JP4237255B2 - 斜めの重ね溶接を施したカーカスプライ付きラジアルタイヤ - Google Patents

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Description

本発明は、ラジアルタイヤおよびそのようなタイヤのカーカスを補強するための補強材に関する。
このようなカーカス補強材は、半完成製品の形で作成され、本質的に糸によって補強されているエラストマーマトリックスからなる、以後「ラジアルプライ」または「ラジアルカーカスプライ」と呼ぶ、少なくとも1つのプライから構成されている。これらの補強糸は、以後、ラジアル糸と呼ぶが、一定の間隔で、互いに平行に、実質的に半径方向に(つまり、円周方向と実質的に直角に)、すなわち、慣例に従い、タイヤの円周方向の接線と約90°±10°の角度をなした方向に配置されている。
それぞれのラジアルプライは、通常は、ドラム上でカーカス補強材を製造する際に、ファブリックストリップまたは幅を切断し、2つの縁部を接続するための「溶接部」としても知られている接合部によってドラム上で切断部の2つの縁部を組み合わせることによって形成された、連続的な環状要素の形態で構成されている。従来技術のきまりによると、これらのファブリックストリップは、常に2本のラジアル糸の間を、それらを切断しないように、それらに平行に切断する。従って、こうして得られた溶接部は、補強糸の方向と同じように、半径方向と呼ばれる向きになっている。
現在は、2つのタイプの接合部または溶接部が使用されている;すなわち、2つの端部を突き合わせることによる(つまり、2つの縁部を重ね合わせることのない)、いわゆる「突き合わせ溶接部」と呼ばれるものと、いわゆる「重ね溶接部」(つまり、2つの縁部が重ね合わされたもの)である。非金属糸、特に織物糸によって補強されたカーカスを使用した、特殊な繊維糸の、乗用車またはバン用のラジアルタイヤの場合は、通常は重ね溶接部が使用される。
本発明は、特に、ラジアルタイヤのカーカス補強材を形成するラジアルプライの重ね溶接部の改良に関する。
その名前が暗示するように、重ね溶接部の技術は、プライの一方の縁部を他の縁部で覆い、一定の距離を維持しながら、圧力を加えることによって、接着させる。タイヤの加硫後、重なり合う部分の間の接着面積が大きいため、このタイプの溶接は顕著な剛性を呈する。
しかし、この重ね溶接部には、幾つかの欠点がある。ファブリックの厚みが2倍になるため、重なった部分のラジアル糸の密度が実際上は2倍になる。「糸の密度」とは、周知のように、糸の軸線に直角の方向にとった、プライの単位長さあたりの糸の数を意味する。「二倍の」糸が存在すること(糸の二重層)により、特に、タイヤ圧の作用を受け、従って、ラジアルカーカスプライに張力がかかり、溶接部分に存在するラジアル糸は、溶接部分の外側に位置するラジアル糸に比較すると、受ける張力と伸びが2分の1になる。さらに、周知のように、ラジアル糸は、熱収縮を受けると、それらが溶接部分の内側または外側にあるかどうかでタイヤの加硫の際に異なった収縮率を呈する。
上記の現象により、溶接部分のカーカスプライの特性、特に剛性が断続的になり、結果、製造されたタイヤは、均質性に欠けるものとなる。この断続性と均質性の欠如が局所的に集中すると、一般的に空気を注入したタイヤの側壁に著しい穴ができるため、特にタイヤの外側部分の外観が損なわれる可能性がある。周知のように、側壁のくぼみや変形は、「へこみ」という用語によっても表されるが、補強糸の弾性率が小さければ小さいほど、一般的により目立つようになる。
上記のような外観における不良は、例えば、ポリエステル製の糸を使用している場合によく知られており、また特に目立つが、タイヤのマーケティングに不利になることもある。この欠陥があまりに顕著に発見された場合、製造されたタイヤのマーケティングがすべて妨げられ、その結果、破棄されることになるかもしれず、そうなった場合、この外観の欠陥は、安全性の低下にはつながるものではないので、さらに遺憾なことである。さらに、側壁のこの非均質性は、タイヤの走行の安定性を損なう可能性もある。
上記の欠点を緩和しようと、これまで沢山の解決策が提案されてきた。ほとんどの場合においては、これらの解決策は、ラジアル補強糸の特性を変えたり、あるいは、それらを当該の重なった部分に使用したりすることにあった。
例えば、弾性率がより小さい材料からなる糸、さらによりの強い糸、あるいは、熱収縮が小さく、強度、直径および/あるいは力価の小さいものなど、異なった特性を有するラジアル糸の使用が提案されてきた。(仏国特許出願公開第2,624,441号,欧州特許出願公開0,205,824号、日本国特許第1988/48723号を参照);また、他の解決策として、糸間の間隔を広げること、溶接作業の後、「二重の」糸を取り除くこと、あるいは、それらを溶接作業前に取り除くことなどが提案されてきた(日本国特許第1991/189131号,同第1993/154938号,同第1993/238203号,同第1993/246207号として公告された特許出願参照)。また、重なった部分を破砕したり、あるいは均質化焼きなましを施すことにより、溶接部の厚みを減らす方法(欧州特許出願公開第0,406,821号または米国特許出願公開第5,021,115号,欧州特許出願公開0,498,215号,米国特許出願公開第5,240,534号参照)、さらには溶接部の上に別のファブリックまたはゴムストリップを追加する方法(欧州特許出願公開第0,407,134号または米国特許出願第5,437,751号参照)も提案されている。
上記の解決法はすべて、タイヤ製造作業の前に、(例えば、別の種類および/または特性、異なった糸密度のラジアル糸を使用している)ハイブリッドカレンダー仕上げの非均質のファブリックを用意するか、あるいは前記製造中にさらに付加的な工程を必要とするという、大きな欠点を有する。
また、数の上では少ないが、溶接部の重なった縁部のうちのいずれかにおいて、「二重の」ラジアル糸のうちの何本かを選択的に切断することによる解決策も提案されてきた。従って、2つの縁部のうちの一方の糸のみがカーカスプライの緊張に「関係する」ということになる。例として挙げるならば、米国特許出願公開第4,466,473号において、ファブリックの縁部の一方に、ラジアル糸の方向に直角の切り込みを入れ、この縁部をもう一方の縁部で覆って重ね溶接部を形成することからなる、ラジアルカーカス補強材の製造工程について説明している。このような、2つの縁部のうちの片方のラジアル糸を選択的に切断することによるファブリックの切り込み法は、特に取扱いが困難である;まず、切断は、「二重の」糸がすべて切断されるのに十分な深さでなければならないが、第2に、安全性の理由により、溶接部の外側の糸は一切、切断してはならないということが必須であるからである。このような条件のため、オペレータが製作用ドラムの上で、頻繁に手動で干渉または修正する必要があり、結局、これらの方法では、高速で運転する自動製造機の使用と両立することができず、また、このような切り込みや溶接の実行に必須とされる正確性を確保することができない。
結局、これまで提案されてきた多くの解決策は、産業上、コストがかかり、あるいは、実行が困難であるということが証明され、それらのうちのいずれもが、特に弾性率が低いポリエステル糸で補強されたラジアルタイヤの側壁の変形の問題を排除または緩和するためには、その生産性において、完全に満足の行くものではないということがわかった。
従って、ラジアルタイヤの側壁の外観を改善する必要が依然として残り、さらにその必要性が増しているのである。
本発明の1つの目的のは、性能を損なうことなく、側壁の外観にいおいて改善されたタイヤを提案することにある。
本発明のもう1つの目的は、楽に、あるいは過分な製造コストをかけずに、そのようなタイヤを提供することにあり、特に、手動による干渉の必要なく、従って、生産性の損失なく、高速で運転する自動機械で製造可能なタイヤを提供することにある。
本発明のラジアルタイヤは、少なくとも1つの側壁と、前記糸の2つの端部または2つの隣接する要素の重なりによって形成されている、少なくとも一箇所の重ね溶接部を含む、少なくとも1つのラジアルプライから構成されているカーカス補強材とを有し、少なくとも前記側壁において、重ね溶接の大体の向き(以後D2と呼ぶ)がラジアル糸の方向(以後D1と呼ぶ)に関して斜めである、すなわち、前記方向D1に対して平行でもなく、直角でもないということを特徴とする。
言い換えれば、本発明のタイヤカーカス補強材は、重ね溶接された、あるいは、前記ファブリックの端部または隣接する部分が重なり合っている少なくとも1つの環状のファブリック要素(ラジアルプライ)から成り、従って、重ね溶接部は、大体の向きがラジアル糸のそれに向って傾いており、従来技術のラジアルタイヤの場合のように、後者に平行にならないようにして、タイヤの少なくとも1つの側壁に施される。この重ね溶接部は、向きがラジアルコードのD1の方向に平行である、「ラジアル」と呼ばれる従来技術の在来の溶接部と対照区別して「斜め」溶接部と呼んでもよい。
驚いたことに、このように配置すると、タイヤの側壁にある溶接の痕跡は従来の配置よりも絶対的に目立たないということがわかった。さらに、次に挙げるような理由から、均質性における一般的な改善も達成することができた。
本発明は、特に、カーカス補強材が単一のラジアルプライから成るタイヤに関する。
本発明は、次のような説明や例と、前記例に関して、概略的に示した図面により、たやすく理解できるであろう。
図面において、
図1は、ラジアルカーカス補強材を有するタイヤの半径方向の断面図を表している。
図2は、本発明によるタイヤの上面図および平面投影であり、斜めの重ね溶接部(図2b)を有するラジアルカーカスプライの部分と、ラジアル糸に関して斜めに切断され、斜めの重ね溶接を行なうために重ねることを意図した、同じファブリックストリップの2つの端部(図2a)を表している。
図3は、従来技術に従ったタイヤの上面図と平面投影であり、ラジアル溶接部(図3b)を有するカーカスプライの部分と、ラジアル糸に対して平行に切断され、ラジアル溶接を行なうために重ねることを意図した、一枚のファブリックストリップの2つの端部(図3a)を表している。
図4は、V字型の斜めの重ね溶接部を有するラジアルカーカスプライの部分を有する、本発明によるタイヤのもう1つの変形例である。
図5は、従来技術によるラジアルタイヤ用のラジアルカーカス補強材の部分の長さ方向の断面を表した図である。
図6は、本発明によるラジアルタイヤ用のラジアルカーカス補強材の部分の長さ方向の断面を表した図である。
図1は、概略的に、非常に一般的な方法で、乗用車またはバン用のラジアルカーカス補強材の付いたタイヤ10の半径方向の断面を表したものであり、この一般的な表示方法において、このタイヤは本発明に従っていることもいないこともあるが、タイヤ10は、トレッド12によって連結された2つの側壁11と、ベルト補強材13と、その両側端部17まで、それぞれのビード16内の2本のビードコア15にしっかりと固定されたカーカス補強材14を有している。
カーカス補強材14は、実質上、互いに平行に配置され、中央円周方向平面M−Mに対して80°から90°の角度になるように、ビードからビードに延びているラジアル補強糸を含む、少なくとも1つのラジアルプライから構成されている。「中央円周方向平面」とは、周知のように、2本のビードコア15の間の中央に位置する、タイヤの回転軸線に直角の平面を意味する。
図2は、本発明によるタイヤ10の上面図で、斜めの重ね溶接部21を施したラジアルカーカスプライ20の一部(図2b)と、1枚のファブリックストリップの、斜めに切断した、2つの端部22および23(図2a)を表しており、前記2つの端部は、溶接部21を形成するために重ねることを意図したものである。このプライの部分20は、本発明によるタイヤ10の側壁11に位置したカーカス補強材14の一部である。
本発明を説明しやすく、また理解しやすくするため、このプライの部分20および斜めの重ね溶接部21を図式的に、投影面で表しており、成型外被から予測されるようなトロイダル形状では表していない。このプライ20は、一定の間隔、例えば約1mm間隔で配置され、実質的に互いに平行なラジアル糸24によって補強されている。例を挙げると、このラジアル糸は、ポリエステルコードで、特に、例えば、約400から500tex(1000mのコードあたり重さ400から500グラム)の力価を有するポリエチレンテレフタレート(PET)である。
これらのラジアル糸24の方向D1は、実質的に半径方向、すなわち、実質的に厳密に半径方向の軸線(xx)の方向に平行であり、言い換えれば、方向D1は、軸線(xx)に対して0°±10°の角度をなし、それ自体は、円周方向の軸線(yy)(円周方向に接する軸線)に直角である。この軸線(yy)は、タイヤの側壁11を通り、中央円周方向軸線(中央円周方向平面M−Mに含まれる軸線)に平行なすべての円周方向の軸線である。
方向D1が厳密な半径方向(xx)と一致しない場合は、本発明によるタイヤの重ね溶接は、ラジアル糸の方向と、方向(xx)との両方に関して斜めであるのが好ましい。
本発明によるタイヤを、ドラム上で製作している間、外被の成型作業前には、プライ20は、D1に直角の方向つまり、実質的に方向(yy)と平行な方向に連続的な環状要素を有し、前記連続的な要素は、同じファブリック編の2つの端部22および23を重ね、合わせることによって成型されている。これらの2つの端部22および23は、ラジアル糸24の軸線(方向D1)に関して斜めに切断されており、図2aには、方向D2の斜めの重ね溶接部21を形成するため、耳25を耳26を円周方向に(2つの矢印によって示された円周方向yyに)重ねる前の状態で表されている。
一般的に、この説明では、「重ね溶接部」とは、例えば、図2aの2つの端部22および23のような、ラジアルプライを形成しているファブリックの2つの端部、あるいは、隣接するエレメントの重なった全体区域を意味すると理解でき、この重なりの領域は、その2つの耳(図2bの25および26)によって円周方向の境界が限定されている。
図2bで明確に示されているように、溶接部21は、ラジアルコードの方向D1に関して大体の向きD2が斜めである。重なった領域の、ラジアル糸の密度は、溶接されたプライの残りの部分の2倍になっており、この2倍の密度の部分は太線によって図式的に表されている。例を挙げると、ラジアル糸の密度は、溶接部分の外側のプライでは、1デシメートルあたり100糸ぐらいであり、従って、溶接部分の中は約200糸/dmとなる。
斜め溶接の大体の方向D2がラジアル糸の方向D1と作る鋭角α(アルファ)は、今後は「溶接角」と呼ぶ。斜め溶接は、ここでは、慣習により、基準方向に関して1度より大きい傾きを有する(1度よりαだけ大きい)溶接を意味する。この溶接角αは、製造されたタイヤの特定の性質、特に、ラジアルプライの寸法またはタイヤの側壁の寸法により、1度(1度を含まない)から数十度までの間、例えば、20度またはそれ以上までの間で変化してもよい。角αは、2°を超えるのが好ましく、さらに5°から20°の範囲がさらに好ましく、10°から15°の範囲がさらに好ましい。
慣習により、Dに対して直角の方向(すなわち、実質的に円周方向)の溶接(耳から耳まで)の寸法は、円周方向の溶接幅と呼ばれ、記号lで表され、D1に平行な方向の溶接寸法は、ラジアル溶接長さと呼ばれ、記号Lで表される(図2b参照)。
本発明によるタイヤにおいては、寸法lは、寸法Lよりも小さく、すなわち、角αのタンジェントは1より小さい(αは45°よりも小さい)のが好ましい。
図2と比較すると、図3は、従来技術による在来の外被に属する。この図3は、上面図および平面投影であり、前記在来の外被の側壁に位置するラジアルプライの部分30を表している。このラジアルプライの部分30は、従来技術による、半径方向、すなわち(図3b)のような重ね溶接部を含む。同じように、図3には、前記プライ30(図3a)から成る1枚のファブリックストリップの2つの端部32および33が示されている。
糸30は、ドラム上でのタイヤの製造において、形が長方形の1枚のファブリックストリップの2つの端部32および33を円周方向に重ねることによって、周知の方法で作成される。前記2つの端部32および33は、ラジアル糸を切断したり、損傷を与えないように、常に2本のラジアル糸24の間で、その方向D1に平行に切断される。耳35を耳36に重ねたら、ラジアル重ね溶接、すなわち、大体の向きがラジアル糸の方向D1に平行である溶接ができあがる。このラジアル溶接では、ラジアル糸の密度は、プライの残りの部分の密度の2倍になっており、2倍の密度の部分は、前に示された図2bと同様に、図3bの中でも太線によって表されている。溶接部31は、方向D1に平行であり、ラジアル溶接長さLは、この場合においては、D1に沿って、2つの横方向の端部17の間で測定したラジアルプライの合計の幅に等しい。
このように、我々は、斜めの重なり溶接カーカスプライを有する、本発明によるタイヤの側壁上においては、溶接の痕跡は、糸が半径方向に溶接されている従来の従来技術のタイヤの側壁上にある溶接の痕跡よりも目立たないということを発見した。さらに、溶接の好ましくない影響を、より大きい円周方向の長さにわたって分散させた、いわば「希釈した」ため(図2bと図3bを比較)、本発明のタイヤは、在来のタイヤよりも一般的に均質性が改善されている。
この結果を得るためには、タイヤの製作中に、まったく技術のきまりに反することではあるが、補強ラジアル糸を思い切って切断する必要がある。当業者の知識によると、ラジアルプライを作り上げるために、ファブリックストリップを「長さ方向に」切断している間に、ラジアル糸を切断したり、あるいは損傷を与えたりしないことが非常に重要である。そして、当業者は、そのような切断に関し、ラジアルコードの間を、それらに平行に切断すること以外は考えられなかった。
すでに図2を参照しながら説明したように、本発明の内容は、ラジアル糸がファブリックを補強するために単独で使用されるのでなく、他の非ラジアル糸との組み合わせで使用される場合にも同様に適用される。例えば、ラジアルプライ20は周知のように縦糸と横糸で構成される織物から成り、縦糸は、図2に示したラジアル糸24であり、図2に示していない横糸、例えばポリエステルや木綿の横糸と交差しているものでもよい。
図4は、図2と比較して、本発明によるタイヤの他の例を図式化したものである。この図は、上から見た図と、平面投影であるが、実質的に軸線(yy)上に中心をおいたV字型の斜めの重ね溶接部41を有するラジアルカーカスプライの部分40(図4b)を表している。ここで示している軸線(yy)は、正中の円周方向の軸線であり、言い換えれば、Vの頂点がタイヤのトレッドの下の中心に位置する。また、図4は、1枚のファブリック編の2つの端部42および43が、その円周方向に重なる(図4a)の前の状態を表したものである。溶接部41を作成するため、2つの端部42および43は、前もって斜めに、V字型に切断する。従って、主要な溶接部は、対称に中央円周方向平面M−Mに向って傾き、後者からタイヤの各側壁に向って延びている、異なった向きD2およびD2の、2つの斜めの基本溶接部から成る。それぞれの基本溶接においては、今まで示してきた図の場合と同様、ラジアル糸の密度が残りのプライの部分の2倍であり、この2倍の密度は、図4bでも太線で表されている。
図5は、その一部を表すもので、従来技術による半径方向の外被の部分のもう1つの可能性を図に表したものである。この図5は、例えば、図3bで表されたような、従来のラジアル糸の一部の長さ方向の断面であり、この糸部分は、図5では、外被が形成された時にとるであろう形状を想定して、トロイダル形状で表している。このプライ30は、ラジアル糸24によって補強されており、周知のように、大体の向きが半径方向である、すなわち、溶接部に隣接したラジアル糸の方向D1に平行な、2つの耳35および36によって境界を限定された溶接部31を有することを特徴とする。
図5と比較すると、図6は、図2bに示したラジアルカーカスプライ20の一部の長さ方向の断面であり、同じように、本発明によるタイヤの場合の、外被が成型された時にとるであろうと想定されたトロイダル形状で表している。このプライ20は、ラジアル糸24によって補強されており、大体の向きが溶接領域のラジアル糸の方向D1に関して斜め方向である2つの耳25および26によって境界を限定している重ね溶接部21を有していることを特徴とする。
もちろん、これまでの図1から図6すべてにおいて、溶接部の傾きと寸法の真の割合、タイヤまたはそのラジアル糸の寸法、ラジアル糸の寸法または糸間の間隔、そして一般的な他のパラメータなどは、視覚的に簡素化するため、また、説明の明確化のため、示されていない。
本発明によると、斜めの重ね溶接部は、ラジアルプライ自体の寸法に比較して、円周方向には小さい(好ましくは50mm未満)。例えば、溶接部の寸法lは、製造されたタイヤの特殊な性質により、2mmから数十mm、例えば、20または30mmまででもよい。寸法lは、2mmより大きい方が好ましく、3mmより大きい、特に3から15mmの間がより好ましい。
溶接角αが5°から20°までの範囲内である乗用車またはバン用の、本発明によるタイヤのローリング試験において、ローリング条件が特別厳しい場合には、耐久性の理由から溶接寸法lが5mmを超えるもの、好ましくは8mmを超えるものがよいということがわかった。
寸法lおよび角αに対して上記で示した好ましい値を特に考慮して、本発明のタイヤのラジアルプライにおける斜めの重ね溶接部は、一般的に切断されたラジアルコードのみから成る、すなわち、原則的には(ただし必須ではない)、それらは、全体のラジアル糸を全く含まない;「全体のラジアル糸」とは、ここでは、カーカス補強材14の一端17からもう一端17まで連続的に延びているラジアル糸のことを意味する。
従来技術のタイヤでは、それぞれのラジアル糸24が、タイヤの幅全体に延び、それぞれ16で、2つのビードコア15のそれぞれの上に、カーカス補強材14の2つの横方向の端17まで巻き上げられている連続的な弓形の補強を形成しているということが知られている(図1)。本発明の結果は、斜め溶接部の傾きにより、弓形補強の連続性が溶接部で中断される。従って、溶接部のラジアル長さLは、タイヤの加硫後にD1に沿って測定した溶接部におけるプライの強度が少なくとも溶接部の外側のプライの強度と同じになるように選択するのが好ましい。また、溶接部のラジアル長さLは、30mmを超えるものが好ましく、40mmを超えるものがさらに好ましい。
本発明によるタイヤの、溶接部の形状や寸法に直接関係のない、他の設計パラメータに関しては、周知のきまりに従ったものでよい。特に、ラジアル糸の密度は、デシメートルあたり、一般的に数十から数百までの間、例えば、50から250糸/dmの間、特に80から145糸/dmの間で、それに対応して、ラジアル糸間の間隔は、10分の数ミリメートルから数ミリメートルまでの間、例えば、0.4から2.0mm、特に0.7から1.25mmまでの間である。上記の好ましい値(角度、溶接部の寸法、糸密度)などは、すべてラジアルプライとその斜めの重ね溶接部が平面に投影された時に、その平面上で測定する。
その結果、本発明は、少なくとも1つの側壁において、斜めの重ね溶接部、つまりその向き配向または大体の向きD2が、ラジアル糸の方向D1に関して斜めである重ね溶接部を有するすべてのラジアルタイヤに関する。
上記の定義は、溶接またはその耳が特殊な形状であっても、側壁を通るすべての溶接に適用され、そしてこの定義は主要な溶接の部分を構成している基本溶接部分にも及ぶ。
確かに、本発明は、同じ側壁における、斜めまたは斜めでない、異なった向きの幾つかの基本的な部分からなる主要な溶接で実現することができるのである。このような場合、少なくとも実質的な長さの主要な溶接部分は、大体の向きが側壁に亘って方向D1に対して斜めであるのが好ましい。
また、好ましくは、斜めの重ね溶接部がタイヤの側壁全体において、斜めの向きを有しているのがよく、さらに好ましくは、連続的な斜めの向き(向きが断続的でない)を有しているものがよい。有利に、斜めの重ね溶接部は、直線的な溶接部、言い換えれば、溶接の一般的な方向D2が、平面に投影された時に、タイヤの側壁全体を通して連続的な直線を描くものでもよい。しかし、そのように投影された斜めの重ね溶接部は、同じように、非直線軌跡、例えば、円弧のような曲線を取るものでもよい。
円周方向に溶接部の境界を限定する2つの耳は、互いに平行でもよく、また、平行でなくてもよい。好ましくは、2つの耳は、幾何学的に重ねられるものがよい。つまり、同じ幾何学的形状を有し、同じ輪郭を有している、平行な、全く同じ耳がよい。従って、タイヤを製造するときにドラムの上でファブリックストリップを切断する作業は、両方の耳に対して同じでよく、従って、同じ速度の同じ工具で実行することができる。
本発明を実施するのに、タイヤの側壁を横切る斜めの重ね溶接部の2つの耳は、溶接の一般的な方向または配向D2に対し、局部的に、そして始終平行である必要はない。本発明の意図を変えることなく、2つの耳、またはそれらのうちのいずれか1つは、例えば、波形、ぎざぎざ、ジグザグまたは鋸歯状のような、変則的な形状を有していてもよい。
2つの耳は、図2bおよび図4bの例で示したように、溶接部自体、すなわち、その大体斜めの向きを決定する軸線D2に平行であるのが好ましい。
本発明によると、2つの側壁を有するタイヤの一般的な場合において、第2の側壁に位置する重ね溶接部は、第1の側壁の斜めの重ね溶接と同じ向きでもよく、また、異なった向きでもよい。第2の側壁(タイヤを車輌に取り付けた後に見えない方の側壁)の溶接部は、例えば、単純に半径方向でもよい。好ましくは、第2の側壁の溶接部は、それ自体、斜めの向きを有しているのがよい。
本発明による、2つの側壁とそれぞれに斜めの重ね溶接部を有するタイヤの場合、2つの斜め溶接部は同じ傾きを有する、すなわち、それらは、同じ大きさで同じ記号の角度か、あるいは同じ大きさで、ラジアル糸の方向D1と反対の記号の角度を形成しているのが好ましい。それぞれの斜め溶接部は、少なくともプライの各半幅にわたり、つまり、カーカスプライ一方の横方向の端部17から中央円周方向平面M−Mまで連続的な向きD2を有しているのが好ましい。従って、ファブリックストリップを切断する操作を簡素化することができ、単純な形状のナイフによって実行することができる。有利に、連続的な、特に直線の向きD2の単一の斜めの重ね溶接は、ラジアルプライの横方向の一端17から他方の横方向の端部17まで、片方の側壁11からもう一方の側壁11までを通ってタイヤ全体を横切っている。(図1)
本発明によると、ラジアル糸の重ね溶接は、タイヤの少なくとも一方の側壁においては、斜めであり、タイヤの残りの部分における溶接部の配向は、斜めでもそうでなくてもよい。好ましくは向きは、少なくともタイヤの各側壁において斜めであり、さらに好ましくは、各側壁において同じ傾きであるのがよい。
比較例
寸法が185/80−14の乗用車の4つのロットのタイヤのが製造され、1つの対照ロットは、従来技術(ロットT)に相当し、その他の3つは本発明に従ったものであり(ロットA,B,C)、各ロットは6つの異なったタイヤから成る。図1に示すように、各ロットのタイヤは、トレッド12によって連結されている2つの側壁11と、ベルト補強材13と、2つの横方向の端17まで延び、ビード16の中の2つのビードコア15にしっかりと固定されている前記カーカス補強材14を有している。
ベルト補強材13は、従来のように、中央円周方向平面に関し、約22度傾いた、実質的に平行な金属ケーブルによって補強された2つの重なったプライを有しており、前記プライは、前記平面と交差している。
カーカス補強材14は、横糸がポリエステル/木綿の弾性コードであり、半径方向の縦糸がPET(弾性率が高く、収縮率低い、いわゆる“HMLS”PET)である単一のラジアルプライから成る。これらのラジアル糸は、式110×2×2(tex)350Z/350Sで表される周知のコード(“もろより糸”または“織物コード”)であり、それぞれのコードは、個々の力価がねじる前では110texであり、第1段階で、2本ずつ一定の方向(方向Z)に1メートルあたり350回転ねじり、第2段階で、4本一緒に反対方向(方向S)に1メートルあたり350回転ねじって出来上がった4本のより糸(マルチフィラメント繊維)から成る。ラジアル糸の密度は、溶接部の外側では、ラジアルプライの1デシメートルあたり98糸で、2つの隣接するラジアル糸の平均距離は中心線から中心線まで1.02ミリメートルとなる。
このラジアルプライは、寸法が8.2mmであり、それぞれの重なった縁部に8本のラジアル糸を含む重ね溶接から構成される。その2つの横方向の端17の間をD1に沿って測定したラジアルプライの合計幅は、約580mmである。
同じように、次のような特性は、テストしたタイヤ(ロットA,B,CおよびT)すべてに共通である;ラジアル糸の方向D1は、厳密な半径方向xxと一致し、重ね溶接は、ラジアルプライの幅全体にわたり、連続的で直線の一般的な配向D2を有しており、溶接部は、平行な、それ自体直線の2つの単純な耳によって境界を限定されている。
斜めの重ね溶接部の存在(溶接角1°より大きいα)が、対照ロット(ラジアル溶接、α=0°)のタイヤから、本発明によるタイヤ(ロットA、α=5°;ロットB、α=10°;ロットC、α=15°)を区別する唯一の特性である;本発明によるタイヤでは、溶接部のラジアル長さLは常に30mmを超える。
各タイヤの外被は、リム上に取り付けられ、3.5barsまで空気を注入され、次のような方法で、重ね溶接による側壁の凹型変形が検査される。
まず、自動検査機上に取り付けられた機械フィーラを使用する周知の方法で、側壁の中央部と、ショルダ(側壁のトレッドに近い部分)の2箇所においてへこみの深さを測定し;
次に、同様の試験条件にある5人の異なった検査員による定性評価で、外被の視覚検査を行ない、それぞれに、下に示すような格付けを割り振った(対照(単数または複数)において標準化した後):
1:側壁の外観が優秀である(裸眼で溶接の痕跡が見えない)
2:側壁の外観がよい(裸眼で痕跡がかすかに見える)
3:側壁の外観がよくない(裸眼で痕跡が容易に見える)
すべてのタイヤを評価した後、まず、どのロットを分析しても、側壁の中央で測定した凹部の平均深さは実質的には等しい、すなわち約0.31mm(各ロットの6つの外被に対して計算した平均値)であることがわかった。
第2に、凹型変形が最も顕著なショルダにおいては、凹部の平均深さは、対照ロット(ロットTでは、平均深さは1mmに近い)に比較して、ロットAでは15%、ロットBとCでは30−35%減少した。
最後に述べるが、決して軽んずべきでないこととして、凹型変形(ショルダまたは側壁の中央)が絶対値に近い外被の場合でも、溶接によって残された痕跡は、本発明によるタイヤ(ロットA,B,C)上では、対照タイヤ(ロットT)より目立たないということが、どの検査員によっても、思いがけなくわかった;最良の結果は、溶接角αが10°および15°の場合に得られた(対照タイヤの平均定格2.8に比較すると、両方場合とも、平均定格は2である)。
同じ寸法(185/80−14)の、他のタイヤの外被において、この、側壁の外側の外観上の改善は、2から2.5°の小さい溶接角度においても観察できた。
ロットA,B,Cのタイヤは、数万キロ走った後、再びその耐久性を評価するために、長時間にわたる機械ローリング試験を受けたが、耐久性は、ロットTの対照タイヤのそれと等しいことがわかった。
従って、本発明によるタイヤは、そのカーカス補強材を形成するラジアルプライに斜めの重ね溶接を施すことにより、従来技術のタイヤと比較すると、その耐久性の特性に影響を与えずに、側壁の外観が改善されたということになる。
本発明の利点は数多い。
ラジアル糸の特性、その本質、その配置などは、溶接の内側でも外側でも、特に、2つの耳のそれぞれにおいては同じであり、従って、製造段階の前も、製造中も、また、製造後も、新たな生産工程を付け加える必要はない。
本発明は、製造段階中に手動による作業を加える必要がなく、従来のラジアル溶接を有するラジアルタイヤの製造に共通に使用されている製造機械より精度の高い機械を使用する必要もない。本発明のタイヤは特に高速で運転する自動機械により製造することができ、従って生産性の損失もない。
本質的に、過分なコストをほとんどかけずに、生産ツールに一つの変更を加えるだけでよい。すなわちファブリックを切断するのに使用するナイフを傾斜させる操作であり、そのナイフは、例えば直線の刃のような、非常に単純な形状の刃を保持していてもよい。
もちろん、本発明は、これまで説明してきた内容だけに限られるものではない。
特に、本発明は、乗用車やバン用のラジアルタイヤや、少なくとも一方の側壁に単一のカーカスプライまたは単一の斜め重ね溶接部を有するタイヤだけに限らず、カーカス補強材を作成するために複数のプライを使用している場合や、カーカスプライあたりに複数の斜めの重ね溶接部を有している場合にも適用される。
特に、ラジアルカーカスプライを作成するのに使用するファブリックストリップは、いわゆる(タイヤプライの)“製造溶接部”と対照的な、いわゆる(ファブリックの)“準備溶接部”を含む、長いファブリックストリップから切断されるということが知られている。従来技術のラジアルタイヤの製造において、これらの準備溶接部は、製造溶接部と同じように、半径方向(ラジアル糸の配向に平行な方向)である。逆に、本発明のタイヤを製造するには、有利に、準備溶接部がラジアル糸の方向に関し、斜めの向きになるように選択することができる、つまり、ラジアルプライの重ね溶接部は、すべて、これらの溶接部が準備溶接部であろうと、製造溶接部であろうと、斜め方向であり、特に製造溶接部は、製造溶接部が準備溶接部をを遮らないように、製造溶接部に平行な配向を有している。
さらに、本発明は、ポリエステル糸、特にPET糸のような、弾性率の低い糸で補強されたカーカスプライの使用だけに限らない。ラジアル糸は、例えば、ポリアミド(芳香族または非芳香族)、セルロース、あるいは、例えばグラスファイバまたは金属糸のような非織物糸を主成分にした織物糸のような他の織物糸でも、あるいは異なった材料から成るハイブリッド糸でもよい。すでに述べたように、これらのラジアル糸は、本発明によるタイヤのラジアルプライを補強するために単独で使用することも、特に織物の縦糸のような、他の糸と組み合わせて使用することもできる。
付随的に、用語「糸」は、非常に一般的な意味にとらえることができ、ラジアル糸のそれぞれが、例えば、形状が円筒形であろうとなかろうと、単一の糸から成るものでもよく、あるいは、例えば、ケーブル、コード、ねじって作られたマルチフィラメント繊維を形成しているいくつかの単位の糸の集合でもよく、それぞれの単位の糸は、特に、単一のフィラメント、例えば、半径の大きいモノフィラメントでも、あるいは、幾つかのフィラメントからなるものでもよい。この定義は、単位の糸の単位断面図、材料、また、組み糸の場合は、その組み方に関わらず、有効である。

Claims (2)

  1. 少なくとも1つの側壁と、少なくとも1つの、ラジアル糸と呼ばれる実質的に半径方向の互いに平行な糸によって補強されているラジアルプライを有するカーカス補強材とを有し、前記ラジアルプライの2つの端部を重ねることによって形成された少なくとも1つの重ね溶接部を有しているラジアルタイヤであって、
    前記側壁において、前記重ね溶接部の向きがラジアル糸の方向に対して実質的に斜めであり、ラジアル糸の方向と、斜めの重ね溶接部の方向とで形成された溶接角(α)が、2°より大きいことを特徴とするラジアルタイヤ。
  2. ラジアル糸の方向に対して直角に測定した斜めの重ね溶接部の寸法(l)が5ミリメートルより大きく、溶接角(α)が5°から20°までの間にあることを特徴とする、乗用車用またはバン用の請求項1に記載のラジアルタイヤ。
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