JP4346199B2 - トリエン誘導体及びナフタレン誘導体の製造方法 - Google Patents

トリエン誘導体及びナフタレン誘導体の製造方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、トリエン誘導体の製造方法及びナフタレン誘導体の製造方法に関し、特に、メタラシクロペンタジエンのモノアリル化による、1,3,6−トリエンの製造方法及びナフタレン誘導体の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】
1,3,6−トリエン誘導体及びナフタレン誘導体は、医薬、農薬、ファインケミカル等で幅広く用いられいる中間体である。そこで、簡易に1,3,6−トリエンを生成することが求められる。
【0003】
従来、塩化銅(I)及び塩化リチウムの存在下、ジルコナシクロペンタジエンをジアリル化し、1,4,6,9−テトラエンを生成し、次いで、このテトラエンを環化することにより、8員環と5員環との縮合環を形成することが報告されている(Takahashi et al. Organometallics、1994,13,4183−4185)。
【0004】
しかし、ジルコナシクロペンタジエンをモノアリル化することは未だ報告されていなかった。
【0005】
そこで、本発明者が鋭意研究した結果、亜鉛塩及びパラジウム触媒の存在下で反応を行うと、ジルコナシクロペンタジエンの炭化水素部分の一方のみをアリル化し、他方はアリル化しないことを見いだし、本発明の第1の側面を完成した。
【0006】
従来、ナフタレン環に置換基を導入する際には、置換基による配向性の相違を利用して、目標化合物ごとに最適な合成スキームを検討していた。
【0007】
しかし、このような伝統的な有機合成の手法では、ナフタレン環に導入する置換基が多くなればなるほど、合成経路が長くなり、収率が低下した。
【0008】
また、ナフタレン環では、1,4,5,8位の炭素原子は反応性が高い一方、2,3,6,7位の炭素原子の反応性は小さい。従って、1,2,3−三置換ナフタレンのような多置換ナフタレンでは、反応性の異なる炭素原子に置換基を導入することが求められるので、合成経路が長くなり、合成が困難であった。
【0009】
そこで、本発明者が鋭意研究した結果、亜鉛塩及びパラジウム触媒の存在下で反応を行うと、ジルコナインデンをモノアリル化し、次いで、環化反応が進行し、ナフタレン誘導体が得られることを見いだし、本発明の第2の側面を完成した。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明の第1の側面では、下記式(I)で示されるトリエン誘導体の製造方法であって、
【0011】
【化7】
【0012】
(式中、R1、R2、R3及びR4は、それぞれ、互いに独立し、同一または異なって、水素原子;ハロゲン原子を含む置換基を有していてもよいC1〜C40炭化水素基;ハロゲン原子を含む置換基を有していてもよいC1〜C40アルコキシ基;ハロゲン原子を含む置換基を有していてもよいC6〜C40アリールオキシ基;アミン基;水酸基;又はシリル基であり、ただし、R2及びR3は、互いに架橋してC6〜C40飽和又は不飽和環を形成してもよく、前記飽和又は不飽和環は、酸素原子、硫黄原子、又は式−N(R9)−で示される基(式中、R9は水素原子又はC1〜C40炭化水素基である。)で中断されていてもよく、かつ、置換基を有していてもよい。
【0013】
5、R6、R7及びR8は、それぞれ、互いに独立し、同一または異なって、水素原子;又はハロゲン原子を含む置換基を有していてもよいC1〜C40炭化水素基である。)
下記式(II)で示されるメタラシクロペンタジエンを、
【0014】
【化8】
【0015】
(式中、R1、R2、R3及びR4は、上記の意味を有する。
【0016】
Mは、周期表の第3族〜第5族またはランタニド系列の金属を示し;
1及びL2は、互いに独立し、同一または異なって、アニオン性配位子を示し、ただし、L1及びL2は、架橋されていてもよい。)
亜鉛塩及びパラジウム触媒の存在下、下記式(III)で示されるアルケンと
【0017】
【化9】
【0018】
(式中、R5、R6、R7、及びR8は、上記の意味を有する。
【0019】
Yは、脱離基を示す。)
反応させることを特徴とするトリエン誘導体の製造方法が提供される。
【0020】
本発明において、R1及びR2が同一の基であるか、R3及びR4が同一の基であるか、又は、R1及びR4が同一の基であることが好ましい。また、R1及びR3が異なる基であるか、又は、R1及びR4が異なる基であることが好ましい。
【0021】
本発明において、R5及びR6は、それぞれ、互いに独立し、同一または異なって、水素原子;又はハロゲン原子で置換されていても良いC1〜C6アルキル基であることが好ましい。
【0022】
本発明において、Mが、周期表第4族もしくは第5族またはランタニド系列の金属であり、前記アニオン性配位子が、非局在化環状η5−配位系配位子であることが好ましい。前記非局在化環状η5−配位系配位子が、置換されていてもよいシクロペンタジエニル基、インデニル基、フルオレニル基又はアズレニル基であることが更に好ましい。
【0023】
本発明において、前記パラジウム触媒は、パラジウム錯体であり、前記パラジウム錯体では、ハロゲン原子を含む置換基を有していてもよいC1〜C40アルキルカルボニルオキシ基、ハロゲン原子を含む置換基を有していてもよいC1〜C40アリールカルボニルオキシ基、ホスフィン、ホスファイト、アミン若しくはハロゲン原子の少なくとも一つが配位子として、パラジウム金属に結合していることが好ましい。
【0024】
本発明の第2の側面では、下記式(IVa)又は(IVb)で示されるナフタレン誘導体の製造方法であって、
【0025】
【化10】
【0026】
(式中、R3及びR4は、それぞれ、互いに独立し、同一または異なって、水素原子;ハロゲン原子を含む置換基を有していてもよいC1〜C40炭化水素基;ハロゲン原子を含む置換基を有していてもよいC1〜C40アルコキシ基;ハロゲン原子を含む置換基を有していてもよいC6〜C40アリールオキシ基;アミン基;水酸基;又はシリル基であり、
5、R7及びR8は、それぞれ、互いに独立し、同一または異なって、水素原子;又はハロゲン原子を含む置換基を有していてもよいC1〜C40炭化水素基であり、
nは、1〜3の整数であり、
Aは、それぞれ、互いに独立し、同一または異なって、水素原子、ハロゲン原子、ハロゲン原子を含む置換基を有していてもよいC1〜C40炭化水素基;ハロゲン原子を含む置換基を有していてもよいC1〜C40アルコキシ基;ハロゲン原子を含む置換基を有していてもよいC6〜C40アリールオキシ基;又はシリル基である。)
下記式(IIa)で示されるメタラインデンを、
【0027】
【化11】
【0028】
(式中、R3及びR4は、上記の意味を有する。
【0029】
Mは、周期表の第3族〜第5族またはランタニド系列の金属を示し;
1及びL2は、互いに独立し、同一または異なって、アニオン性配位子を示し、ただし、L1及びL2は、架橋されていてもよい。)
亜鉛塩及びパラジウム触媒の存在下、下記式(III)で示されるアルケンと
【0030】
【化12】
【0031】
(式中、R5、R7、R8、n及びAは、上記の意味を有する。
【0032】
Yは、脱離基を示す。)
反応させることを特徴とするナフタレン誘導体の製造方法が提供される。
【0033】
本発明において、R5は、水素原子;又はハロゲン原子で置換されていても良いC1〜C6アルキル基である、ことが好ましい。
【0034】
また、Mが、周期表第4族もしくは第5族またはランタニド系列の金属であり、前記アニオン性配位子が、非局在化環状η5−配位系配位子である、ことが好ましい。更に、前記非局在化環状η5−配位系配位子が、置換されていてもよいシクロペンタジエニル基、インデニル基、フルオレニル基又はアズレニル基であることが好ましい。更にまた、Mが、ジルコニウムであることが好ましい。
【0035】
また、前記パラジウム触媒は、パラジウム錯体であり、前記パラジウム錯体では、ハロゲン原子を含む置換基を有していてもよいC1〜C40アルキルカルボニルオキシ基、ハロゲン原子を含む置換基を有していてもよいC1〜C40アリールカルボニルオキシ基、ホスフィン、ホスファイト、アミン若しくはハロゲン原子の少なくとも一つが配位子として、パラジウム金属に結合している、ことが好ましい。
【0036】
【発明の実施の形態】
本発明の第1の側面では、下記式(I)で示されるトリエン誘導体が合成される。
【0037】
【化13】
【0038】
(式中、R1、R2、R3、R5、R6,R7及びR8は、前記意味を有する。)
1、R2、R3及びR4は、それぞれ、互いに独立し、同一または異なって、水素原子;ハロゲン原子を含む置換基を有していてもよいC1〜C40炭化水素基;ハロゲン原子を含む置換基を有していてもよいC1〜C40アルコキシ基;ハロゲン原子を含む置換基を有していてもよいC6〜C40アリールオキシ基;アミン基;水酸基;又はシリル基である。
【0039】
1、R2、R3及びR4は、それぞれ、互いに独立し、同一または異なって、水素原子;ハロゲン原子を含む置換基を有していてもよいC1〜C40炭化水素基;ハロゲン原子を含む置換基を有していてもよいC1〜C40アルコキシ基;ハロゲン原子を含む置換基を有していてもよいC6〜C40アリールオキシ基;又はシリル基であることが好ましく、水素原子;ハロゲン原子を含む置換基を有していてもよいC1〜C40炭化水素基;又はシリル基であることが更に好ましく、水素原子;ハロゲン原子を含む置換基を有していてもよいC1〜C20炭化水素基;又はシリル基であることが更になお好ましい。
【0040】
本明細書では、C1〜C40炭化水素基は、飽和若しくは不飽和の非環式であってもよいし、飽和若しくは不飽和の環式であってもよい。C1〜C40炭化水素基が非環式の場合には、線状でもよいし、枝分かれでもよい。C1〜C40炭化水素基には、C1〜C40アルキル基、C2〜C40アルケニル基、C2〜C40アルキニル基、C3〜C40アリル基、C4〜C40アルキルジエニル基、C4〜C40ポリエニル基、C6〜C40アリール基、C6〜C40アルキルアリール基、C6〜C40アリールアルキル基、C4〜C40シクロアルキル基、C4〜C40シクロアルケニル基、(C3〜C20シクロアルキル)C1〜C20アルキル基などが含まれる。
【0041】
1〜C40アルキル基、C2〜C40アルケニル基、C2〜C40アルキニル基、C3〜C40アリル基、C4〜C40アルキルジエニル基、及び、C4〜C40ポリエニル基は、それぞれ、C1〜C20アルキル基、C2〜C20アルケニル基、C2〜C20アルキニル基、C3〜C20アリル基、C4〜C20アルキルジエニル基、及び、C4〜C20ポリエニル基であることが好ましく、それぞれ、C1〜C10アルキル基、C2〜C10アルケニル基、C2〜C10アルキニル基、C3〜C10アリル基、C4〜C10アルキルジエニル基、及び、C4〜C10ポリエニル基であることが更に好ましい。
【0042】
6〜C40アリール基、C6〜C40アルキルアリール基、C6〜C40アリールアルキル基、C4〜C40シクロアルキル基、及び、C4〜C40シクロアルケニル基は、それぞれ、C6〜C20アリール基、C6〜C22アルキルアリール基、C6〜C22アリールアルキル基、C4〜C20シクロアルキル基、及び、C4〜C20シクロアルケニル基が好ましく、それぞれ、C6〜C10アリール基、C6〜C12アルキルアリール基、C6〜C12アリールアルキル基、C4〜C10シクロアルキル基、及び、C4〜C10シクロアルケニル基が更に好ましい。
【0043】
本発明の実施において有用なアルキル基の例には、制限するわけではないが、メチル、エチル、プロピル、n−ブチル、t−ブチル、ドデカニル、トリフルオロメチル、ペルフルオロ−n−ブチル、2,2,2−トリフルオロエチル、ベンジル、2−フェノキシエチル等がある。
【0044】
本発明の実施において有用なアリール基の例には、制限するわけではないが、フェニル、2−トリル、3−トリル、4−トリル、ナフチル、ビフェニル、4−フェノキシフェニル、4−フルオロフェニル、3−カルボメトキシフェニル、4−カルボメトキシフェニル等がある。
【0045】
本発明の実施において有用なアルコキシ基の例には、制限するわけではないが、メトキシ、エトキシ、2−メトキシエトキシ、t−ブトキシ等がある。本発明の実施において有用なアリーロキシ基の例には、制限するわけではないが、フェノキシ、ナフトキシ、フェニルフェノキシ、4−メチルフェノキシ等がある。
【0046】
本発明の実施において有用なアリールオキシ基の例には、制限するわけではないが、フェニルオキシ、2−トリルオキシ、3−トリルオキシ、4−トリルオキシ、ナフチルオキシ、ビフェニルオキシ、4−フェノキシフェニルオキシ、4−フルオロフェニルオキシ、3−カルボメトキシフェニルオキシ、4−カルボメトキシフェニルオキシ等がある。
【0047】
本発明の実施において有用なアミン基の例には、制限するわけではないが、アミノ、ジメチルアミノ、メチルアミノ、メチルフェニルアミノ、フェニルアミノ等がある。
【0048】
本発明の実施において有用なシリル基の例には、制限するわけではないが、トリメチルシリル、トリエチルシリル、トリメトキシシリル、トリエトキシシリル、ジフェニルメチルシリル、トリフェニルシリル、トリフェノキシシリル、ジメチルメトキシシリル、ジメチルフェノキシシリル、メチルメトキシフェニル等がある。
【0049】
1〜C40炭化水素基、C1〜C40アルコキシ基、C6〜C40アリールオキシ基には、ハロゲン原子を含む置換基が導入されていてもよく、この置換基としては、例えば、F、Cl、Br、Iのようなハロゲン原子、アミノ基、水酸基、シリル基、アルコキシ基、アリールオキシ基などが挙げられる。アミノ基、シリル基、アルコキシ基、アリールオキシ基については、上述の通りである。
【0050】
ただし、R2及びR3は、互いに架橋してC6〜C40飽和又は不飽和環を形成してもよい。即ち、本発明では、1,3,6−トリエン誘導体のトリエン部分は、他の飽和又は不飽和環の一部であってもよい。
【0051】
これらの置換基が形成する環は、4員環〜32員環であることが好ましく、4員環〜20員環であることが更に好ましい。この環は、芳香族環であってもよいし、脂肪族環であってもよい。
【0052】
前記飽和又は不飽和環は、酸素原子、硫黄原子、又は式−N(R9)−で示される基(式中、R9は水素原子又はC1〜C40炭化水素基である。)で中断されていてもよく、酸素原子で中断されていてもよい。即ち、前記飽和または不飽和環はヘテロ環であってもよい。ヘテロ環としては、たとえば、フラン、ピロール、ベンゾフラン、インドール、ピラン、クロメンが挙げられる。
【0053】
9は水素原子またはC1〜C20炭化水素基であることが好ましく、水素原子またはC1〜C14炭化水素基であることが更に好ましく、R9は水素原子、C1〜C6アルキル基、フェニル基、ナフチル基、ベンジル基、ナフチルメチル基であることが更になお好ましい。
【0054】
この環には、C1〜C40炭化水素基、C1〜C40アルコキシ基、C6〜C40アリールオキシ基、アミン基、水酸基又はシリル基などの置換基が導入されていてもよい。
【0055】
本発明では、R1及びR2が同一の基であるか、R3及びR4が同一の基であるか、又は、R1及びR4が同一の基であることが好ましい。このような場合には、対称アルキンから式(II)で示されるメタラシクロペンタジエンを形成することができるので、収率が向上するからである。
【0056】
また、本発明では、R1及びR3が異なる基であるか、又は、R1及びR4が異なる基であることが好ましい。式(II)で示されるメタラシクロペンタジエンは、二つの別個のアルキンから合成することができるので、このようなメタラシクロペンタジエンを形成することができる。
【0057】
5、R6、R7及びR8は、それぞれ、互いに独立し、同一または異なって、水素原子;又はハロゲン原子を含む置換基を有していてもよいC1〜C40炭化水素基である。炭化水素基については、上述の通りである。
【0058】
本発明の第1の側面では、下記式(II)で示されるメタラシクロペンタジエンが用いられる。
【0059】
【化14】
【0060】
(式中、R1、R2、R3及びR4は、上記の意味を有する。)
Mは、周期表の第3族〜第5族又はランタニド系列の金属を示す。Mとしては、周期表第4族又はランタニド系列の金属が好ましく、周期表第4族の金属、即ち、チタン、ジルコニウム及びハフニウムが更に好ましく、ジルコニウムが更になお好ましい。
【0061】
1及びL2は、互いに独立し、同一または異なって、アニオン性配位子を示す。ただし、L1及びL2は、架橋されていてもよい。前記アニオン性配位子が、非局在化環状η5−配位系配位子、C1〜C20アルコキシ基、C6〜C20アリールオキシ基又はジアルキルアミド基であることが好ましい。
【0062】
1及びL2は、非局在化環状η5−配位系配位子であることが好ましい。非局在化環状η5−配位系配位子の例は、無置換のシクロペンタジエニル基、及び置換シクロペンタジエニル基である。この置換シクロペンタジエニル基は例えば、メチルシクロペンタジエニル、エチルシクロペンタジエニル、イソプロピルシクロペンタジエニル、t−ブチルシクロペンタジエニル、ジメチルシクロペンタジエニル、ジエチルシクロペンタジエニル、ジイソプロピルシクロペンタジエニル、ジ−t−ブチルシクロペンタジエニル、テトラメチルシクロペンタジエニル、インデニル基、2−メチルインデニル基、2−メチル−4−フェニルインデニル基、テトラヒドロインデニル基、ベンゾインデニル基、フルオレニル基、ベンゾフルオレニル基、テトラヒドロフルオレニル基及びオクタヒドロフルオレニル基である。
【0063】
非局在化環状η5−配位系配位子は、非局在化環状π系の1個以上の原子がヘテロ原子に置換されていてもよい。水素の他に、周期表第14族の元素及び/又は周期表第15、16及び17族の元素のような1個以上のヘテロ原子を含むことができる。
【0064】
非局在化環状η5−配位系配位子、例えば、シクロペンタジエニル基は、中心金属と、環状であってもよい、一つの又は複数の架橋配位子により架橋されていてもよい。架橋配位子としては、例えば、CH2、CH2CH2、CH(CH3)CH2、CH(C49)C(CH32、C(CH32、(CH32Si、(CH32Ge、(CH32Sn、(C652Si、(C65)(CH3)Si、(C652Ge、(C652Sn、(CH24Si、CH2Si(CH32、o−C64又は2、2’−(C642が挙げられる。
【0065】
2以上の非局在化環状η5−配位系配位子、例えば、シクロペンタジエニル基は、互いに、環状であってもよい、一つの又は複数の架橋基により架橋されていてもよい。架橋基としては、例えば、CH2、CH2CH2、CH(CH3)CH2、CH(C49)C(CH32、C(CH32、(CH32Si、(CH32Ge、(CH32Sn、(C652Si、(C65)(CH3)Si、(C652Ge、(C652Sn、(CH24Si、CH2Si(CH32、o−C64又は2、2’−(C642が挙げられる。
【0066】
上記式(II)で示されるメタラシクロペンタジエンは、二つ以上のメタラシクロペンタジエン部分 (moiety)を有する化合物も含む。このような化合物は多核メタロセンとして知られている。前記多核メタロセンは、いかなる置換様式及びいかなる架橋形態を有していてもよい。前記多核メタロセンの独立したメタロセン部分は、各々が同一種でも、異種でもよい。前記多核メタロセンの例は、例えばEP−A−632063、特開平4−80214号、特開平4−85310、EP−A−654476に記載されている。
【0067】
本発明の第1の側面では、下記式(III)で示されるアルケンが用いられる。
【0068】
【化15】
【0069】
(式中、R5、R6、R7、及びR8は、上記の意味を有する。Yは、脱離基を示す。)
5及びR6は、それぞれ、互いに独立し、同一または異なって、水素原子;又はハロゲン原子で置換されていても良いC1〜C6アルキル基であることが好ましい。R5及びR6の少なくとも一方が水素原子であることが好ましく、双方が水素原子であることが更に好ましい。R5及びR6が嵩高くない場合には、メタラシクロペンタジエン(II)との反応が進行しやすいからである。
【0070】
Yは、脱離基である。F、Cl、Br、Iのようなハロゲン原子、p−トルエンスルホニルオキシ基等が挙げられ、Cl、Brが特に好ましい。
【0071】
本発明の第1の側面では、上記式(II)で示されるメタラシクロペンタジエンを、亜鉛塩及びパラジウム触媒の存在下、上記式(III)で示されるアルケンと反応させる。
【0072】
亜鉛塩は、亜鉛と、塩酸、臭化水素、硫酸等の無機酸との塩、又はカルボン酸のような有機酸との塩であってもよい。特に、無機酸との塩であることが好ましく、ZnCl2、ZnBr2が特に好ましい。
【0073】
亜鉛塩の量は、メタラシクロペンタジエン(II)の0.01−20当量であってもよく、好ましくは0.1−10当量であり、更に好ましくは、0.9乃至3当量である。
【0074】
パラジウム触媒は、4配位又は6配位であることが好ましい。
【0075】
パラジウム錯体は、Pd(Q1)(Q2)(Q3)(Q4)(式中、Q1、Q2、Q3及びQ4は、それぞれ、互いに独立し、同一または異なって、ホスフィン、ホスファイト、アミン、ハロゲン原子を含む置換基を有していてもよいC1〜C40アルキルカルボニルオキシ基、ハロゲン原子を含む置換基を有していてもよいC1〜C40アリールカルボニルオキシ基、ニトリル、又は、ハロゲン原子を示し、好ましくは、ホスフィン、ホスファイト、アミン、ハロゲン原子を含む置換基を有していてもよいC1〜C20アルキルカルボニルオキシ基、ハロゲン原子を含む置換基を有していてもよいC1〜C20アリールカルボニルオキシ基、又は、ハロゲン原子を示し、ただし、Q1、Q2、Q3及びQ4の任意の2つ、3つ及び4つが、互いに架橋していてもよい。)であってもよい。ホスフィン、ホスファイト又はアミンについては、上述の通りである。パラジウム錯体としては、たとえば、Pd(O−C(=O)R)4(式中、Rはアルキル基又はアリール基であり、互いに架橋していてもよい。)、[PdX42-(Xはハロゲン原子である。)、テトラキス(トリアリールホスフィン)、PdCl2(2,2'-ビピリジン)等が挙げられる。
【0076】
ホスフィンは、ジフェニルホスフィンのようなジアリールホスフィン、トリフェニルホスフィンのようなトリアリールホスフィン、トリエチルホスフィンのようなトリアルキルホスフィン、アルキルジアリールホスフィン、ジアルキルアリールホスフィン、1,2−ビス(ジフェニルホスフィノ)エタンのようなα,ω−ビス(ジアリールホスフィノ)アルカン、P,P,P‘,P’,P“,P”−ヘキサフェニル−トリスエチレンテトラホスフィンのようなP,P,P‘,P’,P“,P”−六置換−トリスアルキレンテトラホスフィン等であってもよい。ホスファイトは、ホスフィンと同様である。
【0077】
本発明の実施において有用なアルコキシカルボニル基の例には、制限するわけではないが、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、2−メトキシエトキシカルボニル、t−ブトキシカルボニル等がある。
【0078】
本発明の実施において有用なアリールオキシカルボニル基の例には、制限するわけではないが、フェノキシカルボニル、ナフトキシカルボニル、フェニルフェノキシカルボニル、4−メチルフェノキシカルボニル等がある。
【0079】
パラジウム触媒の量は、メタラシクロペンタジエン(II)の0.001−10当量であってもよく、好ましくは0.005−5当量であり、更に好ましくは、0.01乃至1当量である。
【0080】
本発明では、下記のスキームに示されるトリエン誘導体の製造方法が提供される。
【0081】
【化16】
【0082】
(式中、R1、R2、R3、R4、R5、R6,R7,R8、Y、M、L1及びL2は前記の意味を有する。)
典型的には、上記式(II)で示されるメタラシクロペンタジエンの溶液に、上記式(III)で示されるアルケン、亜鉛塩及びパラジウム触媒を添加する。添加する順序には制限がない。あるいは、上記式(II)で示されるメタラシクロペンタジエンの溶液に、亜鉛塩を添加し、次いで、アルケン(III)を添加し、そして、パラジウム触媒を添加してもよい。あるいは、上記式(III)で示されるアルケン、亜鉛塩及びパラジウム触媒を同時に添加してもよい。
【0083】
本発明では、上記式(II)で示されるメタラシクロペンタジエン1当量に対し、上記式(III)で示されるアルケン及び亜鉛塩を2当量を作用させてもよい。
【0084】
上記式(III)で示されるアルケンの量は、メタラシクロペンタジエン(II)の0.01−20当量であってもよく、好ましくは0.1−10当量であり、更に好ましくは、0.9乃至3当量である。
【0085】
反応は、好ましくは−80℃乃至300℃の温度範囲で行われ、特に好ましくは0℃乃至150℃の温度範囲で行われる。圧力は、例えば、0.1バール乃至2500バールの範囲内で、好ましくは0.5バール乃至10バールの範囲内である。
【0086】
溶媒は、脂肪族又は芳香族の溶媒が用いられる。エーテル系溶媒、例えばテトラヒドロフラン又はジエチルエーテル;塩化メチレン、ジクロロエタンのようなハロゲン化炭化水素;o−ジクロロベンゼンのようなハロゲン化芳香族炭化水素;ベンゼン、トルエン等の芳香族炭化水素が用いられる。
【0087】
上記式(II)で示されるメタラシクロペンタジエンは、ビスシクロペンタジエニルジルコニウムジアルキルのようなメタロセンに2当量のアルキン又は1当量のジインを作用させることにより得ることができる。メタラシクロペンタジエンの生成については、例えば、T. Takahashi et al. J. Org. Chem. 1995, 60, 4444 に記載されており、これと同一又は近似した条件で反応が進行する。
【0088】
このメタラシクロペンタジエン(II)の調製については、溶媒は、脂肪族又は芳香族の溶媒が用いられ、好ましくは、極性溶媒が用いられる。エーテル系溶媒、例えばテトラヒドロフラン又はジエチルエーテル;塩化メチレンのようなハロゲン化炭化水素;o−ジクロロベンゼンのようなハロゲン化芳香族炭化水素;N,N−ジメチルホルムアミド等のアミド、ジメチルスルホキシド等のスルホキシドが用いられる。あるいは、芳香族の溶媒として、ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素を用いてもよい。
【0089】
反応は好ましくは−80℃乃至300℃の温度範囲で行われ、特に好ましくはー80℃乃至0℃の温度範囲で行われる。圧力は0.1バール乃至2500バールの範囲内で、好ましくは0.5バール乃至10バールの範囲内である。反応は継続的に又はバッチ式で、一段階又はそれより多段階で、溶液中、懸濁液中、気相中又は超臨界媒体中で行える。
【0090】
本発明の第2の側面では、上記式(II)で示されるメタラシクロペンタジエンの代わりに、上記式(IIa)で示される1−メタラ−1H−インデンが用いられる。これにより、モノアリル化された中間体が更に環化反応をして、下記式(IVa)又は(IVb)で示されるナフタレン誘導体が生成する。
【0091】
【化17】
【0092】
(式中、R3、R4、R5、R7、R8、n及びAは、前記の意味を有する。)
従って、本発明の第2の側面は、多くの点について、本発明の第1の側面と共通する。
【0093】
本発明の第2の側面でも、R3、R4、R5、R7及びR8については、本発明の第1の側面と同様である。
【0094】
nは、1〜3の整数であり、1〜2であることが好ましい。
【0095】
Aは、それぞれ、互いに独立し、同一または異なって、水素原子、ハロゲン原子、ハロゲン原子を含む置換基を有していてもよいC1〜C40炭化水素基;ハロゲン原子を含む置換基を有していてもよいC1〜C40アルコキシ基;ハロゲン原子を含む置換基を有していてもよいC6〜C40アリールオキシ基;又はシリル基である。炭化水素基、アルコキシ基、アリールオキシ基又はシリル基については、前述の通りである。即ち、ナフタレン誘導体には、置換基が導入されていてもよい。
【0096】
Aは、それぞれ、互いに独立し、同一または異なって、水素原子、ハロゲン原子、ハロゲン原子を含む置換基を有していてもよいC1〜C20炭化水素基;ハロゲン原子を含む置換基を有していてもよいC1〜C20アルコキシ基;ハロゲン原子を含む置換基を有していてもよいC6〜C20アリールオキシ基;又はシリル基であることが好ましく、水素原子であってもよい。
【0097】
本発明の第2の側面では、下記式(IIa)で示される1−メタラ−1H−インデンが用いられる。
【0098】
【化18】
【0099】
(式中、R3、R4、M、L1、L2、n及びAについては、上記の意味を有する。)
M、L1及びL2については、本発明の第1の側面で用いたメタラシクロペンタジエン(II)と同様である。
【0100】
本発明の第2の側面では、本発明の第1の側面と同様に、上記式(III)で示されるアルケンが用いられる。
【0101】
本発明の第2の側面では、亜鉛塩及びパラジウム触媒の存在下、上記式(IIa)で示されるメタラインデンと、上記式(III)で示されるアルケンとが反応する。亜鉛塩及びパラジウム触媒については、本発明の第1の側面と同様である。また、温度、溶媒等の反応条件についても、本発明の第1の側面と同様である。
【0102】
本発明の第2の側面に関して、反応機構としては、例えば、下記のスキームが提案される。
【0103】
【化19】
【0104】
(式中、R3、R4、R5、R7、R8、M、L1、及びL2は上記の意味を有する。)
【0105】
【化20】
【0106】
(式中、R3、R4、R5、R7、R8、M、L1、及びL2は上記の意味を有する。)
1−メタラインデン(IIa)に亜鉛塩が作用し、亜鉛とトランスメタル化反応が起き、中間体(Va)又は(VIa)が生成する。このときに、ベンゼン環に亜鉛が結合する場合と、炭素−炭素2重結合の末端炭素側に亜鉛が結合する場合があると思われる。次いで、中間体(Va)又は(VIb)とアルケン(III)がカップリング反応を起こし、中間体(Vb)又は(VIb)が生成する。そして、中間体(Vb)又は(VIb)にパラジウム触媒が作用し、更にパラジウムとトランスメタル化反応が起き、中間体(Vc)又は(VIc)が生成する。そして、分子内でカップリング反応を起こし、中間体(Vd)又は(VId)が生成し、その後、ナフタレン誘導体(IVa)又は(VIb)が生成する。もっとも、この反応機構は仮説に過ぎず、本発明はこのような反応機構に限定されるものではない。
【0107】
なお、上記スキームでは、説明の便宜上、置換基Aが水素原子である場合について、述べた。Aが水素原子以外の場合であっても、同様であることはいうまでもない。
【0108】
このスキームでは、置換基R3、R4、Aは、反応中心から離れているので、電子的効果、立体的効果を反応に影響を及ぼし難く、R3、R4、A等については、幅広い置換基を用いることができる。
【0109】
また、本発明の第1の側面においても、メタラシクロペンタジエニル中のジルコニウム等の金属と、亜鉛及びパラジウムが何らかのトランスメタル化反応を起こしていると思われる。そして、このように本発明の第1の側面においても、金属が反応中心となるところ、置換基R1、R2、R3、R4、R7及びR8は、反応中心から離れているので、電子的効果、立体的効果を反応に影響を及ぼし難く、置換基R1、R2、R3、R4、R7及びR8についても、幅広い置換基を用いることができる。
【0110】
本発明で用いるメタラシクロペンタジエン(II)は、例えば、下記のメタロセンを用いて合成することができる。
【0111】
なお、ビス(インデニル)ジクロロジルコニウム;ビス(フルオレニル)ジクロロジルコニウム;(インデニル)(フルオレニル)ジクロロジルコニウム;
ビス(シクロペンタジエニル)ジクロロチタン;(ジメチルシランジイル)ビス(インデニル)ジクロロジルコニウム;(ジメチルシランジイル)ビス(テトラヒドロインデニル)ジクロロジルコニウム;(ジメチルシランジイル)(インデニル)ジクロロジルコニウム;(ジメチルシランジイル)ビス(2−メチルインデニル)ジクロロジルコニウム;(ジメチルシランジイル)ビス(2−エチルインデニル)ジクロロジルコニウム;(ジメチルシランジイル)ビス(2−メチル−4,5−ベンゾインデニル)ジクロロジルコニウム;(ジメチルシランジイル)ビス(2−エチル−4,5−ベンゾインデニル)ジクロロジルコニウム;(ジメチルシランジイル)ビス(2−メチル−4−フェニルインデニル)ジクロロジルコニウム;(ジメチルシランジイル)ビス(2−エチル−4−フェニルインデニル)ジクロロジルコニウム;(ジメチルシランジイル)ビス(2−メチル−4,6−ジイソプロピルインデニル)ジクロロジルコニウムなどのジクロロ体については、ナトリウム等のアルカリ金属、マグネシウム等のアルカリ土類金属のような強塩基で還元するか、又は、ジアルキル体に変換してから、メタラシクロペンタジエンを生成させる。
ビス(シクロペンタジエニル)ジブチルジルコニウム;
ビス(インデニル)ジブチルジルコニウム;
ビス(フルオレニル)ジブチルジルコニウム;
(インデニル)(フルオレニル)ジブチルジルコニウム;
(3−メチル−5−ナフチルインデニル)(2,7−ジ−tert−ブチルフルオレニル)ジブチルジルコニウム;
(3−メチル−5−ナフチルインデニル)(3,4,7−トリメトキシフルオレニル)ジブチルジルコニウム;
(ペンタメチルシクロペンタジエニル)(テトラヒドロインデニル)ジブチルジルコニウム;
(シクロペンタジエニル)(1−オクテン−8−イルシクロペンタジエニル)ジブチルジルコニウム;
(インデニル)(1−ブテン−4−イルシクロペンタジエニル)ジブチルジルコニウム;
[1,3−ビス(トリメチルシリル)シクロペンタジエニル](3,4−ベンゾフルオレニル)ジブチルジルコニウム;。
【0112】
ビス(シクロペンタジエニル)ジブチルチタン;
ジメチルシランジイルビス(インデニル)ジブチルジルコニウム;
ジメチルシランジイルビス(テトラヒドロインデニル)ジブチルジルコニウム;
ジメチルシランジイル(シクロペンタジエニル)(インデニル)ジブチルジルコニウム;
ジメチルシランジイルビス(2−メチルインデニル)ジブチルジルコニウム;
ジメチルシランジイルビス(2−エチルインデニル)ジブチルジルコニウム;
ジメチルシランジイルビス(2−メチル−4,5−ベンゾインデニル)ジブチルジルコニウム;
ジメチルシランジイルビス(2−エチル−4,5−ベンゾインデニル)ジブチルジルコニウム;
ジメチルシランジイルビス(4,5−ジヒドロ−8−メチル−7H−シクロペント〔e〕アセナフチレン−7−イリデン)ジブチルジルコニウム;
ジメチルシランジイル(2−メチル−4,5−ベンゾインデニル)(2−メチル−4−フェニルインデニル)ジブチルジルコニウム;
ジメチルシランジイル(2−エチル−4,5−ベンゾインデニル)(2−メチル−4−フェニルインデニル)ジブチルジルコニウム;
ジメチルシランジイル(2−メチル−4,5−ベンゾインデニル)(2−エチル−4−フェニルインデニル)ジブチルジルコニウム;
ジメチルシランジイル(2−エチルインデニル)(2−エチル−4−フェニルナフチル)ジブチルジルコニウム;
ジメチルシランジイル(2−メチルインデニル)(4−フェニルインデニル)ジブチルジルコニウム;
ジメチルシランジイルビス(2−メチル−4−フェニルインデニル)ジブチルジルコニウム;
ジメチルシランジイルビス(2−エチル−4−フェニルインデニル)ジブチルジルコニウム;
ジメチルシランジイルビス(2−メチル−4,6−ジイソプロピルインデニル)ジブチルジルコニウム;
ジメチルシランジイルビス(2−エチル−4,6−ジイソプロピルインデニル)ジブチルジルコニウム;
ジメチルシランジイルビス(2−メチル−4−ナフチルインデニル)ジブチルジルコニウム;
ジメチルシランジイルビス(2−エチル−4−ナフチルインデニル)ジブチルジルコニウム;。
【0113】
メチルフェニルシランジイルビス(インデニル)ジブチルジルコニウム;
メチルフェニルシランジイル(シクロペンタジエニル)(インデニル)ジブチルジルコニウム;
メチルフェニルシランジイルビス(テトラヒドロインデニル)ジブチルジルコニウム;
メチルフェニルシランジイルビス(2−メチルインデニル)ジブチルジルコニウム;
メチルフェニルシランジイルビス(2−エチルインデニル)ジブチルジルコニウム;
メチルフェニルシランジイルビス(2−メチル−4,5−ベンゾインデニル)ジブチルジルコニウム;
メチルフェニルシランジイルビス(2−エチル−4,5−ベンゾインデニル)ジブチルジルコニウム;
メチルフェニルシランジイルビス(4,5−ジヒドロ−8−メチル−7H−シクロペント〔e〕アセナフチレン−7−イリデン)ジブチルジルコニウム;
メチルフェニルシランジイル(2−メチル−4,5−ベンゾインデニル)(2−メチル−4−フェニルインデニル)ジブチルジルコニウム;
メチルフェニルシランジイル(2−エチルインデニル)(2−メチル−4−フェニルインデニル)ジブチルジルコニウム;
メチルフェニルシランジイル(2−メチル−4,5−ベンゾインデニル)(2−エチル−4−フェニルインデニル)ジブチルジルコニウム;
メチルフェニルシランジイル(2−エチル−4,5−ベンゾインデニル)(2−エチル−インデニル)ジブチルジルコニウム;
メチルフェニルシランジイル(2−メチルインデニル)(4フェニルインデニル)ジブチルジルコニウム;。
【0114】
メチルフェニルシランジイルビス(2−メチル−4フェニルインデニル)ジブチルジルコニウム;
メチルフェニルシランジイルビスジブチルジルコニウム;
メチルフェニルシランジイルビス(2−メチル−4,6−ジイソプロピルインデニル)ジブチルジルコニウム;
メチルフェニルシランジイルビス(2−エチル−4,6−ジイソプロピルインデニル)ジブチルジルコニウム;
メチルフェニルシランジイルビス(4−ナフチルインデニル)ジブチルジルコニウム;
メチルフェニルシランジイルビス(2−エチル−4−ナフチルインデニル)ジブチルジルコニウム;
ジフェニルシランジイルビス(インデニル)ジブチルジルコニウム;
ジフェニルシランジイルビス(2−メチルインデニル)ジブチルジルコニウム;
ジフェニルシランジイルビス(2−エチルインデニル)ジブチルジルコニウム;
ジフェニルシランジイル(シクロペンタジエニル)(インデニル)ジブチルジルコニウム;
ジフェニルシランジイルビス(2−メチル−4,5−ベンゾインデニル)ジブチルジルコニウム;
ジフェニルシランジイルビス(2−エチル−4,5−ベンゾインデニル)ジブチルジルコニウム;
ジフェニルシランジイル(2−メチル−4,5−ベンゾインデニル)(2−メチル−4フェニルインデニル)ジブチルジルコニウム;
ジフェニルシランジイル(2−エチル−4,5−ベンゾインデニル)(2−メチル−4フェニルインデニル)ジブチルジルコニウム;
ジフェニルシランジイル(2−メチル−4,5−ベンゾインデニル)(2−エチル−4フェニルインデニル)ジブチルジルコニウム;
ジフェニルシランジイル(2−エチル−4,5−ベンゾインデニル)(2−エチル−4ナフチルインデニル)ジブチルジルコニウム;
ジフェニルシランジイル(2−メチルインデニル)(4フェニルインデニル)ジブチルジルコニウム;
ジフェニルシランジイルビス(2−メチル−4フェニルインデニル)ジブチルジルコニウム;
ジフェニルシランジイルビス(2−エチル−4フェニルインデニル)ジブチルジルコニウム;
ジフェニルシランジイルビス(2−メチル−4,6−ジイソプロピルインデニル)ジブチルジルコニウム;。
【0115】
ジフェニルシランジイルビ;ス(2−エチル−4,6−ジイソプロピルインデニル)ジブチルジルコニウム
ジフェニルシランジイルビス(2−メチル−4−ナフチルインデニル)ジブチルジルコニウム;
ジフェニルシランジイルビス(2−エチル−4−ナフチルインデニル)ジブチルジルコニウム;
1−シラシクロペンタン−1、1−ビス(インデニル)ジブチルジルコニウム;
1−シラシクロペンタン−1、1−ビス(2−メチルインデニル)ジブチルジルコニウム;
1−シラシクロペンタン−1、1−ビス(2−エチルインデニル)ジブチルジルコニウム;
1−シラシクロペンタン−1、1−ビス(2−メチル−4,5−ベンゾインデニル)ジブチルジルコニウム;
1−シラシクロペンタン−1、1−ビス(2−エチル−4,5−ベンゾインデニル)ジブチルジルコニウム;
1−シラシクロペンタン−1−(2−メチル−4,5−ベンゾインデニル)−1−(2−メチル−4−フェニルインデニル)ジブチルジルコニウム;
1−シラシクロペンタン−1−(2−エチル−4,5−ベンゾインデニル)−1−(2−メチル−4−フェニルインデニル)ジブチルジルコニウム;
1−シラシクロペンタン−1−(2−メチル−4,5−ベンゾインデニル)−1−(2−エチル−4−フェニルインデニル)ジブチルジルコニウム;
1−シラシクロペンタン−1−(2−エチル−4,5−ベンゾインデニル)−1−(2−エチル−4−ナフチルインデニル)ジブチルジルコニウム;
1−シラシクロペンタン−1−(2−メチルインデニル)−1−(4−フェニルインデニル)ジブチルジルコニウム;
1−シラシクロペンタン−1,1−ビス(2−メチル−4−フェニルインデニル)ジブチルジルコニウム;
1−シラシクロペンタン−1,1−ビス(2−エチル−4−フェニルインデニル)ジブチルジルコニウム;
1−シラシクロペンタン−1,1−ビス(2−メチル−4,6−ジイソプロピルインデニル)ジブチルジルコニウム;
1−シラシクロペンタン−1,1−ビス(2−エチル−4,6−ジイソプロピルインデニル)ジブチルジルコニウム;
1−シラシクロペンタン−1,1−ビス(2−メチル−4−ナフチルインデニル)ジブチルジルコニウム;
1−シラシクロペンタン−1,1−ビス(2−エチル−4−ナフチルインデニル)ジブチルジルコニウム;
ビス(シクロペンタジエニル)ジブチルチタン;
エチレン−1,2−ビス(インデニル)ジブチルジルコニウム;
エチレン−1,2−ビス(テトラヒドロインデニル)ジブチルジルコニウム;
エチレン−1−(シクロペンタジエニル)−2−(1−インデニル)ジブチルジルコニウム;
エチレン−1−(シクロペンタジエニル)−2−(2−インデニル)ジブチルジルコニウム;
エチレン−1−(シクロペンタジエニル)−2−(2−メチル−1−インデニル)ジブチルジルコニウム;
エチレン−1,2−ビス(2−メチルインデニル)ジブチルジルコニウム;
エチレン−1,2−ビス(2−エチルインデニル)ジブチルジルコニウム;
エチレン−1,2−ビス(2−メチル−4,5−ベンゾインデニル)ジブチルジルコニウム;
エチレン−1,2−ビス(2−エチル−4,5−ベンゾインデニル)ジブチルジルコニウム;。
【0116】
エチレン−1,2−ビス(4,5−ジヒドロ−8−メチル−7H−シクロペント〔e〕アセナフチレン−7−イリデン)ジブチルジルコニウム;
エチレン−1−(2−メチル−4,5−ベンゾインデニル)−2−(2−メチル−4−フェニルインデニル)ジブチルジルコニウム;
エチレン−1−(2−エチル−4,5−ベンゾインデニル)−2−(2−メチル−4−フェニルインデニル)ジブチルジルコニウム;
エチレン−1−(2−メチル−4,5−ベンゾインデニル)−2−(2−エチル−4−フェニルインデニル)ジブチルジルコニウム;
エチレン−1−(2−エチル−4,5−ベンゾインデニル)−2−(2−エチル−4−ナフチルインデニル)ジブチルジルコニウム;
エチレン−1−(2−メチルインデニル)−2−(4−フェニルインデニル)ジブチルジルコニウム;
エチレン−1,2−ビス(2−メチル−4−フェニルインデニル)ジブチルジルコニウム;
エチレン−1,2−ビス(2−エチル−4−フェニルインデニル)ジブチルジルコニウム;
エチレン−1,2−ビス(2−メチル−4,6−ジイソプロピルインデニル)ジブチルジルコニウム;
エチレン−1,2−ビス(2−エチル−4,6−ジイソプロピルインデニル)ジブチルジルコニウム;
エチレン−1,2−ビス(2−メチル−4−ナフチルインデニル)ジブチルジルコニウム;
エチレン−1,2−ビス(2−エチル−4−ナフチルインデニル)ジブチルジルコニウム;
プロピレン−2,2−ビス(インデニル)ジブチルジルコニウム;
プロピレン−2−シクロペンタジエニル−2−(1−インデニル)ジブチルジルコニウム;
プロピレン−2−シクロペンタジエニル−2−(4−フェニル−1−インデニル)ジブチルジルコニウム;
プロピレン−2−シクロペンタジエニル−2−(9−フルオレニル)ジブチルジルコニウム;
プロピレン−2−シクロペンタジエニル−2−(2,7−ジメトキシ−9−フルオレニル)ジブチルジルコニウム;
プロピレン−2−シクロペンタジエニル−2−(2,7−ジ−tert−ブチル−9−フルオレニル)ジブチルジルコニウム;
プロピレン−2−シクロペンタジエニル−2−(2,7−ジブロモ−9−フルオレニル)ジブチルジルコニウム;
プロピレン−2−シクロペンタジエニル−2−(2,7−ジフェニル−9−フルオレニル)ジブチルジルコニウム;
プロピレン−2−シクロペンタジエニル−2−(2,7−ジメチル−9−フルオレニル)ジブチルジルコニウム;
プロピレン−2−(3−メチルシクロペンタジエニル)−2−(2,7−ジブチル−9−フルオレニル)ジブチルジルコニウム;
プロピレン−2−(3−tert−ブチルシクロペンタジエニル)−2−(2,7−ジブチル−9−フルオレニル)ジブチルジルコニウム;
プロピレン−2−(3−トリメチルシリルシクロペンタジエニル)−2−(3,6−ジ−tert−ブチル−9−フルオレニル)ジブチルジルコニウム;
プロピレン−2−シクロペンタジエニル−2−[2,7−ビス(3−ブテン−1−イル)−9−フルオレニル]ジブチルジルコニウム;
プロピレン−2−シクロペンタジエニル−2−(3−tert−ブチル−9−フルオレニル)ジブチルジルコニウム;
プロピレン−2,2−ビス(テトラヒドロインデニル)ジブチルジルコニウム;
プロピレン−2,2−ビス(2−メチルインデニル)ジブチルジルコニウム;
プロピレン−2,2−ビス(2−エチルインデニル)ジブチルジルコニウム;
プロピレン−2,2−ビス(2−メチル−4,5−ベンゾインデニル)ジブチルジルコニウム;
プロピレン−2,2−ビス(2−エチル−4,5−ベンゾインデニル)ジブチルジルコニウム;
プロピレン−2,2−ビス(4,5−ジヒドロ−8−メチル−7H−シクロペント〔e〕アセナフチレン−7−イリデン)ジブチルジルコニウム;
プロピレン−2−(2−メチル−4,5−ベンゾインデニル)−2−(2−メチル−4−フェニルインデニル)ジブチルジルコニウム;
プロピレン−2−(2−エチル−4,5−ベンゾインデニル)−2−(2−メチル−4−フェニルインデニル)ジブチルジルコニウム;
プロピレン−2−(2−メチル−4,5−ベンゾインデニル)−2−(2−エチル−4−フェニルインデニル)ジブチルジルコニウム;
プロピレン−2−(2−エチル−4,5−ベンゾインデニル)−2−(2−エチル−4−ナフチルインデニル)ジブチルジルコニウム;
プロピレン−2−(2−メチルインデニル)−2−(4−フェニルインデニル)ジブチルジルコニウム;
プロピレン−2,2−ビス(2−メチル−4−フェニルインデニル)ジブチルジルコニウム;
プロピレン−2,2−ビス(2−エチル−4−フェニルインデニル)ジブチルジルコニウム;
プロピレン−2,2−ビス(2−メチル−4,6−ジイソプロピルインデニル)ジブチルジルコニウム;
プロピレン−2,2−ビス(2−エチル−4,6−ジイソプロピルインデニル)ジブチルジルコニウム;
プロピレン−2,2−ビス(2−メチル−4−ナフチルインデニル)ジブチルジルコニウム;
プロピレン−2,2−ビス(2−エチル−4−ナフチルインデニル)ジブチルジルコニウム。
【0117】
ジルコナインデンは、文献G. ErkerらのJ. Organomet. Chem. 1977, 134. 189に従って合成することができる。
【0118】
【実施例】
以下、本発明を実施例に基づいて説明する。ただし、本発明は、下記の実施例に制限されるものではない。
【0119】
すべての反応は、窒素雰囲気下のもとで行われた。溶媒として用いたTHFはナトリウム金属、ベンゾフェノンケチルで蒸留して無水とした。ジルコノセンジクロリド、塩化亜鉛、臭化亜鉛、1,2−ジフェニルアセチレン、フェニルリチウム及びn-ブチルリチウムは、関東化学から、3-ヘキセン, 4-オクチン, 5-デシン、アリルクロリド、アリルブロミド、及び1-クロロ-3-メチル-2-ブテンは、東京化成工業で購入した。ジルコナペンタジエンは、Tetrahedron Lett. 1986, 27, 2829-2832に従って、調製した。1H-NMR(400 MHz)および13C-NMR (100 MHz)スペクトルは、Bruker ARX-400を用いて25℃にて測定した。この時、重水素化クロロホルム(内部標準として、TMSを1%含有)を内部標準とした。
【0120】
ガスクロマトグラフィーはSHIMADZU CBP1-M25-025 fused silica capillary columnを備えたSHIMADZU GC-14A gas chromatographで測定し、記録はSHIMADZU CR6A-Chromatopac integratorを用いた。GCにより収率を求めたときはn-ドデカンを内部標準として用いた。
【0121】
参考例1
ビス(η5−シクロペンタジエニル)2,3,4,5−テトラエチル−1−ジルコナ−2,4−シクロペンタジエン
ビス(η5−シクロペンタジエニル)ジクロロジルコニウム(1.2mmol)及びTHF(10ml)をシュレンク管に投入した。この溶液を−78℃に冷却し、次いで、n−ブチルリチウム(2.4mmol)を添加した。この溶液を−78℃にて1時間、攪拌し、ビス(η5−シクロペンタジエニル)ジブチルジルコニウムを得た。
【0122】
−78℃にて、この反応混合物に3−ヘキシン(2.0mmol)を添加し、次いで、室温にまで暖め、1時間、放置し、標題化合物を得た。標題化合物を単離することなく、そのまま用いた。
【0123】
実施例1
1,2,3,4−テトラエチル−1,3,6−ヘプタトリエン
ビス(η5−シクロペンタジエニル)2,3,4,5−テトラエチル−1−ジルコナシクロペンタジエン(1.0 mmol)の5ml THF溶液に、塩化亜鉛(270mg, 2mmol)、1−クロロ−2―プロペン(150mg, 2mmol) 及び Pd(PPh3)4 (58mg, 5%mmol)を加えた。反応混合物は、50℃にて、48時間攪拌した。室温まで冷却した後、反応混合物に、3N HClを添加し、反応を終了させ、エーテルで抽出した。有機抽出物は、炭酸水素ナトリウム水溶液、水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。減圧下で濃縮した後、残渣に対して、シリカゲルを充填剤として、ヘキサンを用いて、カラムクロマトグラフィーを行った。GC収率75%、118 mg (57%) 、無色液体。
【0124】
1H NMR (CDCl3, Me4Si) δ 0.87-0.99(m, 12H),2.01-2.09(m, 8H), 2.82(d, J=6.6Hz, 2H), 4.95-5.01(m, 3H), 5.65-5.80(m,1H). 13C NMR (CDCl3, Me4Si)δ 12.69, 13.35, 13.45, 14.65, 20.97, 22.42, 22.98, 23.16, 37.32, 114.67, 129.12, 132.91, 138.70, 139.93, 139.98. HRMS 計算値 C15H26: 206.2033, 実験値206.2029。
【0125】
実施例2
1,2,3,4−テトラプロピル−1,3,6−ヘプタトリエン
実施例1と同様の手順で行った。但し、ビス(η5−シクロペンタジエニル)2,3,4,5−テトラエチル−1−ジルコナシクロペンタジエンの代わりに、ビス(η5−シクロペンタジエニル)2,3,4,5−テトラプロピル−1−ジルコナシクロペンタジエンを用いた。GC収率77%、150 mg (57%)。無色液体。
【0126】
1H NMR (CDCl3, Me4Si) δ0.76-0.85 (m, 12H), 1.18-1.33(m, 8H), 1.91-1.98(m, 8H), 2.75(d, J=6.5Hz, 2H), 4.86-5.00 (m, 3H), 5.58-5.70(m, 1H). 13C NMR (CDCl3, Me4Si) δ13.93, 14.02, 14.24, 14.62, 21.41, 21.77, 21.88, 23.20, 29.87, 31.91, 32.24. 32.30. 37.74, 114.65, 127.75, 131.76, 138.80, 139.55, 139.72, HRMS 計算値 C19H34: 262.2658 実験値 262.2672。
【0127】
実施例3
1,2,3,4−テトラプロピル−7−メチル−1,3,6−オクタトリエン
実施例1と同様の手順で行った。但し、ビス(η5−シクロペンタジエニル)2,3,4,5−テトラエチル−1−ジルコナシクロペンタジエンの代わりに、ビス(η5−シクロペンタジエニル)2,3,4,5−テトラプロピル−1−ジルコナシクロペンタジエンを用いた。また、1−クロロ−2―プロペンの代わりに、1−クロロ−3−メチル−2―ブテンを用いた。また、塩化亜鉛の代わりに、臭化亜鉛を用いた。GC収率85%、166 mg (57%)、無色液体。
【0128】
1H NMR (CDCl3, Me4Si) δ0.83-0.92(m, 12H), 1.20-1.41(m,, 8H), 1.56(s, 3H), 1.68(s, 3H), 1.94-2.04(m, 8H), 2.75(d, J=7.0HzHz, 2H), 4.96-5.05(m, 2H). 13C NMR (CDCl3, Me4Si) δ13.91, 14.08, 14.39, 14.65, 17.80, 21.43, 21.82, 22.03, 23.23, 25.81, 29.95, 31.98, 32.04, 32.36, 32.51, 124.96, 128.00, 130.72, 133.53, 138.55, 139.98. HRMS 計算値 C21H38: 290.2972実験値 290.2980。
【0129】
実施例4
1,2―ジエチル−3,4−ジフェニル−1,3,6−ヘプタトリエン
実施例1と同様の手順で行った。但し、ビス(η5−シクロペンタジエニル)2,3,4,5−テトラエチル−1−ジルコナシクロペンタジエンの代わりに、ビス(η5−シクロペンタジエニル)2,3―ジフェニル−4,5−ジエチル−1−ジルコナシクロペンタジエンを用いた。また、1−クロロ−2―プロペンの代わりに、1−ブロモ−2―プロペンを用いた。また、塩化亜鉛の代わりに、臭化亜鉛を用いた。GC収率66%、130 mg (43%)、無色液体。
【0130】
1H NMR (CDCl3, Me4Si) δ0.93(t, J=7.6Hz, 3H), 1.00(t, J=7.6Hz, 3H), 1.95(q, J=7.5Hz, 2H), 2.10-2.25 (m, 2H), 3.44(d, J=6.4Hz, 2H), 4.80-5.00(m, 2H), 5.56-5.75(m, 2H), 6.95-7.10 (m, 10H). 13C NMR(CDCl3, Me4Si) δ 12.64, 14.62, 21.15, 22.43, 40.77, 115.35, 125.84, 125.87, 127.27 (2C), 127.52(2C), 130.03(2C), 130.31(2C), 130.66, 136.80, 137.07, 140.94, 141.04, 142.24, 142.81. HRMS 計算値C23H26: 302.2033, 実験値302.2041。
【0131】
実施例5
1,2―ジプロピル−3,4−ジフェニル−1,3,6−ヘプタトリエン
実施例1と同様の手順で行った。但し、ビス(η5−シクロペンタジエニル)2,3,4,5−テトラエチル−1−ジルコナシクロペンタジエンの代わりに、ビス(η5−シクロペンタジエニル)2,3―ジフェニル−4,5−ジプロピル−1−ジルコナシクロペンタジエンを用いた。また、1−クロロ−2―プロペンの代わりに、1−ブロモ−2―プロペンを用いた。GC収率63%、126 mg (38%)、無色液体。
【0132】
1H NMR (CDCl3, Me4Si) δ 0.84(t, J=7.3Hz, 3H), 1.00 (t, J=7.3Hz, 3H), 1.30-1.40(m, 2H), 1.48-1.55(m, 2H), 1.89(t, J=7.8Hz, 2H), 2.18(q, J=7.3Hz, 2H), 3.44(d, J=6.4Hz, 2H) , 4.86-4.95(m, 2H), 5.60-5.70(m, 2H), 6.90-7.10(m, 10H). 13C NMR (CDCl3, Me4Si) δ 14.09, 14.43, 21.39, 23.15, 30.11, 31.75, 40.74, 115.40, 125.79, 125.84, 127.26(2C), 127.49(2C), 129.65, 130.02(2C), 130.29(2C), 136.49, 137.03, 140.55, 141.07, 142.26, 143.39. HRMS 計算値C25H30: 330.2346, 実験値330.2349。
【0133】
実施例6
1,2―ジブチル−3,4−ジフェニル−1,3,6−ヘプタトリエン
実施例1と同様の手順で行った。但し、ビス(η5−シクロペンタジエニル)2,3,4,5−テトラエチル−1−ジルコナシクロペンタジエンの代わりに、ビス(η5−シクロペンタジエニル)2,3―ジフェニル−4,5−ジブチル−1−ジルコナシクロペンタジエンを用いた。また、1−クロロ−2―プロペンの代わりに、1−ブロモ−2―プロペンを用いた。また、塩化亜鉛の代わりに、臭化亜鉛を用いた。GC収率34%、86 mg (24%)、無色液体。
【0134】
1H NMR (CDCl3, Me4Si) δ0.84(t, J=7.1Hz, 3H), 0.96(t, J=7.1Hz, 3H), 1.21-1.50(m, 8H), 1.88-1.92(m, 2H), 2.19(q, J=7.1Hz, 2H), 3.43(d, J=6.4Hz, 2H), 4.86-4.94(m, 2H), 5.60-5.73(m, 2H), 6.75-7.10(m, 10H). 13C NMR (CDCl3, Me4Si) δ14.01, 14.06, 22.61, 22.90, 27.69, 29.24, 30.31, 32.19, 40.72, 115.38, 125.79, 125.83, 127.25(2C), 127.48(2C), 129.65, 130.03(2C), 130.30(2C), 136.47, 137.05, 140.45, 141.08, 142.26, 143.41. HRMS 計算値C27H34: 358.2659, 実験値358.2651。
【0135】
実施例7
1,2−ジプロピル−3,4−ジフェニル−7−メチル−1,3,6−オクタトリエン
実施例1と同様の手順で行った。但し、ビス(η5−シクロペンタジエニル)2,3,4,5−テトラエチル−1−ジルコナシクロペンタジエンの代わりに、ビス(η5−シクロペンタジエニル)2,3―ジフェニル−4,5−ジプロピル−1−ジルコナシクロペンタジエンを用いた。また、1−クロロ−2―プロペンの代わりに、1−クロロ−3−メチル−2―ブテンを用いた。また、塩化亜鉛の代わりに、臭化亜鉛を用いた。GC収率69%、172 mg (48%)、無色液体。
【0136】
1H NMR (CDCl3, Me4Si) δ 0.86(t, J=7.3Hz, 3H), 0.99(t, J=7.3Hz, 3H), 1.30-1.57(m, 10H), 1.88-1.91(m, 2H), 2.14-2.20(m, 2H), 3.35(d, J=6.6Hz, 2H), 4.95-5.03(m, 1H), 5.58(t, J=7.3Hz, 1H), 6.90-7.10(m, 10H). 13C NMR (CDCl3, Me4Si) δ14.04, 14.44, 17.87, 21.39, 23.15, 25.66, 30.20, 31.79, 35.43, 122.95, 125.62, 125.67, 127.19(2C), 127.39(2C), 129.75, 130.04(2C), 130.28(2C), 131.20, 137.97, 140.64, 141.30, 142.34, 142.73, HRMS計算値C27H34: 358.2659, 実験値358.2670。
【0137】
実施例8
1,2−ジブチル−3,4−ジフェニル−7−メチル−1,3,6−オクタトリエン
実施例1と同様の手順で行った。但し、ビス(η5−シクロペンタジエニル)2,3,4,5−テトラエチル−1−ジルコナシクロペンタジエンの代わりに、ビス(η5−シクロペンタジエニル)2,3―ジフェニル−4,5−ジブチル−1−ジルコナシクロペンタジエンを用いた。また、1−クロロ−2―プロペンの代わりに、1−クロロ−3−メチル−2―ブテンを用いた。また、塩化亜鉛の代わりに、臭化亜鉛を用いた。GC収率70%、182 mg (47%)、無色液体。
【0138】
1H NMR (CDCl3, Me4Si) δ0.84(t, J=7.3Hz, 3H), 0.92-0.97(m, 3H), 1.21-1.50(m, 11H), 1.57(s, 3H), 1.89-1.92(m, 2H), 2.00-2.26(m, 2H), 3.34(d, J=6.6Hz, 2H), 4.97-5.02(m, 1H), 5.56(t, J=7.3Hz, 1H), 6.80-7.20(m,10H). 13C NMR (CDCl3, Me4Si) δ 14.03, 14.09, 17.87, 22.56, 22.91, 25.65, 27.78, 29.28, 30.31, 32.20, 35.40, 122.99, 125.62, 125.67, 127.18(2C), 127.38(2C), , 129.77, 130.05(2C), 130.29(2C), 131.17, 137.95, 140.55, 141.31, 142.38, 142.75. HRMS 計算値C29H38: 386.2972, 実験値386.2965。
【0139】
実施例1〜8の結果を表1に示す。
【0140】
【表1】
【0141】
実施例9
1,2−ジエチル−3−メチルナフタレン、及び1,2−ジエチル−4−メチルナフタレンの混合物
ジルコナインデンは、文献G. ErkerらのJ. Organomet. Chem. 1977, 134. 189に従って合成した。5mlのトルエン中、1.2mmolのビス(η5−シクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリドを溶解し、-78℃で2.4mmolのフェニルリチウムを加えた。1,2−ジフェニルアセチレンを1mmol加えて、80℃で3時間攪拌すると、2,3−ジエチル−1−ジルコナインデンが溶液中に生成した。以下、実施例1と同様の手順を行った。ただし、1−クロロ−2―プロペンの代わりに、1−ブロモ−2―プロペンを用いた。また、塩化亜鉛の代わりに、臭化亜鉛を用いた。
【0142】
GC収率82%、81mg (41%)、無色液体。表記化合物の割合は、1.9:1であった。
【0143】
主たる異性体:1H NMR (CDCl3, Me4Si) δ1.20(t, J=7.4Hz, 3H), 1.30(t, J=7.3Hz, 3H), 2.48(d, J=0.5Hz, 3H), 2.83 (q, J =7.5Hz, 2H), 3.11(q, J=7.6Hz, 2H), 7.30-7.49(m, 3H), 7.69-7.71(m, 1H), 7.97-7.99(m, 1H). 13C NMR (CDCl3, Me4Si) δ 14.71, 15.51, 20.63, 21.44, 22.76, 123.80, 124.57, 124.92, 126.84, 127.83, 130.76, 132.54, 134.73, 136.77, 138.35。
【0144】
副たる異性体: 1H NMR (CDCl3, Me4Si) δ1.23-1.32(m, 6H), 2.65 (d, J = 0.6Hz, 3H), 2.79(q, J=7.6Hz, 2H), 3.09(q, J=7.5Hz, 2H), 7.30-7.50(m, 3H), 7.95-7.98(m,1 H), 8.05-8.07(m, 1H). 13C NMR (CDCl3, Me4Si) δ 15.54, 16.08, 19.39, 20.98, 26.55, 124.32, 124.35, 124.64, 125.41, 128.76, 131.67, 132.00, 132.08, 134.59, 138.25. HRMS 計算値C15H18: 198.1408, 実験値198.1404。
【0145】
実施例10
1,2−ジプロピル−3−メチルナフタレン、及び
1,2−ジプロピル−4−メチルナフタレンの混合物
実施例9と同様の手順で行った。但し、ビス(η5−シクロペンタジエニル)2,3−ジプロピル−1−ジルコナインデンを用いた。また、1−クロロ−2―プロペンの代わりに、1−ブロモ−2―プロペンを用いた。また、塩化亜鉛の代わりに、臭化亜鉛を用いた。GC収率75%、95 mg (42%) 、無色液体。表記化合物の割合は、7.8:1であった。
【0146】
主たる異性体: 1H NMR (CDCl3, Me4Si) δ1.01-1.13(m,6H),1.54-1.70(m, 4H),2.47( d, J=2.0Hz, 3H), 2.73-2.77(m, 2H), 3.02-3.05(m, 2H), 7.34-7.48(m, 3H), 7.68( d, J=7.1Hz, 1H), 7.95(d, J=6.5Hz, 1H), 13C NMR (CDCl3, Me4Si) δ 14.98(2C), 20.94, 23.96, 24.64, 31.03, 32.37, 124.06, 124.40, 124.96, 126.93, 127.89, 131.15, 132.60, 134.96, 135.78, 137.47。
【0147】
副たる異性体: 1H NMR chart is overlap with major one except δ 2.62( d, J=1.8Hz, 3H). 13C NMR (CDCl3, Me4Si) δ 14.51, 14.84, 19.49, 24.61, 25.00, 30.44, 35.90, 124.40, 125.42, 129.39, 131.77, 131.80, 132.52, 133.64, 137.18. There are two C of CH on the benzen ring can't be figure out because of the overlap. HRMS 計算値C17H22: 226.1720, 実験値226.1720。
【0148】
実施例11
1,2−ジフェニル−3−メチルナフタレン
実施例9と同様の手順で行った。但し、ビス(η5−シクロペンタジエニル)2,3−ジフェニル−1−ジルコナインデンを用いた。また、1−クロロ−2―プロペンの代わりに、1−ブロモ−2―プロペンを用いた。また、塩化亜鉛の代わりに、臭化亜鉛を用いた。GC収率89%、97mg (33%)、白色固体。
【0149】
1H NMR (CDCl3, Me4Si) δ2.25(s,3H), 7.00-7.22(m, 10H), 7.30-7.33(m, 1H), 7.43-7.48(m,2H), 7.76(s, 1H), 7.83(d, J=8.2Hz, 1H). 13C NMR (CDCl3, Me4Si) δ 21.88, 125.33, 125.70, 126.09, 126.29, 126.78, 127.07, 127.39(3C), 127.48(2C), 130.08(2C), 130.99(2C), 131.27, 132.87, 134.40, 138.55, 139.34, 139.82, 140.55. HRMS 計算値C23H18: 294.1408, 実験値294.1409。
【0150】
実施例9〜11の結果を表2に示す。
【0151】
【表2】
【0152】
【発明の効果】
本発明の方法により、簡易に多置換トリエンを選択的、かつ、一段階の反応で得ることができる。また、簡易に多置換ナフタレンを得ることができる。

Claims (12)

  1. 下記式(I)で示されるトリエン誘導体の製造方法であって、
    (式中、R1、R2、R3及びR4は、それぞれ、互いに独立し、同一または異なって、水素原子;ハロゲン原子を含む置換基を有していてもよいC1〜C40炭化水素基;ハロゲン原子を含む置換基を有していてもよいC1〜C40アルコキシ基;ハロゲン原子を含む置換基を有していてもよいC6〜C40アリールオキシ基;アミン基;水酸基;又はシリル基であり、ただし、R2及びR3は、互いに架橋してC6〜C40飽和又は不飽和環を形成してもよく、前記飽和又は不飽和環は、酸素原子、硫黄原子、又は式−N(R9)−で示される基(式中、R9は水素原子又はC1〜C40炭化水素基である。)で中断されていてもよく、かつ、置換基を有していてもよい。R5、R6、R7及びR8は、それぞれ、互いに独立し、同一または異なって、水素原子;又はハロゲン原子を含む置換基を有していてもよいC1〜C40炭化水素基である。)
    下記式(II)で示されるメタラシクロペンタジエンを、
    (式中、R1、R2、R3及びR4は、上記の意味を有する。Mは、チタン、ジルコニウム又はハフニウムを示し;L1及びL2は、互いに独立し、同一または異なって、非局在化環状η 5 −配位系配位子を示し、ただし、L1及びL2は、架橋されていてもよい。)
    亜鉛塩及びパラジウム触媒の存在下、下記式(III)で示されるアルケンと
    (式中、R5、R6、R7、及びR8は、上記の意味を有する。Yは、ハロゲン原子又はp−トルエンスルホニルオキシ基を示す。)
    反応させることを特徴とするトリエン誘導体の製造方法。
  2. 1及びR2が同一の基であるか、R3及びR4が同一の基であるか、又は、R1及びR4が同一の基である、請求項1に記載のトリエン誘導体の製造方法。
  3. 1及びR3が異なる基であるか、又は、R1及びR4が異なる基である、請求項1又は2に記載のトリエン誘導体の製造方法。
  4. 5及びR6は、それぞれ、互いに独立し、同一または異なって、水素原子;又はハロゲン原子で置換されていても良いC1〜C6アルキル基である、請求項1、2又は3に記載のトリエン誘導体の製造方法。
  5. 前記非局在化環状η5−配位系配位子が、置換されていてもよいシクロペンタジエニル基、インデニル基、フルオレニル基又はアズレニル基である請求項1〜4の何れかに記載のトリエン誘導体の製造方法。
  6. Mが、ジルコニウムである請求項1〜5の何れかに記載のトリエン誘導体の製造方法。
  7. 前記パラジウム触媒は、パラジウム錯体であり、前記パラジウム錯体では、ハロゲン原子を含む置換基を有していてもよいC1〜C40アルキルカルボニルオキシ基、ハロゲン原子を含む置換基を有していてもよいC1〜C40アリールカルボニルオキシ基、ホスフィン、ホスファイト、アミン若しくはハロゲン原子の少なくとも一つが配位子として、パラジウム金属に結合している、請求項1〜6の何れかに記載のトリエン誘導体の製造方法。
  8. 下記式(IVa)又は(IVb)で示されるナフタレン誘導体の製造方法であって、
    (式中、R3及びR4は、それぞれ、互いに独立し、同一または異なって、水素原子;ハロゲン原子を含む置換基を有していてもよいC1〜C40炭化水素基;ハロゲン原子を含む置換基を有していてもよいC1〜C40アルコキシ基;ハロゲン原子を含む置換基を有していてもよいC6〜C40アリールオキシ基;アミン基;水酸基;又はシリル基であり、R5、R7及びR8は、それぞれ、互いに独立し、同一または異なって、水素原子;又はハロゲン原子を含む置換基を有していてもよいC1〜C40炭化水素基であり、nは、1〜3の整数であり、Aは、それぞれ、互いに独立し、同一または異なって、水素原子、ハロゲン原子、ハロゲン原子を含む置換基を有していてもよいC1〜C40炭化水素基;ハロゲン原子を含む置換基を有していてもよいC1〜C40アルコキシ基;ハロゲン原子を含む置換基を有していてもよいC6〜C40アリールオキシ基;又はシリル基である。)
    下記式(IIa)で示されるメタラインデンを、
    (式中、R3及びR4は、上記の意味を有する。Mは、チタン、ジルコニウム又はハフニウムを示し;L1及びL2は、互いに独立し、同一または異なって、非局在化環状η 5 −配位系配位子を示し、ただし、L1及びL2は、架橋されていてもよい。)
    亜鉛塩及びパラジウム触媒の存在下、下記式(III)で示されるアルケンと
    (式中、R5、R7、R8、n及びAは、上記の意味を有する。Yは、ハロゲン原子又はp−トルエンスルホニルオキシ基を示す。)
    反応させることを特徴とするナフタレン誘導体の製造方法。
  9. 5は、水素原子;又はハロゲン原子で置換されていても良いC1〜C6アルキル基である、請求項に記載のナフタレン誘導体の製造方法。
  10. 前記非局在化環状η5−配位系配位子が、置換されていてもよいシクロペンタジエニル基、インデニル基、フルオレニル基又はアズレニル基である請求項又はに記載のナフタレン誘導体の製造方法。
  11. Mが、ジルコニウムである請求項10の何れかに記載のナフタレン誘導体の製造方法。
  12. 前記パラジウム触媒は、パラジウム錯体であり、前記パラジウム錯体では、ハロゲン原子を含む置換基を有していてもよいC1〜C40アルキルカルボニルオキシ基、ハロゲン原子を含む置換基を有していてもよいC1〜C40アリールカルボニルオキシ基、ホスフィン、ホスファイト、アミン若しくはハロゲン原子の少なくとも一つが配位子として、パラジウム金属に結合している、請求項11の何れかに記載のナフタレン誘導体の製造方法。
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