JP4255597B2 - シクロペンタジエノン誘導体の製造方法 - Google Patents

シクロペンタジエノン誘導体の製造方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、シクロペンタジエノン誘導体の製造方法に関し、特に、2,3,4,5−四置換シクロペンタ−2,4−ジエン−1−オンの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】
シクロペンタジエノン誘導体は、医薬、農薬、合成高分子、香料、ファインケミカル等で幅広く用いられている中間体である。そして、これらの用途では、シクロペンタジエノン環に様々な置換基を導入することが求められている。
【0003】
たとえば、シクロペンタジエノンは、NaBH4等の還元剤で還元することにより、容易にシクロペンタジエニルアルコールに変換することができ、シクロペンタジエニルアルコールから通常の有機反応により、ハロゲン化シクロペンタジエニルに変換することができる。そして、ハロゲン化シクロペンタジエニルは、特に金属ナトリウム等の強塩基の存在下、メタロセン等、シクロペンタジエニル基を有する有機金属化合物の原料となる。シクロペンタジエニル基を有する有機金属化合物、特に、周期表第4族の有機金属化合物は、ポリオレフィン等のポリマー合成の触媒となり、シクロペンタジエニル基に導入された置換基がポリマー合成の際の反応性、ひいては得られるポリマーの物性を左右する。従って、シクロペンタジエニル環に様々な置換基を導入することが求められる。
【0004】
従来、シクロペンタジエノンに置換基を導入する際には、目標化合物ごとに最適な合成スキームを検討することが求められていた。
【0005】
しかし、このような伝統的な有機合成の手法では、シクロペンタジエノンに導入する置換基が多くなればなるほど、合成経路が長くなり、収率が低下した。
【0006】
従って、四置換シクロペンタジエノンのような多置換シクロペンタジエノンを選択的、かつ、一段階の反応で得ることが所望された。
【0007】
そこで、本発明は、遷移金属化合物を用いた新規な反応により、シクロペンタジエノン誘導体の製造方法を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明では、下記式(I)で示されるシクロペンタジエノン誘導体の製造方法であって、
【0009】
【化3】
【0010】
(式中、R1、R2、R3及びR4は、それぞれ、互いに独立し、同一または異なって、水素原子;ハロゲン原子を含む置換基を有していてもよいC1〜C40炭化水素基;ハロゲン原子を含む置換基を有していてもよいC1〜C40アルコキシ基;ハロゲン原子を含む置換基を有していてもよいC6〜C40アリールオキシ基;アミノ基;水酸基又は式−Si(R5)(R6)(R7)で示される基(式中、R5、R6及びR7は、それぞれ、互いに独立し、同一又は異なって、ハロゲン原子で置換されていてもよいC1〜C40アルキル基;ハロゲン原子で置換されていてもよいC6〜C40アリールアルキル基;ハロゲン原子で置換されていてもよいC1〜C40アルコキシ基;ハロゲン原子で置換されていてもよいC6〜C40アリールアルキルオキシ基である。)であり、
ただし、R1及びR2、R1及びR3、R1及びR4、R2及びR3、R2及びR4、又は、R3及びR4は、互いに架橋してC4〜C40飽和又は不飽和環を形成してもよく、前記飽和又は不飽和環は、酸素原子、硫黄原子、又は式−N(R8)−で示される基(式中、R8は水素原子又はC1〜C40炭化水素基である。)で中断されていてもよく、かつ、置換基を有していてもよい。)
下記式(II)で示されるメタラシクロペンタジエンを、
【0011】
【化4】
【0012】
(式中、R1、R2、R3及びR4は、上記の意味を有する。
【0013】
Mは、周期表の第3族〜第5族またはランタニド系列の金属を示し;
1及びL2は、互いに独立し、同一または異なって、アニオン性配位子を示し、ただし、L1及びL2は、架橋されていてもよい。)
ニッケル、パラジウム、銅、ルテニウム又はロジウムを含む遷移金属化合物の存在下、一酸化炭素と接触させるシクロペンタジエノン誘導体の製造方法が提供される。
【0014】
本発明において、前記遷移金属化合物がニッケル又はパラジウムを含むことが好ましい。また、R1及びR2が同一の基であるか、あるいは、R3及びR4が同一の基であることが好ましい。
【0015】
本発明において、Mが、周期表第4族もしくは第5族またはランタニド系列の金属であり、前記アニオン性配位子が、非局在化環状η5−配位系配位子であることが好ましい。また、前記非局在化環状η5−配位系配位子が、置換されていてもよいシクロペンタジエニル基、インデニル基、フルオレニル基又はアズレニル基であることが更に好ましい。
【0016】
【発明の実施の形態】
本発明では、下記のスキームに示されるシクロペンタジエノン誘導体の製造方法が提供される。
【0017】
【化5】
【0018】
(式中、R1、R2、R3、R4、M、L1及びL2は前記の意味を有する。)
上記式(II)で示されるメタラシクロペンタジエンは、所定の金属化合物が共存していないときには、一酸化炭素と反応することができず、目的とするシクロペンタジエノン誘導体が生成しない。
【0019】
これに対して、本発明では、所定の金属化合物を共存させることにより、上記式(II)で示されるメタラシクロペンタジエンは、一酸化炭素と反応して、シクロペンタジエノン誘導体を生成することを見出して完成した。
【0020】
以下、本発明の一実施態様を更に詳しく説明する。本発明では、下記式(I)で示されるシクロペンタジエノン誘導体が合成される。
【0021】
【化6】
【0022】
(式中、R1、R2、R3及びR4は、前記意味を有する。)
1、R2、R3及びR4は、それぞれ、互いに独立し、同一または異なって、水素原子;ハロゲン原子を含む置換基を有していてもよいC1〜C40炭化水素基;ハロゲン原子を含む置換基を有していてもよいC1〜C40アルコキシ基;ハロゲン原子を含む置換基を有していてもよいC6〜C40アリールオキシ基;アミノ基;水酸基又は式−Si(R5)(R6)(R7)で示される基(式中、R5、R6及びR7は、それぞれ、互いに独立し、同一又は異なって、ハロゲン原子で置換されていてもよいC1〜C40アルキル基;ハロゲン原子で置換されていてもよいC6〜C40アリールアルキル基;ハロゲン原子で置換されていてもよいC1〜C40アルコキシ基;ハロゲン原子で置換されていてもよいC6〜C40アリールアルキルオキシ基である。)である。
【0023】
1、R2、R3及びR4は、それぞれ、互いに独立し、同一または異なって、水素原子;ハロゲン原子を含む置換基を有していてもよいC1〜C40炭化水素基;又は式−Si(R5)(R6)(R7)で示される基(式中、R5、R6及びR7は、前記の意味を有する。)であることが好ましく、水素原子又はハロゲン原子を含む置換基を有していてもよいC1〜C40炭化水素基であることが更に好ましく、ハロゲン原子を含む置換基を有していてもよいC1〜C40炭化水素基であることが更になお好ましい。
【0024】
本明細書では、C1〜C40炭化水素基は、飽和若しくは不飽和の非環式であってもよいし、飽和若しくは不飽和の環式であってもよい。C1〜C40炭化水素基が非環式の場合には、線状でもよいし、枝分かれでもよい。C1〜C40炭化水素基には、C1〜C40アルキル基、C2〜C40アルケニル基、C2〜C40アルキニル基、C3〜C40アリル基、C4〜C40アルキルジエニル基、C4〜C40ポリエニル基、C6〜C40アリール基、C6〜C40アルキルアリール基、C6〜C40アリールアルキル基、C4〜C40シクロアルキル基、C4〜C40シクロアルケニル基、(C3〜C20シクロアルキル)C1〜C20アルキル基などが含まれる。
【0025】
1〜C40アルキル基、C2〜C40アルケニル基、C2〜C40アルキニル基、C3〜C40アリル基、C4〜C40アルキルジエニル基、及び、C4〜C40ポリエニル基は、それぞれ、C1〜C20アルキル基、C2〜C20アルケニル基、C2〜C20アルキニル基、C3〜C20アリル基、C4〜C20アルキルジエニル基、及び、C4〜C20ポリエニル基であることが好ましく、それぞれ、C1〜C10アルキル基、C2〜C10アルケニル基、C2〜C10アルキニル基、C3〜C10アリル基、C4〜C10アルキルジエニル基、及び、C4〜C10ポリエニル基であることが更に好ましい。
【0026】
6〜C40アリール基、C6〜C40アルキルアリール基、C6〜C40アリールアルキル基、C4〜C40シクロアルキル基、及び、C4〜C40シクロアルケニル基は、それぞれ、C6〜C20アリール基、C6〜C20アルキルアリール基、C6〜C20アリールアルキル基、C4〜C20シクロアルキル基、及び、C4〜C20シクロアルケニル基が好ましく、それぞれ、C6〜C10アリール基、C6〜C12アルキルアリール基、C6〜C12アリールアルキル基、C4〜C10シクロアルキル基、及び、C4〜C10シクロアルケニル基が更に好ましい。
【0027】
本発明の実施において有用なアルキル基の例には、制限するわけではないが、メチル、エチル、プロピル、n−ブチル、t−ブチル、ドデカニル、トリフルオロメチル、ペルフルオロ−n−ブチル、2,2,2−トリフルオロエチル、ベンジル、2−フェノキシエチル等がある。
【0028】
本発明の実施において有用なアリール基の例には、制限するわけではないが、フェニル、2−トリル、3−トリル、4−トリル、ナフチル、ビフェニル、4−フェノキシフェニル、4−フルオロフェニル、3−カルボメトキシフェニル、4−カルボメトキシフェニル等がある。
【0029】
本発明の実施において有用なアルコキシ基の例には、制限するわけではないが、メトキシ、エトキシ、2−メトキシエトキシ、t−ブトキシ等がある。本発明の実施において有用なアリーロキシ基の例には、制限するわけではないが、フェノキシ、ナフトキシ、フェニルフェノキシ、4−メチルフェノキシ等がある。
【0030】
本発明の実施において有用なアリールオキシ基の例には、制限するわけではないが、フェニルオキシ、2−トリルオキシ、3−トリルオキシ、4−トリルオキシ、ナフチルオキシ、ビフェニルオキシ、4−フェノキシフェニルオキシ、4−フルオロフェニルオキシ、3−カルボメトキシフェニルオキシ、4−カルボメトキシフェニルオキシ等がある。
【0031】
本発明の実施において有用なアミノ基の例には、制限するわけではないが、アミノ(−NH2)、ジメチルアミノ、メチルアミノ、メチルフェニルアミノ、フェニルアミノ、ジフェニルアミノ等がある。
【0032】
式−Si(R5)(R6)(R7)で示される基としては、制限されるわけではないが、トリメチルシリル、トリエチルシリル、トリメトキシシリル、トリエトキシシリル、ジフェニルメチルシリル、トリフェニルシリル、トリフェノキシシリル、ジメチルメトキシシリル、ジメチルフェノキシシリル、メチルメトキシフェニル等がある。
【0033】
1〜C40炭化水素基、C1〜C40アルコキシ基、C6〜C40アリールオキシ基には、ハロゲン原子を含む置換基が導入されていてもよく、この置換基としては、例えば、ハロゲン原子、上述したアミノ基、式−Si(R5)(R6)(R7)で示される基(式中、R5、R6及びR7は、前記の意味を有する。)、水酸基、C1〜C40アルコキシ基、C6〜C40アリールオキシ基などが挙げられ、たとえば、−NH2,トリメチルシリル基、等が挙げられる。
【0034】
ただし、R1及びR2、R1及びR3、R1及びR4、R2及びR3、R2及びR4、又は、R3及びR4は、互いに架橋してC4〜C40飽和又は不飽和環を形成してもよい。即ち、本発明では、シクロペンタジエノン環は、他の飽和又は不飽和環と縮合していてもよい。シクロペンタジエノン誘導体には、シクロペンタジエノン等の単環式化合物、インデノン、アズレノン等の二環式化合物、インデセノン、フルオレン−9−オン等の三環式化合物等が含まれる。
【0035】
これらの置換基が形成する環は、4員環〜32員環であることが好ましく、4員環〜20員環であることが更に好ましく、4員環〜16員環であることが更になお好ましく、4員環〜12員環であることが特に好ましい。この環は、芳香族環であってもよいし、脂肪族環であってもよい。この環には、C1〜C40炭化水素基、C1〜C40アルコキシ基、C6〜C40アリールオキシ基、アミノ基、水酸基又は式−Si(R5)(R6)(R7)で示される基(式中、R5、R6及びR7は、それぞれ、互いに独立し、同一又は異なって、C1〜C40アルキル基、C6〜C40アリールアルキル基、C1〜C40アルコキシ基、C6〜C40アリールアルキルオキシ基である。)などの置換基が導入されていてもよい。
【0036】
1及びR2、R2及びR3、又は、R3及びR4が互いに架橋し、飽和又は不飽和環を形成することが好ましい。
【0037】
本発明で、R1及びR2が同一の基であるか、あるいは、R3及びR4が同一の基であることが好ましい。対称アルキンからメタラシクロペンタジエン(II)を合成することができ、メタラシクロペンタジエン(II)の収率が向上するからである。
【0038】
本発明では、下記式(II)で示されるメタラシクロペンタジエンが用いられる。
【0039】
【化7】
【0040】
(式中、R1、R2、R3及びR4は、上記の意味を有する。)
Mは、周期表の第3族〜第5族又はランタニド系列の金属を示す。Mとしては、周期表第4族又はランタニド系列の金属が好ましく、周期表第4族の金属、即ち、チタン、ジルコニウム及びハフニウムが更に好ましい。
【0041】
1及びL2は、互いに独立し、同一または異なって、アニオン性配位子を示す。ただし、L1及びL2は、架橋されていてもよい。前記アニオン性配位子が、非局在化環状η5−配位系配位子、C1〜C20アルコキシ基、C6〜C20アリールオキシ基又はジアルキルアミド基であることが好ましい。
【0042】
1及びL2は、非局在化環状η5−配位系配位子であることが好ましい。非局在化環状η5−配位系配位子の例は、無置換のシクロペンタジエニル基、及び置換シクロペンタジエニル基である。この置換シクロペンタジエニル基は例えば、メチルシクロペンタジエニル、エチルシクロペンタジエニル、イソプロピルシクロペンタジエニル、t−ブチルシクロペンタジエニル、ジメチルシクロペンタジエニル、ジエチルシクロペンタジエニル、ジイソプロピルシクロペンタジエニル、ジ−t−ブチルシクロペンタジエニル、テトラメチルシクロペンタジエニル、インデニル基、2−メチルインデニル基、2−メチル−4−フェニルインデニル基、テトラヒドロインデニル基、ベンゾインデニル基、フルオレニル基、ベンゾフルオレニル基、テトラヒドロフルオレニル基及びオクタヒドロフルオレニル基である。
【0043】
非局在化環状η5−配位系配位子は、非局在化環状π系の1個以上の原子がヘテロ原子に置換されていてもよい。水素の他に、周期表第14族の元素及び/又は周期表第15、16及び17族の元素のような1個以上のヘテロ原子を含むことができる。
【0044】
非局在化環状η5−配位系配位子、例えば、シクロペンタジエニル基は、中心金属と、環状であってもよい、一つの又は複数の架橋配位子により架橋されていてもよい。架橋配位子としては、例えば、CH2、CH2CH2、CH(CH3)CH2、CH(C49)C(CH32、C(CH32、(CH32Si、(CH32Ge、(CH32Sn、(C652Si、(C65)(CH3)Si、(C652Ge、(C652Sn、(CH24Si、CH2Si(CH32、o−C64又は2、2’−(C642が挙げられる。
【0045】
2以上の非局在化環状η5−配位系配位子、例えば、シクロペンタジエニル基は、互いに、環状であってもよい、一つの又は複数の架橋基により架橋されていてもよい。架橋基としては、例えば、CH2、CH2CH2、CH(CH3)CH2、CH(C49)C(CH32、C(CH32、(CH32Si、(CH32Ge、(CH32Sn、(C652Si、(C65)(CH3)Si、(C652Ge、(C652Sn、(CH24Si、CH2Si(CH32、o−C64又は2、2’−(C642が挙げられる。
【0046】
上記式(II)で示されるメタラシクロペンタジエンは、二つ以上のメタラシクロペンタジエン部分 (moiety)を有する化合物も含む。このような化合物は多核メタロセンとして知られている。前記多核メタロセンは、いかなる置換様式及びいかなる架橋形態を有していてもよい。前記多核メタロセンの独立したメタロセン部分は、各々が同一種でも、異種でもよい。前記多核メタロセンの例は、例えばEP−A−632063、特開平4−80214号、特開平4−85310、EP−A−654476に記載されている。
【0047】
本発明では、上記式(II)で示されるメタラシクロペンタジエンを、ニッケル、パラジウム、銅、ルテニウム又はロジウムを含む遷移金属化合物の存在下、一酸化炭素と接触させる。典型的には、上記式(II)で示されるメタラシクロペンタジエンの溶液に上記の遷移金属化合物を添加し、一酸化炭素を接触させる。
【0048】
遷移金属化合物は、金属塩でもよいし、金属錯体でもよい。金属塩の場合には、ニッケル、パラジウム、銅、ルテニウム又はロジウムと、塩酸、硫酸等の無機酸又はカルボン酸のような有機酸との塩であってもよい。たとえば、ハロゲン化ニッケル(II)、ハロゲン化パラジウム(II)、ハロゲン化銅(I)、ハロゲン化ルテニウム(III)、ハロゲン化ロジウム(III)のような金属塩であってもよく、特に、CuClのようなハロゲン化銅(I)が好ましく、用いられる。
【0049】
遷移金属化合物が金属錯体の場合には、4配位又は6配位であることが好ましい。配位子としては、ホスフィン、ホスファイト、アミン、ニトリル、又は、ハロゲン原子等が好ましい。配位子は、一座(unidentate)であってもよいし、2座(bidentate)、3座(terdentate)、又は、4座(tetradentate)であってもよい。
【0050】
ホスフィンは、ジフェニルホスフィンのようなジアリールホスフィン、トリフェニルホスフィンのようなトリアリールホスフィン、トリエチルホスフィンのようなトリアルキルホスフィン、アルキルジアリールホスフィン、ジアルキルアリールホスフィン、1,2−ビス(ジフェニルホスフィノ)エタンのようなα,ω−ビス(ジアリールホスフィノ)アルカン、P,P,P‘,P’,P“,P”−ヘキサフェニル−トリスエチレンテトラホスフィンのようなP,P,P‘,P’,P“,P”−六置換−トリスアルキレンテトラホスフィン等であってもよい。ホスファイトは、ホスフィンと同様である。
【0051】
アミンは、配位子としては、ピリジン、ビピリジン、キノリン等の芳香族アミンであってもよいし、エチレンジアミンのようなアルキレンジアミン、N,N,N‘,N’−テトラアルキルエチレンジアミンのようなN,N,N‘,N’−四置換アルキレンジアミン、トリスエチレンジアミンのようなトリスアルキレンジアミン等の脂肪族アミンであってもよい。
【0052】
遷移金属化合物は、ニッケル又はパラジウムを含むことが好ましい。ニッケル又はパラジウムを含む遷移金属化合物が錯体であるときには、4配位であることが好ましい。
【0053】
ニッケル錯体は、たとえば、NiX212(式中、Xは、それぞれ、互いに独立し、同一または異なって、塩素原子、臭素原子等のハロゲン原子を示し、P1及びP2は、それぞれ、互いに独立し、同一または異なって、ホスフィン、ホスファイト又はアミンを示し、好ましくは、ホスフィン又はアミンを示し、更に好ましくはホスフィンを示す。ただし、P1及びP2は、互いに架橋していてもよい。)であってもよい。ホスフィン、ホスファイト又はアミンについては、上述の通りである。ニッケル錯体としては、たとえば、ビス(トリフェニルホスフィン)ジクロロニッケル、ジクロロ(2,2‘−ビピリジン)ニッケルが挙げられる。NiX212で示されるニッケル錯体は、NiX2で示されるニッケル塩と比べて、有機溶媒中での溶解度が向上するので、用途によっては、好ましい。たとえば、NiX2で示されるニッケル塩を反応系が含まれている溶媒に添加し、所望により、更にホスフィンを溶媒に添加して in situで、ニッケルホスフィン錯体を形成してもよい。
【0054】
ニッケルホスフィン錯体の存在下でカップリング反応を行うことは、たとえば、T.Takahashi et.al. J.Am.Chem.Soc.,Vol.121.,No.48,1999,11095に記載されており、これと同一又は類似の反応によりカップリング反応を進行させることができる。
【0055】
パラジウム錯体は、Pd(Q1)(Q2)(Q3)(Q4)(式中、Q1、Q2、Q3及びQ4は、それぞれ、互いに独立し、同一または異なって、ホスフィン、ホスファイト、アミン、ハロゲン原子を含む置換基を有していてもよいC1〜C40アルキルカルボニルオキシ基、ハロゲン原子を含む置換基を有していてもよいC1〜C40アリールカルボニルオキシ基、ニトリル、又は、ハロゲン原子を示し、好ましくは、ホスフィン、アミン、ハロゲン原子を含む置換基を有していてもよいC1〜C20アルキルカルボニルオキシ基、ハロゲン原子を含む置換基を有していてもよいC1〜C20アリールカルボニルオキシ基、又は、ハロゲン原子を示し、ただし、Q1、Q2、Q3及びQ4の任意の2つ、3つ及び4つが、互いに架橋していてもよい。)であってもよい。ホスフィン、ホスファイト又はアミンについては、上述の通りである。パラジウム錯体としては、たとえば、Pd(O−C(=O)R)4(式中、Rはアルキル基又はアリール基であり、互いに架橋していてもよい。)、[PdX42-(Xはハロゲン原子である。)、テトラキス(トリアリールホスフィン)、PdCl2(2,2'-ビピリジン)等が挙げられる。
【0056】
遷移金属化合物は、触媒として反応に関わるのではなく、化学量論的に反応に関わり、例えば、上記式(II)で示されるメタラシクロペンタジエンと反応して中間体を生成していると思われる。中間体としては、たとえば、上記式(II)で示されるメタラシクロペンタジエンと遷移金属化合物とがトランスメタル化反応を起こし、メタラシクロペンタジエン(II)中の一つの金属が遷移金属化合物中の金属2つに置換され、1,4−ジメタラ−1,3−ブタジエン誘導体が生成し、次いで、この1,4−ジメタラ−1,3−ブタジエン誘導体に一酸化炭素が作用して、一方の金属を一酸化炭素に置換し、その後、閉環反応が進行し、シクロペンタジエノン(I)が生成している可能性がある。このような反応経路では、トランスメタル化反応を起こすことができる遷移金属を広く用いることができる。もっともこのような反応経路は推論に過ぎず、本発明はこのような反応経路に限定されるものではない。
【0057】
いずれにしろ、上記式(II)で示されるメタラシクロペンタジエンの金属が反応中心となる。そして、上記式(II)で示されるメタラシクロペンタジエンでは、置換基R1、R2、R3及びR4は、反応中心から離れており、電気的にも立体的にもトランスメタル化等の反応に影響を与えがたい。従って、置換基R1、R2、R3及びR4としては、様々なものを用いることができる。
【0058】
遷移金属化合物の量は、メタラシクロペンタジエン(II)の0.01−20当量であってもよく、好ましくは0.1−10当量であり、更に好ましくは、0.9乃至3当量である。
【0059】
典型的には、反応混合物を分離することなく、そのまま一酸化炭素と反応させる。たとえば、反応混合物は典型的には溶液中に溶存しているが、この雰囲気中に一酸化炭素を導入してもよい。たとえば、反応混合物は、窒素、アルゴン等の不活性雰囲気下、溶液中に溶存させておき、この不活性雰囲気を一酸化炭素に置換してもよい。あるいは、不活性雰囲気に一部、一酸化炭素を導入してもよい。一酸化炭素の圧力は、0.01バール〜100バールが好ましく、0.05〜10バールが更に好ましく、0.1〜5バールが更になお好ましい。なお、1バールは約1気圧である。
【0060】
あるいは、反応混合物が溶存している溶液中に、一酸化炭素を導入して、バブリングさせてもよい。
【0061】
一酸化炭素との反応は、遷移金属化合物を溶媒中で安定化させるための安定化剤の存在下で行われてもよい。特に、金属化合物が金属塩であり、かつ、溶媒が有機溶媒のときに、安定化剤が、金属塩を有機溶媒中で安定化させることができる。安定化剤としては、ジメチルプロピレンウレア、ヘキサメチルホスホアミド等が挙げられる。
【0062】
反応は、好ましくは−80℃乃至300℃の温度範囲で行われ、特に好ましくは0℃乃至150℃の温度範囲で行われる。圧力は、例えば、0.1バール乃至2500バールの範囲内で、好ましくは0.5バール乃至10バールの範囲内である。
【0063】
溶媒は、脂肪族又は芳香族の溶媒が用いられる。エーテル系溶媒、例えばテトラヒドロフラン又はジエチルエーテル;塩化メチレン、ジクロロエタンのようなハロゲン化炭化水素;o−ジクロロベンゼンのようなハロゲン化芳香族炭化水素;ベンゼン、トルエン等の芳香族系炭化水素が用いられる。
【0064】
上記式(II)で示されるメタラシクロペンタジエンは、ビスシクロペンタジエニルジルコニウムジアルキルのようなメタロセンに2当量のアルキン又は1当量のジインを作用させることにより得ることができる。メタラシクロペンタジエンの生成については、例えば、T. Takahashi et al. J. Org. Chem. 1995, 60, 4444 に記載されており、これと同一又は近似した条件で反応が進行する。上記式(II)で示されるメタラシクロペンタジエンは、単離される必要はなく、in situで更に一酸化炭素と反応させてもよい。
【0065】
溶媒は、脂肪族又は芳香族の溶媒が用いられ、好ましくは、極性溶媒が用いられる。エーテル系溶媒、例えばテトラヒドロフラン又はジエチルエーテル;塩化メチレンのようなハロゲン化炭化水素;o−ジクロロベンゼンのようなハロゲン化芳香族炭化水素;N,N−ジメチルホルムアミド等のアミド、ジメチルスルホキシド等のスルホキシドが用いられる。あるいは、芳香族の溶媒として、ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素を用いてもよい。
【0066】
反応は好ましくは−80℃乃至300℃の温度範囲で行われ、特に好ましくは0℃乃至150℃の温度範囲で行われる。圧力は0.1バール乃至2500バールの範囲内で、好ましくは0.5バール乃至10バールの範囲内である。反応は継続的に又はバッチ式で、一段階又はそれより多段階で、溶液中、懸濁液中、気相中又は超臨界媒体中で行える。
【0067】
本発明の一側面で用いるメタラシクロペンタジエンは、例えば、下記のメタロセンを用いて合成することができる。
【0068】
なお、ビス(インデニル)ジクロロジルコニウム;ビス(フルオレニル)ジクロロジルコニウム;(インデニル)(フルオレニル)ジクロロジルコニウム;ビス(シクロペンタジエニル)ジクロロチタン;(ジメチルシランジイル)ビス(インデニル)ジクロロジルコニウム;(ジメチルシランジイル)ビス(テトラヒドロインデニル)ジクロロジルコニウム;(ジメチルシランジイル)(インデニル)ジクロロジルコニウム;(ジメチルシランジイル)ビス(2−メチルインデニル)ジクロロジルコニウム;(ジメチルシランジイル)ビス(2−エチルインデニル)ジクロロジルコニウム;(ジメチルシランジイル)ビス(2−メチル−4,5−ベンゾインデニル)ジクロロジルコニウム;(ジメチルシランジイル)ビス(2−エチル−4,5−ベンゾインデニル)ジクロロジルコニウム;(ジメチルシランジイル)ビス(2−メチル−4−フェニルインデニル)ジクロロジルコニウム;(ジメチルシランジイル)ビス(2−エチル−4−フェニルインデニル)ジクロロジルコニウム;(ジメチルシランジイル)ビス(2−メチル−4,6−ジイソプロピルインデニル)ジクロロジルコニウムなどのジクロロ体については、ナトリウム等のアルカリ金属、マグネシウム等のアルカリ土類金属のような強塩基で還元するか、又は、ジアルキル体に変換してから、メタラシクロペンタジエンを生成させる。
ビス(シクロペンタジエニル)ジブチルジルコニウム;
ビス(インデニル)ジブチルジルコニウム;
ビス(フルオレニル)ジブチルジルコニウム;
(インデニル)(フルオレニル)ジブチルジルコニウム;
(3−メチル−5−ナフチルインデニル)(2,7−ジ−tert−ブチルフルオレニル)ジブチルジルコニウム;
(3−メチル−5−ナフチルインデニル)(3,4,7−トリメトキシフルオレニル)ジブチルジルコニウム;
(ペンタメチルシクロペンタジエニル)(テトラヒドロインデニル)ジブチルジルコニウム;
(シクロペンタジエニル)(1−オクテン−8−イルシクロペンタジエニル)ジブチルジルコニウム;
(インデニル)(1−ブテン−4−イルシクロペンタジエニル)ジブチルジルコニウム;
[1,3−ビス(トリメチルシリル)シクロペンタジエニル](3,4−ベンゾフルオレニル)ジブチルジルコニウム;。
【0069】
ビス(シクロペンタジエニル)ジブチルチタン;
ジメチルシランジイルビス(インデニル)ジブチルジルコニウム;
ジメチルシランジイルビス(テトラヒドロインデニル)ジブチルジルコニウム;
ジメチルシランジイル(シクロペンタジエニル)(インデニル)ジブチルジルコニウム;
ジメチルシランジイルビス(2−メチルインデニル)ジブチルジルコニウム;
ジメチルシランジイルビス(2−エチルインデニル)ジブチルジルコニウム;
ジメチルシランジイルビス(2−メチル−4,5−ベンゾインデニル)ジブチルジルコニウム;
ジメチルシランジイルビス(2−エチル−4,5−ベンゾインデニル)ジブチルジルコニウム;
ジメチルシランジイルビス(4,5−ジヒドロ−8−メチル−7H−シクロペント〔e〕アセナフチレン−7−イリデン)ジブチルジルコニウム;
ジメチルシランジイル(2−メチル−4,5−ベンゾインデニル)(2−メチル−4−フェニルインデニル)ジブチルジルコニウム;
ジメチルシランジイル(2−エチル−4,5−ベンゾインデニル)(2−メチル−4−フェニルインデニル)ジブチルジルコニウム;
ジメチルシランジイル(2−メチル−4,5−ベンゾインデニル)(2−エチル−4−フェニルインデニル)ジブチルジルコニウム;
ジメチルシランジイル(2−エチルインデニル)(2−エチル−4−フェニルナフチル)ジブチルジルコニウム;
ジメチルシランジイル(2−メチルインデニル)(4−フェニルインデニル)ジブチルジルコニウム;
ジメチルシランジイルビス(2−メチル−4−フェニルインデニル)ジブチルジルコニウム;
ジメチルシランジイルビス(2−エチル−4−フェニルインデニル)ジブチルジルコニウム;
ジメチルシランジイルビス(2−メチル−4,6−ジイソプロピルインデニル)ジブチルジルコニウム;
ジメチルシランジイルビス(2−エチル−4,6−ジイソプロピルインデニル)ジブチルジルコニウム;
ジメチルシランジイルビス(2−メチル−4−ナフチルインデニル)ジブチルジルコニウム;
ジメチルシランジイルビス(2−エチル−4−ナフチルインデニル)ジブチルジルコニウム;。
【0070】
メチルフェニルシランジイルビス(インデニル)ジブチルジルコニウム;
メチルフェニルシランジイル(シクロペンタジエニル)(インデニル)ジブチルジルコニウム;
メチルフェニルシランジイルビス(テトラヒドロインデニル)ジブチルジルコニウム;
メチルフェニルシランジイルビス(2−メチルインデニル)ジブチルジルコニウム;
メチルフェニルシランジイルビス(2−エチルインデニル)ジブチルジルコニウム;
メチルフェニルシランジイルビス(2−メチル−4,5−ベンゾインデニル)ジブチルジルコニウム;
メチルフェニルシランジイルビス(2−エチル−4,5−ベンゾインデニル)ジブチルジルコニウム;
メチルフェニルシランジイルビス(4,5−ジヒドロ−8−メチル−7H−シクロペント〔e〕アセナフチレン−7−イリデン)ジブチルジルコニウム;
メチルフェニルシランジイル(2−メチル−4,5−ベンゾインデニル)(2−メチル−4−フェニルインデニル)ジブチルジルコニウム;
メチルフェニルシランジイル(2−エチルインデニル)(2−メチル−4−フェニルインデニル)ジブチルジルコニウム;
メチルフェニルシランジイル(2−メチル−4,5−ベンゾインデニル)(2−エチル−4−フェニルインデニル)ジブチルジルコニウム;
メチルフェニルシランジイル(2−エチル−4,5−ベンゾインデニル)(2−エチル−インデニル)ジブチルジルコニウム;
メチルフェニルシランジイル(2−メチルインデニル)(4フェニルインデニル)ジブチルジルコニウム;。
【0071】
メチルフェニルシランジイルビス(2−メチル−4フェニルインデニル)ジブチルジルコニウム;
メチルフェニルシランジイルビスジブチルジルコニウム;
メチルフェニルシランジイルビス(2−メチル−4,6−ジイソプロピルインデニル)ジブチルジルコニウム;
メチルフェニルシランジイルビス(2−エチル−4,6−ジイソプロピルインデニル)ジブチルジルコニウム;
メチルフェニルシランジイルビス(4−ナフチルインデニル)ジブチルジルコニウム;
メチルフェニルシランジイルビス(2−エチル−4−ナフチルインデニル)ジブチルジルコニウム;
ジフェニルシランジイルビス(インデニル)ジブチルジルコニウム;
ジフェニルシランジイルビス(2−メチルインデニル)ジブチルジルコニウム;
ジフェニルシランジイルビス(2−エチルインデニル)ジブチルジルコニウム;
ジフェニルシランジイル(シクロペンタジエニル)(インデニル)ジブチルジルコニウム;
ジフェニルシランジイルビス(2−メチル−4,5−ベンゾインデニル)ジブチルジルコニウム;
ジフェニルシランジイルビス(2−エチル−4,5−ベンゾインデニル)ジブチルジルコニウム;
ジフェニルシランジイル(2−メチル−4,5−ベンゾインデニル)(2−メチル−4フェニルインデニル)ジブチルジルコニウム;
ジフェニルシランジイル(2−エチル−4,5−ベンゾインデニル)(2−メチル−4フェニルインデニル)ジブチルジルコニウム;
ジフェニルシランジイル(2−メチル−4,5−ベンゾインデニル)(2−エチル−4フェニルインデニル)ジブチルジルコニウム;
ジフェニルシランジイル(2−エチル−4,5−ベンゾインデニル)(2−エチル−4ナフチルインデニル)ジブチルジルコニウム;
ジフェニルシランジイル(2−メチルインデニル)(4フェニルインデニル)ジブチルジルコニウム;
ジフェニルシランジイルビス(2−メチル−4フェニルインデニル)ジブチルジルコニウム;
ジフェニルシランジイルビス(2−エチル−4フェニルインデニル)ジブチルジルコニウム;
ジフェニルシランジイルビス(2−メチル−4,6−ジイソプロピルインデニル)ジブチルジルコニウム;。
【0072】
ジフェニルシランジイルビ;ス(2−エチル−4,6−ジイソプロピルインデニル)ジブチルジルコニウム
ジフェニルシランジイルビス(2−メチル−4−ナフチルインデニル)ジブチルジルコニウム;
ジフェニルシランジイルビス(2−エチル−4−ナフチルインデニル)ジブチルジルコニウム;
1−シラシクロペンタン−1、1−ビス(インデニル)ジブチルジルコニウム;
1−シラシクロペンタン−1、1−ビス(2−メチルインデニル)ジブチルジルコニウム;
1−シラシクロペンタン−1、1−ビス(2−エチルインデニル)ジブチルジルコニウム;
1−シラシクロペンタン−1、1−ビス(2−メチル−4,5−ベンゾインデニル)ジブチルジルコニウム;
1−シラシクロペンタン−1、1−ビス(2−エチル−4,5−ベンゾインデニル)ジブチルジルコニウム;
1−シラシクロペンタン−1−(2−メチル−4,5−ベンゾインデニル)−1−(2−メチル−4−フェニルインデニル)ジブチルジルコニウム;
1−シラシクロペンタン−1−(2−エチル−4,5−ベンゾインデニル)−1−(2−メチル−4−フェニルインデニル)ジブチルジルコニウム;
1−シラシクロペンタン−1−(2−メチル−4,5−ベンゾインデニル)−1−(2−エチル−4−フェニルインデニル)ジブチルジルコニウム;
1−シラシクロペンタン−1−(2−エチル−4,5−ベンゾインデニル)−1−(2−エチル−4−ナフチルインデニル)ジブチルジルコニウム;
1−シラシクロペンタン−1−(2−メチルインデニル)−1−(4−フェニルインデニル)ジブチルジルコニウム;
1−シラシクロペンタン−1,1−ビス(2−メチル−4−フェニルインデニル)ジブチルジルコニウム;
1−シラシクロペンタン−1,1−ビス(2−エチル−4−フェニルインデニル)ジブチルジルコニウム;
1−シラシクロペンタン−1,1−ビス(2−メチル−4,6−ジイソプロピルインデニル)ジブチルジルコニウム;
1−シラシクロペンタン−1,1−ビス(2−エチル−4,6−ジイソプロピルインデニル)ジブチルジルコニウム;
1−シラシクロペンタン−1,1−ビス(2−メチル−4−ナフチルインデニル)ジブチルジルコニウム;
1−シラシクロペンタン−1,1−ビス(2−エチル−4−ナフチルインデニル)ジブチルジルコニウム;
ビス(シクロペンタジエニル)ジブチルチタン;
エチレン−1,2−ビス(インデニル)ジブチルジルコニウム;
エチレン−1,2−ビス(テトラヒドロインデニル)ジブチルジルコニウム;
エチレン−1−(シクロペンタジエニル)−2−(1−インデニル)ジブチルジルコニウム;
エチレン−1−(シクロペンタジエニル)−2−(2−インデニル)ジブチルジルコニウム;
エチレン−1−(シクロペンタジエニル)−2−(2−メチル−1−インデニル)ジブチルジルコニウム;
エチレン−1,2−ビス(2−メチルインデニル)ジブチルジルコニウム;
エチレン−1,2−ビス(2−エチルインデニル)ジブチルジルコニウム;
エチレン−1,2−ビス(2−メチル−4,5−ベンゾインデニル)ジブチルジルコニウム;
エチレン−1,2−ビス(2−エチル−4,5−ベンゾインデニル)ジブチルジルコニウム;。
【0073】
エチレン−1,2−ビス(4,5−ジヒドロ−8−メチル−7H−シクロペント〔e〕アセナフチレン−7−イリデン)ジブチルジルコニウム;
エチレン−1−(2−メチル−4,5−ベンゾインデニル)−2−(2−メチル−4−フェニルインデニル)ジブチルジルコニウム;
エチレン−1−(2−エチル−4,5−ベンゾインデニル)−2−(2−メチル−4−フェニルインデニル)ジブチルジルコニウム;
エチレン−1−(2−メチル−4,5−ベンゾインデニル)−2−(2−エチル−4−フェニルインデニル)ジブチルジルコニウム;
エチレン−1−(2−エチル−4,5−ベンゾインデニル)−2−(2−エチル−4−ナフチルインデニル)ジブチルジルコニウム;
エチレン−1−(2−メチルインデニル)−2−(4−フェニルインデニル)ジブチルジルコニウム;
エチレン−1,2−ビス(2−メチル−4−フェニルインデニル)ジブチルジルコニウム;
エチレン−1,2−ビス(2−エチル−4−フェニルインデニル)ジブチルジルコニウム;
エチレン−1,2−ビス(2−メチル−4,6−ジイソプロピルインデニル)ジブチルジルコニウム;
エチレン−1,2−ビス(2−エチル−4,6−ジイソプロピルインデニル)ジブチルジルコニウム;
エチレン−1,2−ビス(2−メチル−4−ナフチルインデニル)ジブチルジルコニウム;
エチレン−1,2−ビス(2−エチル−4−ナフチルインデニル)ジブチルジルコニウム;
プロピレン−2,2−ビス(インデニル)ジブチルジルコニウム;
プロピレン−2−シクロペンタジエニル−2−(1−インデニル)ジブチルジルコニウム;
プロピレン−2−シクロペンタジエニル−2−(4−フェニル−1−インデニル)ジブチルジルコニウム;
プロピレン−2−シクロペンタジエニル−2−(9−フルオレニル)ジブチルジルコニウム;
プロピレン−2−シクロペンタジエニル−2−(2,7−ジメトキシ−9−フルオレニル)ジブチルジルコニウム;
プロピレン−2−シクロペンタジエニル−2−(2,7−ジ−tert−ブチル−9−フルオレニル)ジブチルジルコニウム;
プロピレン−2−シクロペンタジエニル−2−(2,7−ジブロモ−9−フルオレニル)ジブチルジルコニウム;
プロピレン−2−シクロペンタジエニル−2−(2,7−ジフェニル−9−フルオレニル)ジブチルジルコニウム;
プロピレン−2−シクロペンタジエニル−2−(2,7−ジメチル−9−フルオレニル)ジブチルジルコニウム;
プロピレン−2−(3−メチルシクロペンタジエニル)−2−(2,7−ジブチル−9−フルオレニル)ジブチルジルコニウム;
プロピレン−2−(3−tert−ブチルシクロペンタジエニル)−2−(2,7−ジブチル−9−フルオレニル)ジブチルジルコニウム;
プロピレン−2−(3−トリメチルシリルシクロペンタジエニル)−2−(3,6−ジ−tert−ブチル−9−フルオレニル)ジブチルジルコニウム;
プロピレン−2−シクロペンタジエニル−2−[2,7−ビス(3−ブテン−1−イル)−9−フルオレニル]ジブチルジルコニウム;
プロピレン−2−シクロペンタジエニル−2−(3−tert−ブチル−9−フルオレニル)ジブチルジルコニウム;
プロピレン−2,2−ビス(テトラヒドロインデニル)ジブチルジルコニウム;
プロピレン−2,2−ビス(2−メチルインデニル)ジブチルジルコニウム;
プロピレン−2,2−ビス(2−エチルインデニル)ジブチルジルコニウム;
プロピレン−2,2−ビス(2−メチル−4,5−ベンゾインデニル)ジブチルジルコニウム;
プロピレン−2,2−ビス(2−エチル−4,5−ベンゾインデニル)ジブチルジルコニウム;
プロピレン−2,2−ビス(4,5−ジヒドロ−8−メチル−7H−シクロペント〔e〕アセナフチレン−7−イリデン)ジブチルジルコニウム;
プロピレン−2−(2−メチル−4,5−ベンゾインデニル)−2−(2−メチル−4−フェニルインデニル)ジブチルジルコニウム;
プロピレン−2−(2−エチル−4,5−ベンゾインデニル)−2−(2−メチル−4−フェニルインデニル)ジブチルジルコニウム;
プロピレン−2−(2−メチル−4,5−ベンゾインデニル)−2−(2−エチル−4−フェニルインデニル)ジブチルジルコニウム;
プロピレン−2−(2−エチル−4,5−ベンゾインデニル)−2−(2−エチル−4−ナフチルインデニル)ジブチルジルコニウム;
プロピレン−2−(2−メチルインデニル)−2−(4−フェニルインデニル)ジブチルジルコニウム;
プロピレン−2,2−ビス(2−メチル−4−フェニルインデニル)ジブチルジルコニウム;
プロピレン−2,2−ビス(2−エチル−4−フェニルインデニル)ジブチルジルコニウム;
プロピレン−2,2−ビス(2−メチル−4,6−ジイソプロピルインデニル)ジブチルジルコニウム;
プロピレン−2,2−ビス(2−エチル−4,6−ジイソプロピルインデニル)ジブチルジルコニウム;
プロピレン−2,2−ビス(2−メチル−4−ナフチルインデニル)ジブチルジルコニウム;
プロピレン−2,2−ビス(2−エチル−4−ナフチルインデニル)ジブチルジルコニウム;。
【0074】
1,6−ビス[メチルシリルビス(2−メチル−4−フェニルインデニル)ジブチルジルコニウム]ヘキサン;
1,6−ビス[メチルシリルビス(2−メチル−4,5−ベンゾインデニル)ジブチルジルコニウム]ヘキサン;
1,6−ビス[メチルシリルビス(2−エチル−4−フェニルインデニル)ジブチルジルコニウム]ヘキサン;
1,6−ビス[メチルシリルビス(2−メチル−4−ナフチルインデニル)ジブチルジルコニウム]ヘキサン;
1,6−ビス[メチルシリルビス(2−メチル−4,6−ジイソプロピルインデニル)ジブチルジルコニウム]ヘキサン;
1,6−ビス[メチルシリル(2−メチル−4フェニルインデニル)(4,5−ベンゾインデニル)ジブチルジルコニウム]ヘキサン;
1−[メチルシリルビス(テトラヒドロインデニル)ジブチルジルコニウム]−6−[エチルスタニル(シクロペンタジエニル)(フルオレニル)ジブチルジルコニウム]ヘキサン;
1,6−ジシラ−1,1,6,6−テトラメチル−1,6−ビス[メチルシリルビス(2−メチル−4フェニルインデニル)ジブチルジルコニウム]ヘキサン;
1,4−ジシラ1,4−ビス[メチルシリルビス(2−メチル−4フェニルインデニル)ジブチルジルコニウム]シクロヘキサン;
[1,4−ビス(1−インデニル)−1,1,4,4−テトラメチル−1,4−ジシラブタン]ビス(ペンタメチルシクロペンタジエニルジブチルジルコニウム);
[1,4−ビス(9−フルオレニル)−1,1,4,4−テトラメチル−1,4−ジシラブタン]ビス(シクロペンタジエニルジブチルジルコニウム);
[1,4−ビス(1−インデニル)−1,1,4,4−テトラメチル−1,4−ジシラブタン]ビス(シクロペンタジエニルジブチルジルコニウム);
[1−(1−インデニル)−6−(2−フェニル−1−インデニル)−1,1,6,6−テトラエチル−1,6−ジシラ−4−オキサヘキサン]ビス(tert−ブチルシクロペンタジエニルジブチルジルコニウム);
[1,10−ビス(2,3−ジメチル−1−インデニル)−1,1,10,10−テトラメチル−1,10−ジゲルマデカン]ビス(2−メチル−4−フェニルインデニルジブチルジルコニウム);
(1−メチル−3−tert−ブチルシクロペンタジエニル)(1−フェニル−4−メトキシ−7−クロロフルオレニル)ジブチルジルコニウム;
(4,7−ジクロロインデニル)(3,6−ジメシチルフルオレニル)ジブチルジルコニウム;
ビス(2,7−ジ−tert−ブチル−9−シクロへキシルフルオレニル)ジブチルジルコニウム;
(2,7−ジメシチルフルオレニル)[2,7−ビス(1−ナフチル)フルオレニル]ジブチルジルコニウム;
ジメチルシリルビス(フルオレニル)ジブチルジルコニウム;
ジブチルスタニルビス(2−メチルフルオレニル)ジブチルジルコニウム;
1,1,2,2−テトラエチルジシランジイル(2−メチルインデニル)(4−フェニルフルオレニル)ジブチルジルコニウム;
プロピレン−1−(2−インデニル)−2−(9−フルオレニル)ジブチルジルコニウム;
1,1−ジメチル−1−シラエチレンビス(フルオレニル)ジブチルジルコニウム;
[4−(シクロペンタジエニル)4,7,7−トリメチル(テトラヒドロインデニル]ジブチルジルコニウム;
[4−(シクロペンタジエニル)4,7−ジメチル−7−フェニル(5,6−ジメチルテトラヒドロインデニル]ジブチルジルコニウム;
[4−(シクロペンタジエニル)−4,7−ジメチル−7−(1−ナフチル)(7−フェニルテトラヒドロインデニル)]ジブチルジルコニウム;
[4−(シクロペンタジエニル)−4,7−ジメチル−7−ブチル(6,6−ジエチルテトラヒドロインデニル)]ジブチルジルコニウム;
[4−(3−tert−ブチルシクロペンタジエニル)−4,7,7−トリメチル(テトラヒドロインデニル)]ジブチルジルコニウム;
[4−(1−インデニル)−4,7,7−トリメチル(テトラヒドロインデニル)]ジブチルジルコニウム;
ビス(シクロペンタジエニル)ジブチルハフニウム;
ビス(インデニル)ジブチルバナジウム;
ビス(フルオレニル)ジブチルスカンジウム;
(インデニル)(フルオレニル)ジブチルニオブ;
(2−メチル−7−ナフチルインデニル)(2,6−ジ−tert−ブチルフルオレニル)ジブチルチタン;
臭化(ペンタメチルシクロペンタジエニル)(テトラヒドロインデニル)ブチルハフニウム;
(シクロペンタジエニル)(1−オクテン−8−イルシクロペンタジエニル)ジブチルハフニウム;。
【0075】
(インデニル)(2−ブテン−4−イルシクロペンタジエニル)ジブチルチタン;
[1,3−ビス(トリメチルシリル)シクロペンタジエニル](3,4−ベンゾフルオレニル)ジブチルニオブ;
ビス(シクロペンタジエニル)ジブチルチタン。
【0076】
【実施例】
以下、本発明を実施例に基づいて説明する。ただし、本発明は、下記の実施例に制限されるものではない。
【0077】
すべての反応は、空気、又は湿度に敏感な有機金属試薬を含めて、乾燥窒素雰囲気下のもとで行われた。溶媒として用いたTHF、エーテル、ヘキサン、ベンゼンは窒素気流下、ナトリウム金属、ベンゾフェノンケチルで蒸留して無水とし、また1,2-ジクロロエタンは窒素加圧下五酸化リンによって蒸留したものを用いた。ジルコノセンジクロリドは、日亜化学工業から購入したものを用いた。アルキンは、東京化成工業から購入したものを用い、ブチルリチウム(1.6 M ヘキサン溶液)及びフェニルリチウム( 0.88 Mシクロヘキサン ジエチルエーテル溶液) は、関東化学から購入したものを用いた。その他の試薬は、Aldrich Chemical Company, Incから購入したものを用いた。1H-NMRおよび13C-NMRスペクトルは、Bruker ARX-400またはJEOL JNM-LA300を用いて測定した。この時、1H-NMR及び13C-NMRは、それぞれ、重水素化クロロホルム又は重水素化ベンゼン(1% TMS含有)を内部標準とした。ガスクロマトグラフィーはSHIMADZU CBP1-M25-025 fused silica capillary columnを備えたSHIMADZU GC-14A gas chromatographで測定し、記録はSHIMADZU CR6A-Chromatopac integratorを用いた。GCにより収率を求めたときはメシチレン、n-ドデカンを内部標準として用いた。カラムクロマトグラフィーのカラム充填剤として、関東化学シリカゲル60N(球状、中性)40-100マイクロメートルを使用した。
参考例1
ビス(η5−シクロペンタジエニル)2,3,4,5−テトラプロピル−1−ジルコナシクロペンタ−2,4−ジエン
ビス(η5−シクロペンタジエニル)ジクロロジルコニウム(1.2mmol)及びTHF(10ml)をシュレンク管に投入した。この溶液を−78℃に冷却し、次いで、n−ブチルリチウム(2.4mmol)を添加した。この溶液を−78℃にて1時間、攪拌し、ビス(η5−シクロペンタジエニル)ジブチルジルコニウムを得た。−78℃にて、この反応混合物に4−オクチン(2.4mmol)を添加し、次いで、室温にまで暖め、1時間、放置し、溶液中に標題化合物を得た。溶液から分離することなく、この反応混合物をそのまま用いた。
【0078】
実施例1
2,3,4,5−テトラプロピルシクロペンタ−2,4−ジエン−1−オン
ビス(η5−シクロペンタジエニル)2,3,4,5−テトラプロピル−1−ジルコナシクロペンタジエン (1.0 mmol) の10 mL THF溶液を、一酸化炭素でバブリングし、NiCl2(PPh3)2 (1.0 mmol) を室温にて加えた。混合物を12時間攪拌し、ヘキサンで希釈した。濾過後、シリカゲルを充填剤として、ヘキサンを用いて、カラムクロマトグラフィーを行った(ヘキサン/Et2O = 29/1) 。表題化合物が、41 % の収率で得られた。橙赤色油、GC収率 70 %. 単離収率 65 %. 。
【0079】
1H NMR (C6D6, Me4Si) δ 0.84 (t, J = 7.3 Hz, 6H), 0.87 (t, J = 7.3 Hz, 6H), 1.31-1.38 (m, 4H), 1.46-1.51 (m, 4H), 2.06-2.15 (m, 8H); 13C NMR (C6D6, Me4Si) δ 14.36 (2C), 14.41 (2C), 22.76 (2C), 23.20 (2C), 25.39 (2C), 28.40 (2C), 126.17 (2C), 154.56 (2C), 203.78。
【0080】
実施例2
2,3,4,5−テトラブチルシクロペンタ−2,4−ジエン−1−オン
実施例1と同様の手順で行った。ただし、ビス(η5−シクロペンタジエニル)2,3,4,5−テトラプロピル−1−ジルコナシクロペンタジエンの代わりに、ビス(η5−シクロペンタジエニル)2,3,4,5−テトラブチル−1−ジルコナシクロペンタジエンを用いた。即ち、4−オクチンの代わりに、5−デシンを用いた。橙赤色油、GC 収率 73 %. 単離収率68 %。
【0081】
1H NMR (C6D6, Me4Si) δ 0.86 (t, J = 7.1 Hz, 6H), 0.87 (t, J = 7.3 Hz, 6H), 1.24-1.38 (m, 12H), 1.44-1.54 (m, 4H), 2.13-2.22 (m, 8H); 13C NMR (C6D6, Me4Si) δ 14.05 (2C), 14.14 (2C), 23.14 (2C), 23.22 (2C), 23.29 (2C), 26.16 (2C), 31.66 (2C), 32.27 (2C), 126.21 (2C), 154.56 (2C), 203.80; IR (neat) νCO 1707, 1690 cm-1
【0082】
実施例3
2,3−ジブチル−4,5−ジフェニルシクロペンタ−2,4−ジエン−1−オン
実施例1と同様の手順で行った。ただし、ビス(η5−シクロペンタジエニル)2,3,4,5−テトラプロピル−1−ジルコナシクロペンタジエンの代わりに、ビス(η5−シクロペンタジエニル)2,3−ジブチル−4,5−ジフェニル−1−ジルコナシクロペンタジエンを用いた。4−オクチンの代わりに、5−デシン及び1,2−ジフェニルアセチレンを用いた。深赤色粘性油、GC収率 54 %. 単離収率 41 %。
【0083】
1H NMR (C6D6, Me4Si) δ 0.63 (t, J = 6.8 Hz, 3H), 0.91 (t, J = 7.3 Hz, 3H), 1.02-1.06 (m, 4H), 1.32-1.40 (m, 2H), 1.54-1.60 (m, 2H), 2.22 (t, J = 7.2 Hz, 2H), 2.32 (t, J = 7.5 Hz, 2H), 6.93-7.04 (m, 8H), 7.42-7.45 (m, 2H); 13C NMR (C6D6, Me4Si) δ 13.75, 14.17, 22.82, 23.22, 23.26, 26.29, 30.59, 32.32, 125.03, 126.76, 127.28, 128.16, 128.30, 128.46, 128.79, 130.25, 131.64, 135.23, 154.19, 156.29, 202.09。
【0084】
実施例4
2,3−ジプロピル−4,5−ジ(p−トリル)シクロペンタ−2,4−ジエン−1−オン
実施例1と同様の手順で行った。ただし、ビス(η5−シクロペンタジエニル)2,3,4,5−テトラプロピル−1−ジルコナシクロペンタジエンの代わりに、ビス(η5−シクロペンタジエニル)2,3―ジプロピル−4,5−ジ−p−トリル−1−ジルコナシクロペンタジエンを用いた。4−オクチンの代わりに、5−デシン及び1,2−ビス(p−トリル)アセチレンを用いた。深赤色粘性油、GC収率 55 %. 単離収率 43 %。
【0085】
1H NMR (C6D6, Me4Si) δ 0.66 (t, J = 7.3 Hz, 3H), 0.94 (t, J = 7.3 Hz, 3H), 1.07-1.15 (m, 2H), 1.58-1.65 (m, 2H), 1.99 (s, 3H), 2.04 (s, 3H), 2.22 (t, J = 7.2 Hz, 2H), 2.29 (t, J = 7.3 Hz, 2H), 6.84-6.92 (m, 4H), 7.00-7.03 (m, 2H), 7.39-7.41 (m, 2H); 13C NMR (C6D6, Me4Si) δ 14.18, 14.46, 21.11, 21.19, 21.96, 23.38, 25.57, 28.71, 125.02, 126.63, 128.50 (2C), 128.97 (2C), 129.00, 129.59 (2C), 130.23 (2C), 132.49, 136.74, 137.97, 153.52, 156.32, 202.43;
実施例5
1,3−ビス(トリメチルシリル)−2,4,5,6−テトラヒドロペンタレン−2−オン
実施例1と同様の手順で行った。ただし、ビス(η5−シクロペンタジエニル)2,3,4,5−テトラプロピル−1−ジルコナシクロペンタジエンの代わりに、ビス(η5−シクロペンタジエニル)2,5―ビストリメチルシリル−3,4−トリメチレン−1−ジルコナシクロペンタジエンを用いた。即ち、4−オクチンの代わりに、1,7−ビス(トリメチルシリル)−1,6−ヘプタジインを用いた。黄色油、GC収率: 59 %. 単離収率: 41 %.。
【0086】
1H NMR, 13C NMR及びIRは、刊行文献のデータと同じであった。
【0087】
実施例6
1,3−ビス(トリメチルシリル)−4,5,6,7−テトラヒドロ−2H−インデン−2−オン
実施例1と同様の手順で行った。ただし、ビス(η5−シクロペンタジエニル)2,3,4,5−テトラプロピル−1−ジルコナシクロペンタジエンの代わりに、ビス(η5−シクロペンタジエニル)2,5−ビストリメチルシリル−3,4−テトラメチレン−1−ジルコナシクロペンタジエンを用いた。即ち、4−オクチンの代わりに、1,8−ビス(トリメチルシリル)−1,7−オクタジインを用いた。黄色油、 GC収率: 74 %. 単離収率: 51 %.。
【0088】
1H NMR, 13C NMR及びIR は、刊行文献のデータと同じであった。
【0089】
実施例7
1,3−ビス(トリメチルシリル)−2,4,5,6,7,8−ヘキサヒドロアズレン−2−オン
実施例1と同様の手順で行った。ただし、ビス(η5−シクロペンタジエニル)2,3,4,5−テトラプロピル−1−ジルコナシクロペンタジエンの代わりに、ビス(η5−シクロペンタジエニル)2,5−ビストリメチルシリル−3,4―ペンタメチレン−1−ジルコナシクロペンタジエンを用いた。即ち、4−オクチンの代わりに、1,9−ビス(トリメチルシリル)−1,8−ノナジインを用いた。黄色油、GC収率: 50 %. 単離収率: 41%。
【0090】
1H NMR (C6D6, Me4Si) δ 0.29 (s, 18H), 1.36 (br, 2H), 1.41 (br, 4H), 2.31 (br, 4H); 13C NMR (C6D6, Me4Si) δ 0.38 (6C), 29.85 (2C), 30.14 (2C), 31.35, 126.96 (2C), 174.29 (2C), 211.21; IR (neat) νCO 1686 cm-1.。
【0091】
実施例1〜7の結果を表1に示す。
【0092】
【表1】
【0093】
a収率は、GC収率を示す。単離収率はかっこ内に記載する。
【0094】
実施例8
2,3−ジエチルインデン−1−オン
ジルコナインデンは、文献G. ErkerらのJ. Organomet. Chem. 1977, 134. 189
に従って合成した。
【0095】
5mlのトルエン中、1.2mmolのビス(η5−シクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリドを溶解し、-78℃で2.4mmolのフェニルリチウムを加えた。3−ヘキシンを1mmol加えて、80℃で3時間攪拌すると、2,3−ジエチル−1−ジルコナインデンが溶液中に生成した。この溶液に、5mlのTFLを加え、1.0mmolのビス(トリフェニルホスフィン)ニッケルジクロリドを加え、一酸化炭素雰囲気下で12時間攪拌し、表題化合物を収率76%で得た。黄色油、GC収率 75 %. 単離収率: 67 %。
【0096】
1H NMR, 13C NMR及びIR は、刊行文献のデータと同じであった。
【0097】
実施例9
2,3−ジプロピルインデン−1−オン
実施例8と同様の手順で行った。ただし、3−ヘキシンの代わりに、4−オクチンを用いた。黄色油、GC収率 68 %. 単離収率 61 %。
【0098】
1H NMR (CDCl3, Me4Si) δ 0.93 (t, J = 7.2 Hz, 3H), 1.02 (t, J = 7.3 Hz, 3H), 1.46-1.53 (m, 2H), 1.60-1.67 (m, 2H), 2.24 (t, J = 7.5 Hz, 2H), 2.51 (t, J = 7.3 Hz, 2H), 7.00-7.03 (m, 1H), 7.12-7.15 (m, 1H), 7.27-7.36 (m, 2H); 13C NMR (CDCl3, Me4Si) δ 14.05, 14.26, 21.12, 22.42, 24.77, 28.11, 118.89, 121.50, 127.73, 130.99, 133.04, 134.64, 145.55, 157.53, 198.38。
【0099】
実施例10
2,3−ジフェニルインデン−1−オン
実施例8と同様の手順で行った。ただし、3−ヘキシンの代わりに、1,2−ジフェニルアセチレンを用いた。赤色固体、GC収率: 60 %.、単離収率: 46 %.。
【0100】
1H NMR, 13C NMR及びIR は、刊行文献のデータと同じであった。
【0101】
実施例11
2,3−ジ(p−トリル)インデン−1−オン
実施例8と同様の手順で行った。ただし、3−ヘキシンの代わりに、1,2−ジ(p−トリル)アセチレンを用いた。橙赤色固体、GC収率: 55 %. 単離収率: 48 %。
【0102】
1H NMR (CDCl3, Me4Si) δ 2.31 (s, 3H), 2.39 (s, 3H), 7.06-7.09 (m, 2H), 7.13-7.34 (m, 9H), 7.54-7.56 (m, 1H); 13C NMR (CDCl3, Me4Si) δ 21.31, 21.48, 121.09, 122.75, 127.91, 128.44 (2C), 128.68, 128.80 (2C), 129.43 (2C), 129.81 (2C), 130.88, 131.98, 132.10, 133.27, 137.48, 139.31, 145.39, 154.74, 196.75。
【0103】
実施例8〜11の結果を表2に示す。
【0104】
【表2】
【0105】
a収率は、GC収率を示す。単離収率はかっこ内に記載する。
【0106】
【発明の効果】
本発明の方法により、簡易にシクロペンタジエノン誘導体を得ることができる。

Claims (4)

  1. 下記式(I)で示されることを特徴とするシクロペンタジエノン誘導体の製造方法であって、
    (式中、R1、R2、R3及びR4は、それぞれ、互いに独立し、同一または異なって、水素原子;ハロゲン原子を含む置換基を有していてもよいC1〜C40炭化水素基;ハロゲン原子を含む置換基を有していてもよいC1〜C40アルコキシ基;ハロゲン原子を含む置換基を有していてもよいC6〜C40アリールオキシ基;アミノ基;水酸基又は式−Si(R5)(R6)(R7)で示される基(式中、R5、R6及びR7は、それぞれ、互いに独立し、同一又は異なって、ハロゲン原子で置換されていてもよいC1〜C40アルキル基;ハロゲン原子で置換されていてもよいC6〜C40アリールアルキル基;ハロゲン原子で置換されていてもよいC1〜C40アルコキシ基;ハロゲン原子で置換されていてもよいC6〜C40アリールアルキルオキシ基である。)であり、ただし、R1及びR2、R1及びR3、R1及びR4、R2及びR3、R2及びR4、又は、R3及びR4は、互いに架橋してC4〜C40飽和又は不飽和環を形成してもよく、前記飽和又は不飽和環は、酸素原子、硫黄原子、又は式−N(R8)−で示される基(式中、R8は水素原子又はC1〜C40炭化水素基である。)で中断されていてもよく、かつ、置換基を有していてもよい。)
    下記式(II)で示されるメタラシクロペンタジエンを、
    (式中、R1、R2、R3及びR4は、上記の意味を有する。Mは、チタン、ジルコニウム又はハフニウムを示し;L1及びL2は、互いに独立し、同一または異なって、アニオン性配位子を示し、ただし、L1及びL2は、架橋されていてもよい。)
    ニッケルを含む遷移金属化合物の存在下、一酸化炭素と接触させることを特徴とするシクロペンタジエノン誘導体の製造方法。
  2. 1及びR2が同一の基であるか、あるいは、R3及びR4が同一の基である、請求項1に記載のシクロペンタジエノン誘導体の製造方法。
  3. 前記アニオン性配位子が、非局在化環状η5−配位系配位子である、請求項 1 又は2に記載のシクロペンタジエノン誘導体の製造方法。
  4. 前記非局在化環状η5−配位系配位子が、置換されていてもよいシクロペンタジエニル基、インデニル基、フルオレニル基又はアズレニル基である請求項に記載のシクロペンタジエノン誘導体の製造方法。
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