JP4251981B2 - 高密度dvd光透過保護層の工程紙用ポリエステルフィルム - Google Patents

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本発明は、DVDの高密度化のために必要な薄膜化された光透過保護層の作成の際に用いられる工程紙に使用されるベースフィルムに関する。
コンピューター用、オーディオ用等の各種情報を記録する高密度記録媒体として、再生記録を光照射にて行う光ディスク、その中でもDVDは、新三種の神器の一つとして注目されているが、近年地上波デジタル放送やハイビジョン放送に対応するために、その大容量化がますます要求されている。
従来のDVDでは、厚み600μmの基板を2枚貼り合わせる構造が取られていたが、大容量化の一つの手段として、レーザー光の通過する光透過層が薄いほど有利なために、厚さ約100μmの光学フィルムを、接着剤を介して基板と貼り合わせ、フィルム側から信号を読みとる構造のディスクが開発中である。
大容量化のためのもう一つの重要な技術は、光ピックアップ部に用いるレーザー光の短波長化がある。現在DVDには、波長が約650nmの赤色のレーザー光が用いられているが、波長が405nmの青色レーザーの適用も開発中である。しかし、波長が短くなればなるほど、記録媒体表面の細かい厚み変動による影響を受けやすくなり、信号特性を評価したときにノイズが発生しやすくなるため、特に表面平滑性が必要とされるのである。
基板は主に射出成形によって作られているが、射出成形で薄膜を成形する場合には、成型時の冷却ムラ等により光学ムラが出やすくなるため、300μm以下のシートやフィルムを作るには適していない。そのため、樹脂を溶液に溶解させて、塗工・乾燥を行う溶液キャスト法での製膜が光学フィルム(光透過保護層)の製造方法に用いられつつある。溶液法では、光学均一性の面で優れると共に粘度が低いために濾過等により異物の除去が容易なためである。
この溶液キャスト法で光学フィルムの製膜を行う場合には、支持体として金属のエンドレスベルトやドラムを用いる場合と、プラスチックや金属のフィルムもしくはシートを用いる場合が一般的であったが、搬送性、柔軟性に優れ、エンドレスベルトなどに特有の継ぎ目の段差がないことから、プラスチックフィルムを支持体として用いる方法が特に好まれている。さらにフィルムの剛性が高く、耐薬品性が良好かつ安価な点でPET(ポリエチレンテレフタレート)フィルムが好ましく用いられてきた。さらにPETフィルムの表面を平滑にするためにフィルムの片面をハードコートしたものも用いられてきた。しかしながら、ハードコート面の平滑性を重視する余り、表面の平滑なベースフィルムが使用されたが、フィルムの走行性が悪く、部分的に信号のエラーがあり、実用的でない状況である(特許文献1,2)。
特開2003−326542号公報 特開2003−326543号公報 特開2002−238706号公報
本発明は、このような問題点を解決しようとするものであり、その解決課題は、走行性と平滑性に優れ、高密度化DVDの光透過保護層の作成の際に用いられる工程紙として好適なポリエステルフィルムを提供することにある。
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意検討した結果、特定の構成を有するフィルムにより、上記課題が容易に解決できることを見いだし、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明の要旨は、高密度DVD光透過保護層の工程紙として使用されるポリエステルフィルムであって、一方のフィルム面(A面)の中心面平均粗さ(SRa(A))が20nm以下であり、もう一方のフィルム面(C面)の中心面平均粗さ(SRa(C))がSRa(A)よりも大きくかつ10〜50nmであり、フィルム厚みが20〜300μmであることを特徴とする積層ポリエステルフィルムに存する。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明でいうポリエステルとは、ジカルボン酸とジオールとから、あるいはジカルボン酸とヒドロキシカルボン酸とから重縮合によって得られるエステル基を含むポリマーを指す。ジカルボン酸としては、テレフタル酸、コハク酸、イソフタル酸、アジピン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ドデカン二酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸等を、ジオールとしては、エチレングリコール、1,3−プロパンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,4−ブタンジオール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ネオペンチルグリコール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、ポリエチレングリコール等を、ヒドロキシカルボン酸としては、p−ヒドロキシ安息香酸、6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸等をそれぞれ例示することができる。
かかるポリマーの代表的なものとして、ポリエチレンテレフタレートやポリブチレンテレフタレート、ポリエチレン−2,6―ナフタレート等が例示される。これらのポリマーはホモポリマーであってもよく、また第3成分を共重合させたものでもよい。
本発明のフィルムとしては、優れた強度や寸法安定性の観点から二軸延伸フィルムが好ましく用いられるが、未延伸または少なくとも一方に延伸されたポリエステルフィルムを用いることもできる。
本発明におけるポリエステルフィルムは、一方の表面(A面)のSRa(A)が20nm以下、好ましくは10nm以下、さらに好ましくは5nm以下である。A面は、キャストフィルム設置面となる面であり、A面のSRa(A)が20nmより大きい場合、キャストフィルムを設置した際に、キャストフィルムの支持体と接する面の平滑性が不十分となり好ましくない。
さらに、本発明のフィルムにおいて、A面の反対面(C面)の中心面平均粗さSRa(C)はSRa(A)より大きいこと、すなわち、粗面である必要があり、特に10〜50nm、さらに15〜30nmであることが好ましい。SRa(C)が10nm未満の場合、キャストフィルムと巻き取った際に、ブロッキングの発生やキャストフィルムの搬送性が悪化する等の問題が生じる場合がある。また、SRa(C)が50nmを超える場合には、キャストフィルム面への表面突起の転写、いわゆる裏写りが生じる恐れがあり、SRa(C)がSRa(A)と同じか小さい場合、上記不具合が顕著となり好ましくない。
本発明のポリエステルフィルムのSRaを前述の範囲とするには、不活性微粒子、例えばシリカ、炭酸カルシウム、カオリン、酸化チタン、酸化アルミニウム、硫酸バリウム、ゼオライト等の無機粒子、またはシリコーン樹脂、架橋ポリスチレン、アクリル樹脂等の有機粒子を単独または混合体でフィルム中に配合させることが好ましい。この場合、使用する粒子の平均粒径、添加量、さらに粒径分布は、本発明の要旨を逸脱しない限り、特に限定されるものではないが、平均粒径は0.1〜4.0μmの範囲、添加量は0.01〜3.0重量%の範囲、粒径分布はその分散が小さいことがそれぞれ好ましい。
本発明のポリエステルフィルムは、複数の層が積層された多層フィルムであることが必要である。片面を極めて平滑にして、最終的にキャストフィルムを平滑にし、同時に平滑面の反対面を粗面化することにより耐ブロッキング性を保持させようとするため、例えば2種2層や3種3層といった構成で表裏異粗度であることが必要である。さらには、例えば3種3層といった中間層と2つの表層とを相異なる原料配合とすることができるようなフィルム構成とすることにより、中間層に微粒子を配合しなくとも、表層にのみ微粒子を添加するだけで本発明の要旨を満足する場合があり、微粒子を起因とする異物の削減や生産コスト低減化等が可能となり、より望ましい(例えば、特許文献3等に記載がある)。
本発明のフィルムを使用して製造される光学フィルムは、通常、非晶性熱可塑性組成物を用い、溶液キャスト法にてフィルム化される光学フィルムである。かくして得られた光学フィルムの支持体側表面の中心面平均粗さSRaは、0.1〜1.0nmの範囲であることが好ましい。記録媒体の大容量化のために、青色レーザーを使用したり、レンズの高度化に対応するためには極限の平滑性が要求されたりするため、上記範囲が好ましい。
本発明において、製造される光学フィルムの平均的な厚みは、光記録媒体の光透過層用として用いるのに好適な厚みである、20〜300μm、好ましくは50〜150μm、さらに好ましくは60〜110μmである。
また本発明において、光学フィルムの原料として用いる非晶性熱可塑性樹脂組成物としては、ポリカーボネートを用いるのが好ましい。ポリカーボネートは安価で、塩化メチレンなどの溶剤に可溶であり、現在、CDやDVDなどの材料として既に大量に使用されているからである。寸法変化率の違いによる反りや歪みなどを防ぐために、光透過層とそれを貼り合わせる基板は同一の材料であることが好ましい。
本発明において、光学フィルムに好ましく用いることのできる芳香族ポリカーボネート樹脂としては特には限定しないが、例としては、主たる構成成分が、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン(ビスフェノールA)からなる繰り返し単位で構成される芳香族ポリカーボネートが好ましい。ここでいう主たる構成成分とは、ポリカーボネートの原料であるジヒドロキシ化合物のうち、50モル%以上をしめる化合物からなる繰り返し成分を指す。そのため、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン(ビスフェノールA)を単独で使用しても、また50%を超えない範囲で他のジヒドロキシ化合物を加えて共重合あるいは混合したものを用いることができる。ビスフェノールAの繰り返し単位は、80モル%以上が好ましく、より好ましくは90モル%以上、特には100モル%(すなわち単独)が好ましい。
本発明において、支持体のポリエステルフィルムにキャストされた光学フィルムを巻き取る際には、支持体フィルムのキャストフィルム面と反対側の面が、キャストフィルムに粗度転写しない限り、そのまま巻き取ってもよいが、念のために、キャストフィルムの表面に保護フィルムを貼り付けて巻き取ることが好ましい。保護フィルムとしては特に限定されないが、表面平滑性が比較的高いPETフィルムの保護フィルムを用いるのが好ましく、PETフィルムの表面に微粘着加工したものが好ましい。この場合の微粘着とは、一度貼合した保護フィルムを、光学フィルムを傷つけることなく、かつ接着剤が光学フィルム上に残ることなく剥離可能なものをいう。
以下、本発明のフィルムの製造方法に関して具体的に説明するが、本発明の効果を満足する限り、本発明は以下の例示に特に限定されるものではない。
公知の手法により乾燥したポリエステルチップを溶融積層用押出装置に供給し、それぞれのポリマーの融点以上である温度に加熱し溶融する。次いで、溶融したポリマーをダイから押出し、回転冷却ドラム上でガラス転移温度以下の温度になるように急冷固化し、実質的に非晶状態の未配向シートを得る。すなわち、2または3台以上の押出機、2層以上のマニホールドまたは合流ブロックを用いて、最外層を構成するフィルム層、中間層を構成するフィルム層を積層し、口金から2層以上のシートを押し出し、キャスティングロールで冷却して未延伸フィルムを形成する。この場合、シートの平面性を向上させるため、シートと回転冷却ドラムとの密着性を高めることが好ましく、本発明においては静電印加密着法および/または液体塗布密着法が好ましく採用される。
またこの場合、溶融押出の際に、樹脂中に含まれる異物を除去するために高精度濾過を行うことが好ましい。高精度濾過に用いられる濾材としては、ステンレスの焼結体が好ましい。
このようにして得られたシートを2軸方向に延伸してフィルム化する。延伸条件について具体的に述べると、前記未延伸シートを好ましくは縦方向に70〜145℃で2〜6倍に延伸し、縦1軸延伸フィルムとした後、横方向に90〜160℃で2〜6倍延伸を行い、150〜240℃で1〜600秒間熱処理を行うことが好ましい。さらにこの際、熱処理の最高温度ゾーンおよび/または熱処理出口のクーリングゾーンにおいて、縦方向および/または横方向に0.1〜20%弛緩する方法が好ましい。また、必要に応じて再縦延伸、再横延伸を付加することも可能である。
さらに本発明のフィルムは、キズの発生を嫌うので、同時二軸延伸装置を用いて延伸することも好ましい。同時二軸延伸装置で有ればどのような装置でもよいが、リニアモーターで走行する装置が好ましく用いられる。
また本発明のポリエステルフィルムは、本発明の効果を損なわない範囲であれば、その要求特性に応じて必要な特性、例えば帯電防止性、耐候性および表面硬度の向上のため、必要に応じて縦延伸終了後、横延伸のテンター入口前にコートをしてテンター内で乾燥する、いわゆるインラインコート法を行ってもよい。また、フィルム製造後にオフラインコートで各種のコートを行ってもよい。このようなコートは片面、両面のいずれでもよい。コーティングの材料としては、オフラインコーティングの場合は水系および/または溶媒系のいずれでもよいが、インラインコーティングの場合は水系または水分散系が好ましい。
さらに、本発明のポリエステルフィルムには、本発明の効果を損なわない範囲であれば、他の熱可塑性樹脂、例えばポリエチレンナフタレート、ポリトリメチレンテレフタレート等を混合することができる。また、紫外線吸収剤、酸化防止剤、界面活性剤、顔料、蛍光増白剤等を混合することができる。
本発明において、光学フィルムの平滑性をさらに高くする方法としては、本発明のフィルムの平滑面側に、他の樹脂をコーティングする方法、表面に金属を蒸着もしくはめっきを行う方法、接着剤などを介して別のシートもしくはフィルムあるいは金属板を貼り合わせる方法、研磨による方法、物理的もしくは化学的処理により平滑にする方法等が挙げられるが、表面性の制御が比較的容易な樹脂のコーティングによる方法が好ましい。
さらにコーティング層は、支持体を搬送しても傷がつきにくいようにコーティング層の表面の硬度(例えば鉛筆硬度等の指標)が高いことが好ましい。このようなコーティング層を形成する方法としては、既知の樹脂を用いてハードコート層を形成する方法等を用いることができる。
かくして得られた支持体フィルムに、溶液塗布法または溶液流延法に代表される溶液キャスト法を用いてキャストする。その際該樹脂溶液を乾燥して支持体と反対面に保護フィルムを貼り合わせて巻き取ることが好ましい。かくして得られた光学フィルムを用い、光透過層となるようディスクに加工してDVDを作成することができる。
本発明によれば、DVD用の光透過層作成の際の工程紙として用いた際に優れた効果を有するポリエステルフィルムを提供することができ、その工業的価値は高い。
以下、本発明を実施例によりさらに詳細に説明するが、本発明はその要旨を越えない限り、以下の実施例に限定されるものではない。なお、種々の諸物性、特性は以下のように測定、または定義されたものである。実施例中、「%」は「重量%」を意味する。
(1)中心面平均粗さの測定
3cm角のフィルム試料の表面にAl蒸着を行い、直接位相検出干渉法、いわゆる2光束干渉法を用いた非接触式3次元粗さ計(マイクロマップ社製512)で、測定波長:554nm、対物レンズ倍率:20倍の条件にて、突起高さ分布曲線より、232μm×177μmの測定領域におけるA面、およびC面の中心面平均粗さSRaを50点にわたり測定し、50点のSRa値を平均して、フィルムのSRaを算出した。
(ポリエステルチップの製造法)
ジメチルテレフタレート100部、エチレングリコール70部、および酢酸カルシウム一水塩0.07部を反応器にとり、加熱昇温すると共にメタノール留去させエステル交換反応を行い、反応開始後、約4時間半を要して230℃に昇温し、実質的にエステル交換反応を終了した。次に燐酸0.04部および三酸化アンチモン0.035部を添加し、常法に従って重合した。すなわち、反応温度を徐々に上げて、最終的に280℃とし、一方、圧力は徐々に減じて、最終的に0.05mmHgとした。4時間後、反応を終了し、常法に従い、チップ化してポリエステルAを得た。
上記ポリエステルAを製造する際、平均粒径0.7μmの炭酸カルシウムを20000ppm添加し、ポリエステルBを得た。
さらに、上記ポリエステルAを製造する際、平均粒径2.4μmの非晶質シリカを20000ppm添加し、ポリエステルCを得た。
さらに、上記ポリエステルAを製造する際、平均粒径0.2μmの酸化アルミニウムを20000ppm添加し、ポリエステルDを得た。
(ポリエステルフィルムの製造)
上記ポリエステルA、Dをそれぞれ50%、50%の割合で混合した混合原料1をA層の原料とし、ポリエステルA、Cをそれぞれ95%、5%の割合で混合した混合原料2をC層の原料とし、2台の押出機に各々を供給し、各々285℃で溶融した後、A層およびC層を最外層(表層)20℃に冷却したキャスティングドラム上に、2種2層の層構成で共押出し冷却固化させて無配向シートを得た。次いで、90℃にて縦方向に3倍延伸した後、テンター内で予熱工程を経て100℃で4倍の横延伸、230℃で10秒間の熱処理を行い、このフィルムの巻き上げ直前のフィルム厚みを非接触式のオンライン厚さ計にて横方向にスキャンしながら厚みムラ実測し、測定した厚みパターンに応じて口金の間隔を調整し、厚みムラを制御した125μmのポリエステルフィルムを得た。なお、各層の厚さ、表面粗さ等は下記表1に示すとおりであった。
得られたポリエステルフィルムの平滑側の表面に、アクリル樹脂を塗布し、紫外線照射により硬化させて5μmのハードコート層を設けた。次に溶媒としてジクロロメタンを用いて、ポリカーボネートの20重量%溶液を調合し、当該ポリカーボネート溶液を上記支持体に塗布し、乾燥を行い、PETと反対の面に保護フィルムを挟んで巻き取った。かくして得られた100μmの光学フィルムを光透過層として用いてDVDを作成し信号特性を調べたところ良好な特性が得られた。
(実施例2〜3)
実施例1で原料配合を表1のように変更した点、および実施例1と同様な方法にて厚みムラを制御して表1の厚みムラとした以外、実施例1と同様な方法にて125μmのポリエステルフィルムを得た。得られたポリエステルフィルムは、表1に示したような結果となり、実施例1と同様にDVDとしたところ良好な特性を示した。
(実施例4)
表1に示す原料配合にて各層の混合原料を作成し、3台の押出機に各々を供給し、各々285℃で溶融した後、A層およびC層を最外層(表層)、B層を中間層として、20℃に冷却したキャスティングドラム上に、3種3層の層構成で共押出し冷却固化させて無配向シートを得た以外、実施例1と同様な方法にて製造し、ポリエステルフィルムを得た。なお、ポリエステルフィルムの各層の厚さは表1に示すとおりであった。実施例1と同様良好な特性を示した。
(比較例1〜2)
A層、B層、C層の原料配合、および厚みムラを下記表2に示すとおりとした以外、実施例4と同様にして製造し、ポリエステルフィルムを得た。実施例1と同様にしてDVDを作成したが、比較例1では、表面の凹凸が大きく良好な信号特性が得られなかった。一方比較例2では、シワが入ったりしてフィルムが良好に巻き取れなかった。
Figure 0004251981
本発明のフィルムは、DVDの高密度化のために必要な薄膜化された光透過保護層の作成の際に用いられる工程紙に好適に使用することができる。

Claims (1)

  1. 高密度DVD光透過保護層の工程紙として使用されるポリエステルフィルムであって、一方のフィルム面(A面)の中心面平均粗さ(SRa(A))が20nm以下であり、もう一方のフィルム面(C面)の中心面平均粗さ(SRa(C))がSRa(A)よりも大きくかつ10〜50nmであり、フィルム厚みが20〜300μmであることを特徴とする積層ポリエステルフィルム。
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