量、ごみの燃焼状態の少なくとも何れか1つに基づいて可動火格子の往復移動のストローク長を制御するストローク制御を実行するように構成されている。
ストローク制御は、ごみ焼却炉の排ガスに含まれる特定成分のガス濃度の変動幅が増加すると可動火格子のストロークを短くする方向に、ごみ焼却炉の排ガスに含まれる特定成分のガス濃度の変動幅が減少すると可動火格子のストロークを長くする方向にそれぞれ制御する。
ストローク制御は、特定成分のガス濃度の変動幅の増加により可動火格子のストロークが最大ストロークより短く制限された状態でも、ボイラで発生する蒸気量とごみの燃焼状態の少なくとも何れか1つが所定の値を超えて悪化した場合、特定成分のガス濃度にかかわらず可動火格子のストローク長が長くなるように制御する。
ストローク制御は、複数段備えた前記ストーカ機構のうち、特定成分のガス濃度の変動周期と可動火格子の往復周期とが相関するストーカ機構を検出し、当該ストーカ機構に対して、可動火格子のストローク長を制御する。
上述した実施形態は、本発明の一例であり、該記載により本発明の技術的範囲が限定されるものではなく、具体的な構成は本発明の作用効果が奏される範囲において適宜変更設計可能である。
1:ごみ焼却炉
2:主燃焼室
3:二次燃焼室
4:ガス供給機構
10:燃焼制御装置
11:給気制御部
12:給じん制御部
13:搬送速度制御部
14:ストローク長制御部
15:演算処理部
16:第1制御演算部
17:第2制御演算部
A:プラットホーム
B:ごみピット
C:クレーン機構
D:ごみ投入ホッパ
E:焼却炉本体
F:廃熱ボイラ
G:エコノマイザ

Claims (12)

  1. 風箱を介して下方より一次燃焼空気が供給され、固定火格子に対して可動火格子を往復移動させることによりごみを搬送しつつ焼却するストーカ機構を備えたごみ焼却炉の燃焼制御装置であって、
    前記ごみ焼却炉の排ガスに含まれる特定成分のガス濃度、前記ごみ焼却炉に備えたボイラで発生する蒸気量、ごみの燃焼状態の少なくとも何れか1つに基づいて前記可動火格子の往復移動のストローク長を制御するストローク制御を実行する、ごみ焼却炉の燃焼制御装置。
  2. 前記ストローク制御は、前記ごみ焼却炉の排ガスに含まれる特定成分のガス濃度の変動幅が第1の閾値を超えると前記可動火格子のストローク長を短くする方向に、前記特定成分のガス濃度の変動幅が第2の閾値を下回ると前記可動火格子のストローク長を長くする方向にそれぞれ制御する、請求項1記載のごみ焼却炉の燃焼制御装置。
  3. 前記ストローク制御は、前記ボイラで発生する蒸気量の変動幅が第3の閾値を超えると前記可動火格子のストローク長を短くする方向に、前記ボイラで発生する蒸気量の変動幅が第4の閾値を下回ると前記可動火格子のストローク長を長くする方向にそれぞれ制御する、請求項1または2記載のごみ焼却炉の燃焼制御装置。
  4. 前記ストローク制御は、前記ごみの燃焼状態が悪化していると判断すると前記可動火格子のストローク長を長くする方向に、前記ごみの燃焼状態が安定していると判断すると前記可動火格子のストローク長を短くする方向にそれぞれ制御する、請求項1から3の何れかに記載のごみ焼却炉の燃焼制御装置。
  5. 前記ストローク制御は、前記可動火格子の往復移動時の移動速度が最大に設定されるもとで実行される、請求項4記載のごみ焼却炉の燃焼制御装置。
  6. 前記ストローク制御は、複数段備えた前記ストーカ機構のうち、前記特定成分のガス濃度の変動周期と前記可動火格子の往復周期とが相関するストーカ機構を検出し、当該ストーカ機構に対して、前記可動火格子のストローク長を制御する、請求項1から5の何れかに記載のごみ焼却炉の燃焼制御装置。
  7. 前記特定成分は、酸素ガスまたはNOxである、請求項1から6の何れかに記載のごみ焼却炉の燃焼制御装置。
  8. 風箱を介して下方より一次燃焼空気が供給され、固定火格子に対して可動火格子を往復移動させることによりごみを搬送しつつ焼却するストーカ機構を備えたごみ焼却炉の燃焼制御方法であって、
    前記ごみ焼却炉の排ガスに含まれる特定成分のガス濃度、ごみ焼却炉に備えたボイラで発生する蒸気量、ごみの燃焼状態の少なくとも何れか1つに基づいて前記可動火格子の往復移動のストローク長を制御するストローク制御を実行する、ごみ焼却炉の燃焼制御方法。
  9. 前記ストローク制御は、前記ごみ焼却炉の排ガスに含まれる特定成分のガス濃度の変動幅が増加すると前記可動火格子のストロークを短くする方向に、前記ごみ焼却炉の排ガスに含まれる特定成分のガス濃度の変動幅が減少すると前記可動火格子のストロークを長くする方向にそれぞれ制御する、請求項8記載のごみ焼却炉の燃焼制御方法。
  10. 前記ストローク制御は、前記特定成分のガス濃度の変動幅の増加により前記可動火格子のストロークが最大ストロークより短く制限された状態でも、前記ボイラで発生する蒸気量とごみの燃焼状態の少なくとも何れか1つが所定の値を超えて悪化した場合、前記特定成分のガス濃度にかかわらず前記可動火格子のストローク長が長くなるように制御する、請求項8または9記載のごみ焼却炉の燃焼制御方法。
  11. 前記ストローク制御は、複数段備えた前記ストーカ機構のうち、前記特定成分のガス濃度の変動周期と前記可動火格子の往復周期とが相関するストーカ機構を検出し、当該ストーカ機構に対して、前記可動火格子のストローク長を制御する、請求項8から10の何れかに記載のごみ焼却炉の燃焼制御方法。
  12. 前記特定成分は、酸素ガスまたはNOxである、請求項8から11の何れかに記載のごみ焼却炉の燃焼制御方法。
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