JPH11351538A - 溶融炉の燃焼制御方法及び装置 - Google Patents

溶融炉の燃焼制御方法及び装置

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JPH11351538A
JPH11351538A JP15781798A JP15781798A JPH11351538A JP H11351538 A JPH11351538 A JP H11351538A JP 15781798 A JP15781798 A JP 15781798A JP 15781798 A JP15781798 A JP 15781798A JP H11351538 A JPH11351538 A JP H11351538A
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Itaru Yaso
格 八十
Tadayuki Minoura
忠行 箕浦
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Kobe Steel Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 簡単な構成で炉内空気の過不足を把握し、適
正な燃焼空気供給量の調節を行う。 【解決手段】 熱分解ガスに一次燃焼空気を供給して燃
焼を行わせる一次燃焼部11と、この一次燃焼部11か
ら出たガスに二次燃焼空気を供給してさらに燃焼を行わ
せる二次燃焼部12を備えた溶融炉10において、特に
一次燃焼部11内での燃焼状態を良好にするための燃焼
制御方法と装置。温度センサ21,22により一次燃焼
部内温度T1及び二次燃焼部内温度T2を検出する。空
気量制御装置20により、両温度T1,T2の比較を行
い、その結果に基づいて一次燃焼部11内での空気の過
不足を推定し、流量調節弁18を動かして一次燃焼空気
供給量を調節する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、産業用廃棄物、都
市ごみ等を熱分解処理する廃棄物処理設備において、上
記熱分解処理により発生した熱分解ガスを燃焼させてそ
のガス中の灰分を溶融させる溶融炉の燃焼状態を制御す
るための方法及び装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、都市ごみの発熱量は増加の一途を
たどり、最終処分地容量の逼迫や二次公害(地下水汚
染)の問題、法規制の強化等の関係から、廃棄物の溶融
による減容化、固定化の検討が進められている。また、
リサイクル法にみられるように、有効な資源回収、未利
用エネルギーの回収、処理物の資源化等、廃棄物有効利
用への取組みも強化されつつある。さらに、有害物質の
安定処理についてはDXN等の微量汚染物質の抑制な
ど、廃棄物処理に要求される課題は多い。
【0003】このような状況の中、上記の各課題を解決
する手段として、熱分解炉及び溶融炉を備えた廃棄物処
理設備の開発が活発に進められている(例えば特開昭6
1−105018号公報参照)。この廃棄物処理設備の
一例を図6に示す。
【0004】図において、ごみ等の廃棄物は給じん装置
80から流動床式熱分解炉82内に供給される。この熱
分解炉82は、砂粒子からなる流動層を炉底に有し、こ
の流動層に対して投与された廃棄物を熱分解させ、灰分
及びチャーを含んだ熱分解ガスを排出する。この熱分解
炉82で燃焼しなかった不燃物は不燃物排出装置84に
よって炉外に排出される。
【0005】溶融炉86は、上記流動床熱分解炉82か
ら排出される熱分解ガスに、燃焼空気ファン88から送
られる燃焼空気を供給することにより、炉内で熱分解ガ
スをさらに燃焼させ、この燃焼により発生する熱を利用
してガス中の灰分を溶融させる。この溶融分はスラグと
して炉底から排出され、さらにスラグ搬出装置90によ
って搬出される。溶融炉86から排出された高温ガス
は、廃熱ボイラ92及びガス冷却室94で冷却された
後、バグフィルタ96を経て煙突98から大気中へ放出
される。
【0006】上記溶融炉86の構造を図7に示す。熱分
解炉82から送られる熱分解ガスは、ガス入口管106
を通じて炉上部の一次燃焼室101内に導入され、メイ
ンバーナー110からの炎と、空気供給口108から導
入される空気(一次燃焼空気)の供給を受ける。これに
より、上記熱分解ガスの可燃成分及びチャーが一次燃焼
室101内で燃焼する。さらに、このガスは下方の二次
燃焼室102に移り、この二次燃焼室102でも空気供
給口112からの空気(二次燃焼空気)の供給を受けて
未燃分がさらに燃焼する。これらの燃焼による発熱で、
ガス中の灰分が溶融して溶融スラグとなり、これが炉底
のスラグ排出部114から溶融される一方、残りの燃焼
ガスは上記二次燃焼室102よりも上方のガス排出口1
03から排ガスとして排出される。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上記溶融炉86内で効
率良く灰分を溶融させるには、溶融炉内の温度を高温
(例えば1300℃以上)に保つ必要がある。また、ダ
イオキシン等の有害物質の発生を抑制するには、溶融炉
内で熱分解ガスを完全燃焼させる必要がある。そして、
これらの条件を満たすためには、燃焼室内での空気比
(=(実際の炉内空気量)/(完全燃焼に最低必要な酸
素量))を1.0近傍の適正な値に近づけるように空気
供給量を調節することが非常に重要となる。なぜなら
ば、上記空気比が過剰に低い場合には、酸素不足のため
に炉内完全燃焼が期待できず、その分炉内温度も下がる
ことになり、逆に空気比が過剰に高い場合には、余剰の
空気によって炉内が冷却されてしまうからである。
【0008】しかしながら、前記熱分解炉82に投入さ
れる可燃物の質や量は一定でなく時々刻々変化するもの
であり、この変化に伴って、溶融炉86内に導入される
熱分解ガスの発熱量も相当変動するため、炉内空気比を
1に近づけるための最適な空気供給量をリアルタイムで
把握することはきわめて困難である。
【0009】なお、特開平4−24409号公報には、
都市ごみ等の焼却炉において、その炉内温度を検出し、
当該温度の変動に基づいて燃焼空気の供給量を調節する
方法が開示されているが、上述のように、空気量が不足
している場合でも、空気量が過剰な場合でも、炉内温度
は低下するため、単に炉内温度の変動を監視するだけで
は、現在の炉内空気の過不足を的確に判断することは困
難である。
【0010】本発明は、このような事情に鑑み、簡単な
構成で炉内空気の過不足を把握し、適正な燃焼空気供給
量の調節ができる溶融炉の燃焼制御方法及び装置を提供
することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
の手段として、本発明は、廃棄物が熱分解されて生じた
熱分解ガスが導入され、この熱分解ガスに一次燃焼空気
を供給することにより当該熱分解ガスを燃焼させる一次
燃焼部と、この一次燃焼部と連通され、当該一次燃焼部
から排出されたガスに二次燃焼空気を供給することによ
り当該ガスを二次燃焼させる二次燃焼部とを備えた溶融
炉の燃焼状態を制御する方法であって、上記一次燃焼部
内の温度及び二次燃焼部内の温度を検出し、これらの温
度の比較に基づき一次燃焼部内での空気の過不足を推定
して上記一次燃焼空気の供給量を調節するものである。
また本発明は、上記溶融炉の燃焼状態を制御する装置で
あって、上記一次燃焼部内の温度を検出する第1温度検
出手段と、上記二次燃焼部内の温度を検出する第2温度
検出手段と、上記一次燃焼部内への一次燃焼空気の供給
量を変化させる空気量調節手段と、上記第1温度検出手
段で検出された温度と第2温度検出手段で検出された温
度とを比較し、これらの温度の比較に基づいて上記空気
量調節手段の作動を制御する空気量制御手段とを備えた
ものである。
【0012】これらの方法及び装置によれば、実際の空
気比を測定できなくても、一次燃焼部内温度と二次燃焼
部内温度との比較に基づいて一次燃焼部内での空気の過
不足を推定することにより、一次燃焼空気の供給量を適
正に調節することができる。
【0013】具体的に、一次燃焼部内の温度よりも二次
燃焼部内の温度の方が高い場合には、二次燃焼部内への
二次燃焼空気の供給によって空気比がより適正な値に近
づいたことになるので、一次燃焼空気が不足していると
推定して供給量を増やすようにし、逆に、一次燃焼部内
の温度よりも二次燃焼部内の温度の方が低い場合には、
二次燃焼部内への二次燃焼空気の供給によって空気比が
適正な値から離れたことになるので、一次燃焼空気が過
剰であると推定して一次燃焼空気の供給量を減らすよう
にすればよい。
【0014】さらに、上記一次燃焼部内の温度と二次燃
焼部内の温度の差が大きいほど一次燃焼空気の供給量の
増減度合いを大きくさせることにより、実際の空気量の
過不足度合いに見合った一次燃焼空気供給量の調節がで
きる。
【0015】上記の調節は、常時行うようにしてもよい
が、一次燃焼部内の温度と二次燃焼部内の温度の差が予
め設定された条件を満たす場合に一次燃焼空気量が適正
な範囲にあると推定して一次燃焼空気の供給量の調節を
止めるようにすることにより、いわゆるハンチングの発
生を防止できる。
【0016】上記装置において、第1温度検出手段及び
第2温度検出手段の具体的な構成は問わず、熱電対等の
接触式センサを用いることも可能であるが、その少なく
とも一方を非接触式センサである光学式温度センサとす
れば、当該センサにスラグや灰分が付着するのを回避し
て、当該付着に起因する応答速度の低下を防止すること
ができる。また、このような光学式温度センサは非接触
式であるため、高温雰囲気にさらされることによる経年
劣化も避けることができる。
【0017】さらに、このような非接触式の光学式温度
センサは、当該センサ自身の温度を低くしても正確な温
度検出ができるので、上記光学式温度センサの傍らに、
溶融炉内に向けてパージガスを噴射するためのパージガ
ス噴射部を設けるようにすれば、温度センサの昇温を抑
えてその経年劣化をより効果的に抑制できるとともに、
温度センサへのスラグ等の付着もより確実に防止するこ
とが可能になる。
【0018】
【発明の実施の形態】本発明の好ましい実施の形態を図
1〜図4に基づいて説明する。なお、ここに示す溶融炉
10が導入される廃棄物処理設備は、前記図6に示した
ものと同等であり、その説明を省略する。また、溶融炉
10の基本的な機械構造も前記図7に示した溶融炉86
の構造とほぼ同等である。ただし、本発明にかかる溶融
炉の具体的な構造及び当該溶融炉が導入される廃棄物処
理設備は上記のものに限られない。
【0019】図1に示す溶融炉10は、熱分解ガスが導
入される一次燃焼部11と、その下方に位置する二次燃
焼部12とを有し、両燃焼部11,12は互いに連通し
ている。一次燃焼部11及び二次燃焼部12の炉壁に
は、それぞれ空気供給ノズル14が設けられ、これらの
空気供給ノズル14,16にはそれぞれファンが接続さ
れている。そして、空気供給ノズル14から一次燃焼部
11内に一次燃焼空気が供給されるとともに、空気供給
ノズル16から二次燃焼部12内に二次燃焼空気が供給
されるようになっている。また、空気供給ノズル14と
ファンとの間には流量調節弁(空気量調節手段)18が
設けられ、その開閉動作によって一次燃焼部11内への
一次燃焼空気の供給量が調節できるようになっている。
【0020】なお、前記一次燃焼部11には、必要に応
じて前記図7に示したような着火用のバーナーを設ける
ようにしてもよい。
【0021】このような溶融炉10において、一次燃焼
部11内に導入される熱分解ガスは、空気供給ノズル1
4から噴射される一次燃焼空気の供給を受けて燃焼し、
さらに、二次燃焼部12内で空気供給ノズル16からの
二次燃焼空気の供給を受けて未燃分が燃焼する。これら
の燃焼により発生する熱でガス中の灰分が溶融し、この
溶融分がスラグとして炉底から排出される一方、残りの
ガスは炉外に排出される。
【0022】さらに、この溶融炉10では、一次燃焼部
11の炉壁に一次燃焼部内温度T1を検出するための第
1温度センサ21が設けられ、二次燃焼部12の炉壁に
二次燃焼部内温度T2を検出するための第2温度センサ
22が設けられている。
【0023】これらの温度センサ21,22には、例え
ば熱電対といった接触式のものも適用が可能であるが、
例えば放射温度計といった光学式温度センサを用いれ
ば、当該センサにスラグや灰分が付着するのを回避し
て、当該付着に起因する応答速度の低下を防止すること
ができる。また、このような光学式温度センサは非接触
式であるため、高温雰囲気にさらされることによる経年
劣化も避けることができる。
【0024】ここで、上記放射温度計には、種々のもの
が含まれ、赤外線波長を取り込むものの他、可視領域の
スペクトル強度から温度を求める輝度検出器や、ガスの
スペクトルを取り込んでガス温度を測定するものも適用
が可能である。また、自動制御を行わずに手動で空気供
給量を調節する場合には、光高温計の適用も可能であ
る。
【0025】このような非接触式の光学式温度センサ
は、当該センサ自身の温度を低くしても正確な温度検出
ができるので、例えば図2に示すように温度センサ2
1,22の周囲にパージガス噴射部24を設け、このパ
ージガス噴射部24にパージガスを供給して炉内に噴射
させることにより、温度センサ21,22の昇温による
経年劣化をより効果的に抑制できるとともに、温度セン
サ21,22へのスラグ等の付着もより確実に防止でき
ることとなる。
【0026】これらの温度センサ21,22から出力さ
れる検出信号は、コンピュータ等からなる空気量制御装
置20に入力される。この空気量制御装置20は、上記
各検出信号に基づいて制御信号を演算し、この制御信号
を流量調節弁18に出力することにより、一次燃焼空気
の供給量(空気流量Fo)の制御を行う。
【0027】この制御の基本原理を図3(a)(b)に
基づいて説明する。
【0028】まず、図3(a)に示すように一次燃焼部
内温度T1よりも二次燃焼部内温度T2が高い場合は、
二次燃焼部12内への二次燃焼空気の供給(すなわち空
気供給量の追加)によって空気比が1.0近傍の適正な
値に近づいたことになるので、一次燃焼部11内では空
気量が不足していると推定することができる。従って、
この場合には基本的に一次燃焼空気量を増やす方向の制
御動作を行う。
【0029】逆に、同図(b)に示すように一次燃焼部
内温度T1よりも二次燃焼部内温度T2が低い場合、二
次燃焼部12内への二次燃焼空気の供給によって空気比
が適正値から離れたことになるので、一次燃焼部11内
の空気量が過剰であると推定することができる。従っ
て、この場合には基本的に一次燃焼空気量を減らす方向
の制御動作を行う。
【0030】具体的な制御内容(制御方法)は図4のフ
ローチャートに示す通りである。まず、一次燃焼部内温
度T1及び二次燃焼部内温度T2を測定し(ステップS
1)、これらの差ΔT(=T1−T2)を演算するとと
もに、空気供給量Fとして制御開始当初は適当な初期値
foを設定する(ステップS2)。
【0031】所定のサンプリング時間経過後、上記差分
ΔT及び空気供給量Fをそれぞれ過去値ΔTo,Foと
して設定するとともに(ステップS3)、改めて燃焼部
内温度T1,T2を測定し(ステップS4)、その差分
ΔTを演算する(ステップS5)。そして、この現在値
ΔTと過去値ΔToとの積を求めてその正負を判定する
(ステップS6)。
【0032】この値が負である場合(すなわち現在値Δ
Tと過去値ΔToの符号が反転した場合)や、0である
場合(すなわち現在値ΔTまたは過去値ΔToが0であ
る場合)には(ステップS6でYES)、過去値ΔTo
の検出時点から現在値ΔTの検出時点までの間に溶融炉
内温度がピークを迎えた(すなわち空気比が最適値に達
した)と推定できるので、一次空気供給量Fは変化させ
ずに現在値に維持する。
【0033】一方、ΔT・ΔToが正である場合、すな
わち現在値ΔTと過去値ΔToの符号が同じである場合
には(ステップS6でNO)、炉内温度がまだピークに
達していないと判断できるので、一次空気供給量Fの調
節を行う。具体的には、上記差分ΔTに所定の正値αを
乗じた値を過去値Foから差し引いた値を新しい一次空
気供給量Fとして設定する(ステップS7)。従って、
前記図3(a)に示したようにT1<T2である場合に
は、その差ΔT(=T1−T2)に応じた量だけ一次空
気供給量Fが増量され、逆に、同図(b)に示したよう
にT1>T2である場合には、その差ΔTに応じた量だ
け一次空気供給量Fが減量されることになる。
【0034】なお、上記値αは、予め定められた一定値
であってもよいし、温度や空気比等の関数値としてもよ
い。また、ΔTの値にかかわらず一定値だけ空気供給量
Fを増減するような制御を行うことも可能である。
【0035】以上説明した燃焼制御方法及び装置によれ
ば、実際の空気比を直接測定できなくても、両燃焼部T
1,T2の差分ΔTから一次燃焼部11内での燃焼空気
の過不足を把握することが可能であり、これに基づいて
的確な空気量制御を行うことができる。その結果、導入
される熱分解ガスの発熱量に多少の変動があっても、一
次燃焼部11内の空気比を迅速に適正な値に近づけるこ
とが可能であり、これによって炉内温度を高温に保ち、
またダイオキシンの発生を有効に抑制することが可能に
なる。
【0036】なお、前記図4に示した制御では、空気量
調節の停止条件として、ΔT・ΔToが0または負であ
ることを設定しているが、当該条件はこれに限らず、実
際の空気比が最適値に到達もしくは十分接近したことを
予測できるような条件を適宜設定すればよい。例えば、
前記図2(a)(b)に示したグラフの頂部付近を微視
的に見た場合、図5に示すように、空気比が最適値に近
づく(すなわち炉内温度がピークに近づく)につれて空
気比に対する炉内温度の勾配は次第に小さくなってい
き、二次空気供給による空気比増加分ΔXが一定であっ
てもこれに対応する温度差分ΔTはピークに近づくほど
小さくなっていくので、この差分ΔTが一定値以下とな
る領域で一次燃焼空気量Fの調節を停止させるようにし
てもよいし、ΔTの時間微分値(すなわち変動速度)が
一定以下となる領域で一次燃焼空気量Fの調節を停止さ
せるようにしてもよい。
【0037】また、このような停止条件を設けず、常に
空気量調節を行うようにしてもよい。ただし、上記停止
条件を設定することにより、ハンチングを防止もしくは
抑制することが可能になる。
【0038】
【発明の効果】以上のように本発明は、一次燃焼部内及
び二次燃焼部内の温度を検出し、これらの温度の比較に
基づいて一次燃焼部内の空気量の過不足を推定し、この
一次燃焼部内への一次燃焼空気の供給量を調節するもの
であるので、適正な空気供給量の調節を実現し、これに
より炉内の燃焼状態を良好に保つことができる効果があ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態にかかる溶融炉及びその燃
焼制御装置を示す概略図である。
【図2】上記溶融炉に設けられた温度センサ周囲のパー
ジガス噴射口を示す断面図である。
【図3】(a)は上記溶融炉の一次燃焼部内温度T1が
二次燃焼部内温度T2よりも高い状態を示す空気比−温
度グラフ、(b)は上記溶融炉の一次燃焼温度T1が二
次燃焼温度T2よりも低い状態を示す空気比−温度グラ
フである。
【図4】上記溶融炉において行われる燃焼制御内容を示
すフローチャートである。
【図5】一次燃焼部内温度T1と二次燃焼部内温度T2
との差分ΔTと空気比との関係を示すグラフである。
【図6】従来の廃棄物熱分解溶融設備の一例を示す説明
図である。
【図7】従来の廃棄物熱分解溶融設備における溶融炉の
一例を示す断面図である。
【符号の説明】
10 溶融炉 11 一次燃焼部 12 二次燃焼部 14,16 空気供給ノズル 18 流量調整弁(空気量調節手段) 20 空気量制御装置(空気量制御手段) 21 第1温度センサ(第1温度検出手段) 22 第2温度センサ(第2温度検出手段) 24 パージガス噴射部

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 廃棄物が熱分解されて生じた熱分解ガス
    が導入され、この熱分解ガスに一次燃焼空気を供給する
    ことにより当該熱分解ガスを燃焼させる一次燃焼部と、
    この一次燃焼部と連通され、当該一次燃焼部から排出さ
    れたガスに二次燃焼空気を供給することにより当該ガス
    を二次燃焼させる二次燃焼部とを備えた溶融炉の燃焼状
    態を制御する方法であって、上記一次燃焼部内の温度及
    び二次燃焼部内の温度を検出し、これらの温度の比較に
    基づき一次燃焼部内での空気の過不足を推定して上記一
    次燃焼空気の供給量を調節することを特徴とする溶融炉
    の燃焼制御方法。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の溶融炉の燃焼制御方法に
    おいて、一次燃焼部内の温度よりも二次燃焼部内の温度
    の方が高い場合には一次燃焼空気の供給量を増やし、一
    次燃焼部内の温度よりも二次燃焼部内の温度の方が低い
    場合には一次燃焼空気の供給量を減らすことを特徴とす
    る溶融炉の燃焼制御方法。
  3. 【請求項3】 請求項2記載の溶融炉の燃焼制御方法に
    おいて、上記一次燃焼部内の温度と二次燃焼部内の温度
    の差が大きいほど一次燃焼空気の供給量の増減度合いを
    大きくさせることを特徴とする溶融炉の燃焼制御方法。
  4. 【請求項4】 請求項2または3記載の溶融炉の燃焼制
    御方法において、上記一次燃焼部内の温度と二次燃焼部
    内の温度の差が予め設定された条件を満たす場合に一次
    燃焼空気量が適正な範囲にあると推定して一次燃焼空気
    の供給量の調節を止めることを特徴とする溶融炉の燃焼
    制御方法。
  5. 【請求項5】 廃棄物が熱分解されて生じた熱分解ガス
    が導入され、この熱分解ガスに一次燃焼空気を供給する
    ことにより当該熱分解ガスを燃焼させる一次燃焼部と、
    この一次燃焼部と連通され、当該一次燃焼部から排出さ
    れたガスに二次燃焼空気を供給することにより当該ガス
    を二次燃焼させる二次燃焼部とを備えた溶融炉の燃焼状
    態を制御する装置であって、上記一次燃焼部内の温度を
    検出する第1温度検出手段と、上記二次燃焼部内の温度
    を検出する第2温度検出手段と、上記一次燃焼部内への
    一次燃焼空気の供給量を変化させる空気量調節手段と、
    上記第1温度検出手段で検出された温度と第2温度検出
    手段で検出された温度とを比較し、これらの温度の比較
    に基づいて上記空気量調節手段の作動を制御する空気量
    制御手段とを備えたことを特徴とする溶融炉の燃焼制御
    装置。
  6. 【請求項6】 請求項5記載の溶融炉の燃焼制御装置に
    おいて、上記空気量制御手段は、一次燃焼部内の温度よ
    りも二次燃焼部内の温度の方が高い場合には一次燃焼空
    気の供給量を増やし、一次燃焼部内の温度よりも二次燃
    焼部内の温度の低い場合には一次燃焼空気の供給量を減
    らすように上記空気量調節手段を作動させるものである
    ことを特徴とする溶融炉の燃焼制御装置。
  7. 【請求項7】 請求項6記載の溶融炉の燃焼制御装置に
    おいて、上記空気量制御手段は、上記一次燃焼部内の温
    度と二次燃焼部内の温度の差が大きいほど一次燃焼空気
    の供給量の増減度合いを大きくさせるように上記空気量
    調節手段を作動させるものであることを特徴とする溶融
    炉の燃焼制御装置。
  8. 【請求項8】 請求項6または7記載の溶融炉の燃焼制
    御装置において、上記空気量制御手段は、上記一次燃焼
    部内の温度と二次燃焼部内の温度の差が一次燃焼空気量
    が適正な範囲であると推定するための予め設定された条
    件を満たす場合に一次燃焼空気の供給量の調節を停止さ
    せるものであることを特徴とする溶融炉の燃焼制御装
    置。
  9. 【請求項9】 請求項5〜8のいずれかに記載の溶融炉
    の燃焼制御装置において、上記第1温度検出手段及び第
    2温度検出手段の少なくとも一方が光学式温度センサか
    らなることを特徴とする溶融炉の燃焼制御装置。
  10. 【請求項10】 請求項9記載の溶融炉の燃焼制御装置
    において、上記光学式温度センサの傍らに、溶融炉内に
    向けてパージガスを噴射するためのパージガス噴射部を
    設けたことを特徴とする溶融炉の燃焼制御装置。
JP15781798A 1998-06-05 1998-06-05 溶融炉の燃焼制御方法及び装置 Withdrawn JPH11351538A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2004271041A (ja) * 2003-03-07 2004-09-30 Kurimoto Ltd 溶融炉
JP2004294013A (ja) * 2003-03-28 2004-10-21 Kurimoto Ltd 溶融炉
JP2009058216A (ja) * 2007-08-06 2009-03-19 Mhi Environment Engineering Co Ltd ガス化溶融システムの燃焼制御方法及び該システム

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